JP3839107B2 - ワイヤハーネス用グロメット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、取付パネルの貫通孔に一方向から押し込むだけで取付パネルに装着されるとともに、多重の防水構造を施すことができる装着部を有するワイヤハーネス用グロメットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のものとしては特開平8ー7687号公報に開示されたものが知られている。
【0003】
図4(a)〜(c)は、この公報に開示のワイヤハーネス用グロメット1を示す。取付パネル7に形成されたフランジ部9を有する貫通孔8に装着されるワイヤハーネス用グロメット1は、グロメット主部2と取付部材3とからなっている。
【0004】
グロメット主部2には、取付部材3の外周と当接する環状の防水スカート(内側の防水リップ)14と、この防水スカート14を取り巻く環状の防水リップ(外側の防水リップ)6とが一体に形成されている。
【0005】
グロメット主部2に取付部材3を嵌着結合させた状態のワイヤハーネス用グロメット1を取付パネル7に装着した際、防水リップ6は、その先端が外側へと変位するように基部から折れ曲がり取付パネル7の表面に当接して取付パネル7とグロメット主部2との間をシールする。
【0006】
一方、防水スカート14は、同様にして取付パネル7にワイヤハーネス用グロメット1を装着した際、取付部材3に形成された防水突起15とフランジ部9とに挟持されることによって貫通孔9とグロメット主部2との間をシールする。
【0007】
また、取付部材3には環状のリブ17が形成されており、ワイヤハーネス用グロメット1を装着した際、リブ17が図4(c)に示すように、フランジ部9と当接して取付パネル7に対するワイヤハーネス用グロメット1の抜け止めを行う。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような構成では、ワイヤハーネス用グロメット1を取付パネル7の貫通孔8に装着する際に、外径の大きい取付部材3を小径の貫通孔8に無理やり挿入する構造のため貫通孔8に対してワイヤハーネス用グロメット1が入り難くい上に、防水スカート14をフランジ部9の内周に対して防水突起15によって圧接する構造のため、貫通孔8にグロメット1を装着する際、防水スカート14がフランジ部9に対する圧接力を防水突起15から受けながら装着される。このため、防水スカート14が部分的なくびれや重なりが出たりしてフランジ部9に対する圧接力を一定にするのが難しく、したがって防水性に難があるという課題を有していた。
【0009】
本発明は、前記のような従来技術の課題を解決するため、取付パネルの貫通孔に装着する際、グロメットの装着が容易で且つ取付パネルと防水リップとの当接圧が一定になり防水性の向上が図れるワイヤハーネス用グロメットを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明は下記の構成よりなる。すなわち、本発明は、取付パネルにフランジ部を有する貫通孔を設け、該貫通孔に装着する装着部を有するワイヤハーネス用グロメットであって、
前記装着部に内外二層の防水リップを周設し、該防水リップのうち内側の防水リップはその先端が、装着前においては前記フランジ部よりも外側に位置し、装着後においては前記フランジ部の内側に位置して前記貫通孔をシールするように変位可能であり、前記防水リップの外側の防水リップは前記フランジ部の周縁のパネルに当接したことを特徴とするワイヤハーネス用グロメットである。
【0011】
また、前記内側の防水リップには、前記フランジ部に接して案内される際に、該防水リップの先端の位置を変位させるように前記防水リップの内周側面から外周側面へ向けて傾斜するテーパ状の装着案内部が設けられているとともに、該防水リップの外周面に防水部を周設したことを特徴とするワイヤハーネス用グロメットである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1及び図2に基づいて説明する。
【0013】
図1において、21はワイヤハーネス用グロメットを示し、このグロメット21は、図2に示すように取付パネル28に形成されたフランジ部30を有する貫通孔29に装着される。
【0014】
また、グロメット21は、プロテクタ26と弾性質のグロメット本体22とからなり、グロメット本体22の装着部23内には、プロテクタ26が装着されると共に、装着部23に外側の防水リップ24と内側の防水リップ25が何れも取付パネル28に向けて突設されている。
【0015】
