JP2003291182A - バルブゲート式金型装置 - Google Patents

バルブゲート式金型装置

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JP2003291182A
JP2003291182A JP2002096247A JP2002096247A JP2003291182A JP 2003291182 A JP2003291182 A JP 2003291182A JP 2002096247 A JP2002096247 A JP 2002096247A JP 2002096247 A JP2002096247 A JP 2002096247A JP 2003291182 A JP2003291182 A JP 2003291182A
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gate
valve
heater
mold
valve casing
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JP2002096247A
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Yoshihiro Horikawa
義広 堀川
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Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バルブケーシングのゲート側と型体との嵌合
部分における断熱性を高め、かつ製造管理が容易なバル
ブゲート式金型装置を提供する。 【解決手段】 バルブ装置21は、固定型1に形成された
組み込み孔22,23内に組み込まれると共に材料通路28を
内部に形成したバルブケーシング25と、バルブケーシン
グ25の内部に設けられゲート20を開閉するバルブピン41
と、バルブケーシング25に設けられたヒーター51と、こ
のヒーター51を覆うヒーターカバー52とを有する。前記
ヒーターカバー52はヒーター51を覆うカバー本体53と組
み込み孔23に嵌合する嵌合リング部54とを一体に有する
と共に、それらカバー本体53と嵌合リング部54との間に
間隙断熱層60を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂の射
出成形などに用いられるバルブゲート式金型装置に関す
る。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】製品キャビティへのゲ
ートまでの材料通路内の成形材料である樹脂を加熱して
常時溶融状態に保つホットランナー金型装置において、
ゲートをバルブピンにより機械的に開閉するバルブゲー
ト式金型装置が知られている。なお、ホットランナー金
型装置は、成形能率を高めることを目的としたものであ
り、ゲートを閉じるのは、型開時などにゲートから樹脂
が漏れるのを防止するためである。
【0003】図5は、この種のバルブゲート式金型装置
におけるバルブ装置101の一例を示している。同図にお
いて、102は筒状のバルブケーシングで、このバルブケ
ーシング102は、マニホールドに接続されるとともに、
固定型の本体部103に形成された組み込み孔104内に挿入
されるものである。そして、バルブケーシング102は、
そのマニホールド側の端部の径大部105と、反対側のゲ
ート106側の端部の外周面に固定された固定リング107と
が前記組み込み孔104に嵌合していることにより本体部1
03に支持されており、他の部分では、バルブケーシング
102と本体部103との間には断熱層をなす隙間が形成され
ている。また、バルブケーシング102の内部は、前記ゲ
ート106に連通する材料通路108になっている。そして、
この材料通路108を貫通して、図示上下方向に移動して
ゲート106を開閉するバルブピン112が設けられる。ま
た、前記バルブケーシング102の外周面には、材料通路1
08内の樹脂を加熱するヒーター109が設けられていると
ともに、このヒーター109を外周側から覆う筒状のヒー
ターカバー110が固定されている。
【0004】前述のように、材料通路108内の樹脂はヒ
