JP3841108B2 - 感放射線性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
このような配線パターンの微細化に対応しうる手段の一つとして、リソグラフィープロセスに用いる放射線を短波長化する方法があり、近年では、g線(波長436nm)やi線(波長365nm)等の紫外線に替えて、KrFエキシマレーザー(波長248nm)あるいはArFエキシマレーザー(波長193nm)等の遠紫外線や、電子線、X線等が用いられるようになっている。
ところで、従来のレジスト組成物には、樹脂成分としてノボラック樹脂、ポリ(ビニルフェノール)等が用いられてきたが、これらの材料は構造中に芳香族環を含み、193nmの波長に強い吸収があるため、ArFエキシマレーザーを用いたリソグラフィープロセスでは、高感度、高解像度、高アスペクト比に対応した高い精度が得られない。
そこで、193nm以下の波長に対して透明で、かつ芳香族環と同等レベル以上のドライエッチング耐性を有するレジスト用樹脂材料が求められている。その一つとしてシロキサン系ポリマーが考えられ、MIT R.R.Kunzらは、ポリシロキサン系ポリマーが、193nm以下の波長、特に157nmでの透明性に優れるという測定結果を提示し、このポリマーが193nm以下の波長を用いるリソグラフィープロセスにおけるレジスト材料に適していると報告している(非特許文献1参照) 。また、ポリシロキサン系ポリマーはドライエッチング耐性に優れ、中でもラダー構造をもつポリオルガノポリシルセスキオキサンを含むレジストが高いプラズマ耐性を有することも知られている。
しかし、シロキサン系ポリマーを用いた従来のレジスト材料では、特に解像度の面で満足できなかった。
(A)酸解離性基含有ポリシロキサン
本発明における酸解離性基含有ポリシロキサンとしては、より具体的には、その酸解離性基が解離したときにアルカリ可溶性となる、アルカリ不溶性またはアルカリ難溶性の酸解離性基含有ポリシロキサン挙げることができ、下記式(1)で表される構造単位(以下、「構造単位(1)」という。)を少なくとも1種有する重合体(以下、「ポリシロキサン(α)」という。)が好ましい。
R2 は酸により解離して水素原子を生じる1価の有機基を示す。〕
また、前記2価の芳香族基および2価の脂環式基は、メチレン基、ジフルオロメチレン基、炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基あるいは炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のフッ素化アルキレン基を有することもできる。
メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、シクロペンチル基、1−メチルシクロペンチル基、1−エチルシクロペンチル基、シクロヘキシル基、1−メチルシクロヘキシル基、1−エチルシクロヘキシル基、4−t−ブチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基;
1−メチルアダマンチル基、1−エチルアダマンチル基等のアルキル置換アダマンチル基;
ベンジル基、4−t−ブチルベンジル基、フェネチル基、4−t−ブチルフェネチル基等のアラルキル基;
t−ブトキシカルボニル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、2−(トリメチルシリル)エチルカルボニル基、i−ブチルカルボニル基、ビニルカルボニル基、アリルカルボニル基、ベンジルカルボニル基、4−エトキシ−1−ナフチルカルボニル基等の有機カルボニル基;
トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、ジメチルエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基、トリフェニルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、t−ブチルメトキシフェニルシリル基等のシリル基等を挙げることができる。
式(2)におけるR1 としては、メチル基、エチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基等が好ましい。
このような他の構造単位としては、下記式(4)で表される構造単位(以下、「構造単位(4)」という。)、下記式(5)で表される構造単位(以下、「構造単位(5)」という。)等を挙げることができ、
−[ C(R5)2 ] i −を示し、残りの各R6 は相互に独立にフッ素原子、炭素数1〜10のフッ素化アルキル基、水素原子、フッ素原子以外のハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、または酸により解離する酸解離性基を有する1価の有機基を示し、各R5 は相互に独立にフッ素原子、炭素数1〜10のフッ素化アルキル基、水素原子、フッ素原子以外のハロゲン原子または炭素数1〜10のアルキル基を示し、かつ(11+6k)個の残りのR6 および2i個のR5 の少なくとも1つがフッ素原子または炭素数1〜10のフッ素化アルキル基であり、iは0〜10の整数であり、kは0〜3の整数である。〕
また、本発明においては、シラン化合物(12)あるいはその部分縮合物と共に、他のシラン化合物を1種以上併用することができる。
前記他のシラン化合物としては、例えば、下記式(14)で表されるシラン化合物(以下、「シラン化合物(14)」という。)、下記式(15)で表されるシラン化合物(以下、「シラン化合物(15)」という。)や、これらのシラン化合物の部分縮合物等を挙げることができる。
