JP2018172252A - セメント用混和材並びにセメント組成物および水硬性組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 例えば30℃以上の高温環境でも、強度発現性を減ずることなく、良好な流動性を付与でき、適度な可使時間を確保もしやすいセメント組成物及びこれを得るためのセメント用混和材の提供。【解決手段】 非晶質相の含有割合が80質量%以上のCaO−SiO2−Al2O3系スラグであって、非晶質相中の化学成分としてのCaOとSiO2とAl2O3の合計量が85質量%以上かつ非晶質相中の前記CaOとSiO2の含有モル比(CaO/SiO2)が0.9〜1.2であるCaO−SiO2−Al2O3系スラグからなることを特徴とするセメント用混和材。【選択図】 なし

Description

本発明は、ポルトランドセメントに混和するセメント混和材並びにポルトランドセメントと置換可能な前記セメント混和材を含むセメント組成物および前記セメント組成物を使用した水硬性組成物に関する。
一般に、コンクリート製品製造・建築工事・土木工事・地盤改良工事等で用いるセメント系の水硬性組成物に要求される主な性状としては、打設・施工時に十分な可使時間を有し、打設・施工時に流動性を呈し、高い強度発現性を具備すること等を挙げることができる。一方、近年、セメント製造による二酸化炭素排出量削減をはかったセメント組成物の製造等を目的とし、高炉スラグやフライアッシュ等のCaO―SiO2―Al23系混和材(カルシウムアルミノシリケート系混和材)をポルトランドセメントに混和し、セメント成分の一部として使用するケースが増えてきている。(例えば、特許文献1参照。)しかしながら、このような混和材を使用したセメント組成物は、結合成分の含有割合が減少するため、強度が低下することが問題視されている。
良好な強度発現性を維持するため、前記混和材の粒度を細粒化する方策が提案されている。(例えば、特許文献2参照。) 混和材が細粒化された場合の弊害として、発熱や高温時のスランプロスの低下が挙げられる。特に、強度発現性を確保するためセメントに対する水の配合量を抑制すると、早い時間から流動性が大きく低下する。しかも、この流動性低下は温度が高いほど顕著であり、周辺環境の温度が高くなくとも、細粒化等により反応活性が高くなった混和材を使用したセメント組成物では、水和発熱による温度上昇が大きくなるため、注水直後から流動性の大きな低下が予想される。注水時点からの経過時間が短い段階での大幅な流動性低下は、可使時間の確保が困難になることに等しい。かかる性状のセメント組成物を含むモルタルやコンクリート等の水硬性組成物を打設しようとすると、作業時間が殆ど取れず、施工が阻害される。このようなスランプロスによる実用化への問題は、セメント産業の地球温暖化対策貢献に対する障害ともなっている。
特開2014−148428号公報 特開平11−11993号公報
本発明は、ポルトランドセメントと概ね同様に扱うことができ、例えば30℃以上の高温環境でも、強度発現性を減ずることなく、良好な流動性が得られ、適度な可使時間の確保もできるセメント組成物の提供とこれを得るために必要なセメント用混和材の提供、および前記セメント組成物を用いた施工作業上必要な可使時間の確保が容易で良好な施工性を具備し、強度発現性に優れた水硬性組成物の提供を課題とする。
本発明者らは前記課題に対し、その解決に勤しんだ結果、特定の化学組成・鉱物組成・構造状態のCaO―SiO2―Al23系スラグを混和材としてポルトランドセメントに混和使用すれば、前記課題を総じて解決できることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、以下の(1)〜(3)で表されるセメント用混和材並びに(4)表されるセメント組成物および(5)で表されるす水硬性組成物である。
