JP3836067B2 - マテリアルロックのワイヤ孔からの漏気音の消音機能付き圧気ケーソン - Google Patents

マテリアルロックのワイヤ孔からの漏気音の消音機能付き圧気ケーソン Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マテリアルロックの上部ハッチに設けられたワイヤ孔と、このワイヤ孔を通るワイヤ間の隙間からの漏気に伴って発生する漏気音を低減するための消音機能付き圧気ケーソンに関する。
【0002】
【従来の技術】
圧気ケーソンの沈下掘削時において、掘削土砂を排出するときは、マテリアルロックの上部ハッチが閉じ、下部ハッチが開いた状態で土砂バケットが吊り下げられている。
【0003】
この状態で、掘削土砂を積み込んだ排土バケットを圧気作業室よりマテリアルシャフトを経てマテリアルロックへ吊り上げる。
【0004】
ついで、マテリアルロックの下部ハッチを閉じ、マテリアルロックのエアロック内部のエアを排気し、減圧する。
【0005】
エアロックの内部が大気圧になったとき、上部ハッチを開け、排土バケットをマテリアルロックから吊り上げ、所定の場所に排土する。
【0006】
つぎに、空の排土バケットを圧気作業室に吊り降ろすときは、下部ハッチを閉じ、上部ハッチを開けた状態で、マテリアルロックのエアロックに排土バケットを吊り下げ、上部ハッチを閉じる。
【0007】
ついで、エアロックの外部から内部に高圧空気を供給し、エアロックの内部を加圧する。
【0008】
前記エアロックの内部がマテリアルシャフトの内部の気圧と等圧になったとき、下部ハッチを開け、排土バケットをマテリアルロックからマテリアルシャフトを経て圧気作業室に降ろす。
【0009】
そして、排土バケットに圧気作業室内の掘削土砂を再び積み込む。
【0010】
以上の作業を繰り返して行い、圧気作業室の掘削土砂を排出する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の圧気ケーソンでは、排土バケットによる圧気作業室内の掘削土砂の排出時、マテリアルロック内に排土バケットを入れ、上部ハッチを閉じ、マテリアルロック内を加圧し、作業室内の気圧と同じにする。その後、下部ハッチを開け、排土バケットを作業室まで降ろす。
【0012】
上部ハッチが閉まった状態でマテリアルロック内が加圧状態のとき、上部ハッチに設けられたワイヤ孔と、ここを通るワイヤ間の隙間から漏気が生ずる。そして、この漏気に伴い、いわゆる笛吹き現象が起こり、耳障りな漏気音が発生する、という課題があった。
【0013】
また、前記漏気音により、特に市街地での圧気ケーソンの沈下掘削作業においては、夜間は施工できないという問題があり、これにより工程が長くなる。
【0014】
また、周辺住民の生活環境を阻害するおそれもあった。
【0015】
このため、基礎工法として優良な工法である圧気ケーソン工法は、これまで市街地では騒音の点で大規模な対策が必要であった。
【0016】
本発明は、上記の事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、マテリアルロックの上部ハッチに設けられたワイヤ孔と、ここを通るワイヤ間の隙間からの漏気により発生する漏気音を低減でき、しかも構造が簡素で、既設のマテリアルロックにも簡単に取り付けて使用可能な漏気音の消音機能付き圧気ケーソンを提供することにある。
【0017】
また、本発明の他の目的は、前記漏気音をより一層効果的に低減し得る漏気音の消音機能付き圧気ケーソンを提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1記載の本発明は、マテリアルロック9の上部ハッチ11の外部に空気溜め室18を接続し、マテリアルロック9の上部ハッチ11に設けられたワイヤ孔12と、ここを通るワイヤ7間の隙間から漏出する漏気を前記空気溜め室18に排出して漏気音を低減させ、前記空気溜め室18の上部に、中央部にワイヤ孔21を有しかつ排土バケット6の通過時に開操作される上部ハッチ11の開閉とは別に開閉する両開き型のハッチ20を設け、前記空気溜め室18に溜められた内部空気を外部に排出する排気部材22を空気溜め室18の外部に取付けるとともに、この排気部材22をケーソン側壁2の内部まで延設し、前記空気溜め室18の内部空気を排気部材22を通じてケーソン側壁2の内部に排出し、ハッチ20に設けられたワイヤ孔21とワイヤ7間の隙間からの漏気を抑えるとともに排気部材22の排気口22’からの排気音をケーソン側壁2の内部で消去するようにしてなることを特徴としている。