JP3837986B2 - 永久磁石形モータ、永久磁石形モータの制御方法、永久磁石形モータの制御装置、圧縮機、冷凍・空調装置。 - Google Patents
永久磁石形モータ、永久磁石形モータの制御方法、永久磁石形モータの制御装置、圧縮機、冷凍・空調装置。 Download PDFInfo
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【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば冷凍・空調装置の圧縮機駆動用などに用いられる永久磁石型モータ及びその制御装置、永久磁石型モータを搭載した圧縮機あるいは冷凍・空調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、例えば冷蔵庫やエアコンの圧縮機モータなどには、回転数の制御が容易でかつ高効率な永久磁石型モータが多く使用されている。図18に従来のルームエアコンや冷蔵庫用の圧縮機の駆動用モータとして用いられている3相4極24スロットの永久磁石型モータについて示す。
【0003】
図において、1は内周面に軸方向へ延びる24本のスロット2が設けられている円筒状のステータコアであり、スロット2間にはティース部3が形成されている。4は各スロット2内にそれぞれ挿入されている巻線であり、これらの巻線4はU相、V相、W相の3つの相よって形成されており、スロット2間に跨って分布して巻かれる分布巻線形モータで、3相4極を形成するようにY結線されている。5はステータコア1及び巻線4を有するステータである。
【0004】
6はステータ5の軸線上に配置され、ステータ5に対して回転可能になるように軸受けなどにより支持されているロータを有する駆動軸、7は駆動軸6に固定されるロータのコア部、8はロータのコア部7の外周面に固定されている複数の永久磁石であり、これらの永久磁石8は、N極とS極とが回転方向に交互になるように着磁されている。9はコア部7及び永久磁石8を有するロータであり、このロータ9とステータ5との間には、空隙10が設けられている。
また、最近では、コア部7に永久磁石8を埋め込んで配置した磁石埋込型ロータなども用いられている。
【0005】
上記で説明したように構成される永久磁石型モータは、印加電圧と回転数がほぼ比例の関係にあるという特性があるため、回転数の制御はモータの各相に印加する電圧を制御することによって容易に行うことができる。
【0006】
次に本モータの駆動回路および駆動原理を図19、図20、図21を参照して説明する。図19は、モータ駆動用として良く用いられる一般的なモータの駆動回路図、図20は従来のモータの各相への電流の切り替わる順番を示した図、図21は従来の120度矩形波通電におけるスイッチングパターンと各相の電流波形を示した図である。このモータの駆動回路は,直流電源部11,主回路部12,および制御回路部13から構成される。直流電源部11は、電解コンデンサ、ダイオードブリッジ回路、などにより構成(図示せず)されており、交流電力を直流電力に変換して主回路部12へ直流電力を供給する。前記主回路部12は,6個のスイッチング素子Ua,Ub,Va,Vb,Wa,Wbと6個の環流ダイオードD1,D2・・・D6より構成され,それぞれの環流ダイオードは、スイッチング素子と並列に接続されている。
【0007】
また、スイッチング素子UaとUbを直列に接続してアーム部Uabを,スイッチング素子VaとVbを直列に接続しアーム部Vabを,同様にスイッチング素子WaとWbを直列に接続し,アーム部Wabが形成され,合計で3つのアームが形成されている。これらの,アーム部Uab,Vab,Wabは,それぞれ並列に接続され,3相のブリッジが形成される。この主回路部において,3相の各アーム部Uab,Vab,Wabが有するスイッチング素子の共通節点Uo,Vo,Woは,それぞれに対応するモータの端子U,端子V,端子Wに接続れている。
【0008】
また、制御回路部13は、誘起電圧検出部14、ロータ位置演算部15、転流制御回路部16、速度制御回路部17、PWMキャリア周波数生成回路18、及びduty制御部19より構成されている。以下に、制御回路部13の動作原理について説明する。
【0009】
まず、主回路部12の出力端子U,V,Wに接続された誘起電圧検出部14より、モータの回転駆動によって発生する各相の誘起電圧を検出する。誘起電圧は、ロータの回転に伴い永久磁石の磁束が変化し、ステータの巻線に鎖交することによって誘導される逆起電力であり、モータの巻数をN、ロータの回転によって発生する磁束の変化をdF/dtとすると、誘起電圧Vはファラデーの法則により(1)式で表すことができる。
V=N・dF/dt ……(1)
即ち、誘起電圧は、モータの巻数と永久磁石のつくる磁束の時間微分の積に比例して増大する。したがって、誘起電圧と回転数は比例するので誘起電圧を検出することにより、モータの回転速度とロータとステータの位置情報を得ることができる。
【0010】
次に、誘起電圧検出部14により検出した誘起電圧波形を基に、ロータ位置演算部15により、ロータの位置の演算を行う。ロータの位置検出は、誘起電圧検出部より検出した誘起電圧波形の零クロス点(誘起電圧が0Vとなる点)を検出することにより行うことができる。 (1)式より、誘起電圧Vは永久磁石の磁束の時間微分に比例することから、磁束の変化が最も小さい位置、即ち、永久磁石の磁極中心と、巻線の磁極中心とが一致する位置が誘起電圧の零クロス点になる。
【0011】
次に、ロータ位置演算部15で算出したロータ位置情報に基づき、転流制御回路部16は、主回路部12の各スイッチング素子Ua、Ub、Uc、Va、Vb、Vcの駆動信号を生成し、主回路部12の各スイッチング素子を駆動しON/OFFする。
【0012】
一方、ロータ位置演算部15と並列に接続された速度制御回路部17は、誘起電圧検出部14の信号を受けて、ロータの回転速度を算出し、ロータの回転数が指令値と等しくなるように電圧値の制御を行う。この電圧制御を行う方法として、一般的にPWM(Pulse Width Modulate:パルス幅変調)が広く用いられている。
PWM駆動方式では、速度制御回路部14が、PWMキャリア周波数生成回路18の生成した一定のキャリア周波数に対して、キャリアの一周期中の通電時間の割合(以下duty比と称す)を加減制御するduty制御部19に制御指令を送出している。即ち、回転数指令値より検出回転数が低い場合にはduty比を増加させ平均電圧を上昇させる。また、反対に回転数の指令値よりも回転数が高い場合には、duty比を減少させることにより平均電圧を低下させる。このようにduty比を変化させることによって回転数の制御を行っている。
【0013】
