JPH10241194A - 再生装置 - Google Patents

再生装置

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JPH10241194A
JPH10241194A JP9312241A JP31224197A JPH10241194A JP H10241194 A JPH10241194 A JP H10241194A JP 9312241 A JP9312241 A JP 9312241A JP 31224197 A JP31224197 A JP 31224197A JP H10241194 A JPH10241194 A JP H10241194A
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JP
Japan
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light receiving
output
receiving area
signal
data
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JP9312241A
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Goro Fujita
五郎 藤田
Yoshiyuki Teraoka
善之 寺岡
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気的イコライザなしに空間周波数に応じて
最適なイコライジング処理が実現されるようにする。 【解決手段】 ディスクからの反射光を受光するために
設けられている1又は複数のディテクタが、ディスクの
トラック方向に対応する受光方向に複数の受光エリアに
分割されているようにする。そして、この複数の受光エ
リアの検出出力について、特定の空間周波数特性補正が
行われることになる所定の演算処理が施され、その演算
処理された信号がデコードされて再生データが抽出され
るように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光学記録媒体から読
み出される信号に対してパーシャルレスポンス伝送方式
に適合したデコード処理を行い、データを再生する再生
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、光ディスク、光磁気ディスクなど
の光学記録媒体を用いるシステムにおいて、大記録容量
化及びそのための高密度記録化が研究されている。高密
度記録のためには、レーザ波長の短波長化や対物レンズ
の適切なNA(開口率)の設定などが課題とされてい
る。また、高密度記録の際に問題となる符号間干渉を逆
に積極的に利用することで、高密度記録を促進するデジ
タルデータ伝送方式としてパーシャルレスポンス伝送方
式も知られている。
【0003】パーシャルレスポンス伝送方式としては、
伝達関数の特性に応じてデータの割り当てを行うこと
で、いくつかの種別が考えられているが、実用化されて
いるものとしては、図12に示すようにPR0(クラス
0パーシャルレスポンス;PR(1)方式ともいう)〜
PR5(クラス5パーシャルレスポンス;PR(−1,
2,−1)方式ともいう)が代表的である。図12では
各パーシャルレスポンス方式について、応答波形、周波
数特性、2進入力データに対するPR等化後の出力レベ
ル数を示している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ある程度の限界となる
レーザ波長及びNAの設定のままで、一層の高密度記録
を実現するには、上記パーシャルレスポンス方式を導入
し、それに伴って伝送信号に対して電気的なフィルタリ
ングによるイコライジング(周波数特性の補正)を行う
必要がある。しかしながらさらに高密度を実現するに
は、電気回路上のフィルタリングによる等化処理ではデ
ータ検出の信頼性を損なうおそれがある。また、空間的
な周波数特性を時間軸上でフィルタリングすることで補
正することになるため、ディスク再生時の線速度に応じ
てイコライジング処理の際の周波数特性を変化させなけ
ればならないことになる。例えばCAV方式(Constant
Angular Velocity )やゾーンCAV方式のディスクの
場合、ディスク半径方向での再生位置に応じてイコライ
ジング特性を変化させなければならないことになり、回
路構成及び処理の複雑化が余儀なくされてしまう。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような問題
点に鑑みて、半径位置によって周波数特性を変化させな
ければならない電気的なイコライジングによらずに、空
間周波数に応じて最適なイコライジングが実現されるよ
うにすることを目的とする。
【0006】このために、光学記録媒体から読み出され
る信号に対してパーシャルレスポンス伝送方式に適合し
たデコードを行い、データを再生する再生装置におい
て、光学記録媒体からの反射光を受光するために設けら
れている1又は複数のディテクタが、光学記録媒体にお
けるトラック方向に対応する受光方向に並ぶ複数の受光
エリアに分割されているようにする。そして、この複数
の受光エリアの検出出力について、特定の空間周波数特
性補正が行われることになる演算が施され、その演算さ
れた信号がデコードされて再生データが抽出されるよう
に構成する。
【0007】この演算処理は、即ち従来電気的にイコラ
イジングを行ってきた周波数特性を得るための必要な演
算処理であり、即ちトラック方向に対応して得られる各
検出信号により空間周波数に応じて決定される処理特性
による処理が自然に実行されるようにするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態として
の再生装置について、以下の順序で説明していく。 <1.第1の実施の形態の構成概念> <2.第2の実施の形態の構成概念> <3.ディスク> <4.再生装置の構成> <5.光学系の構成例(i)及び(ii)> <6.第1の実施の形態を実現する具体回路例(i)> <7.第2の実施の形態を実現する具体回路例(i)> <8.第1の実施の形態を実現する具体回路例(ii)> <9.第2の実施の形態を実現する具体回路例(ii)>
【0009】<1.第1の実施の形態の構成概念>図1
は第1の実施の形態としての構成概念を示している。矢