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の漏気音の消音機能付き圧気ケーソンにおいて、前記排気部材22の排気口22’に消音器25を取付けてなることを特徴としている。
請求項3記載の発明では、請求項1記載の漏気音の消音機能付き圧気ケーソンにおいて、前記空気溜め室18の上部に更に遮音室26を接続し、前記遮音室26の上部に、中央部にワイヤ孔29を有し、かつ常閉に設けられ、しかも排土バケット6の昇降動作に追従して開く遮音板27を装着したことを特徴としている。
請求項4記載の発明では、請求項3記載の漏気音の消音機能付き圧気ケーソンにおいて、前記遮音室26の前記遮音板27を、可撓性と復元性とを有する材料によりほぼ扇型に形成された複数枚のフラップ28を円形に組合せて構成したことを特徴としている。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0020】
(第1の実施例)
図1は本発明の第1の実施例を示す縦断正面図である。
【0021】
この図1に示す第1の実施例では、圧気ケーソン1は筒状のケーソン側壁2と、作業室スラブ3と、刃口4と、圧気作業室5と、マテリアルシャフト8と、これの上部に連結されたマテリアルロック9とを備えている。この圧気ケーソン1は、他にはマンシャフトと、これの上部に連結されたマンロックと、コンプレッサを含む圧気設備と、圧気作業室5の天井面に取り付けられた走行レールに沿って走行し地山Gを掘削する掘削機等を備えているが、前記マンシャフト、マンロック、圧気設備および掘削機は図面では省略されている。
【0022】
なお、図1において、符号6は排土バケット、符号7は排土バケット用のワイヤを示す。
【0023】
ところで、前記マテリアルロック9はハウジング10と、上部ハッチ11と、下部ハッチ13と、上,下部ハッチ11,13間に形成されたエアロック15と、送気管16と、排気管17とを有している。
【0024】
前記上部ハッチ11の中央部にはワイヤ孔12が設けられ、下部ハッチ13の中央部にもワイヤ孔14が設けられている。
【0025】
前記送気管16は、圧気設備のコンプレッサに接続されており、エアロック15内に排土バケット6を入れ、上,下部ハッチ11,13を閉じた状態で、エアロック15内に高圧空気を供給し得るようになっている。
【0026】
前記排気管17は、エアロック15内に排土バケット6を入れ、上,下部ハッチ11,13を閉じた状態で、エアロック15の空気を排出するようにしている。
【0027】
前記マテリアルロック9の上部には、空気溜め室18が接続されている。この空気溜め室18は、前記マテリアルロック9のハウジング10にフランジ継手19を介して連結されている。
【0028】
前記空気溜め室18には、ハッチ20と、排気部材22とが設けられている。
【0029】
前記ハッチ20は、両開き型に形成され、中央部にワイヤ孔21が設けられている。また、このハッチ20には油圧ジャッキ等の開閉操作手段が設けられていて、排土バケット6の通過時に開操作される。なお、この実施例ではハッチ20に、観音開き型のものを採用しているが、これに限らず、スライド型のものを用いても良い。
【0030】
