JP3832727B2 - Frp構造体およびその製造方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、FRP構造体およびその製造方法に関し、とくに、成形の際の樹脂の良好な拡散性と意匠面の良好な仕上がりとを両立させ、かつ、成形サイクルを短縮でき生産性の向上をはかることができるFRP構造体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
コア材の両面側に強化繊維基材を配置し、コア材の面に沿う方向に樹脂を流動させ強化繊維基材に含浸させてFRP層を形成し、サンドイッチ構造のFRP構造体を成形する技術が知られている。また、この成形においては、樹脂の拡散性を向上するために、コア材にその面方向に延びる複数の溝を形成し、注入した樹脂を溝に沿わせて流動、拡散させるようにした技術も知られている。
【0003】
とくに、成形サイクルを早めるための樹脂流動性を高める手段として、コア材の表面に樹脂拡散溝を形成することは、極めて有効な手段である。しかし、コア材の、構造体の意匠面側の面にこのような溝が形成されていると、樹脂硬化時に溝内に残っている樹脂が収縮を起こし、凹状の引けを生じるため、成形後のFRP構造体の意匠面にすじ状の欠点が生じ、意匠面に高い平滑性が要求される自動車用外板等のFRP構造体では、製品不良の原因となる。そのため、コア材のとくに意匠面側には樹脂拡散溝を形成することはできない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような問題に対し、未だ出願未公開の段階にあるが、先に本出願人により、コア材の反意匠面側にのみ樹脂拡散溝を形成し、その溝底からコア材の意匠面側へと貫通する樹脂流動孔を設けて、意匠面側については樹脂拡散溝を形成することなく樹脂の広がりを改善できるようにした構造が提案されている(特願2000−275917号)。
【0005】
しかし、この先に提案した構造においても、コア材の貫通孔に残った樹脂に引けが生じるため、成形されたFRP構造体の意匠面において、その貫通孔に対応する部位に凹状の欠陥が生じることがあり、引け対策としては未だ不十分であることが判明した。
【0006】
そこで本発明の課題は、より確実に、FRP構造体の意匠面に樹脂の硬化収縮に起因する引け模様を発生させないようにするとともに、成形時の樹脂の良好な流動性を確保して成形サイクルを短縮し、生産性を向上することが可能な、FRP構造体とその製造方法を提案することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係るFRP構造体は、コア材の両面に、強化繊維基材と樹脂とを含むFRP層を有するサンドイッチ構造のFRP構造体であって、構造体の意匠面側のFRP層における強化繊維基材と、コア材との間に、樹脂拡散媒体が配置されて該FRP層と一体に成形されており、コア材の、構造体の反意匠面に対応する面に、樹脂拡散溝が形成されており、該樹脂拡散溝の溝底から、コア材の、構造体の意匠面に対応する面へと貫通する樹脂流動孔が形成されていることを特徴とするものからなる。
【0008】
このFRP構造体においては、コア材の、構造体の反意匠面に対応する面に、樹脂拡散溝が形成されており、該樹脂拡散溝の溝底から、コア材の、構造体の意匠面に対応する面へと貫通する樹脂流動孔が形成されている構成を採用することにより、引け発生防止と良好な樹脂流動性を両立させることができる。
【0009】
本発明に係るFRP構造体の製造方法は、コア材の両面に強化繊維基材を配し、該強化繊維基材に樹脂を含浸させることによりFRP層を形成してサンドイッチ構造のFRP構造体を製造するに際し、コア材として、構造体の反意匠面に対応する面に、樹脂拡散溝が形成されており、該樹脂拡散溝の溝底から、コア材の、構造体の意匠面に対応する面へと貫通する樹脂流動孔が形成されたものを用い、コア材の意匠面側において、コア材の表面に樹脂拡散媒体を直接接触させて配置し、その上に強化繊維基材を配置した後、樹脂を前記樹脂拡散媒体を介して拡散させつつ強化繊維基材に含浸させ、樹脂拡散媒体を構造体中に残したまま樹脂を硬化させることを特徴とする方法からなる。
