JP3829326B2 - バルブゲート式金型装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱可塑性樹脂の射出成形などに用いられるバルブゲート式金型装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
製品キャビティへのゲートまでの材料通路内の成形材料である樹脂を加熱して常時溶融状態に保つホットランナー金型装置において、ゲートをピン体であるバルブピンにより機械的に開閉するバルブゲート式金型装置が知られている。なお、ホットランナー金型装置は、成形能率を高めることを目的としたものであり、ゲートを閉じるのは、型開時などにゲートから樹脂が漏れるのを防止するためである。
【0003】
図4は、この種のバルブゲート式金型装置におけるバルブ装置101の一例を示している。同図において、102は筒状のバルブケーシングで、このバルブケーシング102は、マニホールドに接続されるとともに、固定型の本体部103に形成された組み込み孔104内に挿入されるものである。そして、バルブケーシング102は、そのマニホールド側の端部の径大部105と、反対側のゲート106側の端部の外周面に固定された固定リング107とが前記組み込み孔104に嵌合していることにより本体部103に支持されており、他の部分では、バルブケーシング102と本体部103との間には断熱層をなす隙間が形成されている。また、バルブケーシング102の内部は、前記ゲート106に連通する材料通路108になっている。そして、この材料通路108を貫通して、図示上下方向に移動してゲート106を開閉するバルブピン112が設けられる。また、前記バルブケーシング102の外周面には、材料通路108内の樹脂を加熱するヒーター109が設けられているとともに、このヒーター109を外周側から覆う筒状のヒーターカバー110が固定されている。
【0004】
前述のように、材料通路108内の樹脂はヒーター109の加熱により常時溶融状態に保たれるが、ゲート106から製品キャビティ111内に充填された樹脂は固化させるために冷却しなければならない。しかも、成形能率を高めるためには、速やかに冷却することが望ましい。したがって、バルブケーシング102とこのバルブケーシング102を内部に組み込んである固定型の本体部103の間の断熱が重要である。この断熱のために、バルブケーシング102やヒーター109を覆うヒーターカバー110の外面と、これらを組み込む組み込み孔104の内面との間には、断熱層をなす隙間を形成しており、バルブケーシング102の外面と組み込み孔104の内面とは小範囲でのみ接触させている。
【0005】
このようにバルブケーシング102と固定型の本体部103を小範囲で接触させ、ヒーター109による加熱効率を高めるようにしているが、上述したようなバルブゲート式金型装置において、反ゲート106側の径大部105より中央部で高い傾向を示す。これは、固定型の本体部103に対して、バルブケーシング102の径大部105が接触しているため、この接触部を通じてバルブケーシング102から固定型の本体部103へ熱が逃げることなどに起因する。
【0006】
また、バルブケーシング102と固定型の本体部103に固定リング107を設け、この固定リング107を小範囲で接触させ、バルブケーシング102側からヒーター109による加熱効率を高めるようにしているが、固定リング107の熱伝導による熱の移動は避けられないため、バルブケーシング102において、ヒーター109の中間部よりゲート106側の温度が低下し、材料通路108全体を均一に加熱することができなかった。
【0007】