(1)非晶質相の含有割合が80質量%以上のCaO−SiO2−Al23系スラグであって、非晶質相中の化学成分としてのCaOとSiO2とAl23の合計量が85質量%以上かつ非晶質相中の前記CaOとSiO2の含有モル比(CaO/SiO2)が0.9〜1.2であるCaO−SiO2−Al23系スラグからなることを特徴とするセメント用混和材。
(2)CaO−SiO2−Al23系スラグが結晶相を含み、該結晶相がゲーレナイト結晶を主生成相とするものであることを特徴とする前記(1)のセメント用混和材。
(3)CaO−SiO2−Al23系スラグのブレーン比表面積が3000〜9000cm2/gであることを特徴とする前記(1)又は(2)のセメント用混和材。
(4)ポルトランドセメント100質量部と前記(1)〜(3)何れかのセメント用混和材50〜150質量部を含むことを特徴とするセメント組成物。
(5)前記(4)セメント組成物と水と骨材を含み、30℃での注水から30分経過時のスランプロスが0〜5cmであることを特徴とする水硬性組成物。
本発明により、従来のポルトランドセメントに比べ、例え高温になっても、勝るとも劣らない強度や硬化性状及び施工性状のセメント組成物が容易に得られる。しかも、前記セメント組成物は、鉱滓等の副次生成物を大量に使用することもできるため、ポルトランドセメントと同等量の本発明のセメント組成物の製造では、製造時に排出される二酸化炭素総量が遙かに少なくすることが可能である。よって、本発明のセメント組成物をポルトランドセメントの代替に使用すれば、地球温暖化防止対策に大きく貢献できる可能性がある。
本発明のセメント用混和材は、以下に示す特定のCaO−SiO2−Al23系スラグからなる。本発明で云うCaO−SiO2−Al23系スラグとは、少なくとも化学成分としてCaOとSiO2とAl23を主体的に含み、加熱工程を経て得られる塊状、綿状又は粒状等の鉱物質加熱物である。その大半は、少なくとも化学成分としてCaO、SiO2、Al23を含む原料を使用した加熱物製品を製造する過程で副次的に生成する鉱滓であるが、副次的に生成した鉱滓のみに限定されるものではなく、これと同様の化学組成、鉱物相および構造のものであれば該当する。本発明のセメント用混和材であるCaO−SiO2−Al23系スラグは、非晶質相の含有割合が80質量%以上のものであり、非晶質相の含有割合が80質量%以上(100質量%の場合を含む。)であることによって、水に活性な性質が具備される。非晶質相の含有割合が80質量%未満では、水和反応性が低下し、ポルトランドセメントに混和した場合の強度発現性が低下するため好ましくない。また、CaO−SiO2−Al23系スラグの非晶質相の含有割合は次の算出方法によって導かれる。
非晶質体の含有割合(%)=100−(TC/TS)×100
但し、TC;全ての結晶相を粉末エックス線回折による内部標準法で定量された値の合計
TS;測定対象としたCaO−SiO2−Al23系スラグの質量
また、本発明のセメント用混和材であるCaO−SiO2−Al23系スラグは、前記非晶質相中の化学成分としてのCaOとSiO2とAl23の合計量が85質量%以上(100質量%を含む。)であることを必須とする。好ましくは90質量%以上である。CaO−SiO2−Al23系クリンカの非晶質相中の化学成分としてのCaOとSiO2とAl23の合計量が85wt%以上であることで、これを混和した水和反応活性物質の反応活性が強化される。非晶質相中の化学成分としてのCaOとSiO2とAl23の合計量が85wt%未満では、水和反応性が低下し、ポルトランドセメントと混和した場合の強度発現性が低下するため好ましくない。