ここでいう「部分縮合物」とは、各シラン化合物が、通常、2〜10量体、好ましくは2〜5量体を形成した直鎖状のオリゴマー、あるいは、通常、3〜10量体、好ましくは3〜5量体を形成した環状のオリゴマーを意味する。
シラン化合物(14)、シラン化合物(15)あるいはそれらの部分縮合物の合計使用割合は、全シラン化合物に対して、通常、1モル%以上、好ましくは5〜95モル%、さらに好ましくは10〜90モル%である。この場合、前記合計使用割合が1モル%未満では、特に193nmおよび157nmの波長における透明性の改善効果が低下する傾向がある。
これらの酸性触媒のうち、塩酸、硫酸、酢酸、しゅう酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、無水酢酸、無水マレイン酸等が好ましい。
前記酸性触媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
酸性触媒の使用量は、シラン化合物の全量100重量部に対して、通常、0.01〜10,000重量部、好ましくは0.1〜100重量部である。
n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、シクロヘキシルアミン等の直鎖状、分岐状もしくは環状のモノアルキルアミン類;
ジ−n−ブチルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、ジ−n−ヘキシルアミン、ジ−n−ヘプチルアミン、ジ−n−オクチルアミン、ジ−n−ノニルアミン、ジ−n−デシルアミン、シクロヘキシルメチルアミン、ジシクロヘキシルアミン等の直鎖状、分岐状もしくは環状のジアルキルアミン類;
トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−ヘプチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−n−ノニルアミン、トリ−n−デシルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、トリシクロヘキシルアミン等の直鎖状、分岐状もしくは環状のトリアルキルアミン類;
エチレンジアミン、N,N,N',N’−テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミノフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,4−ビス [1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル] ベンゼン、1,3−ビス [1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル ]ベンゼン等の芳香族ジアミン類;
ピリジン、2−メチルピリジン、4−メチルピリジン、2−エチルピリジン、4−エチルピリジン、2−フェニルピリジン、4−フェニルピリジン、2−メチル−4−フェニルピリジン、ニコチン、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、キノリン、4−ヒドロキシキノリン、8−オキシキノリン、アクリジン等のピリジン類;ピペラジン、1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン等のピペラジン類のほか、
ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、キノザリン、プリン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、4−メチルモルホリン、1,4−ジメチルピペラジン、1,4−ジアザビシクロ [2.2.2] オクタン等の他の含窒素複素環化合物
等を挙げることができる。
前記塩基性触媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。 塩基性触媒の使用量は、シラン化合物の全量100重量部に対して、通常、0.01〜10,000重量部、好ましくは0.1〜1,000重量部である。
前記溶剤としては、例えば、
2−ブタノン、2−ペンタノン、3−メチル−2−ブタノン、2−ヘキサノン、4−メチル−2−ペンタノン、3−メチル−2−ペンタノン、3,3−ジメチル−2−ブタノン、2−ヘプタノン、2−オクタノン等の直鎖状もしくは分岐状のケトン類;
シクロペンタノン、3−メチルシクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−メチルシクロヘキサノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン、イソホロン等の環状のケトン類;
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−i−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−i−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−sec−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、
2−ヒドロキシプロピオン酸n−プロピル、2−ヒドロキシプロピオン酸i−プロピル、2−ヒドロキシプロピオン酸n−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸i−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸sec−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸t−ブチル等の2−ヒドロキシプロピオン酸アルキル類;
