JP3844376B2 - 急結材、吹付材料、及びそれを使用した吹付工法 - Google Patents

急結材、吹付材料、及びそれを使用した吹付工法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、急結材、吹付材料、及びそれを使用した吹付工法、特に、トンネルや立坑などの天井や壁の部分に吹付けるコンクリートの付着性や急結性を高めた急結材、吹付材料、及びそれを使用した吹付工法に関する。
【0002】
なお、本発明でいう吹付コンクリートとは、吹付け用のセメントペースト、モルタル、及びコンクリートを総称するものである。
【0003】
【従来の技術とその課題】
従来よりトンネルの掘削時に吹付コンクリート等を吹付け、ライニングし、掘削面の落盤や湧水による崩壊を防ぐことが一般に実施されている。
そして、トンネル工事では、掘削面に吹付コンクリートを吹付ける一次吹付けを行い、さらに、その吹付け面にコンクリート壁を施工する二次覆工を行うことが多かったが、最近は、一次吹付けだけで完了するシングルシェル方式が広く採用される傾向にある。
【0004】
吹付けコンクリートの吹付方法は、乾式吹付法と湿式吹付法の二工法に大別される。
乾式吹付法とは、空練りしたセメント、骨材、及び急結材の混合物を圧搾空気で輸送し、吹付直前に水を添加混合して、ノズルから施工面に吹付ける工法であり、湿式吹付法とは、水と混練したコンクリートを輪送し、その途中で急結材を添加混合し、ノズルから吹付ける工法である。
【0005】
吹付けに使用される急結材として、カルシウムアルミネートとアルカリ金属の炭酸塩やアルミン酸塩とからなる組成物、仮焼明ばん石、石灰、及びアルカリ金属炭酸塩からなる組成物、並びに、アルカリ金属の炭酸塩、水酸化物、ケイ酸塩、及びアルミン酸塩からなる組成物等が提案されている(特公昭56− 27457号公報や特開昭60−260452号公報など)。
これらの急結材は、通常、急激な凝結を得るために、水酸化物、炭酸塩、ケイ酸塩、及びアルミン酸塩等の形でナトリウムやカリウムなどの強アルカリ性を示すアルカリ金属成分を含むものである。
これらのアルカリ金属成分は強アルカリ性であるため、吹付コンクリート中に含まれると、使用する骨材によってはアルカリ骨材反応が起こり、コンクリート構造物に悪影響を与えるという課題があった。
【0006】
また、これら強アルカリ性の物質は、水に溶解し、作業者の肌に直接触れると強い薬傷を起こす性質があり、掘削現場の作業環境を著しく悪化させ、さらに土壌中に含まれる水に溶解して周辺の環境汚染をまねく等の課題があった。
【0007】
これら課題を解消する対策として、アルカリ成分の少ない、あるいはほとんど含まない吹付け用の急結材として、アルミン酸カルシウム、スルホアルミン酸カルシウム、及び塩基性アルミニウム塩等からなる凝結促進剤を転用することが提案されている(特開平 8− 48553号公報)。
しかしながら、これらの急結材は急結性が充分でなく、吹付けた吹付コンクリートの跳ね返り、即ち、リバウンド量が多いため、材料の損失が多く、粉塵も生じやすいという課題があった。
【0008】
本発明者は、前記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定の急結材を使用することにより、作業環境や周辺の環境を悪化することなく優れた急結特性を発現する吹付コンクリートが得られるという知見を得て本発明を完成するに至った。
【0009】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、カルシウムアルミネートガラス又はCaO 40 50 重量%、 Al O 40 50 重量%、及び SiO 10 20 重量%であるアルミノケイ酸カルシウムガラス100 重量部と、硫酸アルミニウム20 50 重量部と、ポゾラン物質50 200 重量部とを有効成分とする急結材であり、該ポゾラン物質が、シリカフューム、メタカオリン、高炉スラグ、及びフライアッシュからなる群より選ばれた一種又は二種以上である急結材であり、セメントと該急結材とを有効成分とする吹付材料であり、該吹付材料を有効成分とする吹付コンクリートであり、該吹付コンクリートを吹付けることを特徴とする吹付工法である。
【0010】