このように制御回路部13は、ロータ9の位置信号を受け,これに同期して,転流制御回路部16により主回路部12の各スイッチング素子をON/OFF制御している。図20に、3相Y結線された各相の巻線に流れる電流の切り替わる順番を、図21に図20に対応して各スイッチング素子のスイッチングのON/OFFの切替タイミングと、各相の端子電圧及び各相に流れる電流波形を示す。
【0014】
図20において3相Y結線された各相の巻線の中性点に流れ込む方向の電流を正とした場合、通電タイミングを6ステップに分けて、以下に示すS1、S2、S3、S4、S5、S6の順番で電流を繰り返し流すことにより、モータを回転駆動することができる。S1はU相からV相へ、S2はW相からV相へ、S3はW相からU相へ、S4はV相からU相へ、S5はV相からW相へ、S6はU相からW相への電流の流れる方向を示している。
【0015】
この電流の流れを実現するためのスイッチングの切替タイミングを図21において説明する。図において、横軸は電気角である。縦軸は各スイッチング素子Ua、Ub、Va、Vb、Wa、Wbの通電タイミングとU相、V相、W相にそれぞれ流れる電流波形Iu、Iv、Iwを示している。通電タイミングはONの状態とOFFの状態を表し、電流波形は通電タイミングと同期して記載してある。図において、まずS1で示した電気角の最初の60度の区間では、スイッチング素子Uaとスイッチング素子VbをONし、その他のスイッチング素子をOFFにする。これにより、図20のS1で示した▲1▼のU−V間に電流を流すことができる。また、アーム部Uabのスイッチング素子Uaに数kHzのキャリアを重畳させるPWM制御により電圧の制御を行っている。
【0016】
同様に、S2で、スイッチング素子VbとWaをONし、S3でスイッチング素子UbとWaをONし、S4でUbとVaをON、S5でVaとWbをON、S6でUaとWbをONとなるように電気角で60度毎に順次スイッチング素子のON/OFFを切り替えている。また、このときの各相の巻線に流れる電流は、電気角で120度の幅の矩形波形となる。このような通電方式を一般的に120度矩形波通電と称している。
【0017】
また、スイッチング素子Ua,Va、WaをPWM制御により、キャリアをON/OFFしてduty制御しているため、キャリアがON区間には電流が増加し、キャリアがOFFしている区間は電流が減少する。この電流の変動を電流リップルといい、電流波形はキャリアのON/OFF変動による電流リップルが重畳した波形となる。この電流リップルの振幅は、巻線抵抗をR、巻線のインダクタンスをLとするとL/Rなる時定数によって定まる。即ち、L/Rが小さい程、電流の変化が急峻になり、キャリアのON/OFF時の電流リップルが大きくなる。
【0018】
以上説明したように各スイッチング素子をON/OFFすることによって、ロータ位置演算部15にて算出したロータ位置に応じてステータの巻線に電流を流すことにより、回転磁界が発生し,この回転磁界と永久磁石7のつくる磁束の間に作用する磁気的な吸引力および反発力により,ロータ9を回転駆動させる。
【0019】
また、図22は、分布巻線方式のモータと集中巻線方式のモータの騒音の周波数分析結果を示す図であり、横軸に周波数、縦軸に騒音値を示したものである。図は、分布巻線方式とステータ5のティース部3に直接巻線を巻き付ける集中巻線方式を適用した場合の定格出力に対する負荷を40%、回転数を20%、PWMキャリア周波数を3kHzとした場合のモータの騒音値を0〜10kHzの範囲で周波数分析した結果である。本図において(a)が分布巻線仕様、(b)が集中巻線仕様の騒音の測定結果であり、横軸に周波数、縦軸に騒音値を表した図である。この結果から、3kHz付近の周波数帯に着目して両者を比較すると、分布巻線を用いた場合に対し、集中巻線を用いた場合の方が3kHz付近でのピーク騒音値が大きいことがわかる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
従来の永久磁石型モータは以上のように構成されているので、PWM制御によるキャリアのON/OFFにより、電流波形にキャリアのON/OFFによる電流リップルが重畳した波形となっていた。この電流リップルは、加振源となりステータ及び、ロータの振動を引き起こし、高周波の耳障りな騒音を増大させていた。このPWMキャリアに伴う振動、騒音は、電流リップルの振幅が大きいほど顕著に発生していた。特に、回転数の比較的低い領域では、PWMキャリアのON時間に対しOFF時間を長くして平均電圧を低くするduty制御が行われるため、OFF時間の電流の落ち込みが大きくなり、電流変動が大きく電流リップルを増大させていた。
【0021】
また、120度矩形波通電においては、電気角で60度毎に相切替が行われるため、電気角で60度の周期でトルクの落ち込みを生じ、トルクの変動すなわちトルクリップルを増大させていた。このトルクリップルは、回転方向の加振力として作用し、ロータを有する駆動軸の共振を引き起こし、振動、騒音を増大させていた。24スロット4極の永久磁石型モータの場合、トルクリップルはモータ1回転につき12回の周期で発生するため、キャリア周波数などと比べ、低周波の加振源となり、特に、モータが比較的低速で回転駆動している場合に、駆動軸の共振周波数と一致することにより騒音、振動を引き起こしていた。
【0022】
従って電流リップルを小さくするために、PWMキャリア周波数を全回転数領域に渡って大きくし、キャリアのOFF時間を短くすることが考えられるが、この場合、キャリア音は低減できるが、モータや圧縮機に発生する漏洩電流は、キャリア周波数が大きい程、また、モータの回転数が大きくなるにしたがい、インバータ電源の高調波成分の漏洩電流も増大するといった問題が発生していた。特に、オゾン層の破壊がないHFC系の新冷媒を用いた圧縮機に適用する場合は、相溶性のよいエステル油やポリグリコール油などと組み合わせて用いる必要があるが、従来から用いられているCFC系やHCFC系の冷媒に用いられている鉱油と比べて、体積抵抗率が低いため、漏洩電流が大きくなり、漏洩電流の低減と低騒音化の両立は大きな課題であった。
【0023】
また、圧縮機駆動用モータに用いた場合、モータの回転に伴って発生するトルクリップルが加振源となり、ロータを有する駆動軸の共振を引き起こし、圧縮機要素部を介して、圧縮機の配管やマフラーの振動、騒音を増大させるといった現象を生じていた。このため、防振材などで、振動、騒音を低減するなどの対策を投じる必要が生じ、圧縮機のコストを増加させていた。また、エアコンや冷凍機の圧縮機用モータに用いた場合は、圧縮機自体が加振源となり、室外ユニットの筐体と共鳴し、振動、騒音が増幅されていた。
【0024】
また、120度矩形波通電においては、相切替時にスイッチング素子がOFFした瞬間に巻線に蓄えられたエネルギーを電源部へも戻そうとスイッチング素子と並列に接続された還流ダイオードを通り、電流の環流が生じる。一方、相切替時にスイッチング素子がOFFしている無通電の区間は、誘起電圧を検出できる唯一の区間であるが、電流の環流時間が長すぎた場合、電流の環流による影響で還流電流に誘起電圧によるの電流の零クロス点がまぎれ込んでしまい、零クロス点が分かりにくくなりロータの位置を検出することができなくなり、誤検知によりモータの脱調を生じていた。この脱調減少は、回転速度に対して相対的な環流時間の大きくなる高速回転駆動時に発生していた。