3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−
エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル等の3−アルコキシプロピオン酸アルキル類;
ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル等のジアルキレングリコールジアルキルエーテル類;
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸メチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、3−メチル−3−メトキシブチルブチレート、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸n−ブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル等の他のエステル類のほか、
N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ベンジルエチルエーテル、ジ−n−ヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、しゅう酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン
等を挙げることができる。
これらの溶剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
溶剤の使用量は、シラン化合物の全量100重量部に対して、通常、2,000重量部以下である。
さらに、前記重縮合反応に際しては、得られるポリシロキサン(α)の分子量を制御し、また安定性を向上させるために、ヘキサメチルジシロキサンを添加することもできる。 ヘキサメチルジシロキサンの添加量は、シラン化合物の全量100重量部に対して、通常、500重量部以下、好ましくは50重量部以下である。この場合、ヘキサメチルジシロキサンの添加量が500重量部を超えると、得られるポリマーの分子量が小さくなり、ガラス転移温度(Tg)が低下する傾向がある。
前記重縮合における反応温度は、通常、−50〜300℃、好ましくは20〜100℃であり、反応時間は、通常、1分〜100時間程度である。
ポリシロキサン(α)は、好ましくは、部分的にラダー構造を有する。このラダー構造は、基本的に、構造単位(1)や構造単位(4)により導入されるものである。
また、酸解離性基含有ポリシロキサンのMwとゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算数平均分子量(以下、「Mn」という。)との比(Mw/Mn)は、2.5以下、好ましくは2以下、さらに好ましくは1.8以下である。
また、酸解離性基含有ポリシロキサンのガラス転移温度(Tg)は、通常、0〜500℃、好ましくは50〜250℃である。この場合、酸解離性基含有ポリシロキサンのガラス転移温度(Tg)が0℃未満では、パターンの形成が困難となるおそれがあり、一方500℃を越えると、得られるポリマーの溶剤への溶解性が低下する傾向がある。
本発明において、酸解離性基含有ポリシロキサンは、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明における感放射線性酸発生剤(以下、「酸発生剤(B)」という。)は、遠紫外線、電子線、X線等の放射線の照射(以下、「露光」という。)により、上記式(I)で表される酸(以下、「酸(I)」という。)を発生する化合物(以下、「酸発生剤(B1)」という。)と、下記する酸発生剤(B2)とを必須成分とするものである。
酸発生剤(B1)および酸発生剤(B2)としては、例えば、オニウム塩化合物、スルホン化合物、スルホン酸化合物、カルボン酸化合物、ジアゾケトン化合物、ハロゲン含有化合物等を挙げることができる。
Rf'は水素原子、フッ素原子、メチル基またはトリフルオロメチル基を示し、
Rb は水素原子、炭素数1〜20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、炭素数3〜20の環状の1価の炭化水素基または炭素数3〜20の環状の1価のフッ素化炭化水素基を示し、該環状の1価の炭化水素基および該環状の1価のフッ素化炭化水素基は置換されていてもよい。
式(19)において、nは1〜18の整数である。
式(20)において、pは0〜3の整数である。〕
前記式(16)〜(22)で表される基の結合手に、−CF2 CF2 SO3 H、
−CF2 CF(CF3)SO3 H、−CF(CF3)CF2 SO3 H、
−CF(CF3)CF(CF3)SO3 H、−C(CF3)2 CF2 SO3 Hまたは
−CF2 C(CF3)2 SO3 Hの基が結合した酸、例えば、下記式(I-1) 〜(I-10)の酸等を挙げることができる。
1−フルオロエタンスルホン酸、1−フルオロ−n−プロパンスルホン酸、1−フルオロ−n−ブタンスルホン酸、1−フルオロ−n−オクタンスルホン酸、1,1−ジフルオロエタンスルホン酸、1,1−ジフルオロ−n−プロパンスルホン酸、1,1−ジフルオロ−n−ブタンスルホン酸、1,1−ジフルオロ−n−オクタンスルホン酸、1−トリフルオロメチル−n−プロパンスルホン酸、1−トリフルオロメチル−n−ブタンスルホン酸、1−トリフルオロメチル−n−オクタンスルホン酸、1,1−ビス(トリフルオロメチル)エタンスルホン酸、1,1−ビス(トリフルオロメチル)−n−プロパンスルホン酸、1,1−ビス(トリフルオロメチル)−n−ブタンスルホン酸、1,1−ビス(トリフルオロメチル)−n−オクタンスルホン酸や、
