JP3832771B2 - オゾンおよびその他の反応性ガスの発生セルおよびシステム - Google Patents

オゾンおよびその他の反応性ガスの発生セルおよびシステム Download PDF

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Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、オゾン発生セルおよび前記セルを複数個モジュールとして使用したオゾン発生システム、さらに一般的には反応性ガス発生セルおよびシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
オゾンは、水処理や高酸化力が必要となる他の用途に従来から利用されている。近年では、半導体産業でもオゾンに対する需要が生まれている。例えば、オゾンは、多層シリコン集積回路の製造、特に絶縁層を設けるのに使用されている。
また、オゾンは半導体の製造工程でも有用であり、例えば炭化水素の除去、一般には洗浄作業に使用されている。オゾンを使用しない場合、これらの作業には、取り扱いが危険であり、オゾンに比べて廃棄が困難な酸を使用することが多い。ちなみに、オゾンは分解して酸素となるため、前記のような問題を生じない。
半導体産業においてオゾンが使用されるため、オゾン発生装置の需要が高まっている。例えば半導体製造用途には、非常に純度の高いオゾンが必要であるが、現在のオゾン発生器は、エラストマー製シールおよびオゾンを汚染する可能性のある電極材料を使用している。
【0003】
半導体製造用のオゾン発生器は、低コストかつ製造現場での占有面積がなるべく小さくなるように小型のものでなければならない。ところが、現在のオゾン発生器は大型である場合が多く、また、所要のオゾン発生率を確保するのに付属の冷却装置を必要とすることもある。オゾンの発生量を維持しながら小型化、コンパクト化を図るために、必要な電極面積を多数の小型セルに分散させているオゾン発生器もあるが、これにより、不均一なガスの流れがセルに流入、あるいはセルから流出し、その結果、オゾンの発生効率が減少する。また、半導体産業では、信頼性が多く、ダウン・タイムの少ないオゾン発生器を必要としている。
【0004】
しかし、現在のオゾン発生器では、オゾンと接触するエラストマー製シールの接合(proliferation)を使用しているものが多く、劣化と漏洩の原因となっている。さらに、標準的なヘリウム漏洩防止法では、通常、正圧がかかるオゾン発生器内を真空にする必要がある。シールの特性により、このようなオゾン発生器では効果的なヘリウム真空漏洩防止ができないことがある。オゾン以外の反応性ガスを発生させる場合にも、同様の問題が発生する場合がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、オゾンおよびその他の反応性ガスの改良型発生器を提供することである。
本発明の他の目的は、軽量かつコストが低く、小型、コンパクトな、オゾンおよびその他の反応性ガスの改良型発生器を提供することである。
本発明の他の目的は、冷却器がなくても高濃度のオゾンを生成する改良型発生器を提供することである。
本発明の他の目的は、信頼性の高い改良型発生器を提供することである。
本発明の他の目的は、エラストマー製シールを使わずに、ほぼ永久的にシールされた改良型発生器を提供することである。
本発明の他の目的は、ヘリウム漏洩検出器で、簡単かつ安全に試験することができる改良型発生器を提供することである。
本発明の他の目的は、質の高い、純粋なオゾンを発生する改良型発生器を提供することである。
本発明の他の目的は、完全モジュール型であって、製造、保管、保守が低コストの改良型発生器を提供することである。
本発明の他の目的は、発生セルにガスをバランスよく一定して供給する改良型発生器を提供することである。
本発明の他の目的は、冷媒が特殊な冷媒ではなく、通常の水で差し支えない改良型発生器を提供することである。
本発明の他の目的は、常温の水道水を冷媒として使用し、高濃度(重量で15%以上)のオゾンを高率で発生することができる改良型発生器を提供することである。