印TRDはディスクにおけるトラック線方向に対応する
受光方向であり、トラック方向に走査を進めるレーザス
ポットによる反射光を受光するディテクタ4dが、図1
(a)に示すように受光エリアAR1、AR2に分割さ
れているとする。即ちディテクタ4dは、ディスクのト
ラック方向に対応する受光方向に2つの受光エリアAR
1,AR2に分割されている。なお、この例では各受光
エリアAR1,AR2の面積は同一としている。
【0010】そして、この各受光エリアによって光電変
換される検出出力を信号Iα、Iβとすると、この信号
Iα、Iβについて、特定の空間周波数特性補正が行わ
れることになる所定の演算処理を施して、その信号をデ
コードすることで再生データを得るようにしている。
【0011】図1(b)にディテクタ4dによる検出信
号の周波数特性を示す。通常のデータデコードのために
用いられてきた信号は、一つのディテクタについては光
量に応じた信号が用いられるものであるため、図1
(a)の例では信号(Iα+Iβ)となり、この場合の
周波数−MTF特性は、図1(b)の曲線のようにな
る。そして、このような特性に対して所要のイコライジ
ングを施してからデコードを行う必要があった。
【0012】ところが信号(Iα−Iβ)という演算を
行った信号についてみると、この場合電気的な微分効果
のある出力が得られることになり、周波数−MTF特性
は、図1(b)の曲線のようになる。この曲線の周
波数特性と、図12のパーシャルレスポンスPR(1,
0,−1)方式での周波数特性を比較してわかるよう
に、信号(Iα−Iβ)としては、パーシャルレスポン
スPR(1,0,−1)方式に適合するイコライジング
が実行された場合と同等の特性が得られていることにな
る。
【0013】つまりこの第1の実施の形態では、ディス
クのトラック方向に対応する受光方向に分割された2つ
の受光エリアAR1,AR2の出力の演算信号(Iα−
Iβ)を得ることで、電気的なイコライジング処理を行
わなくともパーシャルレスポンスPR(1,0,−1)
方式に適応した周波数補正が行われるようにするもので
ある。さらにこの場合、ディテクタ4dでの空間的な差
異を持つ受光エリアでの検出出力の演算であって、空間
周波数に応じて適応的な特性補正が行われることとな
り、従って線速度変化にも自然に対応されたものとな
る。
【0014】<2.第2の実施の形態の構成概念>次に
図2で第2の実施の形態としての構成概念を説明する。
この場合も矢印TRDはディスクにおけるトラック線方
向に対応する受光方向であり、トラック方向に走査を進
めるレーザスポットによる反射光を受光するディテクタ
4dが、図2(a)に示すように受光エリアAR1、A
R2、AR3に分割されているとする。即ちディテクタ
4dは、ディスクのトラック方向に対応する受光方向に
3つの受光エリアAR1,AR2, AR3が形成されて
いる。
【0015】そして、この各受光エリアAR1,AR
2,AR3によって光電変換される検出出力を信号I
α、Iβ、Iγとすると、この信号Iα、Iβ、Iγに
ついて、特定の空間周波数特性補正が行われることにな
る所定の演算処理を施して、その信号をデコードするこ
とで再生データを得るようにしている。
【0016】図2(b)にディテクタ4dによる検出信
号の周波数特性を示す。曲線は図1でのディテクタ4
dの光量信号(Iα+Iβ)と同様であり、つまりこの
場合は、信号(Iα+Iβ+Iγ)となる。ところが信
号Iα、Iβ、Iγについて、Iβ−g(Iα+Iγ)
という演算を行った場合は、周波数−MTF特性は、図
2(b)の曲線のようになる。この曲線の周波数特
性と、図12のパーシャルレスポンスPR(1,1)方
式での周波数特性を比較してわかるように、信号Iβ−
g(Iα+Iγ)としては、パーシャルレスポンスPR
(1,1)方式に適合するイコライジングが実行された
場合と同等の特性が得られていることになる。
【0017】つまりこの第2の実施の形態では、ディス
クのトラック方向に対応する受光方向に分割された3つ
の受光エリアAR1,AR2,AR3の出力の演算信号
Iβ−g(Iα+Iγ)を得ることで、電気的なイコラ
イジング処理を行わなくともパーシャルレスポンスPR
(1,1)方式に適応した周波数補正が行われるように
するものである。さらにこの場合も、ディテクタ4dで
の空間的な差異を持つ受光エリアでの検出出力の演算で
あって、空間周波数に応じて適応的な特性補正が行われ
ることとなり、従って線速度変化にも自然に対応された
ものとなる。
【0018】ところで上記演算において「g」は係数で
あるが、この係数gの値は各種の条件により設定すれば
よい。ところが次のように係数gを設定することで、受
光エリアAR1,AR2,AR3でのノイズの同相除去
条件が満たされることになる。即ち、Iβ= g(Iα+
Iγ)の場合であり、係数g=Iβ/(Iα+Iγ)と
なるように係数gを設定する。このように係数gが設定
されることで、信号Iβと、信号Iα、Iγにのってい
る同相ノイズ成分がキャンセルされることになる。な
お、図2(b)には曲線として得られる周波数特性の
例を示したが、周波数特性は、受光エリアAR1,AR
2,AR3の面積比と係数gの値により決定されること
になる。
【0019】<3.ディスク>上記のような分割ディテ
クタが採用される再生装置について説明する前に、本例
の再生装置で光学記録媒体として用いられる光ディスク
について説明しておく。本例での光ディスクは、ゾーン
CAV方式の光ディスクとする。図10及び図11は、
本例のディスクの外周側から内周側までのゾーン構造を
示したものである。図10はディスクイメージでゾーン
構造を示し、図11はディスク半径方向にみた場合のゾ
ーン構造を模式的に示したものである。
【0020】図10、図11からわかるように、ディス
ク最外周側には736トラック分のGCP(Gray Code
Part)ゾーンが設けられ、内周側に向かって2トラック
分のバッファゾーン、5トラック分のアウターコントロ
ールSFPゾーン、2トラック分のバッファゾーン、5
トラック分のテストゾーンが設けられる。なお図10で
はバッファゾーンについては記載を省略している。
【0021】そしてテストゾーンに続いて、ユーザーが
所望のデータの記録を行なうことができるリライタブル
領域ARW及び再生専用のROM領域AEから成る主デ
ータ領域としてのユーザーエリアが形成される。ユーザ
ーエリアはバンド0〜バンド15の16バンド(16ゾ
ーン)に分割されている。各バンドのトラック数として
