JP3836393B2 - ボタン付けミシン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ボタン付けミシンに関するもので、さらに詳しくは、ボタンの各方向への移動を行うボタン保持装置を備えたボタン付けミシンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ボタン付けミシンは、ボタン付けを専用に行うミシンである。従来からボタン付けミシンは、ボタンの供給を受ける供給位置におけるボタン高さ,針下にボタンを設置する際の高さ,縫いつけを行う高さ,根巻きを行う場合の場合の高さ等種々の高さ設定を行う必要があり、ボタンを上下方向について位置決め可能にボタン保持を行うボタン保持装置が装備されていた。
また、ボタン保持装置は供給されるボタンをその移動動作に耐え得るようにボタン保持を行う機構が不可欠であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のボタン付けミシンは、その基端部において水平方向を回動軸とする支点を有し、先端部においてボタン保持を行うアーム状部材の回動によってボタンの上下方向の位置決めを行っていた。かかる構造の場合、回動によりアーム先端に位置するボタン保持部は上下方向の変位を得ることが可能ではあるが、これに伴う水平成分にも変位を生じるため、ボタンがミシン針の真下から位置ズレを生じるうという不都合があった。
【0004】
また、従来のボタン付けミシンは、その基端部において垂直方向を回動軸とする支点を有し、先端部においてボタン保持を行う二本のアーム状部材の回動によって、双方の先端部の間隔を狭めることによりボタンを挟み込むことでボタン保持を行っていた。かかる場合、二本のアームが平行状態でボタンを挟めば、当該ボタンの一の直径の両端部の位置で保持することになり、ボタン保持が良好に行われることになる。しかし、外径の異なる種々のボタンに対する保持を行う場合には、直径の両端部で保持できるとは限らず、その結果、ボタンが傾いたり、安定した保持状態を維持できなくなるという不都合が生じていた。
【0005】
さらに、従来のボタン付けミシンでは、根巻きを行うボタンの縫いつけを行う場合には、ボタンを予め根巻き高さ分だけ布地よりも高位置に保持した状態で行っていた。この場合、ミシン針を下降させて一方のボタン穴に挿入して布地まで糸を通し、さらに、ミシン針を上昇させて戻してから他方のボタン穴位置に水平移動して位置決めし、そして、ミシン針を下降させて他方のボタン穴に挿入して糸を通す、という工程が繰り返され、一方の穴から他方の穴に移行するまでに三工程が必要となり、縫い付け作業の遅延の原因となっていた。
【0006】
本発明は、上記不都合を解消し、ボタンの上下動における位置ズレの抑制を可能とするボタン付けミシンの提供をその目的とする。
また、本発明は、種々のサイズのボタンに対して良好なボタン保持を可能とするボタン付けミシンを提供することをさらなる目的とする。
さらに、本発明は、根巻きのボタンの縫い付けを迅速に行うことを可能とするボタン付けミシンを提供することを、さらなる目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、例えば一例として、上下動を行うミシン針に対して上下,左右,前後方向に移動自在にボタン保持を行うボタン保持装置を備えるボタン付けミシンであって、ボタン保持装置は、ベース体(10)と、その基端部(A)をベース体に回動自在且つ前後方向に往復移動自在に支持されると共にその先端部(D)にボタン保持部を備える第一のリンク体(20)と、その一端部(C)を回動自在にベース体に支持されると共に他端部を第一のリンク体の中間部(B)に回動自在に連結した第二のリンク体(15)とを備え、第一のリンク体の基端部(A)から第二のリンク体との連結部(B)までの距離よりも、第一のリンク体と第二のリンク体との連結部(B)からボタン保持部までの距離を長く設定して疑似スコット−ラッセル機構を構成する、という構成を採っている。
【0008】
ここで、上下方向とはミシン針が往復移動を行う方向をいい、左右方向とは上下方向に垂直な平面に沿った任意の一方向をいい、前後方向とは上下方向に垂直な平面に沿っており且つ左右方向と直交する方向をいうものとし、以下の説明についても同様とする。
【0009】
スコット−ラッセル機構とは、基準となる直線上を滑動する滑り対偶にその基端部が回動自在に支持された第一のリンク体と、基準となる直線上の任意の位置において一端部を支点として回動を行うと共に他端部が第一のリンク体のちょうど中間に回動自在に連結された第二のリンク体とを有し、第二のリンク体が第一のリンク体のちょうど半分の長さに設定されている。そして、この第一のリンク体を回動させると、滑り対偶の滑り量と、第一のリンク体の先端部の基準となる直線方向成分の移動量とが常に一致することとなり、その結果、第一のリンク体の先端部を常に基準となる直線に対して垂直に移動させることが可能となる、という特徴を備えている。
【0010】
請求項1記載の発明の構成では、第一のリンク体の基端部から第二のリンク体との連結部までの距離と、第一のリンク体と第二のリンク体との連結部からボタン保持部までの距離と、第二のリンク体の両端の回動部の距離とを全て一致させれば理想的なスコット−ラッセル機構が構成され、ボタン保持部を前後方向についての位置ズレを発生させることなく上下動させることが可能となるが、かかる場合、本来ミシン針を配置すべき位置に、第二のリンク体とベース体との連結部が配置されることになるため、ミシン針の配置が困難となる。そこで、第一のリンク体の基端部から第二のリンク体との連結部までの距離と、第一のリンク体と第二のリンク体との連結部からボタン保持部までの距離と、第二のリンク体の両端の回動部の距離とを均一化せず、第一のリンク体の基端部から第二のリンク体との連結部までの距離よりも第一のリンク体と第二のリンク体との連結部からボタン保持部までの距離を長く設定することで、ボタン保持部の上方から第二のリンク体とベース体との連結部がずれる配置とし、ミシン針の配置スペースを確保している。
【0011】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明と同様の構成を備えると共に、相互の接近動作によりボタン保持を行うと共に平行に配設された二本のボタン保持アームを互いに接離自在に移動可能とするガイド手段と、各ボタン保持アームの長手方向に沿って往復移動可能な移動体と、各ボタン保持アームごとに,当該各ボタン保持アームを移動体に連結する長さが等しい二本のリンクと、を備えたボタン保持部開閉機構を有し、各ボタン保持アームごとに対応する二本のリンクを互いに平行に配設する、という構成を採っている。
【0012】
上記構成では、請求項1記載の発明と同様の動作が行われると共に、ガイド手段により互いに平行移動可能に支持されている二本のボタン保持アームを互いに接近させてボタン保持を行う。ボタン保持部開閉機構は、各ボタン保持アームごとに,長さが等しく平行に配設された二本のリンクにより移動体に連結している。
二本のリンクは同一の長さであると共に、その両端部がそれぞれ移動体及びボタン保持アームに回転自在に連結されていることから、二本のリンクの両端連結点の距離を常時一定に維持する。従って、二本のリンクの回動により、移動体に対するボタン保持アームの二つのリンク支点の距離変化を均一に維持することができる。ここで、ボタン保持アームは、ガイド手段により他方のボタン保持アームに対して接離する方向についてのみ移動可能に支持されているので、移動体の移動により、各ボタン保持アームに対してその接離方向の移動力を入力することができる。
【0013】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明と同様の構成を備えると共に、ボタン保持部をミシン針に対して上下方向に移動させる上下方向移動機構と、ボタン保持部をミシン針に対して左右方向に移動させる左右方向移動機構と、ボタン保持部の上下移動に追従しつつ左右方向移動機構による左右方向への移動力をボタン保持部に伝達可能な左右移動伝達手段を有する、という構成を採っている。
