JP3838199B2 - ワイヤ放電加工装置 - Google Patents
ワイヤ放電加工装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3838199B2 JP3838199B2 JP2002582685A JP2002582685A JP3838199B2 JP 3838199 B2 JP3838199 B2 JP 3838199B2 JP 2002582685 A JP2002582685 A JP 2002582685A JP 2002582685 A JP2002582685 A JP 2002582685A JP 3838199 B2 JP3838199 B2 JP 3838199B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- machining
- shape
- workpiece
- approach point
- approach
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
- 238000003754 machining Methods 0.000 claims description 175
- 238000012545 processing Methods 0.000 claims description 35
- 230000015572 biosynthetic process Effects 0.000 claims description 23
- 230000003247 decreasing effect Effects 0.000 claims 3
- 230000001105 regulatory effect Effects 0.000 claims 1
- 238000006243 chemical reaction Methods 0.000 description 15
- 238000000034 method Methods 0.000 description 6
- 238000012805 post-processing Methods 0.000 description 4
- 239000011347 resin Substances 0.000 description 4
- 229920005989 resin Polymers 0.000 description 4
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 3
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 3
- 239000007788 liquid Substances 0.000 description 3
- 238000000465 moulding Methods 0.000 description 3
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 2
- 239000000284 extract Substances 0.000 description 1
- 238000009763 wire-cut EDM Methods 0.000 description 1
Images
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23H—WORKING OF METAL BY THE ACTION OF A HIGH CONCENTRATION OF ELECTRIC CURRENT ON A WORKPIECE USING AN ELECTRODE WHICH TAKES THE PLACE OF A TOOL; SUCH WORKING COMBINED WITH OTHER FORMS OF WORKING OF METAL
- B23H7/00—Processes or apparatus applicable to both electrical discharge machining and electrochemical machining
- B23H7/02—Wire-cutting
- B23H7/06—Control of the travel curve of the relative movement between electrode and workpiece
- B23H7/065—Electric circuits specially adapted therefor
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Electrochemistry (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)
Description
この発明は、ワイヤ電極と被加工物との極間に加工電力を供給して前記被加工物の加工を行う、ワイヤ放電加工装置の改良に関するものである。
背景技術