本発明は、このような問題点を解決しようとするもので、バルブケーシングの反ゲート側における材料通路の断熱性に優れたバルブゲート式金型装置を提供することを目的とし、また、バルブケーシングの反ゲート側における材料通路の断熱性に優れたバルブゲート式金型装置を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明のバルブゲート式金型装置は、前記目的を達成するために、互いに開閉し型閉時に製品キャビティを相互間に形成する複数の型体と、これら型体のうち製品キャビティへ開口するゲートを有する型体に設けられたバルブ装置とを備え、このバルブ装置は、前記型体に形成された組み込み孔内に組み込まれると共に材料通路を内部に形成したバルブケーシングと、前記バルブケーシングの内部に設けられ前記ゲートを開閉するピン体と、前記バルブケーシングに設けられた加熱手段とを有し、前記バルブケーシングの反ゲート側を前記組み込み孔に嵌合し、前記バルブケーシングの反ゲート側面に前記材料通路の入口部を有し、前記バルブケーシングのゲート側を前記組み込み孔に嵌合し、前記バルブケーシングに前記材料通路を囲むゲート側空気断熱層を設けたバルブゲート式金型装置において、前記入口部の周囲の前記反ゲート側面に、該反ゲート側面に開口する溝からなる空気断熱層を設け、前記バルブケーシングに、前記ピン体を挿通する入れ子を形成し、この入れ子を装着する装着孔を前記バルブケーシングに設け、前記入れ子と前記装着孔との間に、前記入れ子の外周に形成した溝により前記ゲート側空気断熱層を設けたものである。
【0009】
成形時には、複数の型体を型閉してこれら型体間に製品キャビティを形成するとともに、ピン体を移動させてゲートを開放し、材料通路からゲートを介して製品キャビティ内に熱可塑性樹脂などの成形材料を流入させる。そして、製品キャビティ内に成形材料が充填された後、ピン体を移動させてゲートを閉塞する。さらに、製品キャビティ内の成形材料が固化した後、複数の型体を開き、成形された製品を離型させて取り出す。その後、再び型閉して以上の成形サイクルを繰り返すが、全成形サイクルを通じて、バルブケーシングの材料通路内の成形材料はヒーターの加熱により常時溶融状態に保たれる。
【0010】
そして、組み込み孔に組み込むバルブケーシングは、反ゲート側が組み込み孔に嵌合することにより、型体に支持され、この嵌合支持構造において、材料通路の入口部の周囲に設けた空気断熱層により、反ゲート側において材料通路と外部との断熱性を向上することができる。
【0011】
また、前記空気断熱層が前記反ゲート側面に開口する溝であるから、空気断熱層を簡易に構成することができる。
【0012】
また、組み込み孔に組み込むバルブケーシングは、ゲート側が組み込み孔に嵌合することにより、型体に支持され、この嵌合支持構造において、ゲート側の材料通路を囲むゲート側空気断熱層により、ゲート側において材料通路と外部との断熱性を向上することができる。
【0013】
さらに、入れ子の外周に溝を形成し、その溝を装着孔により塞ぐことにより、ゲート側空気断熱層を容易に形成することができる。
【0014】
【発明の実施形態】
以下、本発明のバルブゲート式金型装置の第1実施形態について、図1〜図3を参照しながら説明する。まず、射出成形用金型装置の構成を説明する。1は第1の型体としての固定型、2は第2の型体としての可動型で、これら固定型1および可動型2は、図示上下方向(型開閉方向)へ移動して互いに開閉し、型閉時に相互間に製品形状の製品キャビティ3を形成するものである。
【0015】
前記固定型1は、製品キャビティ3を形成する固定側型板6と、前記固定側型板6の裏側(可動型2と反対側)に固定された固定側受け板7と、この固定側受け板7の裏側にスペーサーブロックを介して固定された固定側取り付け板(図示せず)とを備えている。この固定側取り付け板は、射出成形機の固定側プラテンに取り付けられる。そして、前記固定側取り付け板には、ローケートリングと、射出成形機の成形材料供給装置である加熱シリンダー装置のノズルが接続されるスプルーブッシュとが固定されている。このスプルーブッシュの内部は、材料通路であるスプルーになっている。また、スプルーブッシュには、スプルーを加熱してその内部の成形材料である熱可塑性樹脂を常時溶融状態に保つ加熱手段であるヒーターが設けられている。また、固定側受け板7と固定側取り付け板との間には、マニホールド8が設けられている。
【0016】
そして、このマニホールド8の内部には、前記スプルーを各製品キャビティ3へ分岐させる材料通路であるランナー9が形成されている。また、マニホールド8には、ランナー9を加熱してその内部の熱可塑性樹脂を常時溶融状態に保つ加熱手段であるヒーター10が設けられている。
【0017】
