JP5562660B2 - プレストレストコンクリート構造物 - Google Patents

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本発明は、プレストレストコンクリート構造物に係り、特に、側壁の施工性がよく、側壁に配設される鉛直方向の緊張材量を低減することのできるプレストレストコンクリート構造物に関する。
従来のLNGやLPG貯蔵用の地上タンク、水貯蔵用の地上タンクなどの容器構造物は、底版と該底版と剛結合される側壁、該側壁の上端に接続する平板状またはドーム状の天井とから構成されている。側壁の下端近傍、すなわち、底版と接合する箇所からその上方の一定の範囲においては、側壁の他の部位に比べて大きな断面力(曲げモーメントやせん断力など)が生じるために、該下端近傍の部材断面を他の部位に比べて相対的に大きくしたり、過密に配筋するなどの措置が講じられている。上記する容器構造物は、その用途や規模によって構成材料や構造形式が多様に存在するものの、地上タンク等の比較的大規模で耐久性が要求される容器構造物としては、鉄筋コンクリート構造物として現場施工されているのが一般的である。
ところで、上記容器構造物を構成する底版や側壁、天井などを鉄筋コンクリートにて施工する場合に、鉄筋量の低減やひびわれ防止などを目的としてPC鋼材などの緊張材を鉄筋コンクリートの側壁や底版の内部に使用する、プレストレストコンクリート構造物を採用するのが主流である。すなわち、底版や側壁などに予めシース管を埋設しておき、底版や側壁の構築後にシース管内に緊張材を挿入するとともに緊張材の端部を引っ張ることで、張力(以下、プレストレス力という)を該シース管に導入し、底版や側壁に圧縮力を作用させるものである(ポストテンション方式)。さらに、予めプレストレス力が導入された緊張材を底版や側壁内部に埋め込んでおき、底版や側壁などの構築後に緊張材からプレストレス力を解放することで側壁などに圧縮力(軸力)を作用させる、プレテンション方式などもある。
プレストレストコンクリート構造物の場合においても、上記するように側壁の下端近傍などには相対的に大きな断面力が生じることに変わりはなく、したがって該側壁の下端近傍には側壁上部などに比べて必要となるPC鋼材などの緊張材の量や鉄筋量が多くなる。従来のプレストレストコンクリート構造物の側壁においては、該側壁の下端近傍から上端近傍まで伸びる鉛直方向の緊張材を側壁の周方向に所定間隔を置いて複数配設するとともに、該鉛直方向の緊張材を囲繞するように周方向の緊張材を複数配設する施工が行われていた。鉛直方向の緊張材は、その一端が底版内に定着されており、他端は側壁の上端近傍にて定着具などを介して定着されている。そして、この鉛直方向の緊張材は側壁の下端から上端近傍まで伸びているが、この鉛直方向の緊張材の量は側壁の下端近傍の断面力によって決定されたものであることから、実際に側壁上部の緊張材量は過大なものとなっていた。
上記の問題に対して、たとえば特許文献1,2では、鉛直方向の緊張材量が効果的に低減されたプレストレストコンクリート構造物に関する技術が開示されている。
具体的には、特許文献1に開示の技術では、側壁内に配設された鉛直方向の緊張材を、側壁の途中で屈曲させ、側壁の下端に向かって壁厚方向の外側に傾斜するように配設したものである。このような構成として緊張材にプレストレス力を導入することにより、周方向の緊張材にプレストレス力を導入した際に生じる、側壁を内側へ変形させようとする曲げモーメントに対して、側壁を外側へ変形させようとする曲げモーメントを生じさせることができ、鉛直方向の緊張材量を低減しながら、側壁下端の曲げモーメントを相対的に小さくすることができるものである。