以下、本発明を詳しく説明する。
【0011】
本発明に係る急結材は、カルシウムアルミネートガラス又はアルミノケイ酸カルシウムガラスと、硫酸アルミニウムと、ポゾラン物質とを有効成分とするものである。
【0012】
本発明で使用するカルシウムアルミネートガラス(以下CAガラスという)は急結性付与のために必要であり、通常、 CaO原料と Al2O3原料を混合し、電気炉等により、例えば、1,200 〜1,700 ℃程度の高温で生成した、例えば、3CaO・Al2O3 、 12CaO・7Al2O3、及び CaO・Al2O3 等で示されるカルシウムアルミネート鉱物の溶融物を急冷してガラス化したものである。
また、本発明で使用するアルミノケイ酸カルシウムガラス(以下CASガラスという)は、通常、 CaO原料、 Al2O3原料、及びSiO2原料を混合して同様に生成したアルミノケイ酸カルシウム鉱物の溶融物を急冷してガラス化したものであり、急結性に優れる面からCAガラスよりCASガラスの使用が好ましい。
カルシウムアルミネート又はアルミノケイ酸カルシウム鉱物の溶融物を急冷する方法としては、高圧空気で溶融物を吹き飛ばして冷却させる高圧空気法等がある。
【0013】
CaO原料としては、生石灰、消石灰、石灰石、及び炭酸カルシウム等が、また、 Al2O3原料としては、酸化アルミニウム、ボーキサイト、ダイアスボア、長石、及び粘土等が、さらには、SiO2原料としては、ケイ砂、白土、ケイ藻土、及び酸化ケイ素等がそれぞれ使用可能であるが、アルカリ金属成分が少ない面から炭酸カルシウムや酸化アルミニウム、酸化ケイ素の使用が好ましい。
CAガラス中の CaO含有量は35〜55重量%が好ましい。 CaOの含有量がこの範囲外では良好な急結性が得られない場合がある。
また、CASガラスの組成は、 CaOが40〜50重量%、 Al2O3が40〜50重量%、及びSiO2が10〜20重量%であることが好ましい。 CaOや Al2O3がこの範囲外では良好な急結性が得られない場合がある。また、SiO2が10重量%未満では長期強度の伸びがない場合があり、20重量%を越えると初期強度が低い場合がある。
【0014】
本発明でいうガラスとは、通常ガラス分野で言われる「ガラス転移点を示すもの」である。
CAガラス又はCASガラス(以下併せてCA系ガラスという)全てがガラスである必要はなく、その程度を示すガラス化率が60%以上であれば良い。60%未満だと良好な急結性が得られない場合がある。
ガラス化率は、試料を 1,000℃で2時間加熱後、5℃/分の冷却速度で徐冷し、粉末X線回析法により結晶鉱物のメインピークの面積Soを求め、このSoと試料中の結晶のメインピーク面積S からガラス化率(%)=(1- S/So)X100の式から求めることが可能である。
CA系ガラスの粒度は特に限定されるものでないが、ブレーン値で 3,000〜9,000cm2/gが好ましい。3,000cm2/g未満だと良好な急結性が得られない場合があり、9,000cm2/gを越えてもさらなる効果が期待できない場合がある。
【0015】
本発明で使用する硫酸アルミニウムは急結性向上のために必要なもので、一般に市販されている硫酸アルミニウムが使用可能であり、通常含まれる不純物には影響されるものではない。また、硫酸アルミニウムには無水塩や結晶水を含むものがあるが、いずれもそのまま使用可能であり、結晶水の多少による限定を受けるものではない。
硫酸アルミニウムの粒度は特に眼定されるものではないが、ブレーン値で 3,000〜9,000cm2/gが好ましい。3,000cm2/g未満だと良好な急結性が得られない場合があり、9,000cm2/gを越えてもさらなる効果が期待できない場合がある。
硫酸アルミニウムの使用量は、CA系ガラス 100重量部に対して、20〜50重量部が好ましく、30〜40重量部がより好ましい。この範囲外では良好な急結性が得られない場合がある。
【0016】
本発明で使用するポゾラン物質とは、水酸化カルシウムと反応して硬化する、反応性のケイ酸を含む物質で、例えば、シリカフューム、メタカオリン、高炉スラグ、及びフライアッシュ等の人工のもの、ケイソウ土や火山灰などの天然のものがあり、本発明ではシリカフューム、メタカオリン、高炉スラグ、及びフライアッシュからなる群より選ばれた一種又は二種以上のポゾラン物質を使用することが、急結性を向上させ、吹付コンクリートの跳ね返りを少なくする面から好ましい。
