JP3838938B2 - 台間機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊戯台で使用する遊戯媒体の貸し出しを行う台間機に関するものである。さらに詳しくは、本発明は、遊戯台の隣接位置に取り付けた台間機ホルダに対して、上下の分割された構成の台間機本体が着脱可能に取り付けられた台間機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、パチンコホール等の遊技場では複数列の遊戯島が配置されており、各遊戯島は、複数台の遊戯台と、各遊戯台の間に配置された台間機から構成されている。台間機は隣接配置されている遊戯台で使用するパチンコ玉、メダル等の遊戯媒体を投入されたプリペイドカードや現金等の有価証券の額に応じて貸し出すためのものであり、遊戯者は遊戯台に正対して座ったままで遊戯媒体の貸し出しを受けることができるので便利である。
【0003】
この台間機としては、一般に、投入された金額に応じて直接に遊戯媒体を貸し出す方式のもの(玉貸機、メダル貸機などと呼ばれるもの)と、遊戯台との間で通信を行って遊戯台から遊戯媒体を貸し出させる方式のもの(ユニットと呼ばれるもの)とが知られている。
【0004】
台間機は遊戯台の間等における限られたスペースに設置する必要があるので、遊戯台間の狭いスペースを有効利用できるように、縦長で奥行きのある上下に細長い直方体形状とされている。また、故障時の修理や、定期的な保守点検作業を簡単に行うことができるように、遊戯台間に配置された台間機ホルダと、この台間機ホルダに対して着脱可能に取り付けた台間機本体とを備えた構成とされている。台間機本体を着脱式とすることにより、故障時などにおいては、台間機本体を台間機ホルダから遊戯台の手前側に引き出すことにより当該台間機本体を台間機ホルダから抜き取って修理などを行うことができ、修理後には、台間機ホルダに対して遊戯台手前側か奥に向けて台間機本体を押し込むことにより、修理後の台間機本体を台間機ホルダに取り付けることができる。
【0005】
台間機本体を着脱式とした構成の台間機は、例えば、特開2002−11238公報に開示されている。この公開公報に開示されている台間機では、台間機本体の裏面に後向きにコネクタが取り付けられ、台間機ホルダ側には前向きにコネクタが取り付けられており、台間機本体を台間機ホルダに差し込むと、コネクタ同士の接続状態が自動的に形成されるので、給電用配線などの手間を不要にできるという特徴を備えている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、台間機の仕様変更、レイアウト変更などを行う場合には、台間機全体の設計変更を行う必要があるので、カード式の台間機を、後に紙幣あるいは硬貨兼用式にするなどの変更が簡単にできないという不便さがある。この弊害を解消するためには、台間機本体の基本的な構成部をモジュール化して、複数の台間機本体部分から構成し、仕様変更やレイアウト変更時にはモジュール化した台間機本体部分を交換することにより対処することが考えられる。
【0007】
しかし、台間機本体をモジュール化して複数の台間機本体部分から構成した場合には、モジュール化された各台間機本体部分相互間の配線接続が必要になり、また、各台間機本体部分と外部装置との間の通信用の配線接続も必要になる。このような配線接続機構を適切に構成しないと、台間機の大型化、構造の複雑化を招き、ひいてはコストアップに繋がるので好ましくない。
【0008】
これに加えて、各台間機本体部分を駆動制御するための制御器を各台間機本体部分に搭載した場合にも、台間機の大型化、コストアップを招くので好ましくない。
【0009】
本発明の課題は、このような点に鑑みて、台間機ホルダに台間機本体が着脱可能に取り付けられた台間機において、その仕様変更等に対応できるように台間機本体を複数の台間機本体部分から構成すると共に、各台間機本体部分の間の配線接続構造および各台間機本体と外部との間の配線接続構造を小型でコンパクトに構成することにある。
【0010】