−CHFSO3 H、−CH(CF3)SO3 Hまたは−C(CF3)2 SO3 Hの基が結合した酸、例えば、下記式(II-1) 〜(II-40)の酸等を挙げることができる。
メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、n−プロパンスルホン酸、n−ブタンスルホン酸、i−ブタンスルホン酸、sec−ブタンスルホン酸、t−ブタンスルホン酸、n−ペンタンスルホン酸、n−ヘキサンスルホン酸、n−オクタンスルホン酸、シクロペンタンスルホン酸、シクロヘキサンスルホン酸等の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキルスルホン酸類;
ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ベンジルスルホン酸、α―ナフタレンスルホン酸、β―ナフタレンスルホン酸等の芳香族スルホン酸類;
10−カンファースルホン酸や、
前記式(16)〜(22)で表される基の結合手に、−SO3 H基が結合した酸等を挙げることができる。
酢酸、n−プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、カプロン酸、安息香酸、サリチル酸、フタル酸、テレフタル酸、α―ナフタレンカルボン酸、β−ナフタレンカルボン酸、シクロブタンカルボン酸、シクロペンタンカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸、1,1−シクロブタンジカルボン酸、1,2−シクロブタンジカルボン酸、1,1−シクロペンタンジカルボン酸、1,2−シクロペンタンジカルボン酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,1−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、2−ノルボルナンカルボン酸、2,3−ノルボルナンジカルボン酸、ノルボルニル−2−酢酸、1−アダマンタンカルボン酸、1−アダマンタン酢酸、1,3−アダマンタンジカルボン酸、1,3−アダマンタンジ酢酸、 リトコール酸、デオキシコール酸、ケノデオキシコール酸、コール酸や、
前記式(16)〜(22)で表される基の結合手に、−COOH基が結合した酸等を挙げることができる。
ジフェニルヨードニウム塩、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム塩、トリフェニルスルホニウム塩、
4−ヒドロキシフェニル・フェニル・メチルスルホニウム塩、シクロヘキシル・2−オキソシクロヘキシル・メチルスルホニウム塩、ジシクロヘキシル・2−オキソシクロヘキシルスルホニウム塩、2−オキソシクロヘキシルジメチルスルホニウム塩、4−ヒドロキシフェニル・ベンジル・メチルスルホニウム塩、
1−ナフチルジメチルスルホニウム塩、1−ナフチルジエチルスルホニウム塩、1−(4−シアノナフチル)ジメチルスルホニウム塩、1−(4−シアノナフチル)ジエチルスルホニウム塩、1−(4−ニトロナフチル)ジメチルスルホニウム塩、1−(4−ニトロナフチル)ジエチルスルホニウム塩、1−(4−メチルナフチル)ジメチルスルホニウム塩、1−(4−メチルナフチル)ジエチルスルホニウム塩、1−(4−ヒドロキシナフチル)ジメチルスルホニウム塩、1−(4−ヒドロキシナフチル)ジエチルスルホニウム塩、
等を挙げることができる。
また、酸(I)、酸(II)あるいは酸(III)を発生するスルホン酸化合物としては、例えば、スルホン酸エステル、スルホン酸イミド、アリールスルホン酸エステル、イミノスルホネート等を挙げることができる。
また、酸(IV) を発生するカルボン酸化合物としては、例えば、カルボン酸エステル、カルボン酸イミド、カルボン酸シアネート等を挙げることができる。
また、酸(I)、酸(II)、酸(III)あるいは酸(IV)を発生するジアゾケトン化合物としては、例えば、1,3−ジケト−2−ジアゾ化合物、ジアゾベンゾキノン化合物、ジアゾナフトキノン化合物等を挙げることができる。
さらに、酸(I)、酸(II)、酸(III)あるいは酸(IV)を発生するハロゲン含有化合物としては、例えば、ハロアルキル基含有炭化水素化合物、ハロアルキル基含有複素環式化合物等を挙げることができる。
また、酸発生剤(B)全体に対する酸発生剤(B1)の使用割合は、特に好ましくは30〜90重量%である。
本発明において、酸発生剤(B1)は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができ、また酸発生剤(B2)は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明の感放射線性樹脂組成物には、酸拡散制御剤、溶解制御剤、界面活性剤等の各種添加剤を配合することができる。
前記酸拡散制御剤は、露光により酸発生剤(B)から生じる酸のレジスト被膜中における拡散現象を制御し、非露光領域における好ましくない化学反応を抑制する作用を有する成分である。
このような酸拡散制御剤を配合することにより、得られる組成物の貯蔵安定性がさらに向上し、またレジストとしての解像度がさらに向上するとともに、露光から現像処理までの引き置き時間(PED)の変動によるレジストパターンの線幅変化を抑えることができ、プロセス安定性に極めて優れた組成物が得られる。 酸拡散制御剤としては、レジストパターンの形成工程中の露光や加熱処理により塩基性が変化しない含窒素有機化合物が好ましい。
このような含窒素有機化合物としては、例えば、下記式(23)
含窒素化合物(ハ)としては、例えば、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、2−ジメチルアミノエチルアクリルアミドの重合体等を挙げることができる。
