JP3834490B2 - 無線通信システムおよび無線中継機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、所謂ブルートゥースなどのデータ通信規格に基づいて無線通信機間にてデータを送受信する無線通信システムおよび無線中継機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、機器間でのデータを送受信するための規格は各種のものが提案され、且つ、実用化されている。そのような中で、近年、主にパーソナルコンピュータと携帯電話やPDAなどの周辺機器との間でのデータ通信などをワイヤレス化することを目的としてブルートゥースというデータ通信規格が形成され、この通信規格に基づく製品が商品化されつつある。また、この規格は、無線通信機が移動することを前提として作成され、この前提の中で通信モジュールの小型化、低消費電力化、低価格化も主眼としている。
【0003】
そのため、この規格では、たとえば固定設置された無線通信機が呼び出し電波を発信し、これを受信した他の無線通信機が応答し、通信可能な無線通信機のリストが形成される。このリストは、呼び出し電波を発信した無線通信機に記憶され、応答した他の無線通信機にはリストに基づいて識別番号が付加される。これにより、2つあるいはそれ以上の無線通信機同士のリンクが確立される。
【0004】
そして、呼び出しを行ったマスタの無線通信機は、リストに掲載されている各無線通信機と順番に時分割多重方式にてデータを送受信する。これにより、マスタの無線通信機を含む上記リストに掲載された無線通信機間においてデータを送受信することができる。なお、この1つのマスタにてデータの送受信が管理されている複数の無線通信機の集まりはピコネットと呼ばれている。
【0005】
また、このブルートゥースというデータ通信規格では、電波の出力レベルに応じて3つのクラスが定義されている。クラス1は、最大出力+20dBm、最小出力0dBmの電波にてデータを発信し、クラス2は、最大出力+4dBm、最小出力0dBmの電波にてデータを発信し、クラス3は、最大出力0dBmの電波にてデータを発信する。また、クラス1では、クラス2や3との間でデータを送受信するために電波の最大出力を+4dBmにまで低下させるためのパワーコントロール機能が必須となっている。
【0006】
ちなみに、クラス1の無線通信機同士では約100m離れていてもリンクを確立してデータを送受信することができる。また、クラス2やクラス3の無線通信機同士では約10m以下の距離においてリンクを確立してデータを送受信することができる。クラス1の無線通信機は、このパワーコントロール機能に基づいて出力レベルを低下させ、その状態においてクラス2や3の無線通信機とリンクを確立してデータを送受信する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このブルートゥースに基づくデータ通信機能を携帯電話端末などの携帯型の無線通信機に搭載することを考えた場合、クラス1ではデータ送受信で用いる電波の出力レベルが高すぎるがためにバッテリの電力が直に消耗されてしまうことになる。特に、ウェブページの閲覧機能、電子メールの送受信機能、着信メロディなどの着信関係のデータを保持再生する機能、バイブレーション機能などを備える近年の携帯電話端末においては、これらの付加機能において既に消費電力やスタンバイ電力が増加してしまっており、これに加えて更にクラス1対応の通信モジュールを組み込むことは、現状では実質的に不可能である。
【0008】
また、クラス1では、消費電力の増加に伴うバッテリの大容量化や、上記パワーコントロール機能を必須で盛り込まなければならないため、端末の大型化を避けることができない。
【0009】
さらに、クラス1では、一般的に、クラス2に対応したデータ送受信回路と、このデータ送受信回路の出力にアンプ回路を別途追加した回路構成になってしまう。したがって、これらをモジュール化(RFIC化)したとしてもそのサイズは必然的に大きくなってしまい、この理由からも、端末の大型化を避けることができない。
【0010】
以上の理由などにより、携帯電話端末などの携帯型の無線通信機では、一般的には、クラス2や3を採用することになる。
【0011】