まず、ワイヤ放電加工において、被加工物加工面の凹部の形成について説明する。第6図は、ワイヤ放電加工を行う際のワイヤ電極と被加工物との相対移動経路(以下、電極経路と呼ぶ)を示す説明図であり、図において、1は被加工物、2は被加工物1を目的とする輪郭形状に加工する電極経路の加工形状部分(以下、形状部分と呼ぶ)、3は加工開始穴等加工を開始する点(以下、加工開始点と呼ぶ)、4は加工開始点3から形状部分2に至る電極経路の助走経路部分(以下、助走部分と呼ぶ)、Oは形状部分2と助走部分4の接続点(以下、アプローチ点と呼ぶ)である。また、第7図は、第6図のアプローチ点O近傍の拡大図であり、第6図と同一符号は同一又は相当部分を示している。第7図において、5はワイヤ電極、6は凹部である。
周知のように、ワイヤ放電加工はワイヤ電極5を糸鋸のごとく使用して被加工物1を切り抜く加工法であり、第6図のように、形状部分2だけではなく、助走部分4も加工される。
通常のワイヤ放電加工の形状部分2では、ワイヤ電極5の半径、放電ギャップ長や仕上げ加工代等を考慮し、加工形状に対して所定の距離(以下、オフセット量と呼ぶ)だけ隔たった経路を設定し、このオフセット経路に沿ってワイヤ電極5の中心を移動させて加工を行う。即ち、第7図に示すように、ワイヤ電極5は加工開始点3から助走部分4を通り、アプローチ点Oから形状部分2へと移動し、形状部分2を一周した後に再びアプローチ点Oから助走部分4を経由し、加工開始点3へ戻る。
さて、前記のようにワイヤ電極5を移動させた場合、ワイヤ電極5が形状部分2を一周するにあたり、アプローチ点O以外の形状部分2はワイヤ電極5が1回通過するのみであるが、アプローチ点Oだけはワイヤ電極5が2回通過することになる。アプローチ点Oの2回目の通過時に加工すべき被加工物1は、既に1回目の通過で除去された後であるので、既に加工された面に対して放電が発生することになり、加工面にはオーバーカットが生じる。したがって、アプローチ点O近傍における被加工物1の加工面には、凹部6が形成される。
ワイヤ放電加工された被加工物が樹脂成形用金型である場合のように加工形状を転写して樹脂成形を行う場合、ワイヤ放電加工の被加工物である金型の加工面に凹部6があると成形された樹脂製品に意図しない模様が出てしまうため、金型には凹部6のない均一な形状を作る必要がある。このため、第7図のような被加工物加工面の凹部6をワイヤ放電加工等による後加工により除去する必要がある。このような場合は、第8図の斜線で示した体積分全体を被加工物1から除去する必要がある。
また、前記凹部6の形成を抑制する方法として、日本国特開平4−189421号公報に開示されたワイヤ放電加工方法がある。この方法は第9図に示すように、形状部分2上に第1のアプローチ点OA及び第2のアプローチ点OBを設定し、助走部分の経路をこれら二つのアプローチ点に接続し(助走部分4A及び4B)、これら二つのアプローチ点間の形状部分の電極経路(第9図のアプローチ点OA及びOBの間)を削除するようプログラムを変更し、電極経路を第9図に示すように変更するものである。
さらに、前記凹部6の形成を抑制する方法として、国際出願番号PCT/JP01/09577号の発明がある。この発明は、二つのアプローチ点を設定せずに、電極経路は第7図と同様として、電極経路の助走部分4及び形状部分2を接続するアプローチ点Oと形状部分2におけるワイヤ電極5の中心との距離が、ワイヤ電極5の単位移動距離当たりの被加工物1の加工体積が減少する範囲内である場合に、ワイヤ電極5の単位移動距離当たりの加工エネルギを減少させて加工を行うものである。
前記のように被加工物が樹脂成形用金型である場合において、被加工物1のアプローチ点O近傍において、第7図のような凹部6ではなく、第10図のような凸部7が形成された場合は、第8図の斜線で示した体積分全体の除去は必要でなく、第10図の凸部7のみを除去すればよいため、後加工に要する時間を大幅に短縮することができる。このように、被加工物1のアプローチ点O近傍の形状を積極的に凸形状とした方がよい場合もある。
また、被加工物がプレス金型のダイである場合には、被加工物1のアプローチ点O近傍の形状が第10図の凸部7のような凸形状であると、パンチと衝突して金型が損傷することになるため、凸部7の除去が必要であるが、必ずしも後加工が不要なプレス金型等の場合においては第7図の凹部6のような凹形状であってもよい場合もある。
前記の日本国特開平4−189421号公報に開示された発明及び国際出願番号PCT/JP01/09577号の発明は、前記凹部6の形成を抑制する一定の効果を有するが、被加工物加工面のアプローチ点近傍の形状を被加工物の用途に応じて所望の形状に調節できるものではない。
発明の開示
この発明は、前記のような課題を解決するためになされたものであり、被加工物加工面のアプローチ点近傍の形状を被加工物の用途に応じて所望の形状に調節できるワイヤ放電加工装置を得ることを目的とする。
この発明に係るワイヤ放電加工装置は、駆動手段によりワイヤ電極と被加工物とを相対移動させ、前記ワイヤ電極と被加工物との極間に加工電力供給手段により加工エネルギを供給し、放電により前記被加工物の加工を行うワイヤ放電加工装置において、前記被加工物の用途に応じて、前記被加工物加工面の前記相対移動経路の助走経路部分及び加工形状部分を接続するアプローチ点近傍の形状を凸形状又は凹形状に所望の度合いにて指示する形状指示手段と、前記形状指示手段による指示値に基づき前記アプローチ点近傍の形状を調節する調節手段とを備えたものである。