【0010】
このFRP構造体の製造方法においては、前記同様、コア材として、構造体の反意匠面に対応する面に、樹脂拡散溝が形成されており、該樹脂拡散溝の溝底から、コア材の、構造体の意匠面に対応する面へと貫通する樹脂流動孔が形成されたものを用いる方法を採用することにより、やはり、引け発生防止と良好な樹脂流動性を両立させることができる。
【0011】
上記方法においては、少なくとも構造体の意匠面を、成形型の型面側の面として成形することができる。
【0012】
上記のような本発明に係るFRP構造体およびその製造方法において、構造体の意匠面側においては、コア材と強化繊維基材との間に樹脂拡散媒体が介在された形態で、その樹脂拡散媒体を構造体中に残したまま一体に成形されるので、樹脂が硬化収縮する際にも、樹脂拡散媒体の存在によって局部的な引けの発生が効果的に防止される。一方、樹脂拡散媒体が介在されていることにより、樹脂の良好な拡散性が確保され、樹脂は均一かつ迅速に強化繊維基材に含浸される。したがって、意匠面側において、樹脂の良好な流動性が確保されつつ、引けの発生が防止される。樹脂の良好な流動性により、成形サイクルが短縮されて生産性が向上され、樹脂の硬化収縮に伴う引けの発生が防止されることにより、意匠面の平滑性が確保されてFRP構造体の優れた意匠面品質が得られる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の望ましい実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1〜図4は、第1形態〜第4形態を示しており、図1〜図3に示す第1形態〜第3形態が本発明に対する参考形態として、図4に示す第4形態が本発明による代表的な実施の形態として、模式的に示されている。図1に示す第1形態に係るFRP構造体30では、発泡体(たとえば、ウレタンフォーム)等からなるコア材31の意匠面側に、コア材の表面に直接接触させて樹脂拡散媒体32が配置され、その上に強化繊維基材33が配置される。樹脂拡散媒体32は、たとえば合成繊維製のメッシュからなり、強化繊維基材33に比べ樹脂流動抵抗が1/3〜1/20程度と低く、樹脂を良好に流動させつつ強化繊維基材33に含浸させるためのものである。
【0014】
強化繊維基材33は、たとえば、複数枚積層配置されるが、配置の形態や配置される強化繊維基材自体の形態はとくに限定されない。織物の形態が好ましいが、一方向性織物、マットと組み合わせたものも可能である。また、強化繊維の種類もとくに限定されず、炭素繊維やガラス繊維、アラミド繊維、さらにはこれらを併用した強化繊維が例示される。
【0015】
成形過程では、FRPのマトリックス樹脂となる樹脂34が注入され、該樹脂34が樹脂拡散媒体32を介して良好に拡散されつつ、強化繊維基材33に均一かつ迅速に含浸されていく。含浸された樹脂34を硬化させることにより、意匠面側のFRP層35が形成される。樹脂拡散媒体32は、成形されるFRP構造体30中に残され、FRP層32内に一体成形される。
【0016】
注入される樹脂の種類はとくに限定されず、FRPのマトリックス樹脂となるものであればあらゆる樹脂が使用可能である。たとえば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂や、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド樹脂等の熱可塑性樹脂、さらにはこれらの混合樹脂等を使用できる。
【0017】
一方コア材31の反意匠面側には、上記と同様の強化繊維基材36が配され、その上に本実施態様では離形資材としての離形織布37が配され、その上に上記と同様の樹脂拡散媒体38が配されている。注入される樹脂34は、樹脂拡散媒体38を介して良好に拡散されつつ、離形織布37を透過して強化繊維基材36に含浸される。成形後には、樹脂拡散媒体38は離形織布37と一緒に剥離されて除去され、残った強化繊維基材36とマトリックス樹脂34からなるFRP層39が反意匠面側のFRP層として成形される。その結果、コア材31の各面にFRP層35、39を備えたサンドイッチ構造のFRP構造体30が成形される。
