JP3831291B2 - シート体搬送装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタルフォトプリンタ等の画像記録装置に利用されるシート体搬送に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、ネガフィルム、リバーサルフィルム等の写真フィルム(以下、フィルムとする)に撮影された画像の感光材料(印画紙)への焼き付けは、フィルムの画像を感光材料に投影して露光する、いわゆる直接露光が主流である。
また、近年では、フィルムに撮影された画像を光電的に読み取って、得られた信号をデジタル信号とした後、種々の画像処理を施して記録用の画像データとし、この画像データに応じて変調した記録光で感光材料を露光して(写真)プリントとして出力する、デジタルフォトプリンタが実用化されている。
【0003】
このような写真プリンタ(写真の焼付現像装置)においては、一般的に、プリントとなる感光材料(印画紙)は、ロール状に巻回されてプリンタに装填され、ロールから引き出されて、露光やバックプリントの記録を行われ、次いで、湿式の現像処理を施され、乾燥後に切断されて、一枚のプリントとされる。
すなわち、写真プリンタでは、感光材料は、長尺なまま全ての処理を行われ、最後に切断されて、一枚のプリントとされる。
【0004】
ところが、このようなフォトプリンタでは、プリント1枚毎(各コマ毎)の境目を示すためのコマ情報(パンチ)を形成する必要があり、コマ情報を形成した部分の感光材料が無駄になってしまい、また、パンチやセンサ等を有するコマ情報の形成手段が必要となる。さらに、デジタルフォトプリンタでは、ムラ等のない高画質な画像を記録するために、露光時に感光材料の走査搬送を停止することができないので、露光位置の上下流に感光材料のたわみ(ループ)を形成する必要があり、感光材料の搬送経路や搬送制御が複雑になっている。
そのため、近年の写真プリンタ、特に、デジタルフォトプリンタでは、感光材料を1枚のプリントに対応するシート状に切断した後に、露光を行う装置が主流になりつつある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、露光時に感光材料が傾いた(スキューした)状態であると、画像が感光材料に対して傾いた状態で露光されてしまい、すなわち、画像が曲がった状態で記録されたプリントが出力されてしまう。従って、適正なプリントを得るためには、感光材料を、スキューがない、適正な姿勢で記録(露光)位置に供給する必要がある。
そのため、予めプリントサイズに応じて切断したシート状の感光材料(以下、単に感光材料とする)に、露光を行う写真プリンタでは、露光に先立って、感光材料の向きの補正(スキューの補正)をする処理、いわゆる、ペーパレジストが行われている。
【0006】
写真プリンタにおける感光材料のペーパレジストは、一般的に、搬送方向と直交する方向(以下、幅方向とする)の端辺(以下、サイドエッジとする)を規制ガイドに当接し、これにより、スキューを補正し、かつ、感光材料の幅方向の位置を調整する、いわゆるサイドレジストによる方法で行われる。
一例として、搬送方向に対して、搬送面内で若干傾いて配置される搬送ローラ(以下、チルトローラとする)と、幅方向に移動可能で、かつ、感光材料の搬送方向に延在する規制ガイド板を用いる方法が例示される。この方法では、感光材料のサイズ(幅)に合わせて規制ガイド板の位置を幅方向に調整すると共に、チルトローラによって規制ガイド板に寄るように感光材料を搬送することにより、感光材料のサイドエッジを規制ガイドに当接してペーパレジストを行い、スキューを補正して、感光材料の幅方向の位置および向き(姿勢)の両者を適正にして、露光位置に搬送している。
【0007】
また、感光材料の搬送方向の先端辺(以下、先端エッジという)を規制部材等に当接することによりスキューの補正を行う、いわゆるトップレジストによる方法も知られている。
例えば、特開平11−109520号公報には、光ビーム走査による画像記録装置において、記録位置(主走査線)を挟んで配置される一対の搬送ローラ対で副走査搬送を行うと共に、上流側の搬送ローラ対のローラ間に感光材料の先端エッジを当接し、この状態で、感光材料のたわみを形成することにより、先端エッジを搬送ローラ対の軸線方向に一致させ、これにより、感光材料のスキューを補正して画像記録を行う画像記録装置が開示されている。
さらに、特開2001−233507号公報には、光ビーム走査による画像記録装置において、記録位置(主走査線)を挟んで配置された副走査搬送ローラ対の上流に、主走査方向に複数配列された板状ストッパを設け、さらにその上流に配置された搬送ローラ対により感光材料を余分に送り込むことによって、感光材料をたわませながらその先端エッジを板状ストッパに均等に当接させ、感光材料のスキューを補正するシート体搬送装置が開示されている。
【0008】
一方、幅方向の両端部(以下、左右とする)において、搬送路長に差を設けることでスキューを補正する方法も提案されている。
例えば、特開昭57−93848号公報に開示される複写機の用紙斜め送り補正装置では、シート体(用紙)の進路を反転させる湾曲したガイド部材の傾きを用紙の斜行信号に応じて調整し、シート体の左右で搬送路長に差を設けることによりシート体のスキューを補正している。
また、特開昭60−153358号公報に開示される複写機のシート原稿斜め送り補正装置では、シート体(シート原稿)の略直線状の搬送路中にシート面を案内する一対の湾曲ガイド板を設け、このガイド板を傾けることでシート体の左右で搬送路長に差を作り、シート体のスキューを補正している。
【0009】
しかしながら、従来行われているサイドレジストによる方法では、規制ガイド板やチルトローラを設けなければならないのに加えて、斜めに搬送されたシート体が規制ガイド板に倣うまでの十分なスペースを確保するために、搬送路長を増加させなければならない。
