JP3843476B2 - 信号処理回路、それを有する光ディスク装置及び信号処理方法 - Google Patents

信号処理回路、それを有する光ディスク装置及び信号処理方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、信号処理回路それを有する光ディスク装置及び信号処理方法に関する。詳しくは、入力信号を構成する各周波数の信号の振幅を等しくする前処理を施した後に量子化帰還処理をして直流成分を再生することによって、量子化帰還の帰還量が一定であっても直流成分の再生が良好に行われるようにした信号処理回路およびそれを有する光ディスク装置に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
光ディスクとして、追記型(WORM:Write Once Read Multiple)ディスクがある。このWORMディスクでは、セクタ毎に、アドレス等が予め記録されているプリフォーマット領域ARPとデータが記録されるデータ領域ARDとが設けられている。ここで、プリフォーマット領域ARPおよびデータ領域ARDは、同一のランドまたはグルーブに設けられている。
【0003】
このWORMディスクとして、図8Aに示すように、再生信号Saが得られるものがある。この場合、プリフォーマット領域ARPにはピットの凹凸としてアドレスデータ等が記録される。そして、ピットのある部分は反射率が低く、再生信号SaのレベルはVAとなり、ピットのない部分(未記録部)はビットのある部分より反射率が高く、再生信号SaのレベルはVBとなる。また、データ領域ARDには、例えばデータに対応して合金を形成する、いわゆる合金モード記録方式でデータの記録が行われる。そして、記録マーク部分は未記録部よりさらに反射率が高く、再生信号SaのレベルはVCとなる。
【0004】
ところで、上述したWORMディスクを取り扱うWORMディスク装置の再生系では、再生信号Saに対して所定の信号処理を施した後に、復調処理や誤り訂正処理等が行われて再生データが得られる。図6は、所定の信号処理を行うための信号処理回路100を示している。
【0005】
この信号処理回路100は、再生信号Saを入力するための入力端子101と、この入力端子101に供給される再生信号Saの周波数特性を補償するための波形等化器102と、この波形等化器102の出力信号の直流(DC)成分を除去するためのACカップリング回路103と、このACカップリング回路103の出力信号の振幅レベルが一定となるように制御するためのAGC(Automatic Gain Control)回路104と、このAGC回路104の出力信号に対して直流成分を再生するための量子化帰還回路105と、この量子化帰還回路105の出力信号を導出するための出力端子106とを有している。
【0006】
図7は、量子化帰還回路105の構成を示している。この量子化帰還回路105は、AGC回路104の出力信号を入力するための入力端子111と、この入力端子111に供給される信号に後述するローパスフィルタの出力信号を加算するための加算器112と、この加算器112の出力信号を2値化するための2値化回路113と、この2値化回路113より出力される2値化信号より再生すべき直流成分を得るためのローパスフィルタ114と、加算器112の出力信号を導出するための出力端子115とを有している。この場合、ローパスフィルタ114からは再生すべき直流成分が出力されて加算器112に供給され、入力端子111に供給されるAGC回路104の出力信号に加算される。従って、出力端子115にはAGC回路104の出力信号に対して直流成分の再生された信号が得られる。
【0007】
次に、信号処理回路100において、入力端子101に図8Aに示す再生信号Saが供給される場合の動作を説明する。この場合、入力端子101に供給される再生信号Saは、波形等化器102に供給されて周波数特性が補償され、その後にACカップリンブ回路103に供給されて、図8Bに示すようにDC成分の除去された再生信号Sa2が得られる。また、ACカップリンブ回路103より出力される再生信号Sa2はAGC回路104に供給されて、図8Cに示すように振幅レベルが一定とされた再生信号Sa3が得られる。そして、AGC回路104より出力される再生信号Sa3は量子化帰還回路105に供給されて直流成分が再生された後に出力端子106に導出される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図6に示す信号処理回路100のAGC回路104では、再生信号Sa2のうち、低周波の信号に対して振幅が一定となるように制御が行われる。