JP4370898B2 - 感放射線性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
このような配線パターンの微細化に対応しうる手段の一つとして、リソグラフィープロセスに用いる放射線を短波長化する方法があり、近年では、g線(波長436nm)やi線(波長365nm)等の紫外線に替えて、KrFエキシマレーザー(波長248nm)あるいはArFエキシマレーザー(波長193nm)に代表される遠紫外線や、電子線、X線等が用いられるようになっており、またF2 エキシマレーザー(波長157nm)の使用も検討されている。
ところで、従来のレジスト組成物には、樹脂成分としてノボラック樹脂、ポリ(ビニルフェノール)等が用いられてきたが、これらの材料は構造中に芳香族環を含み、193nmの波長に強い吸収があるため、例えばArFエキシマレーザーを用いたリソグラフィープロセスでは、高感度、高解像度、高アスペクト比に対応した高い精度が得られない。
そこで、200nm以下の波長に対して透明で、かつ芳香族環と同等以上のドライエッチング耐性を有するレジスト用樹脂成分が求められている。その一つとしてシロキサン系ポリマーが考えられ、MIT R.R.Kunzらは、ポリシロキサン系ポリマーが、200nm以下の波長、特に157nmでの透明性に優れるという測定結果を提示しており、このポリマーが193nm以下の波長を用いるリソグラフィープロセスにおけるレジスト材料に適していると報告している(例えば、非特許文献1参照。) 。また、ポリシロキサン系ポリマーはドライエッチング耐性に優れ、中でもラダー構造をもつポリオルガノシルセスキオキサンを含むレジストが高い耐プラズマ性を有することも知られている。
さらに、カルボキシル基を有する非芳香族系の単環式もしくは多環式炭化水素基または有橋環式炭化水素基を側鎖に有し、かつ該カルボキシル基の少なくとも1部が酸不安定性基で置換されたシロキサン系ポリマー、および該ポリマーを用いたレジスト材料が報告されており(例えば、特許文献4参照。)、このレジスト材料は、KrFエキシマレーザー(波長248nm)あるいはArFエキシマレーザー(波長193nm)の吸収が小さく、パターン形状が良好であり、また感度、解像度、ドライエッチング耐性等にも優れているとされている。
しかしながら、特許文献4のシロキサン系ポリマーを含めても、レジスト材料の樹脂成分として有用なシロキサン系ポリマーの種類は少なく、短波長の放射線に有効に感応し、高度のドライエッチング耐性を備えつつ、レジストとしての基本物性に優れたレジスト材料をもたらしうる新たなシロキサン系ポリマーの開発は、半導体素子における急速な微細化の進行に対応しうる技術開発の観点から重要な課題となっている。
(イ)下記一般式(I)で表される構造単位(以下、「構造単位(I)」という。)および一般式(II)で表される構造単位(以下、「構造単位(II)」という。)の群から選ばれる少なくとも1種と、下記一般式(III)で表される構造単位(以下、「構造単位(III)」という。)および一般式(IV)で表される構造単位(以下、「構造単位(IV)」という。)の群から選ばれる少なくとも1種とを有する、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量が500〜1,000,000の酸解離性基を有するアルカリ不溶性またはアルカリ難溶性のポリシロキサンであって、該酸解離性基が解離したときアルカリ易溶性となるポリシロキサン(以下、「ポリシロキサン(A1)」という。)、並びに(ロ)感放射線性酸発生剤を含有することを特徴とする感放射線性樹脂組成物、からなる。
一般式(II)において、Xは水素原子、炭素数1〜20の1価の炭化水素基、炭素数1〜20の1価のハロゲン化炭化水素基、ハロゲン原子または1級、2級もしくは3級のアミノ基を示し、nは0または1である。〕
下記するノルボルネン系化合物(α)は、ポリシロキサン(A1)を製造する原料成分である後述するケイ素含有化合物(a)の合成原料として有用である。
以下では、ノルボルネン系化合物(α)およびケイ素含有化合物(a)について説明する。
ノルボルネン系化合物(α)
ノルボルネン系化合物(α)は、下記一般式(α)で表されるノルボルネン系化合物である。
ノルボルネン系化合物(α)は、例えば、下記反応式のように、エステル基で置換された対応するビニル化合物とシクロペンタジエンとのディールス−アルダー反応により、エステル基で置換されたノルボルネン誘導体(α−1')を合成したのち、そのエステル基を加水分解することによって、一般式(α)でn=0であるノルボルネン系化合物(α−1)を合成することができ、これらの反応は常法により実施することができる。なお、前記反応過程では、生成したノルボルネン誘導体(α−1')がさらにシクロペンタジエンとディールス−アルダー反応して、一般式(α)でn=1であるノルボルネン系化合物(α−2)も同時に生成する場合がある。
また、ノルボルネン誘導体(α−1')に対し、前記と同様にして、シクロペンタジエンとのディールス−アルダー反応およびエステル基の加水分解反応を行うことにより、ノルボルネン系化合物(α−2)を合成することができる。
ケイ素含有化合物(a)は、下記一般式(1)または一般式(2)で表されるケイ素含有化合物である。
一般式(2)において、X 2 は水素原子、炭素数1〜20の1価の炭化水素基、炭素数1〜20の1価のハロゲン化炭化水素基、ハロゲン原子または1級、2級もしくは3級のアミノ基を示し、nは0または1である。〕
ケイ素含有化合物(a)は、そのケイ素原子が、最上位にあるビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプタン環の2−位ないし3−位に結合している。
一般式(1)および一般式(2)において、X1 およびX2 の炭素数1〜20の1価の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、3−メチルブチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ドデシル基、n−テトラデシル基、n−ヘキサデシル基、n−オクタデシル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基;フェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、ベンジル基、フェネチル基、α−ナフチル基、β−ナフチル基等の芳香族炭化水素基;ノルボルニル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロデカニル基、アダマンチル基等の有橋式炭化水素基等を挙げることができる。
これらの1価の炭化水素基のうち、メチル基、エチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、テトラシクロデカニル基等が好ましい。
これらのハロゲン原子のうち、フッ素原子、塩素原子が好ましい。