また、この発明に係るワイヤ放電加工装置は、前記調節手段が前記加工エネルギを増減させる加工エネルギ調節係数設定手段であるものである。
また、この発明に係るワイヤ放電加工装置は、駆動手段によりワイヤ電極と被加工物とを相対移動させ、前記ワイヤ電極と被加工物との極間に加工電力供給手段により加工エネルギを供給し、放電により前記被加工物の加工を行うワイヤ放電加工装置において、前記相対移動経路の助走経路部分及び加工形状部分を接続するアプローチ点と前記加工形状部分における前記ワイヤ電極の中心との距離が、前記ワイヤ電極の単位移動距離当たりの前記被加工物の加工体積が減少する範囲内である場合に、前記ワイヤ電極の単位移動距離当たりの前記加工エネルギを減少させて前記被加工物加工面のアプローチ点近傍の凹部の形成を抑制する加工エネルギ調節手段と、前記被加工物の用途に応じて、前記被加工物加工面のアプローチ点近傍の形状を凸形状又は凹形状に所望の度合いにて指示する形状指示手段と、前記形状指示手段による指示値に基づき前記被加工物加工面のアプローチ点近傍の形状を調節する加工エネルギ調節係数設定手段とを備え、前記加工エネルギ調節係数設定手段により、前記被加工物加工面のアプローチ点近傍の凹部の形成を抑制する加工エネルギ調節手段による加工エネルギの設定値を増減することにより、前記被加工物加工面のアプローチ点近傍に所望の凸形状又は凹形状を形成するものである。
また、この発明に係るワイヤ放電加工装置は、駆動手段によりワイヤ電極と被加工物とを相対移動させ、この相対移動経路の助走経路部分及び加工形状部分を接続する異なる二つのアプローチ点(第1のアプローチ点及び第2のアプローチ点)を設定し、前記アプローチ点間の加工形状部分の前記相対移動経路を削除して、前記第1のアプローチ点から前記第2のアプローチ点に至る前記相対移動経路の加工形状部分の加工を行うワイヤ放電加工装置において、前記被加工物の用途に応じて、前記アプローチ点近傍の形状を凸形状又は凹形状に所望の度合いにて指示する形状指示手段と、前記形状指示手段による指示値に基づき前記第1のアプローチ点と前記第2のアプローチ点との距離を調節するアプローチ点間距離調節手段とを備えたものである。
この発明に係るワイヤ放電加工装置は以上のように構成されているため、被加工物加工面のアプローチ点近傍の形状を被加工物の用途に応じて所望の形状に調節できるという効果を奏する。
発明を実施するための最良の形態
実施の形態1
第1図は、この発明の実施の形態1に係るワイヤ放電加工装置の構成を示す説明図であり、図において、1は被加工物、5はワイヤ電極、8はワイヤ電極供給手段、9は加工液供給手段、10は駆動手段、11は加工電力供給手段、12は制御手段、13は加工エネルギ調節手段、14は加工エネルギ投入比率テーブル、15は被加工物1の用途に応じて被加工物1加工面のアプローチ点近傍の形状を凸形状又は凹形状に所望の度合いにて指示する形状指示手段、16は形状指示手段15による指示値に基づき被加工物1加工面のアプローチ点近傍の形状を調節する調節手段である加工エネルギ調節係数設定手段、17は加工エネルギ調節係数変換テーブルである。
この発明の実施の形態1に係る第1図のワイヤ放電加工装置は、国際出願番号PCT/JP01/09577号の発明と同様に、アプローチ点に近づくに従って加工エネルギを減少させることにより、被加工物1加工面の凹部の形成を抑制する機能を有するものである。
第1図において、ワイヤ電極供給手段8は、ワイヤ電極5を繰り出し、所定の速度で走行させながら、ワイヤ電極5に適切な張力を付与する。加工液供給手段9は、ワイヤ電極5と被加工物1との極間に加工液を供給する。加工電力供給手段11は、前記極間にパルス状の電圧を印加し、放電を発生させる。
加工エネルギ調節手段13は、制御手段12内に格納されている電極経路を記述したプログラムから、オフセットの設定情報に基づき、オフセットの設定が解除されるアプローチ点の位置を認識する。また、加工エネルギ調節手段13は、加工中に前記オフセットの設定が解除されるアプローチ点の座標と電極経路の加工形状部分における現在のワイヤ電極中心の座標との距離を計算し、加工エネルギ投入比率テーブル14を用いて、アプローチ点近傍の凹部の形成を抑制する加工エネルギの比率を求め、加工電力供給手段11に対して加工エネルギを所定の割合で減少させるようにパラメータの変更を行う機能を有する。
また、第2図は形状指示手段15の例を示す説明図であり、スライドバーを用いた場合を示している。このようなスライドバーを図示しないCRT等の表示手段に表示させ、指示部15aを例えばマウスによるドラッグ操作等により左右に移動させることにより、作業者が加工エネルギを調節する度合いを指示することができる。指示部15aにより指示された指示値は、加工エネルギ調節係数設定手段16に送られる。このように送られた指示値を基に、加工エネルギ調節係数設定手段16が、例えば第3図のような加工エネルギ調節係数変換テーブル17を用いて加工エネルギ調節係数H1を求め、加工エネルギ調節手段13に加工エネルギ調節係数H1を送る。加工エネルギ調節手段13は、加工エネルギ調節係数設定手段16から送られた加工エネルギ調節係数H1を加工エネルギ値に乗じて、加工電力供給手段11に対して投入すべき加工エネルギを出力するようにパラメータの変更を行う。