一方、特許文献2に開示の技術は、比較的小規模のプレストレストコンクリート構造物をその対象とするものであり、側壁は側壁一般部とその途中から下方へ向かってテーパー状、多段状に広がる部材厚が大きくなる部分からなり、該部材厚が大きくなる部分に短尺の鉛直方向の緊張材が配設されている。比較的小規模のプレストレストコンクリート構造物は、大規模なプレストレストコンクリート構造物に比して、側壁の中段から上段に亘る領域に生じ得る曲げモーメントが一般に小さいことから、PC鋼材等からなる緊張材は下段の部材厚が大きくなる部分にのみ配し、側壁の中段〜上段にかけては鉄筋などで生じ得る小さな曲げモーメントに対処するものである。
特開2006−83572号公報 特開2008−155999号公報
特許文献1,2に開示のプレストレストコンクリート構造物によれば、側壁と底版が剛結合され、側壁の周方向に配設された緊張材にプレストレス力が導入された際に生じ得る、側壁を内側へ変形させようとする曲げモーメントに対して、可及的に少ない量の緊張材にて対処することが可能となり、最適設計のもとで、材料コストの低減と、施工性の向上、さらには、側壁下端部での緊張材の過密配置が解消されたことによるフレッシュコンクリートの良好な充填性に起因する品質の向上など、多くの利点を享受することができる。
しかし、大規模なプレストレストコンクリート構造物は勿論のこと、小規模、中規模なプレストレストコンクリート構造物においても、側壁と底版が剛結合され、構造物内に液体が収容されない空液時において、側壁の周方向に配設された緊張材にプレストレス力が導入された際に、上記するように、側壁下端やその近傍では側壁を内側へ変形させようとする曲げモーメントが生じる一方で、それよりも上方では、この曲げモーメントが反転し、側壁を外側へ変形させようとする曲げモーメントが生じることに変わりはない。
この側壁を外側へ変形させようとする曲げモーメントは、側壁下端やその近傍で生じ得る側壁を内側へ変形させようとする曲げモーメントに比してその値は小さいものの、構造物の規模や導入されるプレストレス力によっては、鉄筋のみで対処しようとした際に過密配筋が余儀なくされる場合もあり得、このような場合には、この側壁を外側へ変形させようとする曲げモーメントに対処するための緊張材を適切に配設する必要がある。
一方で、この側壁を外側へ変形させようとする曲げモーメントに対処するための緊張材は、少なくとも該側壁の中段やその近傍に配設される必要があることから、この緊張材の配設やプレストレス力の導入が、それよりも上方の側壁の施工に影響を与え、工期を長期化させる危険性もあることから、発生曲げモーメントに対処することのみならず、側壁施工の工期を長期化させることのない形態の緊張材が具備されたプレストレストコンクリート構造物を模索する必要がある。
本発明のプレストレストコンクリート構造物は、上記する問題に鑑みてなされたものであり、側壁下端やその近傍で生じ得る側壁を内側へ変形させようとする曲げモーメントのみならず、それよりも上方の側壁領域にて生じ得る側壁を外側へ変形させようとする曲げモーメントに対しても、可及的に少ない量の緊張材にて対処でき、しかも、側壁施工に要する工期を長期化させることのない、プレストレストコンクリート構造物を提供することを目的としている。
本発明の前記目的は、少なくとも、底版と、円筒状もしくは略円筒状で前記底版と剛結合される側壁とから構成されるプレストレストコンクリート構造物において、
前記側壁には、前記底版から前記側壁の最初の打設ロットに配設される下段の緊張材と、前記下段の緊張材の上端近傍からそれよりも上方の前記側壁の次の打設ロットに配設される中段の緊張材と、周方向に配設された周方向の緊張材とが配設されてそれぞれにプレストレスが導入されており、
少なくとも前記中段の緊張材はPC鋼棒からなるとともに、
空液時に、前記周方向の緊張材にプレストレス力が導入された際に、前記側壁の下端部に生じる前記側壁を内側へ変形させようとする曲げモーメントがゼロになる反転部の近傍で、前記下段の緊張材の上端と前記中段の緊張材の下端が各々定着されるとともに
前記反転部と前記打設ロットの高さ方向の位置関係から前記下段の緊張材と前記中段の緊張材のラップ長または離間長が設定されるように構成されたプレストレストコンクリート構造物によって達成される。