また、X1 およびX2 の2級もしくは3級のアミノ基としては、例えば、メチルアミノ基、エチルアミノ基、n−プロピルアミノ基、i−プロピルアミノ基、n−ブチルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、フェニルアミノ基、ベンジルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ−i−プロピルアミノ基、ジシクロペンチルアミノ基、ジシクロヘキシルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ジベンジルアミノ基等を挙げることができる。
X1 およびX2 のアミノ基としてはそれぞれ、アミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジシクロペンチルアミノ基、ジシクロヘキシルアミノ基、ジフェニルアミノ基等が好ましい。
また、一般式(1)におけるxとしては、0または1が好ましく、一般式(1)および一般式(2)におけるnとしてはそれぞれ、0および1がともに好ましい。
ケイ素含有化合物(3)は、下記一般式(3)で表されるケイ素含有化合物で、構造単位(III)に対応する化合物であり、またケイ素含有化合物(4)は、一般式(4)で表されるシラン化合物で、構造単位(IV) に対応する化合物であり、これらのケイ素含有化合物は、ポリシロキサン(A1)を製造する原料成分である。
以下、ケイ素含有化合物(3)およびケイ素含有化合物(4)について説明する。
一般式(3)および一般式(4)において、Eの酸解離性基を有する1価の有機基としては、酸により解離して、好ましくは、フェノール性水酸基、アルコール性水酸基あるいはカルボキシル基を生じる酸解離性基を有する炭素数1〜20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、該酸解離性基を有する炭素数4〜30の1価の脂環式炭化水素基等の、ポリシロキサン(A1)を製造する反応条件下で安定な基を挙げることができる。
Eにおける酸解離性基としては、例えば、下記一般式(8)または一般式(9)で表される基(以下、「酸解離性基(e)」という。)等が好ましい。
一般式(8)および一般式(9)において、Pの炭素数2〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン基としては、例えば、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、テトラメチレン基、1,3−シクロペンチレン基、1,4−シクロヘキシレン基等を挙げることができ、炭素数2〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のフルオロアルキレン基としては、例えば、テトラフルオロエチレン基、2,2−ジ(トリフルオロメチル)エチレン基、ヘキサフルオロトリメチレン基、オクタフルオロテトラメチレン基等を挙げることができ、炭素数6〜20の2価の芳香族基としては、例えば、1,4−フェニレン基、1,4−ナフチレン基、テトラフルオロ−1,4−フェニレン基、パーフルオロ−1,4−ナフチレン基等を挙げることができ、また炭素数3〜20の2価の他の脂環式基としては、ノルボルネン骨格、トリシクロデカン骨格あるいはアダマンタン骨格を有する2価の炭化水素基や、これらの基のハロゲン化物等を挙げることができる。
一般式(8)および一般式(9)におけるPとしては、エチレン基、シクロヘキシレン基、フェニレン基、テトラフルオロフェニレン基、ノルボルネン骨格を有する2価の炭化水素基やそのハロゲン化物、アダマンタン骨格を有する2価の炭化水素基やそのハロゲン化物等が好ましい。
また、Gの酸により解離して水素原子を生じる1価の有機基としては、例えば、
メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−デシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、4−t−ブチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基;
フェノキシカルボニル基、4−t−ブチルフェノキシカルボニル基、1−ナフチルオキシカルボニル基等のアリーロキシカルボニル基;
ベンジル基、4−t−ブチルベンジル基、フェネチル基、4−t−ブチルフェネチル基等のアラルキル基;
t−ブトキシカルボニル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、9−フルオレニルメチルカルボニル基、2,2,2−トリクロロエチルカルボニル基、2−(トリメチルシリル)エチルカルボニル基、i−ブチルカルボニル基、ビニルカルボニル基、アリルカルボニル基、ベンジルカルボニル基、4−エトキシ−1−ナフチルカルボニル基、メチルジチオカルボニル基等の有機カルボニル基;
メトキシメチル基、メチルチオメチル基、t−ブチルチオメチル基、(フェニルジメチルシリル)メトキシメチル基、ベンジルオキシメチル基、t−ブトキシメチル基、シロキシメチル基、2−メトキシエトキシメチル基、2,2,2−トリクロロエトキシメチル基、ビス(2−クロロエトキシ)メチル基、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル基、1−メトキシシクロヘキシル基、テトラヒドロピラニル基、4−メトキシテトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロチオピラニル基、テトラヒドロチオフラニル基、1−エトキシエチル基、1−メチル−1−メトキシエチル基、1−メチル−1−ベンジルオキシエチル基、1−(2−クロロエトキシ)エチル基、1−メチル−1−ベンジルオキシ−2−フルオロエチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、2−トリメチルシリルエチル基、2−(フェニルセレニル)エチル基等の、一般式(8)中の酸素原子と結合してアセタール基を形成する有機基;
トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリ−i−プロピルシリル基、ジメチル−i−プロピルシリル基、ジエチル−i−プロピルシリル基、ジメチルエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基、トリベンジルシリル基、トリ−p−キシリルシリル基、トリフェニルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、t−ブチルメトキシフェニルシリル基等の有機シリル基等を挙げることができる。
これらの酸により解離して水素原子を生じる1価の有機基のうち、t−ブチル基、テトラヒドロピラニル基、1−エトキシエチル基、t−ブチルジメチルシリル基等が好ましい。
一般式(3)および一般式(4)におけるEとしては、2−t−ブトキシカルボニルエチル基、4−t−ブトキシカルボニルシクロヘキシル基、4−t−ブトキシカルボニルフェニル基、4−t−ブトキシカルボニル−2,3,5,6−テトラフルオロフェニル基、5−t−ブトキシカルボニルノルボニル基、5−トリフルオロメチル−5−t−ブトキシカルボニルノルボニル基、4−t−ブトキシカルボニルテトラシクロ[ 6.2.1.