前記固定型1にはダイレクトゲート20が形成され、このダイレクトゲート20は固定側型板6に形成されている。また、前記固定型1には、ダイレクトゲート20を開閉するゲート開閉手段であるバルブ装置21が組み込まれている。
【0018】
つぎに、このバルブ装置21の構成を説明する。固定型1の本体部を構成する前記固定側受け板7には、前記型開閉方向に貫通する組み込み孔22が形成されており、さらに、本体部たる前記固定側型板6の内部には、前記組み込み孔22に通じる組み込み孔23が形成され、この組み込み孔23の先端に、製品キャビティ3に連通して前記ゲート20が設けられている。そして、それら組み込み孔22,23内にほぼ筒状のバルブケーシング25が組み込まれている。このバルブケーシング25は、径小部たる本体部26の反ゲート20側に、径大部たるフランジ部27を一体に有し、前記マニホールド8および固定側受け板7に固定されている。そして、それら本体部26及びフランジ部27の外周面は円柱面状をなす。また、バルブケーシング25のゲート20側である先端部28はテーパ状の先細り形状をなす。
【0019】
また、バルブケーシング25の中心には、前記型開閉方向のバルブピン挿通孔31が貫通形成され、このバルブピン貫通孔31にほぼ円柱状のバルブピン32が摺動可能に支持され、このバルブピン32は図示していない油圧シリンダー装置などの駆動装置の駆動により前記型開閉方向に移動して前記ゲート20を開閉する。このバルブピン32は先端部にストレート部として形成されたゲート閉塞部33がゲート20に挿脱自在に嵌合してこのゲート20を閉じるものである。また、バルブピン32は前記型開閉方向を軸方向としている。
【0020】
前記バルブケーシング25内には、前記バルブピン32と離れた位置であってバルブピン挿通孔31の周囲に材料通路34が形成されており、この材料通路34は前記フランジ部27の反ゲート側面35に入口部36を有し、この入口部36に前記ランナー9が接続される。前記入口部36は材料通路34の他の部分より断面積が大きく形成され、該入口部36からゲート側に向って入口直線部37が形成され、この入口直線部37のゲート側には径小になるテーパ部38が設けられている。前記材料通路34は前記テーパ部38のゲート側端からゲート側に向って中央直線部39を有し、この中央直線部39のゲート側と前記バルブピン挿通孔31の開口端部31Aとを材料通路34の斜設部40により連結している。この斜設部40はバルブピン挿通孔31に対して斜設されていると共に、該挿通孔31を含む同一平面上に位置し、開口端部31Aに向ってテーパー状に僅かに断面積が縮小している。
【0021】
前記バルブケーシング25の本体部26の外周面には、前記材料通路34を加熱する加熱手段たるコイルヒーター41およびこのヒーター41を外側から覆うほぼ円筒状のヒーターカバー42が嵌合されている。
【0022】
前記バルブケーシング25のゲート側の端部の外周面には固定リング43が設けられ、この固定リング43が前記組み込み孔23の円柱状の嵌合孔23Aに嵌合することによりバルブケーシング25のゲート側が型体である固定側側板6に位置決め状態で支持固定され、一方、前記バルブケーシング25のフランジ部27の先端側に組み込み孔嵌合部44を設け、この組み込み孔嵌合部44の外周面が前記組み込み孔22内に形成された略円柱面状の径大嵌合受部22Aに嵌合している。これにより、バルブケーシング25のフランジ部27のゲート側が型体である固定側受け板7に位置決め状態で支持固定されている。
【0023】
次に、前記バルブケーシング25の製造方法について説明する。前記バルブケーシング25の中央は入れ子51に形成され、この入れ子51の中央は前記バルブピン挿通孔31が形成されており、図1及び図3に示すように、その入れ子51は円柱状の外周面52を有すると共に、ゲート側は略円錐状の先端面53が形成されている。また、バルブケーシング25には、前記入れ子51を反ゲート側から装着する装着孔54が形成され、この装着孔54は入れ子51の外周に対応した形状をなし、前記外周面52に対応して内周面55を有する。
【0024】