したがって、たとえばこの携帯型の無線通信機との間でデータの送受信を行う無線通信機としてクラス1のものを用意したとしても、これらの無線通信機同士の距離が10m以下にならなければ、携帯型の無線通信機から発信される電波がクラス1の無線通信機に到達しないのでリンクを確立することができず、これらの間でデータを送受信することができない。
【0012】
その結果、自動車から降りずに商品の注文、購入が行えるドライブスルー機能を有する店舗や百貨店などにおいて、注文その他のデータを携帯電話端末との間で通信させようとした場合、大体10m半径のエリア毎に無線通信機を設置しなければならない。
【0013】
すなわち、ドライブスルー機能を有する店舗にクラス1の無線通信機を1台設置し、車両に乗車したユーザが操作する携帯電話端末からこの無線通信機へ注文コマンドなどを送信させようとしたとしても、携帯電話端末と無線通信機との距離が10m以下になるまで送信することができない。これは、車両の大きさからすれば2〜3台程度の車両からしか同時に注文を受けることができないことを意味する。したがって、新たにこの無線通信システムを導入したとしても、従来のスピーカとマイクとを使って口頭にて注文を受け付けていた場合と同じような範囲内でしか注文を受け付けてさばくことができない。このため、商品の受け取り場所での待ち時間などが殆ど減少しない。
【0014】
なお、クラス2やクラス3の無線通信機の通信可能距離を伸ばす各種の工夫も提案されている。
【0015】
たとえば、ブルートゥースの規格においては、図2に示すように、あるピコネット51に属する無線通信機52が更に他のピコネット53に収容され、この複数のピコネット51,53にて共有されている無線通信機52および各ピコネットのマスタの無線通信機54を介してデータを送受信することで20m以上はなれた無線通信機55,56間などでの通信が可能となる。また、ピコネット53に隣接してピコネット61を設けることでその中のマスタの無線通信機54をさらに介することで20m以上離れた無線通信機55,62間での通信が可能となる。このようにピコネットをつなぐことにより遠く離れた無線通信機間でもデータの送受信が可能となる。
【0016】
しかしながら、このようなピコネットの数珠繋ぎ方式を利用して通信可能範囲を長くした場合には、これらのマスタ無線通信機54は、全ての携帯電話端末と通信できなければならないので、且つ、携帯電話端末の有無に拘わらずこのスキャッタネットが構築されている必要があるので、結局は10mの間隔毎にクラス2あるいは3の無線通信機を設置しなければならなくなってしまう。
【0017】
また、他にもたとえば、ブルートゥースの受信感度規格を−70dBmから−90dBmまで改善すれば、クラス3の無線通信機同士であっても、クラス1と同等に約100mの距離においてリンクを確立しデータを送受信することが可能となる。しかしながら、このように受信感度の規格をより厳しいものとする仕様変更はブルートゥースの統一規格としての側面を損なうことになってしまうばかりか、高価なデバイスを使用しなければならず、システムの低コストを妨げる要因となってしまう。
【0018】
そこで、本発明は、近距離にしか届かない出力レベルの電波を送信する無線通信機からのデータを、それよりも長い遠距離まで送信できるようにした無線通信システムおよび無線中継機を得ることを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る無線通信システムは、所定の入力レベル範囲の電波からデータを再生できるとともに、所定の距離範囲内で受信された場合に上記入力レベル範囲内となる第一の出力レベルの電波でデータを送信する第一の無線通信機と、所定の入力レベル範囲の電波からデータを再生できるとともに、上記第一の出力レベルの電波およびそれとは異なりより遠距離において上記第一の無線通信機がデータを再生可能な第二の出力レベルの電波とを切り替えてデータを送信する第二の無線通信機と、所定の入力レベル範囲の電波からデータを再生できるとともに、上記第一の出力レベルの電波および上記第二の出力レベルの電波とを切り替えてデータを送信することができ、しかも、いずれかの無線通信機からのデータを受信した場合に、上記2つの電波の出力レベルにおいて周囲の無線通信機を呼び出して通信可能な無線通信機のリストをそれぞれの応答した出力レベルが特定できるように作成し、このリストに掲載された各無線通信機との間でそれぞれの出力レベルにてデータを送受信する無線中継機と、を備えるものである。