は、それぞれ所定のトラック数が規定されている。例え
ばバンド0は848トラック、バンド1は864トラッ
ク、バンド2は880トラック・・・・・ というように規定
されている
【0022】ユーザーエリアより内周側には5トラック
分のテストゾーン、2トラック分のバッファゾーン、5
トラック分のインナーコントロールSFPゾーン、2ト
ラック分のバッファゾーン、820トラック分のGCP
ゾーンが設けられる。GCPゾーン、アウターコントロ
ールSFPゾーン、インナーコントロールSFPゾーン
は、それぞれ所定のコントロール情報が記録されるエリ
アとされ、ユーザーデータは記録されない。
【0023】このディスクは、いわゆるゾーンCAVデ
ィスクとされる。ゾーンCAV方式は、光ディスクを一
定速度で回転させ、各ゾーン(バンド)に記録されるデ
ータのクロック周波数を可変することにより、各ゾーン
の記録密度を略一定とし、それによってディスクの回転
制御を容易に実行できるようにすると共に、単なるCA
V方式と比較して記録容量を増大させるものである。
【0024】このディスクについての線速度は外周側ほ
ど大きいので、データ読出に用いるデータクロックDC
Kの周波数は外周側ほど高いものとされる。一方後述す
るサーボ動作などに用いるサーボクロックSCKは、ゾ
ーンと無関係に一定の周波数である。そしてデータクロ
ックDCKは、サーボクロックSCKのM/N倍した周
波数のものとされる。
【0025】ユーザーエリアとしての16バンドのそれ
ぞれは、全てエンボスピットによりデータが記録された
再生専用領域(ROM領域)AEとすることもできる
し、またいわゆる光磁気領域としてランド/グルーブを
形成し、ユーザーが任意に記録/再生を行なうことので
きるリライタブル領域ARWとすることもできる。16
バンドのうち幾つをリライタブル領域ARWとし、幾つ
をROM領域AEとするかは製造者側で任意に設定でき
る。
【0026】<4.再生装置の構成>上記ディスクに対
して記録再生動作を行う記録再生装置について図3のブ
ロック図を参照しながら説明する。
【0027】光ディスク1は、上述してきたフォーマッ
トのディスクであり、ユーザーエリアの使用形態によ
り、ROMディスク、RAMディスク、もしくはROM
領域とリライタブル領域が混在するパーシャルROMデ
ィスクとなる。光ディスク1は、スピンドルモータ2に
よって所定の回転速度で回転駆動される。スピンドルモ
ータ2の回転速度サーボ制御はスピンドル制御部3によ
って行なわれる。例えばスピンドル制御部3はスピンド
ルモータ2からのFGパルス(回転速度に同期した周波
数信号)などによりスピンドルモータ2の回転速度を検
出するとともに、コントローラ6から基準速度情報SK
が供給され、基準速度情報SKとスピンドルモータ2の
回転速度を比較して、その誤差情報に基づいてスピンド
ルモータ2の加減速を行なうことで所要の回転速度での
ディスク回転動作を実現させる。
【0028】回転されている光ディスク1に対しては、
光学ピックアップ4からのレーザ光が照射される。光学
ピックアップ4には、例えばレーザダイオードやレーザ
カプラなどによるレーザ光源4c、各種レンズやビーム
スプリッタなどによる光学系4e、レーザ光の出力端と
なる対物レンズ4a、ディスクからの反射光を検出する
ディテクタ4d、対物レンズ4aをトラッキング方向及
びフォーカス方向に移動可能に保持する2軸機構4b等
が設けられる。光学ピックアップ4においてレーザ光源
4cからのレーザ出力のオン/オフ及び出力レベルはレ
ーザ制御部5によって制御される。
【0029】この記録再生装置は、そのインターフェー
ス部19によりホストコンピュータ90と接続される
が、データの記録/再生動作はコントローラ6がホスト
コンピュータ90からの記録要求、再生要求を受け取る
ことにより実行されることになる。記録時にはホストコ
ンピュータ90から、記録要求とともに記録すべきデー
タが供給される。記録データDREC はインターフェース
部19からエンコーダ25に供給され、所要のエンコー
ド処理が行なわれる。例えばパーシャルレスポンスPR
(1,0,−1)もしくはPR(1,1)でのNRZI
エンコードを行う。
【0030】ディスク1がRAMディスクもしくはパー
シャルROMディスクである場合は、そのリライタブル
領域に対してデータを光磁気記録することができるが、
記録方法としては大別して光変調方式と磁界変調方式と
がある。
【0031】光変調方式は、ディスク記録面に対して垂
直方向における一定方向に外部磁界を印加した状態で、
レーザ光を記録データで変調する方式である。この方式
が採用される場合は、記録時においてコントローラ6は
磁気ヘッドドライバ26に対して磁気ヘッド27からN
又はSの外部磁界をディスク記録面に印加させる。そし
てエンコーダ25でエンコードされた記録データは、レ
ーザ制御部5に供給され、レーザ制御部5は、記録デー
タに応じてレーザ光源4cからのレーザ出力をオン/オ
フさせる。これによってレーザが照射された部分が外部
磁界の極性とされ、記録データが磁界情報としてディス
ク1に記録される。
【0032】一方磁界変調方式としては、ディスク記録
面に対して記録データに基づいて変調される磁界を印加
するとともに、レーザ光を一定の光量で継続照射する単
純磁界変調方式と、同じくディスク記録面に対して記録
データに基づいて変調される磁界を印加するとともに、
レーザ光をパルス発光させるレーザストローブ磁界変調
方式とがある。
【0033】これらの磁界変調方式が採用される場合
は、記録時においてコントローラ6はレーザ制御部5に
対してレーザ光源4cからのレーザ出力を継続発光もし
くはパルス発光させるように制御を行なう。そしてエン
コーダ25でエンコードされた記録データは、磁気ヘッ
ドドライバ26に供給され、磁気ヘッドドライバ26
は、記録データに応じて磁気ヘッド27からN又はSの
磁界を印加する。これによって記録データが磁界情報と
してディスク1に記録される。
【0034】光学ピックアップ4によるデータ読取位置
は半径方向に移動可能とされている。具体的には図示し
ていないが、光学ピックアップ4の全体をディスク半径
方向に移動可能とするスレッド機構が設けられ、これに
よって読取位置の大きい移動が行なわれるとともに、対
物レンズ4aが2軸機構4bによってディスク半径方向
に移動されるトラッキングサーボ動作により読取位置の
小さい移動が行なわれる。
【0035】なお、光学ピックアップ4を移動させるス
レッド機構に代えて、スピンドルモータ2とともにディ
