JP3841497B2 - 感光性着色組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は感光性着色組成物に関するもので、特に、カラー液晶表示装置、カラースキャナ、固体撮像素子などのビデオカメラ、カラーファクシミリなどの撮像に用いられるカラーフィルタに好適に利用されるものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、顔料を用いたカラーフィルタの製造方法については次の方法が知られている。アクリル系バインダー樹脂中に分散剤などにより顔料を分散してなる着色組成物に、光重合開始剤、光重合性モノマーを添加して着色組成物を感光化し、これをガラス基板上にコートして乾燥後、マスクを用いて露光し現像を行い着色パターンを形成、加熱してパターンを固着する。これらの工程を各色ごとに繰り返しカラーフィルタを製造する(特開平1−152449号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この方法であると、パターン固着のための加熱工程(200〜230℃)において発生するバインダー樹脂の熱分解物が、基板に付着し、地汚れの原因となる。地汚れは、カラーフィルタが貼り合わされる基板との接着不良を引き起こすため、研磨処理、UV洗浄などにより取り除かなければならない。しかし、研磨処理により、パターン剥がれや膜面にキズがついたり、UV洗浄により、膜面荒れが起きるなどの問題がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、加熱されても熱分解しにくく地汚れの生じにくい、さらには、加熱処理温度を低下し得る感光性着色組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の感光性着色組成物は、バインダー樹脂、色素、分散剤、光重合性モノマー、光重合開始剤及び溶剤を含有してなる感光性着色組成物において、バインダー樹脂がN−置換マレイミドと酸基を有するモノマーを含む共重合体であることを特徴とするものである。
この際、バインダー樹脂が、N−置換マレイミドを10〜90重量%、酸基を有するモノマーを10〜60重量%含む共重合体であることが望ましい。
また、バインダー樹脂の分子量が3000〜150000であることが望ましい。
また、このN−置換マレイミドとしては、シクロヘキシルマレイミドが最適である。
さらに、感光性着色組成物中に、熱硬化性樹脂を含有していることが望ましい。
そのような熱硬化性樹脂としては、メラミン樹脂またはエポキシ樹脂が特に好ましい。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明におけるN−置換マレイミドとしては、シクロヘキシルマレイミド、フェニルマレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、n−ブチルマレイミド、ラウリルマイレミド等がある。中でも、シクロヘキシルマレイミドが、分散性、透明性に優れ、また、基板との密着性、現像性、膜硬度等の点においても良好であることから特に好ましい。
本発明における酸基を有するモノマーとしては分子中に少なくとも1個以上のカルボン酸を有するアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、ビニル安息香酸または(メタ)アクリル酸のカプロラクトン付加物、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートに無水フタル酸などの酸無水物を付加させたものなどが挙げられるが、感度の面で特にアクリル酸、メタクリル酸が好ましい。
また、本発明におけるバインダー樹脂を合成する際に、基板との密着性、現像性、膜硬度等の特性を向上させるモノマーを添加することが望ましい。そのようなモノマーとしては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、エトキシエチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ベンジルアクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、ヒドロキシメチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ビニルアセテート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、N−ビニルピロリドン、プロピルアクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート等が挙げられる。
【0006】
このバインダー樹脂においては、酸基を有するモノマーを10〜60重量%とし、N−置換マレイミドはその残部であって10〜90重量%とすることが望ましい。
酸基を有するモノマーが10重量%未満であると、現像することが困難となり、60重量%よりも多いと現像に対する感度が高過ぎてかえってその制御が難しくなってしまうからである。