1 3,6 .0 2,7 ]ドデカニル基、4−トリフルオロメチル−4−t−ブトキシカルボニルテトラシクロ[ 6.2.1.1 3,6 .0 2,7 ]ドデカニル基、5−t−ブトキシカルボニルアダマンチル基等が好ましい。
また、R 1 の炭素数1〜10の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等を挙げることができ、炭素数1〜10の直鎖状、分岐状もしくは環状のハロゲン化アルキル基としては、例えば、フルオロメチル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、ジフルオロメチル基、ジクロロメチル基、トリフルオロメチル基等を挙げることができる。
一般式(3)および一般式(4)におけるR 1 としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基等が好ましい。
また、一般式(4)において、R 2 の炭素数1〜20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基等を挙げることができ、炭素数1〜20の直鎖状もしくは分岐状のハロゲン化アルキル基としては、例えば、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロ−n−プロピル基、ヘプタフルオロ−i−プロピル基等を挙げることができ、炭素数6〜20の1価の芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、α−ナフチル基、β−ナフチル基、ベンジル基、フェネチル基等を挙げることができ、炭素数6〜20の1価のハロゲン化芳香族炭化水素基としては、例えば、ペンタフルオロフェニル基、パーフルオロベンジル基、パーフルオロフェネチル基、2−(ペンタフルオロフェニル)ヘキサフルオロ−n−プロピル基、3−(ペンタフルオロフェニル)ヘキサフルオロ−n−プロピル基等を挙げることができる。
一般式(4)におけるR 2 としては、メチル基、エチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロフェネチル基、3−(ペンタフルオロフェニル)ヘキサフルオロ−n−プロピル基等が好ましい。
ポリシロキサン(A1)は、少なくとも1種のケイ素含有化合物(a)を、ケイ素含有化合物(3)およびケイ素含有化合物(4)の群から選ばれる少なくとも1種と共に、酸性触媒または塩基性触媒の存在下、無溶媒または溶媒中で、常法により重縮合させることによって製造することができる。この重縮合に際しては、ケイ素含有化合物(a)、ケイ素含有化合物(3)およびケイ素含有化合物(4)はそれぞれ、一部または全部を部分縮合物として用いることもできる。
前記酸性触媒としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、蟻酸、酢酸、n−プロピオン酸、酪酸、吉草酸、しゅう酸、マロン酸、琥珀酸、マレイン酸、フマル酸、アジピン酸、フタル酸、テレフタル酸、無水酢酸、無水マレイン酸、クエン酸、ホウ酸、燐酸、四塩化チタン、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸等を挙げることができる。
これらの酸性触媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、シクロヘキシルアミン等の直鎖状、分岐状もしくは環状のモノアルキルアミン類;
ジ−n−ブチルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、ジ−n−ヘキシルアミン、ジ−n−ヘプチルアミン、ジ−n−オクチルアミン、ジ−n−ノニルアミン、ジ−n−デシルアミン、シクロヘキシルメチルアミン、ジシクロヘキシルアミン等の直鎖状、分岐状もしくは環状のジアルキルアミン類;トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−ヘプチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−n−ノニルアミン、トリ−n−デシルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、トリシクロヘキシルアミン等の直鎖状、分岐状もしくは環状のトリアルキルアミン類;
エチレンジアミン、N,N,N',N’−テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミノフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,4−ビス〔1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル〕ベンゼン、1,3−ビス〔1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル〕ベンゼン等のジアミン類;
ピリジン、2−メチルピリジン、4−メチルピリジン、2−エチルピリジン、4−エチルピリジン、2−フェニルピリジン、4−フェニルピリジン、2−メチル−4−フェニルピリジン、ニコチン、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、キノリン、4−ヒドロキシキノリン、8−オキシキノリン、アクリジン等のピリジン類;ピペラジン、1−(2’−ヒドロキシエチル)ピペラジン等のピペラジン類のほか、
ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、キノザリン、プリン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、4−メチルモルホリン、1,4−ジメチルピペラジン、1,4−ジアザビシクロ [2.2.2] オクタン等の他の含窒素複素環化合物
等を挙げることができる。
これらの塩基性触媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
酸性触媒または塩基性触媒の使用量は、ケイ素含有化合物の全量100重量部に対して、通常、0.01〜10,000重量部である。
2−ブタノン、2−ペンタノン、3−メチル−2−ブタノン、2−ヘキサノン、4−メチル−2−ペンタノン、3−メチル−2−ペンタノン、3,3−ジメチル−2−ブタノン、2−ヘプタノン、2−オクタノン等の直鎖状もしくは分岐状のケトン類;
シクロペンタノン、3−メチルシクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−メチルシクロヘキサノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン、イソホロン等の環状のケトン類;
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−i−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−i−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−sec−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル等の3−アルコキシプロピオン酸アルキル類;
エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、t−ブタノール、シクロヘキサノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル等のアルコール類;
