JP3843801B2 - ダイカスト装置の型開装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、金型に溶湯を射出して鋳造するダイカスト装置に係り、詳しくは鋳造後の金型から製品を取り出すために行う型開き技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
ダイカスト装置において、鋳造後の金型を型開きする型開装置は、例えば特開平7−186219号公報に開示されている。上記公報記載のダイカスト装置では、型開き用として第1のシリンダと第2のシリンダとを備えており、高負荷で大きいストローク量を必要としない型開きの初期動作を第1のシリンダによって行い、その後の低負荷で大きいストローク量を必要とする型開き動作を第2のシリンダで行っている。
なお、上記の公報には記載がなされていないが、型開き後の型内の製品(成形品)は、一般には、シリンダを駆動源とする製品押し出しピンによって押し出されるとともに、製品取り出し装置(ロボット)によって型から取り出すように構成されている。すなわち、従来の型開装置においては、型開き用と製品押し出し用の2種類の高圧シリンダを備えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
型開きの初期動作および製品押し出しの初期動作は、製品が型の成型面に密着している関係で、共に高い推力を必要とするものである。したがって、型開き用と製品押し出し用とのそれぞれに高負荷に対応する大型(大径)のシリンダが設置されることになり、結果として型開装置が大型化するという問題がある。
【0004】
本発明は、上述した従来の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ダイカスト装置の型開装置において、高負荷用の大型のシリンダを減少して型開装置のコンパクト化を図ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、本発明に係るダイカスト装置の型開装置は、特許請求の範囲の各請求項に記載の通りの構成を備えた。
請求項1に記載のダイカスト装置の型開装置においては、伸長することで型開きの初期動作を行う第1シリンダと、この第1シリンダによる型開き動作を引き継いで型開き動作を行う第2シリンダと、第1シリンダの伸長動作を金型に対して型開き方向へ伝達するための加圧板および押出ピンを備えた型開機構と、製品に対して押し出し方向へ伝達するための製品押出板および製品押出ピンを備えた製品押出機構とを有している。そして、第1シリンダは、型開きの初期動作時に伸長動作をして型開機構の加圧板を押すことで前記加圧板に設けられた押出ピンが前記金型のうち可動型を押し開き、型開きの初期動作後にさらに伸長動作をして製品押出機構の製品押出板を押すことで前記製品押出板に設けられた製品押出ピンが型内からの製品の押し出し動作を行う構成とされている。すなわち、請求項1に記載の発明においては、型開き初期および製品の押し出し初期には、共に大きい推力が必要であることに着目し、型開き動作と製品押し出し動作とを共通のシリンダを用いて行い得るように構成したものであり、このことにより、高負荷に対応する大型のシリンダ数を減少することが可能となり、型開装置のコンパクト化が達成される。
【0006】
また、型開き動作は金型を鋳造用ダイカスト本体によって鋳造が行われる鋳造位置から金型台車で搬出位置まで搬送され、搬出位置と開閉操作位置との間に延びるレール上を移動して開閉操作位置に搬出した後、開閉操作位置で行う。これにより、複数組の金型をダイカスト本体に入れ替えて鋳造作業を交互に行う金型交換式のダイカスト装置へ適用することが可能になる。
その場合において、金型の型開きは開閉操作位置への移動方向に型開きされることが好ましい(請求項8に対応)。複数組の金型を用いて鋳造作業を交互に行う金型交換式のダイカスト装置では、金型を横方向(すなわち開閉操作位置への移動方向)へ移動させて金型の搬送を行うのが普通であり、従って、型開きを金型の移動方向である横方向の移動に対応した横開きとすることで、型開き動作を合理的に行うことができる。
【0007】
請求項2に記載のダイカスト装置の型開装置においては、第1シリンダは金型から切り離された状態で待機し、第2シリンダは固定型と可動型との間に横架状に設けられ、型開機構と製品押出機構とを金型に取り付ける。
