JP3834556B2 - 省電力リモートコントローラ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、給湯器、暖房器、風呂釜、ボイラーなどの器具に接続される省電力リモートコントローラに関する。
【0002】
【従来の技術】
風呂給湯器などの給湯器は本体と、本体と配線で接続された1または2以上のリモートコントローラを備えている。台所や浴室内に設置されるリモートコントローラは、各種の操作スイッチと表示部を備えており、給湯器の運転状態を遠隔から操作したり確認したりすることを可能にしている。リモートコントローラの表示部には、給湯器の運転状態や設定状態などを表した多数の情報が表示される。たとえば、給湯設定温度、ふろ設定温度、設定水位、予約運転、予約時刻、燃焼状態などが表示される。かかる表示部には、バックライトを備えた液晶表示装置、蛍光表示管、LEDなどの表示素子が使用される。
【0003】
またリモートコントローラで消費される電力の大部分は表示部に費やされていることから、運転スイッチはオンであるが給湯動作など燃焼を伴う動作を行っていない待機中に、表示部を消灯する省電力モードへ入るようにしたリモートコントローラがある。このような省電力機能は、器具の運転状態が給湯や追焚、暖房等のための燃焼を行っていない待機中であるか否か、およびリモートコントローラのスイッチが操作されたか否かを器具本体で判断し、省電力モードへの切換や省電力モードからの復帰の指示を器具本体からリモートコントローラへ送出するようになっていた(たとえば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平2−133750号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、器具本体から省電力モードの切換指示を送出する場合には、通常、風呂と台所などの複数箇所にリモートコントローラが設置されるので、器具本体は、いつリモートコントローラが操作されたかということを常に監視して取得した情報に基づいてリモートコントローラをいつ一斉に省電力モードにするかを判断しなければならなかった。またリモートコントローラは器具本体から送られてくる省電力モードの切換指示に基づいて、表示を消灯させた状態でスイッチ操作の有無を判断する省電力モードと、通常どおりの表示を行う通常モードの2つの動作モードを切り換える機能を備える必要があった。
【0006】
すなわち、器具本体とリモートコントローラは対を成しており、リモートコントローラだけを交換しても省電力モードの表示機能を付加することはできなかった。このため、現在使用中の器具本体が省電力モードを備えていない場合には、器具本体とリモートコントローラとの一式を交換しない限り、リモートコントローラにおける省電力化を実施することはできなかった。また、器具本体のCPUは省電力時のコントローラ動作も制御しなければならず、高スペックのCPUが求められ、又、このCPUのみ負荷がかかるという問題もあった。
【0007】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、器具本体に省電力機能がなくてもリモートコントローラを交換するだけでリモートコントローラにおける省電力化が可能で、シーケンスの分散処理により器具本体CPUへの負担軽減ができるようにした省電力リモートコントローラを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
[1]所定の器具(10)に接続される省電力リモートコントローラ(100)において、
前記器具(10)から周期的に繰り返し送られてくる、リモートコントローラ(100)の表示内容を指示する表示情報であって前記器具(10)の稼働中は表示内容が変化するように指示するものを前記器具(10)の省電力機能に関わらず前記器具(10)から受信する通信手段(162)と、
前記通信手段(162)が前記器具(10)から受信した前記表示情報の指示する表示内容の変化の有無を監視する監視手段(164)と、
前記器具(10)から送られてくる表示情報の指示に基づいて表示内容が一定時間以上変化しないとき省電力モードに入り、前記器具(10)から送られてくる表示情報の指示に基づく表示内容が変化したことに基づいて省電力モードを解除する省電力モード管理手段(163)とを有し、
前記器具(10)の省電力機能とは別に省電力動作することを特徴とする省電力リモートコントローラ(100)。
【0009】
[2]動作モードとして通常モードとこれよりも省電力化されるスリープモードとを備えた制御部(161)であって前記監視手段(164)および前記省電力モード管理手段(163)の機能を果たすものと、タイマ(165)とを備え、
前記制御部(161)は、前記省電力モード中は、一定時間後に前記通常モードへ復帰するために前記タイマ(165)を起動して自身を前記スリープモードにすることを繰り返し行うとともに、前記スリープモードから通常モードに復帰したとき前記監視手段(164)および前記省電力モード管理手段(163)としての機能を実行する
ことを特徴とする[1]に記載の省電力リモートコントローラ(100)。
【0010】
[3]省電力モード中に前記制御部(161)が前記スリープモードに繰り返し入る周期Tsleepを、前記器具(10)が前記表示情報を送信する周期TturnのN(Nは整数)倍に設定し、
前記スリープモードに入るとき前記通信手段(162)を節電状態にし、前記スリープモードから前記通常モードに復帰したとき前記通信手段(162)の節電状態を解除する
ことを特徴とする[2]に記載の省電力リモートコントローラ(100)。
【0011】
[4]稼動中に前記器具(10)が前記表示情報によってリモートコントローラの表示内容を変化させる周期と、前記省電力リモートコントローラ(100)が前記省電力モード中に前記通常モードと前記スリープモードとを繰り返す周期とが同期しないようにした
ことを特徴とする[2]または[3]に記載の省電力リモートコントローラ(100)。
【0012】
[5]前記省電力モードにおいて少なくとも表示部を節電状態にするとともに、前記省電力モード中にスイッチ操作があったとき、当該スイッチ操作の内容を前記器具(10)へ非通知にして前記省電力モードを解除する