【0014】
上記構成では、請求項1又は2記載の発明と同様の動作が行われると共に、ボタン保持部が上下移動機構によりその上下位置が変化した状態であっても、左右方向移動機構は左右移動伝達手段を介して上下方向の位置変化に追従しつつボタン保持部に対して左右方向への移動力の伝達を行う。
【0015】
請求項4記載の発明は、請求項1又は2記載の発明と同様の構成を備えると共に、ボタン保持部をミシン針に対して上下方向に移動させる上下方向移動機構と、ボタン保持部をミシン針に対して前後方向に移動させる前後方向移動機構と、ボタン保持部の上下移動に追従しつつ前後方向移動機構による前後方向への移動力をボタン保持部に伝達可能な前後移動伝達手段を有する、という構成を採っている。
【0016】
上記構成では、請求項1又は2記載の発明と同様の動作が行われると共に、ボタン保持部が上下移動機構によりその上下位置が変化した状態であっても、前後方向移動機構は前後移動伝達手段を介して上下方向の位置変化に追従しつつボタン保持部に対して前後方向への移動力の伝達を行う。
【0017】
請求項5記載の発明は、請求項1又は2記載の発明と同様の構成を備えると共に、ボタン保持部をミシン針に対して上下方向に移動させる上下方向移動機構と、ボタン保持部をミシン針に対して左右方向に移動させる左右方向移動機構と、ボタン保持部をミシン針に対して前後方向に移動させる前後方向移動機構と、ボタン保持部の左右及び前後移動に追従しつつ上下方向移動機構による上下方向への移動力をボタン保持部に伝達可能な上下移動伝達手段と、ボタン保持部の上下及び前後移動に追従しつつ左右方向移動機構による左右方向への移動力をボタン保持部に伝達可能な左右移動伝達手段と、ボタン保持部の上下及び左右移動に追従しつつ前後方向移動機構による前後方向への移動力をボタン保持部に伝達可能な前後移動伝達手段とを備える、という構成を採っている。
【0018】
上記構成では、請求項1又は2記載の発明と同様の動作が行われると共に、上下方向移動機構は、ボタン保持部が前後及び左右移動機構によりその前後位置及び左右位置が変化した状態であっても、上下移動伝達手段を介して前後方向と左右方向の位置変化に追従しつつボタン保持部に対して上下方向への移動力の伝達を行い、左右方向移動機構は、ボタン保持部が上下及び前後移動機構によりその上下位置及び前後位置が変化した状態であっても、左右移動伝達手段を介して上下方向と前後方向の位置変化に追従しつつボタン保持部に対して左右方向への移動力の伝達を行い、前後方向移動機構は、ボタン保持部が上下及び左右移動機構によりその上下位置及び左右位置が変化した状態であっても、前後移動伝達手段を介して上下方向と左右方向の位置変化に追従しつつボタン保持部に対して前後方向への移動力の伝達を行う。
【0019】
請求項6記載の発明は、請求項3,4又は5記載の発明と同様の構成を備えると共に、上下移動機構は、回転駆動源からウォームギヤ機構を介してボタン保持部に上下移動の移動力を入力する、という構成を採っている。
【0020】
上記構成では、請求項3,4又は5記載の発明と同様の動作が行われると共に、上下移動機構によりボタン保持部の上下動を行う場合には、その回転駆動源の出力側に設けたウォームギヤ機構により出力トルクが高トルクに変換されてボタン保持部側に入力されることとなる。
【0021】
請求項7記載の発明は、請求項3,4,5又は6記載の発明と同様の構成を備えると共に、ボタン保持部に保持されたボタンとミシン針との間に対して糸浮かし部材の先細先端部の介挿と退避とを行う糸浮かし機構を備え、糸浮かし機構と上下移動機構とが一の駆動源を共用する、という構成を採っている。
【0022】
上述の糸浮かし部材の「介挿」とは、根巻きのための縫い付け糸の糸長を稼ぐために糸浮かし部材の先端部をボタンのミシン針対向面側に配置する動作をいい、「退避」とは介挿状態にある糸浮かし部材の先端部をボタン上から所定位置まで退かせる動作をいうものとする。
さらに、糸浮かし部材の先細先端部は、少なくともボタン付けを行うボタンの縫い付け対象となる二つの穴の間隔よりも厚さが薄くなるように設定されている。
上記構成では、請求項3,4,5又は6記載の発明と同様の動作が行われると共に、上下移動機構の駆動源が必要に応じて糸浮かし機構の糸浮かし部材の介挿動作と退避動作の動力源として作用する。
【0023】
請求項8記載の発明は、請求項7記載の発明と同様の構成を備えると共に、上下移動機構は、所定の移動範囲内で移動を行う可動部を有すると共に当該可動部の移動範囲内の一部の範囲内を移動するときの移動力によりボタン保持部の上下移動を行い、糸浮かし機構は、可動部の移動範囲の他の一部の範囲内を移動するときの移動力を受けて糸浮かし部材の先端部の介挿又は退避を行う、という構成を採っている。
【0024】
上記構成では、請求項7記載の発明と同様の動作が行われると共に、上下移動機構の可動部が、移動範囲内における予め決められた範囲内を移動する場合にはその移動力をに基づいてボタン保持部の上下動が行われる。そして、可動部はその範囲外まで移動し、また別の範囲内を移動する場合にはその移動力を利用して糸浮かし機構の糸浮かし部材の介挿状態から退避状態への切り替え又はその逆動作の切り替えが行われる。
【0025】
請求項9記載の発明は、請求項7又は8記載の発明と同様の構成を備えると共に、糸浮かし機構は、ボタンに対して糸浮かし部材の上下位置の位置決めを行う機構を有する、という構成を採っている。
【0026】
上記構成では、請求項7又は8記載の発明と同様の動作が行われると共に、糸浮かし機構の糸浮かし部材がボタン上に介挿された状態において、さらに、糸浮かし部材の先端部の高さ調節が行われる。
【0027】
請求項10記載の発明は、請求項9記載の発明と同様の構成を備えると共に、糸浮かし機構は、上下方向に沿って配設されたガイド軸と、当該ガイド軸に沿って上下動可能且つガイド軸を中心に回転可能な糸浮かし部材の保持用のスライダとを備える、という構成を採っている。
【0028】
上記構成では、請求項9記載の発明と同様の動作が行われると共に、糸浮かし部材の介挿又は退避の動作に際しては、糸浮かし部材はスライダと共にガイド軸回りを回動し、糸浮かし部材の高さ調節に際してはスライダと共にガイド軸に沿って上下動を行う。
【0029】
【発明の実施の形態】
(全体構成)
本発明の実施形態について図1〜10に基づいて説明する。本実施形態は、上下方向に往復するミシン針101に対して、上下,左右,前後方向にボタンBの移動を行うことが可能なボタン保持装置1を備えるボタン付けミシン100を示すものである。以下、ミシン針101の上下動を行う方向をZ軸方向とし、これと直交する一の方向をX軸方向(左右方向)とし、Z軸方向とX軸方向の両方に直交する方向をY軸方向(前後方向)と定義する。また、上記各軸方向について、各図における矢印が指し示す方向を正の方向、その逆方向を負の方向とする。
【0030】
ボタン保持装置1は、図1〜3に示すように、ミシン100の内部の本体フレーム(図示略)によりY軸方向に往復自在に支持されたベース体10と、その基端部をベース体10に回動自在に支持されると共にその先端部でボタンBを保持する第一のリンク体20と、その一端部を回動自在にベース体10に支持されると共に他端部を第一のリンク体20の中間部に回動自在に連結された第二のリンク体15と、ベース体10をY軸方向に沿って往復移動させるY軸機構30と、第一のリンク体20をX軸方向に沿って往復移動させるX軸機構40と、第一のリンク体20の先端部をZ軸方向に沿って往復移動させるZ軸機構50とを備えている。
さらに、ボタン保持装置1は、第一のリンク体20が備える二本のボタン保持アーム25L,25Rを介してボタンBの保持及び解除を行うボタン保持部開閉機構60と、ボタン保持アーム25L,25Rが備えるボタン保持部材26L,26Rを介してボタンBを90[°]回転させるボタン起立機構70L,70Rと、保持されたボタンBとミシン針101との間の所定位置に根巻き用の糸浮かし棒90を介挿し又は同位置から退避させる糸浮かし機構80と、上記各構成の動作制御を行う動作制御手段(図示略)とを備えている。
