JP3839448B2 - プレストレストコンクリート構造物 - Google Patents

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Description

本発明は、プレストレストコンクリート構造物に係り、特に、側壁の周方向に導入されたプレストレス力によって側壁に生じる、側壁下端付近における該側壁を内側へ変形させようとする曲げモーメントを簡易に低減することのできるプレストレストコンクリート構造物に関する。
従来のLNGやLPG貯蔵用の地上タンクや地下タンクなどの容器構造物は、底版と該底版上に立設する側壁、該側壁の上端に接続する平板状またはドーム状の天井とから構成されている。底版のうち側壁と接合する箇所や側壁下端には、他の部位に比べて大きな断面力(曲げモーメントやせん断力など)が生じるため、部材断面を他の部位に比べて相対的に大きくしたり、過密に配筋するなどの措置が講じられている。上記する容器構造物は、その用途や規模によって構成材料や構造形式などが多様であるものの、地上タンクや地下タンクといった比較的大規模で耐久性が要求される容器構造物としては、鉄筋コンクリート構造物として現場施工されているのが一般的である。
ところで、上記容器構造物を構成する底版や側壁、天井などを鉄筋コンクリートにて施工する場合に、鉄筋量の低減やひびわれ防止などを目的としてPC鋼材などの緊張材を鉄筋コンクリート内部や外部に使用する、プレストレストコンクリート構造物を採用するのが主流である。すなわち、底版や側壁などに予めシース管を埋設しておき、底版や側壁の構築後にシース管内に緊張材を挿入するとともに緊張材の端部を引っ張ることで張力(以下、プレストレス力という)を該シース管に導入し、底版や側壁に圧縮力を作用させるものである(ポストテンション方式)。さらに、予めプレストレス力が導入された緊張材を底版や側壁内部に埋め込んでおき、底版や側壁などの構築後に緊張材からプレストレス力を解放することで側壁などに圧縮力を作用させるプレテンション方式などもある。
プレストレストコンクリート構造物の場合においても、上記するように側壁下端などには相対的に大きな断面力が生じることに変わりはなく、したがって該側壁下端には側壁上端などに比べて必要となるPC鋼材などの緊張材の量や鉄筋量が多くなる。従来のプレストレストコンクリート構造物の側壁においては、該側壁の下端から上端近傍まで伸びる鉛直方向の緊張材を側壁の周方向に所定間隔を置いて複数配設するとともに、該鉛直方向の緊張材を囲繞するように周方向の緊張材を複数配設する施工が行われている。なお、鉛直方向の緊張材は、鉄筋の配設状況や周方向の緊張材(シース管)等の制約がない場合には、側壁の壁厚中央に配設されるのが一般的である。
上記する周方向の緊張材に導入されるプレストレス力は、タンク内に貯蔵液(液化天然ガスや水など)が満液状態となっている場合を想定して設計されるのが一般的であり、かかるプレストレス力がタンク施工時に導入されている。すなわち、貯蔵液が満液の際に液圧によって生じる側壁周方向の引張力に相当する圧縮力を、プレストレス力によって生じさせることで、引張力を相殺しようとするものである。そのため、タンクの完成時など貯蔵液がタンク内に収容されていない空液時においては、周方向に導入されたプレストレス力によって、側壁下端付近に、側壁を内側へ変形させようとする曲げモーメントが過大に生じてしまう。この曲げモーメントは、鉛直方向の鉄筋によって負担されることになる。
上記するタンク(プレストレストコンクリート構造物)などの設計において、その側壁下端(付近)のプレストレス力や鉄筋量は、タンク内が空液時や満液時である常時稼動時のみならず、地震時、特に大規模なレベル2地震時によって決定される場合があることは勿論のことである。しかし、レベル2地震時には構造部材の塑性変形性能も考慮することができる一方で、常時やレベル1地震時においては、構造部材の弾性領域で検討すること(許容応力度設計)が余儀なくされるため、導入プレストレス力や鉄筋量が常時で決定されることが十分にあり得る。