ことを特徴とする[1]、[2]、[3]または[4]に記載の省電力リモートコントローラ(100)。
【0013】
[6]前記監視手段(164)は、当該省電力リモートコントローラ(100)にかかわる表示内容の変化だけを監視する
ことを特徴とする[1]、[2]、[3]、[4]または[5]に記載の省電力リモートコントローラ(100)。
【0014】
次に、前記各項に記載された発明の作用について説明する。
器具(10)からは一定の周期で繰り返し表示情報が送られてくる。この表示情報は、省電力リモートコントローラ(100)の表示内容を指示するものであり、かつ器具(10)の稼働中は表示内容が変化するようになっている。たとえば、毎回の表示情報は、省電力リモートコントローラ(100)で表示するすべての表示内容を表しており、器具が給湯器の場合、運転スイッチがオンになっているが出湯など実動作を行っていない待機中は、リモートコントローラに表示すべき表示内容は、スイッチ操作等がなければ変化しない。一方、器具(10)が出湯等によって燃焼動作を行う稼動中は、炎の揺れ動く様子等をリモートコントローラに表示するようになっており、揺れ動く動作を表現するために、稼働中は器具(10)から送られてくる表示情報の内容が次々と変化するようになっている。したがって、待機中は、表示情報の内容が変化せず、稼働中は変化することになる。
【0015】
省電力リモートコントローラ(100)の通信手段(162)は、器具(10)から送られてくる表示情報を受信し、監視手段(164)は、通信手段(162)が器具(10)から受信した表示情報の指示する表示内容の変化の有無を監視する。省電力モード管理手段(163)は、器具(10)から送られてくる表示情報の指示に基づく表示内容が一定時間以上変化しないときは、待機中であると判断可能なので、省電力モードに入り、器具(10)から送られてくる表示情報の指示に基づく表示内容が変化したことに基づいて省電力モードを解除する。
【0016】
このように、器具(10)本体から送られてくる表示情報に基づく表示内容の変化の有無に基づいてリモートコントローラ自身で省電力モードへの移行や省電力モードの解除を判断するので、器具(10)本体がリモートコントローラに対する省電力機能をサポートしていない場合であっても、リモートコントローラを交換するだけで、リモートコントローラにおける節電が可能になる。これにより器具(10)本体を買い替える必要がなく、低コストでリモートコントローラにおける節電を実施することができる。また、器具(10)本体が一斉にリモートコントローラに対して省電力モードに入るように指示するタイプと比べても、個々のリモートコントローラが個別に省電力モードに入ることができるので、例えば対で買い替えても省電力性をより高くすることができる。
【0017】
動作モードとして通常モードとこれよりも省電力化されるスリープモードとを備えた制御部(161)とタイマ(165)を設け、CPU等からなる制御部(161)に監視手段(164)および前記省電力モード管理手段(163)の機能を実行させる。省電力モードに入っているとき、制御部(161)は、一定時間後に通常モード(表示はOFFのままとした通常モード)へ復帰するためにタイマ(165)を起動した後、自身をスリープモードにすることを繰り返し行う。そして、周期的にスリープモードから通常モードに復帰したとき、監視手段(164)および省電力モード管理手段(163)としての機能を実行し、表示情報の変化をチェックし、変化があったとき省電力モードを解除し通常動作に移行する処理を行う。
【0018】
このように、制御部(161)の有するスリープモード機能を省電力モードにおいて活用することで、表示のみならず、制御部(161)についても節電可能となり、より一層の省電力化を図ることができる。
【0019】
省電力モード中にスリープモードに繰り返し入る周期Tsleepを、器具(10)が表示情報を送信する周期TturnのN(Nは整数)倍に設定し、スリープモードに入るときさらに通信手段(162)の電源をオフなどして節電状態にし、スリープモードから復帰したとき通信手段(162)の電源をオンに戻す等によって節電状態を解除する。周期Tsleepを周期Tturnの整数倍にすることで、通信手段(162)が節電状態から解除されて通常動作になったとき、ちょうど器具(10)から表示情報が到来する。その結果、省電力モード中に通信手段(162)が節電状態になる期間を設けても器具(10)との通信を確保することができ、通信機能に支障をきたすことなく通信手段(162)を節電状態にしてさらなる節電効果を得ることができる。なお、通常動作時に到来する表示情報を受けて器具本体とリモートコントローラ間の同期のズレを補正すれば、より厳密な節電管理ができる。例えばズレの補正方法としては、動作モードになった時から表示情報が到来するまでの時間(Tdiff)を計測し、次回からはTsleep=(Tturn×N)+Tdiff(Tturn/2>Tdiffの場合)又はTsleep=(Tturn×(N−1))+Tdiff(Tturn/2≦Tdiffの場合)などがある。
【0020】
稼動中に器具が表示情報によってリモートコントローラの表示内容を変化させる周期と、省電力リモートコントローラが省電力モード中に通常モードとスリープモードとを繰り返す周期とが同期しないようにしたものでは、稼働中に表示情報の一部(たとえば炎の表示)が点滅したり、エラー発生時にエラーコードが点滅表示したりする場合に、その箇所が消灯している際の表示情報のみを繰り返し受信して、稼働状態になったことやエラーが発生したことをいつまでたっても省電力リモートコントローラ(100)側が気付かないという事態を回避することができる。
【0021】
すなわち、次の条件を満たすようにすれば良い。(1)N≠M、(Nは受信ターン数、Mは点滅周期ターン数)(2)N>Mの場合にはMがNの約数と一致しない値に設定されること。(3)N<Mの場合には共通の約数をもたないこと(NがMの約数と一致しない値に設定されることを含む。例えばN=20、M=44の場合にはMの約数は2、4、11で20はMの約数ではない。しかし、共通の約数2を持つ。またこの中にはaN≠M(aは整数)であることを含む。)。(4)N<Mの場合で共通の約数を持つ場合には、連続点灯状態があること。共通の約数の最小値(最小公約数)をYとし、M/NがZ以下の場合には、最低でも連続点灯ターン数はY×(Z−1)以上とすること。(5)上記の対応で同期を防ぐと共に、最大受信時間が表示内容監視タイマ時間(10分タイマ)未満であること。