プレストレストコンクリート構造物は、底版と、円筒状もしくは略円筒状で該底版と剛結合される側壁と、該側壁の上端部と接続する天井などから構成される容器構造物であり、底版は地盤上に直接支持される直接基礎形式であっても、杭などに支持される杭基礎形式であってもよい。さらに、天井の形状は平板状やドーム状などの適宜の形状を選定できる。なお、「略円筒状」とは、円筒形以外の形状で、断面が横長楕円形などの形状を意味している。
上記するプレストレストコンクリート構造物において、底版から該側壁の途中まで延びる下段の緊張材は、構造物内に液体が収容されない空液時において、側壁の周方向に配設された緊張材にプレストレス力が導入された際に、側壁下端やその近傍で生じ得る、側壁を内側へ変形させようとする曲げモーメントに対処するための緊張材である。
一方、上記する下段の緊張材の上端近傍からそれよりも上方の該側壁の途中まで延びる中段の緊張材は、構造物内に液体が収容されない空液時において、側壁の周方向に配設された緊張材にプレストレス力が導入された際に、上記する側壁を内側へ変形させようとする曲げモーメントが反転してなる、側壁を外側へ変形させようとする曲げモーメントに対処するための緊張材である。
なお、この中段の緊張材が配設される側壁領域よりもさらに上方の側壁領域においても、今度は、上記する側壁を外側へ変形させようとする曲げモーメントがさらに反転して、側壁を内側へ変形させようとする極めて小さな曲げモーメントが生じ得ることとなるが、この曲げモーメントの値は、緊張材にて対処するまでもなく、所定量の鉄筋を配筋することで対処可能である。
すなわち、本発明のプレストレストコンクリート構造物は、下段の緊張材と、この下段の緊張材の上端近傍から上方に延設する中段の緊張材と、を側壁内に配設してこれらにプレストレス力を導入し、側壁下端近傍に生じ得る該側壁を内側へ変形させようとする最大の曲げモーメントと、次いで大きな曲げモーメントである、側壁中段における側壁を外側へ変形させようとする曲げモーメントと、の2種類の曲げモーメントに対して下段、中段の緊張材にて対処することがその特徴構成である。
ここで、「下段の緊張材の上端近傍から」なる構成における「上端近傍」とは、下段の緊張材と中段の緊張材が一部ラップしている形態、すなわち、下段の緊張材の上端よりも下方を意味することのほかに、下段の緊張材の上端と中段の緊張材の下端が面一となっている形態、すなわち、下段の緊張材のまさに上端を意味すること、さらには、下段の緊張材の上端と中段の緊張材の下端が若干離れている形態、すなわち、下段の緊張材の上端よりも上方を意味すること、のすべてを含んでいる。
下段の緊張材と中段の緊張材が一部ラップしている形態においては、双方が側壁の高さ方向において該中段の緊張材の長さの1/4未満のラップ長でラップしている実施の形態を挙げることができる。一方、下段の緊張材の上端と中段の緊張材の下端が若干離れている形態においては、双方が側壁の高さ方向において該中段の緊張材の長さの1/4未満の離間長で離れて配設されている実施の形態を挙げることができる。いずれの形態においても、導入されるプレストレス力や中段の緊張材の長さ等によってラップ長や離間長が変化するものの、ラップ長、離間長ともに、中段の緊張材の長さの1/4以上となることは本発明者等の設計上の経験則から想定し得ないことより、この長さで規定することができるものである。なお、下段の緊張材、中段の緊張材の取り合いレベルにおいては、既述するように、側壁を内側へ変形させようとする曲げモーメントと側壁を外側へ変形させようとする曲げモーメントの反転部、すなわち、曲げモーメントがゼロの部分が存在し、この上下の領域は依然として曲げモーメントは小さいものであることより、下段の緊張材の上端と中段の緊張材の下端が若干離れている形態であっても、側壁の構造強度を十分に保障できるという設計思想のもとで、このように2段の緊張材が離れた形態もあり得るのである。
本発明のプレストレストコンクリート構造物はさらに、上記する中段の緊張材にPC鋼棒を適用する特徴構成を有するものである。
