JP3843806B2 - 電子線露光方法及びステンシルレチクル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体デバイスパターン等を形成する電子線露光方法及びこの電子線露光方法で使用されるステンシルレチクルに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のデバイスパターンの微細化・高集積化に伴い、電子ビーム(EB)を用いた露光技術の開発が盛んになってきている。特に100nmルール以降においては、より微細なパターン形成技術として、電子線縮小投影露光方法(EPLElectron Projection Lithography)が注目されている。このEPLは高いスループットもねらえ、メモリ量産にも対応できるため、特に注目されている。また、EPLは、レチクル上の回路パターンをスキャニングしながら縮小転写してウェハ(感応基板)上に焼き付けることが可能で、70nmノード以降のデバイス作製に対応する量産技術として有望視されている。このEPLには、PREVAILあるいはSCALPELと呼ばれる電子光学系あるいはシステム技術が報告されている。
【0003】
このようなEB露光技術は、単純な基本図形アパーチャのパターンを重ね合わせて所望のパターンを形成するセルプロジェクション等の従来の直接描画技術の延長と異なり、所望のパターンの拡大パターンをレチクルパターン(原版パターン)として、そのレチクルパターンをそのまま縮小投影露光してデバイスパターンを形成する。この技術には、レチクルを用いた縮小転写方法、及び、大口径ビームの照射が可能なEB光学系が採用されている。これらの技術により、スループットを格段に向上させることができる。
【0004】
このEB露光技術で用いられるレチクルの一種として、自立薄膜(メンブレン)に電子線の通る孔を多数開けたステンシルレチクルがある。前記孔の形状は、転写すべきパターンの個別要素図形の形状に対応している。現在具体的に検討されている散乱ステンシルレチクルは、厚さが2μm程度のSiメンブレンに孔開きパターンが形成されたものである。このような散乱ステンシルレチクルでは、孔開きパターンを通過する電子線は散乱されず、メンブレン部を通過する電子線は散乱する。そして、露光装置の光学系中の投影レンズの電子線収束面またはその近傍にコントラスト開口を設け、このコントラスト開口で散乱された電子線を捕捉してウェハ方向への通過を阻止している。そして、ウェハ上に、散乱されなかった電子線を結像させてパターンのコントラストを得る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この散乱ステンシルレチクルでは、孔開き部の中央に島状の非孔開き部を設けることはできない。島状の非孔開き部を構成する膜の部分が、重力に対してサポートできないからである。このような不都合をドーナツパターン問題という。この問題に対処するには、島状の非孔開き部の周りをぐるりと囲む孔開き部を分割して別々の2つのパターン領域に形成し、この2つのパターン領域を別々にウェハ上に投影露光する。そして、ウェハ上で2つの孔開き部を繋げて、一周分の露光部とその中央の島状の非露光部を形成する。このような手法をコンプリメンタリー分割という。
【0006】
また、ステンシルレチクルを使用する場合、上述のドーナツパターン問題以外に、パターンの長さに依存する問題がある。すなわち、パターンの長さが基準長さ(例えば数十μm)より長い場合には、メンブレンの応力によるパターンの曲がりや自重による歪等が予想される。そのため、このような長いライン状パターンもコンプリメンタリー分割が必要になる。特に、メモリーゲートレイヤーのような高密度のラインアンドスペースパターンの場合、デバイスの設計値の要求に合わせると、パターン部が長くなり、この問題が深刻になる。
【0007】
また、パターンがリーフ形状やタン形状(木の葉状や舌状の非孔開き部が片持ち梁構造になっているもの)においては、パターン部を保持することはできるが、保持力が十分ではなく、パターン部が重力方向へ曲がって変形しやすくなる。このようなパターンもコンプリメンタリー分割が必要になる。
【0008】
このような場合に必要になるコンプリメンタリー分割は、パターンの分割処理に時間を要しレチクルコストも増大する。