【0025】
また、ロータを磁石埋込構造とした場合、電機子巻線に流れる電流によって発生する磁束と、永久磁石の発する磁束との間に作用するフレミングの左手の法則に従うトルク(マグネットトルク)の他に、ロータ表面の鉄部と電機子巻線に流れ電流によってできる磁束の作用による吸引力(リラクタンストルク)が発生するため、マグネットトルクに加えリラクタンストルクが重畳されることにより、磁石表面配置型ロータと比べて、トルクリップルが増大し、より一層大きな振動、騒音を引き起こしていた。
【0026】
また、ステータ5のティース部3に直接巻線を巻き付ける集中巻線方式を適用した場合、分布巻線仕様に比べて効率は良いが、その起磁力分布が矩形波的に変化するため、高次の高調波成分が多く含まれたアンバランスな波形となり、正弦波的な起磁力分布を有する分布巻線と比べて、より一層トルクリップルを増大させ、また、PWMキャリアのON/OFFに伴うピーク音を増大させていた。
【0027】
本発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、PWMキャリアのスイッチングに伴う電流リップルの振幅を小さくし、振動、騒音を抑制するものである。また、低回転数領域にて、電流リップルの影響により振動、騒音が増大するのを防止するものである。また、120度矩形波通電における低速回転時のトルクリップルを抑制し、トルクリップルに伴う周方向の加振力を低減し、駆動軸の共振による振動、騒音を低減することを目的とする。また、圧縮機の配管やマフラーなどに伝達して振動、騒音の原因となる加振源を抑制して、防振材などにより遮音対策することなく、振動、騒音を抑制し、低コストな圧縮機を得ることを目的とする。
【0028】
また、圧縮機の駆動によって発生する加振力を低減して、エアコンや冷凍機の室外ユニットから発する騒音を抑制するものである。また、高速回転時における、ロータ位置の誤検知をなくし、信頼性の高い駆動システムを得ることを目的とする。また、構造上トルクリップルが大きくなる磁石埋込型ロータを用いても、回転方向の加振力を低減し、駆動軸の共振が原因で発生する振動、騒音を抑制することを目的とする。
【0029】
また、高次の起磁力高調波を多く含んだ集中巻線ステータを用いた場合であっても、トルクリップル及びPWMキャリア周波数に伴う加振力を低減して低騒音な永久磁石型モータを得ることを目的とする。また、HFC系冷媒に相溶性のよいが体積効率の低いエステル油やポリグリコール油を用いた圧縮機であっても、圧縮機の低騒音化を実現しつつ、且つ、漏洩電流を低減させた圧縮機駆動用の永久磁石型モータを得ることを目的とする。また、低振動、低騒音の冷凍・空調装置を得ることを目的とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の発明に関わる永久磁石モータは、複数相の電機子巻線を有する固定子と駆動軸に回転子を有する永久磁石を用いた可変速モータにおいて、前記電機子巻線に接続される複数個の駆動用スイッチング素子により構成されるインバータ回路と、スイッチング素子群の切り換え周波数を生成するキャリア周波数生成手段と、キャリア周波数生成手段により生成されたキャリア周波数にしたがってスイッチング素子群を順次切り換える制御手段と、回転子の位置を検出する回転子位置検出手段と、回転子位置検出手段によりの位置情報をもとに回転数を演算する回転数演算手段と、を備え、回転数演算手段により得られた回転数に対応して、キャリア周波数生成手段により生成されるキャリア周波数を変更してキャリアのスイッチングに伴う電流リップルの影響による振動・騒音を低減するようにしたものである。
【0031】
本発明の第2の発明に関わる永久磁石モータは、制御手段に 通電波形の信号を送出する通電波形切り換え手段と、回転数を検出する検出手段と、を備え、検出手段により検出した回転数に応じて、通電波形切り換え手段により生成される通電波形を切り換えるようにしたものである。
【0037】
本発明の第3の発明に関わる永久磁石モータは、永久磁石を回転子内部に埋め込んだ永久磁石埋込型回転子を用いたものである。
【0038】
本発明の第4の発明に関わる永久磁石モータは、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の制御装置にて駆動される永久磁石モータにおいて、スロット間に設けられたティース部ごとに巻線を巻付けた集中巻ステータを使用したものである。
【0039】
本発明の第5の発明に関わる永久磁石モータは、請求項3また請求項4に記載の永久磁石型モータを圧縮機駆動用モータに適用したものである。
【0040】
本発明の第6の発明に関わる永久磁石モータは、冷凍サイクルを構成する冷凍・空調装置において、複数相の電機子巻線を有する固定子と駆動軸に回転子を有する永久磁石を用いた可変速モータと、電機子巻線に接続される複数個の駆動用スイッチング素子により構成されるインバータ回路と、スイッチング素子群の切り換え周波数を生成するキャリア周波数生成手段と、キャリア周波数生成手段により生成されたキャリア周波数にしたがってスイッチング素子群を順次切り換える制御手段と、回転子の位置を検出する回転子位置検出手段と、回転子位置検出手段の位置情報をもとに回転数を演算する回転数演算手段と、を備え、回転数演算手段により得られた回転数に対応して、キャリア周波数生成手段により生成されるキャリア周波数を変更してキャリアのスイッチングに伴う電流リップルの影響による振動・騒音を低減するように永久磁石型モータを制御するようにしたものである。
【0042】
本発明の第7の発明に関わる永久磁石モータは、冷凍サイクルを構成する圧縮機に適用したものである。
【0043】
本発明の第8の発明に関わる永久磁石モータは、冷凍サイクル内を循環する冷媒にHFC系冷媒を使用したものである。
【0044】
本発明の第9の発明に関わる永久磁石モータは、複数相の電機子巻線と回転子を有する永久磁石を用いた可変速モータにおいて、電機子巻線に接続される複数個の駆動用スイッチング素子により構成されるインバータ回路のスイッチング素子群を順次切り換える切り換え周波数を生成するキャリア周波数生成ステップと、キャリア周波数生成ステップにて生成されたキャリア周波数にしたがってスイッチング素子群を順次切り換えるスイッチング素子切り換えステップと、回転子の位置を検出する回転子位置検出ステップと、回転子位置検出ステップにより得られた位置情報をもとに回転数を演算する回転数演算ステップと、を備え、回転数演算ステップにより得られた回転数に応じてキャリア周波数生成ステップにより生成されるキャリア周波数を変更してキャリアのスイッチングに伴う電流リップルの影響による振動・騒音を低減するようにしたものである。