以下、各部について詳説する。
【0031】
(ベース体と各リンク体との配置関係)
図4は、ベース体と各リンク体との配置関係ベース体と各リンク体との配置関係を示す模式図である。図示の如く、ベース体10は、その長手方向がY軸方向と平行となるようにミシン100の内部で支持されている。これに対して第一のリンク体20はその基端部が、ベース体10の長手方向の中間部において、X軸方向に沿った回動軸を中心に回動自在に支持されると共にその支持部がY軸方向に沿って往復移動自在となっている。また、第二のリンク体15の両端部はベース体10と第一のリンク体20とに対してそれぞれX軸方向に沿った回動軸を中心に回動自在に連結されている。
【0032】
かかる構成により、ボタン保持装置1では、リンク機構の一形態であるスコット−ラッセル機構を近似的に実現している。本来のスコット−ラッセル機構は、基準となる直線上を滑動する滑り対偶にその基端部が回動自在に支持された第一のリンク体と、基準となる直線上の任意の位置において一端部を支点として回動を行うと共に他端部が第一のリンク体のちょうど中間に回動自在に連結された第二のリンク体とを有し、第二のリンク体が第一のリンク体のちょうど半分の長さに設定されている。そして、この第一のリンク体を回動させると、滑り対偶の滑り量と、第一のリンク体の先端部の基準となる直線方向成分の移動量とが常に一致することとなり、その結果、第一のリンク体の先端部を常に基準となる直線に対して垂直に移動させることが可能となる、という特徴を備えている。
【0033】
ボタン保持装置1では、基準となる直線をY軸方向に一致させ、第一のリンク体20と第二のリンク体15の回動の支点A,CがY軸方向に沿った同一直線上となるようにベース体10に連結している。そして、第一のリンク体20の回動支点AをY軸方向に沿って移動可能に構成している。かかる構成おいて、第一のリンク体20を第二のリンク体15の二倍長として、当該第二のリンク体15の先端部を第一のリンク体20の中点Bに回動自在に連結すれば、完全にスコット−ラッセル機構を実現し、第二のリンク体15の支点Cと第一のリンク体20の先端部にあるボタン保持位置D(ボタン保持部材26L,26Rの取り付け位置)とがZ軸方向に沿った同一直線上に並び且つボタン保持位置DがZ軸方向に沿って直線移動を行うことになる。しかし、ボタン付けミシン100は、ボタン付けを行う必要上、その使用時において、ボタンの保持位置Dから正のZ軸方向には必ずミシン針101が位置することとなる。従って、第二のリンク体15の支点Cと第一のリンク体20の先端部にあるボタン保持位置DとをZ軸方向に沿った同一直線上に並べて配置することができない。そこで、ボタン保持装置1では、ボタンの保持位置Dが第二のリンク体15の支点Cよりも正のY軸方向にずらした配置設定に成されている。その場合、完全なスコット−ラッセル機構とならないため、ボタン保持位置DをZ軸方向に沿って移動させると、Y軸方向にも変位を生じてしまう。しかし、ボタン付けミシン100は、ボタン保持装置1によりボタンをミシン針の針下に位置決めしたときの高さから縫い付けを行う高さ(ボタン付けミシン100では縫い付け高さは2ポジションある)にZ軸移動を行った場合に、Y軸方向のズレ量がミシン針の針先をボタンの穴に円滑に導くことができる範囲内であれば良い。
【0034】
本実施形態たるボタン保持装置1は、上記Z軸方向の移動量に対するY軸方向のズレ量の許容範囲を0.1[mm]未満とし、この範囲に収まるように、第一のリンク体20の基端部Aから第二のリンク体15の他端部との連結位置Bまでの長さと、第一のリンク体20のボタン保持位置Dから第二のリンク体15の他端部との連結位置Bまでの長さと、第二のリンク体15の長さとが所定の組み合わせで設定されている。
【0035】
(ベース体とY軸機構)
ベース体10は、前述したように、ミシン100の内部においてY軸方向に往動可能に支持されると共に、自らが各リンク体20,15を回動自在に支持している。即ち、ベース体10は、各軸機構30,40,50を除くボタン保持装置1の全ての構成を支持していることになる。
かかるベース体10は、図2に示すようにX軸方向における両側面に長穴部材14(一側面は図示略)が設けられると共に、その内側に第一のリンク体20を支持する滑動部材13を備えている。この滑動部材13は、第一のリンク体20を軸支しつつもベース体10内においてY軸方向に沿った滑動を自在に行うことが可能である。
【0036】
ベース体10の負のY軸方向端部側には、Y軸機構30が配設されている。かかるY軸機構30は、ミシン100の本体フレームに出力軸をX軸方向に向けた状態で支持されたY軸モータ31と、モータ31の出力軸に設けられたピニオンギヤ32と、ベース体10の負のY軸方向端部の上部に設けられたラック部33とを備えている。ラック部33はY軸方向に沿って形成されており、Y軸モータ31の駆動によりピニオンギア32を介してベース体10へのY軸方向への移動力が加えられる。これに伴い、各軸機構30,40,50を除くボタン保持装置1の全ての構成がY軸方向の移動を行うこととなり、第一のリンク体20の先端部おいて保持されるボタンBについてX軸方向に往動させることが可能となる。なお、X軸方向及びZ軸方向の移動に追従しつつ上記Y軸機構30によるY軸方向への移動力をボタン保持部材26L,26Rに伝達可能な前後移動伝達手段としては、ベース体10と第一のリンク体20と第二のリンク体15との連結構造がこれに該当する。
【0037】
(第一のリンク体)
第一のリンク体20は、図5,6に示すように、略長方形状の板状体である本体プレート22と、この本体プレート22のX軸方向両側端部からそれぞれ立設された基端部側連結腕部21L,21Rと、その両端部を基端部側連結腕部21L,21Rに連結されると共に前述したベース体10の滑動部材13に貫通状態で支持されるプレート支軸23と、本体プレート22の底面(負のZ軸方向側平面)に並んでY軸方向に平行に支持された二本のボタン支持アーム25L,25Rと、各ボタン支持アーム25L,25Rの先端部に設けられたボタン保持部材26L,26Rとを備えている。
【0038】
上記プレート支軸23は、滑動部材13に回転自在且つ軸方向に沿って摺動自在に支持されている。またプレート支軸23は、X軸方向に沿って配設されていることから、プレート支軸23を中心とする回動による各ボタン保持部材26L,26RのZ軸方向の移動だけでなく、第一のリンク体20全体をベース体10に対してX軸方向に沿って往動させることが可能となっている。
【0039】
また、各ボタン保持アーム25L,25Rは、ボタン保持部開閉機構60を介して本体プレート22に支持されており、互いの間隔を接離可能となっているがその詳細は後述する。また、各ボタン保持部材26L,26Rは各ボタン保持アーム25L,25Rの正のY軸方向先端部において互いに対向して装備されている。そして、これらのボタン保持部材26L,26Rの対向部位にはそれぞれボタンBの外縁部がはまりこむ凹部が形成されており、各ボタン保持アーム25L,25Rの接近により各凹部を介してボタンを狭持することを可能としている。さらに各ボタン保持部材26L,26Rは、いずれも各ボタン保持アーム25L,25Rの先端部においてX軸方向に沿った回転軸を介して支持されており、後述するボタン起立機構70L,70Rにより回転動作が入力される。
【0040】
(ボタン保持部開閉機構)
ボタン保持部開閉機構60を図5,6,7に基づいて説明する。ボタン保持部開閉機構60は、前述の如く第一のリンク体20に装備されている。このボタン保持部開閉機構60は、本体プレート22にY軸方向に沿って並列配置されると共に互いに平行に設けられた貫通穴を形成する前側長穴部61L及び後側長穴部63Lと、本体プレート22にY軸方向に沿って並列配置されると共に互いに平行に設けられた貫通穴を形成する前側長穴部61R及び後側長穴部63Rと、前側長穴部61Lと後側長穴部63Lのそれぞれを介してボタン保持アーム25Lを支持すると共に各長穴部61L,63Lに沿って移動自在の前側ピン62L及び後側ピン64Lと、前側長穴部61Rと後側長穴部63Rのそれぞれを介してボタン保持アーム25Rを支持すると共に各長穴部61R,63Rに沿って移動自在の前側ピン62R及び後側ピン64Rと、各ボタン保持アーム25L,25Rの間で本体プレート22にY軸方向に沿って往動自在に支持された移動体65と、移動体65とボタン保持アーム25Lとの間でY軸方向に沿って並列配置されると共に互いに平行に設けられた前側リンク66L及び後側リンク67Lと、移動体65とボタン保持アーム25Rとの間でY軸方向に沿って並列配置されると共に互いに平行に設けられた前側リンク66R及び後側リンク67Rと、正負のY軸方向に沿った移動力を移動体65に入力する開閉用エアシリンダ68とを備えている。