【0018】
上記第1形態においては、とくに意匠面側において、コア材31の表面と強化繊維基材33との間に樹脂拡散媒体32が介在されているので、樹脂34の良好な流動性と、樹脂34の硬化収縮に伴う引けの発生が防止され、引けのない、平滑な意匠面が得られる。
【0019】
図2に示す第2形態に係るFRP構造体40では、コア材41の意匠面側の形態は第1形態と同じであるが、コア材41の反意匠面側の表面上に、複数の樹脂拡散溝42が形成されている。この樹脂拡散溝42は、コア材41の表面上で樹脂を良好に拡散させるためのもので、第1形態における樹脂拡散媒体38と同等の機能を果たす。したがってこの第2形態では、コア材41の反意匠面側には強化繊維基材43のみが配され、注入された樹脂34は、樹脂拡散溝42によって良好に拡散されつつ、強化繊維基材43に含浸される。意匠面側では第1形態と同様平滑な優れた意匠面が形成され、反意匠面側では離形織布や樹脂拡散媒体を剥離する必要がないので、成形がより容易になり、成形サイクルがより短縮される。
【0020】
図3に示す第3形態に係るFRP構造体50では、第1形態に比べ、コア材51にその厚み方向に貫通する複数の樹脂流動孔52が形成されている。その他の構成は、実質的に第1形態と同じである。この第3形態では、コア材51の樹脂流動孔52を通して、樹脂34は意匠面側と反意匠面側との間を実質的に自由に流動できるので、両面側においてより良好かつ均一な樹脂拡散が達成される。そして意匠面側においては、強化繊維基材33とコア材51との間に介在する樹脂拡散媒体32により、樹脂の硬化収縮に伴う引けの発生が防止され、平滑な優れた意匠面が形成される。
【0021】
図4に示す第4形態に係るFRP構造体60では、第2形態に比べ、コア材61に、反意匠面側に形成された各樹脂拡散溝42の溝底から意匠面側へと貫通する樹脂流動孔62が形成されている。その他の構成は、実質的に第2形態と同じである。この第4形態では、コア材61の反意匠面側においては樹脂拡散溝42により樹脂34の良好な流動性が確保されるとともに、樹脂流動孔62を通して樹脂34は意匠面側と反意匠面側との間を実質的に自由に流動できるので、両面側においてより良好かつ均一な樹脂拡散が達成される。そして意匠面側においては、強化繊維基材33とコア材61との間に介在する樹脂拡散媒体32により、樹脂の硬化収縮に伴う引けの発生が防止され、平滑な優れた意匠面が得られる。
【0022】
上記第1〜第4形態のうち、樹脂の均一な流動性、成形の容易性、成形サイクルの短縮化、さらにはより平滑で優れた意匠面形成の面から、第4形態が最も好ましく、これが本発明の代表的な実施の形態である。とくに自動車用外板のように、外観上厳しい意匠性が要求されるものの場合には、第4形態が最適である。
【0023】
上記第4形態について、より具体的なFRP構造体の製造方法を示す。
図5および図6は、本発明の一実施態様に係るFRP構造体の製造方法を実施するための成形装置を示している。図5において、1は、発泡体(たとえば、ウレタンフォーム)からなるコア材を示しており、このコア材1の両面に、強化繊維基材2が配置される。本実施態様では、強化繊維基材2は、複数枚積層配置されているが、配置の形態、配置される強化繊維の形態はとくに限定されない。また、強化繊維の種類もとくに限定されず、前述したように、炭素繊維やガラス繊維、アラミド繊維、さらにはこれらを併用した強化繊維を用いることができる。
【0024】
コア材1の片面(反意匠面)には、コア材1の面方向に並行に延びる複数の樹脂拡散溝3が形成されており、各樹脂拡散溝3は、コア材1の一辺側から他辺側まで貫通するように延びている。各樹脂拡散溝3の溝底からは、コア材1の他面へと貫通する樹脂流動孔4が設けられている。樹脂流動孔4は、一つの樹脂拡散溝3に対し溝長手方向に複数配設されている。本実施態様では、各樹脂流動孔4の径は、各樹脂拡散溝3の溝幅と実質的に同じ大きさに設定されている。また、各樹脂流動孔4は、隣接する樹脂拡散溝3に対して設けられる樹脂流動孔4が千鳥状に配設されるように設けられていることが好ましい。