前記排気部材22には、この実施例では排気管が用いられている。また、排気部材22は円周方向に等間隔をおいて複数本設けられている。そして、これら複数本の排気部材22の合計排気能力が、上部ハッチ11のワイヤ孔12と、ここを通るワイヤ7間の隙間から漏出する最大漏気量よりも大きく設定されている。さらに、各排気部材22はケーソン側壁2の内部の下部まで延設されており、その排気口22’はケーソン側壁2内に固定された受け台23上に設置されている。しかして、この実施例では上部ハッチ11のワイヤ孔12とワイヤ7間の隙間からの漏気音を空気溜め室18で低減させ、また排気部材22の排気能力を、上部ハッチ11のワイヤ孔12とワイヤ7間の隙間からの最大の漏気量よりも大きくし空気溜め室18のハッチ20のワイヤ孔21とワイヤ7間の隙間からの漏気を最小限にしたこと、排気部材22を空気溜め室18からケーソン側壁2内の下部まで延設し、排気口22’をケーソン側壁2の内部に導き、ここに排気し、排気音をケーソン側壁2の内部で消去するようにしたこととによって、排気部材22にも消音機能を持たせている。また、圧気ケーソン1の沈下に伴い、排気部材22が相対的に短くなったときは、排気部材22を継ぎ足して行くものとする。なお、排気部材22には排気管に代えて、排気ホースを用いても良い。
【0031】
前述のごとく構成された漏気音の消音機能付き圧気ケーソンは、次のように使用され、作用する。
【0032】
まず、空の排土バケット6を圧気作業室5に持ち込むときは、マテリアルロック9の下部ハッチ13を閉じた状態で、空気溜め室18のハッチ20、およびマテリアルロック9の上部ハッチ11を開け、エアロック15内に排気バケット6を入れ、上部ハッチ11と空気溜め室18のハッチ20とを閉じる。
【0033】
ついで、圧気設備のコンプレッサ(いずれも図示せず)に接続された送気管16よりエアロック15内に高圧空気を供給し、エアロック15内をマテリアルシャフト8側の気圧まで加圧する。
【0034】
このとき、上部ハッチ11に設けられたワイヤ孔12と,ここを通るワイヤ7間の隙間から、エアロック15の内部空気が漏洩する。かかる漏気24を空気溜め室18内にいったん溜め、消音する。そして、空気溜め室18に一次的に溜められた漏気24を、空気溜め室18に設けられた複数本の排気部材22によりケーソン側壁2の内部の下部まで導き、排気口22’からケーソン側壁2内の下部に排出する。
【0035】
ここで、前記排気部材22の合計排気能力を、前記漏気24の最大漏気量よりも大きく設定していることによって、空気溜め室18のハッチ20に設けられたワイヤ孔21とワイヤ7間の漏気を抑え、漏気による笛吹き現象を解消することができるし、さらには排気部材22を空気溜め室18からケーソン側壁2内の下部まで延設し、空気溜め室18に一次的に溜められた漏気24をここに排出するようにしたことによって、排気部材22の排気音をケーソン側壁2内の下部で消去することができる。したがって、上部ハッチ11のワイヤ孔12と、ワイヤ7間の隙間からの漏気24に伴って発生する漏気音を効果的に低減することができる。
【0036】
前記エアロック15内がマテリアルシャフト8側の気圧と等圧になったとき、マテリアルロック9の下部ハッチ13を開け、空の排土バケット6をエアロック15からマテリアルシャフト8を通って圧気作業室5内に持ち込み、図1に示すように、圧気作業室5の底部の地山G上に設置する。
【0041】
続いて、圧気作業室5内の掘削土砂を排出するときは、排土バケット6に掘削土砂を積み込み、マテリアルロック9の上部ハッチ11、および空気溜め室18のハッチ20を閉じた状態で、下部ハッチ13を開け、掘削土砂入り排土バケット6をマテリアルシャフト8および下部ハッチ13を通ってエアロック15内に入れる。
【0037】
このときに、上部ハッチ11に設けられたワイヤ孔12と、ここを通るワイヤ7間の隙間から漏出した漏気24も、空気溜め室18に一次的に溜め、排気部材22によりケーソン側壁2内の下部に導き、排気口22’よりここに排出する。したがって、この場合も前述したところと同様、排気部材22の合計排気能力を、漏気24の最大漏気量よりも大きく設定していることによって、漏気による笛吹き現象を解消することができるし、さらには漏気24をいったん空気溜め室18に溜め、ここから排気部材22によりケーソン側壁2の内部の下部に導き、ここに前記漏気24を排出し、漏気音をケーソン側壁2内の下部で消去するようにしたことによって、排気部材22による排気に伴って発生する排気音を効果的に低減することができる。
