JP2002283409A - バルブゲート式金型装置およびこれを用いた成形方法 - Google Patents

バルブゲート式金型装置およびこれを用いた成形方法

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JP2002283409A
JP2002283409A JP2001083024A JP2001083024A JP2002283409A JP 2002283409 A JP2002283409 A JP 2002283409A JP 2001083024 A JP2001083024 A JP 2001083024A JP 2001083024 A JP2001083024 A JP 2001083024A JP 2002283409 A JP2002283409 A JP 2002283409A
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closing direction
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Yoshinobu Takeda
与志信 武田
Fujio Murayama
富士男 村山
Yoshinori Higuchi
良則 樋口
Yoshihiro Horikawa
義広 堀川
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Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バルブゲート式金型装置全体の型開閉方向の
寸法を小さくする。 【解決手段】 バルブピン91の軸方向Dを型開閉方向A
に対してほぼ直交させる。これにより、バルブピン91の
駆動用の流体圧シリンダー装置96などを含めたバルブ装
置76全体の型開閉方向Aの寸法を小さくできる。製品キ
ャビティ73とバルブ装置76とを型開閉方向Aと直交する
方向に並べて配置することも可能になる。これにより、
製品キャビティ73が型開閉方向Aに細長いものであって
も、バルブゲート式金型装置全体の型開閉方向Aの寸法
を小さくできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂の射
出成形などに用いられるバルブゲート式金型装置および
これを用いた成形方法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】製品キャビティへのゲ
ートまでの材料通路内の成形材料である樹脂を加熱して
常時溶融状態に保つホットランナー金型装置において、
ゲートをバルブ体であるバルブピンにより機械的に開閉
するバルブゲート式金型装置が知られている。なお、ホ
ットランナー金型装置は、成形能率を高めることを目的
としたものであり、ゲートを閉じるのは、型開時などに
ゲートから樹脂が漏れるのを防止するためである。
【0003】ここで、図4に示すような製品(成形品)
1を成形することを考えてみる。この製品1は、軸方向
に細長い円筒形状の本体部2を有しているとともに、こ
の本体部2の一端部にテーパー部3を有している。
【0004】図5は、前記製品1の成形用として考えら
れるバルブゲート式金型装置の一例を示している。図5
において、11は固定型、12は可動型で、型体であるこれ
ら固定型11および可動型12は、図示上下方向(型開閉方
向A)に互いに移動して開閉し、型閉時に相互間に製品
1の形状をした製品キャビティ13を形成するものであ
る。固定型11は、製品キャビティ13を形成する固定側型
板16と、この固定側型板16の裏面(可動型12と反対側の
面)に固定された固定側受け板17と、この固定側受け板
17の裏面にスペーサーブロック18を介して固定された固
定側取り付け板19とを備えており、この固定側取り付け
板19が射出成形機の固定側プラテン20に取り付けられる
ものである。また、固定側受け板17と固定側取り付け板
19との間には、材料通路であるランナー21を内部に形成
したマニホールド22が設けられている。
【0005】また、前記固定型11には、製品キャビティ
13への樹脂の入口部である孔状のゲート25を開閉するバ
ルブ装置26が組み込まれている。このバルブ装置26は、
前記マニホールド22に接続され前記固定側受け板17およ
び固定側型板16内に挿入されたほぼ筒状のバルブケーシ
ング27を有しており、このバルブケーシング27の内部に
は、前記マニホールド22のランナー21を前記ゲート25に
連通させる材料通路28が形成されている。この材料通路
28は、ランナー21側の一端部を除いて型開閉方向Aに延
びており、製品キャビティ13へ開口する前記ゲート25に
同軸的に対向している。また、前記材料通路28を貫通し
て、ゲート25を開閉するバルブ体としてのバルブピン31
が設けられている。このバルブピン31は、型開閉方向A
を軸方向としており、この軸方向に移動することにより
ゲート25に先端部が挿脱自在に嵌合してこのゲート25を
閉塞するものである。なお、図5に示すものに限らず、
従来のバルブゲート式金型装置では、バルブピンの軸方
向を型開閉方向と一致させている。さらに、バルブピン
31は、前記マニホールド22を貫通して、前記固定側取り
付け板19に設けられた油圧シリンダー装置などの流体圧
シリンダー装置32に接続されており、この流体圧シリン
ダー装置32により駆動されるようになっている。