さらに、前記CaO−SiO2−Al23系スラグは、非晶質相中の化学成分としてのCaOとSiO2の含有モル比(CaO/SiO2)が0.9〜1.2であることも必要である。好ましくは、含有モル比(CaO/SiO2)が0.95〜1.1である。前記含有モル比(CaO/SiO2)が0.9〜1.2であると、強度発現性の向上と温度が上昇したときのスランプロスの抑制の作用に貢献する。前記含有モル比(CaO/SiO2)が0.9未満では強度発現性が低下するため好ましくない。同様に、含有モル比が1.2を超えると、流動性の経時低下の速度が大きくなり、可使時間が短くなるため好ましくない。
また、前記CaO−SiO2−Al23系スラグで非晶相中のCaOとSiO2とAl23以外の成分含有は、本発明の効果を阻害しないものであれば、何れの成分であっても含有可能である。そのような成分の一例を示すと、化学成分としてFe23、TiO2、Na2O、K2O、MgO、SO3等を挙げることができる。
また、前記CaO−SiO2−Al23系スラグは、ゲーレナイト結晶を主生成相とする結晶相を含むものであっても良い。結晶相の最大含有量は、前記の非晶質相の必須含有割合を阻害するものであってはならず、よって、前記CaO−SiO2−Al23系スラグ中の含有率は20質量が最大限度になる。結晶相を生成相に含むことで、温度が上昇したときのスランプロスを抑制する作用がある。また、結晶相中のゲーレナイト結晶の含有率は好ましくは80質量%以上、より好ましくは100質量%とする。ゲーレナイト結晶の生成が乏しい結晶相では、ポルトランドセメントと混和した場合のスランプロスが大きくなることもあるので適当ではない。尚、前記結晶相中にはゲーレナイト結晶以外の結晶も、本発明の効果を喪失させない限り共存しても良い。含有可能な結晶の一例を示すと、結晶質のカルシウムシリケートやカルシウムアルミネート等を挙げることができるが、記載例に限定されるものではない。
また、本発明のCaO−SiO2−Al23系スラグの製造方法は特に限定されない。製造方法の一例を示すと、所望の配合比となるように、CaO源、SiO2源およびAl23源となる各原料の混合物を、その融点以上の温度で加熱し、冷却操作することで高い非晶質化率のスラグが得られる。原料は例えば市販の天然鉱物原料や工業用試薬等が使用できる。また、加熱装置としては、例えば、ロータリーキルン、電気炉、反射炉、キュポラ等の溶融炉を用いることができる。冷却操作は非晶質相を所定量安定して生成させるために、急冷することが可能な装置を使用する。具体的には、加熱物に対し、短時間で常温となるよう水冷や空冷等を行える装置を使用する。また、一般的には、CaO源、SiO2源およびAl23源となる原料が使用され、当該原料を含む被加熱物を高温で加熱処理し、素材製品などを製造したり精錬する場合に副次的な生成物として得られる。前記素材製品としては、例えば、各種金属、合金等を挙げることができるが、記載例に限定されるものではない。
また、前記CaO−SiO2−Al23系スラグは、ブレーン比表面積が3000〜9000cm2/gであることが好ましい。このようなブレーン比表面積のCaO−SiO2−Al23系スラグとすることで、強度発現性向上とスランプロス抑止の両立が容易となる。より好ましいブレーン比表面積は、3500〜6000cm2/gである。
本発明のセメント用混和材は前記のようなCaO−SiO2−Al23系スラグからなるものである。
また、本発明のセメント組成物は、ポルトランドセメント100質量部と前記のセメント用混和材50〜150質量部を含むものである。このような配合構成にすることでポルトランドセメントに酷似した硬化性状と強度や耐久性状および施工性状を具備したものとなる。含有するポルトランドセメント100質量部に対しセメント用混和材含有量が 50質量部未満では、ポルトランドセメント使用量の低下があまり進まず、生産時の二酸化炭素排出量抑制が具現化し難いので好ましくない。また、前記セメント用混和材含有量が150質量部を超えると、強度発現性が低下する虞があるため好ましくない。使用するポルトランドセメントは何れのポルトランドセメントでも良く、その種類は限定されない。具体的には、普通、早強、超早強、中庸熱、低熱、耐硫酸塩等のポルトランドセメントを挙げることができる。また、ポルトランドセメントの粒度も制限されず、一例を示せば、市販品並の粉末度(ブレーン比表面積で概ね2500〜50000cm2/g)であれば強度発現性向上とスランプロス抑止の点で良い。ポルトランドセメント以外のセメントでは、Ca(OH)2の供給量が不足する可能性があり、前記セメント用混和材の有効成分であるカルシウムアルミノシリケートの水和反応が十分に進まずに強度発現性が低下する虞があるため好ましくない。