スク1をスライド移動させる機構を設けてもよい。ま
た、対物レンズ4aが2軸機構4bにディスク1に対し
て接離する方向に移動されることで、レーザスポットの
フォーカス制御が行なわれる。
【0036】ディスク1が図示しないローディング機構
によって装填されると、スピンドルモータ2による回転
駆動が開始される。そしてディスク1が所定の回転速度
に達すると、光学ピックアップ4がディスク1の内周側
あるいは外周側に形成されているGCPゾーンのデータ
を読み取るように、読取位置が制御される。このGCP
ゾーンにおいて、フォーカスの引込み等の必要な立ち上
げ処理が行なわれ、その後、ホストコンピュータ90か
らの要求に応じた記録あるいは再生動作が開始されるこ
とになる。
【0037】光学ピックアップ4のディテクタ4dとし
ては、再生データやサーボエラー信号等を抽出するため
の必要なディテクタが設けられる。光学ピックアップ4
の光学系4eやディテクタ4dとしては、再生データの
抽出のためには、ディスク1のエンボスピットに対応す
る情報と磁界ピットに対応する情報の両方を得ることが
できるように構成される。即ち、リライタブル領域にお
ける磁界データ(MOデータ)を磁気カー効果による偏
光成分ごとの検出を行ない、MOデータとしてのRF信
号を得るとともに、エンボスピットに応じた光量として
のRF信号が得られるようにされる。光学系の構成例は
図5で後述する。なお、対応可能なディスク1をROM
ディスクなどのように、全てのデータがエンボスピット
で形成されているものに限定する場合は、当然ながらM
OデータとしてのRF信号を得るための光学系の構成は
必要ない。このような場合の光学系についても図4で説
明する。
【0038】ディテクタ4dの各受光エリアからは、そ
れぞれ受光光量に応じた電流信号S1が出力されるが、
これらはI/V変換マトリクスアンプ7に供給される。
I/V変換マトリクスアンプ7では、受光光量信号S1
について電流−電圧変換を行なうとともに、各受光領域
からの信号の演算処理でエンボスピットや磁界ピットの
情報となる信号や、フォーカスエラー信号FE等の必要
な信号を生成する。
【0039】フォーカス状態の誤差情報となるフォーカ
スエラー信号FEはサーボコントローラ8に供給され
る。サーボコントローラ8にはフォーカス系の処理部と
してフォーカス位相補償回路やフォーカスドライバなど
が搭載されており、フォーカスエラー信号FEに基づい
たフォーカスドライブ信号を発生させて2軸機構4bの
フォーカスコイルに印加する。これによって対物レンズ
4aをジャストフォーカスポイントに収束させるフォー
カスサーボ系が構成される。
【0040】I/V変換マトリクスアンプ7からは、サ
ーボクロックSCKやデータクロックDCKの生成のた
めに用いるRF信号が信号S2として出力される。この
信号S2はクランプ回路9でRF信号の低周波数変動が
除去され、A/D変換器10でデジタル化された信号と
なる。このデジタル信号はアドレスデコーダ18、PL
L回路11、及びトラッキングエラー生成部16に供給
される。
【0041】PLL回路11では入力信号と発振出力の
位相誤差に基づいて内部発振器の発振周波数を制御する
こと、及び所定の分周処理を行なうことで、RF信号に
同期したサーボクロックSCKを発生させる。このサー
ボクロックSCKはA/D変換器10でのサンプリング
クロックとして用いられるとともに、アドレスデコーダ
18,タイミングコントローラ17に供給される。また
データPLL回路12ではサーボクロックSCKを分周
してデータクロクDCKを生成する。このデータクロッ
クDCKは、タイミングコントローラ17、A/D変換
器14、レーザ制御部5に供給される。
【0042】タイミングコントローラ17はサーボクロ
ックSCK、データクロックDCKに基づいて、各部に
対して必要なタイミング信号を発生させる。例えばトラ
ッキング動作のためのサーボピットを抽出するサンプリ
ングタイミングPs、データ検出部14でのデコード動
作のための同期タイミングDSY等を発生させる。また
アドレスデコーダ18に対してアドレス情報が抽出され
るタイミングを指示する。アドレスデコーダ18は、そ
のタイミング期間においてサーボクロックSCKを用い
てA/D変換器10からのデジタルデータのデコードを
行い、アドレスデータを抽出する。アドレスデータはコ
ントローラ6に供給されるほか、データPLL回路12
にも供給され、データPLL回路12はアドレスデータ
から判別できるディスク半径位置(ゾーン)に応じてデ
ータクロックDCKを切り換えるべく分周比切換を行う
ことになる。
【0043】タイミングコントローラ17、トラッキン
グエラー生成部16により、例えば3相トラッキング制
御によるトラッキングエラー信号TEが生成され、サー
ボコントローラ8に供給する。詳述は避けるが、ディス
ク1上のいわゆるサーボピットに応じて得られた信号か
らトラッキングエラー信号が形成される。
【0044】I/V変換マトリクスアンプ7からは、R
OM領域再生時にはエンボスピットデータの抽出のため
に用いるRF信号が信号S3として出力される。またリ
ライタブル領域再生時には、磁界ピット情報としてのM
O信号が信号S3として出力される。この信号S3はク
ランプ回路13で信号の低周波数変動が除去され、A/
D変換器14でデジタル化される。
【0045】そしてこのデジタル信号はデータデコーダ
15に供給される。データデコーダ15ではタイミング
コントローラ17がデータクロックDCKに基づいて発
生させる同期タイミングDSYに基づいてデコード処理
を行ない、再生データDPBを得る。データデコーダ15
から出力される再生データDPBはインターフェース部1
9を介してホストコンピュータ90に供給されることに
なる。
【0046】データデコーダ15でのデコード処理とし
ては、例えば上記図1で説明した第1の実施の形態の例
にそってディテクタ4d及びI/V変換マトリクスアン
プ7が構成される場合は、パーシャルレスポンスPR
(1,0,−1)方式に適合するフィルタリング、ビタ
ビ復号等を行う。ただし本例の場合、後述するI/V変
換マトリクスアンプ7での演算処理によりパーシャルレ
スポンスPR(1,0,−1)方式に適合する周波数特
性が得られているため、そのための等化処理は不要とな
る。また、上記図2で説明した第2の実施の形態の例に
そってディテクタ4d及びI/V変換マトリクスアンプ
7が構成される場合は、デコード処理としては、パーシ