そのため、AGC回路104の出力信号Sa3は、周波数の異なる信号から構成されるが、周波数の高い信号ほど振幅が小さくなっている(図9参照)。これは、次のような理由からである。すなわち、光ディスクの再生信号は、光学系のMTF(modulation Transfer Function)特性により、周波数によって振幅が異なってくるからである。図10の曲線a,bは、それぞれ同一回転数での光ディスクの最内周および最外周でのMTF特性を示している。光ディスクの同一場所では、信号の周波数が高くなるほど振幅特性の劣化が大きくなる。また、内周は外周に比べて線速度が遅く、内周ほど同一周波数における振幅特性の劣化が大きくなる。
【0009】
上述したように、AGC回路104の出力信号Sa3は、周波数の高い信号ほど振幅が小さくなっているため、量子化帰還回路105における量子化帰還の帰還量が一定では、良好な直流成分の再生ができないという問題点があった。
【0010】
例えば、量子化帰還の帰還量を高周波の信号の振幅を基準にして決めるときは、低周波の信号での帰還量が過小となる。逆に、量子化帰還の帰還量を低周波の信号の振幅を基準にして決めるときは、高周波の信号での帰還量が過大となる。また、量子化帰還の帰還量を線速度の遅い光ディスクの最内周での信号の振幅を基準にして決めるときは、線速度が速くなる外周側での信号の帰還量が過小となる。逆に、量子化帰還の帰還量を線速度の速い光ディスクの最外周での信号の振幅を基準にして決めるときは、線速度が遅くなる内周側での信号の帰還量が過大となる。
【0011】
なお、直流帰還の帰還量が過小、過大となる場合には、再生信号のアイパターンが閉じ、再生信号の復調処理や誤り訂正処理の前処理となる信号検出処理での検出誤りが増加することとなる。
【0012】
そこで、この発明では、量子化帰還の帰還量が一定であっても直流成分の再生が良好に行われるようにするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る信号処理回路は、所定区間毎にプリフォーマット領域およびデータ領域が設けられてなる光ディスクの再生信号であって、上記光ディスクの上記プリフォーマット領域および記録済みのデータ領域からの上記再生信号の振幅が異なる入力信号の直流成分を再生する量子化帰還回路と、この量子化帰還回路の前段に配され、上記入力信号を構成する各周波数の信号の振幅を等しくするための前処理回路とを備えるものである。例えば、前処理回路は、入力信号のプリフォーマット領域および記録済みのデータ領域からの再生信号の振幅をほぼ等しくするための増幅手段と、上記増幅手段の出力信号より高周波の信号を取り出すためのハイパスフィルタと、上記増幅手段の出力信号より低周波の信号を取り出すためのローパスフィルタと、ハイパスフィルタで取り出される高周波の信号を構成する各周波数の信号の振幅を等しくするためのリミッタと、このリミッタより出力される高周波の信号およびローパスフィルタで取り出される低周波の信号のレレベルを合わせて合成する信号合成手段とを有する。この場合、ハイパスフィルタで取り出される高周波の信号よりサグ成分を検出するサグ検出手段と、ハイパスフィルタで取り出されてリミッタに供給される高周波の信号よりサグ検出手段で検出されるサグ成分を差し引くための減算手段とを有するようにしてもよい。
【0014】
また、この発明に係る光ディスク装置は、所定区間毎にプリフォーマット領域およびデータ領域が設けられてなる光ディスクを取り扱う光ディスク装置において、光ディスクのプリフォーマット領域および記録済みのデータ領域からの再生信号の振幅が異なり、再生信号の直流成分を再生する量子化帰還回路と、この量子化帰還回路の前段に配され上記再生信号を構成する各周波数の信号の振幅を等しくするための前処理回路とを有する信号処理回路を備えるものである。そして、前処理回路は、プリフォーマット領域および記録済みのデータ領域からの再生信号の振幅をほぼ等しくするための増幅手段と、この増幅手段の出力信号より高周波の信号を取り出すためのハイパスフィルタと、増幅手段の出力信号より低周波の信号を取り出すためのローパスフィルタと、ハイパスフィルタで取り出される高周波の信号を構成する各周波数の信号の振幅を等しくするためのリミッタと、このリミッタより出力される高周波の信号およびローパスフィルタで取り出される低周波の信号の振幅を合わせて合成する信号合成手段とを有するものである。
【0015】