【0046】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態を図を用いて説明する。 図1はこの発明の実施の形態1を示す永久磁石型モータの制御装置および制御方法を示すブロック図、図2は図1の制御装置で回転駆動される分布巻線を用いた永久磁石型モータの断面図である。
【0047】
図において、1は内周面に軸方向へ延びる24本のスロット2が設けられている円筒状のステータコアであり、スロット2間にはティース部3が形成されている。4は各スロット2内にそれぞれ挿入されている巻線であり、これらの巻線4はU相、V相、W相の3つの相よって形成されており、スロット2間に跨って分布巻線として巻かれ、3相4極を形成するようにY結線されている。5はステータコア1及び巻線4を有するステータである。
【0048】
6はステータ5の軸線上に配置され、ステータ5に対して回転可能になるように軸受けなどにより支持されているロータを有する駆動軸、7は駆動軸6に固定されているロータのコア部、8はコア部7の外周面に固定されている複数の永久磁石であり、これらの永久磁石8は、N極とS極とが交互になるように着磁されている。9はコア部7及び永久磁石8を有するロータであり、このロータ9とステータ5との間には、空隙10が設けられている。
【0049】
次に本実施の形態の駆動回路および動作を図1により説明する。図において,11は直流電源部,12は主回路部,13は制御回路部である。直流電源部11は、電解コンデンサ、ダイオードブリッジ回路、などにより構成(図示せず)されており、交流電力を直流電力に変換して主回路部12へ直流電力を供給する。前記主回路部12は,6個のスイッチング素子Ua,Ub,Va,Vb,Wa,Wbと6個の環流ダイオードD1,D2・・・D6より構成され,それぞれの環流ダイオードは、スイッチング素子と並列に接続されている。
【0050】
また、スイッチング素子UaとUbを直列に接続してアーム部Uabを,スイッチング素子VaとVbを直列に接続しアーム部Vabを,同様にスイッチング素子WaとWbを直列に接続し,アーム部Wabが形成され,合計で3つのアームが形成されている。これらの,アーム部Uab,Vab,Wabは,それぞれ並列に接続され,3相のブリッジが形成される。この主回路部において,3相の各アーム部Uab,Vab,Wabが有するスイッチング素子の共通節点Uo,Vo,Woは,それぞれに対応するモータの端子U,端子V,端子Wに接続される。
【0051】
また、制御回路部13は、誘起電圧検出部14、ロータ位置演算部15、転流制御回路部16、速度制御回路部17、PWMキャリア周波数生成回路部18、duty制御部19、PWMキャリア周波数切替指令部20、及び通電波形切替指令部21より構成されている。以下、制御回路部13の動作原理について説明する。
【0052】
まず、主回路部12の出力端子U,V,Wに接続された誘起電圧検出部14より、モータの回転駆動によって発生した各相の誘起電圧を検出する。誘起電圧検出部14により検出した誘起電圧波形を基に、ロータ位置演算部15により、誘起電圧のゼロクロス点によりロータの位置の演算を行う。次に、ロータ位置演算部15で算出したロータ位置情報に基づき、転流制御回路部16により、主回路部12の各スイッチング素子Ua、Ub、Va、Vb、Wa、WbのON/OFF信号を生成し、主回路12に設けられたスイッチング素子を駆動する。
【0053】
一方、ロータ位置演算部15と並列に接続された速度制御回路部17は、誘起電圧検出部14の信号を受けて、モータの回転速度を算出し、モータの回転数が指令値と等しくなるようにPWM(パルス幅変調)制御により電圧値の制御を行う。
【0054】
また、速度制御回路17の回転速度情報を受けて、PWMキャリア周波数切替指令回路部20は、PWMキャリアのduty制御におけるON時間時の電流増とOFF時間時の電流減による電流変動、すなわち電流リップルの振幅を小さくし、振動、騒音を抑制するために適切なキャリア周波数の選定を行う。キャリア周波数選定は、予め、回転数に対する最適なキャリア周波数の特性を実験的に求め、PWMキャリア周波数切替回路内にデータベース化して持っておくことにより、容易に抽出することができる。
【0055】
図4は本実施の形態を表すキャリア周波数の制御パターンの一例を表す図である。図において、横軸は回転数、縦軸はキャリア周波数を表す。図より、比較的低回転数領域ではキャリア周波数を大きくし、それ以外の回転数領域ではキャリア周波数を小さく設定している。
【0056】
従って、比較的低回転数領域でキャリア周波数を大きくしたので、1周期中の通電OFF時間が短くなり電流の落ち込みも低減でき、電流リップルによる振動、騒音を低減できる。結果として、図22における3kHzの騒音のピークを低減すること可能となる。図17は1KWクラスのルームエアコンに適用した時の周波数と騒音の関係を示した図である。図において、(a)はキャリア周波数5kHz、回転数30S-1の場合を、(b)はキャリア周波数3kHz、回転数30S-1の場合であり、同一負荷条件で測定した結果を示している。図において、横軸は周波数を、縦軸は騒音値を表している。図の(b)よりキャリア周波数3kHzの場合は3kHz近傍に騒音のピークが出ているのが分かる。同一条件にてキャリア周波数を5kHz(図の(a))に変更すると、3kHz近傍の騒音のピーク値が低下し5kHz近傍にピークがでているのが分かる。
【0057】
しかしながら、5kHzのピーク値は小さく問題にならないレベルである。これは、キャリア周波数を3kHzから5kHzへ変更することによって、キャリアの一周期中のOFF時間が短かくなり電流リップルを小さくなったため、ピークはでるがピーク値は小さく問題とならないレベルになっている。したがって、キャリア周波数を5kHzに変更したことによって、電流リップルの影響により駆動軸を介して装置の騒音・振動への影響が低減したことをことを表している。また、漏洩電流はキャリア周波数が大きいほど大きくなるが、本実施の形態では駆動軸と共振しやすい低回転数領域以外ではキャリア周波数を小さくしたので、漏洩電流も小さくでき信頼性の高い永久磁石形モータを得ることができる。
【0058】
図5、図6にキャリア周波数の制御パターンの別の一例を示す。図5および図6は本実施の形態のキャリア周波数の制御パターンを表す図である。図において、横軸は回転数、縦軸はキャリア周波数を表す。図5は低回転数領域のキャリア周波数を大きくして一定に保ち、それ以外の高速回転領域になるにしたがいキャリア周波数を直線的に低減した例、図6は、低回転数領域ではキャリア周波数を大きくし、回転数の増加とともに段階的にキャリア周波数を小さくした例である。図5および図6に示した制御パターンはいずれも回転数とキャリア周波数が一致することにより共振するのを防止することができる。