また、バインダー樹脂の分子量(数平均分子量Mn)は3000〜150000であることが望ましい。分子量が3000未満であると、バインダー樹脂として機能せず、150000よりも大きいと、分散性が悪化するからである。
また、バインダー樹脂の酸価は30〜150であることが望ましい。酸価が30未満であると現像性が低下し、150よりも大きいとパターン形状を保持できなくなるからである。
このバインダー樹脂であると、N−置換マレイミドを必須成分とする特定の成分から構成されることにより、透明性や分散性を低下させることなく、耐熱性が向上し、熱分解物の発生が抑えられる。
【0007】
本発明における色素としては、染料や顔料があるが、耐熱性、耐光性の面から顔料が望ましい。
前記顔料としては、赤色(Red)として、C.I.No.9、97、122、123、149、168、177、180、192、215など、緑色(Green)としてC.I.Pig.7、36、青色(Blue)としてC.I.No.15、22、60、64など、黄色(Yellow)としてC.I.No.20、24、83、86、93、109、110、117、139、153など、紫色(Violet)としては、C.I.No.19、23、29、30、40、50など、黒色(Black)としてはC.I.No.7などが一般的に用いられる。
【0008】
本発明における分散剤としては、界面活性剤、顔料の中間体、染料の中間体、高分子分散剤(例えば、「ソルスパース」ゼネカ(株)製)などの広範囲のものが使用される。好ましくは、有機色素の誘導体であり、母体となる有機色素としてはアゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アントラキノン系、ベリレン系、チオインジコ系、ジオキサジン系、金属錯塩系である。これらの有機色素に置換基を有し、色素の分散に有効な誘導体が用いられる。置換基としては、水酸基、カルボキシル基、スルホン基、カルボンアミド基、スルホンアミド基、あるいは下記の一般式で示されるいずれかの置換基が好ましい。これらの置換基から選ばれる少なくとも1種の置換基を有する誘導体が用いられる。
【化1】
なお、本発明に使用する色素と分散剤の母体有機色素とは、通常相の関係から同一のものが組み合わせられるが、必ずしも一致している必要はない。
分散の際の組成の割合は、特に限定されるものではないが、バインダー樹脂に対する顔料の添加量は50〜150重量%程度であり、分散剤は顔料の1〜10重量%程度が好ましい。また、カラーフィルタの分光調整の為には任意の顔料を2〜3点混ぜ合わせて調整する。
【0009】
光重合性モノマーとしては、2官能、3官能、多官能モノマーがあり、2官能モノマーとして、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート等があり、3官能モノマーとして、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート等があり、多官能モノマーとして、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等があり、これらのモノマーは、大阪有機化学工業(株)、昭和高分子(株)、東亜合成化学工業(株)、日本化薬(株)などの市販品がある。光重合性モノマーの添加量は、特に限定されるものではないが、バインダー樹脂の20〜150重量%が好ましい。
【0010】
本発明における光重合開始剤としては2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−クロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4'−メトキシ−1'−ナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(9−n−ブチル−3−カルバゾリル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(9−エトキシカルボニルメチル−4−カルバゾリル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(9−n−オクチル−3−カルバゾリル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−〔9−(2−フェノキシエチル)−3−カルバゾリル〕−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(N−イソアミロキシカルボニルメチル−3'−カルバゾリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(N−2”−メトキシ−1”−メチルエトキシカルボニルメチル−3”−カルバゾリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(N−シクロヘキシルカルボニルメチル−3'−カルバゾリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジンがある。
【0011】
尚、本発明の光重合開始剤に、以下に挙げるものの1種または2種以上の化合物を混合したものを光重合開始剤として用いても良い。