【0025】
コア材1は、図5、図6に示すように、その両面に強化繊維基材2が配された状態にて、成形型としての金型からなる下型5に収容されるが、前述の第4形態に示したように、意匠面側においては、コア材1と強化繊維基材2との間に、コア材1の表面に直接接触させてメッシュ状の樹脂拡散媒体20が介在される。本実施態様では、金型からなる上型6が閉じられ、コア材1と強化繊維基材2がキャビティ7内に所定の状態で収容される。
【0026】
下型5には、コア材1の樹脂拡散溝3が延設されている両側の辺に相当する下型5の両辺部分に、樹脂注入ライン8、真空吸引ライン9が設けられており、樹脂注入ライン8側に注入された樹脂が、キャビティ7内を樹脂拡散溝3延設方向に沿って拡散、流動された後、真空吸引ライン9側へと流動するようになっている。
【0027】
上型6には、樹脂注入ポート10と真空吸引ポート11とが設けられており、樹脂注入ポート10が樹脂注入ライン8へと連通し、真空吸引ポート11が真空吸引ライン9へと連通するようになっている。図示を省略した真空ポンプ等の吸引源により、真空吸引ポート11、真空吸引ライン9を介してキャビティ7内が吸引減圧され、それを利用して、樹脂注入ポート10、樹脂注入ライン8を介してキャビティ7内に樹脂が注入される。
【0028】
注入される樹脂の種類はとくに限定されず、FRPのマトリックス樹脂となるものであればあらゆる樹脂が使用可能である。たとえば、前述したように、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂や、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド樹脂等の熱可塑性樹脂、さらにはこれらの混合樹脂等を使用できる。
【0029】
樹脂注入ライン8に流入された樹脂は、該注入ライン8内に拡がり、樹脂注入ライン8からキャビティ7内に流入される。このとき、流入樹脂12は、コア材1の両面側へと流入しようとするが、樹脂注入ライン8からの流入部がコア材1の図の上面側(反意匠面側)に位置しているので、大半の樹脂はこの面側に流入され、樹脂拡散溝3に沿って流動するとともに、該面上に配置されている強化繊維基材2に拡散、含浸される。
【0030】
そして、樹脂拡散溝3内を流動する樹脂の一部は、樹脂流動孔4を通してコア材1の他面側(反意匠面側)へと流入され、該他面側に樹脂が供給される。樹脂流動孔4の数や配設ピッチを適切に設定することにより、他面側にも必要十分な量の樹脂が供給される。供給された樹脂は、樹脂拡散媒体20によって良好かつ迅速に拡散されつつ、強化繊維基材2に含浸される。
【0031】
強化繊維基材2に樹脂が含浸されることにより、コア材1の両面にFRP層が形成され、サンドイッチ構造のFRP構造体が成形される。本実施態様では、図5の下面側が、FRP構造体の意匠面を構成するようになっている。この意匠面側に樹脂拡散媒体20が存在していることにより、樹脂の硬化収縮に伴う引けの発生が適切に防止され、平滑な優れた意匠面が得られる。
【0032】
この樹脂拡散媒体20は、FRP構造体成形後にも意匠面側のFRP層内に一体的に残され、製品の一部となる。一体的に残された樹脂拡散媒体20は、コア材1の一部とみなすことができるため、成形されたFRP構造体の物性上も特に影響はない。
【0033】
上記のような成形においては、使用材料は特に限定されないが、たとえば自動車用外板としてFRP構造体を成形する場合には、以下のような材料を例示できる。
Figure 0003832727
【0034】
なお、上記実施態様では、上型に金型を使用したが、たとえば図7に別の実施態様を示すように、下型21のみに金型を使用し、その中にコア材1と強化繊維基材2および樹脂拡散媒体20を収容して、上型の代わりにシート状バッグ基材22を使用することもできる。バッグ基材22に、樹脂注入ポート23と真空吸引ポート24を設けておけばよい。