このように、従来は、満液時で設計された周方向のプレストレス力によって生じる、空液時の過大な曲げモーメントに対して側壁の鉛直方向の鉄筋量などが決定されることがあり、不経済な構造物が構築されていた。さらに、側壁下端付近に過密配筋が施されることにより、施工性の低下や施工コストの増加、コンクリートの回り込み不良による構造不良の招来といった問題も生じていた。
そこで、底版の周縁部と中央部とを分割施工し、底版の周縁部と側壁を一体施工した後に底版の中央部を施工する方法がおこなわれている。この施工方法によれば、底版の周縁部は側壁の延長部分として扱うことができ、側壁の周方向にプレストレス力を導入した場合でも、側壁は底版に拘束されることがない。したがって、側壁下端に過大な曲げモーメント(側壁を内側へ変形させようとする曲げモーメント)を生じさせないようにすることができる。側壁にプレストレス力を導入した後に、底版の中央部を施工して底版の周縁部と中央部の一体化を図ることができる。なお、特許文献1においてもかかる施工方法に関する発明が開示されており、この方法によれば、さらに、側壁下端部に導入された周方向のプレストレス力を側壁の周方向に効果的に導入できるといった効果を得ることができる。
特開2002−188164号公報
特許文献1に開示のタンクの構築方法によれば、側壁の周方向に導入されたプレストレス力が底版に入ることがなく、効果的に側壁の周方向に導入することが可能となる。また、かかる構築方法によれば、前述してきた問題、すなわち、タンクの満液時で決定された側壁周方向のプレストレス力によって、タンクの空液時に側壁下端に過大な曲げモーメントが生じるといった問題を解消することができる。
しかし、底版の周縁部と中央部を分割施工することにより、構造物の品質低下の問題と施工性の低下の問題が生じることになる。構造物の品質低下とは、特に液密性(耐漏洩性)に関するものであり、外防水や内防水処理等を施したとしても、一体に構築された底版に比べて液密性が低下することは否めない。また、仮に一体施工と同等の液密性を得ることができたとしても、一体施工と同等の工事発注サイドの安心感や信頼感を得ることは難しいものと考えられる。一方、施工性の低下とは、底版の中央部を構築する際には既に側壁が立ち上がっており、底版中央部の構築時の材料搬入や配筋、コンクリート打設といった作業効率が低下することである。また、分割施工することによって工期も長引くこととなり、結果的には施工コストの上昇に繋がる。
本発明のプレストレストコンクリート構造物は、上記する問題に鑑みてなされたものであり、満液時で設計された構造物の周方向のプレストレス力によって生じる、側壁を内側へ変形させようとする曲げモーメントを、効果的に低減することのできるプレストレストコンクリート構造物を提供することを目的としている。また、底版全体を一体で施工することにより、品質のよいプレストレストコンクリート構造物を提供することを目的としている。さらに、従来の円筒状または略円筒状のプレストレストコンクリート構造物よりも、側壁の鉄筋量を低減することのできるプレストレストコンクリート構造物を提供することを目的としている。
前記目的を達成すべく、本発明によるプレストレストコンクリート構造物は、少なくとも底版と該底版上に立設する側壁とから構成される円筒状または略円筒状のプレストレストコンクリート構造物において、前記側壁の内部には、プレストレス力を導入可能な鉛直方向および周方向の緊張材が配設されるとともに該鉛直方向の緊張材にはプレストレス力が導入されており、さらに、側壁の下端付近において該側壁を外側へ変形させようとする曲げモーメントを生じさせる手段が講じられていることを特徴とする。