【0059】
このように、duty比を一定に保ったままキャリア周波数を増大させることにより、一周期が短くなりキャリアのON/OFFの回数が増え、OFF時間を短くすることができる。例えば、同じ回転数でキャリア周波数を6kHZから12kHzと2倍にすることで、OFF時間を半分に短縮することができ、電流リップルを低減できる。図7はキャリア周波数を図21に対して2倍にした場合の120度矩形波通電におけるスイッチングパターンと各相の電流波形を示した図である。
【0060】
図において横軸は電気角である。電気角は2極の場合360度で1回転し、4極の場合は720度で1回転することを表す。縦軸は各スイッチング素子Ua、Ub、Va、Vb、Wa、Wbの通電タイミングとU相、V相、W相にそれぞれの端子電圧及びU相、V相、W相にそれぞれ流れる電流波形Iu、Iv、Iwを示している。通電タイミングはONの状態とOFFの状態を表し、端子電圧及び電流波形は通電タイミングと同期して記載してある。本図より、キャリア周波数を2倍にすることにより通電OFFによるの電流の落ち込みを小さくすることができ、PWMキャリアのON/OFFに伴う電流リップルを大幅に低減できるのが分かる。
【0061】
この電流リップルの低減は、PWMキャリアのON時間に対してOFF時間の比率が大きいduty比の小さい領域、即ち平均電圧が小さく回転数が低い、負荷トルクの小さい領域ほど有効に作用する。逆に、回転数が高く、負荷トルクの大きい領域では、PWM制御により平均電圧を大きくする必要があるため、duty比を大きくしてキャリアのON時間に対してOFF時間が短かくなり、必然的に電流リップルも抑制することができる。
【0062】
また、HFC系の冷媒を用いた圧縮機に相溶性はよいが体積抵抗率が小さく漏洩電流が大きくなるエステル油やポリグリコール油を用いた場合や、漏洩電流が問題となる高速回転領域であっても、駆動軸や搭載する機器と共振する回転数領域以外の回転数領域では、PWMのキャリア周波数を小さくして運転するようにすれば、インバータ電源の高調波成分が漏洩して漏洩電流を増大させるのを防止することができるばかりでなく、PWMキャリア周波数に伴うピーク音を低減することができる。
【0063】
また、PWMキャリア周波数切替指令回路部20と並列に接続された通電波形切替指令回路部21は、速度制御回路部17の信号を受けて、モータの回転速度を算出し、各スイッチング素子の相切替に伴うトルクリップルを小さくし、振動、騒音を抑制するための適切な通電波形を選定し、転流制御回路部16へ波形信号を送出する。通電波形の選定は、PWMキャリア周波数切替指令回路部20と同様に、予め回転数に対する最適な通電波形の特性を実験的に導出し、通電波形切替指令回路部21内にデータベース化して持っておくことにより、容易に抽出することができる。
【0064】
トルクリップルを抑制するためには、相切替時のトルクリップルの落ち込みを抑制する必要があり、そのために本実施の形態では、通電波形を切り換えるようにしてある。図8、図9、図10はトルクリップルを低減させるための通電波形の一例であり、横軸に電気角を、縦軸に各相に流れる電流値を示した図である。図8は、電流波形を正弦波波形にした正弦波通電の電流波形を示した図、図9は、図8の正弦波波形電流に対し、零クロス点の前後略15度の電流値を零として部分的な正弦波波形にした部分正弦波通電の電流波形を示した図、図10は、120度矩形波通電の前後の通電幅を広げて130度以上の通電幅とすることでトルクの発生領域を拡大して、他の相の発生トルクとラップさせることで相切替時のトルクの落ち込みを抑制したオーバーラップ通電の電流波形を表した図である。
【0065】
トルクリップルの抑制効果としては、正弦波通電、部分正弦波通電、オーバーラップ通電、120度矩形波通電の順に小さくなるが、コストは120度矩形波通電、オーバーラップ通電、部分正弦波通電、正弦波通電の順に高くなるので、それぞれの機器の回転数、負荷条件と必要な性能(振動、騒音)に応じて使い分けることによって有効な効果を得ることができる。図11はルームエアコンに搭載された圧縮駆動用モータの運転範囲として、回転数に対する負荷トルクの特性と通電波形の関係を示した図である。図において、横軸は回転数を表し、縦軸は負荷トルクを表している。図に示したように駆動軸や機器の共振周波数と一致しやすい比較的低回転数領域では、上述したオーバーラップ通電、部分正弦波通電、正弦波通電とし、その後は安価な120度矩形波通電に切り換えれば良い。
【0066】
モータの回転速度はたとえばルームエアコン用の圧縮機の場合は、60min-1〜8000min-1と広範囲に渡って可変速制御されるため、何れかの周波数帯で駆動軸の共振周波数とぶつかることとなり、従来の120度矩形波通電で駆動軸との共振を避けることは非常に困難となる。特に、圧縮機モータの場合、ロータの軸共振が数百Hz、トルクリップルの周期は本モータ(3相4極6スロット)の場合、fを周波数とすれば12f(1回転中に12回の周期で発生)となり、低速回転領域で駆動軸の共振周波数にぶつかることとなる。
【0067】
このため、駆動軸と共振する低速回転領域において、通電波形切替指令回路部21により、駆動軸との共振を増大させる加振源となるトルクリップルを抑制するために、正弦波通電、または、部分正弦波通電、または、オーバーラップ通電に切替可能にすることによって、駆動軸との共振を回避して低振動で低騒音な永久磁石形モータを得ることができる。
【0068】
また、120度矩形波通電で運転中のモータが、還流時間が長くなり誘起電圧の零クロス点が環流電流に埋もれてしまうようなあらかじめ設定された回転数になると、設定回転数を超えたことを速度制御回路部17によって検出する。速度制御回路部17が設定回転数を超えたことを検出すると、通電波形切替指令回路部21は、速度指令回路部17の信号を受けて、図12に示すように通電幅を120度よりも小さくする120度未満矩形波通電となるように転流制御回路16へ通電波形切替の指令を送出する。図12は、120度未満通電の電流波形を示した図であり、横軸に電気角を、縦軸に各相の電流値を表しており、各相の通電区間がオーバーラップしない120度未満矩形波通電の電流波形を表している。
【0069】
120度未満矩形波通電に切り換えることにより、誘起電圧の零クロス点が環流電流による影響で埋もれてしまうことがなくなり、ロータの位置検出を確実にできるようになり、信頼性の高い永久磁石形モータ及び制御装置を得ることができる。本実施の形態では誘起電圧検出部14によりロータの位置を検出するセンサレスの永久磁石型モータについて説明したが、別にセンサレスでなくても良く、エンコーダをロータの軸に取りつけたり、あるいはホール素子をステータに取りつけるセンサ有りの永久磁石型モータを使用しても同様の効果が得られる。
【0070】
実施の形態2.