また、本発明の課題は、かかる台間機において、各台間機本体部分の駆動制御を共通の制御器を用いて行うことのできるようにすることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明は、遊戯台の隣接位置に取り付けられている台間機ホルダと、この台間機ホルダに対して着脱可能に取り付けられている台間機本体と、台間機ホルダに取り付けた中継器とを有し、前記遊戯台で使用する遊戯媒体の貸し出し処理を行う台間機において、前記台間機本体は、遊戯台上下方向に分割された複数の台間機本体部分から構成され、各台間機本体部分は配線接続用の台間機側コネクタを備えており、
前記中継器は、各台間機本体部分の前記台間機側コネクタのそれぞれに着脱可能に結合している複数の中継器側コネクタを備えていることを特徴としている。
【0012】
本発明では、台間機本体が複数の台間機本体部分に分割されているので、これらの台間機本体部分をモジュール化することにより、台間機の仕様変更等に対して台間機本体部分を交換することにより簡単に対応できる。また、各台間機本体部分は共通の中継器を介して電気的に接続され、また、当該中継器を介して外部と電気的に接続されている。従って、複数の台間機本体部分を備えた台間機本体の配線接続を、スペース増や機構の複雑化を伴うことなく形成できる。
【0013】
また、本発明では、前記台間機本体部分の一つに、前記台間機本体部分のそれぞれの動作制御を司る共通の制御器を搭載しておき、当該制御器を、前記中継器を介して、各台間機本体部分に対して電気的に接続することを特徴としている。各台間機本体部分を台間機ホルダに取り付けると、各台間機本体部分が中継器を介して共通の制御器に対して接続された状態が形成される。
【0014】
ここで、前記台間機本体部分を、それぞれ、前記台間機ホルダに対して水平に押し込むことにより当該台間機ホルダに取り付け可能とし、水平に引き出すことにより当該台間機ホルダから取り外し可能とした場合には、前記台間機本体側コネクタを、前記台間機本体部分を押し込むことにより、前記中継器側コネクタに差し込み可能とし、前記台間機本体部分を引き出すことにより前記中継器側コネクタから引き抜き可能とすればよい。この構成によれば、各台間機本体部分を台間機ホルダに対して抜き差しする動作によって自動的に台間機本体側コネクタが中継器側コネクタに対して抜き差しされる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して本発明を適用して製造した台間機の一例を説明する。
【0016】
(全体構成)
図1は本例の台間機を示す正面図、側面図および背面図である。本例の台間機1は、遊戯島のパチンコ台などの遊戯台の隣接位置において遊戯島の骨組を構成している木枠(図示せず)に固定される台間機ホルダ2と、この台間機ホルダ2に対して着脱可能に取り付けられた台間機本体3と、台間機ホルダ2の背面に取り付けた外部通信用の中継器4から構成されている。
【0017】
台間機ホルダ2は上側ホルダ5と下側ホルダ6から構成されており、台間機本体3も上側台間機本体部分7と下側台間機本体部分8から構成されており、上側ホルダ5には上側台間機本体部分7が着脱可能な状態で取り付けられ、下側ホルダ6には下側台間機本体部分8が同じく着脱可能な状態で取り付けられている。従って、上側台間機本体部分7および下側台間機本体部分8はそれぞれ別個に台間機ホルダ2に対して着脱することが可能である。
【0018】
(台間機本体)
図2および図3は、それぞれ、台間機本体3を構成している上側台間機本体部分7および下側台間機本体部分8を示す正面図、側面図および背面図である。図1ないし図3を参照して説明すると、本例の上側台間機本体部分7は、前面が開放した縦長の扁平な直方体形状をしたユニットケース71と、このユニットケース71の前面に取り付けた前面パネル72と、ユニットケース71の内部に搭載された紙幣識別機73および硬貨識別機74とを備えている。
【0019】
本例では紙幣識別機73が上側に配置されており、この紙幣識別機73に対峙している前面パネル72の部位には紙幣挿入口72aが形成されている。前面パネル72における紙幣挿入口72aの下側の部位には硬貨挿入口72bが形成されており、ここから硬貨識別機74までの間には硬貨を硬貨識別機74に導くためのシュート74aが形成されている。また、前面パネル72の下端部分には硬貨排出口72cが形成されており、硬貨識別機74の下側には排出すべき硬貨を硬貨排出口72cに導く排出用シュート74bおよび回収すべき硬貨を台間機1の背面側に配置されている硬貨搬送路(図示せず)に導く回収用シュート74cが形成されている。