プレストレストコンクリート構造物は、底版と、該底版上に立設する側壁と、該側壁の上端部と接続する天井などから構成される容器構造物であり、底版は地盤上に直接支持される直接基礎形式であっても、杭などに支持される杭基礎形式であってもよい。さらに、天井の形状は平板状やドーム状などの適宜の形状を選定できる。また、周方向の緊張材としてはPC鋼線やPC鋼より線が使用でき、鉛直方向の緊張材としてはPC鋼線やPC鋼より線、PC鋼棒などが使用できる。
底版と側壁の接続部は、側壁内部に配設された鉛直方向の緊張材や鉄筋が所定長さ底版内に埋め込まれることで剛結合構造を形成している。したがって、側壁において、外力により生じる断面力が最大となる部位は、底版との接続部である側壁の下端となることが一般的である。特に、円筒状のプレストレストコンクリート構造物において、側壁の周方向の緊張材にプレストレス力を導入した際には、側壁が底版に拘束されることにより、側壁の下端において、側壁を内側へ変形させようとする過大な曲げモーメント(側壁の外側に生じる正の曲げモーメント)が生じる。すなわち、モーメント分布としては、側壁の下端から上端に向かって、下端の過大な正の曲げモーメントからモーメント零点を経て、負の曲げモーメントに移行し、側壁の上端でモーメント零点に収束する。従来は、PC鋼棒などの緊張材を側壁の壁厚中央に配設していたために、鉛直方向の緊張材は、かかる曲げモーメントの負担部材とはなっていなかった。そこで、鉛直方向の緊張材の配置位置を調整するなどした上でプレストレス力を導入することで、少なくとも側壁の下端付近において、側壁を外側へ変形させようとする曲げモーメント(側壁の内側に生じる負の曲げモーメント)を生じさせようとするものである。側壁の周方向にプレストレス力を導入した際に生じる側壁を内側へ変形させようとする曲げモーメント(正の曲げモーメント)は、側壁を外側へ変形させようとする曲げモーメント(負の曲げモーメント)の分だけモーメントの大きさが低減されることとなる。したがって、側壁の下端付近の鉄筋量を低減することができ、過密配筋を緩和することが可能となる。さらには、効果的に側壁下端付近の曲げモーメントを低減できることから底版を分割施工する必要がなくなり、したがって構造物の液密性を確保でき、品質のよいプレストレストコンクリート構造物を構築することが可能となる。
鉛直方向の緊張材は、周方向に所定の間隔を置いて配設されるとともに、該鉛直方向の緊張材を囲繞するように鉛直方向の緊張材の外側に周方向の緊張材を配設する。この周方向の緊張材は、貯蔵液の満液時に側壁に作用する液圧によって生じる引張力相当の圧縮力を得ることができるように、側壁の高さレベルに応じてその仕様や高さ方向の配設ピッチが調整される。施工方法としては、底版全体を一体で構築した後に側壁を立ち上げていく。底版のコンクリート打設に先立ち、側壁の鉛直方向の緊張材(シース管)の一端を所定長さだけ該底版内に埋め込んでおく。側壁の鉛直方向および周方向の緊張材を所定本数配置し、所定の鉄筋を組んだ後に側壁コンクリートの打設をおこなう。ポストテンション方式の場合は、側壁コンクリートの所定強度の発現を待ってプレストレス力を導入し、プレテンション方式の場合は予めプレストレス力を導入した状態で側壁コンクリートを打設し、側壁コンクリートが所定強度に発現するのを待ってプレストレス力を解放させる。
また、本発明によるプレストレストコンクリート構造物の他の実施形態において、前記手段は、前記鉛直方向の緊張材が、側壁の途中から側壁の下端に向かって壁厚方向の外側に傾斜するように配設されていることからなる。