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;
2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸メチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、3−メチル−3−メトキシブチルブチレート、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸n−ブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル等の他のエステル類のほか、
これらの溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
溶媒の使用量は、ケイ素含有化合物の全量100重量部に対して、通常、2,000重量部以下である。
重縮合における反応温度は、通常、−50〜+300℃、好ましくは20〜100℃であり、反応時間は、通常、1分〜100時間程度である。
他の構造単位を与える好ましいケイ素含有化合物(以下、「他のケイ素含有化合物」という。)としては、例えば、下記一般式(5)で表されるケイ素含有化合物(以下、「ケイ素含有化合物(5)」という。)、下記一般式(6)で表されるケイ素含有化合物(以下、「ケイ素含有化合物(6)」という。)、下記一般式(7)で表されるケイ素含有化合物(以下、「ケイ素含有化合物(7)」という。)等を挙げることができる。これらのケイ素含有化合物(5)〜(7)はそれぞれ、一部または全部を部分縮合物として用いることもできる。
一般式(10)および一般式(11)におけるQとしては、メチレン基、ジフルオロメチレン基、2,2−ジ(トリフルオロメチル)エチレン基、ノルボルネン骨格を有する2価の炭化水素基やそのハロゲン化物、アダマンタン骨格を有する2価の炭化水素基やそのハロゲン化物等が好ましい。
例えば、遠紫外線、電子線、X線等の放射線を用いる微細加工用のレジスト材料において、酸解離性基を有し、該酸解離性基が解離したときにアルカリ易溶性となる樹脂成分として使用する場合、構造単位(I)の含有率は、全構造単位に対して、通常、5〜80モル%、好ましくは5〜70モル%であり、構造単位(II) の含有率は、全構造単位に対して、通常、0〜80モル%、好ましくは0〜60モル%、特に好ましくは0〜30モル%であり、かつ該構造単位(I)と該構造単位(II)との合計含有率は、全構造単位に対して、通常、5〜80モル%、好ましくは5〜70モル%である。
また、酸解離性基(e)を有する他の構造単位(即ち、ケイ素含有化合物(3)あるいはケイ素含有化合物(4)に由来する構造単位)の含有率は、全構造単位に対して、通常、1〜60モル%、好ましくは5〜50モル%、特に好ましくは10〜50モル%であり、それ以外の他の構造単位の含有率は、全構造単位に対して、通常、90モル%以下、好ましくは80モル%以下である。
感放射線性樹脂組成物
本発明の感放射線性樹脂組成物は、(イ)ポリシロキサン(A1)、並びに(ロ)感放射線性酸発生剤(以下、単に「酸発生剤」という。)を含有するものである。
本発明の感放射線性樹脂組成物において、ポリシロキサン(A1)は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができ、またポリシロキサン(A1)と共に、他のポリシロキサンを1種以上併用することができる。
前記他のポリシロキサンとしては、例えば、前記ケイ素含有化合物(3)〜(7)に由来する構造単位を少なくとも1種有するものを挙げることができる。
本発明の感放射線性樹脂組成物における酸発生剤は、露光により酸を発生する成分であり、その酸の作用によって、ポリシロキサン(A1)中に存在する酸解離性基を解離させ、その結果レジスト被膜の露光部がアルカリ現像液に易溶性となり、ポジ型のレジストパターンを形成する作用を有するものである。
本発明における酸発生剤は、前記作用を有する限り特に限定されるものではないが、好ましい酸発生剤としては、露光により、トリフルオロメタンスルホン酸または下記一般式(12)で表される酸(以下、「酸(β)」という。)を発生する化合物(以下、「酸発生剤(B1)」という。)を含むものが好ましい。
本発明における酸発生剤としては、酸発生剤(B1)のみを使用することもできるが、酸発生剤(B1)と、下記一般式(13)で表される酸(以下、「酸(γ-1)」という。)、一般式(14)で表される酸(以下、「酸(γ-2)」という。)あるいは一般式(15)で表される酸(以下、「酸(γ-3)」という。)を発生する感放射線性酸発生剤(以下、「酸発生剤(B2)」という。)とを組み合わせて使用することもできる。
また、Ra 、Rb 、Rs およびRc の炭素数3〜20の環状の1価の炭化水素基または炭素数3〜20の環状の1価のフッ素化炭化水素基あるいはこれらの置換誘導体としては、例えば、下記式(16)〜(22)で表される基等を挙げることができる。
式(19)において、qは1〜18の整数である。
式(20)において、mは0〜3の整数である。〕
トリフルオロメタンスルホン酸、ペンタフルオロエタンスルホン酸、ヘプタフルオロ−n−プロパンスルホン酸、ノナフルオロ−n−ブタンスルホン酸、パーフルオロ−n−オクタンスルホン酸、1,1,2,2,−テトラフルオロ−n−プロパンスルホン酸、1,1,2,2,−テトラフルオロ−n−ブタンスルホン酸、1,1,2,2,−テトラフルオロ−n−オクタンスルホン酸や、
−CF2 CF(CF3)SO3 H、−CF(CF3)CF2 SO3 H、
−CF(CF3)CF(CF3)SO3 H、−C(CF3)2 CF2 SO3 Hまたは
−CF2 C(CF3)2 SO3 Hの基が結合した酸、例えば、下記式(12-1) 〜(12-10)の酸等を挙げることができる。
1−フルオロエタンスルホン酸、1−フルオロ−n−プロパンスルホン酸、1−フルオロ−n−ブタンスルホン酸、1−フルオロ−n−オクタンスルホン酸、1,1−ジフルオロエタンスルホン酸、1,1−ジフルオロ−n−プロパンスルホン酸、1,1−ジフルオロ−n−ブタンスルホン酸、1,1−ジフルオロ−n−オクタンスルホン酸、1−トリフルオロメチル−n−プロパンスルホン酸、1−トリフルオロメチル−n−ブタンスルホン酸、1−トリフルオロメチル−n−オクタンスルホン酸、1,1−ビス(トリフルオロメチル)エタンスルホン酸、1,1−ビス(トリフルオロメチル)−n−プロパンスルホン酸、1,1−ビス(トリフルオロメチル)−n−ブタンスルホン酸、1,1−ビス(トリフルオロメチル)−n−オクタンスルホン酸や、
−CHFSO3 H、−CH(CF3)SO3 Hまたは−C(CF3)2 SO3 Hの基が結合した酸、例えば、下記式(13-1) 〜(13-40)の酸等を挙げることができる。
メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、n−プロパンスルホン酸、n−ブタンスルホン酸、i−ブタンスルホン酸、sec−ブタンスルホン酸、t−ブタンスルホン酸、n−ペンタンスルホン酸、n−ヘキサンスルホン酸、n−オクタンスルホン酸、シクロペンタンスルホン酸、シクロヘキサンスルホン酸等の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキルスルホン酸類;
ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ベンジルスルホン酸、α―ナフタレンスルホン酸、β―ナフタレンスルホン酸等の芳香族スルホン酸類;
10−カンファースルホン酸や、