【0022】
本発明に係る無線通信システムは、前記無線中継機は、周期的に前記2つの出力レベルあるいはその何れか一方の出力レベルにて呼び出しを行い、これに基づいて前記リストを更新するものである。
【0023】
本発明に係る無線通信システムは、前記第一の無線通信機あるいは前記第二の無線通信機は、周囲の無線通信機を呼び出して通信可能な他の無線通信機およびリストを作成し、このリストにデータの送信先である無線通信機器が含まれておらず且つ前記無線中継機が含まれている場合には、前記無線中継機に対してデータを送信するものである。
【0024】
本発明に係る無線通信システムは、前記第一の無線通信機あるいは前記第二の無線通信機は、データの送信先である他方の無線通信機に対して呼び出しあるいはデータ送信を行い、これに対する応答が無いと判断した場合に前記無線中継機に対してデータを送信するものである。
【0025】
本発明に係る無線通信システムは、所定の入力レベル範囲の電波からデータを再生できるとともに、所定の距離範囲内で受信された場合に上記入力レベル範囲内となる第一の出力レベルの電波でデータを送信する第一の無線通信機と、所定の入力レベル範囲の電波からデータを再生できるとともに、上記第一の出力レベルの電波およびそれとは異なりより遠距離において上記第一の無線通信機がデータを再生可能な第二の出力レベルの電波とを切り替えてデータを送信する第二の無線通信機と、上記第一の無線通信機との間で送受信するデータを上記第一の出力レベルの電波にて送受信し、上記第二の無線通信機のとの間で送受信するデータを上記第二の出力レベルの電波にて送受信する無線中継機と、を備えるものである。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係る無線通信システムおよび無線中継機を図に基づいて説明する。
【0031】
実施の形態1.
【0032】
図1は、本発明の実施の形態1に係る無線通信システム8の全体構成を示すシステム構成図である。
【0033】
この無線通信システム8は、車両1に乗車しているユーザが所有する第一の無線通信機としての携帯電話端末2と、この車両1に設置されている無線中継機3と、ドライブスルー方式による商品販売が可能な店舗4に設置された第二の無線通信機としての固定無線通信端末5と、を備える。そして、この固定無線通信端末5は、店舗4に設置された受注コンピュータ6などにLAN7経由で接続されている。なお、以降において、携帯電話端末2、無線中継機3および固定無線通信端末5を総称して無線通信機とよぶ。
【0034】
携帯電話端末2は、通常のキャリアを介してのデータおよび音声の送受信機能とともに、所謂ブルートゥースという規格に基づくデータの送受信機能を備えるものである。
【0035】
ブルートゥースという規格は、IMS帯(2.4GHz帯)の電波を利用した近距離におけるデータ送受信規格である。この規格では、データ送受信に用いる電波の出力クラスに基づいて無線通信機が3つのクラスに分類される。クラス1の無線通信機では電波の最大出力クラスが+20dBm(最小0dBm)であり、クラス2の無線通信機では電波の最大出力クラスが+4dBm(最小−6dBm)であり、クラス3の無線通信機では電波の最大出力クラスが0dBmである。また、クラス1の無線通信機にあっては、出力レベルをクラス2以下までに下げるためのパワーコントロール機能が必須となっている。
【0036】
クラス1の無線通信機同士では約100m、クラス2あるいは3の無線通信機同士では約10m離れていてもデータを相互に通信することができる。逆に、クラスが異なる無線通信機同士では、クラス毎に電波の出力レベルが異なっているため、一方の無線通信機の送信データが他方の無線通信機において正しく受信できる距離においても、他方の無線通信機の送信データを一方の無線通信機は正確に受信することができない。この結果、所謂双方向のデータ送受信をすることができない。そのため、クラス1の無線通信機では、クラス2や3の無線通信機との通信のために上記パワーコントロール機能が必須となっている。
【0037】
そして、この実施の形態1では、固定無線通信端末5はクラス1に準拠した電波にてデータを送受信する無線通信機であり、携帯電話端末2はクラス2あるいは3に準拠した電波にてデータを送受信する無線通信機である。