ーター109の加熱により常時溶融状態に保たれるが、ゲ
ート106から製品キャビティ111内に充填された樹脂は固
化させるために冷却しなければならない。しかも、成形
能率を高めるためには、速やかに冷却することが望まし
い。したがって、バルブケーシング102とこのバルブケ
ーシング102を内部に組み込んである固定型の本体部103
との間の断熱が重要である。この断熱のために、バルブ
ケーシング102やヒーター109を覆うヒーターカバー110
の外面と、これらを組み込む組み込み孔104の内面との
間には、断熱層をなす隙間を形成しており、バルブケー
シング102の外面と組み込み孔104の内面とは小範囲での
み接触させている。
【0005】この場合、バルブケーシング102と固定型
の本体部103に固定リング107を設け、この固定リング10
7を小範囲で接触させ、バルブケーシング102側からヒー
ター109による加熱効率を高めるようにしているが、固
定リング107の熱伝導による熱の移動は避けられないた
め、バルブケーシング102において、ヒーター109の中間
部よりゲート側の温度が低下し、材料通路108全体を均
一に加熱することができなかった。
【0006】また、固定リング107の分だけ、ヒーター1
09は反ゲート側に離れた位置となり、ヒーター109をゲ
ート側に近付けることができなかった。
【0007】さらに、バルブケーシング102における長
さ方向の熱収縮は、組み込み孔104に対する固定リング1
07の移動により吸収することができるが、固定リング10
7に本体部103と異なる断熱材料等を用いて両者の熱膨張
率が異なる場合、組み込み孔104と固定リング107との間
で熱膨張により応力が発生することが懸念される。
【0008】また、従来はヒーターカバー110と固定リ
ング107の2つの部材をバルブケーシング102に組み付
け、かつ位置合わせする必要があるため、工数及び部品
の寸法管理が煩雑となる面があった。
【0009】本発明は、このような問題点を解決しよう
とするもので、バルブケーシングのゲート側と型体との
嵌合部分における断熱性を高め、かつ製造管理が容易な
バルブゲート式金型装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明のバルブ
ゲート式金型装置は、前記目的を達成するために、互い
に開閉し型閉時に製品キャビティを相互間に形成する複
数の型体と、これら型体のうち製品キャビティへ開口す
るゲートを有する型体に設けられたバルブ装置とを備
え、このバルブ装置は、前記型体に形成された組み込み
孔内に組み込まれると共に材料通路を内部に形成したバ
ルブケーシングと、前記バルブケーシングの内部に設け
られ前記ゲートを開閉するバルブ体と、前記バルブケー
シングに設けられたヒーターと、このヒーターを覆うヒ
ーターカバーとを有し、前記組み込み孔に前記バルブケ
ーシングのゲート側を嵌合するバルブゲート式金型装置
において、前記ヒーターカバーは前記ヒーターを覆うカ
バー本体と前記組み込み孔に嵌合する嵌合リング部とを
一体に有すると共に、それらカバー本体と嵌合リング部
との間に間隙断熱層を設けたものである。
【0011】成形時には、複数の型体を型閉してこれら
型体間に製品キャビティを形成するとともに、バルブ体
を移動させてゲートを開放し、材料通路からゲートを介
して製品キャビティ内に熱可塑性樹脂などの成形材料を
流入させる。そして、製品キャビティ内に成形材料が充
填された後、バルブ体を移動させてゲートを閉塞する。
さらに、製品キャビティ内の成形材料が固化した後、複
数の型体を開き、成形された製品を離型させて取り出
す。その後、再び型閉して以上の成形サイクルを繰り返
すが、全成形サイクルを通じて、バルブケーシングの材
料通路内の成形材料はヒーターの加熱により常時溶融状
態に保たれる。
【0012】そして、組み込み孔に組み込むバルブケー
シングは、嵌合リング部が組み込み孔に嵌合することに
より、型体に支持され、前記嵌合リング部の組み込み孔
への嵌合構造において、カバー本体と嵌合リング部との
間に設けた間隙断熱層により、バルブケーシングと型体
との間の断熱が効果的になされる。しかも、従来は別部
品であったヒーターカバーと嵌合リング部とを一体化す
ることにより、バルブ装置の組立性が向上すると共に、