【0017】
本発明で使用するシリカフュームは、シリカフラワー、シリカダスト、又はマイクロシリカ等と呼ばれるもので、鋼を製造する際の脱酸剤や脱硫剤として使用される、あるいは鋼に合金元素を加えるために使用されるフェロシリコン等のフェロアロイや各種材料の原料となる金属シリコンの製造時に副生する産業副産物である。
フェロシリコンや金属シリコンは、ケイ石又は高純度の石英、鉄屑、及び還元剤としてのカーボンや石炭などを原料として、電気炉で 2,000℃に近い高温まで加熱して製造されるが、この際、中問生成物として発生する酸化ケイ素がガス化し、その一部が空中に飛散し、排気ダクトの中で酸化され、集塵機で回収されたSiO2がシリカフュームであり、球形の超微粒子である。
シリカフュームの化学成分は、使用する原料、製造方法、あるいは主製品の種類などにより変動するが、主成分は非晶質のSiO2であり、SiO2分は80重量%以上が好ましい。
また、比重は 2.l〜2.2 程度、嵩比重は 250〜300kg/m3程度、粉末度は BET比表面積15,000〜25,000 m2/kg程度、及び平均粒径は 0.1〜0.2 μm程度のものが使用可能である。
シリカフュームの使用量は、CA系ガラス 100重量部に対して、50〜200 重量部が好ましく、 100〜150 重量部がより好ましい。この範囲外では良好な急結性が得られない場合がある。
【0018】
本発明で使用するメタカオリンは、カオリナイトを 500〜600 ℃で焼成することにより、主成分であるSiO2と Al2O3が非晶質化されたものである。
メタカオリンの粒度は、ブレーン値で4,000cm2/g以上が好ましく、6,000cm2/g以上がより好ましい。4,000cm2/g未満だと良好な急結性が得られない場合がある。
メタカオリンの使用量は、CA系ガラス 100重量部に対して、50〜200 重量部が好ましく、 100〜150 重量部がより好ましい。この範囲外では良好な急結性が得られない場合がある。
【0019】
本発明で使用する高炉スラグは、溶鉱炉で鉄鉱石から銑鉄をつくる際に副生する溶融スラグを水や空気などで急冷してガラス化したものを粉砕又は粉砕・分級して得られるアルミノケイ酸塩を主成分とする微粉末である。
高炉スラグは、 CaO、SiO2、 Al2O3、及び MgOを含有し、 CaO/SiO2=1.15〜1.25、(CaO+MgO)/(SiO2 +Al2O3)=0.90〜1.05、 Al2O3が15重量%未満、及び MgOが5重量%未満であることが好ましい。
高炉スラグの粒度はブレーン値で4,000cm2/g以上が好ましく、6,000cm2/g以上がより好ましい。4,000cm2/g未満だと良好な急結性が得られない場合がある。
高炉スラグの使用量は、CA系ガラス 100重量部に対して、50〜200 重量部が好ましく、 100〜150 重量部がより好ましい。この範囲外では良好な急結性が得られない場合がある。
【0020】
本発明で使用するフライアッシュは、微粉炭を燃焼する際、溶融した灰分が冷却されて球状となったものを電気集塵機等で捕集したものであり、SiO2を60重量%以上含有し、その他、 Al2O3、Fe2O3 、及び炭素を含有することもある。
フライアッシュの粒度はブレーン値で 3,000〜6,000cm2/gが好ましい。3,000cm2/g未満だと良好な急結性が得られない場合があり、6,000cm2/gを越えてもさらなる効果が期待できない場合がある。
フライアッシュの使用量は、CA系ガラス 100重量部に対して、50〜200 重量部が好ましく、 100〜150 重量部がより好ましい。この範囲外では良好な急結性が得られない場合がある。
【0021】
急結材のアルカリ金属の総量は、酸化ナトリウム(Na2O)換算で0.75重量%以下が好ましい。0.75重量%を越えるとアルカリ骨材反応が起こり、コンクリート構造物に悪影響を与える場合がある。急結材の粒度は使用する目的や使用方法に依存するため特に限定されるものではないが、通常、ブレーン値で 3,000〜9,000cm2/gが好ましい。3,000cm2/g未満では急結性が低下する場合があり、9,000cm2/gを越えてもさらなる効果が期待できない。