前記式(16)〜(22)で表される基の結合手に、−SO3 H基が結合した酸等を挙げることができる。
酢酸、n−プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、カプロン酸、安息香酸、サリチル酸、フタル酸、テレフタル酸、α―ナフタレンカルボン酸、β−ナフタレンカルボン酸、シクロブタンカルボン酸、シクロペンタンカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸、1,1−シクロブタンジカルボン酸、1,2−シクロブタンジカルボン酸、1,1−シクロペンタンジカルボン酸、1,2−シクロペンタンジカルボン酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,1−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、2−ノルボルナンカルボン酸、2,3−ノルボルナンジカルボン酸、ノルボルニル−2−酢酸、1−アダマンタンカルボン酸、1−アダマンタン酢酸、1,3−アダマンタンジカルボン酸、1,3−アダマンタンジ酢酸、 リトコール酸、デオキシコール酸、ケノデオキシコール酸、コール酸や、
前記式(16)〜(22)で表される基の結合手に、−COOH基が結合した酸等を挙げることができる。
ジフェニルヨードニウム塩、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム塩、トリフェニルスルホニウム塩、
4−ヒドロキシフェニル・フェニル・メチルスルホニウム塩、シクロヘキシル・2−オキソシクロヘキシル・メチルスルホニウム塩、ジシクロヘキシル・2−オキソシクロヘキシルスルホニウム塩、2−オキソシクロヘキシルジメチルスルホニウム塩、4−ヒドロキシフェニル・ベンジル・メチルスルホニウム塩、
1−ナフチルジメチルスルホニウム塩、1−ナフチルジエチルスルホニウム塩、4−シアノ−1−ナフチルジメチルスルホニウム塩、4−シアノ−1−ナフチルジエチルスルホニウム塩、4−ニトロ−1−ナフチルジメチルスルホニウム塩、4−ニトロ−1−ナフチルジエチルスルホニウム塩、4−メチル−1−ナフチルジメチルスルホニウム塩、4−メチル−1−ナフチルジエチルスルホニウム塩、4−ヒドロキシ−1−ナフチルジメチルスルホニウム塩、4−ヒドロキシ−1−ナフチルジエチルスルホニウム塩、
等を挙げることができる。
また、酸(β)、酸(γ-1) あるいは酸(γ-2) を発生するスルホン酸化合物としては、例えば、スルホン酸エステル、スルホン酸イミド、アリールスルホン酸エステル、イミノスルホネート等を挙げることができる。
また、酸(γ-3) を発生するカルボン酸化合物としては、例えば、カルボン酸エステル、カルボン酸イミド、カルボン酸シアネート等を挙げることができる。
また、酸(β)、酸(γ-1) 、酸(γ-2) あるいは酸(γ-3) を発生するハロゲン含有化合物としては、例えば、ハロアルキル基含有炭化水素化合物、ハロアルキル基含有複素環式化合物等を挙げることができる。
ジフェニルヨードニウムピレンスルホネート、ジフェニルヨードニウム n−ドデシルベンゼンスルホネート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム n−ドデシルベンゼンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムナフタレンスルホネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムナフタレンスルホネート、トリフェニルスルホニウム10−カンファースルホネート、4−ヒドロキシフェニル・フェニル・メチルスルホニウムp−トルエンスルホネート、4−ヒドロキシフェニル・ベンジル・メチルスルホニウム p−トルエンスルホネート等の他のオニウム塩化合物;
4−トリスフェナシルスルホン、メシチルフェナシルスルホン、ビス(フェニルスルホニル)メタン等の他のスルホン化合物;
ベンゾイントシレート、ニトロベンジル−9,10−ジエトキシアントラセン−2−スルホネート等の他のスルホン酸化合物;
フェニルビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−メトキシフェニルビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、1−ナフチルビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等の(トリクロロメチル)−s−トリアジン誘導体、1,1−ビス(4−クロロフェニル)−2,2,2−トリクロロエタン等の他のハロゲン含有化合物
等を挙げることができる。
本発明においては、酸発生剤として他の酸発生剤のみを使用することもできるが、他の酸発生剤を酸発生剤(B1)あるいはこれと酸発生剤(B2)との混合物と組み合わせて使用することも好ましい。
酸発生剤の使用量は、レジストとしての感度および現像性を確保する観点から、全ポリシロキサン成分100重量部に対して、通常、0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜7重量部である。この場合、酸発生剤の使用量が0.1重量部未満では、感度および現像性が低下する傾向があり、一方10重量部を超えると、放射線に対する透明性が低下して、矩形のレジストパターンを得られ難くなる傾向がある。
本発明の感放射線性樹脂組成物には、酸拡散制御剤、溶解制御剤、界面活性剤等の各種の添加剤を配合することができる。
前記酸拡散制御剤は、露光により酸発生剤から生じる酸のレジスト被膜中における拡散現象を制御し、非露光領域における好ましくない化学反応を抑制する作用を有する成分である。
このような酸拡散制御剤を配合することにより、得られる感放射線性樹脂組成物の貯蔵安定性がさらに向上し、またレジストとしての解像度がさらに向上するとともに、露光から現像処理までの引き置き時間(PED)の変動によるレジストパターンの線幅変化を抑えることができ、プロセス安定性に極めて優れた組成物が得られる。
酸拡散制御剤としては、レジストパターンの形成工程中の露光や加熱処理により塩基性が変化しない含窒素有機化合物が好ましい。
このような含窒素有機化合物としては、例えば、下記一般式(23) で表される化合物(以下、「酸拡散制御剤(C) 」という。)を挙げることができる。
さらに、酸拡散制御剤(C) 以外の含窒素有機化合物としては、例えば、4級アンモニウムヒドロキシド化合物、アミド基含有化合物、ウレア化合物、含窒素複素環化合物等を挙げることができる。
含窒素化合物(C3)としては、例えば、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、2−ジメチルアミノエチルアクリルアミドの重合体等を挙げることができる。
前記4級アンモニウムヒドロキシド化合物としては、例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−プロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−ブチルアンモニウムヒドロキシド等を挙げることができる。
N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N−t−ブトキシカルボニルベンズイミダゾール、N−t−ブトキシカルボニル−2−メチルベンズイミダゾール、N−t−ブトキシカルボニル−2−フェニルベンズイミダゾール等のN−t−ブトキシカルボニル基含有アミノ化合物のほか、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド、ピロリドン、N−メチルピロリドン等を挙げることができる。