アセトフェノン系化合物として、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン1−オン、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル(4−ドデシル)プロパン−1−オン等。
ベンゾフェノン系化合物として、ベンゾフェノン、3,3−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル等。
イミダゾール系化合物として、2−(2,3−ジクロロフェニル)−4,5−ジフェニル−イミダゾール二量体、2−(2,3−ジクロロフェニル)−4,5−ビス(3−メトキシフェニル)−イミダゾール二量体、2−(2,3−ジクロロフェニル)−4,5−ビス(4−メトキシフェニル)−イミダゾール二量体、2−(2,3−ジクロロフェニル)−4,5−ビス(4−クロロフェニル)−イミダゾール二量体、2−(2,3−ジクロロフェニル)−4,5−ジ(2−フリル)−イミダゾール、2,2'−ビス(2−クロロフェニル)−4,5,4',5'−テトラフェニル−1−2'−ビイミダゾール等。
チオキサンソン系化合物として、2,4−ジエチルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン、2,4−ジメチルチオキサンソン等。
ベンゾイン系化合物として、ベンジルメチルケタール、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等。
アミン系化合物として、4,4'−ビス(ジエチル)アミノベンゾフェノン、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、4,4'−ビス(ジメチル)アミノベンゾフェノン等。
なお光重合開始剤の添加量はとくに限定されるものではないが、光重合性モノマーの1〜50重量%、好ましくは5〜30重量%、アセトフェノン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、イミダゾール系化合物、チオキサンソン系化合物、ベンゾイン系化合物、アミン系化合物については、光重合性モノマーの1〜40重量%、好ましくは5〜20重量%の割合で添加される。
【0012】
溶剤としては、メタノール、エタノール、エチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、ジグライム、シクロヘキサノン、エチルベンゼン、キシレン、酢酸イソアミル、酢酸nアミル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、トリエチレングリコール、トリエチリングリコールモノメチルエーテル、トリエチリングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、液体ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、乳酸エステル、エチルエトキシプロピオネートなどが用いられるが、共重合体のモノマー組成、光重合開始剤などによって異なるので単一又は、複数の溶剤が適宜選択される。
【0013】
本発明の感光性着色組成物であると、熱分解しにくく、これを利用してカラーフィルタを製造する場合にその製造過程において加熱工程があっても、地汚れが起こらず、研磨処理やUV洗浄をしなくとも基板との接着が良好なカラーフィルタとすることができる。
【0014】
また、熱硬化性樹脂をさらに添加しておくことが好ましい。
熱硬化性樹脂を添加することにより、架橋密度が向上し、加熱処理工程における必要な温度を低下することができる。パターン固着の為の加熱処理は一般的には200〜230℃で行われる。このような温度では光重合開始剤が熱昇華しはじめ、酸基を有するモノマーも10〜20重量%昇華する。しかしながら、熱硬化性樹脂を添加することにより、加熱処理温度を約180℃に低下することが可能で、この温度であれば、これらの熱昇華が低減し、基板との接着がよりいっそう良好なカラーフィルタを実現することができる。
そのような熱硬化性樹脂としては、低温(200℃以下)で硬化するものが望ましく、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂等が挙げられるが、特に、メラミン樹脂、エポキシ樹脂が好ましい。
メラミン樹脂としては、アルキル化メラミン樹脂(メチル化メラミン樹脂、ブチロール化メラミン樹脂等)、混合エーテル化メラミン樹脂等があり、高縮合タイプであっても低縮合タイプであっても良い。
エポキシ樹脂としては、例えば、グリセロール・ポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパン・ポリグリシジルエーテル、レゾルシン・ジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコール・ジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオール・グリシジルエーテル、エチレングリコール(ポリエチレングリコール)・ジグリシジルエーテル等が挙げられる。