前記ウレア化合物としては、例えば、尿素、メチルウレア、1,1−ジメチルウレア、1,3−ジメチルウレア、1,1,3,3−テトラメチルウレア、1,3−ジフェニルウレア、トリ−n−ブチルチオウレア等を挙げることができる。 前記含窒素複素環化合物としては、例えば、イミダゾール、4−メチルイミダゾール、4−メチル−2−フェニルイミダゾール、ベンズイミダゾール、2−フェニルベンゾイミダゾール等のイミダゾール類;ピリジン、2−メチルピリジン、4−メチルピリジン、2−エチルピリジン、4−エチルピリジン、2−フェニルピリジン、4−フェニルピリジン、2−メチル−4−フェニルピリジン、ニコチン、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、キノリン、4−ヒドロキシキノリン、8−オキシキノリン、アクリジン等のピリジン類;ピペラジン、1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン等のピペラジン類のほか、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、キノザリン、プリン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、4−メチルモルホリン、1,4−ジメチルピペラジン、1,4−ジアザビシクロ [2.2.2] オクタン等を挙げることができる。
前記酸拡散制御剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
酸拡散制御剤の配合量は、(A)酸解離性基含有ポリシロキサン100重量部に対して、通常、15重量部以下、好ましくは10重量部以下、さらに好ましくは5重量部以下である。この場合、酸拡散制御剤の配合量が15重量部を超えると、レジストとしての感度や露光部の現像性が低下する傾向がある。なお、酸拡散制御剤の配合量が0.001重量部未満であると、プロセス条件によっては、レジストとしてのパターン形状や寸法忠実度が低下するおそれがある。
このような界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンn−オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンn−ノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のノニオン系界面活性剤のほか、以下商品名で、KP341(信越化学工業(株)製)、ポリフローNo.75,同No.95(共栄社化学(株)製)、エフトップEF301,同EF303,同EF352(トーケムプロダクツ(株)製)、メガファックスF171,同F173(大日本インキ化学工業(株)製)、フロラードFC430,同FC431(住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG710,サーフロンS−382,同SC−101,同SC−102,同SC−103,同SC−104,同SC−105,同SC−106(旭硝子(株)製)等を挙げることができる。
これらの界面活性剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
界面活性剤の配合量は、酸解離性基含有ポリシロキサンと酸発生剤(B)との合計100重量部に対して、通常、2重量部以下である。
また、前記以外の添加剤として、ハレーション防止剤、接着助剤、保存安定化剤、消泡剤等を配合することができる。
前記組成物溶液に使用される溶剤としては、酸解離性基含有ポリシロキサン、酸発生剤および添加剤成分を溶解しうる限り、特に限定されるものではないが、例えば、
2−ブタノン、2−ペンタノン、3−メチル−2−ブタノン、2−ヘキサノン、4−メチル−2−ペンタノン、3−メチル−2−ペンタノン、3,3−ジメチル−2−ブタノン、2−ヘプタノン、2−オクタノン等の直鎖状もしくは分岐状のケトン類;
シクロペンタノン、3−メチルシクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−メチルシクロヘキサノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン、イソホロン等の環状のケトン類;
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−i−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−i−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−sec−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシプロピオン酸n−プロピル、2−ヒドロキシプロピオン酸i−プロピル、2−ヒドロキシプロピオン酸n−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸i−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸sec−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸t−ブチル等の2−ヒドロキシプロピオン酸アルキル類;
3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル等の3−アルコキシプロピオン酸アルキル類のほか、
等を挙げることができる。
感放射線性樹脂組成物の液状組成物における溶剤の使用量は、溶液中の全固形分濃度が、通常、1〜25重量%、好ましくは2〜15重量%となる範囲である。
下層膜