既述するように、側壁の途中である中段に緊張材を配し、これにプレストレス力を導入することで、それよりも上方の側壁施工の遅延、したがって工期の長期化が懸念される。
そこで、特に中段の緊張材には、プレストレス力の導入時間が相対的に長いPC鋼より線やPC鋼線などを使用せず、その導入時間が短く、PC鋼線等に比してその配設に要する時間も短いPC鋼棒を適用するものである。
なお、下段の緊張材には、中段の緊張材と同様にPC鋼棒を適用してもよいし、PC鋼より線やPC鋼線を適用してもよい。
また、本発明によるプレストレストコンクリート構造物の好ましい実施形態として、前記側壁はその途中から下方へ向かって部材厚が大きくなる部分を有し、側壁の上端から下端に亘る一定の部材厚の部分の外側に該部材厚が大きくなる部分を備えており、前記部材厚が大きくなる部分に前記下段の緊張材が配設され、前記一定の部材厚の部分に前記中段の緊張材が配設されているものを挙げることができる。
ここで、「側壁はその途中から下方へ向かって部材厚が大きくなる部分を有し」ているとは、側壁の途中から該側壁の下方へ向かって該側壁の部材厚が大きくなっていくように成形されていることを意味している。部材厚が大きくなっていく形態としては、側壁の上端から下端に亘る一定の部材厚の部分、すなわち側壁一般部の外側にこの部材厚が大きくなる部分を具備するものであり、側壁途中から側壁下方に向かってテーパー状に成形される形態(側壁一般部の外側にテーパー状の部分が付加された形態)や、長径および短径で切断された1/4楕円断面に近似の断面を側壁一般部の側壁断面(側壁の周方向に垂直な方向で縦割りした際の側壁断面)の外側に付加した形態、側壁の途中から側壁下方に向かって多段状に成形される形態(側壁一般部の外側に多段状の部分が付加された形態)などの適宜の形態を挙げることができる。なお、側壁において部材厚が大きくなる部分の形成領域、すなわち、その上端レベルは、側壁の鉛直面内に生じる設計曲げモーメントやコンクリート仕様などによって決定されるものである。
この部材厚が大きくなる部分に下段の緊張材が配され、それよりも上方の側壁領域の側壁一般部に中断の緊張材が配される形態とすることで、構造的には、曲げ耐力に寄与する側壁内側から下段の緊張材までの有効高さを可及的に長くできるというメリットを有し、施工面では、下段の緊張材の配設やプレストレス力の導入と、それよりも上方の側壁一般部の施工を並行して実行することを可能とし、もって工期の短縮を実現できるというメリットを有するものである。
また、前記中段の緊張材は、側壁の厚みをtとした際に、前記円筒状もしくは略円筒状の内側で該部材厚の(1/2)tの領域内に配設されているのが好ましい。
緊張材は、側壁の肉厚の中央位置に配設されるのが一般的であるが、上記する中段の緊張材は、側壁を外側へ変形させようとする曲げモーメントに対処するための緊張材であることより、側壁の中央位置よりも内側の、部材厚の1/2の領域内に配設されることで、この曲げモーメントに対する有効高さを可及的に長くできる。
さらに、側壁の上端から下端までの高さをhとした際に、前記中段の緊張材は、側壁の下端側の(1/3)hの領域内に配設されているのが好ましい。
中段の緊張材を配設する領域に関する上記数値範囲は、本発明者等がこれまで実施してきたプレストレストコンクリート構造物に関する構造解析や経験則によって導き出されたものである。
また、本発明によるプレストレストコンクリートの他の実施の形態として、前記下段の緊張材と前記中段の緊張材それぞれの側壁の高さ方向における配設領域は、前記側壁を構築する際の打設ロットによって決定されるものであり、前記下段の緊張材の前記配設領域は、側壁の打設ロットのうちの最初の第1ロット内であり、該下段の緊張材の緊張位置は、該第1ロットの側壁天端位置であり、前記中段の緊張材の前記配設領域は、前記第1ロットの次の第2ロット内もしくは第1ロット〜第2ロットに亘る領域内であり、該中段の緊張材の緊張位置は、該第2ロットの側壁天端位置となっている形態であってもよい。