本発明の他の目的は、冷媒が、高電圧電極の高電圧にさらされることがない改良型発生器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
2つのアセンブリを溶接して、電極および電極間にバリア誘電体を備えた永久シール・チャンパを作製して、シールした放電領域を形成することにより、高性能、高信頼性、小型、コンパクトなセルを実現できること、ならびに前記放電領域にある127μm(5ミル)未満の狭小間隙により、発熱を伴うガス発生過程を冷却構造体の近傍で引起し、精巧な冷却機器を使用することなく高濃度のガスを高率で発生させることができることが明らかとなり、本発明が実現した。
本発明は、位相のずれた(out of phase)電圧を電極間に印加して電位差を発生させて実施することができ、あるいは、電極のうち1つを低電圧電極として指定し、冷却構造体を介して接地することができる。
また、本発明は、分岐管による酸素、オゾン、および冷媒の供給および除去を目的とした一元的発生システムとして接合されるセルのモジュール性を認識したものである。
本発明は、高電圧電極を備える高電圧アセンブリと、低電圧電極を備える低電圧アセンブリとを含む反応性ガス発生セルを特徴としている。
電極問には、反応性ガスを発生する放電領域を画定するバリア誘電体があり、また、放電領域を含むアセンブリ間に永久シールを施したチャンバを形成するために、アセンブリを連結する溶接シール部が設けてある。
【0007】
好ましい実施例では、アセンブリにカバー・プレートおよびチャンネル・プレートを含む。各カバー・プレートは、凸状の甲殻状であり、各チャンネル・プレートは冷媒チャンネルを含む。一方のチャンネル・プレートは流入路を含み、他方のチャンネル・プレートは流出路を含む。
流入路はチャンネル・プレートの外周近くにあり、流出路はチャンネル・プレートの中心近くにある。各チャンネル・プレートは、冷媒流入チャンネルと冷媒流出チャンネルを備えている。
【0008】
各カバー・プレートは、ステンレス製になっており、各チャンネル・プレートも同様である。高電圧アセンブリは、高電圧電極と、カバー・プレートおよびチャンネル・プレートとの間に電気絶縁用の分離部材を含む。バリア誘電体手段は、各電極と関連したバリア誘電体部材を含む。各バリア誘電体部材は、関連する電極に伝熱性接着剤で取り付けてある。伝熱性接着剤は導電性手段を含む。低電圧電極は、カバー・プレートを含む。放電領域の間隙を設けるためのスペーサ手段があり、この間隙は0.127mm(0.005インチ)未満となっている。低電圧電極は、放電領域とは反対側のバリア誘電体手段上に導電性覆膜を含む。
【0009】
また、本発明は、高電圧電極を有する高電圧アセンブリと、低電圧電極を有する低電圧アセンブリとを含む発生セルを特徴としている。電極間には、反応性ガスを発生する放電領域を画定するバリア誘電体がある。放電電極の間隙は、0.0.127mm(0.005インチ)未満である。
さらに本発明は、複数のモジュール発生セルを含む発生システムを特徴としており、各セルは、高電圧電極を有する高電圧アセンブリを含み、低電圧アセンブリは低電圧電極を備え、電極聞にあるバリア誘電体手段は反応性ガスを発生する放電領域を画定している。また、各セルは、放電領域を含むアセンブリ間に永久シールされたチャンバを形成するために、アセンブリを連結する溶接シール部を含んでいる。
【0010】
好ましい実施例においては、各セルに流入口および流出口を含み、この流入口および流出口が、隣接するセルの流入口および流出口を連結して流入マニフォールドおよび流出マニフォールドを形成している。各流入口には、流入マニフォールド内の圧力を一様にする流れ絞り弁を備え、各セルへの流れの平衡をとっている。
【0011】
各セルの各アセンブリは、冷媒流入口および冷媒流出口を含み、この流入口および流出口が、隣接するアセンブリの冷媒流入口および冷媒流出口を連結して冷媒流入マニフォールドおよび冷媒流出マニフォールドを形成している。