【0020】
ユニットケース71の背面71aには、紙幣識別機73に取り込まれた紙幣を台間機1の背面側に配置されている紙幣搬送路(図示せず)に導くための紙幣回収用スリット71bおよび、硬貨を回収用シュート74cから不図示の硬貨搬送路に導くための硬貨回収用スリット71cが形成されている。また、背面71aには配線用のコネクタ75(台間機本体側コネクタ)が後向きの状態で取り付けられており、このコネクタ75の先端面は背面71aとほぼ同一位置とされている。さらに、このコネクタ75の上下には位置決め用のピン孔76a、76bが形成されている。コネクタ75は給電用配線および、下側台間機本体部分8との間の通信用配線のためのものである。
【0021】
次に、下側台間機部分8は、前面が開放した縦長の扁平な直方体形状をしたユニットケース81と、このユニットケース81の前面に取り付けた前面パネル82と、ユニットケース81の内部に搭載された制御器83およびカードリーダライタ84とを備えている。
【0022】
制御器83は、カードリーダライタ84、上側台間機本体部分7の紙幣識別機73および硬貨識別機74の駆動を制御する制御回路部と、これらに対して電力を供給する電源回路部と、外部の上位側コンピュータ、例えば遊戯店のホストコンピュータとの間で通信を行うための通信制御部とを備えている。この制御器83に対峙している前面パネル82の部位にはテンキーおよび表示器が備わった操作部82aが取り付けられている。また、カードリーダライタ84に対峙している前面パネル82の部位にはカード挿入・排出口82bが形成されている。
【0023】
さらに、ユニットケース81の背面81aにおける制御器83に対峙した部位には配線用のコネクタ85(台間機本体側コネクタ)が後向きの状態で取り付けられており、このコネクタ85の先端面は背面81aとほぼ同一位置とされている。このコネクタ85の上下には位置決め用のピン孔86a、86bが形成されている。コネクタ85は、給電用配線、上側台間機本体部分7への給電用配線、上側台間機本体部分7との間の通信用配線、並びに外部に対する通信用配線のためのものである。なお、本例の台間機本体3を構成している上側台間機本体部分7および下側台間機本体部分8のユニットケース71、81は同一形状、同一寸法とされている。
【0024】
(台間機ホルダ)
次に、図4は中継器4が取り付けられた台間機ホルダ2を示す側面図および背面図であり、図5は上側ホルダ5および下側ホルダ6を示す側面図、並びに中継器4を示す側面図である。図1、図4および図5を参照して説明すると、上側ホルダ5は、前側に開口した溝形断面の垂直金属枠51と、この垂直金属枠51の上端から前方に水平に延びている下側に開口した溝形断面の上側水平金属枠52と、垂直金属枠51の下端から前方に水平に延びている上側に開口した溝形断面の下側水平金属枠53から構成されている。これらの金属枠51、52、53は金属板をプレス加工することにより製作したものであり、下側水平金属枠53の左右の側板部分53a、53bの後端部分が、垂直金属枠51の左右の側板部分51a、51bの下端部分の内面に対してスポット溶接により固着されている。これに対して、上側水平金属枠52は、垂直金属枠51の左右の側板部分51a、51bの間に挟持されており、上下にスライド可能となっている。本例では、上側水平金属枠52と下側水平金属枠53は同一部品であり、上下を逆にして垂直金属枠51に取り付けられている。
【0025】
下側ホルダ6は上側ホルダ5と同一寸法のものであり、前側に開口した溝形断面の垂直金属枠61と、この垂直金属枠61の上端から前方に水平に延びている下側に開口した溝形断面の上側水平金属枠62と、垂直金属枠61の下端から前方に水平に延びている上側に開口した溝形断面の下側水平金属枠63から構成されている。これらの金属枠61、62、63は金属板をプレス加工することにより製作したものであり、下側水平金属枠63は、左右の側板部分63a、63bが、垂直金属枠61の左右の側板部分61a、61bの内面に対してスポット溶接により固着されている。同様に、上側水平金属枠62の左右の側板部分62a、62bも、垂直金属枠61の左右の側板部分61a、61bの内面にスポット溶接により固着されている。本例では、上側水平金属枠62と下側水平金属枠63は同一部品であり、上下を逆にして垂直金属枠61に取り付けられている。