また、特開平11−109520号公報に開示される画像記録装置では、副走査搬送ローラ対を用いたトップレジストによってスキュー補正を行っているため、スキュー補正のために感光材料の搬送を停止する必要があり、しかも先の感光材料が上流側の副走査搬送ローラ対を超えるまで、すなわち、上流側の副走査搬送ローラ対による副走査搬送が終了するまで、次の感光材料のスキュー補正を行うことが出来ず、生産性の点で不利である。
さらに、特開2001−233507号公報に開示されるシート体搬送装置では、スキュー補正のための板状ストッパを搬送路中に別途設けなければならず、搬送路長を増加させ、装置を大型化させてしまう。しかも、感光材料がスキュー補正部に搬送されるごとに、搬送ローラを停止させ、ストッパを上げ、感光材料のスキューを補正し、ストッパを下げ、搬送ローラを駆動して感光材料の搬送を再開するという多数の工程を取るため、制御が複雑となり動力の消費も大きい上に、先の例と同様に感光材料の搬送停止を伴うため、やはり生産性の点で不利となる。
【0010】
一方、特開昭57−93848号公報に開示される複写機の用紙斜め送り補正装置を他のシート体搬送装置に利用する場合、スキュー補正用の湾曲したガイド部材を新たに設けなければならず、搬送路長も増大する。また、シート体の厚さや材質などによりその剛性が比較的大きいものを搬送する装置に利用する場合には、シート体の損傷を防止するためにガイド部材の湾曲半径を大きく取る必要があり、装置が大型化してしまう。さらに、写真プリントのような小型のシート体では、シート体の搬送方向の長さがガイド部材より短くなってしまうため、搬送が不可能となる。
他方、特開昭60−153358号公報に開示される複写機のシート原稿斜め送り補正装置では、搬送路の直線部にスキュー補正用の湾曲ガイド板を設けなければならないため、やはり搬送路長を増加させ装置を大型化させるほか、装置設計の自由度が小さいという不都合があり、また、先の例と同じ理由で剛性が比較的大きくかつ小型のシート体への利用は困難である。
すなわち両者とも、スキュー補正のための新たなシート体搬送経路の設定が不可避であり、装置の大型化やコストアップ等を避けることができない。
【0011】
本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決することにあり、プリントサイズに応じて切断したシート状の感光材料(印画紙)に露光を行う、デジタルフォトプリンタにおける感光材料の搬送等に利用されるシート体の搬送装置であって、デジタルフォトプリンタ等に通常配置される部材を利用して、シート体の傾き補正部(スキュー補正部)を構成し、シート体の停止や速度調整を伴うことなく、また、シート体のサイズや強度によらず、スキュー補正ができるシート体搬送装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、シート体の搬送方向の長さより短い間隔で配置され、前記シート体を挟持搬送するための少なくとも組の搬送ローラ対と、前記3組の搬送ローラ対のうち前記搬送方向中央の前記搬送ローラ対の一方の軸端部を移動させることにより、前記3組の搬送ローラ対によって形成される搬送路の両側における搬送長さを異ならしめる搬送路長変更手段とを有することを特徴とするシート体搬送装置を提供する。
【0013】
このような本発明のシート体搬送装置において、前記シート体の搬送方向に対する前記シート体の角度を検出する角度検出手段を有し、前記搬送路長変更手段は、前記中央の搬送ローラ対の基準位置に対する角度を調整する角度調整手段であり、前記角度調整手段は、前記搬送路を搬送される前記シート体毎に、前記角度検出手段による検出結果に応じて、前記角度調整を行うものであるのが好ましい。
また、前記中央の搬送ローラ対とその上流側および下流側の少なくとも一方の前記搬送ローラ対との間に、前記搬送ローラ対によって搬送される前記シート体を案内する搬送ガイドを有し、前記搬送路長変更手段は、前記搬送ローラ対の一方の軸端部の移動と共に、前記搬送ガイドの、前記軸端部と同じ側の端部を移動させるのが好ましい。
また、前記3組の搬送ローラ対のうち上流側の前記搬送ローラ対は、前記シート体が前記中央の搬送ローラ対に進入し挟持された時点で、前記シート体を挟持する挟持力を解除するのが好ましい。
また、前記搬送路は、湾曲した搬送路であるのが好ましい。
また、前記3組の搬送ローラ対のうち下流側の前記搬送ローラ対の搬送速度が、中央および上流側の前記搬送ローラ対の搬送速度よりも大きいのが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明に係るシート体搬送装置を、添付の図面に示す好適実施例に基づいて、以下に詳細に説明する。
以下では、本発明に係るシート体搬送装置を、感光材料に露光現像して写真プリントを出力する画像記録装置のスキュー補正部に適用した代表例に基づいて説明するが、本発明はこれに限定されないのはもちろんである。
【0015】
図1に、本発明に係るシート体搬送装置を利用した画像記録装置の一実施例の概念図を示す。
図示例の画像記録装置(以下、記録装置とする)10は、前述のデジタルフォトプリンタの出力機(プリンタ/プロセサ)を構成する画像記録装置(プリンタ)であって、基本的に、感光材料供給部12と、カッタ14と、裏印字手段16と、スキュー補正部18と、露光部20と、所定の搬送経路で感光材料を搬送する搬送手段とを有し、これらがハウジング(筐体)24内の所定位置に配置されている。
【0016】