【0038】
固定無線通信端末5は、ブルートゥースという規格に基づくデータの送受信機能を備えるものであり、たとえば携帯電話端末2からのページ送信要求の受信に応じて販売商品のリストを送信したり、このリストに対する商品の選択情報を受信して、これを受注コンピュータ6へ出力したりするものである。
【0039】
また、これらのブルートゥースという規格に基づく無線通信機は、低消費電力化のために、送信するデータが発生するまでスタンバイ状態(低消費電力待機状態)になっている。そして、データを送受信するリンクが確立されていない状態において、送信するデータが生じた場合には、無線通信機は、まず、周囲の無線通信機を呼び出し、これに応答した無線通信機のリストを作成する。そして、このリストにしたがって時分割多重方式にて各無線通信機と順番にデータの送受信を行う。なお、リスト作成後に各無線通信機にはそれぞれ固有の識別番号が付与され、各無線通信機ではこの識別番号に基づいて自分宛てのデータを他のデータから判別している。つまりブルートゥースという規格に基づくデータの送受信は、リンク起動側がマスタとなり、被リンク側がスレーブとなるマスタ−スレーブ方式によるデータ送受信制御になっている。
【0040】
他方、このようなピコネットのリンクが確立された後は、リストに掲載されている各無線通信機は、マスタとなっている無線通信機の制御の下で、スレーブとなっている各無線通信機とそのマスタとなっている無線通信機との間でデータ通信を行う。
【0041】
また、このように所定の無線通信機の制御の下でデータ通信が可能となっている無線通信機であったとしても、それとは異なる無線通信機からの呼び出しを受信した場合には、それに対しても応答する。これにより、1つの無線通信機は複数の無線通信機の制御の下でのデータの送受信が可能となり、直接通信を行うことができない無線通信機同士であっても、その2つのピコネットに属する無線通信機を介してデータを送受信することができる。
【0042】
無線中継機3は、データを受信した場合に、まず、クラス1およびクラス2あるいはクラス1およびクラス3の出力クラスの電波を利用して周囲の無線通信機を呼び出して通信可能な無線通信機のリストをそれぞれが応答した出力クラスを特定できるように作成する。次に、無線中継機3は、このリストから選択した他の無線通信機に対して上記データを送信する。また、無線中継機3は、リストに掲載されている各無線通信機との間でデータを送受信する。
【0043】
また、無線中継機3は、クラス1とクラス2、あるいはクラス1とクラス3にて周期的に呼び出しを行い、これに基づいてリストを更新する。また、このリストは固定無線通信端末5へも送信される。したがって、たとえば無線中継機3と固定無線通信端末5との距離が10m以内に近づいたら、無線中継機3と固定無線通信端末5とはそれぞれの出力レベルをクラス2あるいはクラス3に切り替え、データの送受信を継続することができる。
【0044】
次に、このような無線通信システム8の全体動作について説明する。
【0045】
車両1が固定無線通信端末5から約100m以内に近づいた状態で、ユーザが携帯電話端末2のブルートゥースによる通信機能を起動する。携帯電話端末2は、この起動に基づいてクラス2の呼び出し電波を発信する。この距離にあっては、携帯電話端末2から発信された呼び出し電波は、その電力が弱いため、固定無線通信端末5には到達しない。他方、車両1に設置された無線中継機3は、呼び出し電波を受信し、これに対して応答する。
なお、携帯電話端末2の電源を投入すると、携帯電話端末2と無線中継機3との間で自動的にリンクを確立するようにしてもよい。
【0046】
携帯電話端末2は、無線中継機3からの応答を受信し、これをリストに登録する。また、無線中継機3に固有の識別番号を発行し、これを無線中継機3に送信する。これにより、携帯電話端末2をマスタとし、且つ、無線中継機3をスレーブとするクラス2のピコネットが確立される。
【0047】
なお、このピコネット内に他の無線通信機がある場合には、この他の無線通信機も上記リストに追加され、マスタである携帯電話端末2は、無線中継機3を含むこれら複数の無線通信機のそれぞれと順番に時分割多重方式にてデータを送受信する。
【0048】