ャルレスポンスPR(1,1)方式に適合するフィルタ
リング、ビタビ復号等を行うことになる。この場合も、
後述するI/V変換マトリクスアンプ7での演算処理に
よりパーシャルレスポンスPR(1,1)方式に適合す
る周波数特性が得られているため、そのための等化処理
は不要となる。
【0047】<5.光学系の構成例(i)及び(ii)>
この記録再生装置の光ピックアップ4における光学系の
構成例として2つのタイプを図4、図5にそれぞれ示
す。構成例(i)としての図4の光学系は、ディスク1
のROM領域のエンボスピットに対応して再生情報を得
ることができるタイプとし、一方、構成例(ii)として
の図5の光学系は、ディスク1のリライタブル領域の磁
界ピットとROM領域のエンボスピットの両方に対応し
て再生情報を得ることができるタイプとしている。な
お、以下、図4から図7で各種光学系や I/V変換マ
トリクスアンプ7の構成例について順次述べていくこと
になるが、これらにおいて、上記図3の信号S2、S3
の生成系について述べることとし、フォーカスエラー信
号の生成系については省略する。
【0048】まず図4の構成例(i)としての光学系に
ついて述べる。光ピックアップ4においては、レーザ光
源4cからのレーザビームを、出力端である対物レンズ
4aまで導く光学系4eの構成として、コリメータレン
ズ70、ビームスプリッタ71、1/2波長板72が設
けられる。また、ディスク1からの反射光は、対物レン
ズ4aから1/2波長板72、ビームスプリッタ71と
進行するが、このビームスプリッタ71で反射された成
分がレンズ75で集光されて、ディテクタ4dに照射さ
れる。
【0049】このような構成において、ディテクタ4d
は、エンボスピット情報を抽出するためのディテクタと
されている。そしてディテクタ4dは、受光エリアd
X、dYに分割されている。図中矢印TRDは、受光面
として、ディスク1でのトラック方向に対応する方向を
示しているが、ディテクタ4dは、トラック方向に対応
する方向に2分割されていることになる。即ち図1で説
明した構成を持つものとなっている。
【0050】次に図5の構成例(ii)としての光学系に
ついて述べる。光ピックアップ4においては、レーザ光
源4cからのレーザビームを、出力端である対物レンズ
4aまで導く光学系4eの構成として、コリメータレン
ズ70、ビームスプリッタ71、1/2波長板72が設
けられる。また、ディスク1からの反射光は、対物レン
ズ4aから1/2波長板72、ビームスプリッタ71と
進行するが、このビームスプリッタ71で反射された成
分が偏光ビームスプリッタ74へ導かれ、偏光ビームス
プリッタ74を通過した成分がレンズ75で集光され
て、ディテクタ4d1に照射される。一方、偏光ビーム
スプリッタ74で反射された成分はレンズ76で集光さ
れて、ディテクタ4d2に照射される。
【0051】例えばこのような構成において、ディテク
タ4d1、4d2は、エンボスピット情報及び磁界ピッ
ト情報を抽出するためのディテクタとされている。そし
てディテクタ4d1は、受光エリアdA、dBに分割さ
れており、またディテクタ4d2は、受光エリアdC、
dDに分割されている。図中矢印TRDは、受光面とし
て、ディスク1でのトラック方向に対応する方向を示し
ており、ディテクタ4d1、4d2のそれぞれは、トラ
ック方向に対応する方向に2分割されていることにな
る。即ち図1で説明した構成を持つものとなっている。
【0052】<6.第1の実施の形態を実現する具体回
路例(i)>第1の実施の形態を実現する具体回路例
(i)として光ピックアップ4が図4の構成例(i)と
されている場合の、I/V変換マトリクスアンプ7の構
成例を図6に示す。即ちディテクタ4dにおける受光エ
リアdX、dYから検出される信号から再生データ抽出
のための信号、即ち信号S3を得るためのI/V変換マ
トリクスアンプ7の構成例である。図6にはI/V変換
マトリクスアンプ7における信号S3、S2の処理に関
する部分のみを示しているが、この回路系として、I/
V変換回路81,82、減算器83が設けられる。
【0053】2分割のディテクタ4dの各受光エリアd
X、dYからの光電変換電流信号は、それぞれI/V変
換マトリクスアンプ7に供給されることになるが、図6
に示すようにI/V変換マトリクスアンプ7では、各受
光エリアdX、dYからの光電変換電流信号は、それぞ
れI/V変換回路81,82において、まず電流−電圧
変換されることになる。
【0054】エンボスピットからの反射光情報は、光量
の情報となるため、通常は受光エリアdX、dYからの
信号の和に相当する情報とされるが、上記第1の実施の
形態を実現する本例では、減算器83で受光エリアd
X、dYの信号が減算されることで、ディテクタ4dで
検出される光量信号としてのエンボスピット情報、即ち
ピットデータとしての信号S3や、サーボピットなどに
ついての信号S2が得られることになる。
【0055】つまり受光エリアdXの出力は、図1で説
明した構成概念における受光エリアAR1の出力に相当
し、また受光エリアdYの出力は、受光エリアAR2の
出力に相当する。従って、減算器83の出力(dX−d
Y)の周波数特性は、図1(b)の曲線のようにな
る。
【0056】この減算器83の出力がピット再生信号S
3としてクランプ回路13以降の回路系に供給される。
そしてデータデコーダ15でパーシャルレスポンス伝送
方式PR(1,0,−1)に応じたデコードが行われる
ことになるが、すでに適切なイコライジング処理が行わ
れた場合と同等の周波数特性となっているため、この際
に電気的な等化処理を行う必要はない。
【0057】<7.第2の実施の形態を実現する具体回
路例(i)>以上の回路例は、図1に対応する例である
が、次に図2に対応する例を説明する。即ち、光ピック
アップ4が図4のような構成例(i)としての光学系に
おいて、ディテクタ4dが図2のようにトラック対応方
向に3分割されている例とする。ディテクタ4dの受光
エリアを、図7に示すように受光エリアdx、dy、d
zとする。
【0058】このようなディテクタ4dから検出される
信号から再生データ抽出のための信号、即ち信号S3を
得るためのI/V変換マトリクスアンプ7の構成例(信
号S3の処理に関する部分のみ)を図7に示している
が、この回路系として、I/V変換回路84,85,8
6、加算器87、乗算器88、減算器89が設けられ
る。
【0059】3分割のディテクタ4dの各受光エリアd
x、dy、dzからの光電変換電流信号は、それぞれI