従来と同様の鉛直方向の緊張材を、側壁の途中から側壁の下端に向かって壁厚方向の外側に傾斜するように配設するだけで、特に側壁下端付近には、側壁を外側へ変形させようとする曲げモーメントを生じさせることができる。鉛直方向の緊張材は、側壁の上端から側壁の途中までは、従来と同様に壁厚の中央(付近)に配設され、側壁の途中から壁厚の外側へ傾斜するように屈曲成形されていて、側壁の下端(付近)で最も側壁の外周面に近接するようになる。ここで、鉛直方向の緊張材が屈曲する側壁の途中のレベルについては、側壁の鉛直面内に生じる設計曲げモーメントやコンクリート仕様などによって適宜のレベルに調整することができる。本発明によれば、鉛直方向の緊張材をその途中で屈曲させるだけの構成で、側壁を内側へ変形させようとする曲げモーメント(側壁の周方向にプレストレス力を導入した場合)を効果的に低減することができる。したがって、側壁の下端付近の鉄筋量を低減することが可能となり、過密配筋を解消することができる。
また、本発明によるプレストレストコンクリート構造物の他の実施形態において、前記手段は、前記側壁が、その途中から側壁の下端に向かって壁厚が大きくなる部分を有しており、前記鉛直方向の緊張材が、側壁の途中から該壁厚が大きくなる部分の下端に向かって壁厚方向の外側に傾斜するように配設されていることからなることを特徴とする。
ここで、側壁がその途中から側壁の下端に向かって壁厚が大きくなる部分の実施形態としては、側壁上端から側壁途中までは一定の部材厚(以下、側壁一般部という)であり、側壁途中から側壁下端に向かって1段または2段以上の多段状に成形される形態(側壁一般部の外側に多段状の部分が付加された形態)がある。なお、壁厚が大きくなる側壁の途中レベルは、側壁の鉛直面内に生じる設計曲げモーメントやコンクリート仕様などによって適宜のレベルが選定される。
本発明によれば、壁厚が大きくなる部分がない場合であって、側壁の下端付近において所定のかぶり厚が確保できなくなるような場合においても、十分なかぶり厚を確保することが可能となる。通常、鉛直方向の緊張材の外側に周方向の緊張材が配設され、さらには鉛直方向および周方向の鉄筋が配筋されており、側壁下端においては、最も外側に配設された鉄筋と側壁外周面との間に数cm〜10cm程度の所定のかぶり厚を確保する必要がある。鉛直方向の緊張材が側壁の下端に向かって壁厚方向の外側に傾斜している場合には、特に側壁の下端において十分なかぶり厚が確保し難い場合が想定される。そこで、鉛直方向の緊張材の傾斜に応じて適宜の形状の壁厚が大きくなる部分を設けることにより、側壁の下端付近において十分なかぶり厚を確保することが可能となる。また、壁厚が大きくなる部分を設けることで、側壁の下端付近における鉛直方向の緊張材をより側壁の外側に配設することが可能となり、したがって、より大きな側壁を外側へ変形させようとする曲げモーメントを得ることが可能となる。この壁厚が大きくなる部分の壁厚は、上記する曲げモーメントの低減の程度や必要となるかぶり厚などによって適宜の壁厚とすることができる。
また、本発明によるプレストレストコンクリート構造物の他の実施形態において、前記手段は、前記側壁が、その途中から側壁の下端に向かって壁厚が大きくなる部分を有しており、該壁厚が大きくなる部分に鉛直方向の緊張材が配設されるとともに、該緊張材にプレストレス力が導入されていることからなる。
側壁一般部には、該側壁の上端から下端まで延びる鉛直方向の緊張材を配設し、壁厚が大きくなる部分には別途の鉛直方向の緊張材を配設する。壁厚が大きくなる部分に配設された緊張材にプレストレス力を導入することにより、側壁を外側に変形させようとする曲げモーメントを生じさせることが可能となる。そのため、周方向の緊張材にプレストレス力を導入した際に生じる、側壁を内側へ変形させようとする曲げモーメントを低減することができる。
また、本発明によるプレストレストコンクリート構造物の他の実施形態としては、前記プレストレストコンクリート構造物が、LNGまたはLPG貯蔵用の地上タンクまたは地下タンクであることを特徴とする。