【0006】前記可動型12は、前記製品キャビティ13を
形成するコア36を突設した可動側型板37と、この可動側
型板37の裏面(固定型11と反対側の面)に固定された可
動側受け板38と、この可動側受け板38の裏面にスペーサ
ーブロック39を介して固定された可動側取り付け板40と
を備えており、この可動側取り付け板40が射出成形機の
可動側プラテン41に取り付けられるものである。また、
可動側受け板38と可動側取り付け板40との間には、成形
された製品1を可動型12から突き出して離型させる突き
出し部材(図示していない)を設けた突き出し板42が型
開閉方向Aに移動自在に設けられている。
【0007】そして、成形時には、まず図5(a)に示
すように固定型11と可動型12とを型閉して、これら固定
型11および可動型12間に製品キャビティ13を形成した
後、バルブピン31を可動型12から離れる方向へ移動させ
てゲート25を開放する。そして、射出成形機から固定型
11内に熱可塑性の成形材料である溶融した熱可塑性樹脂
を射出する。この樹脂は、マニホールド22のランナー21
などを通り、さらにバルブケーシング27内の材料通路28
を通ってゲート25から製品キャビティ13内に流入する。
このようにして製品キャビティ13内に樹脂が充填された
後、保圧を経て、バルブピン31が可動型12の方へ移動
し、ゲート25に嵌合してこのゲート25を閉じる。そし
て、製品キャビティ13内の樹脂が冷却して固化した後、
図5(b)に示すように固定型11と可動型12とを型開す
る。その際、製品キャビティ13内の樹脂すなわち成形さ
れた製品1は、固定型11側と可動型12側とでの離型抵抗
の相違によりまず固定型11から離れる。ついで、製品1
は、突き出し板42の作動により可動型12から離れ、取り
出される。その後、再び型閉して以上の成形サイクルを
繰り返すが、全成形サイクルを通じて、マニホールド22
のランナー21およびバルブケーシング27の材料通路28内
の樹脂は、図示していないヒーターの加熱により常時溶
融状態に保たれる。
【0008】図4に示すような形状の製品1の場合、特
に製品1の離型の都合上、製品1の軸方向を型開閉方向
Aと一致させ、かつ、テーパー部3のある側を固定型11
側にするのが一般的である。また、図5に示す金型装置
では、バルブピン31の軸方向も型開閉方向Aと一致して
いるため、バルブピン31の先端部により開閉されるゲー
ト25は、製品キャビティ13において、図示のようにテー
パー部3に相当する位置へ開口させるしかない。
【0009】製品1は、その軸方向において細長いもの
であるため、金型装置の型開閉方向Aの寸法Bを大きく
する要因となる。また、図5に示す金型装置では、バル
ブケーシング27、バルブピン31および流体圧シリンダー
装置32などにより構成されるバルブ装置26の全体が型開
閉方向Aにおいてかなり大きな寸法を有することにな
る。しかも、バルブ装置26とこれに対応する製品キャビ
ティ13とは型開閉方向Aにおいて直線的に並ぶため、固
定型11の型開閉方向Aの寸法が大きくなってしまう。さ
らに、型開閉方向Aにおいて長い製品1の突き出しのた
めに、突き出し板42のストロークも大きくしなければな
らないため、可動型12の型開閉方向Aの寸法も大きくな
る。以上のことから、金型装置の型開閉方向Aの寸法B
が大きくなる。また、型開閉方向Aにおいて長い製品1
を取り出すためには、固定型11と可動型12とを大きく開
く必要があり、固定型11と可動型12との開閉ストローク
Cも大きくする必要がある。
【0010】以上のように、図4に示すように軸方向に
おいて細長い製品1を、図5に示すようにバルブピン31
の軸方向が型開閉方向Aと一致している金型装置で成形
しようとすると、金型装置の型開閉方向Aの寸法Bが大
きくなり、金型装置が大型化する問題がある。そして、
射出成形機の固定側プラテン20および可動側プラテン41
の開閉ストロークには上限があるから、金型装置の型開
閉方向Aの寸法Bが大きくなると、製品1の取り出しの
ために十分な量だけ固定型11と可動型12とを開けなくな
るおそれがある。例えば、金型装置のみの交換では済ま
ず、既存の射出成形機を利用できなくなるおそれがあ
る。換言すれば、射出成形機の固定側プラテン20および
可動側プラテン41の開閉ストロークの制約下で、製品1
の取り出しのために十分な量だけ固定型11と可動型12と
を開くには、金型装置の型開閉方向Aの寸法Bを所定値
以下に抑えなければならない。
【0011】また、図4に示す製品1を、図5に示すよ
うにバルブピン31の軸方向が型開閉方向Aと一致してい
る金型装置で成形する場合には、ゲート25を製品キャビ
ティ13においてテーパー部3に相当する位置へ開口させ
るしかないが、製品1には、ゲート跡が生じることが避
けられず、また、バルブピン31ないしゲート25の磨耗が
進行している場合にはゲート跡にバリが生じるおそれが
あるので、テーパー部3に相当する位置にはゲート25を
設けたくない場合がある。
【0012】本発明は、このような問題点を解決しよう
とするもので、バルブゲート式金型装置全体の型開閉方
向の寸法を小さくできるようにすることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、前記
目的を達成するために、互いに開閉し型閉時に製品キャ
ビティを相互間に形成する一対の型体と、この型体に設
けられた材料通路を前記製品キャビティに連通させるゲ