熱硬化性樹脂の添加量は、光重合性モノマーに対して5〜70重量%が好ましく、10〜40重量%であればより好ましい。
【0015】
【実施例】
[実施例1]
下記のように感光性着色組成物を調製し、その感光性着色組成物を用いてカラーフィルタを製造した。
酸基を有するモノマーとしてメタクリル酸20重量部と、ヒドロキシエチルメタクリレート20重量部と、N−置換マレイミドとしてシクロヘキシルマレイミド60重量部とをエチルセロソルブ300重量部に溶解し、窒素雰囲気下でアゾビスイソブチロニトリル0.75重量部を加えて70℃、5時間反応により得られたバインダー樹脂(分子量Mn/Mw:14000/40000、酸価:130)を樹脂濃度10%になるようにエチルセロソルブで希釈した。この希釈樹脂90.1gに対し、青顔料(C.I.No.15)9.0g、分散剤(ソルスパース ゼネカ(株)商品名)0.9gを添加して、3本ロールで十分混練して、青色ワニスを作製した。同様に緑顔料(C.I.No.Pig.36)、赤顔料(C.I.No.9)を用いて、緑色ワニス、青色ワニスを作製した。
各着色樹脂100gに対して、
トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 0.4g
2−(p−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン ・・・ 0.02g
2,2−ビス(2−クロロフェニル)−4,5,4',5'−テトラフェニル−1−2'−ビイミダゾール ・・・ 0.02g
を加えて良く撹拌し、感光性着色組成物とした。
【0016】
そして、ガラス基板上にr−グリシドキシプロピルメチルエトキシシランをスピンコートして良くスピン乾燥させたものの上に、上記調製した青色感光性着色組成物をスピンコート(1000r.p.m、40秒間)し乾燥させた。70℃で20分間プリベーク後、画素サイズ30μm×100μmのマスクを用いて露光量150mJ/cm2で露光した。そして、2.5%炭酸ナトリウム溶液で現像後、良く水洗した。230℃で1時間ベークしてパターン状に固着させた。
緑色、赤色の感光性着色組成物について同様に繰り返し(露光量 緑色青色 各150mJ/cm2)、カラーフィルタを作製した。
このカラーフィルタについて、パターン形成外のガラス部を顕微鏡で観察したところ、地汚れは確認されなかった。
【0017】
[実施例2]
上記実施例1と同様にして、バインダー樹脂を調製し、希釈し、各顔料と分散剤を添加して各種ワニスを作製した。そして、これらの各着色樹脂100gに対して、
トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 0.4g
2−(p−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン ・・・ 0.02g
2,2−ビス(2−クロロフェニル)−4,5,4',5'−テトラフェニル−1−2'−ビイミダゾール ・・・ 0.02g
メチル化メラミン ・・・ 0.1g
を加えて良く撹拌し、感光性着色組成物とした。
この感光性着色組成物を用いて、実施例1と同様にしてカラーフィルタを作製した。但し、パターン状に固着する際の加熱処理は、180℃で1時間のベーク処理とした。
得られたカラーフィルタについて、パターン形成外のガラス部を顕微鏡で観察したところ、地汚れは確認されなかった。また、着色組成物は基板上に十分に固着されており、パターン剥がれ等は生じていなかった。
【0018】
[比較例]
上記実施例1における感光性着色組成物のバインダー樹脂において、シクロヘキシルマレイミドの代りにブチルメタクリレートを用いたこと以外は、同様にして感光性着色組成物を調製し、カラーフィルタを製造した。
そのカラーフィルタについて、パターン形成外のガラス部を顕微鏡で観察したところ、地汚れが確認された。
【0019】
【発明の効果】
本発明の感光性着色組成物であると、そのバインダー樹脂の主成分として、N−置換マレイミドと酸基を有するモノマーの共重合体を用いたことにより、熱分解しにくく、これをカラーフィルタに用いた場合に、カラーフィルタの製造過程において熱昇華物の基板付着による地汚れが少なく、研磨処理やUV洗浄をしなくともカラーフィルタの貼り合わされる基板との接着不良が起こらず、作業性、生産性が向上する。
またさらに、熱硬化性樹脂を含有させることにより、加熱工程温度を低下することができ、熱昇華物の発生をより低減できる。
Claims (3)
- バインダー樹脂、色素、分散剤、光重合性モノマー、光重合開始剤及び溶剤を含有してなるカラーフィルタの着色パターン形成用感光性着色組成物において、
バインダー樹脂がシクロヘキシルマレイミドと酸基を有するモノマーを含む分子量が3000〜150000の共重合体であることを特徴とする感光性着色組成物。 - さらに、熱硬化性樹脂を含有してなることを特徴とする請求項1に記載の感光性着色組成物。
- 前記熱硬化性樹脂が、メラミン樹脂またはエポキシ樹脂であることを特徴とする請求項2記載の感光性着色組成物。
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