この場合において、第1シリンダは金型の開閉操作位置への移動方向と平行に移動可能な移動体に設けられ、金型と移動体と連結させるクランプ装置を備えるのが望ましい(請求項3に対応)。さらに、移動体には製品押出機構を製品を押し出す前の初期位置へ復帰させるシリンダを備えるのが望ましい(請求項5に対応)。
また、製品押出機構を製品を押し出す前の初期位置へ復帰させる戻し手段を備えるのが望ましい(請求項4に対応)。さらに、戻し手段は固定型と製品押出機構との間に備えられたバネとするのが望ましい(請求項6に対応)。
【0008】
請求項7に記載のダイカスト装置の型開装置においては、製品押出板は加圧板に対して一定の間隔を置いて対向した位置を初期位置として待機させておき、第1シリンダの伸長動作時において加圧板が一定の間隔を移動してから製品押出板が加圧板によって押されて移動されることで、製品押出機構は型開機構に対して一定の作動遅れを伴うように構成されている。これにより、共通のシリンダを用いて、型開き動作と、製品押し出し動作とを時間差をもって行わせることが可能な型開装置を提供することができる。
【0009】
請求項9に記載の発明においては、第1シリンダが、高圧・ショートストロークタイプであり、第2シリンダが、低圧・ロングストロークタイプである。高負荷の型開き初期に対しては、第1シリンダにより対応させ、型開き初期動作後の低負荷に対しては、低圧のロングストロークタイプの第2シリンダによって大きく離間させて型開きすることができる。この場合、第2シリンダは、第1シリンダの型開き動作中に型開き方向に加圧されていることが好ましい(請求項10に対応)。これによれば、型開き動作の引継を円滑に行わせることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態に係るダイカスト装置の型開装置および型開き方法を図面に基づいて説明する。本実施の形態は、金型交換式のダイカスト装置に適用したものである。ここで、図1は本実施の形態に係るダイカスト装置の概要を示す平面図である。図2は図1中のA−A断面矢視図である。
【0011】
先ず、本実施の形態に係る金型交換式のダイカスト装置の全体を図1および図2に基づいて説明する。図1に示すように、本実施の形態に係るダイカスト装置10は、二組の金型D1,D2を単一のダイカスト本体11に交互に入れ替えて鋳造を行う金型交換式であり、二組の金型D1,D2、これら金型D1,D2に対して型締めおよび溶湯の射出を行う単一のダイカスト本体11、このダイカスト本体11への金型D1,D2の搬入および搬出を行う単一の金型台車20、一組の台車用レール31、二組の金型用レール32,34、金型用レール32,34上における鋳造後の金型D1,D2を型開きする二台の型開装置50等を備えている。
ダイカスト本体11は、鋳造位置P1に搬入された金型D1,D2を型締めした状態で、金型D1,D2内のキャビティへ溶湯を射出するものであり、閉状態の金型D1,D2の背面を加圧して横方向から型締めする型締め装置および型締め後の金型D1,D2内に溶湯を射出する給湯装置を備えている。
【0012】
台車用レール31、金型用レール32,34は各々左右一対かつ平行で、これらレールは平面視でT字形をなすように配置されている。
台車用レール31は、鋳造位置P1と搬出位置P2との間に延び、金型台車20を介して金型D1あるいは金型D2を搬送する共通経路となっている。また、台車用レール31は、金型台車20が図1中の矢印方向へ往復移動するのをスライダー21を介して摺動可能に支持する構成となっている。
【0013】
図1および図2に示すように、金型用レール32は、搬出位置P2と開閉操作位置P3との間に延び、金型用レール34は、搬出位置P2と開閉操作位置P4との間に延びている。金型用レール32,34は、搬出位置P2につき、台車用レール31から分岐した分岐経路となっている。
金型台車20は、台車上に台車用レール31に直交する車上レール22を備えている。この車上レール22は、搬出位置P2において金型用レール32,34に連続する構成となっている。すなわち、車上レール22と金型用レール32,34とは同一直線上で一致する構成となっている。従って、搬出位置P2にある金型D1は、金型台車20上の車上レール22と金型用レール32との間をスライダー42を介して円滑に移動可能になっている。そして、金型用レール32へ移動した鋳造後の金型D1は、型開装置50によって金型用レール32上を横方向へ型開きされるようになっている。