【0009】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであって、コンプリメンタリー分割を行うことなく、どのようなパターンでも形成できるステンシルレチクルを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の電子線露光方法は、 メンブレンにパターンの要素図形の形状に対応する孔を多数開けたステンシルレチクルに所望のパターンを形成し、 前記レチクルを電子線照明し、 前記レチクルを通過した電子線を感応基板上に投影結像させることにより、該感応基板上に前記パターンを転写する電子線露光方法であって、 2枚の前記レチクルに実質的に同一のパターンを形成するとともに、該レチクルのパターン要素図形の孔の所望の箇所に該孔の両縁を結ぶ細幅のメンブレンの梁(ブリッジ)を設けておき、ここで、前記2枚組のレチクルにおいては前記ブリッジは前記パターンの異なる位置に設け、 前記2枚組のレチクルのパターンを同一の感応基板上に重ねて露光することを特徴とする。
【0011】
レチクルの孔に、この孔の両縁を結ぶ細幅の梁を設けて、パターンを重力方向に対して保持できるようにしたため、ドーナツパターンや長いライン状のパターンの場合も、コンプリメンタリー分割を行うことなく、ステンシルレチクル上にパターン形成できる。梁の幅は十分に細く、ボケや近接効果で露光ドーズが周辺から入り込むため、ウェハ上には転写されない。また、梁が細幅であっても、レジストに転写された像においては、梁が繋がっている部分で電子散乱による蓄積電子量が低下してくびれが形成されてしまう場合がある。そこで、同一パターンを少なくとも2つのレチクルに形成し、さらに、これらのレチクルにおいては梁を異なる位置に設ける。この2枚のレチクルを用いて、パターンが重なるように露光することにより、一方のレチクルのみを用いて露光した場合にはくびれが発生する可能性のある部分が、他方のレチクルを用いた露光では完全に露光されるため、パターンのくびれの発生を防止できる。
【0012】
本発明においては、 前記ブリッジの幅がR×M(R:ウェハ上レジストの解像限界、M:投影レンズの倍率)より狭くすることとすれば、梁が感応基板に転写されることはないので、微細なパターンを正確に転写することができる。
【0013】
本発明においては、 前記ブリッジを、前記パターン要素図形の孔の縁に対して斜めに配置することが好ましい。ブリッジをパターンの長手方向に対して垂直に設けた場合、ウェハ上に転写されるパターンにおいてブリッジに相当する部分が細くなってしまう可能性がある。一方、ブリッジをパターンの長手方向の辺に対して斜めに配置することで、ウェハ上に転写されるパターンが細くなることを抑制できる。あるいは、問題にならない範囲でブリッジの幅を太くすることができる。
【0014】
本発明のステンシルレチクルは、 メンブレンにパターンの要素図形の形状に対応する孔を多数開けたステンシルレチクルであって、 2枚の前記レチクルに実質的に同一のパターンが形成されており、 該レチクルのパターン要素図形の孔の所望の箇所に該孔の両縁を結ぶ細幅のメンブレンの梁(ブリッジ)が、前記2枚のレチクルにおいて前記パターンの異なる位置に設けられていることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ説明する。
まず、図2を用いて電子線露光装置の構成を説明する。
図2は、図1のレチクルを使用した荷電粒子線露光装置の光学系全体の構成を模式的に示す斜視図である。この図は、分割転写方式の電子線投影露光装置を示す。
光学系の最上流に配置されている電子銃1は、下方に向けて電子線を放射する。電子銃1の下方には、2段のコンデンサレンズ2、3が備えられており、電子線は、これらのコンデンサレンズ2、3によって収束されブランキング開口7にクロスオーバーC.O.を結像する。
【0016】
二段目のコンデンサレンズの下方には、矩形開口4が備えられている。この矩形開口(照明ビーム成形開口)4は、レチクル10の一つのサブフィールド(露光の1単位となるパターン小領域)を照明する照明ビームのみを通過させる。この開口4の像は、レンズ9によってレチクル10に結像される。
【0017】
ビーム成形開口4の下方には、ブランキング偏向器5が配置されている。同偏向器5は、必要時に照明ビームを偏向させてブランキング開口7の非開口部に当て、ビームがレチクル10に当らないようにする。