内側の防水リップ25において、25aは先端、25a1 はこの先端25aに設けた装着案内部である。また、25bは外周面で、25b1 はこの外周面25bに設けられた防水部でほぼ断面三角状としている。
プロテクタ26は2個の硬質の半環状片45、45が図1(c)に示すように、係合爪41、42によって環状に結合されてなり、グロメット本体22の装着部23内に嵌着保持される。そして、このプロテクタ26には、ほぼ断面U字形を呈し且つ可撓性を有する係止爪27が一体に形成されている。なお40は、係止爪27を形成するための抜き穴である。
【0016】
以上のように構成されたワイヤハーネス用グロメット21を取付パネル28に装着するには、グロメット本体22の装着部23内にプロテクタ26を嵌着保持させる。この状態で図示を省略するワイヤハーネスを貫通させた後、このグロメット21を取付パネル28の貫通孔29に向けて図2(a)において上方から下方向に押し込んで行く。
【0017】
また、プロテクタ26の端部に設けた係止爪27は、フランジ部30に当接し押し込まれるにつれてフランジ部30の内側30b形状に沿って曲がりながら貫入される。そして、貫通孔29を通過する位置まで押し込まれた時、係止爪27は元の形状に戻り取付パネル28の裏面32を支えるように先端部27aが図2(b)に示すように当接して停止する。
【0018】
この時、防水リップ24,25側においては、まず外側の防水リップ24はその先端24aが取付パネル28の周縁部31に接し、グロメット21が押し込まれるにつれて外側方向に滑り広がった状態で周縁部31に当接する。
【0019】
一方、同時に、内側の防水リップ25は、グロメット21が押し込まれるにつれて、その先端25aはフランジ部30に接してプロテクタ26に向けて変位する。この場合、プロテクタ26に対して間隙があるため先端25aは変位可能であり、しかもテーパ状の装着案内部25a1 を備えているのでフランジ部30の内側30bに向けて滑り込み防水部25b1 は内側30bに当接する。
【0020】
このように、取付パネル28の貫通孔29へのワイヤハーネス用グロメット21の装着は、単にグロメット21を押し込むだけで装着でき、装着作業性が向上する。また、この内側の防水リップ25は押し込まれる途中においてプロテクタ26に対して変位可能であるので、防水部25b1 のみでフランジ部30の内側30bに当接することになる。したがって当接圧が均等で防水性の高い内外二層の防水構造としているのが特徴である。
【0021】
尚、ここで、グロメット本体22を弾性質としているが、一例として、耐熱性等を考慮してグロメット本体22の材質はEPDMを射出成形により成形したものを使用している。また、プロテクタ26を硬質としているが、一例として、プロテクタ26の材質はPP樹脂を射出成形して使用している。
【0022】
【変形例1】
図3は装着部23の変形例を示すものである。図1及び図2と同一部分については同一符号を付して説明を省略する。
【0023】
この変形例では、図中グロメット21装着前において外側の防水リップ44は、取付パネル28の周縁部31にやや外側に向けて広がる凸形状に設けられており、内側の防水リップ45は、ほぼ水平でその先端45aがフランジ部30より内側に位置するように設けている(図3二点鎖線参照)。
【0024】
そして、このグロメット21の装着においては、グロメット21を貫通孔29に押し込むにつれて、外側の防水リップ44は、周縁のパネル31に沿ってy矢印方向に滑りながら先端44aが当接する。また同時に、内側の防水リップ45はフランジ部30に当接したままの状態でx矢印方向に変形させられて防水面を形成する。
【0025】
このようにグロメットを貫通孔29に一方向側から押し込むだけで、防水リップ44,45と貫通孔29に変形し挿入され取付パネル28を裏面32から支える係止爪27との間で挟持してワイヤハーネス用グロメット21の装着がなされている。
【0026】
その他の構成及び作用は本発明の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
【0027】
【発明の効果】
以上説明してきたように、請求項1の発明によれば、前記装着部に内外二層の防水リップを周設し、該防水リップのうち内側の防水リップはその先端が、装着前においては前記フランジ部よりも外側に位置し、装着後においては前記フランジ部の内側に位置して前記貫通孔をシールするように変位可能であり、前記防水リップの外側の防水リップは前記フランジ部の周縁のパネルに当接したことを特徴としているので、
取付パネルの貫通孔にワイヤハーネス用グロメットを押し込むと、外側の防水リップは貫通孔の周縁部上を滑り当接する。また、内側の防水リップはフランジ部の内側からフランジ部に沿ってほぼ三角状の防水部のみがフランジ部を滑動して装着でき防水面を形成する。したがって、押し込むだけで内外二層の防水構造が得られる。