【0014】
一方、搬出位置P2にある金型D2は、金型台車20上の車上レール22と金型用レール34との間をスライダー44を介して円滑に移動可能になっている。そして、金型用レール34へ移動した鋳造後の金型D2は、型開装置50によって金型用レール34上を横方向へ型開きされるようになっている。なお、金型台車20はクランプ装置(図示省略)を備えており、このクランプ装置によって金型D1,D2を金型台車20に対して保持するようになっている。
【0015】
次に、本実施形態の特徴点である型開装置50を図3〜図5に基づいて説明する。図示のように、型開装置50は、高負荷に対応する単一の高圧・ショートストロークタイプのシリンダ(以下、高圧シリンダという)51と、低負荷に対応する複数本の低圧・ロングストロークタイプのシリンダ(以下、低圧シリンダという)59とを有する。金型D1,D2は、固定型Daと可動型Dbで対をなしている。
【0016】
高圧シリンダ51は、伸長動作を可動型Dbに対して伸長方向へ直接伝えることで金型D1,D2の型開きの初期動作を行うようになっている。すなわち、高圧シリンダ51の伸長動作は、複数本の加圧ピン52を備えた加圧板53および複数本の押出ピン54を介して可動型Dbに型開き方向へ伝達される構成とされている。上記の加圧ピン52付きの加圧板53および押出ピン54によって型開きの初期動作用の型開機構55が構成されている。
複数の押出ピン54は、固定型Daに設けた第1の貫通孔56aを貫通するとともに、固定型Daの背面側において高圧シリンダ51の伸長動作時に加圧板53および加圧ピン52を介して一端を押されることで、他端(先端)が可動型Dbの型合わせ面を押すように設定され、常には戻しバネ57によって可動型Dbの型合わせ面に当接しない初期位置に保持されている。なお、加圧板53は固定型Daの背面に突設された複数本のガイドピン58によって高圧シリンダ51の伸縮方向に移動可能に支持されている。
【0017】
一方、低圧シリンダ59は、高圧シリンダ51による型開き動作を引き継いで可動型Dbを固定型Daから大きく離間させるようになっている。低圧シリンダ59は固定型Daと可動型Dbとの間に横架状に設けられ、その伸縮動作によって金型D1,D2の型開きおよび型締めを行うようになっている。
【0018】
また、高圧シリンダ51は、前記押出ピン54による型開きの初期動作後において、その伸長動作を製品Wに対して伸長方向へ直接伝えることで製品Wの押し出し動作を行うようになっている。すなわち、高圧シリンダ51の伸長動作は、複数本(図では便宜的に1本を示している)の製品押出ピン61を有する製品押出板62を介して製品Wに伝達される構成となっている。製品押出板62は、固定型Daの背面と加圧板53との間に配置されるとともに、前記ガイドピン58によって移動可能に支持され、加圧板53に対して相対移動可能とされている。製品押出ピン61は、固定型Daに形成された第2の貫通孔56b内を貫通しており、先端によって製品Wを押し出すようになっている。上記の製品押出ピン61および製品押出板62が製品押出機構60を構成している。
そして、製品押出板62は、図3に示すように、金型D1,D2の型締め状態において、加圧板53に対して一定の間隔Lを置いて対向した位置を初期位置として待機されている。このため、製品押出板62は、高圧シリンダ51の伸長動作時において、加圧板53が上記の間隔Lを移動してから、該加圧板53によって押されることで移動される構成となっている。すなわち、製品押出機構60は、型開きの初期動作用の型開機構55に対して一定の作動遅れを伴うように構成され、これにより型開きの初期動作後において、製品押し出し動作が行われるようになっている。
【0019】
また、製品押し出し後の製品押出板62を元の初期位置に復帰させるために、低圧の戻し用シリンダ63が設けられている。この戻し用シリンダ63は、製品押出板62の一部に対して着脱可能な係合部材64を有し、図5に示すように、製品押し出し後において、その係合部材64を製品押出板62の一部に係合後、該製品押出板62を元の初期位置へ復帰させるように構成されている。
【0020】