【0038】
かかる掘削土砂の排出時、エアロック15内に掘削土砂入り排土バケット6を納めた後、下部ハッチ13を閉じ、エアロック15に設けられた排気管17によりエアロック15の内部空気を排出し、エアロック15内を大気圧まで減圧する。
【0039】
前記エアロック15内が大気圧になったとき、上部ハッチ11および空気溜め室18のハッチ20を開け、掘削土砂入り排土バケット6を上部ハッチ11、空気溜め室18、同空気溜め室18のハッチ20を経てケーソン外部まで吊り上げ、所定の位置に排土する。
【0040】
以上の作業を繰り返して行い、圧気作業室5内の掘削土砂を所定の排土位置まで運び込み、排出する。
【0041】
つぎに、従来技術と本発明の第1の実施例とについて、マテリアルロックの上部ハッチに設けられたワイヤ孔と、ここを通るワイヤ間の隙間からの漏気音に対する消音効果の測定結果を表1に示し、暗騒音の測定結果を表2に示す。
【0042】
なお、表1および表2とも、上部ハッチに設けられたワイヤ孔の直径は20mm、ワイヤの外径は18mmとした。また、本発明の第1の実施例において、空気溜め室には排気部材として、内径4インチの排気ホースを用いた。
【表1】
Figure 0003836067
【0048】
【表2】
Figure 0003836067
【0043】
表1および表2に示す測定結果から、本発明の第1の実施例によれば、音源からの距離40m地点の安送音とほぼ同じレベルまで消音効果があることが分かる。
【0044】
以上のように、この第1の実施例によれば、空気溜め室18と、消音機能を持たせた排気部材22との働きにより、漏気音を暗騒音のレベルまで低減できる結果、市街地での圧気ケーソンの沈下掘削作業を、昼夜を問わず行うことができるので、工期を短縮することができるし、また周辺住民の生活環境を阻害することなく施工することができる。
【0045】
なお、この実施例では排気部材22は円周方向に等間隔をおいて2本設けるものに限らず、1本でも良く、3本以上でも良い。
【0046】
(第2の実施例)
つぎに、図2は本発明の第2の実施例を示す縦断正面図である。
【0047】
この図2に示す第2の実施例では、空気溜め室18に、円周方向に等間隔をおいて2本の排気部材22が設けられている。
【0048】
各排気部材22は、ケーソン側壁2の上方までの長さに設定されている。また、各排気部材22の排気口22’には消音器25が取り付けられている。
【0049】
前記消音器25としては、公知のもの(例えば、商品名オートマフラ等)が用いられる。
【0050】
このように、本実施例では排気部材22の排気口22’に消音器25を取り付けることによって、排気部材22に消音機能が付与されている。
【0051】
しかして、この第2の実施例では、空気溜め室18に一次的に溜められた内部空気は、排気部材22を通って消音器25に入り、この消音器25で排気部材22からの騒音を消音した後、消音器25より外部に排気される。
【0052】
したがって、この第2の実施例においても、空気溜め室18と、これに設けられた排気部材22と、この排気部材22の排気口22’に取り付けられた消音器25との協働により、上部ハッチ11に設けられたワイヤ孔12と、ここを通るワイヤ7間の隙間からの漏気に伴って発生する漏気音を効果的に低減することができる。
【0053】
なお、前記排気部材22は図示の2本に限らず、1本でも良く、3本以上でも良い。
【0054】
また、この実施例において、消音器25の抵抗が、空気溜め室18の上部に取り付けられたハッチ20に設けられたワイヤ孔21と、ここを通るワイヤ7間の隙間から漏出する漏気の抵抗よりも大きくすると、前記ワイヤ孔21とワイヤ7間の隙間からの漏気に伴って漏気音が発生する。したがって、消音器25の抵抗を、前記ワイヤ孔21とワイヤ7間の隙間からの漏気の抵抗よりも小さくなるように、消音器25の容量や箇数を考慮して配置する必要がある。