【0041】
上記前側長穴部61R及び後側長穴部63RはいずれもX軸方向に沿って長穴を形成し、これらに前側ピン62Lと後側ピン64Lとがそれぞれ挿通されることにより、ボタン保持アーム25LはY軸方向に沿った状態を維持しつつX軸方向に移動することを可能としている。ボタン保持アーム25Rも同様である。
また、ボタン保持アーム25Lとボタン保持アーム25Rとは、図6に示すように、Y軸方向に沿って並んだコイルバネにより常時互いに引き寄せられる方向に付勢されている。
上記前側リンク66L及び後側リンク67Lは同一の長さであると共に、その両端部がそれぞれ移動体65及びボタン保持アーム25Lに回転自在に連結されていることから、各リンクの両端連結点の距離を常時一定に維持する。従って、各リンク66L,67Lの回動により、移動体65に対するボタン保持アーム25Lの二つのリンク支点の距離変化を均一に維持することができる。ここで、ボタン保持アーム25LのY軸方向の移動は各長穴部61L,61Rにより規制されているので、移動体65の移動により、ボタン保持アーム25Lに対してX軸方向の移動のみを入力することができる。ボタン保持アーム25Rの場合も同様である
【0042】
また、開閉用エアシリンダ68は、複動式であり、出力軸の突出及び縮退の双方を積極的に切り替えることが可能である。従って、ボタン保持部開閉機構60は、開閉用エアシリンダ68により移動体65を正負のY軸方向に移動させることにより、各ボタン保持アーム25L,25Rの接離動作を自在に入力することができるので、各ボタン保持部材26L,26Rを介してボタンBを狭持状態で保持させ、又はその解除を時在に行うことができる。
【0043】
(ボタン起立機構)
ボタン起立機構70L,70Rを図5,6に基づいて説明する。ボタン起立機構70L,70Rは、それぞれボタン保持アーム25L,25Rに装備されており、ボタン保持部開閉機構60から入力される移動力によりボタン保持アーム25L,25Rと共にそれぞれX軸方向に移動する。これらボタン起立機構70Lと70Rとは、その中間に位置するY−Z平面を基準に面対象となる構造を備えているので、ボタン起立機構70Lについて説明することとする。
【0044】
かかるボタン起立機構70Lは、その一端部をボタン保持部材26Lの回転軸と連結された出力リンク72Lと、その一端部をボタン保持アーム25Lの途中に回転自在に連結された入力リンク71Lと、出力リンク72Lの他端部にその一端部が回転自在に連結されると共に入力リンク71Lの他端部とその他端部とが回転自在に連結された伝達リンク73Lと、入力リンク71Lに回転力を入力する起立用エアシリンダ74Lと、ボタンBが水平状態(ボタンの穴がある平面がX−Y平面に沿った状態)から起立した状態(ボタンの穴がある平面がX−Z平面に沿った状態)に向けて回転したときにそれ以上の出力リンク72Lの回動を規制する起立用ストッパ75Lとを備えている。
【0045】
上記各リンク71L,72L,73Lは、いずれもその両端部の回転軸がX軸方向に沿っており、これにより四節リンク機構を構成している。一方、起立用エアシリンダ74Lは、その出力軸先端部が入力リンク71Lの中間部に設けられたリンク長手方向に沿った長穴に挿通される回転軸を介して入力リンク71Lに連結されているので、当該出力軸の直線的な往動が円滑に入力リンク71Lの回転力として入力される。入力リンク71Lの先端部と出力リンク72Lの先端部とは伝達リンク73Lにより均一距離が維持されるので、入力リンク71Lに回転力が入力されると、出力リンク72Lにも回転力が入力されることとなる。
また、起立用エアシリンダ74Lは、複動式であり、出力軸の突出及び縮退の双方を積極的に切り替えることが可能である。
即ち、図6の状態において、起立用エアシリンダ74Lの出力軸が縮退すると、出力リンク72Lは時計方向に回転して起立用ストッパ75Lに当接して止まり、かかる状態から起立用エアシリンダ74Lの出力軸が突出すると、出力リンク72Lは反時計方向に回転し、起立用エアシリンダ74Lのストロークエンドにて停止する。
【0046】
(第二のリンク体)
第二のリンク体15は、図1に示すように、変形U字状に形成されており、U字の上端部に相当する位置で、第一のリンク体20のX軸方向両側面であってY軸方向中間部にそれぞれ回転自在に連結されている。また、U字の下端部に相当する位置でベース体10の正のY軸方向先端部に回動自在に連結されている。第一のリンク体15の第一のリンク体20に対する二つの回動軸線は、同一線上であっていずれもX軸方向に平行に向けられている。また、第二のリンク体15をベース体10に連結するベース体支軸18は、図5に示すように、やはりX軸方向に向けられていると共にベース体10に対して回転自在且つ軸方向に沿って摺動自在となっている。従って、第一のリンク体20がX軸機構40によりX軸方向に往動した場合に、第二のリンク体15は第一のリンク体20と共に往動することが可能となっている。
【0047】
(X軸機構)
次に、X軸機構40について説明する。X軸機構40は、ボタン付けミシン100の本体フレームに支持されたモータ保持枠41と、このモータ保持枠41にその出力軸をY軸方向に向けて保持されたX軸モータ42と、X軸モータ42の出力軸に装備されたピニオンギヤ43と、モータ保持枠41にX軸方向に沿ってスライド自在に支持されると共にピニオンギヤ43とかみ合うラック部を備えた丸棒状ラック部材44と、Y軸方向に沿った貫通長穴を備えると共に第一のリンク体20に固定支持された受け穴部材46と(図6参照)、その上端部(正のZ軸方向の端部)で丸棒状ラック部材44に固定連結されると共に下端部(負のZ軸方向端部)が受け穴部材46の長穴に挿通される伝達軸45とを備えている。
【0048】
上記受け穴部材46に形成された長穴はその長手方向がY軸方向に向けられていると共に、当該長穴のX軸方向の幅は、伝達軸45の下端部が挿入可能な範囲で当該伝達軸45の下端部におけるX軸方向の幅とほぼ一致する。一方、伝達軸45は丸棒状ラック部材44に垂下支持されると共にその下端部が受け穴部材46の上方から長穴に挿入されている。そして、この伝達軸45の下端部は、Z軸方向に沿った所定の長さに渡ってそのX軸方向の幅が長穴に挿入可能な幅に均一化されている。
【0049】
従って、上記X軸モータ42の駆動によりピニオンギヤ43を介して丸棒状ラック部材44にX軸方向への移動力が入力されと、伝達軸45は丸棒状ラック部材44と共に移動し、その下端部において受け穴部材46の長穴の内部に当接して、第一のリンク体20全体をX軸方向に移動させることが可能である。なお、前述したように、第一のリンク体20及び第二のリンク体15はベース体10に対してX軸方向に沿った往動が自在であるため、これらリンク体20,15が同時にベース体10に対してX軸方向に移動することとなる。その結果、第一のリンク体20の先端部に保持されたボタンBもまたX軸方向に移動させることができる。
【0050】
さらに、Z軸機構50により第二のリンク体20にZ軸方向の移動力が入力された場合でも、伝達軸45の下端部がZ軸方向に沿って均一化されているので、受け穴部材46の長穴の内部が伝達軸45の下端部に沿って摺動し、第一のリンク体20のZ軸方向の移動を妨げない。このことは、X軸方向移動とZ軸方向移動とを同時に行った場合でも同様である。
【0051】