組み込み孔へのバルブケーシングの組み込み作業も容易
となる。また、間隙断熱層により嵌合リング部が変形可
能となるから、嵌合リング部と組み込み孔との周方向に
おける熱変形時の応力発生を防止できる。
【0013】また、請求項2の発明は、請求項1の発明
のバルブゲート式金型装置において、前記間隙断熱層
は、ゲート側が開口した環状をなすものである。
【0014】カバー本体と嵌合リング部との間の間隙断
熱層がゲート側で開口しているから、カバー本体と嵌合
リング部との熱伝導部分がゲート側から離れており、断
熱性に優れる。また、嵌合リング部のゲート側端は自由
端状をなすから、組み込み孔と嵌合リング部との間の熱
応力の発生を該嵌合リング部の変形により吸収できる。
【0015】また、請求項3の発明は、請求項2の発明
のバルブゲート式金型装置において、前記嵌合リング部
のゲート側端は前記カバー本体のゲート側端と同一位置
または反ゲート側に位置するものである。
【0016】これにより、ヒーターを嵌合リング部の嵌
合位置又は嵌合位置よりゲート側に近付けることがで
き、バルブケーシング内の材料通路の均一加熱が可能と
なる。
【0017】
【発明の実施形態】以下、本発明のバルブゲート式金型
装置の第1実施形態について、図1〜図3を参照しなが
ら説明する。まず、射出成形用金型装置の構成を説明す
る。1は第1の型体としての固定型、2は第2の型体と
しての可動型で、これら固定型1および可動型2は、図
示上下方向(型開閉方向)へ移動して互いに開閉し、型
閉時に相互間に製品形状の製品キャビティ3を形成する
ものである。
【0018】前記固定型1は、製品キャビティ3を形成
する固定側型板6と、前記固定側型板6の裏側(可動型
2と反対側)に固定された固定側受け板7と、この固定
側受け板7の裏側にスペーサーブロックを介して固定さ
れた固定側取り付け板(図示せず)とを備えている。こ
の固定側取り付け板は、射出成形機の固定側プラテンに
取り付けられる。そして、前記固定側取り付け板には、
ローケートリングと、射出成形機の成形材料供給装置で
ある加熱シリンダー装置のノズルが接続されるスプルー
ブッシュとが固定されている。このスプルーブッシュの
内部は、材料通路であるスプルーになっている。また、
スプルーブッシュには、スプルーを加熱してその内部の
成形材料である熱可塑性樹脂を常時溶融状態に保つ加熱
手段であるヒーターが設けられている。また、固定側受
け板7と固定側取り付け板との間には、マニホールド8
が設けられている。
【0019】そして、このマニホールド8の内部には、
前記スプルーを各製品キャビティ3へ分岐させる材料通
路であるランナー9が形成されている。また、マニホー
ルド8には、ランナー9を加熱してその内部の熱可塑性
樹脂を常時溶融状態に保つ加熱手段であるヒーター10が
設けられている。
【0020】前記固定型1には、ダイレクトゲート20を
開閉するゲート開閉手段であるバルブ装置21が組み込ま
れている。つぎに、このバルブ装置21の構成を説明す
る。固定型1の本体部を構成する前記固定側受け板7に
は、前記型開閉方向に貫通する組み込み孔22が形成され
ており、さらに、本体部たる前記固定側型板6の内部に
は、前記組み込み孔22に通じる組み込み孔23が形成され
ている。そして、それら組み込み孔22,23内にほぼ筒状
のバルブケーシング25が組み込まれている。このバルブ
ケーシング25は、径小部たる本体部26の反ゲート20側
に、径大部たるフランジ部27を一体に有し、前記マニホ
ールド8および固定側受け板7に固定されている。そし
て、それら本体部26及びフランジ部27の外周面は円柱面
状をなす。
【0021】また、バルブケーシング25の内部は、マニ
ホールド8内のランナー9を前記ゲート20に連通させる
材料通路28になっている。この材料通路28は、前記型開
閉方向を軸方向とするほぼ円柱形状の直線部28Aと、こ
の直線部28Aにおけるゲート20と反対側の端部から斜設
された屈曲部28Bとを有しており、この屈曲部28Bは後
述するバルブピンから離れた位置に入口部28Cを有し、
この入口部28Cが前記前記ランナー9に接続されてい
る。
【0022】そして、前記フランジ部27の反ゲート側面
29と前記マニホールド8のゲート20側の面30とを突き合