【0026】
このように構成された上側ホルダ5および下側ホルダ6は、上側ホルダ5の下側水平金属枠53の底板部分53cと、下側ホルダ6の上側水平金属枠62の天板部分62cとがスポット溶接によって相互に固着されて一体化して、台間機ホルダ2を構成している。
【0027】
このように、本例の台間機ホルダ2を構成している上側ホルダ5および下側ホルダ6は、上側ホルダ5の上側水平金属枠52がスポット溶接されていないという点を除いて同一である。
【0028】
(中継器)
次に、図1、4、5を参照して、台間機ホルダ2の背面に取り付けられている中継器4について説明する。本例の中継器4は、台間機ホルダ2の背面を構成している上下のホルダ5、6の垂直金属枠51、61の背面板部分51c、61cとほぼ同一の幅の縦長の直方体形状をしており、その上半部分が上側ホルダ5の背面に固定され、その下半部分が下側ホルダ6の背面に固定されている。また、中継器4の前面4aにおける上下対称の位置には、それぞれ上側コネクタ41および下側コネクタ42(中継器側コネクタ)が前向きに取り付けられている。各コネクタ41、42の上下にはそれぞれ、位置決め用のピン43a、43bおよび44a、44bが前方に水平に突出している。
【0029】
ここで、上側ホルダ5の背面(垂直金属枠51の背面板部分51c)および下側ホルダ6の背面(垂直金属枠61の背面板部分61c)には、上下対称の状態で同一寸法の矩形開口51d、51eおよび61d、61eが形成されている。中継器4を取り付けた状態では、矩形開口51eおよび61dを介して、コネクタ41およびピン43a、43b、コネクタ42およびピン44a、44bが台間機ホルダ2の背面から前方に突出した状態になる。なお、中継器4には、回収された硬貨を遊戯島の硬貨搬送路に導くための矩形の切り欠き45が形成されている。
【0030】
(台間機の取り付け)
台間機1を遊戯島に取り付ける手順を説明する。まず、図4に示すように、台間機ホルダ2の背面に中継器4を取り付け、遊戯台の隣接位置において遊戯島の骨組みを構成している木枠(図示せず)に対して台間機ホルダ2の上下の水平金属枠51、水平金属枠62を固定する。遊戯島の上下の木枠間隔にばらつきがあっても、上側の水平金属枠51を上下にスライドさせることにより対応できる。
【0031】
台間機ホルダ2を取り付けた後は、前側から、上側台間機本体部分7を台間機ホルダ2の上側ホルダ5における上下の水平金属枠52、53によって規定される部分(装着部)に差し込み、そのユニットケース71の背面を上側ホルダ5の垂直金属枠51の背面板部分51cに当たる状態を形成する。
【0032】
この時、背面板部分51cから前方に突出している上下一対のピン43a、43bが、差し込まれた上側ホルダ5の背面に形成されているピン孔76a、76bに嵌る。これにより、台間機ホルダ2側の上側コネクタ41と上側台間機本体部分7の側のコネクタ75が位置決めされて、相互に結合される。
【0033】
同様に、下側台間機本体部分8を台間機ホルダ2の下側ホルダ6における上下の水平金属枠62、63によって規定される部分(装着部)に差し込むことにより、当該下側ホルダ6に取り付ける。下側台間機本体部分8を差し込むことにより、そのコネクタ85が台間機ホルダ2の側の下側コネクタ42に差し込まれて相互に結合する。
【0034】
この結果、図1に示すように、台間機ホルダ2に台間機本体3が取り付けられた状態が形成される。この状態では、台間機ホルダ2の背面に取り付けられている中継器4は、上側コネクタ41および上側台間機本体部分7のコネクタ75を介して、紙幣識別機73および硬貨識別機74に接続され、下側コネクタ42および下側台間機本体部分8のコネクタ85を介して、制御器83およびカードリーダライタ84に接続されている。
【0035】
中継器4にはその背面側から電力供給配線が接続され、また、外部のホストコンピュータなどとの間で通信を行うためのケーブル配線が接続される。この結果、中継器4を介して、上下に分割されている上側台間機本体部分7および下側台間機本体部分8が電気的に相互に接続され、また、中継器4を介してこれらの台間機部分7、8が外部のホストコンピュータなどに電気的に接続された状態が形成される。
【0036】