この発明に係る信号処理方法は、所定区間毎にプリフォーマット領域およびデータ領域が設けられてなる光ディスクの再生信号であって、上記光ディスクの上記プリフォーマット領域および記録済みのデータ領域からの上記再生信号の振幅が異なる入力信号の直流成分を再生する信号処理方法であって、上記プリフォーマット領域および記録済みのデータ領域からの上記再生信号の振幅をほぼ等しくなるように増幅し、増幅された上記信号より高周波の信号を取り出し、かつ増幅された上記信号より低周波の信号を取り出し、取り出された上記高周波の信号を構成する各周波数の信号の振幅を等しくして出力し、取り出された上記低周波の信号の振幅を、出力された上記高周波の信号に合わせて合成することを特徴とするものである。
入力信号が前処理回路に供給されて各周波数の信号の振幅が等しくされ、その後に量子化帰還回路に供給されて直流成分の再生が行われる。前処理回路では、例えば以下のようにして入力信号を構成する各周波数の信号の振幅が等しくされる。
【0016】
まず、入力信号がハイパスフィルタに供給されて高周波の信号が取り出されると共に、入力信号がローパスフィルタに供給されて低周波の信号が取り出される。ここで、ローパスフィルタで取り出される低周波の信号は、例えば入力信号が追記型等の光ディスクの再生信号であるとき、再生位置の移動によって線速度が変わって光学系のMTF特性が変化してもレベル変化がほとんどない周波数の信号である。ハイパスフィルタで取り出される高周波の信号を構成する各周波数の信号の振幅がリミッタで等しくされる。そして、リミッタより出力される高周波の信号およびローパスフィルタで取り出される低周波の信号は信号処理手段でレベルが合わせられて合成され、入力信号を構成する各周波数の信号の振幅が等しくされた信号が得られる。
【0017】
また、ハイパスフィルタで取り出される高周波の信号には、低域遮断によってサグ成分が発生する。このサグ成分がサグ検出手段で検出され、減算手段によってリミッタに供給される高周波の信号より差し引かれる。これにより、リミッタには低域遮断によって発生するサグ成分が除去された高周波の信号が供給される。
【0018】
なお、入力信号が、所定区間毎にプリフォーマット領域およびデータ領域が設けられてなる光ディスクの再生信号であって、光ディスクのプリフォーマット領域および記録済みのデータ領域からの再生信号の振幅が異なるものであるとき、ハイパスフィルタおよびローパスフィルタフィルタの前段に増幅手段が設けられ、プリフォーマット領域および記録済みのデータ領域からの再生信号の振幅が一致するようにされる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態について説明する。図1は、実施の形態としてのWORMディスク装置10の構成を示している。
【0020】
このディスク装置10は、WORMディスク11を角速度一定で回転駆動するためのスピンドルモータ12を有している。WORMディスク11には、セクタ毎にアドレス等が予め記録されているプリフォーマット領域ARPとデータが記録されるデータ領域ARDとが設けられている。この場合、プリフォーマット領域ARPおよびデータ領域ARDは、同一のランドまたはグルーブに設けられる。また、プリフォーマット領域ARPにはアドレスデータ等がピットの凹凸として記録され、データ領域ARDには例えばデータに対応して合金を形成する、いわゆる合金モード記録方式でデータの記録が行われる。
【0021】
また、ディスク装置10は、レーザダイオード、対物レンズ、光検出器、プリアンプ等から構成される光学ヘッド13と、この光学ヘッド13のレーザダイオードを駆動するためのレーザ駆動回路14とを有している。この場合、レーザ駆動回路14には、光学ヘッド13よりレーザパワー検出出力SDPが供給されると共に、後述するシステムコントローラよりパワー制御信号SPCが供給され、光学ヘッド13のレーザダイオードより出力されるレーザ光のパワーが記録時および再生時のそれぞれで最適パワーとなるように制御される。
【0022】
レーザ駆動回路14には、記録時に、後述するチャネルエンコーダ/デコーダより記録データRDが供給される。光学ヘッド13のレーザダイオードは、記録時には、記録データRDに対応してレーザパワーが変化するようにレーザ駆動回路14で駆動される。これにより、WORMディスク11のデータ領域ARDに記録データRDが記録される。
【0023】
光学ヘッド13からは、記録時および再生時には、WORMディスク11からの再生信号Saが得られる。この再生信号Saは、図4Aに示すようになる。すなわち、プリフォーマット領域ARPのピットのある部分は反射率が低く、再生信号SaのレベルはVAとなり、ピットのない部分(未記録部)はビットのある部分より反射率が高く、再生信号SaのレベルはVBとなる。また、データ領域ARDの記録マーク部分は未記録部より反射率が高く、再生信号SaのレベルはVCとなる。さらに、光学ヘッド13からは従来周知の検出方法で得られるトラッキングエラー信号ETおよびフォーカスエラー信号EFが出力される。