【0028】
請求項2の発明によれば、前記内側の防水リップには、前記フランジ部に接して案内される際に、該防水リップの先端の位置を変位させるように前記防水リップの内周側面から外周側面へ向けて傾斜するテーパ状の装着案内部が設けられているとともに、該防水リップの外周面に防水部を周設したことを特徴としているので、
グロメットを貫通孔に装着する際に、フランジ部に内側の防水リップが当接しても先端の装着案内部により滑り込み容易にグロメットは装着できる。
【0029】
また、防水部のみが一方向にフランジ部を滑動するので均等圧でフランジ部に当接できる。したがって、防水性が安定する。
【0030】
請求項3の発明によれば、取付パネルにフランジ部を有する貫通孔を設け、該貫通孔に装着する装着部を有するワイヤハーネス用グロメットであって、前記装着部に内外二層の防水リップを周設し、該防水リップのうち内側の防水リップは、前記フランジ部の内側に向けて水平に突設されると共に、該防水リップの先端は、装着前においては前記フランジ部よりも内側に位置し、装着後においては該防水リップが内向き水平から斜め上方に前記フランジ部に当接したままの状態で変位することにより前記貫通孔をシールし、前記防水リップの外側の防水リップは前記フランジ部の周縁のパネルに当接したことを特徴としているので、
取付パネルの貫通孔にワイヤハーネス用グロメットを押し込むと、外側の防水リップは貫通孔の周縁部上を滑り当接する。また同時に、内側の防水リップはフランジ部に当接したままの状態で変形させられて防水面を形成する。したがって、グロメットを押し込むだけで内外二層の防水構造が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は、本発明の実施の形態に係るワイヤハーネス用グロメットの側面図である。
(b)は、図1(a)の背面図である。
(c)は、図(a)のA−A線に沿った断面図である。
【図2】 (a)は、同実施の形態に係る図1(a)の要部断面図である。
(b)は、図2(a)に示す装着部の拡大断面図である。
【図3】図2(a)に示す装着部の変形例を示す拡大断面図である。
【図4】 (a)は、従来技術に係るワイヤハーネス用グロメットの分解斜視図である。(b)は、図4(a)の組付け状態を示す要部断面図である。
(c)は、図4(b)の貫通孔への装着状態を示す要部断面図である。
【符号の説明】
21…ワイヤハーネス用グロメット
22…グロメット本体
23…装着部
24…外側の防水リップ
25…内側の防水リップ
25a…先端
26…プロテクタ
27…係止爪
28…取付パネル
29…貫通孔
30…フランジ部
31…周縁のパネル
40…抜き穴
45…半環状片
Claims (3)
- 取付パネルにフランジ部を有する貫通孔を設け、該貫通孔に装着する装着部を有するワイヤハーネス用グロメットであって、
前記装着部に内外二層の防水リップを周設し、該防水リップのうち内側の防水リップはその先端が、装着前においては前記フランジ部よりも外側に位置し、装着後においては前記フランジ部の内側に位置して前記貫通孔をシールするように変位可能であり、前記防水リップの外側の防水リップは前記フランジ部の周縁のパネルに当接したことを特徴とするワイヤハーネス用グロメット。 - 前記内側の防水リップには、前記フランジ部に接して案内される際に、該防水リップの先端の位置を変位させるように前記防水リップの内周側面から外周側面へ向けて傾斜するテーパ状の装着案内部が設けられているとともに、該防水リップの外周面に防水部を周設したことを特徴とする請求項1に記載のワイヤハーネス用グロメット。
- 取付パネルにフランジ部を有する貫通孔を設け、該貫通孔に装着する装着部を有するワイヤハーネス用グロメットであって、
前記装着部に内外二層の防水リップを周設し、該防水リップのうち内側の防水リップは、前記フランジ部の内側に向けて水平に突設されると共に、該防水リップの先端は、装着前においては前記フランジ部よりも内側に位置し、装着後においては該防水リップが内向き水平から斜め上方に前記フランジ部に当接したままの状態で変位することにより前記貫通孔をシールし、前記防水リップの外側の防水リップは前記フランジ部の周縁のパネルに当接したことを特徴とするワイヤハーネス用グロメット。
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JPH10112232A JPH10112232A (ja) | 1998-04-28 |
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