わせて前記入口部28Cとランナー9とが接続されてい
る。
【0023】また、前記バルブケーシング25の材料通路
28におけるゲート20側の先端部31側の内周面には、ゲー
ト20と間隔をおいて前記型開閉方向に延びるバルブピン
支持部としての3枚の支持羽根32が一体に形成されてい
る。これら支持羽根32は、図3に示すように、材料通路
28の中心軸に対して120°ずつ離れて放射状に位置して
いる。なお、支持羽根32の内側縁は、ゲート20と反対側
の部分(図1における上側の部分)が凸弧状の湾曲部33
になっている。なお、支持羽根32の湾曲部33は、成形材
料である樹脂(図示せず)の流れに対する抵抗を減らす
ためのものである。そして、支持羽根32間の凹溝状の部
分が分割材料通路部34になっている。これら分割材料通
路部34は、支持羽根32が3枚あるので、3つに分かれた
通路を形成している。支持羽根32は比較的薄いもので、
この支持羽根32の幅よりも分割材料通路部34の幅の方が
大幅に大きくなっている。この支持羽根32はバルブケー
シング25の先端寄りに形成され、このような支持羽根32
を一体に有するバルブケーシング25は、例えば放電加工
により製造できる。
【0024】前記バルブケーシング25の本体部26の外周
はほぼ円柱状に形成され、また、先端部31の外周はゲー
ト側に縮小するテーパ状に形成され、本体部26と先端部
31との間にはリング状の段差面35が形成されている。
【0025】前記バルブケーシング25には、図示してい
ない油圧シリンダー装置などの駆動装置の駆動により前
記型開閉方向に移動して前記ゲート20を開閉するほぼ円
柱状のバルブ体たるバルブピン41が内蔵されている。こ
のバルブピン41は先端部にストレート部として形成され
たゲート閉塞部42がゲート20に挿脱自在に嵌合してこの
ゲート20を閉じるものであり、断面が円形である。ま
た、バルブピン41は前記型開閉方向を軸方向としてお
り、直線状の前記材料通路28内を同軸的に貫通してお
り、該バルブピン41は先端側が前記支持羽根32に支持さ
れている。さらに、バルブピン41は、バルブケーシング
25におけるマニホールド8側の端部では、バルブケーシ
ング25のフランジ部27内に固定されたバルブピン支持部
としてのガイドブッシュ43により支持されている。
【0026】前記バルブケーシング25のフランジ部27の
外周面には、材料通路28を加熱する加熱手段たるヒータ
ー44およびこのヒーター44を外側から覆う伝熱リング45
が嵌合されている。また、前記フランジ部27の外周面か
ら中央側に向って装着溝46を形成し、この装着溝46に温
度センサたる熱電対47を装着している。
【0027】前記バルブケーシング25のフランジ部27の
先端側に組み込み孔嵌合部48を設け、この組み込み孔嵌
合部48の外周面が前記組み込み孔22内に形成された略円
柱面状の径大嵌合受部49に嵌合している。これにより、
バルブケーシング25のフランジ部27のゲート20側が固定
側受け板7に位置決め状態で支持固定されている。
【0028】前記バルブケーシング25の本体部26の外周
面には、材料通路28を加熱する加熱手段たるヒーター51
およびヒーターカバー52が設けられ、このヒータカバー
52は、ヒーター51を覆う略円筒状のカバー本体53と、前
記組み込み孔23の円柱状の嵌合孔23Aに嵌合する嵌合リ
ング部54とを一体に有する。前記フランジ部27のゲート
側面にリング状の係合段部55を形成すると共に、この係
合段部55に前記カバー本体53の反ゲート側端56が突き当
て状態で嵌合される。また、カバー本体53のゲート側に
は、断面略L型の薄肉部57が形成され、この薄肉部57
は、カバー体53の反ゲート側より薄肉に形成され、内側
に突出した環状凸部58を有し、この環状凸部58がヒータ
ー51のゲート側端51Gを覆う。
【0029】そして、その環状凸部58がカバー本体53の
ゲート側端であり、環状凸部58は前記段差面35に合わせ
た位置に設けられている。また、前記嵌合リング部54
は、その反ゲート側がカバー本体53に一体に連結され、
そのゲート側端54Gは自由端状をなし、その外周角部59
が曲面状に面取りされ、前記薄肉部57との間にリング状
の間隙断熱層60を形成し、この間隙断熱層60はゲート側
に開口部60Aを有する。