【0024】
また、ディスク装置10は、CPU(central processing unit)を備えるサーボ回路15を有している。サーボ回路15には光学ヘッド13より出力されるエラー信号ET,EFが供給される。サーボ回路15の動作は後述するシステムコントローラでもって制御される。このサーボ回路15によって、トラッキングコイルやフォーカスコイル、さらには光学ヘッド13をラジアル方向に移動させるためのリニアモータを含むアクチュエータ16が制御され、トラッキングやフォーカスのサーボが行われ、また光学ヘッド13のラジアル方向への移動が制御される。
【0025】
また、ディスク装置10は、CPUを備えるシステムコントローラ(以下、「シスコン」という)17を有している。シスコン17はシステム全体を制御するためのものである。ディスク装置10は、このシスコン17を通じてホストコンピュータ(図示せず)に接続される。
【0026】
また、ディスク装置10は、データを連続的に入力して離散的に出力あるいはその逆の動作をさせるために必要なバッファメモリ18と、ECC(error correction code)エンコーダ/デコーダ19と、ディジタルデータの変調や復調を行うためのチャネルエンコーダ/デコーダ20、光学ヘッド13より出力される再生信号Saを処理するための信号処理回路21とを有している。
【0027】
この場合、バッファメモリ18はシスコン17に接続され、ホストコンピュータからの記録データはシスコン17およびバッファメモリ18を通じてECCエンコーダ/デコーダ19に供給され、またECCエンコーダ/デコーダ19より出力される再生データはシスコン17およびバッファメモリ18を通じてホストコンピュータに供給される。ECCエンコーダ/デコーダ19では、シスコン17より供給される記録データに対して誤り訂正符号の付加処理が行われる。また、ECCエンコーダ/デコーダ19には、チャネルエンコーダ/デコーダ20で復調処理された再生データが供給され、誤り訂正処理が行われる。
【0028】
また、チャネルエンコーダ/デコーダ20にはECCエンコーダ/デコーダ19で誤り訂正符号が付加された記録データが供給されて変調処理が行われる。このチャネルエンコーダ/デコーダ20で変調処理された記録データRDは上述したようにレーザ駆動回路14に供給される。また、チャネルエンコーダ/デコーダ20には信号処理回路21の出力信号が供給されて復調処理が行われる。
【0029】
また、ディスク装置10は、WORMディスク11のプリフォーマット領域ARPの再生信号SaよりアドレスデータADを得るためのアドレスデコーダ22を有している。このアドレスデコーダ22には信号処理回路21の出力信号が供給されてデコード処理が行われる。アドレスデコーダ22より出力されるアドレスデータADは、シスコン17に供給され、記録時や再生時におけるアクセス制御に利用される。
【0030】
上述したWORMディスク装置10の動作について説明する。記録時には、ホストコンピュータからの記録データがシスコン17およびバッファメモリ18を介してECCエンコーダ/デコーダ19に供給されて誤り訂正符号が付加され、その後にチャネルエンコーダ/デコーダ20に供給されて変調処理される。そして、チャネルエンコーダ/デコーダ20より出力される記録データRDがレーザ駆動回路14に供給される。これにより、光学ヘッド13のレーザダイオードより出力されるレーザ光が記録データRDに応じて光強度変調され、WORMディスク11のデータ領域ARDに記録データRDが記録される。
【0031】
また、再生時には、光学ヘッド13からの再生信号Saが信号処理回路21で処理された後にチャネルエンコーダ/デコーダ20に供給されて復調処理され、さらにECCエンコーダ/デコーダ19に供給されて誤り訂正処理される。そして、ECCエンコーダ/デコーダ19より出力される再生データはシスコン17およびバッファメモリ18を介してホストコンピュータに供給される。
【0032】