【0035】
また、上記実施態様では、型内を減圧し、その真空圧を利用して樹脂注入、拡散を行うようにしたが、樹脂の流動速度を高めるために、加圧を利用して樹脂注入、拡散を行うようにすることもできる。すなわち、注入樹脂を、積極的に加圧し(たとえば、1〜3kg/cm2 程度の圧力で加圧し)、樹脂の注入、拡散速度を高めることにより、一層迅速な成形が可能となり、生産性を大幅に高めることが可能となる。この加圧注入は、図7に示したようなフレキシブルなバッグ基材を用いる場合には比較的適用しづらいが、図5に示したような上下型を用いる場合には、容易に適用できる。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のFRP構造体およびその製造方法によれば、サンドイッチ構造のFRP構造体を成形するに際し、意匠面側のコア材と強化繊維基材との間に樹脂拡散媒体を介在させて一体成形することにより、とくに意匠面側での樹脂の良好な流動性を確保して短時間での効率のよい成形を可能にするとともに、意匠面における樹脂引けの問題を解消でき、優れた品質のFRP構造体を高い生産性をもって製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に対する参考形態としての第1形態に係るFRP構造体の概略構成図である。
【図2】 本発明に対する参考形態としての第2形態に係るFRP構造体の概略構成図である。
【図3】 本発明に対する参考形態としての第3形態に係るFRP構造体の概略構成図である。
【図4】 本発明の実施形態としての第4形態に係るFRP構造体の概略構成図である。
【図5】 本発明の一実施態様に係るFRP構造体の製造方法を実施する成形装置の概略斜視図である。
【図6】 図5の成形装置の断面図である。
【図7】 本発明の別の実施態様に係る成形装置の概略断面図である。
【符号の説明】
1 コア材
2 強化繊維基材
3 樹脂拡散溝
4 樹脂流動孔(貫通孔)
5、21 下型
6 上型
7 キャビティ
8 樹脂注入ライン
9 真空吸引ライン
10、23 樹脂注入ポート
11、24 真空吸引ポート
12 樹脂
22 バッグ基材
30、40、50、60 FRP構造体
31、41、51、61 コア材
32 樹脂拡散媒体
33、36、43 強化繊維基材
34 樹脂
35、39 FRP層
37 離形織布
38 樹脂拡散媒体
42 樹脂拡散溝
52、62 樹脂流動孔

Claims (3)

  1. コア材の両面に、強化繊維基材と樹脂とを含むFRP層を有するサンドイッチ構造のFRP構造体であって、構造体の意匠面側のFRP層における強化繊維基材と、コア材との間に、樹脂拡散媒体が配置されて該FRP層と一体に成形されており、コア材の、構造体の反意匠面に対応する面に、樹脂拡散溝が形成されており、該樹脂拡散溝の溝底から、コア材の、構造体の意匠面に対応する面へと貫通する樹脂流動孔が形成されていることを特徴とするFRP構造体。
  2. コア材の両面に強化繊維基材を配し、該強化繊維基材に樹脂を含浸させることによりFRP層を形成してサンドイッチ構造のFRP構造体を製造するに際し、コア材として、構造体の反意匠面に対応する面に、樹脂拡散溝が形成されており、該樹脂拡散溝の溝底から、コア材の、構造体の意匠面に対応する面へと貫通する樹脂流動孔が形成されたものを用い、コア材の意匠面側において、コア材の表面に樹脂拡散媒体を直接接触させて配置し、その上に強化繊維基材を配置した後、樹脂を前記樹脂拡散媒体を介して拡散させつつ強化繊維基材に含浸させ、樹脂拡散媒体を構造体中に残したまま樹脂を硬化させることを特徴とする、FRP構造体の製造方法。
  3. 少なくとも構造体の意匠面を、成形型の型面側の面として成形する、請求項2に記載のFRP構造体の製造方法。
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