また、本発明のセメント組成物は、ポルトランドセメントと前記のセメント用混和材以外の成分も、本発明の効果を実質喪失させるものでない限り、その含有は許容される。かかる含有可能成分の一例を示すと、石膏類、石灰石微粉末、カルシウムアルミネート、カルシウムサルホアルミネート、生石灰等の水和活性無機成分を好適に挙げることができるが、記載例に限定されない。また、かかる含有可能な成分の含有量も、本発明の効果を実質喪失させない限り、制限されるものではない。好ましくは、ポルトランドセメント含有量100質量部に対し、20質量部以下の含有とし、より好ましくは 10質量部以下とし、最も好ましくは、実質的に無含有とする。本発明のセメント組成物は、一般の普通乃至早強ポルトランドセメントと概ね同様の扱いと機能発現が可能である。
また、本発明の水硬性組成物は、前記セメント組成物を結合相形成成分とし、これに少なくとも骨材と水を加えたものであって、注水時から30分経過の30℃でのスランプロスが0〜5cmである水硬性組成物である。水硬性組成物としては、モルタルやコンクリートが該当するが骨材を含まない組成物であっても良い。前記のような特定のスランプロスを具備するものになることにより、施工上支障のない流動性と可使時間が確保された水硬性組成物となる。注水時から30分経過の30℃でのスランプロスが5cmを超えると、可使時間の確保が難しくなり、施工に適した流動性が確保できないので好ましくなく、また0cm未満ではブリーディング発生の虞があるので好ましくない。また、かかるスランプロスを確保する上で、含有するセメント組成物(CM)と水(W)の質量比(W/CM)を0.50〜0.65にすることが望ましい。質量比(W/CM)が0.50未満では流動性が低下することがあるので適当ではなく、また質量比(W/CM)が0.65を超えると強度低下を起こすことがあるので適当ではない。
また、本発明の水硬性組成物は、前記セメント組成物と骨材および水以外にも、本発明の効果を阻害しない範囲で、他の成分、例えばモルタルやコンクリートで使用できる混和材・材等を加えることができる。このような混和材・材としては、たとえば、凝結促進剤、凝結遅延剤、増粘剤、分散剤(各種減水剤類を含む)、収縮低減剤、消泡剤、AE剤、膨張材、繊維、顔料、保水剤等を挙げることができる。このうち、分散剤(減水剤類)を使用すると、水量を増やすことなくスランプロスの低下抑制をはかることができるので、特にコンクリートでは使用が推奨されるが、配合量を増やすと、初期強度発現性が低下することもあるので、その使用量は必要最小な量に留めることが望ましい。好ましくは、AE減水剤か普通タイプの減水剤とAE剤を併用する。このような混和材・剤の使用量は予備実験等を行って、本発明の効果を阻害しないことが確認できた量を採用することが推奨される。
以下、本発明を実施例により詳しく説明する。
<CaO−SiO2−Al23系スラグの作製>
次の各原料から選定される材料を、表1の化学成分のスラグが得られるように配合し、 ミルで乾式混合した後、混合物を電気炉を使用し、1600℃で加熱した。加熱を60分間行った後、加熱物を直ちに炉外に取り出し、圧縮空気を表面に吹き付けて急冷を行うことでCaO−SiO2−Al23系スラグを得た。急冷に際しては圧縮空気の単位時間あたりの流量を調整することにより常温に至る冷却時間を調整し、スラグ中の非晶質相の生成量を変化させた。得られたCaO−SiO2−Al23系スラグは粉砕分級処理を施してブレーン比表面積が3000〜9000cm2/gの粉末に調整した。前記粉末は粉末エックス線回折により、生成相の確認と非晶質相のスラグ中の含有割合を算出し、また化学分析により主要含有化学成分の組成を求めた。これらの結果も表1にまとめて表す。