本発明の実施の形態1では永久磁石型モータのロータに、永久磁石6を表面に配置した表面磁石配置形構造の永久磁石型モータを例に説明したが、例えば図13、図14,図15に示すように永久磁石をロータ内部に埋め込んだ構造のものにも適用可能である。図13はD字形状の永久磁石を円弧側が駆動軸方向に向くように配置したD字形永久磁石埋め込み構造のロータの断面図、図14は8枚の直方体の磁石をV字形に配置したV字形永久磁石埋め込み構造のロータの断面図、図15は4枚の直方体の永久磁石を口形に配置した口形永久磁石埋め込み構造のロータの断面図である。
【0071】
図において、66、76、86は駆動軸、67、77、87はロータのコア部、68、78、88は永久磁石であり、69、79、89はロータである。動作および駆動制御は実施の形態1と同等である。図13、図14、図15に示したような埋め込み磁石形ロータは、磁石表面配置形ロータと異なり、電機子巻線に流れる電流の作る磁束と、永久磁石の発する磁束の作用によって発生するフレミングの左手の法則に従うトルク(マグネットトルク)の他に、電機子巻線に流れる電流の作る磁束と、埋め込むことによって磁石の埋め込まれた部分と埋め込まれていない部分の鉄部の形状が変化することによるロータ表面の鉄部が引きつけ合う力(リラクタンストルク)が作用し、磁石表面配置形ロータと比べてトルクリップルが増大するので、実施の形態1で示した方法を用いて、低負荷、低回転領域において通電波形切替回路部21により、トルクリップルを低減できる正弦波駆動に切り替えることで、磁石表面配置型のロータと比べても、トルクリップルに伴うロータ軸共振を大幅に低減することができ、騒音も抑制することができる。
【0072】
実施の形態3.
本実施の形態3では、実施の形態1で示した分布巻ステータの変わりに、分布巻線仕様よりも効率が良い図3に示した1つの磁極ティース毎に直接巻線を巻き付けた集中巻ステータに適用した場合について説明する。図3は、集中巻線を用いた永久磁石型モータの断面図であり、51は内周面に軸方向へ延びる6本のスロット52が設けられている円筒状のステータコアであり、スロット52間にはティース部53が形成されている。54は各スロット52内にそれぞれ挿入されている巻線であり、これらの巻線54はU相、V相、W相の3つの相よって形成されており、スロット52に直接巻かれた直接巻線仕様であり、3相4極を形成するようにY結線されている。55はステータコア51及び巻線54を有するステータである。
【0073】
56はステータ55の軸線上に配置され、ステータ55に対して回転可能になるように軸受けなどにより支持されているロータを有する駆動軸、57は駆動軸56に固定されているロータのコア部、58はコア部57の外周面に固定されている複数の永久磁石であり、これらの永久磁石58は、N極とS極とが交互になるように着磁されている。59はコア部57及び永久磁石58を有するロータであり、このロータ59とステータ55との間には、空隙60が設けられている。駆動回路および動作は実施の形態1と同等である。
【0074】
ステータに集中巻線を用いた場合、ステータ側の作る起磁力分布は矩形波的に変化するため、正弦波的に変化する分布巻線仕様のステータと比べて、高次の高調波成分を多く含んでいる。したがって、集中巻を用いた永久磁石型モータは、分布巻線仕様のステータを用いた永久磁石型モータと比べて、必然的にトルクリップルが大きなモータとなる。したがって、集中巻ステータを用いた永久磁石型モータに、本発明の実施の形態1で示した方法を用いて、低負荷、低回転領域では通電波形切替指令回路部21にて、トルクリップルを抑制できる正弦波駆動に切り替えることで、トルクリップルに伴うロータを有する駆動軸の共振を大幅に低減することができ、騒音を抑制することができる。
【0075】
また、図3では、6スロット4極の構造を示してたが、Nを1以上の整数とした時の3Nスロット2N極や3Nスロット4N極などロータが回転駆動可能な全ての組み合わせについて適用可能であることは言うまでもない。
【0076】
実施の形態4.