本実施の形態では、高圧シリンダ51および製品押出板62の戻し用シリンダ63は、金型D1,D2に対して切り離された非締結の状態で設けられている。すなわち、図1および図2に概略で示された型開装置50は、金型用レール32,34と平行な方向に移動可能に設けられた移動体50a(図3〜図5に仮想線で示す)を有し、その移動体50aに高圧シリンダ51および戻し用シリンダ63が設置されている。移動体50aの移動手段としては、例えば電動モータを駆動源とするボールネジ機構を用いることができる。また、型開装置50は、移動体50aに対して金型D1,D2(固定型Da)を連結または切り離すためのクランプ装置を備えており、金型D1,D2を搬出位置P2から開閉操作位置P3,P4へ移動させるときに連結し、金型D1,D2を搬出位置P2から鋳造位置P1へ移動させるときに切り離すようになっている。
なお、高圧シリンダ51および製品押出板62の戻し用シリンダ63を除いた型開機構55および製品押出機構60は、それぞれ各金型D1,D2に取り付けられている。
【0021】
次に、上記のように構成されたダイカスト装置10の動作を説明する。ダイカスト装置10のダイカスト本体11に金型D1,D2を交互に搬入出させ、鋳造位置P1で金型D1,D2のキャビティへ溶湯を射出する。金型D1,D2は、同種のものを二組用いることもできるし、あるいは異種のものを一組ずつ用いることもできる。また、金型D1,D2の一方のみを用いた運転も可能である。
【0022】
例えば鋳造が終了した一方の金型D1は、金型台車20によって搬出位置P2まで搬送され、このとき、一方の金型D1がクランプ機構を介して型開装置50に保持される。次いで、型開装置50が開閉操作位置P3へ移動する。これにより金型D1は、金型台車20上の車上レール22から金型用レール32を経て開閉操作位置P3へと移動され、その移動の過程であるいは移動後、移動方向と同方向の横方向に型開きされる。この型開き動作については後述する。型開き後、金型D1から製品が取り出され、さらにこの金型D1に離型剤が塗布されたのち、金型D1は型締めされる。
【0023】
他方、待機中の金型D2は、型開装置50によって金型用レール34上を搬出位置P2まで搬送され、金型D1と交替して金型台車20上の車上レール22上へと移動する。次いでクランプ機構による金型D2の保持が解除され、その後、金型D2は、金型台車20によって鋳造位置P1まで搬送され、ダイカスト本体11によって鋳造が行われる。鋳造が終了した金型D2は、金型D1と同様にして鋳造位置P1から搬出され、今度は金型D2に交替して鋳造位置P1へ型締めされた状態の金型D1が搬入される。
このように、本実施の形態に係るダイカスト装置10によれば、二台の金型D1,D2を用いての鋳造作業を交互に行うことができる。
【0024】
次に、型開装置50による型開きについて説明する。図3に示す型締め状態において、高圧シリンダ51が伸長作動し、加圧板53、加圧ピン52および固定型Daの内部を貫通する押出ピン54を介して可動型Dbを押し開く(図4参照)。すなわち、型開き初期の高負荷に対しては、高圧シリンダ51によって対応し、可動型Dbが僅かに移動することで、低負荷となるため、その後は高圧シリンダ51よりも小径の低圧シリンダ59によって可動型Dbを大きく移動させる(図5参照)。この場合、低圧シリンダ59は、高圧シリンダ51の伸長動作と同時に伸長方向に加圧させてある。このため、高圧シリンダ51の型開き動作から低圧シリンダ59による型開き動作への移行を円滑に行うことができる。
【0025】
上記の型開きの初期動作時において、高圧シリンダ51は加圧板53が製品押出板62に当接する前の段階で伸長動作を一旦停止する。そして、低圧シリンダ59による型開き動作が終了すると同時にあるいは終了したあとで、再び伸長作動される。これにより、図4に示すように、加圧板53が間隔Lを詰めて製品押出板62に当接し、製品押出板62を押動させる。このため、製品押出ピン61を介して製品Wを固定型Daから押し出す(図5参照)。すなわち、製品押し出し初期の高負荷に対しては、高圧シリンダ51によって対応することができる。その後、固定型Daから押し出された製品Wは、図示省略の製品取り出し装置によって固定型Daから取り出される。
なお、製品Wの取り出し後においては、高圧シリンダ51が縮小作動し、型開機構55および製品押出機構60とは無関係に図3に示す初期位置へ復帰する。また、図5に示すように、製品押出板62に対して復帰用シリンダ63が係合部材64を介して係合し、図3に示す初期位置へ復帰させる。更に、金型D1,D2の型締めは、低圧シリンダ59の縮小動作によって行われる。すなわち、鋳造時にはダイカスト本体11で金型D1,D2を型締めするため、型開装置50側での高負荷の型締めは、必要としない。