<CaO−SiO2−Al23系スラグ作製の使用原料>
・CaO源原料;生石灰(市販品)
・SiO2源原料;珪石(市販品)
・Al23源原料;工業用アルミナ(市販品)
Figure 2018172252
<セメント用混和材とセメント組成物の作製>
前記手順で得られたCaO−SiO2−Al23系スラグの粉末をもってセメント用混和材とした。作製したセメント用混和材の一覧を表1にまとめて表す。
<セメント組成物の作製>
次いで、表1の各セメント用混和材を市販の普通ポルトランドセメント(ブレーン比表面積3300cm2/g)または中庸熱ポルトランドセメント(ブレーン比表面積3180cm2/g)に表2に表す配合量になるよう加え、ヘンシェルミキサで混合し、セメント組成物を作製した。尚、一部のセメント組成物については、さらに無水石膏(市販試薬)を表2に表す配合量加えた。
Figure 2018172252
<水硬性組成物の作製>
前記作製のセメント組成物、粗骨材(茨城県産砕石2005)、細骨材(静岡県産 山砂)および混練水と必要に応じて市販のリグニンスルホン酸系AE減水剤を表3に表す配合量となるようパン型ミキサに投入し、混練することで水硬性組成物を作製した。
Figure 2018172252
<評価>
前記作製した水硬性組成物に対し、注水時から5分および30分経過時点の20℃及び30℃でのスランプロスを測定し、経時変化を調べた。測定方法は、JIS A1101の規定に準じた方法で行った。測定結果は表3に表す。
また、前記作製した水硬性組成物に対し、材齢3日および28日の圧縮強度を測定した。圧縮強度測定用供試体の作製方法はJIS A1132の規定に準じて、また圧縮強度測定はJIS A1108の規定に準じた方法で行った。測定結果は表3に表す。
表3の結果から、本発明のセメント混和材をポルトランドセメントに適正量混和したセメント組成物は、良好な強度発現性とスランプロス抑制の両特性を具備し、普通ポルトランドセメントに遜色ない機能性状を具備できていることがわかる。また、本発明のセメント組成物は、実質的に、鉱滓等の副次生成物で大量に普通ポルトランドセメントを置換したものとも見なせるため、製造段階での二酸化炭素排出量が、新たに100%ポルトランドセメントを製造するときよりも遙かに少なく、温暖化防止に大きく寄与できる。

Claims (5)

  1. 非晶質相の含有割合が80質量%以上のCaO−SiO2−Al23系スラグであって、非晶質相中の化学成分としてのCaOとSiO2とAl23の合計量が85質量%以上かつ非晶質相中の前記CaOとSiO2の含有モル比(CaO/SiO2)が0.9〜1.2であるCaO−SiO2−Al23系スラグからなることを特徴とするセメント用混和材。
  2. CaO−SiO2−Al23系スラグが結晶相を含み、該結晶相がゲーレナイト結晶を主生成相とするものであることを特徴とする請求項1記載のセメント用混和材。
  3. CaO−SiO2−Al23系スラグのブレーン比表面積が3000〜9000cm2/gであることを特徴とする請求項1又は2記載のセメント用混和材。
  4. ポルトランドセメント100質量部と請求項1〜3の何れか記載のセメント用混和材50〜150質量部を含むことを特徴とするセメント組成物。
  5. 請求項4記載のセメント組成物と水と骨材を含み、注水から30分経過時の30℃でのスランプロスが0〜5cmであることを特徴とする水硬性組成物。
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