地上タンク等の比較的大規模な容器構造物においては、そのコンクリート製の側壁の構築に関し、複数のコンクリート打設ロットによってその全体が構築されるのが一般的である。そして、たとえば側壁の高さが40m程度かそれ以上の規模のタンクにおいては、工期短縮の観点等から各ロット高さを可及的に高く設定するのがよく、たとえば、打設1ロット当たりの高さを5〜6m程度に設定することができる。
この打設ロットと、上記する下段および中段の各緊張材の長さは、関連付けられるのが施工上望ましく、特に、各緊張材の上端の定着位置は、打設ロットのコンクリート頂面に配置される必要がある。そこで、本実施の形態では、この打設ロットと下段、中段の各緊張材の長さと緊張位置を関連付け、下段の緊張材の配設領域は、側壁の打設ロットのうちの最初の第1ロット内と規定し、その緊張位置を第1ロットの側壁天端位置と規定するとともに、中段の緊張材の配設領域は、第1ロットに続く次の第2ロット内もしくは第1ロット〜第2ロットに亘る領域内と規定し、その緊張位置を第2ロットの側壁天端位置と規定したものである。
以上の説明から理解できるように、本発明のプレストレストコンクリート構造物によれば、下段の緊張材、PC鋼棒からなる中段の緊張材を適所に配してこれらにプレストレス力を導入するものであることより、特に、側壁途中で生じ得る側壁を外側へ変形させようとする曲げモーメントを緊張材にて対処する場合において、中段の緊張材を配設してこれにプレストレス力を導入する工程を要するものの、工期を長期化させることなく、しかも構造信頼性の高いプレストレストコンクリート構造物となる。
本発明のプレストレストコンクリート構造物の一実施の形態を示した縦断面図である。 (a)、(b)はそれぞれ、中段の緊張材、下段の緊張材の実施の形態を示した正面図である。 側壁内部に配設された中段の緊張材、下段の緊張材の配設位置と、空液時において周方向の緊張材にプレストレス力が導入された際に側壁に生じる曲げモーメントをともに示した図である。 中段の緊張材の配設態様の他の実施の形態を示した縦断面図である。 (a)、(b)はそれぞれ、中段の緊張材、下段の緊張材の配設態様の他の実施の形態を示した縦断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。なお、図示するプレストレストコンクリート構造物において、周方向に配設される緊張材の図示は省略している。また、本発明のプレストレストコンクリート構造物は、図示のごとく部材厚が大きくなる部分を側壁が有する形態以外にも、この部材厚が大きくなる部分を具備しない側壁を有する形態であってもよい。
図1は、本発明のプレストレストコンクリート構造物の一実施の形態を示した縦断面図であり、図2a、bはそれぞれ、中段の緊張材、下段の緊張材の実施の形態を示した正面図であり、図3は、側壁内部に配設された中段の緊張材、下段の緊張材の配設位置と、空液時において周方向の緊張材にプレストレス力が導入された際に側壁に生じる曲げモーメントをともに示した図である。
プレストレストコンクリート構造物である容器構造物10は、地盤上に構築された底版1と、該底版1と剛結合される円筒状の側壁2と、この側壁2の上端部に接続するドーム状の天井Tとから大略構成される。この容器構造物1は、地上式、半地下式などの形態で、LNG、LPG、上下水道などの液体を収容するタンクとして供されるものである。
側壁2は、底版1から鉛直方向に伸びて円筒状を呈する側壁一般部21と、この側壁一般部21の外周に位置して該側壁一般部21と一体に構築された部材厚が大きくなる部分22と、から構成されている。なお、図1で示す部材厚が大きくなる部分22は、その縦断面形状が矩形であるが、このほかにも、多段状、下方へ広がるテーパー状、1/4円形状、1/4楕円状などに成形されてもよい。