【0026】
上述したように、本実施の形態においては、共に大きい推力を必要とする型開きの初期動作および製品Wの押し出し動作を共通の高圧シリンダ51によって行い得るように構成している。これにより、高負荷対応の大型のシリンダ数を減少することが可能となる。
この場合において、本実施の形態においては、ガイドピン58に対して加圧板53および製品押出板62を個々に移動可能に支持させるとともに、金型D1,D2の型締め状態で、加圧板53に対して製品押出板62が一定の間隔Lを置いて対向する構成としている。これにより、高圧シリンダ51の伸長動作に対して、型開きの初期動作を先行して行わせ、その後、製品押し出し動作を行わせるといった動作態様を簡単な構成で達成することができる。
【0027】
また、本実施の形態では、高圧シリンダ51については、金型D1,D2から切り離された非締結構造としている。これにより、高圧シリンダ51をダイカスト本体11の外側で待機させ、ダイカスト本体11から搬出された金型D1,D2に対して型開きを行うといった構成を採用することが可能となる。その結果、金型D1,D2から突起物としての高圧シリンダ51が無くなり、金型D1,D2が小型化、軽量化されることになり、それに伴い金型D1,D2を移動させる金型移動装置としての金型台車20も小型化できる。
また、本実施形態の型開装置50による型開きは、金型D1,D2をその移動方向と同方向の横方向に移動させて行う横開きであり、型開き動作を合理的に行うことができる。また、横開きであることから、製品取り出し時において、金型D1,D2内におけるバリ等の金属屑が自然に落下し易く、例えば製品取り出し後に行われるスプレーによる離型剤の塗布によって成型面を掃除することが可能となる。
【0028】
なお、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更が可能である。
例えば、上述した実施の形態では、製品押出板62を初期位置へ戻す手段として低圧の戻し用シリンダ63を用いているため、元の初期位置に確実に戻すことが可能であるが、製品押出板62の戻し手段として、シリンダに変えてバネを用いてもよい。図6にはバネを用いた例が図示されている。すなわち、固定型Daと製品押出板62との間に適数個の戻し用のバネ65が配置されており、その場合、ガイドピン58に設けたストッパ66によって戻し位置を規制するように構成することで、製品押出板62を元の初期位置に正確に戻すことができる。
また、上述した実施の形態では、高圧シリンダ51を除いた型開機構55および製品押出機構60が金型D1,D2側に取り付けられる構成としたが、型開機構55および製品押出機構60のうち、少なくとも型開き用の押出ピン54および製品押出ピン61を除いた構成部材については、型開装置50側に設ける構成に変更してもよい。
また、実施の形態では、高圧シリンダ51を単一としたが、必ずしも単一に限定されるものではない。すなわち、高圧シリンダ51を複数の小型シリンダから構成することで、実質的に大型のシリンダを減少するといった態様を得ることも可能である。要するに、型開きの初期動作と製品押し出し動作とを共通のシリンダを用いて行わせるように構成されていればよい。
また、上述した実施の形態では、金型台車20が移動する台車用レール31を地上側に設置したが、この台車用レール31を天井側に設置し、それに金型台車20が吊り下げ式で移動する構成に変更してもよい。
また、上述した実施の形態では、金型D1,D2を横方向に移動させて型開きを行う横開き式としたが、金型D1,D2を上下方向に移動させて型開きを行う縦開き式に変更してもよい。
【0029】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、ダイカスト装置の型開装置において、高負荷用の大型のシリンダを減少して型開装置のコンパクト化を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態に係るダイカスト装置の概要を示す平面図である。
【図2】 図1中のA−A断面矢視図である。
【図3】 型開装置の型締め状態を示す平面図である。
【図4】 型開装置の型開き初期を示す平面図である。