なお、遊戯台の隣接位置に設置された台間機1によるパチンコ玉等の遊戯媒体の貸し出し動作は、例えば、次のように行われる。台間機1の前面パネル(72、82)に形成されているカード挿入・排出口82bからプリペイドカードを挿入して、操作部のキー操作を行って希望交換金額を入力する。制御器83は入力信号に基づき、カードリーダライタ84を制御して挿入されたカードの記憶金額を減算して書き換え処理を行いカードを返却させる。また、貸し出すべき遊戯媒体の数に関する情報を隣接する遊戯台の側に中継器4を介して送信すると共にホストコンピュータの側にも送信する。遊戯台の側では受信内容に基づき遊戯媒体の貸し出しを行う。紙幣あるいは硬貨が投入された場合にも、制御器4の制御の下に、上側台間機本体部分7に収納されている紙幣識別機73あるいは硬貨識別機74によって投入金額が検出され、これに対応する数の遊戯媒体の貸し出しが、隣接の遊戯台において行われる。
【0037】
(実施例の効果)
本例の台間機1では、その台間機ホルダ2に着脱可能に取り付けられている台間機本体3が上下に二分割された構成となっており、また、双方を個別に着脱することが可能である。従って、上下に長い台間機本体を着脱する場合に比べて、台間機本体3の着脱作業を簡単に行うことができる。
【0038】
また、本例では下側台間機本体部分8に制御器83およびカードリーダライタ84を収納し、磁気カードあるいはICカードなどのプリペイドカードを用いて遊戯媒体の貸し出しを行うことを基本としている。従って、上側台間機本体部分7として、紙幣識別機73のみが内蔵されたユニット、硬貨選別機74のみが内蔵されたユニット、あるいは灰皿を備えたユニット、空気清浄機を備えたユニット、テレビが収納されたユニットなどに変更することができる。さらには玉通路や玉計数器が収納されたユニットを用意すれば投入されたプリペイドカードの残金に応じて中継器4を介して玉計数器を制御し、玉貸機として玉を貸し出すこともできる。
【0039】
すなわち、上側台間機本体部分7のユニットケース71と同一形状および寸法のユニットケースと、中継器4の上側コネクタ41に接続可能なコネクタとを備えた各種の上側台間機本体部分を用意しておけば、希望に応じて、各種のユニットに交換することができる。また、カードリーダライタ84のみが必要な場合には、ユニットケースと前面パネルのみからなるダミーの上側台間機本体部分を用意しておき、これを取り付ければよい。
【0040】
勿論、カードリーダライタを基本とする代わりに、例えば紙幣識別機を基本とすることもできる。この場合には、制御器と紙幣識別機を下側台間機本体部分8あるいは上側台間機本体部分7に収納した構成とし、他方の台間機本体部分として各種のものを用意しておけばよい。
【0041】
さらに、本例では、上下に分割された台間機本体3の背面に単一の中継器4を取り付け、この中継器4に配置した上下のコネクタ41、42を介して、各台間機本体部分7、8との電気的な接続をとるようにしている。従って、台間機ホルダ2に上下の台間機本体部分7、8を差し込むだけでこれらの間が電気的に接続されるので、上下に分割した台間機3の配線を簡単に形成できる。
【0042】
さらにまた、中継器4を介して、下側台間機本体部分8に収納されている制御器83と上側台間機本体部分7に収納されている紙幣識別機73および硬貨識別機74との間の電気的接続も形成される。よって、単一の制御器83を用いて上下に分割された台間機本体部分7、8に収納されている各機構部(73、74、84)を制御できるので便利である。
【0043】
次に、本例の台間機1では、台間機ホルダ2を上下に分割した構成としてある。従って、上下に長い台間機ホルダ2の構成枠をプレス成形する場合に比べて、半分の長さの垂直枠51、61をプレス成形すればよいので、プレス金型のコストを低減できるという利点がある。また、分割された上側ホルダ5および下側ホルダ6を同一形状および同一寸法として、その構成部品を共通化してあるので、プレス金型の種類を増やす必要がなく、部品管理も容易であり、上下のホルダ製作も容易になる。
【0044】
特に、本例では、上下のホルダ5、6の構成部品として、垂直金属枠と水平金属枠の2種類でよく、従って、プレス成形用の金型も2種類のみでよい。従って、部品コストを大幅に低減できるので、台間機ホルダの大幅なコストダウンを達成できる。
【0045】
また、上下のホルダ5、6に着脱可能に取り付けられる上側台間機本体部分および下側台間機本体部分も同一形状および寸法としてあるので、台間機1の仕様を変更する場合などにおいて、台間機ホルダ2の側を変更する必要がない。よって、汎用的な台間機ホルダを実現できる。