/V変換回路84,85,86において、電流−電圧変
換される。そしてエンボスピットからの反射光情報は光
量の情報となるため、通常は受光エリアdx、dy、d
zからの信号の和に相当するわけであるが、上記第2の
実施の形態を実現する本例としては、加算器87、乗算
器88、減算器89の処理によりエンボスピットからの
反射光情報としての信号S3、S2が生成される。まず
加算器87で受光エリアdx、dzの信号が加算され、
その加算器87の出力が乗算器88に供給されて係数g
の乗算が行われる。さらに減算器89において、乗算器
88の出力が受光エリアdyの信号から減算される。そ
して減算器89の出力が信号S2、S3となる。
【0060】I/V変換回路85から得られる受光エリ
アdyの信号は、図2で説明した構成概念における受光
エリアAR2の出力に相当し、また加算器87の出力
(dx+dz)は、受光エリアAR1+AR3の出力に
相当する。従って、係数gが供給されている乗算器88
で加算器87の出力に対して乗算処理が行われたうえ、
減算器89で減算処理、即ちdy−g(dx+dz)が
行われることで、これは図2に示したIβ−g(Iα+
Iγ)に相当するため、その減算器89の出力としての
周波数特性は、図2(b)の曲線のようになる。
【0061】この減算器89の出力はピット再生信号S
3としてクランプ回路13以降の回路系に供給される。
そしてデータデコーダ15でパーシャルレスポンスPR
(1,1)方式に応じたデコードが行われるようにすれ
ば、信号S3はすでに適切なイコライジング処理が行わ
れた場合と同等の周波数特性となっていることになり、
電気的な等化処理は不要となる。
【0062】<8.第1の実施の形態を実現する具体回
路例(ii)>次に、第1の実施の形態を実現する具体回
路例(ii)として、光ピックアップ4が図5の構成例
(ii)とされている場合の、I/V変換マトリクスアン
プ7の構成例を図8に示す。即ち図5に示したディテク
タ4d1,4d2により検出される信号から再生データ
抽出のための信号、即ち信号S3を得るためのI/V変
換マトリクスアンプ7の構成例である。
【0063】図8にはI/V変換マトリクスアンプ7に
おける信号S3の処理に関する部分のみを示している
が、この回路系として、I/V変換回路31,32,3
3,34、加算器35,36、減算器37,38,3
9,40、スイッチ41が設けられる。
【0064】ディテクタ4d、即ち各2分割のディテク
タ4d1、4d2の各受光エリアdA、dB、dC、d
Dからの光電変換電流信号は、それぞれI/V変換マト
リクスアンプ7におけるI/V変換回路31,32,3
3,34において、電流−電圧変換されることになる。
【0065】エンボスピットからの反射光情報は光量の
情報となるため、基本的にはディテクタ4d1とディテ
クタ4d2の和信号となる。そして本例の場合、エンボ
スピットからの反射光情報としての信号S3,S2を得
るための構成として、加算器35、36、減算器37が
設けられる。
【0066】まず加算器35で受光エリアdAの出力と
受光エリアdCの出力の加算(dA+dC)が行われ
る。また加算器36で受光エリアdBの出力と受光エリ
アdDの出力の加算(dB+dD)が行われる。加算器
35の出力(dA+dC)は、図1で説明した構成概念
における受光エリアAR1の出力に相当し、また加算器
36の出力(dB+dD)は、受光エリアAR2の出力
に相当する。従って、減算器37で加算器35の出力と
加算器36の出力の減算(dA+dC)−(dB+d
D)が行われることで、その減算器37の出力としての
周波数特性は、図1(b)の曲線のようになる。
【0067】この減算器37の出力はスイッチ41のt
R端子に供給される。スイッチ41はディスク1のRO
M領域、リライタブル領域の別を示す信号によって切換
制御される。即ちエンボスピットによりデータが記録さ
れている領域を再生している際は、スイッチ41はtR
端子に接続されて、減算器37の出力がピット再生信号
S3としてクランプ回路13以降の回路系に供給され
る。そしてデータデコーダ15でパーシャルレスポンス
PR(1,0,−1)に応じたデコードが行われること
になるが、すでに適切なイコライジング処理が行われた
場合と同等の周波数特性となっているため、この際に電
気的な等化処理を行う必要はない。また減算器37の出
力はサーボピットなどについての信号S2ともなり、ク
ランプ回路9以降に供給される。
【0068】一方、磁界ピットからの反射光情報は、磁
気カー効果を利用することによって検出される情報であ
り、基本的にはディテクタ4d1とディテクタ4d2の
差信号となる。そして本例ではさらに、トラック対応方
向に分割されたディテクタ4d1とディテクタ4d2に
おいて、おのおの受光エリアでの差分をとることにな
る。このため、まず減算器38で受光エリアdAの出力
と受光エリアdCの出力の減算(dA−dC)が行われ
る。また減算器39で受光エリアdBの出力と受光エリ
アdDの出力の減算(dB−dD)が行われる。減算器
38の出力(dA−dC)は、図1で説明した構成概念
における受光エリアAR1の出力に相当し、また減算器
39の出力(dB−dD)は、受光エリアAR2の出力
に相当する。従って、減算器40で減算器38の出力と
減算器39の出力の減算(dA−dC)−(dB−d
D)が行われることで、その減算器40の出力としての
周波数特性は、図1(b)の曲線のようになる。
【0069】この減算器40の出力はスイッチ41のt
M端子に供給される。そしてディスク1において磁界ピ
ットによりデータが記録されている領域を再生している
際は、スイッチ41はtM端子に接続されるため、減算
器40の出力が磁界ピット再生信号S3としてクランプ
回路13以降の回路系に供給される。そしてデータデコ
ーダ15でパーシャルレスポンスPR(1,0,−1)
に応じたデコードが行われることになるが、この場合
も、すでに適切なイコライジング処理が行われた場合と
同等の周波数特性となっているため、電気的な等化処理
を行う必要はない。
【0070】<9.第2の実施の形態を実現する具体回
路例(ii)>次に図2(a)で説明した第2の実施の形
態を実現する具体回路例(ii)として、光ピックアップ
4が図5の構成例(ii)とされている場合の、I/V変
換マトリクスアンプ7の構成例を図9で説明する。即
ち、図5のような光学系において、ディテクタ4d1,
4d2がそれぞれ図2(a)のようにトラック対応方向
に垂直な分割線によって3分割されている場合の例であ