急結材の使用量はセメントと急結材とからなる吹付材料 100重量部中、5〜20重量部が好ましく、8〜15重量部がより好ましい。この範囲外では良好な急結性が得られない場合がある。
【0022】
ここでセメントとは特に限定されるものではなく、通常使用されている普通、早強、及び超早強等の各種ポルトランドセメントを用いることができる。
【0023】
本発明に係る急結材や吹付材料には、例えば、凝結調整剤、AE剤、減水剤、AE減水剤、流動化剤、増粘剤、保水剤、防水剤、発泡剤、起泡剤、メチルセルロース等の水中不分離性混和剤、防凍剤、防錆剤、着色剤(顔料)、水酸化カルシウム等のカルシウム含有化合物、高分子ポリマーエマルジョン(ラテックス)、ガラス繊維、カーボン繊維、及び鋼織維等の繊維物質、並びに、ケイ砂、天然砂、及び砂利等の骨材等の一種又は二種以上の添加剤を本発明の目的を阻害しない範囲で併用することが可能である。
【0024】
本発明の急結材や吹付材料を製造する際は、例えば、傾胴ミキサー、オムニミキサー、V型ミキサー、ヘンシェルミキサー、及びナウターミキサー等の既存の混合、撹拌装置の使用が可能である。
また、混合はそれぞれの材料を施工時に混合しても良いし、あらかじめ一部又全部を混合しておいても差し支えない。
さらに、養生方法も特に限定されるものではなく、一般に行われている養生方法が適用可能である。
【0025】
本発明の吹付材料は、乾式吹付法、湿式吹付法いずれの工法にも使用可能である。
例えば、吹付時に、最大骨材寸法10mm程度の粗骨材を用い、水/(セメント+急結材)比45%、細骨材率60%のコンクリート配合を用いることができる。
また、湿式吹付法としては、例えば、水、セメント、粗骨材、及び細骨材をミキサーで混合したコンクリートを、10〜20m3/hrで空気圧送できる吹付機を使用して圧送したり、急結材は別にコンプレッサーを使用して圧送したりして、吹付機のノズル付近でコンクリートと混合して吹付ける工法が挙げられる。
【0026】
【実施例】
以下、実施例にて本発明を詳細に説明する。
【0027】
実施例1
CaO原料と Al2O3原料、又は CaO原料、 Al2O3原料、及びSiO2原料を混合し、 1,600℃の電気炉で溶融した溶融物を高圧空気法で急冷し、さらに粉砕して、ブレーン値5,000 ±200cm2/gの表1に示すCA系ガラスを調製した。
調製したCA系ガラス 100重量部、硫酸アルミニウムα35重量部、及びポゾラン物質▲1▼ 125重量部を混合して急結材を調製し、この急結材中のアルカリ金属成分を分析した。結果を表2に示す。
セメントAと急結材とからなる吹付材料 100重量部中、急結材を10重量部とセメントとを混合して吹付材料を製造した。
製造した吹付材料700g、細骨材2,100gを混合して、小型卓上モルタルミキサーを使用し、低速で30秒間空練りし、その後、水350gを添加して高速で10秒間混練してセメントモルタルとし、その凝結特性をプロクター貫入抵抗値で評価した。結果を表2に併記する。
なお、比較のため、本発明の急結材の代わりに、市販の急結材を用いて同様に行った。結果を表2に併記する。
【0028】
<使用材料>
CaO 原料 :炭酸カルシウム、市販品
Al2O3 原料:酸化アルミニウム、市販品
SiO2原料 :酸化ケイ素、市販品
硫酸アルミニウムα:無水物、Na2Oeq. 0.04重量%
ポゾラン物質▲1▼:シリカフューム、フェロシリコン製造副生物、比重2.20、比表面積21.9m2/g、Na2Oeq. 1.4 重量%
市販の急結材:主成分カルシウムアルミネート、Na2Oeq. 15.8重量%
セメントA:普通ポルトランドセメント、ブレーン値3,300cm2/g、Na2Oeq. 0.48重量%
細骨材 :新潟県姫川産川砂、比重2.62
水:水道水
【0029】
<測定方法>
アルカリ金属:原子吸光分析により測定。ナトリウム以外のアルカリ金属はNa2Oに換算して積算し、Na2Oeq. とした。
プロクター貫入抵抗:20℃の恒温室内で、混練後、直ちに型枠に二層に分け、モルタルを突き棒で突きながら素早く詰め、注水後から所定の時間、針頭面積1/40in2 の針を使用し、ASTM C403 −65T に準じて測定。
【0030】