比較的大規模で、かつ耐久性が要求される円筒状または略円筒状の側壁を備えたプレストレストコンクリート構造物(容器構造物)は、LNGまたはLPG貯蔵用の地上タンクや地下タンクに適用されることが多く、本発明の底版と側壁の接合構造を備えたプレストレストコンクリート構造物も上記するタンクに適用されるのが好ましい。尤も、小規模タンクやその他の用途、例えば上下水道用の貯水タンクやファームポンドなどに適用される容器構造物を排除するものでないことは勿論のことである。
以上の説明から理解できるように、本発明のプレストレストコンクリート構造物によれば、満液時で設計された構造物の周方向のプレストレス力によって生じる、側壁を内側へ変形させようとする曲げモーメントを効果的に低減することができる。また、本発明のプレストレストコンクリート構造物によれば、底版全体を一体施工しながらも、発生曲げモーメントを比較的小さな数値内に収めることができ、鉛直方向の鉄筋量を低減することができる。したがって、側壁下端付近の過密配筋を防止することができ、品質のよいプレストレストコンクリート構造物を提供することができる。さらに、本発明のプレストレストコンクリート構造物によれば、施工性の向上と施工コストの低減を図ることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態および参考形態を説明する。図1、図2はプレストレストコンクリート構造物の参考形態を示した縦断面図であり、図3は、本発明のプレストレストコンクリート構造物の実施形態を示した縦断面図である。図4は、図3の実施形態における満液時の曲げモーメント分布を説明した図であって、周方向のプレストレス力によって生じる液圧分布相当の圧力分布を示した模式図と、満液時の曲げモーメント分布を示した模式図である。図5は、図4における壁厚が大きくなる部分にプレストレス力を導入した場合の曲げモーメント分布を示した模式図を、図6は、図4の曲げモーメント分布と図5の曲げモーメント分布を合成してなる曲げモーメント分布を示した模式図をそれぞれ示している。図7は、図3の実施形態における空液時の曲げモーメント分布を説明した図であって、周方向のプレストレス力を示した模式図と、空液時の曲げモーメント分布を示した模式図である。図8は、図7の曲げモーメント分布と図5の曲げモーメント分布を合成してなる曲げモーメント分布を示した模式図を示している。なお、シース管や鉄筋の図示は省略する。
図1にプレストレストコンクリート構造物の参考形態である容器構造物10を示す。該容器構造物10は、地盤上に構築された底版2と、該底版2上に立設する円筒形の側壁1と、該側壁1の上端部に接続するドーム状の天井3とから構成される。地上に構築される容器構造物10としては地上タンクなどが想定される。
側壁1内には、鉛直方向の緊張材であるPC鋼棒4が周方向に所定ピッチで配設されており、その外周に周方向の緊張材であるPC鋼線5が鉛直方向に所定ピッチで配設されている。PC鋼棒4は、側壁1の上端から所定高さ(側壁1の下端から高さh1まで)までは該側壁1の壁厚の中央に配設されており、高さh1で屈曲され、そこから側壁1の下に向かって壁厚の外側へ傾斜している。
周方向の緊張材であるPC鋼線5にプレストレス力を導入することにより、側壁1には、図1に示すように、該側壁を内側へ変形させようとする曲げモーメントMaが生じる。一方、側壁1の高さh1から下方にあるPC鋼棒4は、側壁1の断面中心よりも外側に配設されているため、このPC鋼棒4にプレストレス力を導入することにより(図中のX方向)、側壁1には、該側壁を外側へ変形させようとする曲げモーメントMbが生じることになる。
側壁を内側へ変形させようとする曲げモーメントMaと、側壁を外側へ変形させようとする曲げモーメントMbはモーメントの方向が反転しているため、小さなモーメント絶対値分だけ相殺されることで、残った曲げモーメントは相対的に小さな値となる。