【0055】
この第2の実施例の他の構成、作用については、前記第1の実施例と同様である。
【0056】
(第3の実施例)
ついで、図3は本発明の第3の実施例を示す縦断正面図、図4は図3のA−A線断面図である。
【0057】
これら図3および図4に示す第3の実施例では、空気溜め室18の上部に遮音室26が接続されている。この遮音室26の内周壁は、バケットガイドとして機能するようになっている。また、この遮音室26の上部には遮音板27が装着されているものもある。
【0058】
前記遮音板27は、図4に示すように、ほぼ扇型に形成されたフラップ28を円周方向に複数枚として、8枚並べて円形に組み立てられている。各フラップ28は、ゴム板等、柔軟性と弾発性とを有する材料で形成されている。また、複数枚のフラップ28を円形に組み立てることによって構成された遮音板27の中央部には、ワイヤ孔29が設けられている。
【0059】
そして、この実施例では空気溜め室18のハッチ20に設けられたワイヤ孔21と、ここを通るワイヤ7間の隙間から漏出する僅かな漏気に伴って発生する漏気音に対しても、遮音室26と、これに取り付けられた遮音板27とにより消音することができるので、消音効果を著しく高めることができる。
【0060】
また、空の排土バケット6を遮音室26、空気溜め室18を経てエアロック15に入れるときは、排土バケット6の下降に追従して遮音板27が下方に向かって変形し、反対に掘削土砂入り排土バケット6をマテリアルロック9の外部に吊り上げて排土するときは、その排土バケット6の上昇に追従して遮音板27が上方に向かって変形し、それぞれ排土バケット6の外周にフィットする。
【0061】
さらに、前述の排土バケット6の昇降動作時、遮音室26の内周壁は、バケットガイドとして機能し、排土バケット6の揺れを防止し、スムーズにガイドする。
【0062】
この第3の実施例の他の構成、作用については、前記第1の実施例と同様である。
【0063】
なお、この第3の実施例を、前記第2の実施例と組み合わせて用いても良いことは勿論である。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明ではマテリアルロック9の上部に、上部ハッチ11に設けられたワイヤ孔12と、ここを通るワイヤ7間の隙間から漏出する漏気をいったん溜めて消音する空気溜め室18を接続し、前記空気溜め室18の上部に、中央部にワイヤ孔21を有しかつ排土バケット6の通過時に開操作される両開き型のハッチ20を設け、前記空気溜め室18に、この空気溜め室18に溜められた内部空気を外部に排出する排気部材22を設け、この排気部材22にも消音機能を持たせており、マテリアルロック9の上部に接続されかつ消音機能を有する空気溜め室18と、これに設けられかつ消音機能を持った排気部材22との働きにより、マテリアルロック9の上部ハッチ11に設けられたワイヤ孔12と、ここを通るワイヤ7間の隙間からの漏気に伴って発生する漏気音を低減し得、また、本発明では前記排気部材22をケーソン側壁2の内部まで延設し、前記空気溜め室18の内部空気を排気部材22を通じてケーソン側壁2の内部に排出し、ハッチ20に設けられたワイヤ孔21とワイヤ7間の隙間からの漏気を極力抑えるとともに、排気部材22の排気音をケーソン側壁2の内部で消去するようにしているので、マテリアルロック9の上部ハッチ11に設けられたワイヤ孔12と、ここを通るワイヤ7間の隙間からの漏気に伴って発生する漏気音を的確に低減し得る効果があり、ひいては市街地での圧気ケーソンの沈下作業を、昼夜を問わず行うことができるので、工期を短縮し得る効果があり、周辺住民の生活環境を阻害することなく施工できる効果もある。さらに、本発明ではマテリアルロック9の上部に、消音機能を有する空気溜め室18を接続し、この空気溜め室18に、両開き型のハッチ20と、消音機能を持たせた排気部材22を設けるだけで実施できるので、構造が簡素で設備費を廉価に抑え得る効果を有する外、既設のマテリアルロックにも簡単に取り付けて使用できる効果もある。
【0065】