また、受け穴部材46は、Y軸方向に沿った長穴により伝達軸45と係合しているので、第一のリンク体20がベース体10と共にY軸機構30によりY軸方向への移動力を入力された場合でも、伝達軸45の下端部が長穴に沿って相対的に移動することとなるので、第一のリンク体20のY軸方向の移動を妨げない。このことは、X軸方向移動とY軸方向移動とを同時に行った場合でも同様であり、さらには、X軸方向移動とY軸方向移動とZ軸方向移動とを同時に行った場合でも同様である。
【0052】
従って、Y軸方向及びZ軸方向の移動に追従しつつ上記X軸機構40によるX軸方向への移動力をボタン保持部材26L,26Rに伝達可能な左右移動伝達手段としては、伝達軸45と受け穴部材46との構成がこれに該当する。
【0053】
(Z軸機構)
次に、Z軸機構50について、図3に基づいて説明する。Z軸機構50は、ボタン付けミシン100の本体フレームに支持されたモータ保持枠50aと、このモータ保持枠50aにその出力軸をZ軸方向に向けて保持されたZ軸モータ51と、Z軸モータ51の出力軸に装備されたウォームギヤ52と、回転軸をX軸方向に沿わせた状態でモータ保持枠51aに回転自在に支持されたウォームホィール53と、ウォームホィール53と同一軸で連結された入力リンク54と、入力リンクの54の回動端部にその一端部が回転自在に連結された伝達リンク55と、伝達リンク55の他端部とその上端部が回転自在に連結された直動リンク56と、ミシン100の本体フレームに支持されると共に直動リンク56をZ軸方向に沿った直動のみを可能とする直動ガイド57と、Y軸方向を向いてその一端部を直動リンク56の下端部に固定連結されている連結棹58と、連結棹58の他端部に連結され先端部が下方に延びたL字棒状体59とを備えている。
【0054】
上記ウォームホィール53と入力リンク54とはX軸方向に沿った回転軸で連結されると共に入力リンク54はその長手方向がおおよそY軸方向に向けられた状態で回転軸に連結されている。従って、ウォームギヤ52の回転がX軸回りの回転に変換される結果、入力リンク54の出力側の端部は一定範囲内において、ほぼZ軸方向に沿った移動を行う。かかるZ軸方向の移動力が伝達リンク55を介して直動リンク56に伝達される。
【0055】
前述したように、直動リンク56は直動ガイド57に支持されている。この直動ガイド57は、丸棒状の直動リンク56が貫通状態で挿入可能なZ軸方向に向けられたガイド穴を有し、且つこのガイド穴は直動リンク56が滑動可能に軸受けが設けられている。従って、直動リンク56は、Z軸方向に沿ってのみ移動可能となり、入力リンク54の先端部に生じるY軸方向の変位は連結リンク55の両端部における回転により解消される。
【0056】
上記連結棹58及びL字棒状体59は直動リンク56と共にZ軸方向移動を行う。L字棒状体59は、その中間部で直角に屈曲しており、屈曲部を境界に一端部側の部位がY軸方向に向けられ,他端部側の部位がZ軸方向に向けられた状態で、当該他端部が連結棹58に連結されている。
また、L字棒状体59は、そのY軸方向に向けられた部位を、第一のリンク体20に装備された後述する揺動部材82の受け棹部83を引っかけて第一のリンク体20の先端部をZ軸方向に沿って移動させる。そして、Z軸方向に移動を行っているかいないかにかかわらず、第一のリンク体20がY軸方向に沿った移動を行う場合には、L字棒状体59のY軸方向に向けられた部位上をY軸方向に沿って揺動部材82の受け棹部83が摺動して移動することにより、当該Y軸方向の移動を妨げることなく許容している。
また、揺動部材82の受け棹部83も丸棒状を成し、その長手方向がX軸方向に向けられた状態で第一のリンク体20に装備されている。従って、Z軸方向に移動を行っているかいないかにかかわらず、第一のリンク体20がX軸方向に沿った移動を行う場合には、L字棒状体59のY軸方向に向けられた部位上をX軸方向に沿って受け棹部83が摺動して移動することにより、当該X軸方向の移動を妨げることなく許容している。
【0057】
従って、L字棒状体59のY軸方向に沿った部位の長さは、少なくともボタン保持装置1がボタンBに対して予定するY軸方向の必要移動量以上に設定されており、同様に、受け棹部83の長さも、少なくともボタン保持装置1がボタンBに対して予定するX軸方向の必要移動量以上に設定されている。
従って、X軸方向及びY軸方向の移動に追従しつつ上記Z軸機構50によるZ軸方向への移動力をボタン保持部材26L,26Rに伝達可能な上下移動伝達手段としては、L字棒状体59と受け棹部83との構成がこれに該当する。
【0058】
(糸浮かし機構)
糸浮かし機構80について図3,8,9,10に基づいて説明する。この糸浮かし機構80は、第一のリンク体20の本体プレート22の正のY軸方向端部であって正のX軸方向端部に固定装備された支持ブラケット81と、この支持ブラケット81によりX軸方向に沿った回転軸を介して回動自在に支持された揺動部材82と、第一のリンク体20の本体プレート22の正のY軸方向端部であってX軸方向中央部に固定装備されている保持枠体86と、この保持枠体86によりZ軸方向に沿った回転軸を介して回動自在に支持されると共に揺動部材82の揺動に応じてその一端部に回動力が入力される伝達リンク85と、保持枠体86によりZ軸方向に沿った回転軸を介して回動自在に支持されると共に伝達リンク85の他端部と係合して回動を行うガイドリンク87と、このガイドリンク87によりZ軸方向に移動自在に支持されると共に当該ガイドリンク87と共に回動を行う棒支持体91と、棒支持体91にその基端部が支持されると共にその先端部を必要に応じてボタンBのミシン針101側において二つのボタン穴の間に配置することで縫い付け時に予め根巻き分の縫い付け糸の長さを稼ぐための糸浮かし棒90と、保持枠体86に保持された上下動モータ92と、この上下動モータ92によりY軸方向に沿った移動力を入力される直動部材93と、この直動部材93により回動力が入力されると共にその回動動作により棒支持体91をZ軸方向に沿って移動させる出力リンク94とを備えている。
【0059】
上記支持ブラケット81はL、正のY軸方向と正のZ軸方向の合成方向に沿って立設された二本の支持アームを備え、これらにより揺動部材82の上端部をX軸方向に沿った回転軸を介して回動自在に支持している。
他方、揺動部材82は、上記回転軸を中心に二つの半径方向に沿って延設された部位を備え、その一方には前述した受け棹部83がX軸方向に沿った状態で固定装備されている。この受け棹部83は、Z軸機構50のL字棒状体59により正のZ軸方向に引き上げが行われ、これにより、揺動部材82全体が支持ブラケット81に対して回動するようになっている。そして、揺動部材82の所定角度の回動が行われると、かかる揺動部材82の他方の半径方向に沿って延設された部位が支持ブラケット81に装備されたストッパ81aに当接し、それ以上の回動が規制されるように構成されている。従って、揺動部材82がストッパ81aにより回動を規制された状態でさらにZ軸機構50がL字棒状体59を引き上げると、その引き上げ力は第一のリンク体20全体に作用し、その結果、各ボタン保持部材26L,26Rに保持されたボタンBがZ軸方向に移動するようになっている。
【0060】
従って、換言すると、揺動部材82は、ストッパ81aからある程度離れた初期位置からストッパ81aに当接するまでの間の範囲についてのみ伝達リンク85を回動させることになる。ちなみに、揺動部材82の他方の半径方向に沿って延設された部位の端部には係合穴部材84が装備されている。この係合穴部材84は、図9に示すように、X軸方向に沿ったU字形状の長穴が形成されており、この長穴には伝達リンク85の一端部に形成された先端丸状突起が嵌挿される。この先端丸状突起は、先端が丸く且つくびれた形状に形成されており、揺動部材82が上述した範囲内で回動すると、係合穴部材84がY軸方向に移動し、その移動力を受けて伝達リンク85全体を回動させる。
【0061】
さらに、伝達リンク85の他端部には長穴が貫通状態で形成されている。かかる長穴にはガイドリンク87が有する副ガイド軸89の正のZ軸方向に突出した上端部が挿入されている。ガイドリンク87は、保持枠体86に対してZ軸方向に沿った主ガイド軸88により回動自在に連結されている。副ガイド軸89は、この主ガイド軸88に並列状態でガイドリンク87に設けられている。従って、伝達リンク85の回動により、副ガイド軸89を介してガイドリンク87が主ガイド軸88回りの回転力を受けて回動を行うようになっている。