さらに、本発明は、第1の電極を含む第1のアセンブリと、第2の電極を含む第2のアセンブリとを備える反応性ガス発生システムを特徴としている。電極間には、反応性ガスを発生する放電領域を画定するバリア誘電体手段があり、また、電極間に電圧差を印加する装置がある。溶接シール部がアセンブリを連結し、放電領域を含むアセンブリ間に永久シールされたチャンバを形成している。
【0012】
好ましい実施例では、各アセンブリにカバー・プレートおよびチャンネル・プレートを含む。各カバー・プレートは、凸状の甲殻状であり、各チャンネル・プレートは冷媒チャンネルを含む。一方のチャンネル・プレートには、流入路を含み、もう一方のチャンネル・プレートには流出路を含む。流入路は、チャンネル・プレートの外周近くにあり、流出路はチャンネル・プレートの中心近くにある。各チャンネル・プレートには、冷媒流入チャンネルと冷媒流出チャンネルを備えている。各カバー・プレートは、各チャンネル・プレートと同じくステンレス製になっている。
【0013】
第1および第2のアセンブリは、第1および第2の電極と、カバー・プレートおよびチャンネル・プレートとの間に電気絶縁用の分離部材を含む。バリア誘電体手段は、各電極と関連したバリア誘電体部材を含む。各バリア誘電体部材は、関連する電極に伝熱性接着剤で取り付けてある。伝熱性接着剤は、導電性手段を含む。電極は、放電領域とは反対側のバリア誘電体手段上に導電性覆膜を含む。
放電領域の間隙を設けるためのスペーサ手段があり、この間隙は0.127mm(0.005インチ)未満となっている。電圧差を与える装置は、第1および第2の電極と位相のずれた電圧を印加する電源を含む。
【0014】
加えて、本発明は、複数のモジュール発生セルを含む反応性ガス発生システムを特徴としている。各セルは第1の電極を含む第1のアセンブリと、第2の電極を含む第2のアセンブリと、反応性ガスを発生する放電領域を画定し、電極間にあるバリア誘電体手段を含む。本装置は、電極間に電圧差を印加し、溶接シール部がアセンブリを連結し、放電領域を含むアセンブリ間に永久シールされたチャンバを形成している。
【0015】
好ましい実施例においては、各セルに流入口および流出口を含み、この流入口および流出口が、隣接するセルの流入口および流出口を連結して流入マニフォールドおよび流出マニフォールドを形成している。
【0016】
各流入口は、流入マニフォールド内の圧力を一様にする流れ絞り弁を備え、各セルへの流れの平衡をとっている。各セルの各アセンブリは、冷媒流入口および冷媒流出口を含み、この流入口および流出口が、隣接するアセンブリの冷媒流入口および冷媒流出口を連結して、冷媒流入マニフォールドおよび冷媒流出マニフォールドを形成している。電圧差を与える装置は、位相のずれた電圧を第1および第2の電極に印加する電源を含む。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、軽量かつコストが低く、小型、コンパクトな、オゾンおよびその他の反応性ガスの改良型発生器を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
その他の目的、特徴および利点は、好ましい実例に関する以下の説明および添付の図面から当業者に明らかになろう。
【0019】
高電圧アセンブリ12および低電圧アセンブリ14を含む、本発明のオゾン発生セル10を第1図に示す。
高電圧アセンブリ12は、チャンネル・プレート16、および通常はチャンネル・プレート16にニッケル付けしたカバー・プレート18を含む。カバー・プレート18は、溶接面20となるフレア付外周リムを備えた凸状甲殻状のプレートを有している。カバー・プレート18とチャンネル・プレート16の間のニッケル付けにより、チャンネル・プレート16の蛇行状水チャンネル22が閉鎖される。高電圧アセンブリ12は、通常、厚さ2.29mm(0.090インチ)の高電圧分離誘電体要素26に取り付けた、直径約88.9mm(3.5インチ)で厚さ0.00508mm(0.0002インチ)の銀被覆を施した高電圧電極24を含む。分離誘電体26は、カバー・プレート18上に、厚さ約0.0762mm(0.003インチ)、直径約101.6mm(4インチ)の層23を成す伝熱性接着剤で取り付けてある。この接着剤は、Ablestick 561Kなどのエポキシ樹脂である。