本発明の感放射線性樹脂組成物を用いてレジストパターンを形成する際には、露光された放射線による定在波の影響を抑えるために、予め基板表面に下層膜を形成しておくこともできる。
前記アルキル基としては、炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等の炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基がさらに好ましい。
また、前記アルケニル基としては、炭素数2〜10のアルケニル基が好ましく、ビニル基、プロぺニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基等の炭素数2〜6の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基がさらに好ましい。
また、前記アミノ基としては、第一級アミノ基が好ましく、アミノメチル基、2−アミノエチル基、3−アミノプロピル基、4−アミノブチル基等の炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状の第一級アミノ基がさらに好ましい。
また、前記アシル基としては、炭素数2〜10のアシル基が好ましく、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、ベンゾイル基等の炭素数2〜6の脂肪族または芳香族のアシル基がさらに好ましい。
前記アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等の炭素数1〜6の直鎖状または分岐状のアルキル基が好ましい。
前記アルケニル基としては、ビニル基、プロぺニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基等の炭素数2〜6の直鎖状または分岐状のアルケニル基が好ましい。 前記脂環式基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の炭素数4〜10の脂環式基が好ましい。
前記芳香族炭化水素基としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等の炭素数6〜12の芳香族炭化水素基が好ましい。
前記ヘテロ環式基としては、例えば、2−フラニル基、テトラヒドロ−2−フラニル基、フルフリル基、テトラヒドロフルフリル基、チオフルフリル基、2−ピラニル基、テトラヒドロ−2−ピラニル基、2−ピラニルメチル基、テトラヒドロ−2−ピラニルメチル基等の4〜10員環のヘテロ環式基が好ましい。
製造方法(a): (a-1) アセナフチレン類とアルデヒド類とを、場合により共縮合可能な他の芳香族化合物と共に、酸触媒の存在下で縮合したのち、この重合体を単独であるいは共重合可能な他のモノマーと共に重合するか、あるいは(a-2) アセナフチレン類を単独であるいは共重合可能な他のモノマーと共に重合したのち、この重合体とアルデヒド類とを、場合により共縮合可能な他の芳香族化合物と共に、酸触媒の存在下で縮合して、下層膜用重合体(β−1)を得る方法。
製造方法(b): アセナフチレン類とアルデヒド類とを、場合により共縮合可能な他の芳香族化合物と共に、酸触媒の存在下で縮合して、下層膜用重合体(β−2)を得る方法。
製造方法(c): アセナフテン類とアルデヒド類とを、場合により共縮合可能な他の芳香族化合物と共に、酸触媒の存在下で縮合して、下層膜用重合体(β−3)を得る方法。 なお、下層膜用重合体(β−4)は、(a-2) の方法におけるアセナフチレン類を単独であるいは共重合可能な他のモノマーと共に重合する工程により得ることができる。
製造方法(a)において、(a-1) の工程のアセナフチレン類とアルデヒド類との、場合により共縮合可能な他の芳香族化合物と共に縮合した重合体のMwおよび(a-2) の工程のアセナフチレン類を単独であるいは共重合可能な他のモノマーと共に重合した重合体のMwは、下層膜の所望の特性に応じて適宜選択されるが、通常、100〜10,000、好ましくは2,000〜5,000である。
前記酸触媒としては、例えば、硫酸、リン酸、過塩素酸等の鉱酸類;p−トルエンスルホン酸等の有機スルホン酸類;蟻酸、シュウ酸等のカルボン酸類等を挙げることができる。
酸触媒の使用量は、使用する酸類の種類によって適宜調整されるが、通常、アセナフチレン類またはアセナフテン類100重量部に対して、0.001〜10,000重量部、好ましくは0.01〜1,000重量部である。
これらの溶剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
製造方法(a)〜(c)における縮合反応の反応温度は、通常、40℃〜200℃である。また反応時間は、反応温度によって適宜調整されるが、通常、30分〜72時間である。
前記下層膜用重合体(β)は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル等のエチレングリコールモノアルキルエーテル類;
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル等のジエチレングリコールジアルキルエーテル類;
プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエテルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−プロピル、乳酸i−プロピル、乳酸n−ブチル、乳酸i−ブチル等の乳酸エステル類;
ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸n−プロピル、ギ酸i−プロピル、ギ酸n−ブチル、ギ酸i−ブチル、ギ酸n−アミル、ギ酸i−アミル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、酢酸n−アミル、酢酸i−アミル、酢酸n−ヘキシル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−プロピル、プロピオン酸i−プロピル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸i−ブチル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸n−プロピル、酪酸i−プロピル、酪酸n−ブチル、酪酸i−ブチル等の脂肪族カルボン酸エステル類;
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;
メチルエチルケトン、2−ペンタノン、2−ヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、シクロヘキサノン等のケトン類;
N−メチルホルムアミド、N、N−ジメチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N、N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類;
γ−ブチロラクトン等のラクトン類
等を挙げることができる。
前記溶剤は、単独でまたは2種類以上を混合して使用することができる。
下層膜形成用組成物溶液は、通常、例えば孔径0.1μm程度のフィルターでろ過して、下層膜の形成に使用される。
本発明の感放射線性樹脂組成物を用いてレジストパターンを形成する好ましい方法としては、例えば、
1)基板上に下層膜形成用組成物溶液を塗布し、得られた塗膜をベークして下層膜を形成する工程、2)該下層膜上に感放射線性樹脂組成物の組成物溶液を塗布し、得られた塗膜をプレベークして被膜(以下、「レジスト被膜」という。)を形成する工程、3)レジスト被膜に露光用マスクを介して放射線を選択的に露光する工程、および4)露光したレジスト被膜を現像して、レジストパターンを形成する工程を含み、さらに必要に応じて、5)該レジストパターンをマスクとして、下層膜のエッチングを行なう工程を含む方法
を挙げることができる。
以下、この方法についてより具体的に説明する。
1)の工程において、基板上に下層膜形成用組成物溶液を、例えば、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の適宜の方法により塗布したのち、得られた塗膜をベークして、塗膜中の溶剤を揮発させることにより、下層膜を形成する。
この際のベーク温度は、例えば90〜500℃、好ましくは200〜450℃である。 下層膜の膜厚は、通常、10〜10,000nm、好ましくは50〜1,000nmである。
この際のプレベークの温度は、使用される感放射線性樹脂組成物の組成等に応じて適宜調整されるが、通常、30〜200℃、好ましくは50〜160℃である。
レジスト被膜の膜厚は、通常、10〜10,000nm、好ましくは50〜1,000nm、特に好ましくは70〜300nmである。
露光に用いられる放射線としては、使用する感放射線性樹脂組成物の組成に応じて、可視光線、紫外線、遠紫外線、X線、電子線、γ線、分子線、イオンビーム等を適宜選択して使用することができるが、KrFエキシマレーザー(波長248nm)、ArFエキシマレーザー(波長193nm)、F2 エキシマレーザー(波長157nm)、超遠紫外線(EUV)等の遠紫外線、あるいは電子線が好ましく、さらに好ましくはArFエキシマレーザー、F2 エキシマレーザーである。
現像に使用される現像液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウム、アンモニア、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、ピロール、ピペリジン、コリン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノネン等を溶解したアルカリ性水溶液を挙げることができる。
また、これらのアルカリ性水溶液には、水溶性有機溶剤、例えばメタノール、エタノール等のアルコール類や、界面活性剤を適量添加することもできる。
その後、洗浄して、乾燥することにより、所望のレジストパターンを形成する。
この工程では、解像度、パターン形状、現像性等を向上させるため、現像前にポストベークを行なってもよい。
ポストベークの温度は、使用される感放射線性樹脂組成物の組成等に応じて適宜調整されるが、通常、30〜200℃、好ましくは50〜160℃である。
但し、本発明におけるレジストパターンの形成方法は、前述した方法に限定されるものではない。
撹拌機、還流冷却器、温度計を装着した3つ口フラスコに、下記式(30)の化合物8.34g、下記式(31)の化合物12.92g、メチルトリエトキシシラン8.75g、4−メチル−2−ペンタノン30g、1.75重量%蓚酸水溶液7.20gを加えて、撹拌しつつ、80℃で6時間反応させたのち、反応容器を氷冷して、反応を停止させた。その後、反応溶液を分液ロートに移して、水層を廃棄し、さらにイオン交換水を加えて水洗し、反応溶液が中性になるまで水洗を繰り返した。その後、有機層を減圧留去して、ポリシロキサン(α)18.5gを得た。
σ :2.3ppm(CH2 C(CF3)2 基)、1.4ppm(t−ブチル基) 、0.2ppm(SiCH3 基)。
Mw :2,300。
Mw/Mn:1.1。
このポリシロキサン(α)を「ポリシロキサン(α-1)」とする。