【0030】そして、この例では、嵌合リング部54のゲ
ート側端54Gは、ヒーター51のゲート側端51Gと同一位
置にあり、カバー本体53のゲート側端である環状凸部58
より反ゲート側に位置する。尚、前記嵌合リング部54の
ゲート側端54Gは、環状凸部58と同一位置または環状凸
部58より反ゲート側とすることが好ましく、このように
することによりヒーター51のゲート側端51Gをゲート側
に近付けることができる。
【0031】また、嵌合孔23Aと嵌合リング部54の嵌合
箇所より反ゲート側には、カバー本体53の外周と組み込
み孔22との間に間隙を設けることにより、空気断熱層61
が形成されている。
【0032】また、前記バルブケーシング25の先端側と
組み込み孔23との間には隙間62が設けられ、この隙間62
が材料通路28及びゲート20に連通することにより成形材
料である樹脂が侵入して樹脂断熱層が形成され、前記間
隙断熱層60にも樹脂が侵入して樹脂断熱層となる。
【0033】尚、前記隙間62により、軸方向に熱膨張し
ても環状凸部58とゲート側端54Gが、組み込み孔23の対
向面23Bに当接することがない。
【0034】また、図中63は熱電対などの温度センサー
であり、本体部26の外周に設けられている。
【0035】つぎに、前記の構成について、その作用を
説明する。まず固定型1と可動型2とを型閉して、これ
ら固定型1および可動型2間に製品キャビティ3を形成
した後、バルブピン41を可動型2から離れる方向へ移動
させてゲート20を開放する。そして、射出成形機から固
定型1内に熱可塑性の成形材料である溶融した熱可塑性
樹脂を射出する。この樹脂は、マニホールド8のランナ
ー9などを通り、さらに、入口部28Cからバルブケーシ
ング25内の材料通路28、バルブピン41が嵌合している支
持羽根32間の分割材料通路34を通ってバルブケーシング
25先端部のゲート20から製品キャビティ3内に流入す
る。このように製品キャビティ3内に溶融樹脂が充填さ
れた後、保圧を経て、バルブピン41が可動型2の方へ移
動し、ゲート20に嵌合してこのゲート20を閉じる。そし
て、製品キャビティ3内の樹脂が冷却して固化した後、
固定型1と可動型2とを型開して、製品キャビティ3内
の樹脂すなわち成形された製品を取り出す。その後、再
び型閉して以上の成形サイクルを繰り返が、全成形サイ
クルを通じて、バルブケーシング25の材料通路28内の溶
融樹脂はヒーター44の加熱により常時溶融状態に保たれ
る。
【0036】そして、バルブケーシング25のゲート側は
組み込み孔23の円柱状の嵌合孔23Aに嵌合することによ
り支持され、このような嵌合リング部54の組み込み孔23
への嵌合構造において、カバー本体53と嵌合リング部54
との間に間隙断熱層60を設けることにより、バルブケー
シング25と固定型1との間の熱の移動を抑制し、高い断
熱効果が得れる。したがって、ヒーター51の加熱により
材料通路28のゲート側を効率良く加熱することができ、
一方、充填後は冷却が必要な製品キャビティ3にヒータ
ー51の熱が伝わり難くなり、成形サイクルの高速化が可
能となる。また、間隙断熱層60により嵌合リング部54の
ゲート側が内側に変形可能となるから、嵌合リング部54
と組み込み孔22との周方向における熱変形時の応力発生
を防止できる。
【0037】また、金型の製造においては、従来は別部
品であったヒーターカバーと固定リングとを一体化した
構造を採用したから、バルブケーシング25に対するヒー
ターカバー及び固定リングの位置決め及びのバルブケー
シング25に対するヒーターカバー及び固定リング同士の
位置決めなどの作業が削減され、すなわちヒーターカバ
ー52のみの組み付けで済むため、バルブ装置21の組立性
が向上すると共に、組み込み孔23へのバルブケーシング
25の組み込み作業も容易となる。
【0038】また、間隙断熱層60により嵌合リング部54
が変形可能となるから、嵌合リング部54と組み込み孔23
との周方向における熱変形時の応力発生を防止できる。
【0039】このように本実施形態では、請求項1に対
応して、互いに開閉し型閉時に製品キャビティ3を相互
間に形成する複数の型体たる固定型1及び可動型2と、
これら型体固定型1及び可動型2のうち材料通路28及び
この材料通路28を製品キャビティ3へ開口させるゲート