【0020】
誘電体26を高電圧電極24から分離して絶縁を行うと、冷媒チャンネル22を流れる冷媒を、電極24の電圧がチャンネル22の近くにかかっている場合に必要となる高級なシリコンやその他の液体ではなく、通常の水道水にすることができる。伝熱性接着剤27は、Ablestick 561Kなどのエポキシ樹脂であって、厚さが約0.0762mm(0.003インチ)、直径が約101.6mm(4インチ)ある。このエポキシ樹脂は、伝熱特性にすぐれ、バリア誘電体28の放電面からアセンブリを介してチャンネル・プレート16に熱を伝達する。しかし、エポキシ樹脂の導電性は高くなく、そのため、貫通穴32に挿入された導電要素30が構成する通路によってエポキシ樹脂を分割し、導電性を与えている。
【0021】
導電性要素30は、通常、厚さ0.0762mm(0.003インチ)、直径約6.35mm(0.25インチ)である。銀など、厚さ約0.00508mm(0.002インチ)、直径約88.9mm(3.5インチ)の金属化層34を、バリア誘電体の背面に塗布してバリア誘電体28を横切って電界を広範囲かつ均等に分布させている。層34には、穴36を設け、バリア誘電体28の中央部分の電界を弱めて低電圧アセンブリ10のオゾン流出路中で火花が発生しないようにしている。
【0022】
電極24は、絶縁した高電圧リード線38を介して通電され、このリード線は分離誘電体26にある穴40、チャンネル・プレート16にある穴42と44および伝熱層23にある穴46を貫通している。チャンネル・プレート16は、酸素流入路50を含み、前記流入路は導路(conduit)52を介して酸素流入マニフォールド要素54に連絡している。
【0023】
複数のモジュール・オゾン発生セル10を結合した場合に、オゾン発生システムに形成されるマニフォールド内の圧力を一様にするために、絞り弁56は酸素流入路50内に配設されている。絞り弁は、各セル10への酸素の流れの平衡をとる。チャンネル・プレート16の冷媒チャンネル22は、導路58を介して水流入要素56と連絡し、また、導路62を介して水流出マニフォールド要素60と連絡している。
【0024】
低電圧アセンブリ14は、チャンネル・プレート70およびカバー・プレート72を含み、前記カバー・プレートチャンネル・プレート70にニッケル付けされ、チャンネル・プレート70の蛇行状水チャンネル74を閉鎖している。カバー・プレート72は、外周リムの付いた一般に凸状または甲殻状をしており、カバー・プレート18の溶接面20と対になる溶接面75を備えている。冷媒チャンネル74は、導路80を介して冷媒マニフォールド流入要素78に連絡し、また、導路84を介して冷媒マニフォールド冷却要素82に連絡している。
【0025】
高電圧アセンブリ12内の酸素は、アセンブリ12の中心から半径方向に隔たった酸素流入路50を介し、周辺部を巡るようにして供給される。低電圧アセンブリ14については逆になる。発生したオゾンは、中央に位置する通路86を介して除去され、この通路は導路88を経由してオゾン・マニフォールド流出要素90に連絡している。
【0026】
低電圧アセンブリ14はバリア誘電体92を含み、この誘電休は厚さが0.254mm(0.01インチ)、直径が101.6mm(4インチ)あり、通常はアルミナ製である。バリア誘電体92の背面には、バリア誘電体28の背面にある層34と同様の導体層94がある。エポキシ伝熱層96は、高電圧アセンブリ12内の層27と同様な構成になっており、穴98と導電性要素100を含み、適切な導電性を確保している。
【0027】
本実施例の低電圧電極102は、実際にはカバー・プレート72と、導体100と、バリア誘電体92の金属化層94とで構成されているが、必要があれば分離した電極を使用することも可能である。チャンネル・プレート70およびカバー・プレート72にあるオゾン流出路86は、伝熱層96にある同様の孔104および金属化層94とバリア誘電体92とにある孔106、108に連絡しており、そのため、バリア放電領域110で発生したオゾンを適切に除去することができる。