このような1対多のリンクに基づくデータの送受信の制御がなされている状態で、ユーザが携帯電話端末2を操作して店舗4に対する注文コマンドを入力すると、携帯電話端末2は、当該リストに基づいて固定無線通信端末5に直接送信することができないことを確認し、当該注文コマンドを無線中継機3へ送信する。
【0049】
この注文コマンドの受信に応じて、無線中継機3は、マスタースレーブスイッチ機能を使用し、この無線中継機3がマスタとなり、他の無線中継機がスレーブとなるようにリンクを再確立する。すなわち、無線中継機3は、まず、上記2つのクラスの一方を使用して呼び出し電波を送信し、その後、所定の時間の後に他方のクラスを使用して呼び出し電波を送信する。携帯電話端末2は、クラス2あるいはクラス3の呼び出し電波を受信し、これに対して応答する。固定無線通信端末5も、クラス1の呼び出し電波を受信し、これに対して応答する。そして、無線中継機3は、携帯電話端末2と固定無線通信端末5とを含む通信可能なスレーブとなる無線通信機のリストを生成する。また、このリストにおいては無線通信機毎に応答した呼び出し電波の出力レベルが対応付けて記憶されている。
【0050】
これにより、無線中継機3をマスタとし、携帯電話端末2および固定無線通信端末5をスレーブとするピコネットが新たに確立される。なお、この新たなリンクが確立されることと相前後して、たとえば携帯電話端末2による他の無線通信機の呼び出しを停止するなどして、携帯電話端末2をマスタとするピコネットを破棄させてもよい。
【0051】
その後、無線中継機3は、リストに登録されている各無線通信機のそれぞれと順番に時分割多重方式にてデータを送受信する。そして、固定無線通信端末5とのデータ送受信の際には、まず、そのパワーコントロール機能を用いてクラス1の送信電力とし、クラス1の出力電波にて上記注文コマンドを送信する。
【0052】
さらに、無線中継機3は、固定無線通信端末5からの応答ページを受信した場合、携帯電話端末2との送信を行う前にパワーコントロール機能を使用してクラス2あるいはクラス3の出力レベルに下げてから、これを携帯電話端末2へ送信する。以降、この固定無線通信端末5と携帯電話端末2との間でのデータの送受信は、無線中継機3の時分割多重制御の下で且つ対応する所定のクラスを使用して、無線中継機3を経由して実行される。
【0053】
その結果として、携帯電話端末2から固定無線通信端末5へ所定の商品に対する注文データが送信されると、固定無線通信端末5はこれを受注コンピュータ6へ出力する。店舗4においては、この受注コンピュータ6に表示される注文リストなどに基づいて該商品の販売準備が実施され、他方、ユーザは店舗4に到着すると直に商品を受け取ることが可能となる。これにより、注文を効率よくさばくことができる。また、ユーザは、商品受け取り場所で待たされることなく商品を受け取ることができる。
【0054】
なお、車両1が店舗4に近づき無線中継機3と固定無線通信端末5との距離が10m以下になっても、携帯電話端末2と固定無線通信端末5との間のデータ送受信が継続されている場合には、無線中継機3からのクラス2あるいはクラス3の呼び出し電波に対して固定無線通信端末5が応答することになる。このような場合には、無線中継機3のリストに登録されている固定無線通信端末5の出力レベルをクラス1からクラス2へ変更し、それ以降、無線中継機3と固定無線通信端末5とはクラス2の電波にてデータを送受信する。
【0055】
また、たとえばドライブスルーに他の車両が少ししか待っていない場合のように、携帯電話端末2と固定無線通信端末5との距離が10m以下になる程に車両1が店舗4に近づいてから、ユーザが携帯電話端末2を操作した場合には、携帯電話端末2からのクラス2あるいはクラス3の呼び出し電波に固定無線通信端末5が直接に応答することになる。このような場合、携帯電話端末2をマスタとするピコネットのままで、無線中継機3を経由せずに、マスタとなる携帯電話端末2とスレーブとなる固定無線通信端末5との間でデータを送受信すればよい。
【0056】
このように、リストに基づいて、クラス2の電波にて携帯電話端末2とデータを送受信し、且つ、クラス1の電波にて固定無線通信端末5とデータを送受信する無線中継機3を携帯電話端末2の近くに設けることにより、従来の問題点を解決することができる。すなわち、本来、クラス2の電波にて、つまり10m以下の距離においてしか双方向通信をすることができなかった携帯電話端末2と、クラス1の電波にて、つまり100m以下の距離においてしか双方向通信をすることができなかった固定無線通信端末5とが、クラス1の電波の到達距離である約100mの通信距離において双方向通信のリンクを確立し、データを送受信することができる。