図16は、実施の形態1〜実施の形態3で示した永久磁石形モータをルームエアコンや冷蔵庫などの冷凍・空調装置に用いられる圧縮機に適用した場合の構成を示す図である。
【0077】
図において、22は圧縮機の筐体であり、内部にロータ9を有する駆動軸6、ステータ5を有している。ステータ5は、焼きばめなどにより、圧縮機の筐体22に固着され、そのステータ3の内側に0.5〜1mm程度の空隙10を隔てて、ロータ9を挿入し、このロータ9を有する駆動軸は回転可能な状態で保持されている。また、圧縮機の筐体22には圧縮機要素部24に冷媒を吸入させるための吸入配管25と圧縮した冷媒を吐出する吐出配管23が接続されている。
【0078】
したがって、駆動軸6に共振が発生した場合、圧縮機要素部24に伝わって、圧縮機の筐体22や吸入配管25や吐出配管23へ伝達され、圧縮機の振動、騒音を引き起こすこととなり、さらにこの圧縮機の振動、騒音が冷凍・空調装置の圧縮機を搭載している室外機や室内機が振動し、騒音を発することになる。しかし、実施の形態1〜実施の形態3で説明した永久磁石形モータ及びその制御方法を冷凍・空調装置の圧縮機に適用すれば、ロータを有する駆動軸6の振動が圧縮機および圧縮機の吸入配管25や吐出配管23に伝達して共振を引き起こすことがなくなり、振動、騒音が低減できる。また、防振材などの配管の共振対策のための部品を削減でき、安価で低振動、低騒音な圧縮機および冷凍・空調装置が得られる。
【0079】
【発明の効果】
上記のように、この発明の請求項1記載の永久磁石型モータの制御装置は、複数相の電機子巻線を有する固定子と駆動軸に回転子を有する永久磁石を用いた可変速モータにおいて、前記電機子巻線に接続される複数個の駆動用スイッチング素子により構成されるインバータ回路と、スイッチング素子群の切り換え周波数を生成するキャリア周波数生成手段と、キャリア周波数生成手段により生成されたキャリア周波数にしたがってスイッチング素子群を順次切り換える制御手段と、回転子の位置を検出する回転子位置検出手段と、回転子位置検出手段によりの位置情報をもとに回転数を演算する回転数演算手段と、を備え、回転数演算手段により得られた回転数に対応して、キャリア周波数生成手段により生成されるキャリア周波数を変更してキャリアのスイッチングに伴う電流リップルの影響による振動・騒音を低減するようにしたので、モータの回転数に応じて、最適なキャリア周波数で運転できるようになり、キャリアによる電流リップルが低減し、低回転数領域で使用しても振動、騒音を低減することができる。
【0080】
請求項2の発明に係わる永久磁石型モータの制御装置は、制御手段に 通電波形の信号を送出する通電波形切り換え手段と、回転数を検出する検出手段と、を備え、検出手段により検出した回転数に応じて、通電波形切り換え手段により生成される通電波形を切り換えるようにしたので、駆動軸の共振により相切り換え時のトルクリップルが増幅されるのを低減でき、振動、騒音を低減することができる。
【0086】
請求項3の発明に係わる永久磁石型モータの制御装置は、永久磁石を回転子内部に埋め込んだ永久磁石埋込型回転子を用いたので、フレミングの左手の法則に従うマグネットトルクの他に、リラクタンストルクが重畳した大きなトルクリップルの成分を大幅に低減することができ、低振動で低騒音な永久磁石型モータの制御方法を得ることができる。
【0087】
請求項4の発明に係わる永久磁石型モータは、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の制御装置にて駆動される永久磁石モータにおいて、スロット間に設けられたティース部ごとに巻線を巻付けた集中巻ステータを使用したので、高次の起磁力高調波に起因するトルクリップル成分を抑制することができ、低振動・低騒音で効率の良い永久磁石型モータを得ることができる。
【0088】
請求項5の発明に係わる圧縮機は、請求項3または請求項4に記載の永久磁石型モータを適用したので、駆動軸の振動が圧縮機の配管等に伝達して共振を引き起こすことがなくなり、防振材などの配管の共振対策のための部品などを削減でき、安価で低振動、低騒音な圧縮機を得ることができる。
【0089】
請求項6の発明に係わる冷凍・空調装置は、冷凍サイクルを構成する冷凍・空調装置において、複数相の電機子巻線を有する固定子と駆動軸に回転子を有する永久磁石を用いた可変速モータと、電機子巻線に接続される複数個の駆動用スイッチング素子により構成されるインバータ回路と、スイッチング素子群の切り換え周波数を生成するキャリア周波数生成手段と、キャリア周波数生成手段により生成されたキャリア周波数にしたがってスイッチング素子群を順次切り換える制御手段と、回転子の位置を検出する回転子位置検出手段と、回転子位置検出手段によりの位置情報をもとに回転数を演算する回転数演算手段と、を備え、回転数演算手段により得られた回転数に対応して、キャリア周波数生成手段により生成されるキャリア周波数を変更してキャリアのスイッチングに伴う電流リップルの影響による振動・騒音を低減するように永久磁石型モータを制御するようにしたので、低回転数領域で使用しても装置の振動、騒音を低減することができる冷凍・空調装置を得ることができる。
【0091】
請求項7の発明に係わる冷凍・空調は、冷凍サイクルを構成する圧縮機に適用したので、圧縮機より発生する加振源を低減することができ、室外機ユニットなどの装置への振動の伝達を抑制でき、低振動、低騒音な冷凍・空調装置を得ることができる。
【0092】
請求項8の発明に係わる冷凍・空調装置は、冷凍サイクル内を循環する冷媒にHFC系冷媒を使用したので、高速運転時でも漏洩電流を低減できる信頼性の高い冷凍・空調装置を得ることができる。
【0093】
請求項9の発明に係わる永久磁石型モータの制御方法は、複数相の電機子巻線と回転子を有する永久磁石を用いた可変速モータにおいて、電機子巻線に接続される複数個の駆動用スイッチング素子により構成されるインバータ回路のスイッチング素子群を順次切り換える切り換え周波数を生成するキャリア周波数生成ステップと、キャリア周波数生成ステップにて生成されたキャリア周波数にしたがってスイッチング素子群を順次切り換えるスイッチング素子切り換えステップと、回転子の位置を検出する回転子位置検出ステップと、回転子位置検出ステップにより得られた位置情報をもとに回転数を演算する回転数演算ステップと、を備え、回転数演算ステップにより得られた回転数に応じてキャリア周波数生成ステップにより生成されるキャリア周波数を変更してキャリアのスイッチングに伴う電流リップルの影響による振動・騒音を低減するようにしたので、モータの回転数に応じて、最適なキャリア周波数で運転できるようになり、キャリアによる電流リップルが低減し、振動、騒音を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1による永久磁石型モータの制御装置および制御方法を示すブロック図である。
【図2】 本発明の実施の形態1による分布巻線を用いた永久磁石型モータの断面図である。
【図3】 本発明の実施の形態3による集中巻線を用いた永久磁石型モータの断面図である。