次に、図1に示すWORMディスク装置10を構成する信号処理回路21について詳細に説明する。図2は、信号処理回路21の構成を示している。この信号処理回路21は、再生信号Saを入力するための入力端子31と、この入力端子31に供給される再生信号Saの周波数特性を補償するための波形等化器32と、この波形等化器32の出力信号を構成する各周波数の信号の振幅を等しくするための前処理回路33と、この前処理回路33の出力信号の直流(DC)成分を除去するためのACカップリング回路34と、このACカップリング回路34の出力信号の振幅レベルが一定となるように制御するためのAGC回路35と、このAGC回路35の出力信号に対して直流成分を再生するための量子化帰還回路36と、この量子化帰還回路36の出力信号を導出するための出力端子37とを有している。量子化帰還回路36は、上述した信号処理回路100の量子化帰還回路105と同様に構成されるため、その詳細説明は省略する。
【0033】
図3は、前処理回路33の構成を示している。この前処理回路33は、波形等化器32で周波数特性が補償された再生信号Saを入力するための入力端子41と、この入力端子41に供給されるプリフォーマット領域ARPおよび記録済みのデータ領域ARDの再生信号Saの振幅をほぼ等しくするためのアンプ42と、入力端子41に供給される再生信号Saのプリフォーマット領域ARPを検出するためのプリフォーマット領域検出回路43とを有している。
【0034】
領域検出回路43は、例えばプリフォーマット領域ARPの再生信号SaのレベルVAを一定値にクランプするためのクランプ回路と、クランプ処理された再生信号Saを基準電圧と比較してプリフォーマット領域ARPで例えばハイレベル「H」となる領域検出信号Spdを得る比較器とから構成される。そして、領域検出回路43からの領域検出信号Spdはアンプ42に増幅率の切換制御信号として供給され、アンプ42の増幅率はプリフォーマット領域ARPで大きくなるように制御される。
【0035】
また、前処理回路33は、アンプ42の出力信号Sbより高周波の信号SHFを取り出すためのハイパスフィルタ44と、アンプ42の出力信号Sbより低周波の信号SLFを取り出すためのローパスフィルタ45とを有している。ここで、ローパスフィルタ45のカットオフ周波数は、低周波の信号SLFとして、WORMディスク11の再生位置の移動により線速度が変わって光学系のMTF特性が変化してもレベル変化がほとんどない周波数の信号が取り出されるように設定される。そして、ハイパスフィルタ44のカットオフ周波数は、高周波の信号SHFとして、ローパスフィルタ45で取り出される低周波の信号SLFを除く周波数の信号が取り出されるように設定される。
【0036】
また、前処理回路33は、ハイパスフィルタ44で取り出される高周波の信号SHFに発生している低域遮断によるサグ成分SSGを検出するためのエンベロープ検出回路46と、ハイパスフィルタ44より取り出される高周波の信号SHFよりエンベロープ検出回路46で検出されたサグ成分SSGを差し引いて除去するための減算器47と、この減算器47より出力されるサグ成分の除去された高周波の信号SHF2を構成する各周波数の信号の振幅を等しくするためのリミッタ48とを有している。
【0037】
また、前処理回路33は、ローパスフィルタ45で取り出される低周波の信号SLFの振幅をリミッタ48より出力される高周波の信号SHF3の振幅に合わせるためのレベル調整回路49と、リミッタ48より出力される高周波の信号SHF3とレベル調整回路49でレベル調整された低周波の信号SLF2を合成して、再生信号Saを構成する各周波数の信号の振幅が等しくされた信号Scを得るための加算器50と、この加算器50より出力される信号Scを導出するための出力端子51とを有している。
【0038】
図3に示す前処理回路33において、入力端子41に、図4Aに示すような再生信号Saが供給される場合の動作を説明する。
【0039】
この場合、入力端子41に供給される再生信号Saがプリフォーマット領域検出回路43に供給され、この領域検出回路43からは、図4Bに示すように、プリフォーマット領域ARPでハイレベル「H」となる領域検出信号Spdが得られる。また、入力端子41に供給される再生信号Saはアンプ42に供給されて増幅される。この場合、アンプ42の増幅率は領域検出信号Spdに基づいてプリフォーマット領域ARPで大きくなるように制御され、アンプ42からは、図4Cに示すように、プリフォーマット領域ARPおよび記録済みのデータ領域ARDの信号振幅がほぼ等しくされた信号Sbが得られる。
【0040】