る。ディテクタ4d1の各受光エリアを、図9に示すよ
うに受光エリアda、db、dcとし、またディテクタ
4d2の各受光エリアを、受光エリアdd、de、df
とする。
【0071】このようなディテクタ4d1、4d2から
検出される信号から再生データ抽出のための信号、即ち
信号S3を得るためのI/V変換マトリクスアンプ7の
構成例(信号S3の処理に関する部分のみ)を図9に示
しているが、この回路系として、I/V変換回路51,
52,53,54,55,56、加算器57,58,5
9,60、減算器61,62,63,64、乗算器6
5,67、スイッチ66が設けられる。
【0072】ディテクタ4d、即ち各3分割のディテク
タ4d1、4d2の各受光エリアda、db、dc、d
d、de、dfからの光電変換電流信号は、それぞれI
/V変換回路51,52,53,54,55,56にお
いて、電流−電圧変換される。そしてエンボスピットか
らの反射光情報は、光量の情報となるため、基本的には
ディテクタ4d1とディテクタ4d2の和信号である
が、本例ではさらに、トラック対応方向に3分割された
ディテクタ4d1とディテクタ4d2において、おのお
の受光エリアでの出力に関する演算処理が行われる。
【0073】まず加算器60で受光エリアdbの出力と
受光エリアdeの出力の加算(db+de)が行われ
る。また加算器57で受光エリアda、dcの信号が加
算され、加算器58で受光エリアdd、dfの信号が加
算される。さらに加算器59で加算器57、加算器58
の各出力が加算されたうえで、その出力に対して、乗算
器67において係数gが乗算される。そして減算器61
において、乗算器67の出力が加算器60の出力から減
算される。この減算器61の出力がエンボスピット情
報、即ち信号S2,S3となる。
【0074】加算器60の出力(db+de)は、図2
で説明した構成概念における受光エリアAR2の出力に
相当し、また加算器59の出力(da+dc)+(dd
+df)は、受光エリアAR1+AR3の出力に相当す
る。従って、係数gが供給されている乗算器67で加算
器59の出力に対して乗算処理が行われたうえ、減算器
61で減算処理、即ち(db+de)−g{(da+d
c)+(dd+df)}が行われることで、これは図2
に示したIβ−g(Iα+Iγ)に相当するため、その
減算器61の出力としての周波数特性は、図2(b)の
曲線のようになる。
【0075】この減算器61の出力はスイッチ66のt
R端子に供給される。スイッチ66はディスク1のRO
M領域、リライタブル領域の別を示す信号によって切換
制御され、エンボスピットによりデータが記録されてい
る領域を再生している際は、スイッチ66はtR端子に
接続される。これにより減算器61の出力がピット再生
信号S3としてクランプ回路13以降の回路系に供給さ
れる。そしてデータデコーダ15でパーシャルレスポン
スPR(1,1)方式に応じたデコードが行われるよう
にすれば、信号S3はすでに適切なイコライジング処理
が行われた場合と同等の周波数特性となっていることに
なり、電気的な等化処理は不要となる。
【0076】一方、磁界ピットからの反射光情報は、磁
気カー効果を利用することによって検出される情報であ
ってディテクタ4d1とディテクタ4d2の差信号であ
り、そしてこの場合も本例ではさらに、トラック対応方
向に3分割されたディテクタ4d1とディテクタ4d2
において、おのおの受光エリアでの出力に関する演算処
理が行われることになる。
【0077】このため、まず減算器62で受光エリアd
bの出力と受光エリアdeの出力の減算(db−de)
が行われる。また減算器63で加算器57の出力と加算
器58の出力の減算が行われる。即ち受光エリアdaと
受光エリアdcの和から、受光エリアddと受光エリア
dfの和が減算される((da+dc)−(dd+d
f))。
【0078】減算器62の出力(db−de)は、図2
で説明した構成概念における受光エリアAR2の出力に
相当し、また減算器63の出力(da+dc)−(dd
+df)は、受光エリアAR1+AR3の出力に相当す
る。従って、係数gが供給されている乗算器65で減算
器63の出力に対して乗算処理が行われたうえ、減算器
64で減算器62の出力と乗算器65の出力の減算処
理、即ち(db−de)−g{(da+dc)−(dd
+df)}が行われることで、これは図2に示したIβ
−g(Iα+Iγ)に相当するため、その減算器64の
出力としての周波数特性は、図2(b)の曲線のよう
になる。
【0079】この減算器64の出力はスイッチ66のt
M端子に供給される。そして磁界ピットによりデータが
記録されている領域を再生している際は、スイッチ66
はtM端子に接続されるため、減算器64の出力が磁界
ピット再生信号S3としてクランプ回路13以降の回路
系に供給される。そしてデータデコーダ15ではパーシ
ャルレスポンスPR(1,1)方式に応じたデコードが
行われるが、信号S3はすでに適切なイコライジングが
行われた場合と同等の周波数特性となっていることにな
り、この場合もフィルタリングによる電気的な等化処理
は不要となる。
【0080】以上本発明の実施の形態としての例を説明
してきたが、本発明は上記各例に限定されるものではな
く、さらに多様な例が考えられる。もちろんパーシャル
レスポンスPR(1,0,−1)、PR(1,1)以外
の方式が採用される場合でも、それに適応した空間周波
数特性上でのイコライジングを、トラック対応方向に垂
直な直線によって分割された複数の受光エリアの出力で
の演算により実現することは可能である。また、パーシ
ャルレスポンス伝送方式に適合したイコライジングに限
らず、ディスクからの反射光情報信号について周波数特
性を補正したい場合に、本発明を利用できる。またCA
Vディスクに対応する再生装置としたが、CLVディス
クに対応する再生装置でも本発明は好適である。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、ディテ
クタが、光学記録媒体におけるトラック方向に対応する
受光方向に垂直な分割線で複数の受光エリアに分割され
ているとともに、この複数の受光エリアの検出出力につ
いて、特定の空間周波数特性補正が行われることになる
演算が施され、その演算処理された信号がデコードされ
て再生データが抽出されるようにしている。即ち演算処
理により、再生データ検出のための信号として所要の周
波数特性となる処理が実行され、かつこの場合には、デ
ィスク半径位置により異なる線速度(空間周波数)に応