【0046】
(その他の実施の形態)
上記の例は、台間機本体を上下に二分割すると共に台間機ホルダも同様に上下に二分割した構造のものであるが、台間機本体および台間機ホルダを上下に三分割以上することも可能である。また、台間機ホルダを分割せずに、台間機本体のみを上下に分割するようにしてもよい。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の台間機においては、上下に分割された台間機本体に単一の中継器を取り付け、この中継器に配置した複数の中継器側コネクタを介して、台間機本体を構成している各台間機本体部分との電気的な接続をとるようにしている。
【0048】
また、台間機ホルダに各台間機本体部分を差し込むだけで、これらと中継器とが電気的に接続された状態が形成される。
【0049】
従って、本発明によれば、複数に分割された台間機本体部分の間、およびこれらと外部との間の配線接続を、簡単に形成でき、またスペースも少なくて済む。
【0050】
さらに、中継器を介して、台間機本体部分の一つに搭載されている制御器と、他の台間機本体部分との間の電気的接続も形成される。よって、単一の制御器を用いて複数に分割された台間機本体部分に収納されている各機構部を制御できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)、(b)および(c)は、本発明を適用した台間機を示す正面図、側面図および背面図である。
【図2】(a)、(b)および(c)は、図1の台間機における台間機本体を構成している上側台間機本体部分を示す正面図、側面図および背面図である。
【図3】(a)、(b)および(c)は、図1の台間機における台間機本体を構成している下側台間機本体部分を示す正面図、側面図および背面図である。
【図4】(a)および(b)は、図1の台間機における中継器が取り付けられた状態の台間機ホルダを示す側面図および背面図である。
【図5】(a)および(b)は、図4の台間機ホルダを構成している上側ホルダを示す側面図および下側ホルダを示す側面図であり、(c)は台間機ホルダに取り付けられている中継器を示す側面図である。
【符号の説明】
1 台間機
2 ホルダ
3 台間機本体
4 中継器
41、42 コネクタ(中継器側コネクタ)
43a、43b、44a、44b 位置決め用のピン
5 上側ホルダ
6 下側ホルダ
51、61 垂直金属枠
52、62 上側水平金属枠
53、63 下側水平金属枠
7 上側台間機本体部分
71 ユニットケース
72 前面パネル
73 紙幣識別機
74 硬貨識別機
75 コネクタ(台間機本体側コネクタ)
8 下側台間機本体部分
81 ユニットケース
82 前面パネル
83 制御器
84 カードリーダライタ
85 コネクタ(台間機本体側コネクタ)
Claims (2)
- 遊戯台の隣接位置に取り付けられている台間機ホルダと、この台間機ホルダに対して着脱可能に取り付けられている台間機本体と、台間機ホルダに取り付けた中継器とを有し、前記遊戯台で使用する遊戯媒体の貸し出し処理を行う台間機において、
前記台間機本体は、遊戯台上下方向に分割された複数の台間機本体部分から構成され、各台間機本体部分は配線接続用の台間機側コネクタを備えており、
前記中継器は、各台間機本体部分の前記台間機側コネクタのそれぞれに着脱可能に結合している複数の中継器側コネクタを備えており、
前記台間機本体部分の一つには、前記台間機本体部分のそれぞれの動作制御を司る共通の制御器が搭載されており、
当該制御器は、前記中継器を介して、各台間機本体部分に対して電気的に接続されていることを特徴とする台間機。 - 請求項1において、
前記台間機本体部分は、前記台間機ホルダに対して水平に押し込むことにより当該台間機ホルダに取り付け可能であり、水平に引き出すことにより当該台間機ホルダから取り外し可能であり、
前記台間機側コネクタは、前記台間機本体部分を押し込むことにより、前記中継器側コネクタに差し込み可能であり、前記台間機本体部分を引き出すことにより前記中継器側コネクタから引き抜き可能であることを特徴とする台間機。
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