20を有する型体たる固定型1に設けられたバルブ装置21
とを備え、このバルブ装置21は、固定型1に形成された
組み込み孔22,23内に組み込まれると共に材料通路28を
内部に形成したバルブケーシング25と、バルブケーシン
グ25の内部に設けられゲート20を開閉するバルブ体たる
バルブピン41と、バルブケーシング25に設けられたヒー
ター51と、このヒーター51を覆うヒーターカバー52とを
有し、組み込み孔23にバルブケーシング25のゲート側が
支持するバルブゲート式金型装置において、ヒーターカ
バー52はヒーター51を覆うカバー本体53と組み込み孔23
に嵌合する嵌合リング部54とを一体に有すると共に、そ
れらカバー本体53と嵌合リング部54との間に間隙断熱層
60を設けたから、固定型1及び可動型2を型閉してこれ
ら固定型1及び可動型2間に製品キャビティ3を形成す
るとともに、バルブピン41を移動させてゲート20を開放
し、材料通路28からゲート20を介して製品キャビティ3
内に熱可塑性樹脂などの成形材料を流入させる。そし
て、製品キャビティ3内に成形材料が充填された後、バ
ルブピン41を移動させてゲートを閉塞する。さらに、製
品キャビティ3内の成形材料が固化した後、固定型1及
び可動型2を開き、成形された製品を離型させて取り出
す。その後、再び型閉して以上の成形サイクルを繰り返
すが、全成形サイクルを通じて、バルブケーシング25の
材料通路28内の樹脂はヒーター51の加熱により常時溶融
状態に保たれる。
【0040】そして、組み込み孔23に組み込むバルブケ
ーシング25は、嵌合リング部54が組み込み孔23に嵌合す
ることにより、固定型1に支持され、このような嵌合リ
ング部54の組み込み孔23への嵌合構造において、カバー
本体53と嵌合リング部54との間の間隙断熱層60により、
バルブケーシング25と固定型1との間の断熱が効果的に
なされる。しかも、従来は別部品であったヒーターカバ
ーと嵌合リング部とを一体化することにより、バルブ装
置21の組立性が向上すると共に、組み込み孔22,23への
バルブケーシング25の組み込み作業も容易となる。ま
た、間隙断熱層60により嵌合リング部54が変形可能とな
るから、嵌合リング部54と組み込み孔23との周方向にお
ける熱変形時の応力発生を防止できる。
【0041】また、このように本実施形態では、請求項
2に対応して、間隙断熱層60は、ゲート側が開口した環
状をなすから、カバー本体53と嵌合リング部54との間の
間隙断熱層60がゲート側で開口し、反ゲート側で連結さ
れた構造であり、カバー本体53と嵌合リング部54との熱
伝導部分がゲート側から離れており、断熱性に優れたも
のとなる。また、嵌合リング部54のゲート側端は自由端
状をなすから、組み込み孔23と嵌合リング部54との間の
熱応力の発生を、該嵌合リング部54の変形により吸収で
きる。
【0042】さらに、このように本実施形態では、請求
項3に対応して、嵌合リング部54のゲート側端54Gはカ
バー本体53のゲート側端である環状凸部58とが同一位置
または環状凸部58より反ゲート側に位置するから、ヒー
ター51を嵌合リング部54の組み込み孔23との嵌合位置又
は嵌合位置よりゲート側に近付けることができ、バルブ
ケーシング25内の材料通路28の一層の均一加熱が可能と
なる。
【0043】図4は本発明の第2実施形態を示し、上記
第1実施形態と同一部分に同一符号を付し、その詳細な
説明を省略して詳述すると、この例では、環状凸部58と
ゲート側端54Gとの間にリング状の閉塞部71を設けて開
口を塞ぎ、カバー体53の外周と嵌合リング部54の内周と
の間に、間隙断熱層たる空気断熱層72を形成している。
また、前記ヒーターカバー52に孔状の連通路73を形成
し、この連通路73が空気断熱層72と前記空気断熱層61と
を連通している。したがって、加熱により空気断熱層72
の空気が膨張してもこれを空気断熱層61に逃すことがで
きる。
【0044】このように実施形態では、請求項1に対応
して、ヒーターカバー52はヒーター51を覆うカバー本体
53と組み込み孔23に嵌合する嵌合リング部54とを一体に
有すると共に、それらカバー本体53と嵌合リング部54と
の間に間隙断熱層たる空気断熱層72を設けたものであ
り、また、請求項3に対応して、嵌合リング部54のゲー