じて、イコライジング特性が自然にコントロールされる
ことになる。このため、パーシャルレスポンス伝送系に
おける回路構成の簡易化が実現される。特にゾーンCA
V方式の光ディスクのように、デコード処理としてゾー
ンに応じて処理基準となるクロックの周波数が切り換え
られる場合に、イコライジングの簡易化(フィルタによ
る電気的イコライジングの不要化)は大きな利点とな
る。
【0082】また、ディテクタをトラック方向に対応す
る受光方向に垂直な分割線で第1の受光エリアと第2の
受光エリアに分割し、所定の演算処理としては、第1の
受光エリアによる検出出力から第2の受光エリアの検出
出力を減算する処理とすることで、パーシャルレスポン
ス(1,0,−1)方式に適合したイコライジングが実
現される。
【0083】さらに、ディテクタをトラック方向に対応
する受光方向に垂直な分割線で第1の受光エリア、第2
の受光エリア、第3の受光エリアに分割し、第1の受光
エリアによる検出出力と第3の受光エリアによる検出出
力の加算結果に係数を乗算して得られた出力を、第2の
受光エリアの検出出力から減算することで、パーシャル
レスポンス(1,1)方式に適合したイコライジングが
実現される。またこの場合に、係数乗算処理に用いられ
る係数は、第2の受光エリアの検出出力のレベルが、第
1の受光エリアによる検出出力と第3の受光エリアによ
る検出出力の加算結果のレベルを同等とするための値と
することで、同相ノイズのキャンセルすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の構成概念の説明図
である。
【図2】本発明の第2の実施の形態の構成概念の説明図
である。
【図3】実施の形態の記録再生装置のブロック図であ
る。
【図4】実施の形態の記録再生装置の光学系の構成例
(i)の説明図である。
【図5】実施の形態の記録再生装置の光学系の構成例
(ii)の説明図である。
【図6】第1の実施の形態として光学系の構成例(i)
に対応するI/V変換マトリクスアンプのブロック図で
ある。
【図7】第2の実施の形態として光学系の構成例(i)
に対応するI/V変換マトリクスアンプのブロック図で
ある。
【図8】第1の実施の形態として光学系の構成例(ii)
に対応するI/V変換マトリクスアンプのブロック図で
ある。
【図9】第2の実施の形態として光学系の構成例(ii)
に対応するI/V変換マトリクスアンプのブロック図で
ある。
【図10】実施の形態で用いるディスクの説明図であ
る。
【図11】実施の形態で用いるディスクのゾーン構成の
説明図である。
【図12】パーシャルレスポンス伝送方式の説明図であ
る。
【符号の説明】
1 ディスク、2 スピンドルモータ、3 スピンドル
制御部、4 光学ピックアップ、4a 対物レンズ、4
b 2軸機構、4cレーザ光源、4d,4d1,4D2
ディテクタ、4e 光学系、5 レーザ制御部、6
コントローラ、7 I/V変換マトリクスアンプ、8
サーボコントローラ、9,13 クランプ回路、10,
14 A/D変換器、11 PLL回路、12 データ
PLL回路、15 データデコーダ、16 トラッキン
グエラー生成部、16a サンプルホールド回路、16
b エラー信号生成回路、17 タイミングコントロー
ラ、18 アドレスデコーダ、19 インターフェース
部、25 エンコーダ、26 磁気ヘッドドライバ、2
7 磁気ヘッド、31〜34,51〜56,81,8
2,84,85,86 I/V変換回路、35,36,
57,58,59,60,87 加算器、37,38,
39,40,61,62,63,64,83,89 減
算器、65,67,88 乗算器、41,66 スイッ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学記録媒体から読み出される信号に対
    してパーシャルレスポンス伝送方式に適合したデコード
    処理を行い、データを再生する再生装置において、 光学記録媒体からの反射光を受光するために設けられて
    いる1又は複数のディテクタが、光学記録媒体における
    トラック方向に対応する受光方向に並ぶ複数の受光エリ
    アに分割されているとともに、該複数の受光エリアの検
    出出力について、特定の空間周波数特性補正が行われる
    ことになる所定の演算処理が施され、その演算処理され
    た信号がデコードされて再生データが抽出されるように
    構成されていることを特徴とする再生装置。
  2. 【請求項2】 前記光学記録媒体は、ゾーンCAV方式
    の光学ディスクとされ、前記デコード処理は、光学ディ
    スクにおけるゾーンに応じて、処理基準となるクロック
    の周波数が切り換えられるように構成されていることを
    特徴とする請求項1に記載の再生装置。
  3. 【請求項3】 前記ディテクタはトラック方向に対応す
    る受光方向に垂直な分割線により第1の受光エリアと第
    2の受光エリアに分割されており、前記所定の演算処理
    は、前記第1の受光エリアによる検出出力から前記第2
    の受光エリアの検出出力を減算する処理とされることを
    特徴とする請求項1に記載の再生装置。
  4. 【請求項4】 前記デコード処理は、PR(1,0,−
    1)方式で行われることを特徴とする請求項3に記載の
    再生装置。
  5. 【請求項5】 前記ディテクタはトラック方向に対応す
    る受光方向に垂直な分割線により第1の受光エリア、第
    2の受光エリア、第3の受光エリアに分割されており、
    前記所定の演算処理は、前記第1の受光エリアによる検
    出出力と前記第3の受光エリアによる検出出力の加算結
    果に所要の係数演算処理を行って得られた出力を、前記
    第2の受光エリアの検出出力から減算する処理とされる
    ことを特徴とする請求項1に記載の再生装置。
  6. 【請求項6】 前記デコード処理は、PR(1,1)方
    式で行われることを特徴とする請求項5に記載の再生装
    置。
  7. 【請求項7】 前記係数演算処理に用いられる係数は、
    前記第2の受光エリアの検出出力のレベルが、前記第1
    の受光エリアによる検出出力と前記第3の受光エリアに
    よる検出出力の加算結果のレベルを同等とするための値
    であることを特徴とする請求項5に記載の再生装置。
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