酸拡散制御剤の配合量は、酸発生剤に対して、通常、100モル%以下、好ましくは50モル%以下、さらに好ましくは30モル%以下である。この場合、酸拡散制御剤の配合量が100モル%を超えると、レジストとしての感度や露光部の現像性が低下する傾向がある。なお、酸拡散制御剤の配合量が0.1モル%未満であると、プロセス条件によっては、レジストとしてのパターン形状や寸法忠実度が低下するおそれがある。
を示し、かつR7 の少なくとも1つが式(i)で表される基であり、sおよびtは相互に独立に0〜2の整数である。〕
また、R7 の炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のフッ素化アルキル基としては、例えば、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロ−n−プロピル基、ヘプタフルオロ−i−プロピル基、ノナフルオロ−n−ブチル基、パーフルオロ−n−ペンチル基、パーフルオロ−n−ヘキシル基、パーフルオロ−n−ヘプチル基、パーフルオロ−n−オクチル基、パーフルオロ−n−ノニル基、パーフルオロ−n−デシル基等を挙げることができる。
t−ブトキシカルボニル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、9−フルオレニルメチルカルボニル基、2,2,2−トリクロロエチルカルボニル基、2−(トリメチルシリル)エチルカルボニル基、i−ブチルカルボニル基、ビニルカルボニル基、アリルカルボニル基、ベンジルカルボニル基、4−エトキシ−1−ナフチルカルボニル基、メチルジチオカルボニル基等の有機カルボニル基;
2−メチル−2−アダマンチル基、2−エチル−2−アダマンチル基、2−メチル−2−ノルボルニル基、2−エチル−2−ノルボルニル基、1−メチルシクロペンチル基、1−エチルシクロペンチル基、1−メチルシクロヘキシル基、1−エチルシクロヘキシル基等のアルキル置換脂環族基
等を挙げることができる。
このような界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンn−オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンn−ノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のノニオン系界面活性剤のほか、以下商品名で、KP341(信越化学工業(株)製)、ポリフローNo.75,同No.95(共栄社化学(株)製)、エフトップEF301,同EF303,同EF352(トーケムプロダクツ(株)製)、メガファックスF171,同F173(大日本インキ化学工業(株)製)、フロラードFC430,同FC431(住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG710,サーフロンS−382,同SC−101,同SC−102,同SC−103,同SC−104,同SC−105,同SC−106(旭硝子(株)製)等を挙げることができる。
これらの界面活性剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
界面活性剤の配合量は、全ポリシロキサン成分100重量部に対して、通常、2重量部以下である。
また、前記以外の添加剤としては、ハレーション防止剤、接着助剤、保存安定化剤、消泡剤等を挙げることができる。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、普通、その使用に際して、全固形分濃度が、通常、1〜25重量%、好ましくは2〜15重量%となるように、溶剤に溶解したのち、例えば孔径0.2μm程度のフィルターでろ過することによって、組成物溶液として調製される。
前記組成物溶液の調製に使用される溶剤としては、例えば、
2−ブタノン、2−ペンタノン、3−メチル−2−ブタノン、2−ヘキサノン、4−メチル−2−ペンタノン、3−メチル−2−ペンタノン、3,3−ジメチル−2−ブタノン、2−ヘプタノン、2−オクタノン等の直鎖状もしくは分岐状のケトン類;
シクロペンタノン、3−メチルシクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−メチルシクロヘキサノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン、イソホロン等の環状のケトン類;
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−i−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−i−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−sec−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシプロピオン酸n−プロピル、2−ヒドロキシプロピオン酸i−プロピル、2−ヒドロキシプロピオン酸n−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸i−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸sec−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸t−ブチル等の2−ヒドロキシプロピオン酸アルキル類;
3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル等の3−アルコキシプロピオン酸アルキル類や、
トリフルオロアセトアミド、パーフルオロトリブチルアミン、パーフルオロトリヘキシルアミン、パーフルオロトリペンチルアミン、パーフルオロトリプロピルアミン等のフッ素含有アミン類;
2,4−ジフルオロトルエン、パーフルオロデカリン、パーフルオロ(1,2−ジメチルシクロヘキサン)、パーフルオロ(1,3−ジメチルシクロヘキサン)等のフッ素置換環状炭化水素類
等のフッ素含有溶剤のほか、
等を挙げることができる。
本発明の感放射線性樹脂組成物においては、露光により酸発生剤から酸が発生し、その酸の作用によって、ポリシロキサン(A1)中の酸解離性基が解離して、例えば、フェノール性水酸基、アルコール性水酸基あるいはカルボキシル基を生じ、その結果、レジストの露光部のアルカリ現像液に対する溶解性が高くなり、該露光部がアルカリ現像液によって溶解、除去されて、ポジ型のレジストパターンが得られる。
本発明の感放射線性樹脂組成物からレジストパターンを形成する際には、組成物溶液を、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の適宜の塗布手段によって、例えば、シリコンウエハー、アルミニウムで被覆されたウエハーや、予め下層膜を形成した基板等の上に塗布することにより、レジスト被膜を形成し、場合により予め加熱処理(以下、「PB」という。)を行ったのち、所定のレジストパターンを形成するように該レジスト被膜に露光する。その際に使用される放射線としては、ArKrエキシマレーザー(波長134nm)、Kr2 エキシマレーザー(波長147nm)、F2 エキシマレーザー(波長157nm)、ArFエキシマレーザー(波長193nm)あるいはKrFエキシマレーザー(波長248nm)が好ましい。
本発明においては、露光後に加熱処理(以下、「PEB」という。)を行うことが好ましい。このPEBにより、ポリシロキサン(A1)中の酸解離性基の解離反応が円滑に進行する。PEBの加熱条件は、レジスト組成物の配合組成によって変わるが、通常、30〜200℃、好ましくは50〜170℃である。