そして、この副ガイド軸89は、引っ張りバネ(図2参照)により上方から見て反時計方向に回動するように、常時張力を受けている。従って、この張力により、前述した揺動部材82は、かかる副ガイド軸89から伝達リンク85を介して、常時ストッパ81aから離間する方向に付勢されることになり、受け棹部83がZ軸機構50により引っ張り力を受けていないときには、揺動部材82はその当接部位がストッパ81aから一定距離離間した状態が維持される。
【0062】
また、糸浮かし棒90を保持する棒保持体91は、主ガイド軸88と副ガイド軸89の双方に沿ってスライド可能に支持されており、前述した副ガイド軸89が引っ張りバネから受ける張力により、かかる棒保持体91は糸浮かし棒90の先端部が、常時,ボタン保持部材26L,26Rに保持されたボタンBの上方にセットされる方向に回動を付勢されている。即ち、Z軸機構50は、L字棒状体59により揺動部材82の受け棹部83を引っ張り上げることにより、伝達リンク85及びガイドリンク87を介して、ボタンB上にセットされた状態にある糸浮かし棒90を引っ張りバネに抗してボタンB上から退避させる方向に回動させることになる。また、前述したように、糸浮かし棒90が十分に退避した状態でさらにZ軸機構50がL字棒状体59を正のZ軸方向に移動させると、ボタン保持部材26L,26Rが同方向に移動することとなる。
【0063】
さらに、棒保持体91は各ガイド軸88,89に沿ってスライド可能であり、その外部には主ガイド軸88を中心とする周方向に沿って係合溝91aが形成されている。そして、かかる係合溝91aには出力リンク94の回動端部に設けられた突起が係合している。前述したように、出力リンク94は、上下動モータ92の駆動によりY軸方向に往復移動可能な直動部材93により回動力が入力されるため、出力リンク94の回動端部はほぼZ軸方向に沿って移動させることが可能である。従って、上下動モータ92の回転により、出力リンク94が回動し、スライド可能に支持された棒保持体91はZ軸方向の正逆側にそれぞれ移動させて位置決めすることが可能となっている。また、棒保持体91は、主ガイド軸88を中心とする周方向に沿った係合溝91aにより出力リンク94の突起と係合しているので、かかる出力リンク94から上下移動を入力されても、主ガイド軸88を中心とする回動の妨げとならず、糸浮かし棒90のセットと退避とを切り替え可能としつつもその先端部をZ軸軸方向に位置決めすることを可能としている。
【0064】
従って、ボタンに対して糸浮かし棒の上下位置の位置決めを行う機構としては、上下動モータ92と直動部材93と出力リンク94との構成がこれに該当する。
【0065】
(動作説明)
次に、動作制御手段により行われる上記ボタン付けミシン100の動作を説明する。動作制御手段は、具体的にはCPU,ROM,RAM等を含む演算装置で構成され、これらに所定のプログラムが入力されることにより、下記に示す各部の動作制御を実行する。なお、この動作制御手段には、ボタン付けミシンの使用者が、新しいボタンのロード,根巻きを行うかボタンか否か,ボタンの高さ位置設定,ボタンの外径,ボタンの縫い付けの対象となる二つのボタン穴の間隔,縫い付け作業の開始指示,根巻き作業の開始指示等を入力する図示しない入力手段が併設されており、かかる入力手段により入力された内容に従って、各部の動作制御を実行する。
【0066】
まず、新しいボタンのロード(供給)が入力されると、動作制御手段は、Y軸機構30のY軸モータ31に対し負方向への回転駆動を指令し、ボタン保持部材26L,26Rを針下位置から所定のロード位置まで後退させる。またこのとき、Z軸機構50のZ軸モータ51に対し正方向への回転駆動を指令し、ボタン保持部材26L,26Rを所定のロード高さまで上昇させる。なお、ボタン付けミシン100では、各動作の中で、ロードを行う場合にボタン保持部材26L,26Rが最も高位置で行われる。このとき、Z軸機構のL字棒状体59を、糸浮かし機構80の揺動部材82がストッパ81aに当接してもなお、上方へ移動させている状態なので、糸浮かし棒90は回動が行われ、退避状態にある。
【0067】
ボタン保持部材26L,26Rが所定のロード位置で所定のロード高さに位置決めされると、動作制御手段は、ボタン保持部開閉機構60の開閉用エアシリンダ68(正確にはエアシリンダのエアを供給するポンプ又はエアの供給路に設けられた開閉用の電磁バルブ、以下、エアシリンダの動作説明において同じ)に対して移動体65が負のY軸方向へ移動するように作動を指令する。これにより、各ボタン保持アーム25L,25Rの間隔が開き、ボタン保持可能状態となる。なお、ボタン付けミシンは図示しないボタンローダーを備えており、かかるボタンローダーはボタン供給位置においてその下方からボタンを供給する。従って、各ボタン保持アーム25L,25Rを開いた状態のまま、動作制御手段は、Z軸機構50により、ボタン保持部材26L,26Rをボタンローダーが保持しているボタン高さまで下降させる動作制御を行う。そして、開閉用エアシリンダ68の作動により、各ボタン保持アーム25L,25Rの間隔を狭めて、各ボタン保持部材26L,26Rによりボタンを保持させる。
【0068】
ボタン保持が行われると、動作制御手段は、Z軸機構50により再び、ボタン保持部材26L,26Rを上昇させて、所定の針下挿入高さに位置決めする。なお、ミシン針101の下方にはボタン付けを行う布地がボタン縫い付け位置を負のY軸方向に突出させた状態で保持されており、かかる布地とミシン針101との間にボタンの介挿を行うのに好適な高さが予め決められている。
【0069】
さらに、ボタン保持部材26L,26Rが針下挿入高さに位置決めされると、動作制御手段は、Y軸機構30に対する動作制御を行ってボタン保持部材26L,26Rを正のY軸方向に移動し、さらにY軸機構30及びX軸機構40の協動により、先に縫い付けを行う二つのボタン穴をミシン針101に対する所定の相対位置に位置決めする。
【0070】
ボタン保持部材26L,26Rに保持されたボタンBを針下で位置決めした後、動作制御手段はZ軸機構50により、ボタン保持部材26L,26Rの高さ調節を行う。即ち、根巻きを行うボタンBであるか否かにより、ボタン保持部材26L,26Rが異なる二種類の高さのいずれか一方の縫い付け高さに位置決めされる。なお、これらの縫い付け高さは、いずれも針下挿入高さよりも低位置となる。
【0071】
まず、根巻きを行わない場合の縫い付け高さ(第一の縫い付け高さ)に設定する場合には、動作制御手段は、第一のリンク体20がベース体10に対してもうそれ以上開かなくなる限界角度の手前の状態まで下降した状態であって、糸浮かし部材80の揺動部材82をストッパ81aに当接させた状態を維持し得る高さまでZ軸機構50のL字棒状体59を負のZ軸方向に移動させる。かかる状態では、揺動部材82がストッパ81aに当接した状態が維持されるので、糸浮かし部材90の退避状態を維持される。従って、かかる縫い付け高さでボタンBの縫い付けを行った場合には、縫い付けられた糸に根巻きのスペースは確保されない。
【0072】
次に、根巻きを行う場合の縫い付け高さ(第二の縫い付け高さ)に設定する場合には、動作制御手段は、第一のリンク体20がベース体10に対してもうそれ以上開かなくなる限界角度の状態まで下降した状態であって、さらに糸浮かし部材80の揺動部材82から離間するまでZ軸機構50のL字棒状体59を負のZ軸方向に移動させる。かかる状態では、揺動部材82がL字棒状体59から開放されてストッパ81aから離間するので、糸浮かし部材90は副ガイド軸89に設けられた引っ張りバネの弾性により回動し、その先端部がミシン針101とボタンBとの間に介挿される。従って、かかる縫い付け高さでボタンBの縫い付けを行った場合には、縫い付けられた糸に根巻きのスペースが確保される。
【0073】