【0028】
セラミック製スペーサ109は、厚さ0.127mm(0.005インチ)、通常120°間隔で配設されており、バリア誘電体28および92の間の放電領域にある固定間隙を維持している。この間隙を、通常127μm(5ミル)未満とできるだけ小さくすることによって、放電領域のガスをバリア誘電体に常に近接させておくことができ、また、バリア誘電体からそれぞれのチャンネル・プレート16および17に通じている冷却路をきわめて短く、効率的に配置することができる。これにより、さほど高度の冷却技術、冷却装置および冷媒を使用せずとも、高濃度のオゾンを大量に生成する高性能を実現することができる。
【0029】
冷媒チャンネルを第2図および3図に詳細に図示する。
図において、チャンネル22内の、例えば矢印112で示す蛇行した水の流れが、冷媒流入マニフォールド要素57から導路58およびポート114を経由してチャンネル22内に流れ込むのがわかる。水またはその他の冷媒は、チャンネル22からポート116、導路62、および冷媒流出マニフォールド要素60に移動する。ガスまたは酸素マニフォールド流入要素54は、導路52を介して酸素を絞り弁56がある流路50に供給する。酸素が、絞り弁を経由し、チャンネル・プレート16の周囲を巡る間に、オゾンは、第4図および5図に示すように、チャンネル・プレート70の中心にある流路86を通って除去される。
【0030】
流路86は、導路38と連絡しており、発生したオゾンをガス流出マニフォールド要素90に供給する。したがって、酸素は周回しながら供給され、酸素から発生したオゾンは、オゾン発生セル10の中心から取り出される。第5図に矢印120で示すように、冷媒チャンネル74およびチャンネル・プレート70内の流れは同じく蛇行している。流れは、ポート122を介し、導路80を経由して冷媒流入マニフォールド要素78から導入され、水は、ポート124、導路84および冷媒流出マニフォールド要素82を介して取り出される。
【0031】
第6図に示すように、オゾン発生器10a、10bおよび10cは、積み重なってモジュール状に結合し、オゾン発生システムを構成している。第6図より、溶接面20bおよび75bは、円周ビード150に溶接され、放電領域を配設した封止チャンバを構成していることがわかる。
【0032】
したがって、周状チャンネルすなわち環状チャンネル152は、流路50bおよび絞り弁56bを介して流入してくる酸素を受けるように形成されている。酸素流入マニフォールド要素54bと54cは、154で突き合わせ溶接され、酸素流入マニフォールド155を形成している。同様にオゾン流出マニフォールド要素90aおよび90bは156で突き合わせ溶接され、オゾン流出マニフォールド157を形成している。冷媒流入マニフォールド要素57、78および冷媒流出マニフォールド要素60、82は同様の形状に加工され、突き合わせ溶接されている。
【0033】
溶接面20bおよび75bは、このような表面すべての代表例として、直接溶接して合わせた状態を示してあるが、本発明はこれに限定されるものではなく、第7図に示すように、前記溶接面は、表面20’、75’を介して互いに溶接でき溶接部分162および164で中間部材160により接合できる。マニフォールド要素54b、56c、90a、90bは突き合わせ溶接した垂直なパイプとして示してあるが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではない。
【0034】
例えば、第8図のマニフォールド要素90aaおよび90bbは、フレア付端部170とストレート端部172とを備え、各要素のストレート端部172が隣接する要素のフレア付端部170にしっかりと収まり、確実にシール溶接できるようになっている。
【0035】