【0022】
また省電力モードにおいて少なくとも表示部を節電状態にする場合には、省電力モード中にスイッチ操作があったとき、当該スイッチ操作の内容を器具(10)へ非通知にして省電力モードを解除する。省電力モード中は表示が行われないので、たとえば、実際は待機中であるにもかかわらず運転オフと誤解して、運転スイッチを使用者が誤操作する場合等が生じる。このような場合に、スイッチの操作情報を器具(10)に通知すると、使用者の意図(運転オン)に反して、器具(10)の運転がオフになってしまう。そこで、スイッチが操作されると省電力モードが解除されるとともにこのスイッチ操作を器具(10)に通知しないようにしておけば、最初のスイッチ操作では表示が復帰するだけなので、使用者は、器具(10)の運転状況を把握した上で、改めて必要なスイッチ操作を行うことができる。
【0023】
監視手段(164)が、当該省電力リモートコントローラ(100)にかかわる表示内容の変化だけを監視するように構成したものでは、器具(10)に接続されているリモートコントローラが台所用と風呂用などで表示項目が異なるとき、当該省電力リモートコントローラにかかわる表示内容が変化しなければ、省電力モードに入り、関係ある表示内容が変化したときだけ省電力モードが解除されるので、不必要に通常の表示動作が行われることを防止でき、節電効果をさらに高めることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
本発明の実施の形態にかかる省電力リモートコントローラ100は、給湯器本体10に接続される浴室用のリモートコントローラとして構成されている。図1は、省電力リモートコントローラ100の概略回路構成を示し、図2は、省電力リモートコントローラ100の外観をその正面から表したものである。省電力リモートコントローラ100は、操作を受け付けるための複数のスイッチ111〜126と、情報を表示するための複数の表示部131〜149と、スイッチに内蔵されたランプ151〜154と、マイクの機能を兼ねたスピーカ101と、省電力リモートコントローラ100の動作を統轄制御する制御基板160とを有している。省電力リモートコントローラ100は、省電力モードにおいて、すべての表示部131〜149を非表示にするようになっている。
【0025】
スイッチには、図2に示すように、呼び出しスイッチ111と、優先スイッチ112と、おいだきスイッチ113と、自動スイッチ114がある。また詳細設定用に、給湯アップスイッチ115と、給湯ダウンスイッチ116と、湯量アップスイッチ117と、湯量ダウンスイッチ118と、ふろ温度アップスイッチ119と、ふろ温度ダウンスイッチ120とがある。このほか、ゆらぎシャワースイッチ121と、たし湯スイッチ122と、ぬる湯スイッチ123と、保温時間スイッチ124と、運転スイッチ125と、音量スイッチ126とがある。これらは図示省略の開閉可能な蓋で通常はカバーされている。
【0026】
呼び出しスイッチ111は、浴室内から台所など他の箇所に設置されたもう1つのリモートコントローラとの間でインターフォン機能を有効にし、かつ相手を呼び出すためのスイッチである。優先スイッチ112は、他の箇所に設置されたリモートコントローラよりも当該省電力リモートコントローラ100で設定した給湯温度を優先するためのスイッチである。おいだきスイッチ113は、風呂の追焚運転の開始や停止を行うためのスイッチである。
【0027】
自動スイッチ114は、風呂の自動運転の開始や停止を行うためのスイッチである。風呂の自動運転をオンにすると、設定された水位まで設定された温度の湯を自動で浴槽に湯張りし、かつその温度および湯量を設定された保温時間(たとえば4時間)が経過するまで保持するように給湯器本体10が動作する。
【0028】
給湯アップスイッチ115は、給湯設定温度を上げるためのスイッチであり、給湯ダウンスイッチ116は、給湯設定温度を下げるためのスイッチである。湯量アップスイッチ117は、浴槽設定水位を上げるためのスイッチであり、湯量ダウンスイッチ118は、浴槽設定水位を下げるためのスイッチである。ふろ温度アップスイッチ119は、ふろを保温する際の設定温度を上げるためのスイッチであり、ふろ温度ダウンスイッチ120は、同温度を下げるためのスイッチである。
【0029】
ゆらぎシャワースイッチ121は、シャワーの勢いを、人に心地よいとされるF分の1の揺らぎで変化させるためのスイッチである。たし湯スイッチ122は、浴槽にたし湯するためのスイッチである。ぬる湯スイッチ123は、浴槽に水を入れて湯温を下げるためのスイッチである。保温時間スイッチ124は、自動運転中の保温時間を変更するためのスイッチである。運転スイッチ125は、給湯器本体10の運転をオンオフするためのメインスイッチである。音量スイッチ126は、先に説明したインターフォン機能を作動させた際に、相手方からの声の大きさを変更するためのスイッチである。これらのスイッチ111〜126の中の一部のものは、表示項目や表示パターンを選択するための選択手段として機能する。音量スイッチ126の左横には、マイクとしても機能するスピーカが内蔵されている。
【0030】
省電力リモートコントローラ100が備える多数の表示部のうち、給湯に関する表示項目の表示部としては、当該省電力リモートコントローラ100が給湯設定温度の設定において他のリモートコントローラより優先される状態にあることを「優先」の文字で表示する優先表示部131と、シャワーの勢いが揺らぎに設定されていることを「ゆらぎ」の文字で表示するゆらぎ表示部132と、炎の絵柄を変動させて給湯側の燃焼を通知する給湯燃焼表示部133と、給湯設定温度を数字で表示する給湯設定温度表示部134とがある。
【0031】