【図5】 型開装置の型開き状態および製品押し出しを示す平面図である。
【図6】 製品押出板の戻し手段に関する変更例を示す説明図である。
【符号の説明】
10…ダイカスト装置
11…ダイカスト本体
50…型開装置
51…高圧シリンダ
52…加圧ピン
53…加圧板
54…押出ピン
59…低圧シリンダ
61…製品押出ピン
62…製品押出板
D1,D2 金型
P1 鋳造位置
P2 搬出位置
P3,P4 開閉操作位置
W 製品

Claims (10)

  1. 第1シリンダと、この第1シリンダによる型開き動作を引き継いで型開き動作を行う第2シリンダと、前記第1シリンダの伸長動作を金型に対して型開き方向へ伝達するための加圧板および押出ピンを備えた型開機構と、製品に対して押し出し方向へ伝達するための製品押出板および製品押出ピンを備えた製品押出機構とを有し、
    前記第1シリンダは、型開きの初期動作時に伸長動作をして前記型開機構の加圧板を押すことで前記加圧板に設けられた押出ピンが前記金型のうち可動型を押し開き、型開きの初期動作後にさらに伸長動作をして前記製品押出機構の製品押出板を押すことで前記製品押出板に設けられた製品押出ピンが型内からの製品の押し出し動作を行い、
    前記型開き動作は金型を鋳造用ダイカスト本体によって鋳造が行われる鋳造位置から金型台車で搬出位置まで搬送され、前記搬出位置と開閉操作位置との間に延びるレール上を移動して前記開閉操作位置に搬出した後、前記開閉操作位置で行うことを特徴とするダイカスト装置の型開装置。
  2. 請求項1に記載のダイカスト装置の型開装置であって、
    前記第1シリンダは金型から切り離された状態で待機し、前記第2シリンダは前記金型を構成する固定型と可動型との間に横架状に設けられ、前記型開機構と前記製品押出機構とを前記金型に取り付けることを特徴とするダイカスト装置の型開装置。
  3. 請求項2に記載のダイカスト装置の型開装置であって、
    前記第1シリンダは前記金型の開閉操作位置への移動方向と平行に移動可能な移動体に設けられ、前記金型と前記移動体と連結させるクランプ装置を備えることを特徴とするダイカスト装置の型開装置。
  4. 請求項2または3に記載のダイカスト装置の型開装置であって、
    前記製品押出機構を製品を押し出す前の初期位置へ復帰させる戻し手段を備えることを特徴とするダイカスト装置の型開装置。
  5. 請求項3に記載のダイカスト装置の型開装置であって、
    前記移動体には、前記製品押出機構を製品を押し出す前の初期位置へ復帰させるシリンダを備えることを特徴とするダイカスト装置の型開装置。
  6. 請求項4に記載のダイカスト装置の型開装置であって、
    前記戻し手段は固定型と前記製品押出機構との間に備えられたバネであることを特徴とするダイカスト装置の型開装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のダイカスト装置の型開装置であって、
    前記製品押出板は、前記加圧板に対して一定の間隔を置いて対向した位置を初期位置として待機させ、
    前記第1シリンダの伸長動作時において、前記加圧板が前記一定の間隔を移動してから、前記製品押出板が前記加圧板によって押されて移動されることで、
    前記製品押出機構は、前記型開機構に対して一定の作動遅れを伴うように構成されていることを特徴とするダイカスト装置の型開装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のダイカスト装置の型開装置であって、
    前記金型の型開きは前記開閉操作位置への移動方向に型開きされる構成としたことを特徴とするダイカスト装置の型開装置。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載のダイカスト装置の型開装置であって、
    前記第1シリンダが、高圧・ショートストロークタイプであり、前記第2シリンダが、低圧・ロングストロークタイプであることを特徴とするダイカスト装置の型開装置。
  10. 請求項8に記載のダイカスト装置の型開装置であって、
    前記第2シリンダは、第1シリンダの型開き動作中に型開き方向に加圧されていることを特徴とするダイカスト装置の型開装置。
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