【図4】 本発明の実施の形態1による永久磁石型モータのキャリア周波数の制御パターンを示す図である。
【図5】 本発明の実施の形態1による永久磁石型モータのキャリア周波数の制御パターンを示す図である。
【図6】 本発明の実施の形態1による永久磁石型モータのキャリア周波数の制御パターンを示す図である。
【図7】 本発明の実施の形態1による120度矩形波通電におけるスイッチングパターンと各相の端子電圧及び各相の電流波形を示した図である。
【図8】 本発明の実施の形態1による正弦波通電の電流波形を表した図である。
【図9】 本発明の実施の形態1による部分的な正弦波通電の電流波形を表した図である。
【図10】 本発明の実施の形態1によるオーバーラップ通電の電流波形を表した図である。
【図11】 本発明の実施の形態1による回転数に対する負荷トルクの特性と通電波形の関係を示した図である。
【図12】 本発明の実施の形態1による120度未満通電の電流波形を示した図である。
【図13】 本発明の実施の形態2によるD字形永久磁石埋め込み構造のロータ断面図である。
【図14】 本発明の実施の形態2によるV字形永久磁石埋め込み構造のロータ断面図である。
【図15】 本発明の実施の形態2による口形永久磁石埋め込み構造のロータ断面図である。
【図16】 本発明の実施の形態3による永久磁石型モータを圧縮機に適用した場合の構成を示す図である。
【図17】 本発明の実施の形態1による永久磁石型モータをルームエアコンに適用した場合の周波数と騒音の関係を表した図である。
【図18】 従来の圧縮機の駆動用モータとして用いられる3相4極24スロットの永久磁石型モータの断面図である。
【図19】 従来のモータの駆動回路図である。
【図20】 従来のモータの各相への電流の切り替わる順番を示した図である。
【図21】 従来の120度矩形波通電におけるスイッチングパターンと各相の端子電圧及び各相の電流波形を示した図である。
【図22】 分布巻線方式のモータと集中巻線方式のモータの騒音の周波数分析結果を示す図である。
【符号の説明】
1 ステータコア、2 スロット、3 ティース部、4 巻線、5 ステータ、6 駆動軸、7 ロータのコア部、8 永久磁石、9 ロータ、10 空隙、11 直流電源部、12 主回路部、13 制御回路部、14 誘起電圧検出部、15 ロータ位置演算部、16 転流制御回路部、17 速度制御回路部、18 PWMキャリア周波数生成回路部、19 duty制御部、20 PWMキャリア周波数切替指令回路部、21 通電波形切替指令回路部、22 圧縮機の筐体、23 吐出配管、24 圧縮機要素部、25 吸入配管、55 ステータ、56 駆動軸、57 ロータのコア部、59 ロータ、60 空隙、66 駆動軸、67 ロータのコア部、68 永久磁石、69 ロータ、76 駆動軸、77 ロータのコア部、78 永久磁石、79 ロータ、86 駆動軸、87 ロータのコア部、88 永久磁石、89 ロータ。
Claims (9)
- 複数相の電機子巻線を有する固定子と駆動軸に回転子を有する永久磁石を用いた可変速モータにおいて、前記電機子巻線に接続される複数個の駆動用スイッチング素子により構成されるインバータ回路と、前記スイッチング素子群の切り換え周波数を生成するキャリア周波数生成手段と、前記キャリア周波数生成手段により生成されたキャリア周波数にしたがって前記スイッチング素子群を順次切り換える制御手段と、前記回転子の位置を検出する回転子位置検出手段と、前記回転子位置検出手段の位置情報をもとに回転数を演算する回転数演算手段と、を備え、前記回転数演算手段により得られた回転数に対応して、前記キャリア周波数生成手段により生成されるキャリア周波数を変更してキャリアのスイッチングに伴う電流リップルの影響による振動・騒音を低減するようにしたことを特徴とする永久磁石型モータの制御装置。
- 制御手段に通電波形の信号を送出する通電波形切り換え手段と、回転数を検出する検出手段と、を備え、前記検出手段により検出した回転数に応じて、前記通電波形切り換え手段により生成される通電波形を切り換えるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の永久磁石型モータの制御装置。
- 請求項1または請求項2項に記載の制御装置に駆動される永久磁石型モータにおいて、永久磁石を回転子内部に埋め込んだ永久磁石埋込型回転子を用いたことを特徴とする永久磁石型モータ。
- 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の制御装置にて駆動される永久磁石モータにおいて、スロット間に設けられたティース部ごとに巻線を巻付けた集中巻ステータを使用したことを特徴とする永久磁石型モータ。
- 請求項3または請求項4に記載の永久磁石型モータを駆動用モータに適用したことを特徴とする圧縮機。
- 冷凍サイクルを構成する冷凍・空調装置において、複数相の電機子巻線を有する固定子と駆動軸に回転子を有する永久磁石を用いた可変速モータと、前記電機子巻線に接続される複数個の駆動用スイッチング素子により構成されるインバータ回路と、前記スイッチング素子群の切り換え周波数を生成するキャリア周波数生成手段と、前記キャリア周波数生成手段により生成されたキャリア周波数にしたがって前記スイッチング素子群を順次切り換える制御手段と、前記回転子の位置を検出する回転子位置検出手段と、前記回転子位置検出手段によりの位置情報をもとに回転数を演算する回転数演算手段と、を備え、前記回転数演算手段により得られた回転数に対応して、前記キャリア周波数生成手段により生成されるキャリア周波数を変更してキャリアのスイッチングに伴う電流リップルの影響による振動・騒音を低減するように永久磁石型モータを制御することを特徴とする冷凍・空調装置。
- 冷凍サイクルを構成する圧縮機に適用したことを特徴とする請求項6に記載の冷凍・空調装置。
- 冷凍サイクル内を循環する冷媒にHFC系冷媒を使用したことを特徴とする請求項6または請求項7に記載の冷凍・空調装置。
- 複数相の電機子巻線と回転子を有する永久磁石を用いた可変速モータにおいて、前記電機子巻線に接続される複数個の駆動用スイッチング素子により構成されるインバータ回路の前記スイッチング素子群を順次切り換える切り換え周波数を生成するキャリア周波数生成ステップと、前記キャリア周波数生成ステップにて生成されたキャリア周波数にしたがって前記スイッチング素子群を順次切り換えるスイッチング素子切り換えステップと、前記回転子の位置を検出する回転子位置検出ステップと、前記回転子位置検出ステップにより得られた位置情報をもとに回転数を演算する回転数演算ステップと、を備え、前記回転数演算ステップにより得られた回転数に応じて前記キャリア周波数生成ステップにより生成されるキャリア周波数を変更してキャリアのスイッチングに伴う電流リップルの影響による振動・騒音を低減するようにしたことを特徴とする永久磁石型モータの制御方法。
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