完全なオゾン発生システム200は、第9図に示すように、ガス流入口マニフォールド155およびガス流出マニフォールド157用のコネクタ202、204と、冷媒流入マニフォールドおよび冷媒流出マニフォールド214、216、218、220用の類似のコネクタ206、208(210および212は図示せず)とを含む。積み重ねたセル全体は、3組のネジ付ロッドおよびナット226、228、230により2枚の三角形端部プレート222および224の間に保持されている。間隙がより狭く、オゾン発生量がより多いオゾン発生セルをより低コストで製造するには、ガス・チャンネル、埋め込み電極、分離およびバリア誘電体を備えた一体型焼成誘電体を作製し、伝熱性エポキシ樹脂がもっとも損傷を受けやすい放電領域近くで伝熱性エポキシ樹脂を使用しないですませるようにすることが考えられる。このようなオゾン発生セルを第10図に示す。第10図において、バリア誘電体250、接地電極252および高電圧電極254は、すべて同一の焼成誘電体に埋め込まれており、この誘電体は、第11図に示すように、複数の周辺部一体パッド256、258、260、262、...(264および266は図示せず)を備え、このパッドを一体として、放電領域270における間隙を狭め、冷却およびオゾン発生の効率向上を図っている。
【0036】
以上、2つの電極を名目上高電圧電極および低電圧電極として指定し、低電圧電極を冷媒構造物を介して接地した実施形態について本発明の説明を行ったが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではない。第12図に示すように、本発明によるオゾン発生セル10’は、第1のアセンブリ12’および第2のアセンブリ14’を含む。アセンブリ12’は、チャンネル・プレート16’およびカバー・プレート18’を含む。高電圧アセンブリ12’は、分離誘電体要素26’上に取り付けた高電圧電極24’を含む。アセンブリ14’は、チャンネル・プレート70’およびカバー・プレート72’を含む。アセンブリ14’は、バリア誘電体92’を含む。
分離電極94’および24’の両端間の電圧差は、交流駆動電源300から供給され、位相がずれている。
【0037】
開示した実施例ではオゾン発生器について述べたが、本発明はその他の反応性ガスの生成にも同様に適用できる。本発明の具体的な特徴は一部の図面だけに示してあるが、これは便宜上そうしたにすぎず、それぞれの特徴は、本発明に従ってその他の特徴のいずれかまたはすべてと組み合わせることが可能である。当業者なら、以下の請求の範囲内において、他の実施形態を思いつくであろう。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明によるオゾン発生セルの略分解断面図である。
【図2】第1図に示すオゾン発生器の高電圧アセンブリの略側面図である。
【図3】第2図の線3−3に沿った略断面図である。
【図4】第1図に示したオゾン発生器の低電圧アセンブリの略側面図である。
【図5】第4図の線5−5にそった略断面図である。
【図6】第1図に示したオゾン発生セルの積み重ねたモジュールおよびマニフォールドを示す断面図である。
【図7】高電圧アセンブリおよび低電圧アセンブリ用の代替溶接シール部の部分切欠き図である。
【図8】第6図に示したものとは別の代替マニフォールド構造の略側部断面図である。
【図9】第1図に示した複数のオゾン発生セルからモジュール状に構成したガス流入および流出マニフォールド並びに冷媒流入および流出マニフォールドを備えたオゾン発生システムを示す図である。
【図10】電極およびバリア誘電体の代替構造の略側部断面図である。
【図11】第10図の線11−11に沿った部分平面図である。
【図12】両方の電極アセンブリを分離したオゾン発生システムの代替構造の断面図である。

Claims (43)

  1. 高電圧電極を含む高電圧アセンブリと、
    低電圧電極を含む低電圧アセンブリと、
    反応性ガスをその中に封じ込める放電領域を画定するために前記電極の聞に配設した少なくとも1つのバリア誘電体部材と、
    前記アセンブリを接合し、前記放電領域を含む前記アセンブリの間に永久シールされたチャンバを形成する溶接シール部とを備える反応性ガス発生セル。