例えば、第3図のような加工エネルギ調節係数変換テーブル17を設定した場合、指示部15aによるスライドバーの指示値が0であった場合は、加工エネルギ調節係数設定手段16が加工エネルギ調節手段13に送る加工エネルギ調節係数H1が1であるため、加工エネルギ調節手段13は、加工エネルギ投入比率テーブル14によるアプローチ点近傍の凹部の形成を抑制する加工エネルギの比率に1を乗じた値を加工エネルギ値に乗じて、即ち加工エネルギ投入比率テーブル14によるアプローチ点近傍の凹部の形成を抑制する加工エネルギの比率を加工エネルギ値に乗じて、加工電力供給手段11に対して投入すべき加工エネルギを出力するようにパラメータの変更を行う。従って、アプローチ点近傍の凹部の形成を抑制するように加工エネルギが投入される。
指示部15aによるスライドバーの指示値が+2であった場合、加工エネルギ調節係数設定手段16が加工エネルギ調節手段13に送る加工エネルギ調節係数H1が0.6であるため、加工エネルギ調節手段13は、加工エネルギ投入比率テーブル14によるアプローチ点近傍の凹部の形成を抑制する加工エネルギの比率に更に0.6を乗じた値を加工エネルギ値に乗じて、加工電力供給手段11に対して投入すべき加工エネルギを出力するようにパラメータの変更を行う。従って、投入される加工エネルギがアプローチ点近傍の凹部の形成を抑制する加工エネルギよりも小さくなっているため加工体積が減少し、被加工物加工面のアプローチ点近傍には、第10図に示したような凸形状が形成される。
また、指示部15aによるスライドバーの指示値が−1であった場合、加工エネルギ調節係数設定手段16が加工エネルギ調節手段13に送る加工エネルギ調節係数H1が1.2であるため、加工エネルギ調節手段13は、加工エネルギ投入比率テーブル14によるアプローチ点近傍の凹部の形成を抑制する加工エネルギの比率に更に1.2を乗じた値を加工エネルギ値に乗じて、加工電力供給手段11に対して投入すべき加工エネルギを出力するようにパラメータの変更を行う。従って、投入される加工エネルギがアプローチ点近傍の凹部の形成を抑制する加工エネルギよりも大きくなっているため加工体積が増大し、被加工物加工面のアプローチ点近傍には、第7図に示したような凹形状が形成される。
以上のように、被加工物の用途に応じて、作業者が形状指示手段15により、被加工物加工面のアプローチ点近傍に凸形状を形成したい場合には正の指示値を指示し、被加工物加工面のアプローチ点近傍に凹形状を形成したい場合には負の指示値を指示することにより、被加工物加工面のアプローチ点近傍の形状を所望の形状に調節することができる。
以上の説明においては、加工エネルギ投入比率テーブル14、並びに、形状指示手段15、加工エネルギ調節係数変換テーブル17及び加工エネルギ調節係数設定手段16を用いて、加工エネルギ調節手段13により加工エネルギを調節する場合を説明したが、加工エネルギ投入比率テーブル14と加工エネルギ調節係数変換テーブル17とを合わせたテーブルにより、形状指示手段15による指示値に対応した加工エネルギ調整係数を加工エネルギ調節係数設定手段16により設定し、加工エネルギ調節手段13により加工エネルギを調節するようにしてもよい。
実施の形態2
第4図は、この発明の実施の形態2に係るワイヤ放電加工装置の構成を示す説明図であり、図において、実施の形態1の第1図と同一符号は同一又は相当部分を示している。第4図において、18はプログラム自動変換手段、19は形状指示手段15による指示値に基づき被加工物1加工面のアプローチ点近傍の形状を調節する調節手段であるアプローチ点間距離調節手段、20はアプローチ点間距離変換テーブルである。
この発明の実施の形態2に係る第4図のワイヤ放電加工装置は、日本国特開平4−189421号公報に開示されたワイヤ放電加工機と同様に、第9図のような電極経路によりアプローチ点近傍における被加工物1加工面の凹部の形成を抑制する機能を有するものである。
プログラム自動変換手段18は、第6図のような加工を行う場合において、制御手段12内に格納されている電極経路を記述したプログラムから、オフセット量の設定情報に基づいてアプローチ点Oを抽出し、助走部分4と形状部分2を把握する。次に、第9図のように形状部分2上に第1のアプローチ点OA及び第2のアプローチ点OBを設定し、助走部分の経路をこれら二つのアプローチ点に接続し(助走部分4A及び4B)、これら二つのアプローチ点間の形状部分の電極経路(第9図のアプローチ点OA及びOBの間)を削除するようプログラムを変更し、再び制御手段12内に格納する。
即ち、アプローチ点近傍の電極経路が第6図及び第7図に示すような場合には、第9図に示すように電極経路を変更する。制御手段12は、駆動手段10を駆動し、変更された電極経路に沿ってワイヤ電極5と被加工物1とを相対的に移動させる。
以上のように、プログラム自動変換手段18により、電極経路プログラムに対してワイヤ電極5が助走部分4Aから形状部分2へ入る際に通過する第1のアプローチ点OAと、形状部分2から助走部分4Bへ戻る際に通過する第2のアプローチ点OBとを設け、これら二つのアプローチ点間の形状部分にはワイヤ電極5を通過させないようプログラムを変更することにより、被加工物1加工面の凹部の形成を抑制できる。