【表1】
Figure 0003844376
【0031】
【表2】
Figure 0003844376
【0032】
実施例2
調製したCA系ガラス 100重量部、硫酸アルミニウムα35重量部、及びポゾラン物質▲2▼ 125重量部を混合して急結材を調製し、この急結材中のアルカリ金属成分を分析した。結果を表3に示す。
セメントAと急結材とからなる吹付材料 100重量部中、急結材を10重量部とセメントとを混合して吹付材料を製造した。
製造した吹付材料700g、細骨材2,100gを混合して、小型卓上モルタルミキサーを使用し、低速で30秒間空練りし、その後、水280gを添加して高速で10秒間混練してセメントモルタルとし、その凝結特性をプロクター貫入抵抗値で評価した。結果を表3に併記する。
【0033】
<使用材料>
ポゾラン物質▲2▼:高炉スラグ、ブレーン値8,000cm2/g、Na2Oeq. 0.55重量%
【0034】
【表3】
Figure 0003844376
【0035】
実施例3
表4に示すCA系ガラス 100重量部、表4に示す硫酸アルミニウムα、及びポゾラン物質▲1▼ 125重量部を使用したこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表4に併記する。
【0036】
【表4】
Figure 0003844376
【0037】
実施例4
CA系ガラスn 100重量部、表5に示す硫酸アルミニウムα、及びポゾラン物質▲2▼ 125重量部を使用したこと以外は実施例2と同様に行った。結果を表5に併記する。
【0038】
【表5】
Figure 0003844376
【0039】
実施例5
表6に示すCA系ガラス 100重量部、硫酸アルミニウムα35重量部、及び表6に示すポゾラン物質 125重量部を使用したこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表6に併記する。
<使用材料>
ポゾラン物質▲3▼:メタカオリン、平均粒径 3.2μm、Na2Oeq. 0.30重量%
ポゾラン物質▲4▼:高炉スラグ、ブレーン値6,000cm2/g、Na2Oeq. 0.51重量%
ポゾラン物質▲5▼:高炉スラグ、ブレーン値4,000cm2/g、Na2Oeq. 0.50重量%
ポゾラン物質▲6▼:フライアッシュ、ブレーン値4,000cm2/g、Na2Oeq. 1.40重量%
【0040】
【表6】
Figure 0003844376
【0041】
実施例6
表7に示すCA系ガラス 100重量部、硫酸アルミニウムβ35重量部、及び表7に示すポゾラン物質 125重量部を使用したこと以外はとを使用したこと以外は実施例2と同様に行った。結果を表7に示す。
【0042】
<使用材料>
硫酸アルミニウムβ:14〜18水塩、1級試薬、Na2Oeq. 0.04重量%
【0043】
【表7】
Figure 0003844376
【0044】
実施例7
表8に示すCA系ガラス 100重量部、硫酸アルミニウムα35重量部、及び表8に示すポゾラン物質▲1▼を使用したこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表8に併記する。
【0045】
【表8】
Figure 0003844376
【0046】
実施例8
CA系ガラスn 100重量部、硫酸アルミニウムα35重量部、及び表9に示すポゾラン物質▲2▼を使用したこと以外は実施例2と同様に行った。結果を表9に併記する。
【0047】
【表9】
Figure 0003844376
【0048】
実施例9
CA系ガラスb 100重量部、硫酸アルミニウムα35重量部、及びポゾラン物質▲1▼ 125重量部を使用して実施例1と同様に急結材を調製した。急結材中のNa2O eq.は0.69%であった。
この急結材と表10に示すセメントとを使用したこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表10に併記する。
【0049】
<使用材料>
セメントB:中庸熱ポルトランドセメント、ブレーン値3,100cm2/g、Na2O eq. 0 .46 重量%
セメントC:早強ポルトランドセメント、ブレーン値4,400cm2/g、Na2O eq. 0.4 3 重量%