ここに示した画像記録装置10は、感光材料供給部12のマガジン30から引き出された長尺状感光材料をカッタ14で所定のプリントサイズに切断した後、カットシート状の感光材料Pを、点線で示した搬送経路に沿って搬送手段22で搬送するものであり、この搬送経路の途中で、感光材料Pに裏印字手段16によって裏印字を行い、スキュー補正部18で感光材料Pの搬送経路を鉛直上方から水平に変換するとともに、感光材料Pのスキュー補正を行って、その先端位置合わせをした(レジストレーションを取った)後、感光材料Pに露光部20で画像を露光して潜像を記録し、この潜像の記録された感光材料Pを現像装置(プロセサ)26に供給して現像、定着、水洗および乾燥することによって、写真プリントとして出力するものである。なお、画像記録装置10と現像装置26とは、隔壁24aで隔離された共通のハウジング24内に配置されている。
なお、図示例の画像記録装置10において、裏印字されたシート状感光材料をスキュー補正部18でプリントサイズに応じて複数列に振り分けた後、スキュー補正を行って、レジストレーションを取った複数列の感光材料Pに露光部20で画像を露光して潜像を記録しても良い。もちろん、露光部20での露光後に、露光済感光材料Pを複数列に振り分けた後、現像装置26に供給しても良い。
【0017】
感光材料供給部12には、長尺状感光材料を乳剤面を外にして巻回することによって形成された長尺状感光材料のロール34を収納するマガジン30がマガジン室32の所定の位置に装填されている。この感光材料のロール34を収納するマガジン30は、遮光性の筐体であって、図示例においては、2個のマガジン30が上下方向に重なるように配置されているが、本発明はこれに限定されず、1個のマガジン30を配置するものであっても良いし、3個以上のマガジン30を配置するものであっても良い。ここで、マガジン室32は、マガジン30を装填する所定のスペースを示すものであって、必ずしも独立した収納室である必要はない。
【0018】
また、マガジン30には、図示左下側に感光材料の送出口(図示せず)が設けられており、この送出口の内側に送出口を閉塞して遮光するシャッタ(図示せず)と送出ローラ対36とが配置されている。この送出ローラ対36は、マガジン30内に巻回して収納された長尺状感光材料を搬送経路に送り出すためのものであって、例えば、一方のローラの回転軸の一端がマガジン30の外部に突出しており、マガジン30をマガジン室32の所定の位置に装填することによって、この一方のローラの回転軸の一端に設けられたプーリや歯車などの伝導手段とマガジン室32内に設けられた駆動側のプーリや歯車などの伝導手段とがベルトを介してもしくは直接係合して、制御手段(図示せず)からの指令によって回転して長尺状感光材料の先端をマガジン30の外部にカッタ14に向けて送り出す構成となっている。
【0019】
搬送手段22は、マガジン30から送出ローラ対36によって送り出された感光材料をカッタ14、裏印字手段16、スキュー補正部18を経由して露光部20の露光位置zまで搬送し、その後、露光処理の終了した露光済感光材料を露光位置zから現像装置26まで搬送するものであって、マガジン30から送出ローラ対36によって水平方向に送り出された感光材料の搬送方向を、制御手段(図示しない)からの指令によって回転駆動されるフィードローラ38と、このフィードローラ38に押圧される3個のニップローラ40(図示40a,40b,40c)とによって、搬送経路に沿って上方に変えながら、感光材料を公知のローラ列や搬送ガイドによって搬送経路に沿って搬送する。
なお、本発明に用いられる搬送手段22は、搬送ローラ対や搬送ガイド等で構成される、公知のシート状物の搬送手段を用いることができ、画像記録装置10においては、搬送ローラ対や搬送ガイド等は、図示されるものの他にも、適宜、連続的に配置される。この時、隣接する搬送ローラ対は、画像記録装置10で使用されるカットシート状感光材料Pの搬送方向の長さが最も短いものより短い間隔で配置される。
【0020】
この実施例では、マガジン30内の送出ローラ対36が、長尺状感光材料をカッタ14によって所定のサイズに切断するための感光材料の搬送の基準ローラとなっており、制御手段(図示しない)からの指令に従って、送出ローラ対36によって感光材料を挟持した状態で送出ローラ対36を感光材料のプリントサイズに応じた所定の角度だけ回転することによって、感光材料をプリントサイズに応じた所定の長さだけ送り出し、カッタ14で切断して所定のプリントサイズのカットシートとなるように構成されている。図示例では、カッタ14はギロチンタイプのカッタが描かれているが、ロータリーカッタなどの公知の各種の切断手段が使用できることはもちろんである。
【0021】
なお、図示例では、カッタ14は、マガジン30の感光材料送出口のできるだけ近傍に設けるのが好ましい。こうして、マガジン30から送り出された長尺状感光材料がカッタ14で切断されるまでの搬送距離をできるだけ短くすることにより、マガジン30の感光材料送出口に設けられている送出ローラ対36による感光材料の送り出し長さの精度を保ち、カッタ14で切断されたカットシートサイズの精度を高精度に維持することができるとともに、感光材料のマガジン30からの送り出し時間を少なくすることができる。
なお、図示例においては、フィードローラ38を感光材料を所定のサイズに切断するための感光材料の搬送の基準ローラとしても良い。この場合には、制御手段(図示せず)からの指令によって、ニップローラ40(図示40a,40b,40c)との間に感光材料を挟持した状態でフィードローラ38を感光材料のプリントサイズに応じた所定の角度だけ回転することによって、感光材料をプリントサイズに応じた所定の長さだけ送り出すように構成すれば良い。
【0022】
ここで、切断された感光材料のマガジン30側の先端は、制御手段(図示しない)からの指令に従って送出ローラ対36によってマガジン30内に巻き戻されるまで、カッタ14で切断したままの状態で停止している。このようにすることによって、次の感光材料を切断する際には、カッタ14で切断した位置を基準にして所定の長さだけ送り出すことになり、感光材料を一旦マガジン30に巻き戻してから再度送り出す場合よりも精度がよく、かつ、次の感光材料を切断する際に、マガジン30から引き出す必要がないので応答が速くなり、より効率的にカッタ14による切断と送出ローラ対36による搬送(送り出し)が行われる。