ブランキング開口7の下方には、照明ビーム偏向器8が配置されている。同偏向器8は、主に照明ビームを図の横方向(X方向)に順次走査して、照明光学系の視野内にあるレチクル10の各サブフィールドの照明を行う。偏向器8の下方には、照明レンズ9が配置されている。照明レンズ9は、レチクル10上にビーム成形開口4を通過した像を結像させる。
【0018】
レチクル10は多数のサブフィールドを有し、移動可能なレチクルステージ11に載置されている。レチクルステージ11を光軸垂直方向(XY方向)に動かすことにより、照明光学系の視野よりも広い範囲に広がるレチクル上の各サブフィールドを照明する。レチクルステージ11には位置検出器12が付設されている。レチクル10の構造については後述する。
【0019】
レチクル10の下方には投影レンズ15、19及び偏向器16が設けられている。レチクル10の一つのサブフィールドを通過した電子線は、投影レンズ15、19、偏向器16によってウェハ(感応基板)23上の所定の位置に結像される。ウェハ23上には適当なレジストが塗布されており、レジスト上に電子線のドーズが与えられ、レチクル10上のパターンが縮小(一例で1/4)されてウェハ23上に転写される。
【0020】
レチクル10とウェハ23の間を縮小率比で内分する点にクロスオーバーC.O.が形成され、同クロスオーバー位置にはコントラスト開口18が設けられている。同開口18は、レチクル10の非パターン部で散乱された電子線がウェハ23に達しないように遮断する。
【0021】
ウェハ23の直上には反射電子検出器22が配置されている。この反射電子検出器22は、ウェハ23の被露光面やステージ上のマークで反射される電子の量を検出する。この検出情報から、レチクル10とウェハ23の相対的位置関係が投影光学系におけるビーム特性を知ることができる。
【0022】
ウェハ23は、静電チャックを介してXY方向に移動可能なウェハステージ24上に載置されている。ウェハステージ24には位置検出器25が付設されている。レチクルステージ11とウェハステージ24とを、各々位置検出器12、25で検出された位置に基づいて、互いに逆方向に同期走査することにより、投影光学系の視野を越えて広がるチップパターン内の各部を順次露光する。
【0023】
上記各レンズ2、3、9、15、19及び偏向器5、8、16は各々電源制御部2a、3a、9a、15a、19a、及び5a、8a、16aを介してコントローラ31で制御される。また、レチクルステージ11、ウェハステージ24も制御部11a、24aを介してコントローラ31で制御される。さらに、ステージ位置検出器12、25、反射電子検出器22もインターフェース12a、25a及び22aを介してコントローラ31に信号を送る。
コントローラ31は、送られた信号からステージ位置を制御する。
【0024】
次に、図1を参照して本発明の一実施例に係る散乱ステンシルレチクルについて説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る散乱ステンシルレチクルを模式的に示す図であり、図1(A)はラインアンドスペースパターンの平面図、図1(B)はレチクルの構造を説明する一部拡大図である。
この例のレチクル(組)10は、同じラインアンドスペースパターンの開口が形成された2枚のレチクル51、53から構成される。露光時には、各々のレチクル51、53を1回ずつ1枚のウェハに転写露光する。ラインアンドスペースパターンは、Y方向に延びる長いライン状パターン55をX方向に同パターン55の幅と同じスペースを開けて複数列配列したものである。この例では、ライン状パターン55の長辺の長さは500μm、幅(短辺の長さ)は400nmである。
【0025】
図1(B)に示すように、各レチクル51、53のライン状パターン55には、パターンの長辺間を繋ぐブリッジ(梁)57が、パターン55の長手方向に複数設けられている。この例では、ブリッジ57の幅は100nmで、ブリッジ57の間隔は20μmである。ここで、各レチクル51、53においては、ブリッジ57が設けられている位置が異なっている。すなわち、両レチクルを重ねたとき、ライン状パターン55の位置は一致するが、ブリッジ57の位置は一致しない。一例で、ブリッジ57の位置は、各レチクルで10μmオフセットしている。
【0026】