図1の参考形態では、PC鋼線5の外周に図示しない鉄筋が配筋されるため、所定のかぶり厚を確保しながら、図示するような緊張材の配設をおこなう必要がある。また、高さh1は、側壁1の鉛直面内に生じる設計曲げモーメントやコンクリートの仕様などにより、適宜のレベルを選定できる。
図2には、他の参考形態の容器構造物10aを示している。この容器構造物10aは、側壁1の高さh2から下方において、壁厚が大きくなる部分1aを備え、縦断面的には1段の段付き形状の側壁を有した容器構造物である。側壁1の内部に配設されたPC鋼棒4は、高さh2付近で屈曲しており、PC鋼棒4の下端は壁厚が大きくなる部分1aの下端を通って、底版2の内部に定着している。PC鋼棒4の外周には、PC鋼線5が周方向に配設されている。
容器構造物10aでは、PC鋼棒4の下端付近を、極力側壁の外側へ配設することが可能となり、必要に応じて、大きな側壁を外側へ変形させようとする曲げモーメントを得ることが可能となる。また、PC鋼線5の外側に配筋される図示しない鉄筋と側壁外周との間に十分なかぶり厚を確保することが容易となる。なお、壁厚が大きくなる部分1aは、1段の段付き形状のみでなく、2段以上の形状であってもよい(図示せず)。
図3には、本発明の容器構造物の実施の形態を示している。この容器構造物10bは、壁厚が大きくなる部分1aを備え、その内部に、鉛直方向の緊張材であるPC鋼棒4aが配設され、側壁1内には、側壁1の上端から下端まで直線状のPC鋼棒4が配設されている。この容器構造物10bでは、PC鋼棒4をその途中で屈曲加工するまでもなく、従来のように直線状のPC鋼棒のみを使用して、側壁を内側へ変形させようとする曲げモーメントを低減することが可能となる。以下、図4〜図8に基づいて、容器構造物10bの場合の曲げモーメントの低減について説明する。
図4には、容器構造物10b内に液化天然ガスや水などの貯蔵液6が満液時の液圧と、周方向に導入されるプレストレス力によって、該液圧相当の圧力が側壁1に作用している状況を模式図として示されている。液圧Paは側壁1の内部から三角形分布で作用し、少なくとも、液圧Pa以上の圧力Ppを生じさせるだけの周方向のプレストレス力を周方向の緊張材に作用させる。そのため、側壁1の高さレベルで、導入されるプレストレス力は相違し、下方に行くにしたがってその大きさは増加する。
図4の容器構造物10bの模式図の横には、周方向のプレストレス力が側壁1に導入され、貯蔵液6が容器構造物10b内に収容された際の曲げモーメント分布の一例を示している。この状態では、側壁1を左右から押す圧力がほぼ均衡しているため、側壁1の下端には過大な曲げモーメントが生じないことになる。なお、図中の+(プラス)は、正の曲げモーメント(側壁を内側へ変形させようとする曲げモーメント)であり、−(マイナス)は、負の曲げモーメント(側壁を外側へ変形させようとする曲げモーメント)を示している。
また、図5には、容器構造物10bの壁厚が大きくなる部分1a内に配設されたPC鋼棒4aにプレストレス力を導入した際(矢印X方向)の曲げモーメント分布を示している。PC鋼棒4aを緊張することで、側壁1には、該側壁を外側へ変形させようとする曲げモーメント(負の曲げモーメント)が生じることになる。
以上、図4における貯蔵液6の満液時の液圧と、側壁1の周方向に導入されるプレストレス力によって生じる曲げモーメントと、壁厚が大きくなる部分1a内のPC鋼棒4aに導入されるプレストレス力によって生じる曲げモーメントとの合成曲げモーメントを図6に示す。
一方、空液時の曲げモーメント分布を図7に示している。この曲げモーメント分布図は、PC鋼棒4aにプレストレス力が導入されていない場合の曲げモーメント分布図である。周方向の緊張材に導入されるプレストレス力は、図4に示す満液時を想定しているため、容器構造物10bが完成した直後等の空液時においては、図示するように、側壁1の下端に過大な曲げモーメント(側壁を内側へ変形させようとする曲げモーメント)が生じてしまう。