【0023】
裏印字手段16は、カッタ14によってカットシートとなった感光材料を搬送手段22で搬送しながら、その裏面に裏印字(バックプリント)を印字するものであって、インクジェットプリンタやドットインパクトプリンタなどが使用される。しかし、裏印字手段16は、後続の現像処理(通常、湿式現像が行われる)によって印字が滲んだり流れたりしないことが必要である。
なお、本実施例では、コストおよび装置構成のコンパクト化のために、上下に配置された2個のマガジン30に対して共通な1つの裏印字手段16が設けられているが、本発明はこれに限定されず、上下に配置された2個のマガジン30に対して、それぞれ、裏印字手段16を設けても良い。
【0024】
スキュー補正部18は、感光材料Pの傾きを補正して、搬送方向の先端辺(以下、先端エッジとする)を後述する主走査方向に一致させる(以下、スキュー補正とする)ものである。図示例においてスキュー補正部18は、2組のセンサ42,43と、搬送ローラ対44,48と、スキュー補正ローラ対46と、搬送ガイド50,52と、制御部41とを有する(図2〜図5参照)。
このようなスキュー補正部18は、センサ42,43によって感光材料Pの傾き(スキュー)を検出し、検出されたスキューの状態に応じてスキュー補正ローラ対46および搬送ガイド50,52の夫々の基準位置に対する角度を夫々調整することによって、感光材料Pのスキュー補正を行う。
ここで、スキュー補正ローラ対46および搬送ガイド50,52の夫々の基準位置とは、スキュー補正を行わないときの感光材料Pの搬送路を構成する夫々の位置をいう。
【0025】
搬送ローラ対44,48は、その中心軸が、後述する主走査方向に一致する、または平行になるように配置された搬送ローラ対であり、スキュー補正部18の上流部と下流部にそれぞれ配置される。
【0026】
センサ42,43は、発光素子(42a,43a)と受光素子(42b,43b)とが対になって構成される、遮光によって物体の有無を検出する光センサ(フォトインタラプタ)である。本実施例においては検出対象が感光材料であるため、発光素子が乳剤面と逆面側に配置される。あるいは、カブリを生じない波長光を用いるもの、例えば点滅式の赤外線センサなどを使用してもよい。
【0027】
これらのセンサ42,43は、搬送ローラ対44の上流側に所定の間隔で主走査方向に配列されており、搬送されてきた感光材料Pによる遮光によって、その先端エッジを検出する。センサ42,43の配置間隔は、対象とする最小サイズの感光材料Pが傾いて搬送されてきた場合にも、センサ42,43夫々が感光材料Pの先端エッジを検出するように設定される。
感光材料Pが傾いた(スキューした)状態で搬送されてくると、センサ42,43のうち一方が先に感光材料Pの先端エッジを検出し、遅れて他方が先端エッジを検出する。センサ42,43の位置および間隔、感光材料Pの搬送速度は既知であるから、センサ42,43による感光材料Pの検出の順序および検出時刻の差から、感光材料Pの先端エッジの主走査方向に対する傾きの方向および角度(以下、両者をまとめてスキュー量とする)を検出できる。
【0028】
スキュー補正ローラ対46および搬送ガイド50,52は、搬送ローラ対44,48の間に湾曲した感光材料Pの搬送路を形成するように配置される。図示例においては、搬送ローラ対44、搬送ガイド50、スキュー補正ローラ対46、搬送ガイド52および搬送ローラ対48は、感光材料Pの搬送方向を90度変える4分円弧搬送路を形成し、スキュー補正ローラ対46は、4分円弧搬送路の中央に配置されている。
スキュー補正ローラ対46は、搬送ローラ対44,48と同様の搬送ローラ対であるが、図2に示されるように、その中心軸の角度が基準位置に対して可変となっている。なお、スキュー補正ローラ対46を構成する2本のローラは、一体としてその中心軸の角度を変えるものであるが、理解を容易にするために、図2には、スキュー補正ローラ対46を構成する一方のローラのみを搬送方向から見た概念図を示す。図示例においては、基準位置での状態(実線で示す)から、主走査方向の右端部を支点として左端部を移動させることにより、中心軸の角度を調整している(2点鎖線で示す)が、左端部を支点として、右端部を移動させてもよい。
【0029】
また、搬送ガイド50,52は、共に搬送される感光材料Pの搬送面に対向するように配置される一対のガイド板からなる搬送ガイドで、スキュー補正ローラ対46の上流と下流にそれぞれ配置される。このような搬送ガイド50,52は、スキュー補正ローラ対46の角度の変更に伴って、同様に、搬送ガイド50,52の一方の端部を支点として他端を移動させることにより、夫々の基準位置に対する角度を変更する。
【0030】
このように、スキュー補正ローラ対46および搬送ガイド50,52の角度を調整することにより、スキュー補正部18における感光材料Pの搬送路長が搬送路の主走査方向の両側で差を生じるように設定し、感光材料Pのスキューを補正する。
これらスキュー補正ローラ対46および搬送ガイド50,52の角度調整は、例えば、図2にも示すように、主走査方向の端部(あるいは、その近傍)を支軸として、他端を持ち上げる(あるいは、下げる)ことで行えばよく、スキュー補正ローラ対46の2本のローラ軸の軸受やガイド板端部の各保持部にエアシリンダ等のアクチュエータを係合し、アクチュエータを作動させて各保持部を持ち上げる等の公知の方法で実施すればよい。
【0031】
制御部41は、センサ42,43から感光材料Pの検出結果を受け取り、前述のようにしてスキュー量を検出し、スキュー補正を行うために必要な量だけ、スキュー補正ローラ対46および搬送ガイド50,52の角度を夫々の基準位置に対して調整するようにアクチュエータを作動させるものである。