また、前記入れ子51の外周には前記材料通路34の一部を形成する溝134が形成され、この溝134は前記入口直線部37と中央直線部39に対応して、入口直線形成部137と中央直線形成部139とを備え、これら形成部137,139の断面はほぼ同一形状であり、外面から同一深さ位置に中心Sを有する円弧状溝に形成されている。また、前記入口直線形成部137に対応して、前記装着孔54の内周面55に直線成形部137A及びテーパ形成部138が形成され、前記直線成形部137,137Aを合せてなる前記入口直線部37の断面は円形となる。
【0025】
前記入れ子51の反ゲート側には鍔部56が周設され、この鍔部56が当接する段部57が前記装着孔54に形成されている。
【0026】
また、嵌合孔23Aと固定リング43の嵌合箇所より反ゲート側には、バルブケーシング25の外周と組み込み孔22,23との間に間隙を設けることにより、空気断熱層58が形成されている。また、前記バルブケーシング25の先端側と組み込み孔23との間には隙間59が設けられ、この隙間59が材料通路34及びゲート20に連通することにより成形材料である樹脂が侵入して樹脂断熱層が形成される。
【0027】
また、本発明の特徴的構成として、図1及び図3に示すように、入れ子51のゲート側の外周面52に、前記斜設部40を囲むように、溝61を形成し、この溝61と装着孔54の内周面との間にゲート側空気断熱層62を形成する。前記バルブケーシング25の本体部26には、ゲート側空気断熱層62に連通する孔状の連通路63を形成し、この連通路63がゲート空気断熱層62と外部とを連通している。したがって、加熱によりゲート側空気断熱層62の空気が膨張してもこれを前記空気断熱層58に逃すことができる。
【0028】
さらに、前記フランジ部27には、前記入口直線部37を囲む溝により空気断熱層64を形成している。この空気断熱層64はバルブピン挿通孔31を中心とした環状をなし、その深さはフランジ部27の厚さの略2分の1以下に形成されている。
【0029】
そして、前記装着孔54に挿入した入れ子51を焼き嵌めを用いて固定し、或いはロウ付け又は拡散接合により固定する。この拡散接合により固定の際には、該拡散接合は、接合界面間での接触過程、接触面の密着化が時間とともに進む過程、接合境界が消失する過程を経て接合されるものであり、接触過程では加圧によるすべり変形、表面被膜の破壊、移動により、次の過程では空孔拡散、境界拡散、すなわち転位の移動によって密着化が進む過程、さらに次の過程では再結晶や結晶の成長などによる新しい結晶組織の形成や、接合境界に存在する被膜、介在物などの分解あるいは溶解などに関与し、ほぼ完全な接合がなされる。具体的には溶剤を用いた拡散溶接では、ニッケル合金、例えばBNiなどからなる溶剤を用い、この溶剤を加熱して溶融させ、毛細管現象により接合すべき材料間、つまり、入れ子51の外周と装着孔54に浸透させる。そして、拡散接合では、接合部において材料組織が変成を生じ、強固に接合され、材料通路34における材料漏れなどを完全に防止できる。
【0030】
つぎに、前記の構成について、その作用を説明する。まず固定型1と可動型2とを型閉して、これら固定型1および可動型2間に製品キャビティ3を形成した後、バルブピン32を可動型2から離れる方向へ移動させてゲート20を開放する。そして、射出成形機から固定型1内に熱可塑性の成形材料である溶融した熱可塑性樹脂を射出する。この樹脂は、マニホールド8のランナー9などを通り、さらに、入口部36から螺旋状の材料通路34を通ってバルブケーシング25の先端部の開口端部31A及びゲート20から製品キャビティ3内に流入する。そして、このようにして溶融樹脂が製品キャビティ3に充填された後、保圧を経て、バルブピン32が可動型2の方へ移動し、ゲート20に嵌合してこのゲート20を閉じる。そして、製品キャビティ3内の樹脂が冷却して固化した後、固定型1と可動型2とを型開して、製品キャビティ3内の樹脂すなわち成形された製品を取り出す。その後、再び型閉して以上の成形サイクルを繰り返す。
【0031】