部材厚が大きくなる部分22の内部には、鉛直方向に延びてPC鋼棒からなる下段の緊張材3がその一端を底版1内に定着された姿勢で、部材厚が大きくなる部分22の周方向に所定間隔を置いて複数配設されている。なお、下段の緊張材3は、PC鋼棒以外にも、図2bで示すようにPC鋼線3AやPC鋼より線からなる形態であってもよく、その長さは、側壁施工の際に設定される1ロットの高さ等によって決定されるものである。また、複数の下段の緊張材3,…を囲繞するようにして、それらの外側に不図示の周方向の緊張材が配設されている。
一方、PC鋼棒からなる中段の緊張材4が、側壁一般部21の内部でその部材厚の中央位置に配設されており、中段の緊張材4の下端が下段の緊張材3の上端と面一となるように配設されている。なお、側壁一般部21においても、中段の緊張材4,…を囲繞するようにして、それらの外側に不図示の周方向の緊張材が配設されている。
なお、一般に、側壁一般部21は複数のコンクリート打設ロットによってその全体が構築されるものであり、側壁一般部21の下端の打設ロット、すなわち、最初の打設ロットを第1のロットと称し、この第1のロットに続く次の打設ロットを第2のロット、第3のロット、・・・と称することができる。そして、図1で示す形態においては、部材厚が大きくなる部分22の天端位置(レベル)を側壁一般部21の第1のロットの天端位置に規定するのが施工上好ましく、側壁一般部21の第1のロットと部材厚が大きくなる部分22を同じタイミングで構築することができ、双方の構築ロットを合わせて第1のロットと称することができる。ここで、下段の緊張材3を第1のロット内に配し、その緊張位置を第1のロットの側壁天端位置(部材厚が大きくなる部分22の天端位置)とし、中段の緊張材4の配設領域は、第1のロットに続く側壁一般部21の第2のロット内とし、その緊張位置は第2のロットの側壁天端位置となる。
また、中段の緊張材4の配設レベル、より具体的には、その上端レベルは、側壁の下端から上端までの高さをhとした際に、(1/3)hの範囲にあるのがよい。これは、本発明者等がこれまで実施してきたプレストレストコンクリート構造物に関する構造解析や経験則によって導き出されたものであり、およそこの範囲に中段の緊張材が配設されることで、側壁中段で生じ得る、側壁を外側へ変形させようとする曲げモーメントに対処可能となるものである。
上記する容器構造物10は、底版1を構築し、次いで、側壁2の第1のロットの構築で下段の緊張材3を有する部材厚が大きくなる部分22およびこれと同レベルの側壁一般部21までを構築し、次いで、側壁2の第2のロットの構築で中段の緊張材4までを構築し、次いで、中段の緊張材4のPC鋼棒を緊張し、次いで、側壁2の第3のロット以降を構築し、下段の緊張材3を緊張し、最後に、周方向の緊張材を緊張する、といった施工ステップの下で構築される。
ここで、図3を参照して、中段の緊張材、下段の緊張材の配設位置(配設レベル)を概説する。なお、同図の右側には、空液時において周方向の緊張材にプレストレス力が導入された際に側壁に生じる曲げモーメントを、左側の側壁のレベルに対応する形で示している。
底版1と側壁2が剛結合していることから、空液時において周方向の緊張材にプレストレス力が導入された際には、側壁2の下端近傍に生じ得る該側壁2を内側へ変形させようとする最大の曲げモーメントM1と、次いで大きな曲げモーメントである、側壁中段における側壁を外側へ変形させようとする曲げモーメントM2が主として発生し、曲げモーメントM2よりも上方では、その大きさが格段に小さくなった曲げモーメントが反転しながら側壁上端に亘って発生し、曲げモーメントゼロに収斂する。
部材厚が大きくなる部分22とこの内部に配設された下段の緊張材3Aは、曲げモーメントM1に対処するための構造部材であり、側壁一般部21よりも外側に張り出している箇所で下段の緊張材3Aが緊張されていることで、その有効高さを長くでき、その曲げ耐力を向上させている。
一方、中段の緊張材4は、曲げモーメントM2に対処するための構造部材であり、鉄筋による配筋では過密配筋が余儀なくされる等の場合に、中段の緊張材4がこの領域に配設されていることで、コンクリート充填性に優れ、もって高品質な側壁2を構築することができる。