撹拌機、還流冷却器、温度計を装着した3つ口フラスコに、前記式(30)の化合物3.84g、前記式(31)の化合物7.93g、メチルトリエトキシシラン3.22g、4−メチル−2−ペンタノン15g、1.75重量%蓚酸水溶液3.32gを加えて、撹拌しつつ、80℃で6時間反応させたのち、反応容器を氷冷して、反応を停止させた。その後、反応溶液を分液ロートに移して、水層を廃棄し、さらにイオン交換水加えて水洗し、反応溶液が中性になるまで水洗を繰り返した。次いで、有機層を減圧留去して、ポリシロキサン(α)8.24gを得た。
σ :2.3ppm(CH2 C(CF3)2 基)、1.4ppm(t−ブチル基) 、0.2ppm(SiCH3 基)。
Mw :2,200。
Mw/Mn:1.1。
このポリシロキサン(α)を「ポリシロキサン(α-2)」とする。
トリフェニルスルホニウムクロライド20gを水500ミリリットルに溶解した溶液をナスフラスコに入れたのち、別途調製した1,1,2,2−テトラフルオロ−2−(ノルボルナン−2−イル)エタンスルホン酸ナトリウム20gの水溶液500ミリリットルを室温で滴下して、30分間攪拌した。その後、反応溶液を酢酸エチルで抽出し、有機層を水で2回洗浄したのち、減圧蒸留することにより、下記式(34)のトリフェニルスルホニウム 1,1,2,2−テトラフルオロ−2−(ノルボルナン−2−イル)エタンスルホネート(収率43%)を無色の高粘性オイルとして得た。
表1-1または表1-2に示すポリシロキサン(α)および2−ヘプタノン900重量部を、表1-1または表1-2に示す酸発生剤(B1)、酸発生剤(B2)および酸拡散制御剤と均一に混合して、組成物溶液を調製した。
次いで、各組成物溶液を、シリコンウエハー基板(Si)上、あるいは予めシリコンウエハー表面に下層膜イを形成した基板(下層膜イ)上に、スピンコートにより塗布し、140℃に保持したホットプレート上で、それぞれ90秒間プレベークを行って、膜厚100nmのレジスト被膜を形成した。
ここで、下層膜イは、市販の反射防止膜DUV-30J を塗布(膜厚520Å)し、205℃で60秒間ベークして形成した膜である。
その後、各レジスト被膜に対して、ArFエキシマレーザー(波長193nm、NA=0.60、σ=0.70)を露光量を変えて露光し、110℃に保持したホットプレート上で、それぞれ90秒間ポストベークを行ったのち、2.38重量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で現像して、ライン・アンド・スペースパターン(1L1S)を形成し、解像度を評価した。
評価結果を表1-1および表1-2に示す。
酸発生剤(B1)
B1-5 :前記式(34)の化合物
酸発生剤(B2)
B2-1 :トリフェニルスルホニウム10−カンファースルホネート
酸拡散制御剤
C-1 :トリ−N−オクチルアミン
表2に示すポリシロキサン(α)および2−ヘプタノン900重量部を、表2に示す酸発生剤(B1)、酸発生剤(B2)および酸拡散制御剤と均一に混合して、組成物溶液を調製した。
次いで、組成物溶液を、予めシリコンウエハー表面に下層膜イを形成した基板(下層膜イ)上に、スピンコートにより塗布し、140℃に保持したホットプレート上で、90秒間プレベークを行って、膜厚100nmのレジスト被膜を形成した。
その後、レジスト被膜に対して、レチクルとしてバイナリーマスク(Binary Mask)用い、F2 エキシマレーザー(波長157nm、NA=0.60、σ=0.70)を露光量を変えて露光し、110℃に保持したホットプレート上で、90秒間ポストベークを行ったのち、2.38重量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で現像して、ライン・アンド・スペースパターン(1L1S)を形成し、解像度を評価した。
評価結果を表2に示す。
表2におけるポリシロキサン(α)以外の各成分は、前記のとおりである。
Claims (5)
- (A)酸解離性基含有ポリシロキサン、および(B)放射線の照射により、下記式(I)で表される酸を発生する化合物(B1)と、放射線の照射により、下記式(II) で表される酸、下記式(III)で表される酸または下記式(IV)で表される酸を発生する化合物(B2)とを必須成分とする感放射線性酸発生剤を含有することを特徴とする感放射線性樹脂組成物。
式(III)において、Rs は炭素数1〜20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基または炭素数3〜20の環状の1価の炭化水素基を示し、該環状の1価の炭化水素基は置換されていてもよい。
式(IV)において、Rc は炭素数1〜20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、炭素数1〜20の直鎖状もしくは分岐状のフッ素化アルキル基、炭素数3〜20の環状の1価の炭化水素基または炭素数3〜20の環状の1価のフッ素化炭化水素基を示し、該環状の1価の炭化水素基および該環状の1価のフッ素化炭化水素基は置換されていてもよい。〕 - (A)酸解離性基含有ポリシロキサンのゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量が1,000〜10,000であり、前記ポリスチレン換算重量平均分子量とゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算数平均分子量との比が1.8以下であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の感放射線性樹脂組成物。
- (B)感放射線性酸発生剤中の化合物(B1)の使用割合が30〜90重量%であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の感放射線性樹脂組成物。
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