風呂に関する表示項目を表示する表示部としては、自動運転が予約中であることを「予約」の文字で表示する予約表示部141と、現在時刻もしくは予約時刻を表示する時刻表示部142と、炎の絵柄を変動させて風呂側の燃焼を通知する風呂燃焼表示部143と、風呂の設定温度を表示する風呂設定温度表示部144とがある。さらに、浴槽の設定水位を表示する水位表示部145と、風呂の保温中であることを「保温」の文字で表示する本表示部146と、浴槽に水または湯を注水中もしくは追焚中であることを矢印の点滅で表示する矢印表示部147と、水の注水中であることを「水」の文字で表示する水表示部148と、湯の注水中であることを「湯」の文字で表示する湯表示部149を備えている。
【0032】
これらの表示部は、それぞれ独立した蛍光表示管で構成されており、独立に点灯・消灯可能になっている。さらに、呼び出しスイッチ111、優先スイッチ112、おいだきスイッチ113、自動スイッチ114にはそれぞれ個別のランプ151〜154が内蔵されている。
【0033】
制御基板160は、制御部としてのCPU161と、図示省略のROMおよびRAMと、給湯器本体10との間で2芯ケーブルを通じてシリアル通信を行う回路である通信手段162を主要部とする回路で構成されている。CPU161は、省電力リモートコントローラ100の動作を統括制御するほか、各スイッチ111〜126の操作を受け付けたり、各表示部131〜149の表示状態を制御したりする機能を備えている。またCPU161は省電力機能に関して省電力モード管理手段163と、監視手段164としての機能を果たす。さらにCPU161は、タイマ165を内蔵している。
【0034】
CPU161は、動作モードとして、通常に動作する通常モードと、機能が一部に制限されて省電力になるスリープモードを備えている。スリープモードにおいては、内蔵するタイマ165の機能と割込の受付機能は動作するが、その他の機能は停止するようになっている。各スイッチ111〜126を操作すると、CPU161に対して外部割込の信号が入力される。これによりCPU161はスリープモード中であってもスイッチ操作を検出することが可能になっている。またタイマ165がタイムアップすると内部割込が発生して、スリープモードが解除されるようになっている。
【0035】
通信手段162は、スタンバイ状態となって節電状態になることが可能であり、CPU161は、通信手段162を節電状態にするか否かを制御し得るようになっている。なお、節電状態として、通信手段162を省電力モードにしたり、電源供給をオフにするなどいかなるものであってもよいが、ここではCPU161から通信手段162への電源供給をオンオフするように構成してある。
【0036】
図3は、給湯器本体10とこれに接続されるリモートコントローラとの間の通信手順を示している。給湯器本体10と接続されているリモートコントローラとの間での通信は、所定時間(たとえば100ms)を1ターン(周期Tturn)としたものが周期的に繰り返し行われる。1ターンは、図3に示すように、接続されているすべてのリモートコントローラに向けて給湯器本体10から本体送信情報201を送信する期間と、ブランク期間と、第1リモートコントローラから返信情報202が送信される期間と、第2リモートコントローラから返信情報203が送信される期間と、第3リモートコントローラから返信情報204が送信される期間によって構成されている。
【0037】
本体送信情報201には、表示内容を指示する表示情報やガイダンス音の発生にかかわる情報などすべてのリモートコントローラの動作を指示するすべての情報が含まれる。より詳細には、本体送信情報201は、各表示部131〜149のそれぞれについて表示をオンにするのかオフにするのかを示す表示情報を含む。また給湯燃焼表示部133と風呂燃焼表示部143では、燃焼が行われていることを炎の絵柄を変動させて表示するようになっている。
【0038】
炎の絵柄は、図4に示すように、炎心部211、中炎部212、外炎部213に分けて構成されている。炎の変動は、同図(a)に示した炎心部211のみ表示する状態と、同図(b)に示した炎心部211と中炎部212を表示する状態と、同図(c)に示した炎心部211と中炎部212と外炎部213のすべてを表示する状態と、同図(d)に示したすべてを非表示にする状態とを、たとえば3ターン毎に順次切り換えることで表される。このため、燃焼中(稼動中)においては、炎の絵柄の変動に伴って表示情報が12ターン毎に繰り返し変化するようになっている。
【0039】
一方、運転はオンであるが出湯などに基づく燃焼の行われない待機中は、リモートコントローラの表示内容が変化せず、給湯器本体10が送出する本体送信情報201に含まれる表示情報は変化しない。
【0040】
そこで、本実施の形態にかかわる省電力リモートコントローラ100では、給湯器本体10から送られてくる本体送信情報201を監視し、その内容が一定時間以上変化しないとき、給湯器本体10が待機中であると判断して省電力モードに入り、省電力モード中に受信した本体送信情報201の内容が変化したことに基づいて省電力モードを解除するようになっている。
【0041】
図5は、省電力リモートコントローラ100における動作の流れを示している。まず10分タイマをスタートさせる(ステップS501)。このタイマは、表示内容が10分以上変化していないことを確認するために起動する。10分が経過する前にスイッチ操作があると(ステップS502;Y)、10分タイマをリセットした後(ステップS511)、改めて10分タイマをスタートさせる(ステップS501)。なお、スイッチ操作があったときは、次のターンでその操作内容を省電力リモートコントローラ100から給湯器本体10へ送信する。これを受信した給湯器本体10は、そのスイッチ操作によって表示内容が変更される場合は、それに合わせて本体送信情報201の内容を更新し、これを次のターンですべてのリモートコントローラに送信する。
【0042】
10分タイマをスタートさせてから10分が経過するまでは(ステップS503;N)、給湯器本体10から1ターン毎に本体送信情報201を受信し、受信のたびに、本体送信情報201の示す表示内容が変化したか否かをチェックする。変化がなければ(ステップS508;N)、ステップS502に戻り、スイッチ操作の有無と表示内容の変化の有無の監視を継続する。10分経過前に本体送信情報201から送られてくる表示内容が変化した場合には(ステップS508;Y)、表示をオンにする(表示を継続する)とともに(ステップS509)、10分タイマをリセットした後(ステップS511)、改めて10分タイマをスタートさせる(ステップS501)。たとえば、燃焼中は、図4に示したように炎が変動する様子を表示するために表示情報が変化するので、変化毎に10分タイマがリセットされ、省電力モードに入ることはない。