そして、組み込み孔22,23に組み込むバルブケーシング25は、径大部たるフランジ部27が径大嵌合受部22Aに嵌合することより、位置決めされ、ゲート側においては固定リング43が嵌合孔23Aに嵌合することにより位置決めされる。このような位置決め構造を備えたバルブケーシング25において、反ゲート側に材料通路34を囲む空気断熱層64を設けると共に、ゲート側に材料通路34を囲むゲート側空気断熱層62を設けることにより、バルブケーシング25の両側における断熱性を向上することができる。したがって、嵌合構造により熱の移動し易かったバルブケーシング25の両側の温度を中央側に近付けることができ、材料通路34全体を均一に加熱することができる。
【0032】
このように本実施形態では、請求項1に対応して、互いに開閉し型閉時に製品キャビティ3を相互間に形成する複数の型体たる固定型1及び可動型2と、これら型体のうち製品キャビティ3へ開口するゲート20を有する型体たる固定型1に設けられたバルブ装置21とを備え、このバルブ装置21は、型体たる固定型1に形成された組み込み孔22,23内に組み込まれると共に材料通路34を内部に形成したバルブケーシング25と、バルブケーシング25の内部に設けられゲート20を開閉するピン体たるバルブピン32と、バルブケーシング25に設けられた加熱手段たるヒーター41とを有し、記バルブケーシング25の反ゲート側を組み込み孔22に嵌合し、バルブケーシング25の反ゲート側面35に材料通路34の入口部36を有するバルブゲート式金型装置において、入口部36の周囲に空気断熱層64を設けたから、成形時には、複数の固定型1と可動型2を型閉してこれら固定型1と可動型2間に製品キャビティ3を形成するとともに、バルブピン32を移動させてゲート20を開放し、材料通路34からゲート20を介して製品キャビティ3内に熱可塑性樹脂などの成形材料を流入させる。そして、製品キャビティ3内に成形材料が充填された後、バルブピン32を移動させてゲート20を閉塞する。さらに、製品キャビティ3内の成形材料が固化した後、固定型1と可動型2とを開き、成形された製品を離型させて取り出す。その後、再び型閉して以上の成形サイクルを繰り返すが、全成形サイクルを通じて、バルブケーシング25の材料通路34内の成形材料はヒーター41の加熱により常時溶融状態に保たれる。
【0033】
そして、組み込み孔22,23に組み込むバルブケーシング25は、反ゲート側が組み込み孔22に嵌合することにより、可動型1に支持され、この嵌合支持構造において、材料通路34の入口部36の周囲に設けた空気断熱層64により、反ゲート側において材料通路34と外部との断熱性を向上することができる。
【0034】
また、このように本実施形態では、請求項に対応して、入口部 36 の周囲の反ゲート側面 35 に、該反ゲート側面 35 に開口する溝からなる空気断熱層 64 を設けたから、空気断熱層64を簡易に構成することができる。
【0035】
また、このように本実施形態では、請求項に対応して、バルブケーシング25のゲート側を組み込み孔23に嵌合し、バルブケーシング25の内部に材料通路34を囲むゲート側空気断熱層62を設けたから、組み込み孔23に組み込むバルブケーシング25は、ゲート側が組み込み孔23に嵌合することにより、固定型1に支持され、この嵌合支持構造において、ゲート側の材料通路34を囲むゲート側空気断熱層62により、ゲート側において材料通路34と外部との断熱性を向上することができる。
【0036】
さらに、このように本実施形態では、請求項に対応して、バルブケーシング25に、ピン体たるバルブピン32を挿通する入れ子51を形成し、この入れ子51を装着する装着孔54をバルブケーシング25に設け、入れ子51と装着孔54との間に、入れ子 51 の外周に形成した溝 61 によりゲート側空気断熱層62を設けたから、入れ子51の外周に形成した溝61を装着孔54により塞ぐことにより、ゲート側空気断熱層62を容易に形成することができる。
【0037】