  2. 前記アセンブリが、それぞれカバー・プレートおよびチャンネル・プレートを含むことを特徴とする、請求の範囲第1項に記載の発生セル。
  3. 前記カバー・プレートが、それぞれ凸状の甲殻状であることを特徴とする、請求の範囲第2項に記載の発生セル。
  4. 前記チャンネル・プレートが、それぞれ冷媒チャンネルを含むことを特徴とする、請求の範囲第2項に記載の発生セル。
  5. 前記チャンネル・プレートの一方が、流入路を含み、他方が流出路を含むことを特徴とする、請求の範囲第2項に記載の発生セル。
  6. 前記流入路が、前記チャンネル・プレートの周辺に近接し、前記流出路が、前記チャンネル・プレートの中心に近接していることを特徴とする、請求の範囲第5項に記載の発生セル。
  7. 前記チャンネル・プレートが、それぞれ冷媒流入チャンネルおよび冷媒流出チャンネルを有することを特徴とする、請求の範囲第2項に記載の発生セル。
  8. 前記カバー・プレートが、それぞれステンレス製であることを特徴とする、請求の範囲第2項に記載の発生セル。
  9. 前記チャンネル・プレートが、それぞれステンレス製であることを特徴とする、請求の範囲第4項に記載の発生セル。
  10. 前記高電圧アセンブリおよび前記低電圧アセンブリのそれぞれが、前記電極と前記カバー・プレートおよび前記チャンネル・プレートとの間にある電気的に絶縁された分離部材を含むことを特徴とする、請求の範囲第2項に記載の発生セル。
  11. バリア誘電体部材が、各電極に関連することを特徴とする、請求の範囲第1項に記載の発生セル。
  12. 前記バリア誘電体部材を、それぞれ関連する前記電極に伝熱性接着剤で取り付けることを特徴とする、請求の範囲第11項に記載の発生セル。
  13. 前記伝熱性接着剤が、導電性手段を含むことを特徴とする、請求の範囲第12項に記載の発生セル。
  14. 前記低電圧電極が、前記カバー・プレートを含むことを特徴とする、請求の範囲第2項に記載の発生セル。
  15. 前記低電圧電極が、放電領域と反対側にある前記バリア誘電体手段上の導電性被覆を含むことを特徴とする、請求の範囲第2項に記載の発生セル。
  16. 前記放電領域の間隙を設けるスペーサ手段をさらに含む、請求の範囲第1項に記載の発生セル。
  17. 前記間隙が、0.127mm(0.005インチ)未満であることを特徴とする、請求の範囲第15項に記載の発生セル。
  18. 複数のモジュール反応性ガス発生セルを備える発生システムであって、各セルが、高電圧電極を含む高電圧アセンブリと、
    低電圧電極を含む低電圧アセンブリと、
    反応性ガスをその中に封じ込める放電領域を画定するために前記電極の間に配設した少なくとも1つのバリア誘電体部材と、
    前記アセンブリを接合し、前記放電領域を含む前記アセンブリの間に永久シールされたチャンバを形成する溶接シール部とを備える発生システム。
  19. 前記セルが、それぞれ隣接するセルの流入口および流出口をつないで流入マニフォールドおよび流出マニフォールドを形成する流入口およびオゾン流出口を含むことを特徴とする、請求の範囲第18項に記載の発生システム。
  20. 前記流入口が、それぞれ前記流入口マニフォールド内の圧力を一様にして各セルへの流れの平衡をとる絞り弁を含むことを特徴とする、請求の範囲第19項に記載の発生システム。
  21. 前記各セルの前記アセンブリが、それぞれ隣接するセルの冷媒流入口および冷媒流出口をつないで冷媒流入マニフォールドおよび冷媒流出マニフォールドを形成する冷媒流入口および冷媒流出口を含むことを特徴とする、請求の範囲第18項に記載の発生システム。
  22. 第1の電極を含む第1のアセンブリと、
    第2の電極を含む第2のアセンブリと、
    反応性ガスをその中に封じ込める放電領域を画定するために前記電極の間に配設した少なくとも1つのバリア誘電体部材と、
    前記電極の間に電圧差を印加する装置と、
    前記アセンブリを接合し、前記放電領域を含む前記アセンブリの間に永久シールされたチャンバを形成する溶接シール部とを備える反応性ガス発生セル。