【0043】
表示内容が変化することなく10分以上が経過すると(ステップS503;Y)、省電力モードに入る。省電力モードに入ると、CPU161は、すべての表示をオフにし、通信手段162への給電を停止する等によって通信手段162を節電状態に制御し、17ターン分の時間を設定してタイマ165を起床タイマとして起動した後、自身をスリープモードに設定する(ステップS504)。すなわち、スリープモードに出入りする周期Tsleepとして17ターンをセットしていることになる。このように省電力モードでは、表示のオフと制御部161をスリープモードにすることと、通信手段162への給電を停止することにより、大幅に消費電力が削減される。
【0044】
スイッチ操作がないまま起床タイマがタイムアップすると(ステップS505;Y)、タイマ165が内部割込を発生してCPU161はスリープモードから通常モードに復帰する。通常モードに復帰したCPU161は、割込要因が起床タイマのタイムアップであることを確認すると、通信手段162の節電状態を解除する(ステップS507)。そして、給湯器本体10から新たな本体送信情報201を受信し、今回受信した本体送信情報201とスリープモードに入る前に受信した本体送信情報201(17ターン前のもの)とを比較し、内容に変化があるか否かを確認する(ステップS508)。そして、変化がなければ(ステップS508;N)、ステップS502に戻り、スイッチ操作もなければ(ステップS502;N)、再びすぐに省電力モードに入る。
【0045】
より詳細には、すべての表示をオフにし(この場合、ステップS507で表示をオンにしていないので、改めて表示をオフにしなくてもよい)、通信手段162を節電状態に制御し、17ターン分の時間をセットしてタイマ165を起動した後、自身をスリープモードに再び設定する(ステップS504)。このようにCPU161は、省電力モード中は、17ターン毎にスリープモードから通常モードに復帰して、表示内容の変化を確認するようになっている。
【0046】
起床タイマとしてのタイマ165がタイムアップする前にスイッチ操作があった場合には(ステップS505;N、ステップS506;Y)、省電力モードを解除する(ステップS510)。すなわち、スイッチが操作されたことによって発生する割込によってCPU161がスリープモードから通常モードに復帰する。CPU161は、通常モードに復帰すると、通信手段162に給電する等してその節電状態を解除するとともに、すべての表示をオンにする(ステップS510)。そして、割込要因がスイッチ操作であることを確認すると、10分タイマをリセットした後(ステップS511)、改めて10分タイマをスタートさせる(ステップS501)。このように省電力モードに入っていても、スイッチ操作はいつでも受付可能になっており、スイッチが操作されると、即座に省電力モードが解除されるようになっている。
【0047】
スイッチ操作の内容は、給湯器本体10へ通知される。これを受信した給湯器本体10は、そのスイッチ操作にしたがって必要な場合には表示内容を変更し、その本体送信情報201を次のターンですべてのリモートコントローラに送信する。先のスイッチ操作によって表示内容が変化した場合には、それに基づき、省電力リモートコントローラ100の省電力モードが解除されることになる。
【0048】
たとえば、スイッチ操作によって設定温度が変更された場合には、変更後の設定温度が給湯器本体10を通じてすべてのリモートコントローラに通知され、すべてのリモートコントローラで変更後の設定温度が表示される。省電力リモートコントローラ100の場合には、表示を10分間継続し、その後、表示内容になんらの変化なくまたスイッチ操作もなければ、再び省電力モードに入る。
【0049】
省電力リモートコントローラ100が通常モードからスリープモードへ移行し、次に通常モードとなる前に他のリモートコントローラで同じ機能のスイッチを2度操作して、先の操作がキャンセルされた場合には、省電力モード中の省電力リモートコントローラ100にとっては、給湯器本体10から受信した内容が前回(17ターン前)と変わりないので、省電力モードが維持されることになる。
【0050】
たとえば、操作されたスイッチが、おいだきスイッチ113である場合には、おいだきスイッチ113に内蔵されたランプ153に通電することを給湯器本体10はすべてのリモートコントローラに通知し、省電力モード中の省電力リモートコントローラ100は、この通知を受け取ることで、省電力モードを解除して、おいだきスイッチ113の内蔵するランプを点灯させる。さらにこれに続く追焚燃焼により追焚が完了するまでは、炎の絵柄を変動させて風呂側の燃焼を通知するために風呂燃焼表示部143の表示内容が刻々と変化するので、省電力モードに移ることはなく、追焚燃焼終了後さらに10分が経過したとき、省電力モードに入って表示が消灯するように動作する。
【0051】
このように、給湯器本体10から周期的に送られてくる情報に基づいて、表示が更新されたか否かを調べ、省電力モードに切り換えるか否かを省電力リモートコントローラ100自身で判断するので、給湯器本体10からは省電力機能に関する特別な指示を出す必要がない。そのため、リモートコントローラに対する省電力機能を具備しない給湯器本体10をそのままにして、リモートコントローラを本実施の形態にかかわる省電力リモートコントローラ100を取り替えるだけで、リモートコントローラにおける省電力化を進めることができる。すなわち、従来のものにおいて、器具本体とリモートコントローラの一式を交換した場合と同様の節電効果を得ることができる。
【0052】
運転スイッチがオンで器具が稼動(たとえば燃焼)していないときの消費電力は、約8〜9ワット(リモートコントローラ2個接続時)にも達する。このとき、表示を消灯するだけで(CPUをスリープモードにしなくても)2〜3ワットまで消費電力が下がる。このように表示ランプ等の電力消費は待機電力の大半を占めている。したがって、本発明によれば、器具本体を買い換える必要無しにリモートコントローラを交換するだけで、大幅な節電効果を得ることができる。