また、実施形態上の効果として、バルブピン32と離れた位置に材料通路34が形成されているから、溶融樹脂がバルブピン32と離れて流れるため、樹脂の流れがバルブピン32から抵抗を受けないから、高圧高速充填が可能となる。また、バルブケーシング25にバルブピン32を挿通するバルブピン挿通孔31を形成し、このバルブピン貫通孔31の周囲に材料通路34が形成されているから、溶融樹脂がバルブピン挿通孔31の周囲に形成された材料通路34を流れるため、溶融樹脂の流れがバルブピン32から抵抗を受けない。また、直線部37の断面積を他より大きく形成したから、ランナー9との接続が容易且つ確実になり、さらに、テーパ部38を設けることにより入口直線部37の溶融樹脂がスムーズに中央部39へと流れ込む。また、斜設部40は、開口端部31Aに向ってテーパー状に僅かに断面積が縮小するから、溶融樹脂の流れが絞られ、さらに、型開閉方向に形成された開口端部31Aにより型開閉方向へと流れて、ゲート20より製品キャビティ3へと充填される。
【0038】
なお、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である
【0039】
【発明の効果】
請求項1の発明のバルブゲート式金型装置は、互いに開閉し型閉時に製品キャビティを相互間に形成する複数の型体と、これら型体のうち製品キャビティへ開口するゲートを有する型体に設けられたバルブ装置とを備え、このバルブ装置は、前記型体に形成された組み込み孔内に組み込まれると共に材料通路を内部に形成したバルブケーシングと、前記バルブケーシングの内部に設けられ前記ゲートを開閉するピン体と、前記バルブケーシングに設けられた加熱手段とを有し、前記バルブケーシングの反ゲート側を前記組み込み孔に嵌合し、前記バルブケーシングの反ゲート側面に前記材料通路の入口部を有し、前記バルブケーシングのゲート側を前記組み込み孔に嵌合し、前記バルブケーシングに前記材料通路を囲むゲート側空気断熱層を設けたバルブゲート式金型装置において、前記入口部の周囲の前記反ゲート側面に、該反ゲート側面に開口する溝からなる空気断熱層を設け、前記バルブケーシングに、前記ピン体を挿通する入れ子を形成し、この入れ子を装着する装着孔を前記バルブケーシングに設け、前記入れ子と前記装着孔との間に、前記入れ子の外周に形成した溝により前記ゲート側空気断熱層を設けたものであり、反ゲート側において材料通路と外部との断熱性を向上することができ、また、空気断熱層を簡易に構成することができ、また、ゲート側において材料通路と外部との断熱性を向上することができ、また、ゲート側空気断熱層を容易に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバルブゲート式金型装置の一実施形態を示す断面図である。
【図2】同上、バルブ装置の平面図である。
【図3】同上、入れ子のゲート側の正面図である。
【図4】従来例を示すバルブゲート式金型装置の断面図である。
【符号の説明】
1 固定型
2 可動型
3 製品キャビティ
20 ゲート
21 バルブ装置
22 組み込み孔
23 組み込み孔
25 バルブケーシング
31 バルブピン挿通孔
32 バルブピン(ピン体)
34 材料通路
36 入口部
41 バンドヒーター(加熱手段)
51 入れ子
54 装着孔
61 溝
62 ゲート側空気断熱層
64 空気断熱層

Claims (1)

  1. 互いに開閉し型閉時に製品キャビティを相互間に形成する複数の型体と、これら型体のうち製品キャビティへ開口するゲートを有する型体に設けられたバルブ装置とを備え、このバルブ装置は、前記型体に形成された組み込み孔内に組み込まれると共に材料通路を内部に形成したバルブケーシングと、前記バルブケーシングの内部に設けられ前記ゲートを開閉するピン体と、前記バルブケーシングに設けられた加熱手段とを有し、前記バルブケーシングの反ゲート側を前記組み込み孔に嵌合し、前記バルブケーシングの反ゲート側面に前記材料通路の入口部を有し、前記バルブケーシングのゲート側を前記組み込み孔に嵌合し、前記バルブケーシングに前記材料通路を囲むゲート側空気断熱層を設けたバルブゲート式金型装置において、前記入口部の周囲の前記反ゲート側面に、該反ゲート側面に開口する溝からなる空気断熱層を設け、前記バルブケーシングに、前記ピン体を挿通する入れ子を形成し、この入れ子を装着する装着孔を前記バルブケーシングに設け、前記入れ子と前記装着孔との間に、前記入れ子の外周に形成した溝により前記ゲート側空気断熱層を設けたことを特徴とするバルブゲート式金型装置。
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