なお、動作制御手段では、Z軸機構50のL字棒状体59の高さを制御することにより、ボタン保持部材26L,26Rが高位置(第一の縫い付け高さ)で糸浮かし棒90が退避されている状態と、ボタン保持部材26L,26Rが低位置(第二の縫い付け高さ)で糸浮かし棒90が介挿されている状態の二種類の状態を切り替え可能としているが、さらに、第一のリンク体20がベース体10に対してもうそれ以上開かなくなる限界角度の状態まで下降した状態であって、糸浮かし部材80の揺動部材82をストッパ81aに当接させた状態を維持し得る高さにZ軸機構50のL字棒状体59を位置決めすることにより、ボタン保持部材26L,26Rを第二の縫い付け高さに設定しつつも糸浮かし棒90を退避させたままにしておくことも可能である。かかる状態で縫い付けを行う場合にも、縫い付けられた糸に根巻きのスペースは確保されない。
【0074】
ボタン保持部材26L,26Rが第一又は第二の縫い付け高さに位置決めされると、ボタンBの縫い付けが行われる。即ち、Y軸方向に沿って並んだ二つのボタン穴に交互にミシン針が挿入され、これによりボタンBを布地に縫い付ける。このとき、糸浮かし棒90が介挿された状態にある場合には、その先端部をまたいでミシン針が二つのボタン穴に交互にミシン針が挿入されてボタンBの縫い付けが行われる。かかる、糸浮かし棒90の先端部が二つのボタン穴の間に配置されることにより、縫い付け用の糸が糸浮かし棒90の先端部をまたいで縫い付けられるために、縫い付け後にあっても、ボタンを布地から離間させることが可能となり、布地とボタンBとの合いに根巻きスペースが形成される。また、糸浮かし棒90の先端部は二つのボタン穴の間隔より先細に形成されているので、縫い付け時にボタンを布地から離間せしめる場合のように、垂直上方にミシン針を移動させてさらに水平移動により隣のボタン穴にミシン針を位置決めして下降させるという三工程を行う場合と比較して、ミシン針の上昇と隣のボタン穴側への移動とをほぼ同時に行うことができ、縫い付けの迅速化が図られる。
また、ボタン穴が四つある場合には、Y軸方向に沿った二つのボタン穴に対する縫い付けが完了してから、隣のY軸方向に沿って並んだ二つのボタン穴がミシン針101の下方となるように、動作制御手段はX軸機構によりボタン保持部材26L,26Rの位置決めを行い、同様の縫い付け動作を行う。
【0075】
上記のように根巻き用の縫い付けが行われた場合の次の工程の動作をさらに説明する。縫い付けが完了すると、動作制御手段では、ボタン起立機構70の各起立用エアシリンダ74L,74Rを作動させる。これにより、水平状態で保持されていたボタンBはボタン保持部材26L,26Rと共に垂直方向に回転される。従って、負のY軸方向に突出した状態の布地に対してボタンBの底面側が垂直に対向した状態となる。かかる状態からさらに、動作制御手段は、Y軸機構30により根巻きを行う必要長さだけ、布地からボタンBが離間するようにボタン保持部材26L,26Rを負のY軸方向に移動させる。
【0076】
上述の状態で布地とボタンBとの間で縫い付けられた糸を挟むようにミシン針を上下動させて、根巻きが行われる。なお、布地を保持する保持部は図示しないY軸方向への移動機構により移動可能である。従って、根巻き動作の際には、ミシン針の上下動に合わせて、ボタン保持部材26L,26Rに保持されたボタンBと布地とを同時にY軸方向に沿って根巻き長の範囲で往復移動させる動作制御が行われる。
そして、根巻きが完了すると、動作制御手段は、ボタン保持部開閉機構60の開閉用エアシリンダ68を作動させてボタンBを開放する。さらに、布地を新たなボタン付け位置にセットし直して、新たなボタンの供給を受ける。以下、同様の動作が繰り返される。
【0077】
(実施形態の効果説明)
以上のように、ボタン付けミシン100は、ベース体10と第一のリンク体20と第二のリンク体15とにより疑似スコットラッセル機構を構成しているため、ボタンの縫い付けに必要となるZ軸方向の移動動作が行われても、Y軸方向の変位を無視できる微少な範囲まで低減することができ、補正制御等を行うことなく、縫い付け作業を行うことが可能となる。
【0078】
また、ボタン保持部開閉機構60は各ボタン保持アーム25L,25Rごとに移動体65との間で前後側を二本のリンク66L,66R,67L,67Rで連結する構成のため、二本のボタン保持アーム25L,25Rを平行移動させてボタンBを保持することが可能であり、外径の異なる種々のボタンについてもその直径の両端位置で狭持することができ、良好な保持状態を維持することが可能である。
【0079】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であることは言うまでもない。
【0080】
【発明の効果】
請求項1記載の発明は、疑似スコットラッセル機構を介してボタン保持を行う構成のため、ボタン保持部の上方にミシン針を配置するスペースを確保した上で、第一のリンク体の回動による前後方向への位置ズレを効果的に低減させてボタンの上下動を行わしめることが可能となる。
【0081】
請求項2記載の発明では、一のボタン保持アームについて長さが等しく且つ平行な二本のリンクを介して移動体に連結することにより、各リンクの回動支点が平行四辺形を描く四節リンク機構を構成することとなる。従って、従って、移動体の移動により各ボタン保持アームの平行状態を維持しつつ接離動作を円滑に行うことが可能である。
そして、かかる各ボタン保持アームの平行移動によりボタンを両側から狭持することから、各ボタン保持アームが回動して狭持する場合と比較して、種々の異なるサイズのボタンに対して,いつもその一半径の両端位置で狭持を行なうことが可能となり、サイズの異なるボタンに対する傾きの発生を効果的に排除し、安定したボタンの保持動作を行うことが可能となる。
【0082】
請求項3記載の発明は、左右方向移動機構が、左右移動伝達手段によりボタン保持部に対して上下方向の移動に追従しつつ左右方向の移動を行うことが可能である。仮に、左右方向移動機構が上下方向移動に追従不可能である場合には、上下方向移動機構は、左右方向移動機構と共にボタン保持部を上下方向に移動させ、かかる上下移動を行いつつ左右移動機構によるボタン保持部の左右移動を行わねばならず、移動させる対象物が大型化してしまうこととなるが、上記構成により、ボタン保持部とは独立して外部から上下方向への移動力と左右方向への移動力とを入力することができ、移動対象物の小型化・軽量化を図ることが可能となる。従って、ボタン保持部の移動の迅速化、位置決め精度の向上を図ることが可能となる。またさらに、各移動機構の駆動源の出力を低減し、装置の小型化及び消費エネルギーの低減化をも図ることが可能となる。
【0083】
請求項4記載の発明は、前後方向移動機構が、前後移動伝達手段により、ボタン保持部に対して上下方向の移動に追従しつつ前後方向の移動を行うことが可能である。従って、請求項3記載の発明と同様の理由により、移動対象物の小型化・軽量化を図ることが可能となり、ボタン保持部の移動の迅速化、位置決め精度の向上を図ることが可能となると共に、各移動機構の駆動源の出力を低減し、装置の小型化及び消費エネルギーの低減化をも図ることが可能となる。
【0084】
請求項5記載の発明は、各方向移動機構が、各方向移動伝達手段により、ボタン保持部に対して他の二方向の移動に追従しつつ各々の方向の移動を行うことが可能である。従って、請求項3又は4記載の発明と同様の理由により、各移動機構による移動対象物の中に他の方向への移動機構を含む必要がなく、移動対象物の小型化・軽量化を図ることが可能となり、ボタン保持部の移動の迅速化、位置決め精度の向上を図ることが可能となると共に、各移動機構の駆動源の出力を低減し、装置の小型化及び消費エネルギーの低減化をも図ることが可能となる。
【0085】
請求項6記載の発明は、上下移動機構がウォームギヤ機構を介してボタン保持部の上下移動を行う構成であるため、回転動力源の出力トルクを高トルク化してボタン保持部に入力することが可能となる。従って、回転駆動源として出力トルクが小さい小型のものを使用することが可能となり、装置全体の小型・軽量化を図ることが可能となる。また、ウォームギヤ機構は大小歯車機構よりも小型化を図ることが容易であり、さらなる装置の小型化にも貢献する。