形状指示手段15として実施の形態1の第2図と同様のスライドバーを用いた場合において、指示部15aにより指示された指示値は、アプローチ点間距離調節手段19に送られる。このように送られた指示値を基に、アプローチ点間距離調節手段19が、例えば第5図のようなアプローチ点間距離変換テーブル20を用いてアプローチ点間距離調節係数H2を求め、プログラム自動変換手段18にアプローチ点間距離調節係数H2を送る。
例えば、第5図のようなアプローチ点間距離変換テーブル20を設定した場合、指示部15aによるスライドバーの指示値が0であった場合は、アプローチ点間距離調節手段19がプログラム自動変換手段18に送るアプローチ点間距離調節係数H2が1であるため、プログラム自動変換手段18においてアプローチ点間距離の調節は行われず、アプローチ点近傍の凹部の形成を抑制するアプローチ点間距離が設定されて、加工が行われる。
指示部15aによるスライドバーの指示値が+2であった場合、アプローチ点間距離調節手模19がプログラム自動変換手段18に送るアプローチ点間距離調節係数H2が1.4であるため、プログラム自動変換手段18で設定されるアプローチ点間距離が1.4倍されて加工が行われる。従って、アプローチ点近傍の凹部の形成を抑制するアプローチ点間距離よりもアプローチ点間距離が長くなっているため、加工体積が減少し、被加工物加工面のアプローチ点近傍には、第10図に示したような凸形状が形成される
指示部15aによるスライドバーの指示値が−1であった場合、アプローチ点間距離調節手段19がプログラム自動変換手段18に送るアプローチ点間距離調節係数H2が0.8であるため、プログラム自動変換手段18で設定されるアプローチ点間距離が0.8倍されて加工が行われる。従って、アプローチ点近傍の凹部の形成を抑制するアプローチ点間距離よりもアプローチ点間距離が短くなっているため、加工体積が増大し、被加工物加工面のアプローチ点近傍には、第7図に示したような凹形状が形成される。
以上のように、被加工物の用途に応じて、作業者が形状指示手段15により、被加工物加工面のアプローチ点近傍に凸形状を形成したい場合には正の指示値を指示し、被加工物加工面のアプローチ点近傍に凹形状を形成したい場合には負の指示値を指示することにより、被加工物加工面のアプローチ点近傍の形状を所望の形状に調節することができる。
以上の説明においては、形状指示手段15としてCRT等の表示手段に表示させたスライドバーを用いる場合について説明したが、機械的に構成されたスライドバーであってもよい。また、機械的なスイッチやボリューム等又はタッチパネル等により形状指示手段15を構成してもよい。さらに、数値入力により被加工物加工面のアプローチ点近傍の形状を調節するように形状指示手段15を構成してもよい。
また、形状指示手段15をNCプログラムコードにて構成し、このNCプログラムコードによる指示値に応じて、被加工物加工面のアプローチ点近傍の形状を調節するようにしてもよい。
また、形状指示手段15の指示値に対応する被加工物加工面の加工後の形状を2次元又は3次元形状でCRT等の表示手段に表示させることもできる。このような構成により、作業者が指示値とこの指示値に対応する被加工物加工面の加工後の形状を認識しやすくなり、所望の形状を設定しやすくなる。
産業上の利用可能性
以上のように、この発明に係るワイヤ放電加工装置は、ワイヤ放電加工作業に用いられるのに適している。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の実施の形態1に係るワイヤ放電加工装置の構成を示す説明図である。
第2図は、形状指示手段の例を示す説明図である。
第3図は、加工エネルギ調節係数変換テーブルの例を示す説明図である。
第4図は、この発明の実施の形態2に係るワイヤ放電加工装置の構成を示す説明図である。
第5図は、アプローチ点間距離変換テーブルの例を示す説明図である。
第6図は、ワイヤ放電加工を行う際の電極経路を示す説明図である。
第7図は、第6図のアプローチ点近傍の拡大図である。
第8図は、後加工により被加工物加工面の凹部を除去する範囲を示す説明図である。
第9図は、二つのアプローチ点間の形状部分の電極経路を削除するように電極経路を変更することにより被加工物加工面の凹部の形成を抑制する従来技術における電極経路を示す説明図である。
第10図は、被加工物加工面のアプローチ点近傍に凸部を形成する場合の例を示す説明図である。
Claims (4)
- 駆動手段によりワイヤ電極と被加工物とを相対移動させ、前記ワイヤ電極と被加工物との極間に加工電力供給手段により加工エネルギを供給し、放電により前記被加工物の加工を行うワイヤ放電加工装置において、
前記被加工物の用途に応じて、前記被加工物加工面の前記相対移動経路の助走経路部分及び加工形状部分を接続するアプローチ点近傍の形状を凸形状又は凹形状に所望の度合いにて指示する形状指示手段と、
前記形状指示手段による指示値に基づき前記アプローチ点近傍の形状を調節する調節手段とを備えたことを特徴とするワイヤ放電加工装置。 - 請求の範囲1において、前記調節手段が前記加工エネルギを増減させる加工エネルギ調節係数設定手段であることを特徴とするワイヤ放電加工装置。
- 駆動手段によりワイヤ電極と被加工物とを相対移動させ、前記ワイヤ電極と被加工物との極間に加工電力供給手段により加工エネルギを供給し、放電により前記被加工物の加工を行うワイヤ放電加工装置において、