また、アンプ42の出力信号Sbがハイパスフィルタ44に供給されて高周波の信号SHFが取り出されると共に、その出力信号Sbがローパスフィルタ45に供給されて低周波の信号SLFが取り出される。この場合、ハイパスフィルタ44で取り出される高周波の信号SHFには、図4Dに示すように、低域遮断によるサグ成分SSGが発生する。この高周波の信号SHFはエンベロープ検出回路46に供給され、この検出回路46からは、図4Eに示すように、サグ成分SSGが検出される。そして、ハイパスフィルタ44より出力される高周波の信号SHFおよび検出回路46で検出されるサグ成分SSGが減算器47に供給され、この減算器47からは、図4Fに示すように、高周波の信号SHFよりサグ成分SSGが差し引かれて得られる高周波の信号SHF2が得られる。これにより、プリフォーマット領域ARPおよび記録済みのデータ領域ARDの先頭部分がリミッタ48で振幅制限されなくなることを防止できる。
【0041】
また、減算器47より出力される高周波の信号SHF2がリミッタ48に供給されて振幅制限され、この高周波の信号SHF2を構成する各周波数の信号の振幅が等しくされる。この場合、減算器47より出力される高周波の信号SHF2は、図5Aに示すように、光学系のMTF特性によって高い周波数の信号ほど振幅が小さくなっているが、リミッタ48からは、図5Bに示すように各周波数の信号の振幅が等しくされた高周波の信号SHF3が得られる。
【0042】
また、ローパスフィルタ45で取り出される低周波の信号SLFがレベル調整器49に供給されて、その低周波の信号SLFの振幅がリミッタ48より出力される高周波の信号SHF3の振幅に合わせられる。そして、リミッタ48より出力される高周波の信号SHF3およびレベル調整器49でレベル調整された低周波の信号SLF2が加算器50に供給されて合成され、この加算器50からは、図4Gに示すように、入力端子41に供給される再生信号Saを構成する各周波数の信号の振幅が等しくされた信号Scが得られ、この信号Scが出力端子51に導出される。
【0043】
なお、図3に示す前処理回路33において、アンプ42とプリフォーマット領域検出回路43の部分を、AGC回路に置き換えて構成することもできる。また、エンベロープ検出回路46および減算器47の部分を省略することも可能である。この場合、リミッタ48においてプリフォーマット領域ARPと記録済みのデータ領域ARDの先頭部分で振幅制限されない部分があっても影響がないように、ハイパスフィルタ44やローパスフィルタ45のカットオフ周波数を決定すればよい。
【0044】
次に、図2に示す信号処理回路21の動作を説明する。入力端子31に供給される再生信号Saは波形等化器32で周波数特性が補償され、その後に前処理回路33によって再生信号Saを構成する各周波数の信号の振幅が等しくされる。また、前処理回路33より出力される信号ScがACカップリング回路34に供給されてDC成分が除去された後、さらにAGC回路35に供給されて振幅が一定となるように制御される。
【0045】
そして、AGC回路35の出力信号が量子化帰還回路36に供給されて直流成分が再生されて出力端子37に導出される。なお、出力端子37に得られる信号がチャネルエンコーダ/デコーダ20に供給されて復調処理される。上述せずも、チャネルエンコーダ/デコーダ20は、復調処理の前処理部として、クロックを再生するためのPLL(phase-locked loop)回路、信号を識別再生するための信号検出回路等を備えている。
【0046】
このように本実施の形態における信号処理回路21においては、前処理回路33で再生信号Saを構成する各周波数の信号の振幅が等しくされるため、量子化帰還回路36では常に各周波数の信号の振幅が等しくされた入力信号に対して直流成分の再生が行われる。したがって、光学系のMTF特性によって再生信号Saを構成する各周波数の信号の振幅が異なっていても、量子化帰還の帰還量を一定にして直流成分の再生を良好に行うことができる。これにより、図1に示すWORMディスク装置10のチャネルエンコーダ/デコーダ20では、復調処理の前処理となる信号検出処理での検出誤りを低減できることとなる。
【0047】
なお、上記実施の形態においては、WORMディスク装置10の再生系に適用したものであるが、この発明に係る信号処理回路は量子化帰還を用いるその他のシステムにも同様に適用できることは勿論である。
【0048】
【発明の効果】
この発明によれば、入力信号を構成する各周波数の信号の振幅を等しくする前処理を施した後に量子化帰還処理をして直流成分を再生するものであり、量子化帰還の帰還量を一定にして直流成分の再生を良好に行うことができる。例えば、入力信号が光ディスクの再生信号である場合には、光学系のMTF特性によって再生信号を構成する各周波数の信号の振幅が異なっていても、量子化帰還の帰還量を一定にして直流成分の再生を良好に行うことができ、復調処理の前処理となる信号検出処理での検出誤りを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態としてのWORMディスク装置の構成を示すブロック図である。