しかも、この中段の緊張材4がPC鋼棒からなることで、その配設に要する施工時間、その緊張に要する施工時間をPC鋼より線等を適用する場合に比して格段に短縮でき、以降の側壁施工を早期に開始することを可能とするものである。
なお、曲げモーメントM2より上方に発生している正負の曲げモーメントは、曲げモーメントM1,M2に比して格段に小さな値となるのが一般的であることから、これらは配筋された鉄筋によって対処されるのがよい。
図4は、中段の緊張材の配設態様の他の実施の形態を示した縦断面図である。中段の緊張材4は、側壁一般部21の厚み:tのうち、その内側(1/2)tの領域内に配設されているものである。緊張材は、側壁の肉厚の中央位置に配設されるのが一般的であるが、中段の緊張材4に関して言えば、これが側壁2を外側へ変形させようとする曲げモーメントに対処するための緊張材であることから、側壁2の中央位置よりも内側の、部材厚の1/2の領域内に配設されることでこの曲げモーメントに対する有効高さを可及的に長くできる。
また、図5a、bはそれぞれ、中段の緊張材、下段の緊張材の配設態様の他の実施の形態を示した縦断面図である。
図5aで示す形態は、中段の緊張材4と下段の緊張材3が離間長:L1を置いて配設された形態であり、図5bで示す形態は、中段の緊張材4と下段の緊張材3がラップ長:L2を有して配設された形態である。ここで、離間長:L1、ラップ長:L2はともに、本発明者等による設計上の経験則より、これらの長さは、中段の緊張材4の長さの1/4未満に設定されるのがよい。すなわち、L1が中段の緊張材4の長さの1/4以上となると、この離間領域が構造上の弱部となり易く、L2が中段の緊張材4の長さの1/4以上となると、ラップ長が必要以上に長くなってしまい、結果として不要な緊張材量の発生と施工上の不具合の発生の原因となるからである。
ここで、本発明者等による設計上の経験則を概説すると、次のようになる。すなわち、既述するように、側壁と底版が剛結合されたプレストレストコンクリート構造物においては、構造物内に液体が収容されない空液時(たとえば施工時)において、側壁の周方向に配設された緊張材にプレストレス力が導入された際に、側壁の下端部(下端領域)では側壁を内側へ変形させようとする曲げモーメントが生じ、それよりも上方の領域では、この曲げモーメントが反転し、今度は側壁を外側へ変形させようとする曲げモーメントが生じる。この曲げモーメントの発生態様を、側壁の打設ロットとの関係で説明すると、次の3つの発生態様が考えられる。
その一つは、上記する反転箇所が第1ロットの中間位置、もしくは中間近傍位置にある形態である。この形態では、側壁を外側へ変形させようとする曲げモーメントに対処するべく、第2のロットに配設される中段の緊張材4を下方に配置することを要し、第1のロットに配設される下段の緊張材3との間で、中段の緊張材4の長さの1/4未満のラップ長となるものである。
また、他の一つは、上記する反転箇所が第1ロットの上部位置にある形態である。この形態では、第1ロットと第2ロットの境界領域での曲げモーメントがゼロ、もしくは極めて小さいことから、下段の緊張材3と中段の緊張材4をラップなしで配設することが可能となる。
また、さらに他の一つは、上記する反転箇所が第2ロットの下部位置にある形態である。この形態では、側壁を外側へ変形させようとする曲げモーメントが上方に移動することに伴い、中段の緊張材4を第2ロットの上方に配設することを要し、結果として、中段の緊張材4と第1のロットに配設される下段の緊張材3の双方を、中段の緊張材4の長さの1/4未満の離間長で配設することとなる。
これらの配設形態と、図1,2で示す、中段の緊張材4の下端と下段の緊張材3の上端とが面一となるように配設される形態と、の中から、設計面、施工面の双方を勘案して、いずれか一種の配設形態が選定される。