【0086】
請求項7記載の発明では、縫い付け対象となる二つのボタン穴間隔よりも薄い先端部を備えた糸浮かし部材をボタン上に介挿可能であるため、根巻きの際のミシン針の針の振り幅を縮小化することができる。従って、根巻きを行うボタンの縫い付け際に、ミシン針を上昇−針振り−下降という三工程を経る必要がなく、上昇と同時に針振り−下降という二工程を行うことができ、根巻きボタンの縫い付けの迅速化を図ることが可能となる。
【0087】
さらに、糸浮かし機構と上下移動機構の駆動源を共有することにより、駆動源の必要個体数を低減し、生産の正の向上を図ると共に装置の小型化、軽量化を図ることが可能となる。
【0088】
請求項8記載の発明では、上下移動機構の可動部の移動範囲の一部を移動する際の移動力をボタン保持部の上下動の動力源として割り当て、可動部が移動範囲の他の一部を移動する際の移動力を糸浮かし部材の介挿又は退避動作の動力源として割り当てるため、上下移動機構の可動部に対する動作制御のみを行うことにより、ボタン保持部の上下動と糸浮かし部材の介挿・退避という二種類の動作の動作制御を実現することが可能となり、制御系の簡明化を図ることが可能となる。
【0089】
請求項9記載の発明では、ボタンに対する糸浮かし部材先端部の高さ調節が可能であるため、根巻きのための縫い付け糸の糸長の調節を図ることが可能となり、その結果根巻き長を自在に設定することが可能となる。
【0090】
請求項10記載の発明では、糸浮かし機構が、ガイド軸とこれに沿って上下動可能且つこれを中心に回転可能なスライダとにより糸浮かし部材の介挿・退避動作と高さ調節動作と可能とするため、本来,回転機構と直動機構の二種類の機構が必要であったところ、一種類の機構のみで実現することができ、装置の簡明化と共に部品点数の低減を図り、装置の生産性の向上を図ることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施形態であるボタン付けミシンの斜視図である。
【図2】ボタン付けミシンの主要部を成すボタン保持装置の側面図である。
【図3】ボタン保持装置の斜視図である。
【図4】ボタン保持装置の各リンク体の基本構造を説明するための概略説明図である。
【図5】第一のリンク体とその周辺構成を示す側面図である。
【図6】第一のリンク体とその周辺構成を示す底面図である。
【図7】ボタン保持部開閉機構の概略構成を示す説明図であり、図7(A)はボタン保持部開閉機構を上方から見た概略構成を示し、図7(B)は下方から見た概略構成を示す。
【図8】糸浮かし機構の斜視図である。
【図9】糸浮かし機構の支持ブラケット部分を下方から見た部分説明図である。
【図10】糸浮かし機構の支持ブラケット部分の部分斜視図である。
【符号の説明】
1 ボタン保持装置
10 ベース体
15 第二のリンク体
20 第一のリンク体
25L,25R ボタン保持アーム
26L,26R ボタン保持部材(ボタン保持部)
30 Y軸機構(前後移動機構)
40 X軸機構(左右移動機構)
50 Z軸機構(上下移動機構)
51 Z軸モータ(駆動源)
52 ウォームギヤ(ウォームギヤ機構)
53 ウォームホィール(ウォームギヤ機構)
59 L字棒状体(可動部)
60 ボタン保持部開閉機構
61L,61R 前側長穴部(ガイド手段)
62L,62R 後側長穴部(ガイド手段)
65 移動体
66L,66R 前側リンク(二本のリンクの一方)
67L,67R 後側長穴部(二本のリンクの他方)
80 糸浮かし機構
88 主ガイド軸(ガイド軸)
90 糸浮かし棒(糸浮かし部材)
91 棒保持体(スライダ)
100 ボタン付けミシン
101 ミシン針

Claims (10)

  1. 上下動を行うミシン針に対して上下,左右,前後方向に移動自在にボタン保持を行うボタン保持装置を備えるボタン付けミシンであって、
    前記ボタン保持装置は、ベース体と、その基端部を前記ベース体に回動自在且つ前後方向に往復移動自在に支持されると共にその先端部にボタン保持部を備える第一のリンク体と、その一端部を回動自在に前記ベース体に支持されると共に他端部を第一のリンク体の中間部に回動自在に連結した第二のリンク体とを備え、
    前記第一のリンク体の基端部から前記第二のリンク体との連結部までの距離よりも、前記第一のリンク体と前記第二のリンク体との連結部から前記ボタン保持部までの距離を長く設定して疑似スコット−ラッセル機構を構成したことを特徴とするボタン付けミシン。
  2. 相互の接近動作によりボタン保持を行うと共に平行に配設された二本のボタン保持アームを互いに接離自在に移動可能とするガイド手段と、前記各ボタン保持アームの長手方向に沿って往復移動可能な移動体と、前記各ボタン保持アームごとに,当該各ボタン保持アームを前記移動体に連結する長さが等しい二本のリンクと、を備えたボタン保持部開閉機構を有し、
    前記各ボタン保持アームごとに対応する二本のリンクを互いに平行に配設したことを特徴とする請求項1記載のボタン付けミシン。
  3. 前記ボタン保持部を前記ミシン針に対して上下方向に移動させる上下方向移動機構と、前記ボタン保持部を前記ミシン針に対して左右方向に移動させる左右方向移動機構と、前記ボタン保持部の上下移動に追従しつつ前記左右方向移動機構による左右方向への移動力を前記ボタン保持部に伝達可能な左右移動伝達手段を有することを特徴とする請求項1又は2記載のボタン付けミシン。
  4. 前記ボタン保持部を前記ミシン針に対して上下方向に移動させる上下方向移動機構と、前記ボタン保持部を前記ミシン針に対して前後方向に移動させる前後方向移動機構と、前記ボタン保持部の上下移動に追従しつつ前記前後方向移動機構による前後方向への移動力を前記ボタン保持部に伝達可能な前後移動伝達手段を有することを特徴とする請求項1又は2記載のボタン付けミシン。
  5. 前記ボタン保持部を前記ミシン針に対して上下方向に移動させる上下方向移動機構と、前記ボタン保持部を前記ミシン針に対して左右方向に移動させる左右方向移動機構と、前記ボタン保持部を前記ミシン針に対して前後方向に移動させる前後方向移動機構と、前記ボタン保持部の左右及び前後移動に追従しつつ前記上下方向移動機構による上下方向への移動力を前記ボタン保持部に伝達可能な上下移動伝達手段と、前記ボタン保持部の上下及び前後移動に追従しつつ前記左右方向移動機構による左右方向への移動力を前記ボタン保持部に伝達可能な左右移動伝達手段と、前記ボタン保持部の上下及び左右移動に追従しつつ前記前後方向移動機構による前後方向への移動力を前記ボタン保持部に伝達可能な前後移動伝達手段とを備えることを特徴とする請求項1又は2記載のボタン付けミシン。
  6. 前記上下移動機構は、回転駆動源からウォームギヤ機構を介して前記ボタン保持部に上下移動の移動力を入力することを特徴とする請求項3,4又は5記載のボタン付けミシン。
  7. 前記ボタン保持部に保持されたボタンと前記ミシン針との間に対して糸浮かし部材の先細先端部の介挿と退避とを行う糸浮かし機構を備え、
    前記糸浮かし機構と前記上下移動機構とが一の駆動源を共用することを特徴とする請求項3,4,5又は6記載のボタン付けミシン。
  8. 前記上下移動機構は、所定の移動範囲内で移動を行う可動部を有すると共に当該可動部の移動範囲の一部の範囲内を移動するときの移動力により前記ボタン保持部の上下移動を行い、
    前記糸浮かし機構は、前記可動部の移動範囲の他の一部の範囲内を移動するときの移動力を受けて前記糸浮かし部材の先端部の介挿又は退避を行うことを特徴とする請求項7記載のボタン付けミシン。
  9. 前記糸浮かし機構は、前記ボタンに対して前記糸浮かし部材の上下位置の位置決めを行う機構を有することを特徴とする請求項7又は8記載のボタン付けミシン。
  10. 前記糸浮かし機構は、上下方向に沿って配設されたガイド軸と、当該ガイド軸に沿って上下動可能且つガイド軸を中心に回転可能な前記糸浮かし部材の保持用のスライダとを備えることを特徴とする請求項9記載のボタン付けミシン。
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