また、本発明では前記排気部材22の排気口22’に、消音器25を取り付けているので、マテリアルロック9の上部ハッチ11に設けられたワイヤ孔12と、ここを通るワイヤ7間の隙間からの漏気に伴う内部空気を排気する排気口22の漏気音を顕著に低減し得る効果がある。
【0066】
また、本発明では前記空気溜め室18の上部に、遮音室26を接続し、前記遮音室26の上部に、中央部にワイヤ孔29を有し、かつ常閉に設けられ、しかも排土バケット6の昇降動作に追従して開く遮音板27を装着しており、空気溜め室18のハッチ20に設けられたワイヤ孔21と、ここを通るワイヤ7間の隙間から漏出する僅かな漏気に伴って発生する漏気音をも消音できるので、ワイヤ孔とワイヤ間の隙間からの漏気によって発生する漏気音を著しく低減し得る効果がある。
【0067】
さらに、本発明では前記遮音板26を、可撓性と復元性とを有する材料によりほぼ扇型に形成された複数枚のフラップ28を円形に組み合わせて構成しているので、空気溜め室18のハッチ20に設けられたワイヤ孔21と、ここを通るワイヤ7間の隙間から漏出する僅かな漏気に伴って発生する漏気音をも的確に消音でき、したがってこの発明によれば、ワイヤ孔とワイヤ間の隙間からの漏気によって発生する漏気音を大幅に低減し得る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例を示す縦断正面図である。
【図2】 本発明の第2の実施例を示す縦断正面図である。
【図3】 本発明の第3の実施例を示す縦断正面図である。
【図4】 図3のA−A線断面図である。
【符号の説明】
1 圧気ケーソン
2 ケーソン側壁
5 圧気作業室
6 排土バケット
7 ワイヤ
8 マテリアルシャフト
9 マテリアルロック
11 上部ハッチ
12 ワイヤ孔
13 下部ハッチ
15 エアロック
16 送気管
17 排気管
18 空気溜め室
20 ハッチ
21 ワイヤ孔
22 排気部材
22’ 排気口
24 漏気
25 消音器
26 遮音室
27 遮音板
28 遮音板のフラップ
29 ワイヤ孔

Claims (4)

  1. マテリアルロック(9)の上部ハッチ(11)の外部に空気溜め室(18)を接続し、
    マテリアルロック(9)の上部ハッチ(11)に設けられたワイヤ孔(12)と、ここを通るワイヤ(7)間の隙間から漏出する漏気を前記空気溜め室(18)に排出して漏気音を低減させ、
    前記空気溜め室(18)の上部に、中央部にワイヤ孔(21)を有しかつ排土バケット(6)の通過時に開操作される上部ハッチ(11)の開閉とは別に開閉する両開き型のハッチ(20)を設け、
    前記空気溜め室(18)に溜められた内部空気を外部に排出する排気部材(22)を空気溜め室(18)の外部に取付けるとともに、
    この排気部材(22)をケーソン側壁(2)の内部まで延設し、前記空気溜め室(18)の内部空気を排気部材(22)を通じてケーソン側壁(2)の内部に排出し、ハッチ(20)に設けられたワイヤ孔(21)とワイヤ(7)間の隙間からの漏気を抑えるとともに排気部材(22)の排気口(22’)からの排気音をケーソン側壁(2)の内部で消去するようにしてなることを特徴とする漏気音の消音機能付き圧気ケーソン。
  2. 記排気部材(22)の排気口(22’)に消音器(25)を取付けてなることを特徴とする請求項1記載の漏気音の消音機能付き圧気ケーソン。
  3. 前記空気溜め室(18)の上部に更に遮音室(26)を接続し、前記遮音室(26)の上部に、中央部にワイヤ孔(29)を有し、かつ常閉に設けられ、しかも排土バケット(6)の昇降動作に追従して開く遮音板(27)を装着したことを特徴とする請求項1記載の漏気音の消音機能付き圧気ケーソン。
  4. 前記遮音室(26)の前記遮音板(27)を、可撓性と復元性とを有する材料によりほぼ扇型に形成された複数枚のフラップ(28)を円形に組合せて構成したことを特徴とする請求項3記載の漏気音の消音機能付き圧気ケーソン。
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