この例では、ブリッジ57の幅を100nmとしているが、幅は、R×Mより狭いことが好ましい。ここで、Rはウェハ上レジストの解像限界であり、Mは、ウェハ側からレチクル側を見たときの投影レンズの倍率であり、縮小倍率が1/4のこの電子線露光装置の場合はM=4である。そして、ウェハ上レジストの解像限界は、例えば70nmノードでは50nm程度とされている。したがって、この場合、ブリッジ57の幅は200nm(=50nm×4)以下であることが好ましい。さらに、露光装置のビームボケ量、レジストやレチクル材料の特性や厚さなどにもよるが、ブリッジの幅は100nm以下であることがより好ましい。
【0027】
しかし、このようなブリッジ57を設けた場合、ブリッジ57のほとんどの部分はウェハ上レジストに転写されないが、ブリッジ57の根元の部分がレジストにくびれとして残る場合がある。
【0028】
図3は、ブリッジを有するパターンをウェハ上レジストに転写した状態を模式的に示す図である。露光装置の縮小倍率を1/4、レジストの解像限界を50nmとする。
この例において、ブリッジは、ラインパターンの長辺に対して直角に設けられており、幅は200nm(=R×M)である。このラインパターンをウェハ上に露光転写した場合、ブリッジの幅は50nmとなり、70nmノードにおける解像限界とほぼ同じであり、ウェハ上には転写されない。しかし、ブリッジの根元に、図に示すようなくびれ63が残り、この部分でラインパターン61が細くなってしまう場合がある。
【0029】
このくびれ63は、レチクル上でのブリッジの幅を狭くすると小さくなる。また、ブリッジをラインパターンの長辺に対して斜めに配置する(図4を参照しつつ後述)ことによっても、くびれが小さくなり、かつ、ラインパターンの両辺のくびれの位置が各長辺の方向にずれる。このため、くびれが対向する両側にある場合(ブリッジがラインパターンの長辺に対して直角である場合)に比べて、パターンの幅は狭くならない。
【0030】
本実施例の散乱ステンシルレチクル10の場合、2枚のレチクル51、53でブリッジ57の位置が異なっているため、一方のレチクルを転写したウェハ上のパターンにおける上述のようなブリッジの根元にくびれが生じる部分は、他方のレチクルを転写した場合ではブリッジのない部分に相当する。したがって、これらのレチクルのパターンを重ねて露光した際、パターンの全ての部分はいずれかのレチクルでフルに露光されるため、ブリッジの部分での電子散乱によるレジスト上での蓄積電子量の低下を抑制できる。このため、くびれが少なく、CDの要求値を満足するレジストパターンを得ることができる。
【0031】
このように、パターン分割基準長さ(例えば30μm程度)より長いパターンの孔開き部にブリッジを設けることにより、長いライン状パターンであっても自重による歪等を抑制し、1枚のステンシルレチクルに形成することができる。
ドーナツパターンやリーフ状あるいはタン状パターンの場合のブリッジの幅やピッチはパターンの形状に対応して適宜選択する。
なお、ブリッジを設ける場所は、個別のパターン形状に対応して判断・処理する方法では処理時間がかかるので、レチクル上に網目のように無作為に配列してもよい。
【0032】
図4は、本発明の第2の実施の形態に係るステンシルレチクルを示す図であり、レチクル上のラインパターンの拡大平面図である。
この例の散乱ステンシルレチクルは、図1のステンシルレチクルとほぼ同様で、2枚のレチクル71、73から構成されるが、ブリッジ77がライン状パターン75の長辺に対して斜めに形成されている。そして、2枚のレチクル71、73のブリッジ77の位置が異なっている。
【0033】
ブリッジ77を斜めに形成することにより、ブリッジの幅を100nmより太くすることができるが、CD制御性を考慮すると100nm以下であることが好ましい。ブリッジ77のライン状パターン75の長辺に対する角度θ2は45度が好ましい。
【0034】
(実施例)
100nmノードのロジックデバイス作製のため、ゲートレイヤーの露光を実施した。レチクル上でのゲート長は約280nmとした。レチクルは図4の散乱ステンシルレチクルと同様の構造で、同じライン状パターンを有する2枚のステンシルレチクルの異なる位置に、ライン状パターンの長辺に対して45°に配置されたブリッジを有する。各レチクルのブリッジの幅は80nm、ブリッジの間隔は20μmである。
【0035】
なお、レチクルブランクスには応力制御を目的としてボロンを適当量ドーズしたSOIウェハにメインストラット、マイナーストラットの各構造を作りこんだものを使用した。このブランクスメンブレン上にEBレジスト(ZEP520、厚さ0.5μm)を塗布して、EB直接描画機を使って目的のパターンを描画し、散乱ステンシルレチクルを作製した。