【0057】
しかも、携帯電話端末2は、クラス2の電波を送受信すればよいので、たとえば携帯電話端末2にクラス1の送受信機を搭載した場合のようにバッテリ電力の浪費や携帯電話端末5の大型化を招いてしまうことは無く、従来と遜色ない携帯電話端末2としての使い勝手を維持することができる。
【0058】
また、無線中継機3は、データを受信すると初めてクラス1によるピコネットを形成するように動作するので、携帯電話端末2と固定無線通信端末5とが直接的にデータを送受信し、無線中継機3へデータが送信されないようにすることで、その通信に悪影響を与えてしまうことは無い。
【0059】
特に、無線中継機3は、この実施の形態のように、リストに基づいてデータの送信先である無線通信機を選択し、これとの間でデータを送受信するので、携帯電話端末2などによる1対多通信のマスタスレーブ式のピコネットの形成を妨げることなく、無線中継機3を無線通信システムの無線ネットワークに組み込むことができる。
【0060】
また、無線中継機3自体は、ブルートゥースによるデータの送受信機能しか持たないため、携帯電話端末5と一体化した場合よりも低コストで小型化することができ、しかも、消費電力の増大を抑制して小型のバッテリで駆動することができる。その結果、カーオーディオ機器などの一部にこの無線中継機3を組み込むことで車両1に搭載させたり、ユーザのかばんの中に意識させることなく所持させたりすることができる。
【0061】
特に、このようにクラス1の出力レベルにて電波を発信する無線中継機3を、ユーザが所持する携帯電話端末2とは別に設けることで、人体から近距離にて使用しつづけた場合に目などに障害を与えてしまう恐れがあるIMF帯の電波を出力するクラス1の無線通信機器を人体から、たとえば10m程度まで遠ざけることができる。
【0062】
さらに、無線中継機3は、周期的に前記2つの出力レベルにて呼び出しを行い、これに対する応答に基づいてリストを更新するので、たとえば無線中継機3と固定無線通信端末5との距離が10m以上からそれ以下に変化したとしても、これに応じて電波の出力レベルをクラス1からクラス2あるいは3へと適切に切り替えることができる。また、その逆も可能である。したがって、通信距離の変化にかかわらず、携帯電話端末2と固定無線通信端末5とはデータを双方向通信することができる。
【0063】
以上の実施の形態は本発明の好適な実施の形態であるが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。たとえば、上記実施の形態では、携帯電話端末2は、携帯電話端末2をマスタとするピコネット内に固定無線通信端末5が不在であることをリストに基づいて判断して無線中継機3に対してデータを送信するようにしているが、まず、携帯電話端末2から固定無線通信端末5へデータを送信し、これに対する応答が無いと判断した後に同じデータを無線中継機3へ送信するようにしてもよい。
【0064】
上述の実施の形態のように、リストに基づいて固定無線通信端末5の不在を確認する場合には、試しに固定無線通信端末5へデータを送信する場合に比べて、確実なデータ送信を直に開始することができ、安定したレスポンスタイムにて固定無線通信端末5からのページなどを受信することを期待することができる。他方、後者の場合は呼び出し電波を送信した後携帯電話端末2と固定無線通信端末5との距離が10m以下になっている場合には、無線中継機3を起動させることなくデータを送信することができる利点を有する。
【0065】
また、上記実施の形態では、車両1に無線中継機3を設置することで、ドライブスルーが可能な店舗4に設置されたクラス1の固定無線通信端末5と、ユーザが使用するクラス2あるいは3の携帯電話端末2との間のデータ送受信を可能とする場合を例としているが、他の場合にも適用することができる。たとえば、百貨店のフロア中央にクラス1の固定無線通信端末5を配設するとともに、携帯電話端末2を有するユーザのかばん内などに無線中継機3を所持させることにより、固定無線通信端末5から10m以上離れた位置にいてもクラス2あるいは3の携帯電話端末2を用いて固定無線通信端末5とデータを送受信することができる。
【0066】