【図2】信号処理回路の構成を示すブロック図である。
【図3】前処理回路の構成を示すブロック図である。
【図4】前処理回路の動作を説明するための波形図である。
【図5】リミッタの動作を説明するための波形図である。
【図6】従来の信号処理回路の構成を示すブロック図である。
【図7】量子化帰還回路の構成を示すブロック図である。
【図8】従来の信号処理回路の動作を説明するための図である。
【図9】AGC回路の出力信号を示す図である。
【図10】光ディスクの最内周および最外周でもMTF特性を示す図である。
【符号の説明】
10 WORMディスク装置
11 WORMディスク
13 光学ヘッド
17 システムコントローラ
19 ECCエンコーダ/デコーダ
20 チャネルエンコーダ/デコーダ
21 信号処理回路
32 波形等化器
33 前処理回路
34 ACカップリング回路
35 AGC回路
36 量子化帰還回路
42 アンプ
43 プリフォーマット領域検出回路
44 ハイパスフィルタ
45 ローパスフィルタ
46 エンベロープ検出回路
47 減算器
48 リミッタ
49 レベル調整器
50 加算器

Claims (4)

  1. 所定区間毎にプリフォーマット領域およびデータ領域が設けられてなる光ディスクの再生信号であって、上記光ディスクの上記プリフォーマット領域および記録済みのデータ領域からの上記再生信号の振幅が異なる入力信号の直流成分を再生する量子化帰還回路と、
    この量子化帰還回路の前段に配され、上記入力信号を構成する各周波数の信号の振幅を等しくするための前処理回路とを備え
    上記前処理回路は、
    上記入力信号のプリフォーマット領域および記録済みのデータ領域からの上記再生信号の振幅をほぼ等しくするための増幅手段と、
    上記増幅手段の出力信号より高周波の信号を取り出すためのハイパスフィルタと、
    上記増幅手段の出力信号より低周波の信号を取り出すためのローパスフィルタと、
    上記ハイパスフィルタで取り出される上記高周波の信号を構成する各周波数の信号の振幅を等しくするためのリミッタと、
    上記リミッタより出力される上記高周波の信号および上記ローパスフィルタで取り出される上記低周波の信号の振幅を合わせて合成する信号合成手段とを有することを特徴とする信号処理回路。
  2. 所定区間毎にプリフォーマット領域およびデータ領域が設けられてなる光ディスクを取り扱う光ディスク装置において、
    上記光ディスクの上記プリフォーマット領域および記録済みのデータ領域からの上記再生信号の振幅が異なり、
    上記再生信号の直流成分を再生する量子化帰還回路と、この量子化帰還回路の前段に配され、上記再生信号を構成する各周波数の信号の振幅を等しくするための前処理回路とを有する信号処理回路を備え、
    上記前処理回路は、上記プリフォーマット領域および記録済みのデータ領域からの上記再生信号の振幅をほぼ等しくするための増幅手段と、この増幅手段の出力信号より高周波の信号を取り出すためのハイパスフィルタと、上記増幅手段の出力信号より低周波の信号を取り出すためのローパスフィルタと、上記ハイパスフィルタで取り出される上記高周波の信号を構成する各周波数の信号の振幅を等しくするためのリミッタと、このリミッタより出力される高周波の信号および上記ローパスフィルタで取り出される上記低周波の信号の振幅を合わせて合成する信号合成手段とを有することを特徴とする光ディスク装置。
  3. 上記光ディスクは追記型の光ディスクであることを特徴とする請求項に記載の光ディスク装置。
  4. 所定区間毎にプリフォーマット領域およびデータ領域が設けられてなる光ディスクの再生信号であって、上記光ディスクの上記プリフォーマット領域および記録済みのデータ領域からの上記再生信号の振幅が異なる入力信号の直流成分を再生する信号処理方法であって、
    上記プリフォーマット領域および記録済みのデータ領域からの上記再生信号の振幅をほぼ等しくなるように増幅し、
    増幅された上記信号より高周波の信号を取り出し、かつ増幅された上記信号より低周波の信号を取り出し、
    取り出された上記高周波の信号を構成する各周波数の信号の振幅を等しくして出力し、
    取り出された上記低周波の信号の振幅を、出力された上記高周波の信号に合わせて合成することを特徴とする信号処理方法。
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