現像に使用される現像液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、けい酸ナトリウム、メタけい酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、エチルジメチルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、ピロール、ピペリジン、コリン、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノネン等のアルカリ性化合物の少なくとも1種を溶解したアルカリ性水溶液が好ましい。
前記アルカリ性水溶液の濃度は、通常、10重量%以下である。この場合、アルカリ性水溶液の濃度が10重量%を超えると、非露光部も現像液に溶解するおそれがあり好ましくない。
前記有機溶媒としては、例えば、アセトン、2−ブタノン、4−メチル−2−ペンタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、3−メチルシクロペンタノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン等のケトン類;メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、t−ブタノール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、1,4−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジメチロール等のアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸i−アミル等のエステル類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類や、フェノール、アセトニルアセトン、ジメチルホルムアミド等を挙げることができる。
これらの有機溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
有機溶媒の使用量は、アルカリ性水溶液に対して、100容量%以下が好ましい。この場合、有機溶媒の使用量が100容量%を超えると、現像性が低下して、露光部の現像残りが多くなるおそれがある。
また、アルカリ性水溶液からなる現像液には、界面活性剤等を適量添加することもできる。
なお、アルカリ性水溶液からなる現像液で現像したのちは、一般に、水で洗浄して乾燥する。
実施例および比較例における各測定・評価は、下記の要領で行った。
Mw:
東ソー(株)製GPCカラム(G2000HXL 2本、G3000HXL 1本、G4000HXL 1本)を用い、流量1.0ミリリットル/分、溶出溶媒テトラヒドロフラン、カラム温度40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した。
吸光係数:
各ポリシロキサンを2−ヘプタノンに溶解して、固形分濃度5%の樹脂溶液を調製した。その後、各樹脂溶液をふっ化マグネシウム基板上にスピンコートにより塗布し、110℃あるいは140℃に保持したホットプレート上で90秒間加熱して,膜厚1,000Åの被膜を形成した。その後、この被膜について、波長157nmおよび193nmにおける吸光係数を測定した。
300ミリリットルのオートクレーブに、安息香酸ペンタフルオロプロペン−2−イル80gをジエチルエーテル100ミリリットルに溶解した溶液を仕込み、シクロペンタジエン21gを加え、140℃で10時間加熱して反応させた。反応終了後、ジエチルエーテルを留去したのち、テトラヒドロフラン500ミリリットルと水酸化ナトリウム20重量%水溶液200ミリリットルを加え、80℃で3時間加熱して反応させた。その後、ジエチルエーテル500ミリリットルを加えたのち、水層を分液ロートで分取し、この水層を再度ジエチルエーテル500ミリリットルで洗浄した。その後、水層にジエチルエーテル500ミリリットルを加えて、水層が酸性になるまで10重量%硫酸水溶液を加えたのち、エーテル層を分取し、水で2回洗浄した。その後、得られたエーテル層から溶媒を留去したのち、残留物を分別蒸留して、沸点が42〜66℃(圧力7.5mmHg)の成分(A)20.5gと沸点が75〜83℃(圧力0.75mmHg)の成分(B)15.6gを得た。
得られた各成分について、 1Hおよび19FによるNMR分析とガスクロマトグラフィ−質量分析(GC−MS)を行ったところ下記のとおりであり、成分(A)が3,3−ジフルオロ−2−(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−オール(ノルボルネン系化合物(α−1))であり、成分(B)が5,5−ジフルオロ−4−(トリフルオロメチル)テトラシクロ[ 6.2.1.13,6 .02,7]ドデカ−9−エン−4−オール(ノルボルネン系化合物(α−2))であると同定された。
1H−NMRスペクトル(δ;単位ppm):
1.4〜2.2(CH2 部);
2.4〜2.7、2.8、3.0(以上、橋頭部);
5.6、6.0、6.2〜6.4(以上、炭素−炭素二重結合部);
7.2(OH基)。
19F−NMRスペクトル(δ;単位ppm):
−121〜−119、−111〜−108(以上、CF2 部);
−76、−73(以上、CF3 部)。
GC−MS(m/e)CI[ M+H+ ] :
215。
1H−NMRスペクトル(δ;単位ppm):
1.2〜3.3(CH2 部および橋頭部);
5.6〜6.4(炭素−炭素二重結合部);
7.2(OH基)。
19F−NMRスペクトル(δ;単位ppm):
−121〜−117、−111〜−108(以上、CF2 部);
−76、−73(以上、CF3 部)。
GC−MS(m/e)CI[ M+H+ ] :
281。
撹拌機、還流冷却器、温度計を装着した3つ口フラスコに、トリエトキシシラン24gおよび実施例1で得た3,3−ジフルオロ−2−(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−オール20.5gを仕込み、室温にて撹拌したのち、塩化白金酸(H2 PtCl6)の0.2モルi−プロピルアルコール溶液0.2ミリリットルを加えて、反応を開始させ、80℃で18時間加熱した。その後、反応溶液を室温に戻し、n−ヘキサンで希釈したのち、セライトを敷いた吸引ロートでろ過し、得られたろ液を減圧留去して、粗生成物を得た。その後、粗生成物を蒸留精製して、0.75mmHgにおける沸点が95〜98℃の留分として、化合物19.2gを得た。
この化合物について、 1H、13C、19Fおよび29SiによるNMR分析(化学シフトδ)とガスクロマトグラフィ−質量分析(GC−MS)を行ったところ下記のとおりであり、前記式(1−1−1)で表される化合物(以下、「ケイ素含有化合物(a−1)」とする。)と同定された。
この化合物の 1H−NMRスペクトルを図1に、13C−NMRスペクトルを図2に、
19F−NMRスペクトルを図3に、29Si−NMRスペクトルを図4に示す。
1.4〜2.5(ノルボルネン環);
1.6(CH3 部);
2.8〜3.4(橋頭部);
4.2(CH2 部)。
13C−NMRスペクトル(δ;単位ppm):
14〜15.5(ケイ素原子と結合している炭素原子);
18(CH3 部);
22〜24、31〜34(以上、ノルボルネン環のCH2 部);
42〜47(橋頭部);
59(O−CH2 部);
78〜82(CF3 部);
122〜129(CF2 部およびC(CF3)OH部)。