なお、具体的な実施例として、下段の緊張材は、側壁下端から1/8h程度(側壁高さh)の範囲に配置でき、したがって、たとえば側壁高さが40mの場合は、側壁下端から5m程度の範囲となる。また、PC鋼棒からなる中段の緊張材は、側壁下端から1/8h程度〜1/3h程度(側壁高さ:h)の範囲に配置でき、側壁高さ40mの場合は、側壁下端から5mより13m程度までの範囲となる。さらに、下段の緊張材と中段の緊張材は、0.5m程度離した形態から0.5m程度ラップした形態で構築できる。
[中段の緊張材にPC鋼棒とPC鋼より線を使用した場合の歩掛りを比較した検証結果]
本発明者等は、中段の緊張材にPC鋼棒とPC鋼より線を使用した場合の双方の歩掛りを算出し、双方の比較を試みた。その結果を以下で示す。
(PC鋼棒(φ36×540本、L≒20m)を使用する場合)
グラウト工を除く緊張作業に要する日数は2日と算出される。なお、ここで、PC鋼棒や定着板は側壁構築時に設置するものとし、PC鋼棒の緊張工には、67.5本/班*日×4班×2日=540本で、その工期は2日と算出される。
(PC鋼より線(E6-10×120本、L≒40m)を使用する場合)
グラウト工を除く緊張作業に要する日数は約60日と算出される。なお、ここで、ケーブル挿入工には24日(5.0本/班*日×1班×24日=120本)、引込み治具切断には5日(25本/日×5日≒120本)、定着具セットには6日(30箇所/日×8日=240箇所)、PC鋼より線の緊張工には20日(3本/日×2班×20日=120本)、鋼線切断には10日(25本/日×10日≒240本)、グラウトキャップ設置には12日(20箇所/日×12日=240箇所)で、各作業はそれぞれ一部ラップ可能であることを勘案して、その工期は約60日と算出される。
緊張作業のみのPC鋼棒と比べて、PC鋼より線はケーブル挿入からグラウトキャップ設置までに多くの作業を要し、さらには、緊張に要する機械が大型化するために作業効率が低下する結果、工期が長期化する。
この歩掛りの算出結果からも、中段の緊張材としてPC鋼棒を適用することが、工期面において極めて大きな効果を奏するものであることが確認できる。
以上、本発明の実施の形態を図面を用いて詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。
1…底版、2…側壁、21…側壁一般部、22…部材厚が大きくなる部分、3…下段の緊張材(PC鋼棒)、3A…緊張材(PC鋼より線、PC鋼線)、4…中段の緊張材(PC鋼棒)、10…プレストレストコンクリート構造物(容器構造物)

Claims (3)

  1. 少なくとも、底版と、円筒状もしくは略円筒状で前記底版と剛結合される側壁とから構成されるプレストレストコンクリート構造物において、
    前記側壁には、前記底版から前記側壁の最初の打設ロットに配設される下段の緊張材と、前記下段の緊張材の上端近傍からそれよりも上方の前記側壁の次の打設ロットに配設される中段の緊張材と、周方向に配設された周方向の緊張材とが配設されてそれぞれにプレストレスが導入されており、
    少なくとも前記中段の緊張材はPC鋼棒からなるとともに、
    空液時に、前記周方向の緊張材にプレストレス力が導入された際に、前記側壁の下端部に生じる前記側壁を内側へ変形させようとする曲げモーメントがゼロになる反転部の近傍で、前記下段の緊張材の上端と前記中段の緊張材の下端が各々定着されるとともに
    前記反転部と前記打設ロットの高さ方向の位置関係から前記下段の緊張材と前記中段の緊張材のラップ長または離間長が設定されるように構成されたプレストレストコンクリート構造物。
  2. 前記反転部が前記最初の打設ロットの上端よりも下方にある場合には、
    前記ラップ長が、前記中段の緊張材の長さの1/4未満であることを特徴とする請求項1に記載のプレストレストコンクリート構造物。
  3. 前記反転部が前記最初の打設ロットの上端よりも上方にある場合には、
    前記離間長が、前記中段の緊張材の長さの1/4未満であることを特徴とする請求項1に記載のプレストレストコンクリート構造物。
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