【0050】
【表10】
Figure 0003844376
【0051】
実施例10
CA系ガラスn 100重量部、硫酸アルミニウムα35重量部、及びポゾラン物質▲2▼ 125重量部を使用して実施例2と同様に急結材を調製した。急結材中のNa2O eq.は0.69%であった。
この急結材と表11に示すセメントとを使用したこと以外は実施例2と同様に行った。結果を表11に併記する。
【0052】
【表11】
Figure 0003844376
【0053】
実施例11
表12に示すCA系ガラス 100重量部、硫酸アルミニウムα35重量部、及びポゾラン物質▲1▼ 125重量部を使用して実施例1と同様に急結材を調製した。調製した急結材中のNa2O eq.は0.69%であった。
この急結材を、吹付材料 100重量部中、表12に示す重量部使用したこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表12に併記する。
【0054】
【表12】
Figure 0003844376
【0055】
実施例12
CA系ガラスn 100重量部、硫酸アルミニウムα35重量部、及びポゾラン物質▲2▼ 125重量部を使用して実施例2と同様に急結材を調製した。調製した急結材中のNa2O eq.は0.69%であった。
この急結材を、吹付材料 100重量部中、表13に示す重量部使用したこと以外は実施例2と同様に行った。結果を表13に併記する。
【0056】
【表13】
Figure 0003844376
【0057】
実施例13
吹付材料100 重量部中、表14に示す配合の急結材を7重量部とし、各材料の単位量を、セメントA360kg/m3、細骨材1,130kg/m3、粗骨材756kg/m3、及び水162kg/m3とし、最大骨材寸法10mm、細骨材率60%のコンクリート配合で製造したコンクリートを、乾式吹付機又は湿式吹付機とを用いて、高さ3.5 m、幅3mの模擬トンネルで吹付け、トンネル内に落下したコンクリートの跳ね返り量をリバウンド率として測定した。結果を表14に併記する。
【0058】
<使用材料>
粗骨材 :新潟県姫川産川砂利、比重2.66
【0059】
<測定方法>
リバウンド率:吹付けに使用した材料の量と、吹付けしたときに付着しないで落下したコンクリートの跳ね返り量との比
【0060】
【表14】
Figure 0003844376
【0061】
実施例14
CA系ガラスn100 重量部、硫酸アルミニウムα、及び表15に示す量のポゾラン物質▲2▼又はフライアッシュiを混合した急結材を使用したこと以外は実施例13と同様に行った。結果を表15に併記する。
【0062】
【表15】
Figure 0003844376
【0063】
【発明の効果】
本発明の急結材はアルカリ金属量が少ないため作業境境や周囲の環境への悪影響がなく、しかも優れた急結特性を有する。

Claims (6)

  1. カルシウムアルミネートガラス100 重量部、硫酸アルミニウム20 50 重量部、及びポゾラン物質50 200 重量部を有効成分とし、アルカリ金属の総量が、酸化ナトリウム (Na O) 換算で 0.75 重量%以下である急結材。
  2. CaO 40 50 重量%、 Al O 40 50 重量%、及び SiO 10 20 重量%であるアルミノケイ酸カルシウムガラス100 重量部、硫酸アルミニウム20 50 重量部、及びポゾラン物質50 200 重量部を有効成分とし、アルカリ金属の総量が、酸化ナトリウム (Na O) 換算で 0.75 重量%以下である急結材。
  3. ポゾラン物質が、シリカフューム、メタカオリン、高炉スラグ、及びフライアッシュからなる群より選ばれた一種又は二種以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の急結材。
  4. セメントと、請求項1〜3のうちの1項記載の急結材とを有効成分とする吹付材料。
  5. 請求項4記載の吹付材料を有効成分とする吹付コンクリート。
  6. 請求項5記載の吹付コンクリートを吹付けることを特徴とする吹付けコンクリートの吹付工法。
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