ト側端54Gはカバー本体53のゲート側端たる環状凸部58
と同一位置または反ゲート側に位置するから、請求項
1,3に対応して、上記第1実施形態と同様な作用・効
果を奏する。
【0045】なお、本発明は、前記実施形態に限定され
るものではなく、種々の変形実施が可能である。例え
ば、本発明においては、ヒーターのタイプは限定され
ず、例えば、コイルヒーターやバンドヒーター等各種の
ものを用いることができる。
【0046】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、ヒーターカバ
ーは前記ヒーターを覆うカバー本体と前記組み込み孔に
嵌合する嵌合リング部とを一体に有すると共に、それら
カバー本体と嵌合リング部との間に間隙断熱層を設けた
ものであり、カバー本体と嵌合リング部との間の間隙断
熱層により、バルブケーシングと型体との間の断熱がな
され、しかも、従来は別部品であったヒーターカバーと
嵌合リング部とを一体化することにより、バルブ装置の
組立性が向上すると共に、組み込み孔へのバルブケーシ
ングの組み込み作業も容易となる。
【0047】また、請求項2の発明は、請求項1の発明
の効果に加えて、前記間隙断熱層は、ゲート側が開口し
た環状をなすものであり、カバー本体と嵌合リング部と
の熱伝導部分がゲート側から離れているから、断熱性に
優れる。
【0048】また、請求項3の発明は、請求項1又は2
の発明の効果に加えて、前記嵌合リング部のゲート側端
は前記カバー本体のゲート側端と同一位置または反ゲー
ト側に位置するものであり、ヒーターを嵌合リング部の
嵌合位置又は嵌合位置よりゲート側に近付けることがで
き、バルブケーシング内の材料通路の均一加熱が可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバルブゲート式金型装置の第1実施形
態を示す要部の断面図である。
【図2】同上、全体断面図である。
【図3】同上、支持羽根の平断面図である。
【図4】本発明のバルブゲート式金型装置の第2実施形
態を示す要部の断面図である。
【図5】従来例を示すバルブゲート式金型装置の全体断
面図である。
【符号の説明】
1 固定型(型体) 2 可動型(型体) 3 製品キャビティ 20 ゲート 28 材料通路 41 バルブピン(バルブ体) 51 ヒーター 51G ゲート側端 52 ヒーターカバー 53 カバー本体 54 嵌合リング部 54G ゲート側端 58 環状凸部(カバー本体のゲート側端) 60 間隙断熱層 72 空気断熱層(間隙断熱層)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに開閉し型閉時に製品キャビティを
    相互間に形成する複数の型体と、これら型体のうち製品
    キャビティへ開口するゲートを有する型体に設けられた
    バルブ装置とを備え、このバルブ装置は、前記型体に形
    成された組み込み孔内に組み込まれると共に材料通路を
    内部に形成したバルブケーシングと、前記バルブケーシ
    ングの内部に設けられ前記ゲートを開閉するバルブ体
    と、前記バルブケーシングに設けられたヒーターと、こ
    のヒーターを覆うヒーターカバーとを有し、前記組み込
    み孔に前記バルブケーシングのゲート側を嵌合するバル
    ブゲート式金型装置において、前記ヒーターカバーは前
    記ヒーターを覆うカバー本体と前記組み込み孔に嵌合す
    る嵌合リング部とを一体に有すると共に、それらカバー
    本体と嵌合リング部との間に間隙断熱層を設けたことを
    特徴とするバルブゲート式金型装置。
  2. 【請求項2】 前記間隙断熱層は、ゲート側が開口した
    環状をなすことを特徴とする請求項1記載のバルブゲー
    ト式金型装置。
  3. 【請求項3】 前記嵌合リング部のゲート側端は前記カ
    バー本体のゲート側端と同一位置または反ゲート側に位
    置することを特徴とする請求項1又は2記載のバルブゲ
    ート式金型装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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