  23. 前記アセンブリが、それぞれカバー・プレートおよびチャンネル・プレートを含むことを特徴とする、請求の範囲第22項に記載の発生セル。
  24. 前記カバー・プレートが、それぞれ凸状の甲殻状であることを特徴とする、請求の範囲第23項に記載の発生セル。
  25. 前記チャンネル・プレートが、それぞれ冷媒チャンネルを含むことを特徴とする、請求の範囲第23項に記載の発生セル。
  26. 前記チャンネル・プレートの一方が流入路を含み、他方が流出路を含むことを特徴とする、請求の範囲第23項に記載の発生セル。
  27. 前記流入路が、前記チャンネル・プレートの周辺に近接し、前記流出路が、前記チャンネル・プレートの中心に近接していることを特徴とする、請求の範囲第26項に記載の発生セル。
  28. 前記チャンネル・プレートが、それぞれ冷媒流入チャンネルおよび冷媒流出チャンネルを有することを特徴とする、請求の範囲第23項に記載の発生セル。
  29. 前記カバー・プレートが、それぞれステンレス製であることを特徴とする、請求の範囲第23項に記載の発生セル。
  30. 前記チャンネル・プレートが、それぞれステンレス製であることを特徴とする、請求の範囲第25項に記載の発生セル。
  31. 前記第1および第2のアセンブリが、前記第1および第2の電極と前記カバー・プレートおよび前記チャンネル・プレートとの間にある電気的に絶縁された分離部材を含むことを特徴とする、請求の範囲第23項に記載の発生セル。
  32. バリア誘電体部材が、各電極に関連することを特徴とする、請求の範囲第22項に記載の発生セル。
  33. 前記バリア誘電体部材を、それぞれ関連する前記電極に伝熱性接着剤で取り付けることを特徴とする、請求の範囲第32項に記載の発生セル。
  34. 前記伝熱性接着剤が、導電性手段を含むことを特徴とする、請求の範囲第33項に記載の発生セル。
  35. 前記電極が、放電領域と反対側にある前記バリア誘電体手段上の導電性被覆を含むことを特徴とする、請求の範囲第23項に記載の発生セル。
  36. 前記放電領域の間隙を設けるスペーサ手段をさらに含む、請求の範囲第22項に記載の発生セル。
  37. 前記間隙が、0.127mm(0.005インチ)未満であることを特徴とする、請求の範囲第35項に記載の発生セル。
  38. 電圧差を印加する前記装置が、前記第1および第2の電極に位相のずれの電圧を印加する電源を含むことを特徴とする、請求の範囲第22項に記載の発生セル。
  39. 複数のモジュール発生セルを備える反応性ガス発生システムであって、
    各セルが、第1の電極を含む第1のアセンブリと、
    第2の電極を含む第2のアセンブリと、
    反応性ガスをその中に封じ込める放電領域を画定するために前記電極の間に配設した少なくとも1つのバリア誘電体部材と、
    前記電極の間に電圧差を印加する装置と、
    前記アセンブリを接合し、前記放電領域を含む前記アセンブリの間に永久シールされたチャンバを形成する溶接シール部とを備える反応性ガス発生システム。
  40. 前記セルが、それぞれ隣接するセルの流入口および流出口をつないで流入マニフォールドおよび流出マニフォールドを形成する流入口および流出口を含むことを特徴とする、請求の範囲第39項に記載の発生システム。
  41. 前記流入口が、それぞれ前記流入マニフォールド内の圧力を一様にして各セルへの流れの平衡をとる絞り弁を含むことを特徴とする、請求の範囲第40項に記載の発生システム。
  42. 前記各セルの前記アセンブリが、それぞれ隣接するセルの冷媒流入口および冷媒流出口をつないで冷媒流入マニフォールドおよび冷媒流出マニフォールドを形成する冷媒流入口および冷媒流出口を含むことを特徴とする、請求の範囲第39項に記載の発生システム。
  43. 電圧差を印加する前記装置が、前記第1および第2の電極に位相のずれた電圧を印加する電源を含むことを特徴とする、請求の範囲第39項に記載の発生セル。
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