【0053】
また省電力機能を持たない器具本体に、省電力モードを持つ省電力リモートコントローラ100と通常の動作モードしかない従来のリモートコントローラとを混在接続することも可能である。この結果、一度に多額の出費を強いることなく、省電力リモートコントローラに適宜あるいは段階的に切換・交換することができる。一方、修理業者は、従来のリモートコントローラと省電力リモートコントローラ100の両方を持って修理に伺う必要がなくなる。
【0054】
なお省電力モードでの動作は、蛍光管表示等を消灯するだけでなく、減光したり、液晶表示の場合ではバックライトのみを減光・消灯したり、照光スイッチやその他のLEDやランプ等も減光・消灯したり、音声案内の音声をなくしたりするなど、リモートコントローラでの節電に貢献するものであれば、いかなるものであってもよい。
【0055】
ところで、起床タイマにスリープモードに出入りする周期Tsleepとして17ターン分の時間を設定することにより、図6に示すように、CPU161は、17ターンに1度しか、給湯器本体10から本体送信情報201を受信しなくなる。たとえば、図6において斜線を施したターン221、222における本体送信情報201は受信するが、それらの間のターンにおける本体送信情報201は受信しなくなる。このように、数ターンに1度だけスリープモードから復帰するようにすることで、省電力化の効果を高めることができる。なお省電力モード中に本体送信情報201を受信する周期を受信ターン数と呼ぶこととする。
【0056】
一方、複数ターンに1度しか本体送信情報201を受信しない場合には、炎の絵柄の変動表示やエラー情報が数ターンを単位に点滅する場合に、表示内容の変化を検出できない可能性が生じる。すなわち、スリープモードに出入りする周期Tsleep(受信ターン数)と、点滅表示の周期(Tturnの整数M倍)とが一致するなど特定の関係にあると、スリープモードから起床するたびに、エラー表示等が消灯している状態の本体送信情報201を受信し、エラー表示等が行われていることを検知できない可能性が生じる。そこで、点滅動作するものが消灯状態になるタイミングと省電力モード中に省電力リモートコントローラ100がスリープモードに出入りする周期(受信ターン数)とが同期しないように、スリープモードに出入りする際の周期を決める必要がある。
【0057】
たとえば、省電力モード中にスリープモードへ出入りする周期Tturn(受信ターン数)を1ターン(周期Tturn)のN倍とし、点滅表示の周期が周期TturnのM倍(Mは2以上の整数でN>M)とするとき、MがNの約数にならないように、Nの値を設定するとよい。たとえば、17ターンなどのような素数にすると、MがNの約数になることは無いので、望ましい。Nが素数でない場合(たとえばN=20ターン)には、因数が存在(20ターンの場合は2、4、5、10)するので、この因数以外であって省電力リモートコントローラ100の受信ターン数以下の時間(すなわちMがNの約数になる時間)以外(M=3、6、7、8、9、11……19)が望ましい。そうしないと、エラーコードの消灯状態を示す信号が出ているときに1度受信してしまうと、エラーコードと省電力リモートコントローラ100の受信が同期してしまい、永遠にエラーコードが表示されなくなる。
【0058】
上述の場合(1ターン:100ms、受信ターン数:N=20ターン)で、点滅周期M=19ターンの内、1ターン点灯18ターン消灯の場合において、20×19×100ms=38秒に1回点灯状態を受信することになる。この38秒は10分タイマの時間以下であるので、一度点灯を確認するとリモートコントローラ10は点滅表示を続けることになる(N×M×1ターン時間<表示内容監視タイマ時間)。この時の点灯(1ターン)を連続点灯(例えば3ターン点灯16ターン消灯)にしたり、NとMとの差をより大きくする場合には、より点灯状態を受信しやすくなる。なお、同期さえしなければ(例えば、NとMが公約数を持たなければ)N<Mであってもかまわないが、Mが大きくなると受信応答性が悪くなり、また10分タイマの時間を超える場合があるので望ましくない。なお、前述の図4に示される炎の絵柄の変動表示情報でも、(d)に示される消灯表示情報が含まれるので、一種の点滅表示である。従ってN=17、M=12として同期を防いでいる。
【0059】
図7は、エラーコードの点滅周期231とスリープモードに出入りする周期232との関係の一例(N<M)を示したものである。同図ではエラーコードの点滅周期Terrは18ターンになっており、その最初の10ターン(Ton)で点灯し、残りの8ターン(Toff)は消灯している。省電力リモートコントローラ100は、17ターンの周期(Tsleep)でスリープモードから復帰する。エラーコードが点滅を開始する直前に、省電力リモートコントローラ100がスリープモードから復帰したターンが丁度来ているので、エラーコードの最初の点灯とスリープモードに入った時期が重なっている。しかし、周期が異なることから次第にエラーコードが点灯するタイミングと省電力リモートコントローラ100がスリープモードから復帰するタイミングとがずれを生じ、図7の例では、エラーコードが点滅を開始した後、スリープモードからの8回目の復帰時に、エラーコードの点灯中の本体送信情報201を受信し、表示内容の変化を検出している。
【0060】
このようにN<Mであっても点灯時間が長い場合(点灯ターン数>消灯ターン数)には同期することなく、また点灯を感知しやすい。N<Mの場合に同期を避けるのにはNとMが公約数を持たないようにするが、又は公約数を持っていてもその最小値(最小公約数)をYとし、M/NがZ以下の場合には、連続点灯ターン数をY×(Z−1)とすれば同期しない。例えばN=20、M=22の場合、最小公約数が2、M/Nが2以下なので2ターン(連続)点灯、20ターン消灯とすれば同期を避けることができる。さらにN=20、M=44の場合、最小公約数が2、M/Nが3以下なので4ターン(連続)点灯、40ターン消灯とすれば同期を避けることができる。もちろん、点灯状態の受信と受信の間隔は、表示内容監視タイマ時間である10分以内でなければならない((N×M×1ターン時間)/(Y×(Z−1))<表示内容監視タイマ時間)。なお、前述のN=17、M=18の場合には、最大でも17×9×100ms=15.3秒後に点灯状態を受信(最大受信時間)することになり、一度点灯を確認するとリモートコントローラ10は点滅表示を続けることができる((N×(消灯ターン数+1)×1ターン時間)/(M−N)<表示内容監視タイマ時間)。