【0036】
電子線投影露光装置に前述の2枚の散乱ステンシルレチクルをセットし、ウェハステージ24上には、8インチのシリコンウェハ(P型、低効率4〜6Ωcm、結晶軸(100)面)を載置した。ウェハ上には、EB露光用の化学増幅型レジスト(一例で住友化学社製NEB22)を厚さ0.3μmに塗布し、このレジストを110°のホットプレート上で120秒間プリベーク処理したものを使用した。
その後、ウェハ上に予め配されたアライメント用のFIAマークを用い、レチクルのアライメントを行った。
【0037】
露光時の電子線加速電圧を100kV、縮小倍率を1/4倍、ウェハ上での一括露光エリアを0.25mm角とした。このときの最適露光ドーズ量は2枚のレチクルを用いる各々の露光(2回の露光)の合計で約30μC/cm2であった。レチクル上ビーム電流は15μAであり、レチクル開口率をレイヤー全体で約10%としたため、ウェハ上ビーム電流は1.5μAであった。
2枚組のレチクルの一方の露光を行った後、レチクルステージを動かし、引き続き他方のレチクルの露光を行った。
【0038】
露光終了後ウェハを取り出し、ホットプレートにてPEB処理を行った。処理条件は100℃で2分間とした。現像は2.38wt%TMAH水溶液を現像液として1分間行い、続けて純水にてリンス処理を行った。現像後の露光パターンは測長機(CD−SEM機)にて評価した。その結果、ブリッジが形成されている部分のレジストパターン像が細くなっていないことが確認できたとともに、十分な解像性も得られていることが確認できた。
【0039】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によるレチクルを用いると、コンプリメンタリー分割処理時間を大幅に削ることができ、レチクルコストを大きく抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る散乱ステンシルレチクルを模式的に示す図であり、図1(A)はラインアンドスペースパターンの平面図、図1(B)はレチクルの構造を説明する一部拡大図である。
【図2】図1のレチクルを使用した荷電粒子線露光装置の光学系全体の構成を模式的に示す斜視図である。
【図3】ブリッジを有するパターンをウェハ上レジストに転写した状態を模式的に示す図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係るステンシルレチクルを示す拡大平面図である。
【符号の説明】
10 レチクル(組) 51、53 レチクル
55 ライン状パターン 57 ブリッジ(梁)
71、73 レチクル 75 ライン状パターン
77 ブリッジ

Claims (4)

  1. メンブレンにパターンの要素図形の形状に対応する孔を多数開けたステンシルレチクルに所望のパターンを形成し、
    前記レチクルを電子線照明し、
    前記レチクルを通過した電子線を感応基板上に投影結像させることにより、該感応基板上に前記パターンを転写する電子線露光方法であって、
    2枚の前記レチクルに実質的に同一のパターンを形成するとともに、該レチクルのパターン要素図形の孔の所望の箇所に該孔の両縁を結ぶ細幅のメンブレンの梁(ブリッジ)を設けておき、ここで、前記2枚組のレチクルにおいては前記ブリッジは前記パターンの異なる位置に設け、
    前記2枚組のレチクルのパターンを同一の感応基板上に重ねて露光することを特徴とする電子線露光方法。
  2. 前記ブリッジの幅がR×M(R:ウェハ上レジストの解像限界、M:投影レンズの倍率)より狭くすることを特徴とする請求項1記載の電子線露光方法。
  3. 前記ブリッジを、前記パターン要素図形の孔の縁に対して斜めに配置することを特徴とする請求項1又は2記載の電子線露光方法。
  4. メンブレンにパターンの要素図形の形状に対応する孔を多数開けたステンシルレチクルであって、
    2枚の前記レチクルに実質的に同一のパターンが形成されており、
    該レチクルのパターン要素図形の孔の所望の箇所に該孔の両縁を結ぶ細幅のメンブレンの梁(ブリッジ)が、前記2枚のレチクルにおいて前記パターンの異なる位置に設けられていることを特徴とするステンシルレチクル。
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