また、固定無線通信端末5の近くに店員が有するクラス2やクラス3の携帯電話端末を配置したり、LANを有線ではなく無線としてもよい。また、固定無線通信端末5をクラス1とクラス2や3からの複数の出力レベルの切替機能としているが、クラス1のみの出力レベルを有するものとしてもよい。この場合ね者利用が近づいたときには、携帯電話端末2と交信が行えるクラス2や3の携帯電話端末を店舗4内に配設するのが好ましい。
【0067】
また、上記の実施の形態では、無線中継機3と固定無線通信端末5は共に、複数の出力レベルを切り替え可能とされているが、切り替えるのではなく同時出力であっても良い。さらに、出力レベルは、3つ以上のものとしても良い。
【0068】
【発明の効果】
本発明に係る無線通信システムおよび無線中継機は、近距離にしか届かない出力レベルの電波を送信する無線通信機からのデータを、それよりも長い遠距離まで送信することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係る無線通信システムの全体構成を示すシステム構成図である。
【図2】 所謂ブルートゥースの規格に規定されるスキャッタネットの説明図である。
【符号の説明】
1 車両
2 携帯電話端末(無線通信機、第一の無線通信機)
3 無線中継機(無線通信機)
4 店舗
5 固定無線通信端末(無線通信機、第二の無線通信機)
6 受注コンピュータ
7 LAN
8 無線通信システム

Claims (5)

  1. 所定の入力レベル範囲の電波からデータを再生できるとともに、所定の距離範囲内で受信された場合に上記入力レベル範囲内となる第一の出力レベルの電波でデータを送信する第一の無線通信機と、
    所定の入力レベル範囲の電波からデータを再生できるとともに、上記第一の出力レベルの電波およびそれとは異なりより遠距離において上記第一の無線通信機がデータを再生可能な第二の出力レベルの電波とを切り替えてデータを送信する第二の無線通信機と、
    所定の入力レベル範囲の電波からデータを再生できるとともに、上記第一の出力レベルの電波および上記第二の出力レベルの電波とを切り替えてデータを送信することができ、しかも、
    いずれかの無線通信機からのデータを受信した場合に、上記2つの電波の出力レベルにおいて周囲の無線通信機を呼び出して通信可能な無線通信機のリストをそれぞれの応答した出力レベルが特定できるように作成し、このリストに掲載された各無線通信機との間でそれぞれの出力レベルにてデータを送受信する無線中継機と、を備えることを特徴とする無線通信システム。
  2. 前記無線中継機は、周期的に前記2つの出力レベルあるいはその何れか一方の出力レベルにて呼び出しを行い、これに基づいて前記リストを更新することを特徴とする請求項1記載の無線通信システム。
  3. 前記第一の無線通信機あるいは前記第二の無線通信機は、周囲の無線通信機を呼び出して通信可能な他の無線通信機およびリストを作成し、このリストにデータの送信先である無線通信機器が含まれておらず且つ前記無線中継機が含まれている場合には、前記無線中継機に対してデータを送信することを特徴とする請求項1記載の無線通信システム。
  4. 前記第一の無線通信機あるいは前記第二の無線通信機は、データの送信先である他方の無線通信機に対して呼び出しあるいはデータ送信を行い、これに対する応答が無いと判断した場合に前記無線中継機に対してデータを送信することを特徴とする請求項1記載の無線通信システム。
  5. 所定の入力レベル範囲の電波からデータを再生できるとともに、所定の距離範囲内で受信された場合に上記入力レベル範囲内となる第一の出力レベルの電波でデータを送信する第一の無線通信機と、
    所定の入力レベル範囲の電波からデータを再生できるとともに、上記第一の出力レベルの電波およびそれとは異なりより遠距離において上記第一の無線通信機がデータを再生可能な第二の出力レベルの電波とを切り替えてデータを送信する第二の無線通信機と、
    上記第一の無線通信機との間で送受信するデータを上記第一の出力レベルの電波にて送受信し、上記第二の無線通信機のとの間で送受信するデータを上記第二の出力レベルの電波にて送受信する無線中継機と、を備えることを特徴とする無線通信システム。
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