【0061】
なお、点滅動作(消灯状態)がエラーコードやタイマ時刻設定時だけである器具を対象とする場合には、上記のように受信ターン数(Tsleep)を制限する必要はない(例えば図4の(a)、(b)、(c)を繰り返して消灯状態がない場合など)。点滅動作(消灯状態)がエラーコードやタイマ時刻設定時だけである器具の場合には、タイマ時刻設定時はスイッチ操作を行って初めて時刻が点灯するので、結局、省電力モードが解除された通常動作で操作が行われる。このため、省電力モードにおける受信ターン数は問題にならない。またエラーコードについては、器具が正常に動作しない場合には通常、使用者は、どうしたのかと思ってスイッチを操作する。このスイッチ操作によって省電力モードが解除されてエラーコードが表示されるので、省電力モードでのエラーコードの表示は必須ではない。したがって、省電力モード中にエラーコードを表示するためだけに受信ターン数を制限する必要はない。
【0062】
また、運転ランプのみは省電力モード中でも消灯しないようにして、運転オフの状態と省電力モードとを視認可能にしてもよい。さらに、省電力モード中に運転スイッチが操作された場合のみ、そのスイッチ操作を給湯器本体10へ送信しないように構成してもよい。すなわち、使用者は、省電力モード中であるにも関わらず、運転オフと勘違いして運転スイッチを操作する場合がある。このような操作の通知を給湯器本体10に行うと、使用者は運転オンを意図してスイッチを操作したにもかかわらず、実際には、運転オフになってしまう。そこで、省電力モード中に運転スイッチの操作があった場合には、省電力モードを解除するだけでそのスイッチ操作を給湯器本体10へ通知しないようにする。このようにすれば、当該スイッチ操作によって省電力モードが解除されて、通常の表示が行われるので、使用者の意図通りに、運転オンであることを確認することができる。
【0063】
なお、上記した非通知は、運転スイッチに限るものではなく、すべてのスイッチに適用してもよい。すなわち、省電力モード中は、どのスイッチが操作された場合でもその操作のあったことを給湯器本体10に通知せず、省電力モードを解除するのみにする。最初のスイッチ操作では省電力モードが解除されて表示が復帰するだけなので、使用者は、器具の運転状況を把握した上で、改めて必要なスイッチ操作を行うことができる。
【0064】
また、表示内容の変化の監視は、当該省電力リモートコントローラ100で表示する表示項目に関わるものだけに限定してもよい。一例として台所リモコンには風呂温度の表示や保温時間表示の機能がない。このような場合、風呂リモコンで風呂温度や保温時間を変更すると、その情報は給湯器本体10を通じて台所リモコンに送られる。しかし、台所リモコンの表示には風呂温度の表示や保温時間表示機能がないため、表示内容が変更されたと認識されず、省電力モード中の場合にはこれを維持する。つまり、台所では不要な表示情報に反応して台所リモコンが不用意に省電力モードを解除しないよう、表示内容の変化の監視(前回のものとの比較)は、当該リモートコントローラで表示可能な表示項目にかかわるものだけにすることが望ましい。
【0065】
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成はこれに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があってもかまわない。また実施の形態で示した省電力モードにおける動作は一例であり、節電効果は多少低下するが、たとえば、必ずしもCPUをスリープモードにしたり、通信手段162を節電状態にしたりしなくてもよい。
【0066】
また実施の形態として機器から送られてくる表示情報が変化するか否かで省電力モードの開始と解除について記載したが、これに限定されない。例えば機器から送られてくる表示情報に基づいてリモートコントローラのCPUが表示部に出力する表示情報を一度作成したうえで、この情報が前回作成した表示情報と差異があるかに基づいて表示出力の有無を決めてもよい。例えば「点滅情報を維持しろ」とか「前回送った状態を維持しろ」という命令をリモートコントローラのCPUに対して送付する機器のような場合、一度情報を送った後は情報を送付しなかったり、また継続=NU(neutral)という命令を送り続ける場合などがあるが、表示は点滅を繰り返す。従って表示内容が一定時間以上変化しているか否かを表示部の前(リモートコントローラのCPUと表示部の間)やリモートコントローラのCPUが表示部に出力する表示情報を作成する段階で取得して、省電力モードの開始と解除について決めてもかまわない。
【0067】
各リモートコントローラに一斉に全情報を送付して各リモートコントローラからの返信を待つタイプについて記載したが、リモートコントローラ毎にそのリモートコントローラに必要な情報のみ送信して返信を待ち、順番に各リモートコントローラとのやり取りを行うタイプの送信形態であってもかまわないし、特に限定する理由もない。
【0068】
このほか時計の時間と分の間にある点滅するコロンについては、表示状態が変化するか否かの監視対象から外すことが望ましい。また監視対象から外すのはコロン以外であってもかまわない。
【0069】
さらに表示情報の変化をチェックする監視手段はCPU内に設けたが、CPU外に設けてもかまわない。また、タイマ165はCPU161に内蔵させたものを用いたが、外部から割込させるタイマを用いてもよい。
【0070】
【発明の効果】
本発明にかかる省電力リモートコントローラによれば、器具本体から繰り返し送られてくる表示情報の変化の有無に基づいて省電力リモートコントローラ自身で省電力モードへの移行や省電力モードの解除を判断するので、器具本体がリモートコントローラに対する省電力機能をサポートしていない場合であっても、リモートコントローラを交換するだけで、リモートコントローラにおける節電が可能になる。これにより器具本体を買い替える必要がなく、低コストでリモートコントローラにおける節電を実施することができる。