前記相対移動経路の助走経路部分及び加工形状部分を接続するアプローチ点と前記加工形状部分における前記ワイヤ電極の中心との距離が、前記ワイヤ電極の単位移動距離当たりの前記被加工物の加工体積が減少する範囲内である場合に、前記ワイヤ電極の単位移動距離当たりの前記加工エネルギを減少させて前記被加工物加工面のアプローチ点近傍の凹部の形成を抑制する加工エネルギ調節手段と、
前記被加工物の用途に応じて、前記被加工物加工面のアプローチ点近傍の形状を凸形状又は凹形状に所望の度合いにて指示する形状指示手段と、
前記形状指示手段による指示値に基づき前記被加工物加工面のアプローチ点近傍の形状を調節する加工エネルギ調節係数設定手段とを備え、
前記加工エネルギ調節係数設定手段により、前記被加工物加工面のアプローチ点近傍の凹部の形成を抑制する加工エネルギ調節手段による加工エネルギの設定値を増減することにより、前記被加工物加工面のアプローチ点近傍に所望の凸形状又は凹形状を形成することを特徴とするワイヤ放電加工装置。 - 駆動手段によりワイヤ電極と被加工物とを相対移動させ、この相対移動経路の助走経路部分及び加工形状部分を接続する異なる二つのアプローチ点(第1のアプローチ点及び第2のアプローチ点)を設定し、前記アプローチ点間の加工形状部分の前記相対移動経路を削除して、前記第1のアプローチ点から前記第2のアプローチ点に至る前記相対移動経路の加工形状部分の加工を行うワイヤ放電加工装置において、
前記被加工物の用途に応じて、前記アプローチ点近傍の形状を凸形状又は凹形状に所望の度合いにて指示する形状指示手段と、
前記形状指示手段による指示値に基づき前記第1のアプローチ点と前記第2のアプローチ点との距離を調節するアプローチ点間距離調節手段とを備えたことを特徴とするワイヤ放電加工装置。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
PCT/JP2001/010326 WO2003045614A1 (fr) | 2001-11-27 | 2001-11-27 | Appareil d'etincelage a fil electrode |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2003045614A1 JPWO2003045614A1 (ja) | 2005-04-07 |
JP3838199B2 true JP3838199B2 (ja) | 2006-10-25 |
Family
ID=11737976
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002582685A Expired - Fee Related JP3838199B2 (ja) | 2001-11-27 | 2001-11-27 | ワイヤ放電加工装置 |
Country Status (6)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6803537B2 (ja) |
EP (1) | EP1459828B1 (ja) |
JP (1) | JP3838199B2 (ja) |
CN (1) | CN1293977C (ja) |
TW (1) | TW541217B (ja) |
WO (1) | WO2003045614A1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10792745B2 (en) | 2017-11-14 | 2020-10-06 | Fanuc Corporation | Controller for wire electrical discharge machine and control method of wire electrical discharge machine |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4772142B2 (ja) | 2009-10-16 | 2011-09-14 | ファナック株式会社 | ワイヤカット放電加工機およびワイヤカット放電加工機による仕上げ加工方法 |
CN102210828B (zh) * | 2011-06-03 | 2012-07-25 | 祖冲 | 治疗牛皮癣的中药胶囊 |
JP5369205B2 (ja) * | 2012-02-27 | 2013-12-18 | ファナック株式会社 | 切込み加工時、逃げ加工時の加工傷を低減するワイヤ放電加工機およびワイヤ放電加工方法 |
WO2013161082A1 (ja) * | 2012-04-27 | 2013-10-31 | 三菱電機株式会社 | 加工プログラム生成装置、加工プログラム生成方法、および記録媒体 |
JP6034896B2 (ja) * | 2015-02-24 | 2016-11-30 | ファナック株式会社 | 結線穴位置を補正できるワイヤ放電加工機およびワイヤ放電加工方法 |
US10272510B2 (en) * | 2016-01-14 | 2019-04-30 | United Technologies Corporation | Electrical discharge machining apparatus |
JP6420291B2 (ja) * | 2016-11-11 | 2018-11-07 | ファナック株式会社 | プログラム生成装置 |