感光材料Pのスキュー量に対する、スキュー補正のためのスキュー補正ローラ対46および搬送ガイド50,52の角度調整方向、ならびに角度調整量(以下、両者をまとめてスキュー補正量とする)は、予め求められており、例えば、テーブル化されて制御部41に設定されている。これにより制御部41は、センサ42,43の検出結果から、スキュー補正量を決定し、アクチュエータによってスキュー補正ローラ対46および搬送ガイド50,52の角度を夫々の基準位置に対して調整する。
なお、感光材料Pのスキュー量に対するスキュー補正ローラ対46および搬送ガイド50,52のスキュー補正量を、感光材料のサイズ毎に求めておき、感光材料供給部12から供給される感光材料のサイズに応じてスキュー補正を行っても良い。
また、スキュー補正ローラ対46および搬送ガイド50,52の夫々の基準位置に対する角度の調整は、基準位置にあるスキュー補正ローラ対46および搬送ガイド50,52によって形成される感光材料Pの搬送路(搬送面)の法線方向に行うのが好ましい。
【0032】
以下、図3〜5を参照して、スキュー補正部18におけるスキュー補正について説明する。
【0033】
図3および図4は、スキュー補正部18を構成するスキュー補正ローラ対46および搬送ローラ対44,48を模式的に示す斜視図であり、図3(A)は、通常の状態を示し、図3(B)は、図3(A)のスキュー補正ローラ対46の中心軸の角度を変化させたときの状態を示す。図4は、図3(B)の状態で感光材料Pを搬送する様子を示す。
ここで、図3および図4には、スキュー補正部の作用を明瞭にするために搬送ガイド50,52(図1参照)は、図示していないが、搬送ガイド50,52の角度もスキュー補正ローラ対46の角度の調整に伴って変更するのは前述の通りである。
また、図示例においては、一例として、スキュー補正ローラ対46と搬送ガイド50,52を、スキュー補正のために、夫々の基準位置に対して同じ角度だけ調整する。この場合、スキュー補正部46および搬送ガイド50,52の制御が比較的容易である点で有利である。しかしながら、本発明はこれに限定はされず、例えば、搬送ガイド50,52の角度調整量をスキュー補正ローラ対46の角度調整量よりも小さく設定してもよく、この場合は、感光材料Pへの負担がより小さくなる点で有利である。
【0034】
図3(A)に示すように、スキュー補正を行わないとき、すなわち基準位置にあるときの配置状態では、スキュー補正ローラ対46および搬送ローラ対44,48は、主走査方向にそれぞれ平行に、かつ、4分円弧搬送路を形成するように配置されている。また、各ローラ対間にある、図示しない搬送ガイド(図1の符号50,52参照)も、その対向するガイド面が4分円弧搬送路を形成するように配置され、感光材料Pを搬送路の搬送面上で、搬送方向に沿った姿勢を変えることなく、すなわち回転することなく、各ローラ対間を案内するように配置されている。従って、主走査方向の両側での搬送路長に差は無く、搬送ローラ対44に進入した感光材料Pの搬送方向に沿った姿勢は、スキュー補正ローラ対46を経由して搬送ローラ対48を通過するまで変化しない。感光材料Pがスキューしていない場合は、この状態で感光材料Pを搬送する。
【0035】
これに対し、感光材料Pのスキュー補正を行う場合には、前述のようにしてローラの角度を調整する。すなわち、センサの検出結果から制御部41が感光材料Pのスキュー量を検出し、スキュー補正量を決定すると、それに応じて、例えば、図3(B)および図4に示すように、スキュー補正ローラ対46の搬送方向に向かって右端部(図の右側)はそのままで、左端部を感光材料Pのシート面を押し上げる方向(図では、スキュー補正ローラ対46の基準位置における搬送面の法線方向)に移動させて傾ける。また、搬送ガイド50,52もこれと同様に、一端部を移動させて傾ける。これにより、スキュー補正ローラ対46は、搬送ローラ対44,48との平行位置から外れた位置に移動する。
【0036】
図3(B)および図4のようにスキュー補正ローラ対46が傾けられると、搬送ローラ対44から48までの搬送路の主走査方向の両側において、搬送路長に差が生じる。この状態で、感光材料Pが、搬送ローラ対44からスキュー補正ローラ対46、搬送ローラ対48を経由して、その下流へと連続的に搬送されることにより、搬送ローラ対44から48までの過程で、搬送方向に対する感光材料Pの先端エッジの向きが変わり、図4に示されるようにスキュー補正ができる。以下、図5を参照して、スキュー補正部における搬送路の両側の搬送路長の変化についてより詳細に説明する。図5においては、スキュー補正部の作用をより明瞭に示すために、スキュー補正部18における感光材料Pの搬送経路を直線的に示す。但し、搬送ローラ対44,48およびスキュー補正ローラ対46の間の搬送経路が直線状であっても、曲線状であっても、スキュー補正の作用は全く同様である。
【0037】
図5は、図3(B)および図4に示す状態を直線的に示した概念図であり、図5(A),(B),(C)は、それぞれ、搬送方向に向かって主走査方向の左端部、中央部、右端部(以下単に、左端部、中央部、右端部とする)の、搬送方向に平行な方向の模式的断面図である。
図5においてスキュー補正ローラ対46は、図3(B)および図4と同様に、搬送方向xに向かって右端部を支点として、左端側を感光材料Pのシート面を押し上げる方向(図5紙面上方向)に傾けた状態であり、また、搬送ガイド50,52も、スキュー補正ローラ対46と同様に傾けている。
【0038】
この時、傾斜の支点とした右端部では、図5(C)に示すように、スキュー補正ローラ対46および搬送ガイド50,52を傾けたことによるスキュー補正ローラ対46および搬送ガイド50,52の位置の変化が微小であるため、搬送路長はほとんど変化しない。それに対して図5(B)に示す中央部では、スキュー補正ローラ対46および搬送ガイド50,52が傾くことによって、搬送ローラ対44とスキュー補正ローラ対46の間、およびスキュー補正ローラ対46と搬送ローラ対48の間の搬送路長(図5中に実線で示す)が図5(C)よりも長くなり、図5(A)に示す左端部では、スキュー補正ローラ対46および搬送ガイド50,52の位置の変化量が大きいため、搬送路長が図5(B)よりもさらに長くなる。
この搬送路の主走査方向の両側における搬送路長の差は、感光材料Pのスキュー量を補正するように設定される。すなわち、感光材料Pの先行して搬送される側が、スキュー補正部においてそのスキュー量に応じた分だけ搬送路長の長い経路を搬送されることによりスキュー補正が行われる。
【0039】
以上の説明から明らかなように、本発明のシート体搬送装置によれば、デジタルフォトプリンタ等に通常配置される搬送ローラや搬送ガイド等を利用してシート体のスキュー補正を行うことができ、シート体の停止や速度調整の必要も無く、また、写真プリント等の腰が強く小型のシート体の搬送およびスキュー補正も好適に行うことができる。
【0040】
さらに、上述の例のように、スキュー補正部を屈曲した搬送経路とし、画像記録装置のコーナー部に設けることにより、スキュー補正のために搬送路の直線部を延長する必要が無く、装置の小型化が可能である。その上、曲線状の搬送路においては、スキュー補正ローラ対や搬送ガイドの傾斜角度の変化による搬送路の遷移がより滑らかであり、シート体に掛かる負担が小さい。また、スキュー補正ローラ対および搬送ガイドの傾斜方向の設定に関して自由度が大きく、すなわち装置設計の自由度が大きい。
【0041】
本発明においては、感光材料Pが、傾斜したスキュー補正ローラ対46に進入することにより、スキュー補正ローラ対46の上下流で感光材料Pにねじれが生じる。このねじれによる感光材料Pの負担を最小限にするために、搬送ローラ対44,48,スキュー補正ローラ対46およびその上流側で同時に感光材料Pを挟持するローラ対、特に搬送ローラ対44およびその上流側のローラ対の挟持力は、挟持状態において感光材料Pが若干滑ることができる程度の強さであることが好ましい。また、ローラ面の摩擦係数を調整して同様の効果を得ることも好ましいことである。あるいは、感光材料Pがスキュー補正ローラ対46に進入し挟持された時点で、搬送ローラ対44およびその上流側で感光材料Pを挟持するローラ対の挟持を解除し、感光材料Pに生じたねじれを解放する方法も効果的である。
【0042】
また、より高い精度でスキュー補正を行うには、感光材料Pに張力を掛けることによって、スキュー補正部18内の搬送ローラ対のうち、一面側のローラに感光材料Pを密着させて搬送するのが好ましい。これにより、搬送路が変化する部分においての感光材料Pのばたつきを押さえ、安定したスキュー補正性能を得ることができる。
感光材料Pに張力を掛ける方法としては、例えば、図示例のようにスキュー補正を屈曲した経路で行う場合には、下流側の搬送ローラ対による搬送速度を上流側よりも高くすると同時に、ワンウェイクラッチ等を用いて、低速な上流側のローラ対による搬送のブレーキング等に起因する、感光材料Pへの過剰な負担を軽減させる方法などが挙げられる。
【0043】
スキュー補正部18の下流に配置される露光部20は、基本的に、センサ54と、露光ユニット56と、副走査搬送手段58とから構成される。
このような露光部20は、矢印x方向に感光材料Pを搬送(副走査搬送)しつつ、搬送方向と直交する主走査方向(図1紙面と直交方向)に偏向した光ビームLによって走査露光することにより、感光材料Pを二次元的に像様露光して、画像(潜像)を記録する部位である。
【0044】
感光材料Pは、スキュー補正部18においてスキュー補正を行った際に、主走査方向に位置がずれている場合がある。従って、適正な画像記録を行うためには、感光材料Pの主走査方向の位置を補正(以下、オフセット補正とする)する必要がある。
図示例においては、センサ54により感光材料Pの主走査方向の端辺(以下、サイドエッジとする)の一方の位置を検出し、その検出結果に応じて、露光部20における光ビームLによる主走査方向の画像記録の開始位置を調整することにより、オフセット補正を行う。センサ54には、前述のセンサ42,43と同様の光学的なセンサ等を利用することができる。検出手段としては、感光材料Pの搬送を一時停止して、センサ54を主走査方向に移動し、センサの基点から感光材料Pの検出点までの移動量から感光材料Pの一方のサイドエッジの位置を検出するなどの、公知の方法が用いられる。
【0045】
副走査搬送手段58は、記録位置zを搬送方向に挟んで配置される、回転軸を主走査方向と一致する搬送ローラ対58aおよび58bで構成されるもので、感光材料Pを記録位置zに位置しつつ、所定の副走査速度で副走査搬送する。
なお、副走査搬送手段としては、このような搬送ローラ対以外にも、例えば、感光材料Pを支持して搬送するプラテンローラと、記録位置z(走査線)を挟んでプラテンローラに押圧されるニップローラとからなる副走査搬送手段等、公知の搬送手段が各種利用可能である。
【0046】
露光ユニット56は、記録する画像に応じて変調した光ビームLを、主走査方向に偏向して、所定の記録位置zに入射する、公知の光ビーム走査ユニットである。
前述のように、感光材料Pは副走査搬送手段58によって主走査方向と直交する副走査方向に搬送されているので、記録画像に応じて変調された光ビームLによって二次元的に露光され、潜像が記録される。
ここで、感光材料Pは、スキュー補正部18でスキュー補正されたものであり、かつ、露光ユニット56は、センサ54から供給された感光材料Pのサイドエッジ位置に応じて主走査方向の記録位置を調整してオフセット補正を行っているので、感光材料Pには、傾きが無く、適正な位置に画像が記録される。
【0047】
なお、本発明のシート体搬送装置を利用する画像記録装置10において、感光材料Pの露光手段は図示例のような光ビーム走査露光に限定されず、光源と空間変調素子とを組み合わせた露光手段、点光源を一次元方向に配列してなるアレー状光源を用いる露光手段等、各種の露光手段が利用可能である。
【0048】
露光部20で潜像を記録された感光材料Pは、ローラ対60等を含む搬送手段によって搬送され、エントリローラ対28から現像装置26の搬入ローラ対62に供給される。
【0049】
次に、本発明に係るシート体搬送装置の別の実施例について説明する。本実施例は、上述した先の実施例のスキュー補正部18と構成が同じで、作用のみが異なるので、その作用についてのみ説明する。すなわちこの実施例においては、感光材料Pのスキュー量の検出方法や、検出結果からスキュー補正量を決定し、スキュー補正ローラ対46および搬送ガイド50,52の角度を夫々の基準位置に対して調整する方法、またそれによりスキューが補正される幾何学的な仕組みは、先の実施例と基本的に同様である。
また、本態様においては、その作用上、センサ42,43を搬送ローラ対48の下流に配置してもよい。
【0050】
感光材料Pが、先の実施例と同様の経路を経てスキュー補正部18に搬送されると、やはり同様に、センサ42,43の検出結果に応じて制御部41がスキュー量を検出し、スキュー補正量を決定する。感光材料Pの先端エッジが搬送ローラ対48よりも下流の所定位置に到達するまで感光材料Pを搬送すると、感光材料Pを挟持する各搬送ローラ対は一時搬送を停止し、スキュー補正ローラ対46および搬送ローラ対48は、感光材料Pが挟持部において滑ることができる程度に感光材料Pの挟持力を弱める。
次に、感光材料Pを搬送ローラ対44およびその上流の搬送ローラ対で挟持した状態で、制御部41が決定したスキュー補正量に応じて、スキュー補正ローラ対46および搬送ガイド50,52の角度を夫々の基準位置に対して調整する。その後、再びスキュー補正ローラ対46および搬送ローラ対48により感光材料Pを挟持して搬送する。これにより、先の例と同様に、感光材料Pのスキューによる先端エッジの傾きが、主走査方向の両端部における搬送路長の差によって補正されるため、感光材料Pのスキューを補正できる。
本実施形態によれば、感光材料Pの負担を小さくし、より安定的にスキューを補正することができる。
【0051】
また、上記実施例では、感光材料Pを搬送ローラ対44およびその上流の搬送ローラ対で挟持し、それより下流側の挟持力を弱めた状態で、スキュー補正ローラ対46および搬送ガイド50,52の角度を夫々の基準位置に対して調整し、スキュー補正を行ったが、これ以外の方法として、感光材料Pをスキュー補正ローラ対46で挟持し、その上下流の挟持力を弱めた状態で、スキュー補正ローラ対46および搬送ガイド50,52の角度を夫々の基準位置に対して調整しても、全く同様の効果を得ることができる。この場合は、感光材料Pのスキューによる先端エッジの傾きが、スキュー補正ローラ対46と搬送ローラ対48の間の、主走査方向の両端部における搬送路長の差によって補正されるように設定すればよい。
【0052】
次に、本発明のシート体搬送装置のさらに異なる実施形態について説明する。上述した例は何れも、搬送する感光材料Pの1枚毎に、そのスキュー量を検出し、スキュー補正量を決定して、スキュー補正ローラ対46および搬送ガイド50,52の角度調整を行うことにより、感光材料Pを1枚毎に動的にスキュー補正を行うものである。これに対し、本態様は、装置の個体差等に応じた初期設定を行うことにより、感光材料Pのスキュー補正を行うものである。
本実施例も、前述のスキュー補正部18と非常に近い構成を有するので、構成部材の名称および符号を引用し、異なる点を主に説明する。
【0053】
本実施例のスキュー補正部18は、搬送ローラ対44,48と、スキュー補正ローラ対46と、搬送ガイド50,52と、スキュー補正ローラ対46および搬送ガイド50,52の角度を後述する基準位置に対して調整する角度調整手段とを有して構成される。角度調整手段は、スキュー補正ローラ対46や搬送ガイド50,52の主走査方向の端部の位置を調節するねじやスペーサであって、スキュー補正ローラ対46および搬送ガイド50,52は夫々、角度調整手段によって、製造時の初期状態として配置された基準位置に対する角度を調整され、その状態で固定される。
【0054】
このようなスキュー補正部18は、画像記録装置を製造した後、出荷前に最終的な調整を行う段階で、例えばテストプリントを行い、その結果に応じてスキュー補正ローラ対46および搬送ガイド50,52の角度を基準位置に対して微調整する。このようにして、第1の実施例と同様の、主走査方向の両端における搬送路長の差を生じさせることによって、製造工程で生じる装置毎の僅かな精度誤差や装置毎の癖等を調整し、感光材料Pのスキューを補正した最適な初期状態を、極めて容易に設定することができる。また、長期の使用において感光材料Pにスキューが生じるようになった場合等にも同様に、容易かつ適切に調整し、スキューを補正することができる。
【0055】
以上、本発明のシート体搬送装置について、画像記録装置に利用した例を用いて詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよいことは言うまでもない。
【0056】
なお、本実施例においては、スキュー補正部を構成するスキュー補正ローラ対および搬送ガイドの両方を夫々の基準位置に対して傾けることによってスキュー補正を行っているが、これに限定されるものではなく、スキュー補正ローラ対または搬送ガイドのいずれか一方のみを傾斜させることでシート体の主走査方向の両端で搬送路長に差を生じさせ、スキュー補正を行ってもよい。
【0057】
上述したように、上記実施例においては、スキュー補正部をシート体搬送装置のコーナー部に設けることによって、装置の小型化が可能で、なおかつ、シート体の負担の少ないシート体搬送装置を実現したが、スキュー補正部を設ける搬送路の形態に制限はなく、何れの場合にも同様の効果を得るものである。
【0058】
スキュー補正ローラ対および搬送ガイドの傾斜方向は、搬送路の搬送方向と直交する方向(主走査方向)の両側における搬送路長を異なるようにする方向であれば何れの方向でもよい。しかしながら、スキュー補正ローラ対および搬送ガイドを夫々の搬送面に対する法線方向に傾斜させた場合は、これらを傾斜させることにより生じる搬送路長の変化が、傾斜させたスキュー補正ローラ対または搬送ガイドの上下流においてほぼ均等になるため、角度調整の設定や制御が比較的容易であり、またシート体に掛かる負担が比較的小さいため、より好ましい。
また、スキュー補正部をシート体搬送装置のコーナー部に設ける場合には、スキュー補正ローラ対および搬送ガイドを内周側へ傾斜させることで、搬送ローラ対および搬送ガイドの通常の配置状態によるシート体の搬送路よりも搬送路長を短く出来るため、装置のより一層の小型化を図ることができる。
【0059】
また、上記実施例においては、スキュー補正ローラ対を含む搬送ローラ対と搬送ガイドの両方によりスキュー補正部を構成したが、これに限定されず、搬送ローラ対とスキュー補正ローラ対を狭い間隔で配置し、搬送ガイドを持たない構成としてもよい。
さらに、搬送ローラ対および搬送ガイドの数や配置も適宜変更可能である。例えば、スキュー量が大きいときは、複数のスキュー補正ローラ対とそれらの間に位置する搬送ガイドや搬送ローラ対を設けて、漸次スキュー量を補正していくことで、シート体の負担の増加を防ぐことなども、本発明の好ましい態様である。
【0060】
また、上記実施例においては、本発明のシート体搬送装置を画像記録装置に利用したため、露光部の主走査方向を基準にスキュー補正を行ったが、本発明のシート体搬送装置は、スキュー補正部を通過したシート体が所望の傾きを持つように補正するものである。
【0061】
なお、本発明のシート体搬送装置を利用する画像記録装置は、本実施形態に限定されず、サーマルヘッドプリンタ、インクジェットプリンタ等、シート体の走査搬送を行う各種の装置に、好適に利用可能である。
【0062】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、スキュー補正用のガイド板等を別に設けることなく、デジタルフォトプリンタ等に通常配置される搬送ローラ対や搬送ガイドを用いてスキュー補正部を構成し、シート体の停止や速度調整を伴うことなく、また、シート体のサイズや強度によらずスキュー補正ができるシート体搬送装置が実現される。さらに、本発明に係るスキュー補正部は、搬送路の曲線部にも直線部にも適用可能なため装置設計の自由度が高く、小型化が可能なシート体搬送装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のシート体搬送装置を利用した画像記録装置の一例の概念図である。
【図2】 図1に示される画像記録装置のスキュー補正部のスキュー補正ローラ対について説明する概念図である。
【図3】 図1に示される画像記録装置のスキュー補正部を説明する模式的斜視図であり、(A)は、通常の配置状態を表す図であり、(B)は、スキュー補正時の配置状態を表す図である。
【図4】 図3(B)の配置状態で感光材料Pを搬送する様子を表す模式的斜視図である。
【図5】 (A)〜(C)は、本発明のシート体搬送装置におけるスキュー補正部を説明する部分断面図である。
【符号の説明】
10 画像記録装置
12 感光材料供給部
14 カッタ
16 裏印字手段
18 スキュー補正部
20 露光部
22 搬送手段
24 ハウジング
24a 隔壁
26 現像装置(プロセサ)
28 エントリローラ対
30 マガジン
32 マガジン室
34 (感光材料)ロール
36 送出ローラ対
38 フィードローラ
40a,40b,40c ニップローラ
41 制御部
42,43 センサ(スキュー補正用)
42a,43a 発光素子
42b,43b 受光素子
44,48 搬送ローラ対
46 スキュー補正ローラ対
50,52 搬送ガイド
54 センサ(オフセット用)
56 露光ユニット
58 副走査搬送手段
58a,58b 搬送ローラ対
60 搬送ローラ対
62 搬入ローラ対
P 感光材料
L 光ビーム
x 搬送方向(副走査方向)
z 記録位置

Claims (6)

  1. シート体の搬送方向の長さより短い間隔で配置され、前記シート体を挟持搬送するための少なくとも組の搬送ローラ対と、
    前記3組の搬送ローラ対のうち前記搬送方向中央の前記搬送ローラ対の一方の軸端部を移動させることにより、前記3組の搬送ローラ対によって形成される搬送路の両側における搬送長さを異ならしめる搬送路長変更手段とを有することを特徴とするシート体搬送装置。
  2. 前記シート体の搬送方向に対する前記シート体の角度を検出する角度検出手段を有し、
    前記搬送路長変更手段は、前記中央の搬送ローラ対の基準位置に対する角度を調整する角度調整手段であり、
    前記角度調節手段は、前記搬送路を搬送される前記シート体毎に、前記角度検出手段による検出結果に応じて、前記角度調整を行うものである請求項に記載のシート体搬送装置。
  3. 前記中央の搬送ローラ対とその上流側および下流側の少なくとも一方の前記搬送ローラ対との間に、前記搬送ローラ対によって搬送される前記シート体を案内する搬送ガイドを有し、
    前記搬送路長変更手段は、前記搬送ローラ対の一方の軸端部の移動と共に、前記搬送ガイドの、前記軸端部と同じ側の端部を移動させる請求項1または2に記載のシート体搬送装置。
  4. 前記3組の搬送ローラ対のうち上流側の前記搬送ローラ対は、前記シート体が前記中央の搬送ローラ対に進入し挟持された時点で、前記シート体を挟持する挟持力を解除する請求項1〜3のいずれかに記載のシート体搬送装置。
  5. 前記搬送路は、湾曲した搬送路である請求項1〜4のいずれかに記載のシート体搬送装置。
  6. 前記3組の搬送ローラ対のうち下流側の前記搬送ローラ対の搬送速度が、中央および上流側の前記搬送ローラ対の搬送速度よりも大きい請求項5に記載のシート体搬送装置。
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