【0071】
制御部の有するスリープモード機能を省電力モードにおいて活用するものでは、より一層の省電力化を図ることができる。
【0072】
省電力モード中にスリープモードに繰り返し入る周期Tsleepを、器具が表示情報を送信する周期TturnのN(整数)倍に設定し、スリープモードに入るときさらに通信手段を節電状態にし、スリープモードから復帰したとき通信手段の節電状態を解除するものでは、通信手段の節電状態が解除された通常動作中に、ちょうど器具から表示情報が到来するので、通信機能に支障をきたすことなく通信手段での消費電力を低減することができる。
【0073】
稼動中に器具が表示情報によってリモートコントローラの表示内容を変化させる周期と、省電力リモートコントローラが省電力モード中に通常モードとスリープモードとを繰り返す周期とが同期しないようにしたものでは、稼働中に表示情報の一部が点滅したり、エラー発生時にエラーコードが点滅表示されたりする場合に、その箇所が消灯している際の表示情報ばかりを繰り返し受信して、稼働状態になったことやエラーが発生したことをいつまでたっても省電力リモートコントローラが気付かないという事態を回避することができる。
【0074】
また省電力モードにおいて少なくとも表示部を節電状態にする場合には、省電力モード中にスイッチ操作があったとき、当該スイッチ操作の内容を器具へ非通知にして省電力モードを解除するものでは、省電力モードのスイッチ操作により、使用者の意図に反した動作が行われてしまう等の不都合を解消することができる。
【0075】
さらに監視手段が、当該省電力リモートコントローラにかかわる表示内容の変化だけを監視するように構成したものでは、表示されない表示項目の変化によって不必要に通常動作が行われることを防止でき、節電効果をさらに高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る省電力リモートコントローラの概略回路構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る省電力リモートコントローラを示す正面図である。
【図3】給湯器本体とこれに接続されるリモートコントローラとの間の通信手順の一例を示す説明図である。
【図4】燃焼中に、本発明の一実施の形態に係る省電力リモートコントローラに表示される炎の絵柄の周期的な変動状態を示す説明図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係る省電力リモートコントローラが行う省電力機能にかかわる動作を示す流れ図である。
【図6】本発明の一実施の形態に係る省電力リモートコントローラの受信ターンを示す説明図である。
【図7】点滅するエラーコードが消灯するタイミングと受信ターンのタイミングとが次第にずれる様子の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
10…給湯器本体
100…省電力リモートコントローラ
101…スピーカ
111〜126…スイッチ
131〜149…表示部
151〜154…ランプ
160…制御基板
161…CPU
162…通信手段
163…省電力モード管理手段
164…監視手段
165…タイマ
201…本体送信情報
202〜204…返信情報
211…炎心部
212…中炎部
213…外炎部
Claims (6)
- 所定の器具に接続される省電力リモートコントローラにおいて、
前記器具から周期的に繰り返し送られてくる、リモートコントローラの表示内容を指示する表示情報であって前記器具の稼動中は表示内容が変化するように指示するものを前記器具の省電力機能に関わらず前記器具から受信する通信手段と、
前記通信手段が前記器具から受信した前記表示情報の指示する表示内容の変化の有無を監視する監視手段と、
前記器具から送られてくる表示情報の指示に基づいて表示内容が一定時間以上変化しないとき省電力モードに入り、前記器具から送られてくる表示情報の指示に基づく表示内容が変化したことに基づいて省電力モードを解除する省電力モード管理手段とを有し、
前記器具の省電力機能とは別に省電力動作することを特徴とする省電力リモートコントローラ。 - 動作モードとして通常モードとこれよりも省電力化されるスリープモードとを備えた制御部であって前記監視手段および前記省電力モード管理手段の機能を果たすものと、タイマとを備え、
前記制御部は、前記省電力モード中は、一定時間後に前記通常モードへ復帰するために前記タイマを起動して自身を前記スリープモードにすることを繰り返し行うとともに、前記スリープモードから通常モードに復帰したとき前記監視手段および前記省電力モード管理手段としての機能を実行する
ことを特徴とする請求項1に記載の省電力リモートコントローラ。 - 省電力モード中に前記制御部が前記スリープモードに繰り返し入る周期Tsleepを、前記器具が前記表示情報を送信する周期TturnのN(Nは整数)倍に設定し、
前記スリープモードに入るとき前記通信手段を節電状態にし、前記スリープモードから前記通常モードに復帰したとき前記通信手段の節電状態を解除する
ことを特徴とする請求項2に記載の省電力リモートコントローラ。 - 稼動中に前記器具が前記表示情報によってリモートコントローラの表示内容を変化させる周期と、前記省電力リモートコントローラが前記省電力モード中に前記通常モードと前記スリープモードとを繰り返す周期とが同期しないようにした
ことを特徴とする請求項2または3に記載の省電力リモートコントローラ。 - 前記省電力モードにおいて少なくとも表示部を節電状態にするとともに、前記省電力モード中にスイッチ操作があったとき、当該スイッチ操作の内容を前記器具へ非通知にして前記省電力モードを解除する
ことを特徴とする請求項1、2、3または4に記載の省電力リモートコントローラ。 - 前記監視手段は、当該省電力リモートコントローラにかかわる表示内容の変化だけを監視する
ことを特徴とする請求項1、2、3、4または5に記載の省電力リモートコントローラ。
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