JP7372053B2 (ja) * | 2019-05-20 | 2023-10-31 | ファナック株式会社 | 演算装置 |
JP7424810B2 (ja) | 2019-12-06 | 2024-01-30 | ファナック株式会社 | プログラム編集装置およびワイヤ放電加工機 |
Family Cites Families (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5163094A (ja) * | 1974-11-30 | 1976-06-01 | Inoue Japax Res | Waiyakatsutohodenkakosochi |
JPS5645323A (en) * | 1979-09-20 | 1981-04-25 | Fanuc Ltd | Wire-cut processing method |
JPS58171220A (ja) * | 1982-04-02 | 1983-10-07 | Hitachi Seiko Ltd | ワイヤカツト放電加工機におけるコ−ナ部の加工方法 |
JPS61121829A (ja) * | 1984-11-16 | 1986-06-09 | Mitsubishi Electric Corp | ワイヤ放電加工方法 |
JPS63267121A (ja) * | 1987-04-22 | 1988-11-04 | Amada Co Ltd | ワイヤ−カツト放電加工装置 |
CN1016590B (zh) * | 1987-11-28 | 1992-05-13 | 北京电加工机床厂 | 提高线切割机床加工零件表面质量的方法及其装置 |
JP2633624B2 (ja) * | 1988-05-18 | 1997-07-23 | ファナック株式会社 | 抜き形状加工用のncデータ作成方法 |
JPH04189421A (ja) * | 1990-11-20 | 1992-07-07 | Mitsubishi Electric Corp | ワイヤ放電加工方法及びその装置 |
DE4228328C2 (de) * | 1992-08-26 | 1999-02-11 | Agie Sa | Maschine und Verfahren zum funkenerosiven Drahtschneiden mit einer im Querschnitt verformten Drahtelektrode |
JPH11826A (ja) * | 1997-06-16 | 1999-01-06 | Mitsubishi Electric Corp | ワイヤ放電加工法 |
CN2305838Y (zh) * | 1997-09-19 | 1999-02-03 | 北京市机械设备厂 | 玉米联合收获机 |
WO2003037558A1 (fr) * | 2001-11-01 | 2003-05-08 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Procede d'usinage par etincelage a fil et machine d'etincelage a fil |
-
2001
- 2001-11-27 CN CNB018120369A patent/CN1293977C/zh not_active Expired - Fee Related
- 2001-11-27 US US10/311,228 patent/US6803537B2/en not_active Expired - Lifetime
- 2001-11-27 WO PCT/JP2001/010326 patent/WO2003045614A1/ja active Application Filing
- 2001-11-27 EP EP01274837.2A patent/EP1459828B1/en not_active Expired - Lifetime
- 2001-11-27 JP JP2002582685A patent/JP3838199B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 2001-11-30 TW TW090129626A patent/TW541217B/zh not_active IP Right Cessation
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10792745B2 (en) | 2017-11-14 | 2020-10-06 | Fanuc Corporation | Controller for wire electrical discharge machine and control method of wire electrical discharge machine |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2003045614A1 (fr) | 2003-06-05 |
CN1293977C (zh) | 2007-01-10 |
JPWO2003045614A1 (ja) | 2005-04-07 |