そこで、PC鋼棒4aにプレストレス力を導入し(その際の曲げモーメント分布は、図5を参照)、図7の曲げモーメント分布と図5の曲げモーメント分布を合成した曲げモーメント分布を図8に示す。図8の合成曲げモーメント分布図によれば、側壁下端に生じていた過大な曲げモーメント(側壁を内側へ変形させようとする曲げモーメント)が低減されて、相対的に小さな曲げモーメントとなっていることが分かる。
図8の合成曲げモーメント分布図は模式的に示したものであり、実際の構造設計においては、満液時を勘案しながら、空液時の合成曲げモーメントの正と負の値(絶対値)が極力小さな値となるように、最適な構造設計(緊張材やプレストレス力、壁厚が大きくなる部分の高さや壁厚など)がおこなわれることになる。
以上、本発明の実施の形態を図面を用いて詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。例えば、容器構造物がLNGまたはLPG貯蔵用の二重殻式低温タンクの場合では、図示する側壁を外槽とし、その内側に保冷材などからなる内槽を備えた構成とすることができる。
プレストレストコンクリート構造物の参考形態を示した縦断面図。 プレストレストコンクリート構造物の他の参考形態を示した縦断面図。 本発明のプレストレストコンクリート構造物の実施形態を示した縦断面図。 図3の実施形態における満液時の曲げモーメント分布を説明した図であって、周方向のプレストレス力によって生じる液圧分布相当の圧力分布を示した模式図と、満液時の曲げモーメント分布を示した模式図。 図4における壁厚が大きくなる部分にプレストレス力を導入した場合の曲げモーメント分布を示した模式図。 図4の曲げモーメント分布と図5の曲げモーメント分布を合成してなる曲げモーメント分布を示した模式図。 図3の実施形態における空液時の曲げモーメント分布を説明した図であって、周方向のプレストレス力によって生じる圧力分布を示した模式図と、空液時の曲げモーメント分布を示した模式図。 図7の曲げモーメント分布と図5の曲げモーメント分布を合成してなる曲げモーメント分布を示した模式図。
符号の説明
1…側壁、1a…壁厚が大きくなる部分、2…底版、3…天井、4,4a…PC鋼棒(鉛直方向の緊張材)、5…PC鋼線(周方向の緊張材)、10、10a,10b…プレストレストコンクリート構造物(容器構造物)、6…貯蔵液、Ma…側壁を内側へ変形させようとする曲げモーメント、Mb…側壁を外側へ変形させようとする曲げモーメント

Claims (2)

  1. 少なくとも底版と該底版上に立設するとともに底版と剛結合される側壁とから構成される円筒状または略円筒状のプレストレストコンクリート構造物において、
    前記側壁の内部には、プレストレス力を導入可能で該側壁の上端から下端まで延設する鉛直方向の緊張材および周方向の緊張材が配設されるとともに該鉛直方向の緊張材にはプレストレス力が導入されており、該側壁が、側壁上端から側壁途中までは一定の部材厚に成形されており、側壁途中から側壁下端の壁厚方向の外側に向かって段状に部材厚が大きくなるように成形されており、該段状の部分においても前記鉛直方向の緊張材とは別途の鉛直方向の緊張材が配設されるとともに該緊張材にプレストレス力が導入されていることからなるプレストレストコンクリート構造物。
  2. 前記プレストレストコンクリート構造物が、LNGまたはLPG貯蔵用の地上タンクまたは地下タンクを含む低温タンクであることを特徴とする請求項1に記載のプレストレストコンクリート構造物。
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