19F−NMRスペクトル(δ;単位ppm):
−123〜−121、−120〜−116、−111〜−108
(以上、CF2 部);
−77〜−72(CF3 部)。
29Si−NMRスペクトル(δ;単位ppm):
−48〜−51。
GC−MS(m/e)CI[ M+H+ ] :
379。
撹拌機、還流冷却器、温度計を装着した3つ口フラスコに、トリエトキシシラン14gおよび合成例1で得た5,5−ジフルオロ−4−(トリフルオロメチル)テトラシクロ[6.2.1.13,6 .02,7]ドデカ−9−エン−4−オール15.6gを仕込み、室温にて撹拌したのち、塩化白金酸の0.2モルi−プロピルアルコール溶液0.2ミリリットルを加えて、反応を開始させ、80℃で18時間加熱した。その後、反応溶液を室温に戻し、n−ヘキサンで希釈したのち、セライトを敷いた吸引ロートでろ過し、得られたろ液を減圧留去して、粗生成物を得た。その後、蒸留粗生成物を精製して、0.38mmHgにおける沸点が135〜138℃の留分として、化合物11.1gを得た。
この化合物について、 1H、13C、19Fおよび29SiによるNMR分析(化学シフトδ)とガスクロマトグラフィ−質量分析(GC−MS)を行ったところ下記のとおりであり、前記式(1−2−1)で表される化合物(以下、「ケイ素含有化合物(a−2)」とする。)と同定された。
この化合物の 1H−NMRスペクトルを図5に、13C−NMRスペクトルを図6に、
19F−NMRスペクトルを図7に、29Si−NMRスペクトルを図8に示す。
1.2〜3.4(ノルボルネン環);
1.6(CH3 部);
4.2(CH2 部)。
13C−NMRスペクトル(δ;単位ppm):
18(CH3 部);
18.5〜20(ケイ素原子と結合している炭素原子);
24〜30(ノルボルネン環のCH2 部);
39〜43(ノルボルネン環のCH2 部およびCH部);
44〜47(ノルボルネン環のCH部);
59(O−CH2 部);
79〜83(CF3 部);
122〜129(CF2 部およびC(CF3)OH部)。
19F−NMRスペクトル(δ;単位ppm):
−120〜−117、−111〜−107(以上、CF2 部);
−76〜−75、−72(以上、CF3 部)。
29Si−NMRスペクトル(δ;単位ppm):
−52。
GC−MS(m/e)CI[ M+H+ ] :
445。
撹拌機、還流冷却器、温度計を装着した3つ口フラスコに、表1に示すケイ素含有化合物および1.75重量%蓚酸水溶液と、4−メチル−2−ペンタノン(MIBK)30gを仕込み、撹拌しつつ、80℃で6時間反応させた。その後反応容器を氷冷して、反応を停止させたのち、反応溶液を分液ロートに移して、水層を廃棄し、さらにイオン交換水を加えて水洗して、反応溶液が中性になるまで水洗を繰り返した。その後、有機層を減圧留去して、表1−1および表1−2に示す収量のポリマーを得た。
得られた各ポリシロキサン(A1)について、吸光係数を評価した。評価結果を表2に併せて示す。
合成例4〜12で得た各ポリシロキサン(A1)100重量部に対して、表3に示す酸発生剤、および酸発生剤の総量に対し8モル%の2−フェニルベンズイミダゾールを加えた混合物に、表3に示す溶剤を加えて溶解したのち、孔径0.45μmのメンブランフィルターでろ過して、組成物溶液を調製した。
次いで、各組成物溶液を、下記製造例で得た下層膜(β−1)を形成した基板上に、スピンコートにより塗布し、140℃に保持したホットプレート上で、それぞれ90秒間PBを行って、膜厚1,200Åのレジスト被膜を形成した。その後、各レジスト被膜に対して、ArFエキシマレーザー(波長193nm、開口数0.55)あるいはF2 エキシマレーザー(波長157nm、開口数0.60)をレチクルを通して、それぞれ露光量を変えて露光したのち、100℃に保持したホットプレート上で、それぞれ90秒間PEBを行った。その後、2.38重量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で現像して、ライン・アンド・スペースパターン(1L1S)を形成し、解像度を評価した。 評価結果を表3に併せて示す。表3で、ArFはArFエキシマレーザー、F2はF2 エキシマレーザーを意味する。
温度計を備えたセパラブルフラスコに、窒素雰囲気下で、アセナフチレン100重量部、トルエン78重量部、ジオキサン52重量部、アゾビスイソブチロニトリル3重量部を仕込み、70℃で5時間攪拌した。その後、p―トルエンスルホン酸1水和物5.2重量部、パラホルムアルデヒド40重量部を添加して、120℃に昇温したのち、さらに6時間攪拌した。その後、反応溶液を多量のイソプロパノール中に投入し、沈殿したポリマーをろ別し、40℃で減圧乾燥して、ポリマーを得た。
このポリマーは、Mwが22,000であり、 1H−NMR分析の結果、下記式で表される構造単位を有することが確認された。
次いで、得られた下層膜形成用組成物を、シリコンウエハー上に、膜厚300nmの下層膜が得られるように、スピンコートにより塗布したのち、ホットプレート上にて、180℃で60秒間、次いで300℃で120秒間ベークして、下層膜(β−1)を形成した。
酸発生剤
B-1:トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート
B-2:トリフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート
B-3:トリフェニルスルホニウム2−ノルボルニル−1,1,2,2−テトラフルオロ エタン−1−スルホネート
B-4:トリフェニルスルホニウム10−カンファースルホネート
溶剤
PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
MAK :2−ヘプタノン
EL :乳酸エチル
FAL :2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノール
Claims (5)
- (イ)下記一般式(I)で表される構造単位および一般式(II)で表される構造単位の群から選ばれる少なくとも1種と、下記一般式(III)で表される構造単位および一般式(IV)で表される構造単位の群から選ばれる少なくとも1種とを有する、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量が500〜1,000,000の酸解離性基を有するアルカリ不溶性またはアルカリ難溶性のポリシロキサンであって、該酸解離性基が解離したときアルカリ易溶性となるポリシロキサン、並びに(ロ)感放射線性酸発生剤を含有することを特徴とする感放射線性樹脂組成物。
一般式(II)において、Xは水素原子、炭素数1〜20の1価の炭化水素基、炭素数1〜20の1価のハロゲン化炭化水素基、ハロゲン原子または1級、2級もしくは3級のアミノ基を示し、nは0または1である。〕
- (イ)成分のポリシロキサンが、さらに下記一般式(5)〜(7)の群から選ばれる少なくとも1種のケイ素含有化合物に由来する構造単位を有する、請求項1に記載の感放射線性樹脂組成物。
- (イ)成分のポリシロキサンにおける一般式(I)で表される構造単位と一般式(II)で表される構造単位との合計含有率が全構造単位に対して5〜80モル%である、請求項1〜3の何れかに記載の感放射線性樹脂組成物。
- (イ)成分のポリシロキサンにおける一般式(III)で表される構造単位と一般式(IV)で表される構造単位との合計含有率が全構造単位に対して1〜60モル%である、請求項1〜4の何れかに記載の感放射線性樹脂組成物。
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