EP1459828A4 (en) | 2007-08-01 |
US20040011767A1 (en) | 2004-01-22 |
EP1459828A1 (en) | 2004-09-22 |
CN1464807A (zh) | 2003-12-31 |
EP1459828B1 (en) | 2014-03-26 |
US6803537B2 (en) | 2004-10-12 |
TW541217B (en) | 2003-07-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5108132B1 (ja) | 被加工物を傾けてテーパ加工を行うワイヤ放電加工機 | |
JP3838199B2 (ja) | ワイヤ放電加工装置 | |
EP2631029B1 (en) | Wire electrical discharge method for reducing machining damage during cutting machining and escape machining | |
JP5689431B2 (ja) | プログラム指令によって加工経路の補正を行うワイヤ放電加工機の制御装置 | |
JP4255634B2 (ja) | ワイヤ放電加工装置およびワイヤ放電加工方法 | |
EP2617506B1 (en) | Wire electrical discharge machine carrying out electrical discharge machining by inclining wire electrode | |
CN106493469B (zh) | 能够根据姿势来控制加工条件的数值控制装置 | |
EP2295180B1 (en) | Wire electric discharge machining method, apparatus therefor, wire electric discharge machining program creating device, and computer-readable recording medium in which program for creating wire electric discharge machining program is stored | |
TWI696511B (zh) | 金屬線放電加工機之控制裝置及金屬線放電加工機之控制方法 | |
JP7364358B2 (ja) | ワイヤ放電加工機およびワイヤ放電加工方法 | |
KR102550278B1 (ko) | 와이어 방전 가공기, 가공 프로그램 편집 장치, 와이어 전극의 이동 방법, 및 가공 프로그램의 편집 방법 | |
JP4143384B2 (ja) | 放電加工方法 | |
JP5055715B2 (ja) | ワイヤ放電加工用nc制御装置 | |
JPWO2003037558A1 (ja) | ワイヤ放電加工方法及び装置 | |
JPH03478A (ja) | プラズマ切断方法及びプラズマ切断装置 | |
JP6506349B2 (ja) | ワイヤ放電加工機の制御装置、および、ワイヤ放電加工機の制御方法 | |
JPH01127226A (ja) | ワイヤ放電加工の制御方法 | |
JPH079261A (ja) | ワイヤ放電加工方法及びその装置 | |
JP2843399B2 (ja) | レーザ加工機の加工条件設定装置 | |
CN109308050B (zh) | 数值控制装置 | |
JP2640467B2 (ja) | 数値制御装置 | |
JPH0463630A (ja) | ワイヤ放電加工機の制御方法と装置 | |
CN111992829A (zh) | 一种中走丝水切割方法 | |
JPH02212026A (ja) | 放電加工方法及び装置 | |
JPH08294821A (ja) | 放電加工方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060711 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060724 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090811 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100811 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110811 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110811 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120811 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120811 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130811 Year of fee payment: 7 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |