JP3830778B2 - 臭気管理装置および臭気管理方法 - Google Patents

臭気管理装置および臭気管理方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、臭気管理装置および臭気管理方法に関し、特に浄水場に供給される河川水が発する臭気の管理に好適な臭気管理装置および臭気管理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
軽油、灯油、重油などの炭化水素油を含む河川水が浄水場に流入すると、上記油の除去に多量の活性炭の投入が必要となるので、浄水場では取水口の手前で河川水について油含有の有無を油臭センサによる油臭の有無から判定し、油臭が検知されると直ちに警報を発して取水を中止することが行われている。例えば、特開平11−295203号公報には、浄水場に流入する河川水につき、水晶振動子センサを用いた油臭の有無の管理方法が提案されている。
【0003】
水晶振動子センサは、軽油、灯油、重油などの炭化水素油から発せられる油臭を選択的に検知する能力を有する。よってこの水晶振動子センサは、河川水が油臭以外の種々の臭気を発する場合でも雑多な臭気中から油臭のみを検知できるので、河川水への炭化水素系油の混入を検知することができる。
【0004】
ところで図7は、河川水に炭化水素油が混入し、それが除去されるまでの間における水晶振動子センサによる臭気強度の検知曲線の典型例を示すものであって、縦軸は水晶振動子センサにより検知された臭気強度、横軸は経過時間、g1は臭気強度曲線である。またAは、水に炭化水素油が混入した時点であり、Bは、混入炭化水素油が河川水から十分除去された時点を示す。なお上記の臭気強度は、油臭のみを選択的に検知する水晶振動子センサにより検知されたものであるから、とりもなおさず油臭強度となる。
【0005】
油臭の有無に関しては、河川水への炭化水素油の混入のあった時点Aにおいて油臭が実際上発生すると同時に、油臭の強さは混入油量に対応する平衡値に達し、混入油の除去の終了と同時に油臭は無くなる。よっていま仮に水晶振動子センサの油臭の検知速度がすこぶる早い場合には、時点Aにおいて上記平衡値に対応する検知強度にまで急上昇し、時点Bにおいて急低下すべきところ、実際には水晶振動子センサの油臭の検知速度がすこぶる遅いために、図7から明らかな通り、時点Aから緩慢に上昇して時点C辺りでほぼ平衡値に達する。時点Aから時点Cまでの所要時間は、灯油の場合では15〜20分程度、重油の場合では30〜40分程度、軽油の場合では50〜60分程度をも要し、このために流入河川水への炭化水素油の混入の発見が遅れる可能性がある。
【0006】
また図7から明らかな通り、時点Aでの変化(上昇)は緩慢ではあっても注意すればその変化の開始時点の認識は可能ではあるが、時点B以降の変化(低下)は、時点Aからの変化(上昇)と比較して一層緩慢であって、消臭時点の判断が極めて困難となる。消臭の判断時点が遅くなると、油成分の除去のために必要以上量の活性炭を投入し、不経済となる問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来技術における上記の問題に鑑みて、水晶振動子センサのような検知速度は遅いが異臭を選択的に検知可能な臭気検知センサの長所を活かしながら、油臭などの各種の異臭の有無を高信頼性をもって管理することが可能な臭気管理装置および臭気管理方法を提供することを課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の臭気管理装置は、(1)被管理流体に含まれることのある炭化水素油の油臭を選択的に検知可能であるが上記油臭に対する検知速度が遅い水晶振動子センサ一対の白金属合金線コイルの間にプレス成形した金属酸化物半導体を塗布し焼結した構造を有すると共に上記油臭のみならず上記被管理流体に含まれる他の臭気をも上記金属酸化物半導体の表面での吸着による熱伝導度の変化および電気伝導度の変化を上記白金属合金線コイルの両端よりみた抵抗値の変化として上記油臭と上記臭気とを検知する半導体センサを備え、上記水晶振動子センサと上記半導体センサの動作から上記油臭の有無を判定するようにしたものである。
【0009】
(2)上記(1)において、被管理流体の流れの方向に上記水晶振動子センサと上記半導体センサとを直列に設置したものである。
【0010】
(3)上記(1)において、被管理流体の流れの方向に上記水晶振動子センサと上記半導体センサとを並列に設置し、且つ上記水晶振動子センサへの上記被管理流体の供給路を開閉する第一開閉装置と上記半導体センサへの上記被管理流体の供給路を開閉する第二開閉装置とを備えたものである。
【0011】
(4)上記(1)〜(3)のいずれか一項において、上記管理流体は、浄水場に供給される水と接するガス、または浄水場内の水と接するガス、または浄水場から排配水される水と接するガスである
【0012】
本発明の臭気管理方法は、(5)被管理流体に含まれることのある炭化水素油の油臭を選択的に検知可能であるが上記油臭に対する検知速度が遅い第一臭気検知センサ、検知速度は速いが上記油臭のみならず上記被管理流体中に含まれる他の臭気をも検知する第二臭気検知センサを用い、上記第一臭気検知センサにおける検知臭気強度の上昇開始時点をもって上記油臭の発生時点とし、上記第二臭気検知センサにおける検知臭気強度の急低下時点をもって上記油臭の消滅時点とすることを特徴とするものである。
【0013】
本発明の臭気管理方法は、(6) 被管理流体に含まれることのある炭化水素油の油臭を選択的に検知可能であるが上記油臭に対する検知速度が遅い第一臭気検知センサ、検知速度は速いが上記油臭のみならず上記被管理流体中に含まれる他の臭気をも検知する第二臭気検知センサを用い上記第一臭気検知センサにおける検知臭気強度の低下開始時点と上記第二臭気検知センサにおける検知臭気強度の急低下時点との両時点をもって上記油臭の消滅時点とすることを特徴とするものである。
【0014】
本発明の臭気管理方法は、(7)被管理流体に含まれることのある炭化水素油の油臭を選択的に検知可能であるが上記油臭に対する検知速度が遅い第一臭気検知センサ、検知速度は速いが上記油臭のみならず上記被管理流体中に含まれる他の臭気をも検知する第二臭気検知センサを用い、上記第二臭気検知センサにおける検知臭気強度の急上昇の有無を検知することを特徴とする臭気管理方法。
【0015】
本発明の臭気管理方法は、(8)上記(5)〜(7)において、上記第一臭気検知センサは水晶振動子センサであり、上記第二臭気検知センサは、一対の白金属合金線コイルの間にプレス成形した金属酸化物半導体を塗布し焼結した構造を有すると共に上記油臭のみならず上記被管理流体に含まれる他の臭気をも上記金属酸化物半導体の表面での吸着による熱伝導度の変化および電気伝導度の変化を上記白金属合金線コイルの両端よりみた抵抗値の変化として上記油臭と上記臭気とを検知する半導体センサであることを特徴とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1〜図3は、本発明の臭気管理装置における実施の形態1を説明するものであって、図1は実施の形態1の装置の概略構成図、図2は被管理流体の一例としての河川水の臭気についての臭気強度の時間的変化を示すグラフ、図3は油臭を含まない空気についての臭気強度の時間的変化を示すグラフである。
【0017】
図1において、1は水晶振動子センサであり、2は半導体式センサであり、3は被管理流体の一例としての、浄水場(図示せず)に供給される河川水が発する河川水臭気を輸送する輸送管である。輸送管3は、主管31と主管31から分岐した分岐管32、分岐管33からなり、分岐管32には水晶振動子センサ1が、分岐管33には半導体式センサ2が、それぞれ設置されていて、上記の各センサのセンシング部分は各分岐管の中に位置している。なお輸送管3(主管31、分岐管32分岐管33)には、被管理流体のみを流してもよいが、通常は被管理流体の発生源たる河川水を輸送管3内に気相部が存在する状態で流し、分岐管32および分岐管33内の気相部内に水晶振動子センサ1および半導体式センサ2の各センシング部分を露出させるようにしてもよい。
【0018】
水晶振動子センサ1としては、例えば水晶振動子の表面にガスを吸着させるための有機高分子薄膜を成膜した構造を有し、ガスの吸着による質量変化を水晶振動子の共振振動数(ΔF)の変化から油臭を選択的に検知するものが用いられる。半導体式センサ2としては、一対の白金属合金線コイルの間にプレス成形した酸化錫系物などの金属酸化物半導体を塗布し焼結した構造を有し、上記金属酸化物半導体の表面でのガス吸着による熱伝導度の変化および電気伝導度の変化を上記白金属合金線コイルの両端よりみた抵抗値の変化として臭気を検知するものが用いられる。
【0019】
図2は、図2(a)と図2(b)とからなり、上記の河川水臭気を管理対象として、図2(a)は水晶振動子センサ1により検知された臭気(油臭)強度の時間的変化を示す曲線g1(前記図7の臭気強度曲線g1と同じもの)を示し、図2(b)は半導体式センサ2により検知された曲線g2を示す。なお図2では、図2(a)と図2(b)の各時間軸を一致させている。一方、図3は、図3(a)と図3(b)とからなり、油臭含まない空気を比較管理対象として、図3(a)は水晶振動子センサ1における曲線g3を示し、図3(b)は半導体式センサ2により検知された曲線g4を示す。なお図3では、図3(a)と図3(b)の各時間軸を一致させている。
【0020】
図2において、A、B、Cは、前記図7の場合と同じく河川水に炭化水素油が混入した時点、混入炭化水素油が水から実質的に除去された時点、水晶振動子センサ1の検知値がほぼ平衡値に達した時点、をそれぞれ示す。換言すると、時点A、B、Cは、それぞれ管理対象としての河川水臭気中に混入炭化水素油に基づく油臭が加わった時点、上記油臭が無くなった時点、および油臭の検知値がほぼ平衡値に達した時点を示す。
【0021】
図2(a)の曲線g1は、前記図7のそれに就いての説明の通りであるのでここでは省略する。図2(b)の曲線g2において、h1は油臭以外の上記河川水に固有の臭気に基づ臭気強度であり、h2はh1に油臭が加わった臭気強度である。しかして曲線g2においては、時点Aでの炭化水素油の混入に基づく油臭の発生に半導体式センサ2は敏感に反応して、曲線g1と対照的に臭気強度が急上昇して臭気強度h2の平衡値に達し、時点Bまでその値を持続し、時点Bに至って混入炭化水素油が水から除去されるや、直ちに急落して時点Aの前の臭気強度h1の状態に落ちつく。
【0022】
半導体式センサ2は、炭化水素油の油臭以外の他の臭気をも検知可能であるので臭気強度h2の臭気検知をなす。これに対して水晶振動子センサ1は、炭化水素油からの油臭以外は検知不可であるので、図2(a)の曲線g1には臭気強度h2が検知されない。よって図2(b)の曲線g2における臭気強度h1と臭気強度h2との差は、炭化水素油からの油臭による臭気強度となる。
【0023】
図3において、Aは無臭の空気に炭化水素油以外の物質、例えば、アンモニアガスを添加した時点であり、Bは脱アンモニアガスが完了した時点である。水晶振動子センサ1はアンモニアガスを検知しないので、図3(a)の曲線g3は常に零値を示す。これに対して半導体式センサ2は、アンモニアガスを検知するので図3(b)の曲線g4が得られる。
【0024】
以上のように半導体式センサ2のみでは、臭気の存在は高速で検知可能であっても、被検知ガスの種類は不明であり、一方、水晶振動子センサ1は油臭を選択的に検知可能であってもそれの検知速度が緩慢であって、特に上記時点Bの判別が困難である。しかし上記の両センサ1、2から得られる曲線g1、g2を併観すると、就中、油臭が実際上消滅した時点Bでの状況を併観すると、時点Bで炭化水素油に基づく油臭が実際上消滅したことが明確に分かる。即ち、曲線g2における臭気強度の急低下により時点Bで何らかの臭気が急減少ないし消滅したことが分かり、曲線g1では極めて緩慢と言えども油臭による臭気強度の低下が時点B辺りから始まっていることが分かり、したがって曲線g2における時点Bでの臭気強度の急低下は、油臭の急減少ないし消滅によることが論理的に明白となる。よってその時点において、河川水からの炭化水素油の除去が実際上完了したことがわかる。
【0025】
以上のことから、本発明の臭気管理方法の一例として、いま水晶振動子センサ1のような、被管理流体に含まれることのある炭化水素油の油臭を選択的に検知可能であるが上記油臭に対する検知速度が遅いセンサを第一臭気検知センサとし半導体式センサ2のような、検知速度は速いが上記油臭のみならず上記被管理流体中に含まれる他の臭気をも検知するセンサを第二臭気検知センサとすると、上記第一および上記第二の両臭気検知センサを用い、第一臭気検知センサにおける検知臭気強度の上昇開始時点Aをもって上記異臭、即ち油臭の発生時点とし、第二臭気検知センサにおける検知臭気強度の急低下時点Bをもって上記異臭の消滅時点として必要箇所に警報を発することができる。あるいは河川水への炭化水素油の混入がない状態においては、第二臭気検知センサにおける検知臭気強度は、通常、図2(a)の強度h1程度であるので、この強度h1を常時第二臭気検知センサにて監視し、それが急上昇すると油臭の発生と判断し、その際に必要に応じて第一臭気検知センサにおける検知臭気強度の上昇によりそれを確認することにより油臭の有無を、しかして河川水への炭化水素油の混入を検知することができる。
【0026】
実施の形態2.
図4は、本発明の臭気管理装置における実施の形態2の概略構成図であって、第一臭気検知センサ1と第二臭気検知センサ2とは、被管理流体を輸送する輸送管3に直列に設置されており、この点において実施の形態2は前記実施の形態1と異なり、その他の点は同じである。実施の形態2は、輸送管3の構造が簡単であるので、臭気管理装置の製造コストが低廉となる経済的利点がある。
【0027】
実施の形態3.
図5は、本発明の臭気管理装置における実施の形態3の概略構成図であって、第一臭気検知センサ1と第二臭気検知センサ2とは、輸送管3の主管31から分岐した分岐管32と分岐管33にそれぞれ設置されており、また分岐管32には第一臭気検知センサ1の前に前記した開閉装置の一例としてのバルブ4が設けられており、また分岐管33には第二臭気検知センサ2の前にバルブ5が設けられている。
【0028】
実施の形態3において、異臭(油臭)の発生を第一臭気検知センサ1により検知した後はバルブ4を閉じてバルブ5を開き、第二臭気検知センサ2により異臭の消滅時点を検知させ、その間に第一臭気検知センサ1を洗浄してつぎの異臭の発生の検知に備えさせることができる。
【0029】
実施の形態4.
図6は、本発明の臭気管理装置における実施の形態4の概略構成図であって、第一臭気検知センサ1の前後に第二臭気検知センサ2が設置されている。二基の第二臭気検知センサ2を設置することにより、前記した異臭の消滅時点あるいは異臭の発生がないことを一層確実に検知することができる。
【0030】
実施の形態5.
実施の形態5では、前記実施の形態1〜4のいずれかを利用して前記図2(a)、(b)の曲線g1、g2を得、曲線g1における臭気強度の低下と曲線g2における臭気強度の低下とをAND条件として、そのAND条件が成立した状態をもって異臭なしと判定する。このようにすることにより、異臭なしの判定の信頼性が向上する。
【0031】
本発明の臭気管理方法は、前記の実施の形態1〜5に制限されるものではなく、種々の変形形態を包含する。即ち第一臭気検知センサとしては、前記の水晶振動子センサに代えて他のセンサ、例えばパルス蛍光法を利用した油膜検出器、レーザの反射光の偏向比を計測する油膜センサなどであってもよく、第二臭気検知センサとしては、前記の半導体式センサに代えて他のセンサ(表面波素子、導電性高分子、金属酸化物もしくは半導体酸化物、表面プラズモン利用デバイスなど)や検出器(熱伝導度検出器、水素炎イオン検出器、光イオン化検出器など)などであってもよい。
なお、これまで、第一の臭気検知センサは目的の異臭を選択的に検知すると述べてきたが、選択的にというのは、目的の異臭以外には全く応答しないということではない。
さらに臭気以外の物質の検知や装置の管理にも応用できる。すなわち、検知目的物質に選択的に応答するが検知速度の遅い第一の検知センサと、検知目的物質以外の他の物質に応答するが検知速度の速い第二の検知センサの組み合わせにより、目的物質の有無を効果的に検知することが可能となる。また、この組み合わせを用いて、目的物質を発生する製造装置等を効果的に管理することが可能となる。
【0032】
【発明の効果】
本発明の臭気管理装置は、以上説明した通り、(1)被管理流体に含まれることのある炭化水素油の油臭を選択的に検知可能であるが上記油臭に対する検知速度が遅い水晶振動子センサ一対の白金属合金線コイルの間にプレス成形した金属酸化物半導体を塗布し焼結した構造を有すると共に上記油臭のみならず上記被管理流体に含まれる他の臭気をも上記金属酸化物半導体の表面での吸着による熱伝導度の変化および電気伝導度の変化を上記白金属合金線コイルの両端よりみた抵抗値の変化として上記油臭と上記臭気とを検知する半導体センサを備えていると水晶振動子センサにおける検知臭気強度の上昇開始時点をもって油臭の発生時点とし、半導体センサにおける検知臭気強度の急低下時点をもって上記臭気の消滅時点として必要箇所に警報を発することができる。あるいは河川水への炭化水素油の混入がない常態における臭気強度を半導体センサにより監視し、それが急上昇すると油臭の発生と判断することができる。
【0033】
また(2)上記(1)において、被管理流体の流れの方向に上記水晶振動子センサと上記半導体センサとを直列に設置したものであると、前記の輸送管の構造が簡単であるので、臭気管理装置の製造コストが低廉となる経済的効果がある。
【0034】
また(3)上記(1)において、被管理流体の流れの方向に上記水晶振動子センサと上記半導体センサとを並列に設置し、且つ水晶振動子センサへの上記被管理流体の供給路を開閉する第一開閉装置と上記半導体センサへの上記被管理流体の供給路を開閉する第二開閉装置とを備えたものであると、異臭の発生を水晶振動子センサにより検知した後は、上記第一開閉装置を閉じて上記第二開閉装置を開き、半導体センサにより臭気の消滅時点を検知させ、その間に水晶振動子センサを洗浄してつぎの油臭の発生の検知に備えさせることができる。
【0035】
また(4)上記(1)〜(3)のいずれか一項において、上記被管理流体は、浄水場に供給される水と接するガス、または浄水場内の水と接するガス、または浄水場から排配水される水と接するガスであると、浄水場に供給される河川水への炭化水素油の混入を事前に知ることにより、それの浄水場への流入を一時阻止して、その間に混入した炭化水素油の除去作業を行なうことができる。
【0036】
本発明の臭気管理方法は、以上説明した通り、(5)被管理流体に含まれることのある炭化水素油の油臭を選択的に検知可能であるが上記油臭に対する検知速度が遅い第一臭気検知センサ、検知速度は速いが上記油臭のみならず上記被管理流体中に含まれる他の臭気をも検知する第二臭気検知センサを用い、上記第一臭気検知センサにおける検知臭気強度の上昇開始時点をもって上記油臭の発生時点とし、上記第二臭気検知センサにおける検知臭気強度の急低下時点をもって上記油臭の消滅時点とするものであり、(6)上記第一臭気検知センサと上記第二臭気検知センサを用い、上記第一臭気検知センサにおける検知臭気強度の低下開始時点と上記第二臭気検知センサにおける検知臭気強度の急低下時点との両時点をもって上記油臭の消滅時点とするものえあり、(7)上記第一臭気検知センサと上記第二臭気検知センサを用い、上記第二臭気検知センサにおける検知臭気強度の急上昇の有無を検知するものであると、前記(1)で述べた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の臭気管理装置における実施の形態1の概略構成図。
【図2】 実施の形態1を用いて検知された、被管理流体の一例としての河川水の臭気についての臭気強度の時間的変化を示すグラフ。
【図3】 実施の形態1を用いて検知された、油臭を含まない空気についての臭気強度の時間的変化を示すグラフ。
【図4】 本発明の臭気管理装置における実施の形態2の概略構成図。
【図5】 本発明の臭気管理装置における実施の形態3の概略構成図。
【図6】 本発明の臭気管理装置における実施の形態4の概略構成図。
【図7】 水晶振動子センサを用いて検知された、油臭を含む河川水の臭気についての臭気強度の時間的変化を示すグラフ。
【符号の説明】
1 水晶振動子センサ、2 半導体式センサ、3 輸送管、31 主管、32 分岐管32、33 分岐管。

Claims (8)

  1. 被管理流体に含まれることのある炭化水素油の油臭を選択的に検知可能であるが上記油臭に対する検知速度が遅い水晶振動子センサ一対の白金属合金線コイルの間にプレス成形した金属酸化物半導体を塗布し焼結した構造を有すると共に上記油臭のみならず上記被管理流体に含まれる他の臭気をも上記金属酸化物半導体の表面での吸着による熱伝導度の変化および電気伝導度の変化を上記白金属合金線コイルの両端よりみた抵抗値の変化として上記油臭と上記臭気とを検知する半導体センサを備え、上記水晶振動子センサと上記半導体センサの動作から上記油臭の有無を判定するようにしたことを特徴とする臭気管理装置。
  2. 上記被管理流体の流れの方向に上記水晶振動子センサと上記半導体センサとを直列に設置したことを特徴とする請求項1記載の臭気管理装置。
  3. 上記被管理流体の流れの方向に上記水晶振動子センサと上記半導体センサとを並列に設置し、且つ上記水晶振動子センサへの上記被管理流体の供給路を開閉する第一開閉装置と上記半導体センサへの上記被管理流体の供給路を開閉する第二開閉装置とを備えたことを特徴とする請求項1記載の臭気管理装置。
  4. 上記被管理流体は、浄水場に供給される水と接するガス、または浄水場内の水と接するガス、または浄水場から排配水される水と接するガスであることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項記載の臭気管理装置。
  5. 被管理流体に含まれることのある炭化水素油の油臭を選択的に検知可能であるが上記油臭に対する検知速度が遅い第一臭気検知センサ、検知速度は速いが上記油臭のみならず上記被管理流体中に含まれる他の臭気をも検知する第二臭気検知センサを用い、上記第一臭気検知センサにおける検知臭気強度の上昇開始時点をもって上記油臭の発生時点とし、上記第二臭気検知センサにおける検知臭気強度の急低下時点をもって上記油臭の消滅時点とすることを特徴とする臭気管理方法。
  6. 被管理流体に含まれることのある炭化水素油の油臭を選択的に検知可能であるが上記油臭に対する検知速度が遅い第一臭気検知センサ、検知速度は速いが上記油臭のみならず上記被管理流体中に含まれる他の臭気をも検知する第二臭気検知センサを用い、上記第一臭気検知センサにおける検知臭気強度の低下開始時点と上記第二臭気検知センサにおける検知臭気強度の急低下時点との両時点をもって上記油臭の消滅時点とすることを特徴とする臭気管理方法。
  7. 被管理流体に含まれることのある炭化水素油の油臭を選択的に検知可能であるが上記油臭に対する検知速度が遅い第一臭気検知センサ、検知速度は速いが上記油臭のみならず上記被管理流体中に含まれる他の臭気をも検知する第二臭気検知センサを用い、上記第二臭気検知センサにおける検知臭気強度の急上昇の有無を検知することを特徴とする臭気管理方法。
  8. 上記第一臭気検知センサは水晶振動子センサであり、上記第二臭気検知センサは、一対の白金属合金線コイルの間にプレス成形した金属酸化物半導体を塗布し焼結した構造を有すると共に上記油臭のみならず上記被管理流体に含まれる他の臭気をも上記金属酸化物半導体の表面での吸着による熱伝導度の変化および電気伝導度の変化を上記白金属合金線コイルの両端よりみた抵抗値の変化として上記油臭と上記臭気とを検知する半導体センサであることを特徴とする請求項5〜請求項7のいずれか一項記載の臭気管理方法。
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