ートを開閉するバルブ装置とを備え、このバルブ装置
は、バルブ体がその軸方向へ移動することにより前記ゲ
ートを開閉するバルブゲート式金型装置において、前記
バルブ体の軸方向を前記両型体の開閉方向に対してほぼ
直交させたものである。
【0014】成形時には、一対の型体を型閉してこれら
型体間に製品キャビティを形成するとともにゲートを開
き、材料通路からゲートを介して製品キャビティ内に成
形材料を充填する。ついで、バルブ装置のバルブ体によ
りゲートを閉じ、さらに、製品キャビティ内の成形材料
が固化した後、型開して製品キャビティ内の成形材料す
なわち成形された製品を取り出す。その後、再び型閉し
て以上の成形サイクルを繰り返す。バルブ体は、ゲート
の開閉のためにバルブ体自身の軸方向に移動するが、こ
のバルブ体の軸方向が両型体の開閉方向に対してほぼ直
交していることにより、バルブ装置が両型体の開閉方向
において大きな寸法をとらなくなるので、バルブゲート
式金型装置全体の型開閉方向の寸法を小さくすることが
可能になる。その結果、成形機に取り付けて使用する際
に一対の型体を大きく開くことも可能になる。
【0015】請求項2の発明は、請求項1の発明のバル
ブゲート式金型装置において、前記製品キャビティは、
前記両型体の開閉方向に細長い形状を有するものであ
る。
【0016】この場合、製品キャビティの形状自体がバ
ルブゲート式金型装置の型開閉方向の寸法を大きくする
要因となるので、前述のようにバルブゲート式金型装置
全体の型開閉方向の寸法を小さくできることの利点が大
きくなる。
【0017】請求項3の発明は、請求項1または2の発
明のバルブゲート式金型装置において、前記ゲートは、
前記製品キャビティにおける前記両型体の開閉方向とほ
ぼ平行な面に開口しているものである。
【0018】したがって、製品キャビティ内の成形材料
の圧力がバルブ体の軸方向に作用し、バルブ体の径方向
には作用しない。すなわち、製品キャビティ内の成形材
料の圧力がバルブ体およびゲートの側面間の摩擦を大き
くする方向に作用しない。その結果、バルブ体およびゲ
ートの磨耗が抑制される。
【0019】請求項4の発明のバルブゲート式金型装置
を用いた成形方法は、互いに開閉する一対の型体を型閉
してこれら型体間に製品キャビティを形成し、前記型体
に設けられた材料通路からゲートを介して前記製品キャ
ビティ内に成形材料を充填し、前記製品キャビティ内に
成形材料を充填するとき以外に前記ゲートをバルブ装置
のバルブ体により閉じる成形方法において、軸方向に移
動して前記ゲートを開閉する前記バルブ体を前記両型体
の開閉方向に対してほぼ直交する方向に移動させるもの
である。
【0020】これにより、バルブ装置が両型体の開閉方
向において大きな寸法をとらなくなるので、バルブゲー
ト式金型装置全体の型開閉方向の寸法を小さくすること
が可能になる。その結果、成形機に取り付けて使用する
際に一対の型体を大きく開くことも可能になる。
【0021】
【発明の実施形態】以下、本発明のバルブゲート式金型
装置およびこれを用いた成形方法の一実施例について、
図1から図3を参照しながら説明する。なお、成形され
る製品1は、先に説明した図4に示すものである。まず
バルブゲート式金型装置の構成を説明する。
【0022】51は固定型、52は可動型で、型体であるこ
れら固定型51および可動型52は、図示上下方向(型開閉
方向A)に互いに移動して開閉し、型閉時に相互間に製
品1の形状をした複数の製品キャビティ53を形成するも
のである。この製品キャビティ53は、製品1の軸方向を
型開閉方向Aと一致させてあり、かつ、テーパー部3の
ある側を固定型51側にしてある。
【0023】前記固定型51は、第1の固定側型板56と、
この第1の固定側型板56における可動型52と反対側の面
に固定された第2の固定側型板57とを備えている。これ
ら固定側型板56,57は、製品キャビティ53における製品
1の外面に相当する面を形成するものである。また、第
1の固定側型板56の側方にはバルブ装置組み込みブロッ
ク58が固定されており、第2の固定側型板57における可
動型52と反対側の面には、スペーサー59を介在させてマ
ニホールドである主マニホールド61が固定されている。
また、図示していないが、この主マニホールド61におけ
る可動型52と反対側の面には、射出成形機の固定側プラ
テンに取り付けられる固定側取り付け板が固定されてい
る。
【0024】前記主マニホールド61には、複数の製品キ
ャビティ53への分岐用の材料通路であるランナー62が内
部に形成されているとともに、このランナー62を加熱す
るヒーター(図示していない)が設けられている。ま
た、前記主マニホールド61における可動型52側の面に
は、バルブ装置組み込みブロック58へ向け突出させてマ
ニホールドである副マニホールド63が固定されている。
この副マニホールド62には、材料通路であるランナー64
が内部に形成されているとともに、このランナー64を加
熱するヒーター65が設けられている。前記ランナー64
は、前記主マニホールド61のランナー62に連通する入口
部64aを主マニホールド61側の面に有しているととも
に、出口部64bを反対側の面に有している。
【0025】また、前記第1の固定側型板56およびバル
ブ装置組み込みブロック58には、バルブ装置組み込み孔
71,72が形成されている。第1の固定側型板56のバルブ
装置組み込み孔71は、型開閉方向Aと直交する方向を軸
方向Dとするほぼ回転体形状になっており、第1の固定
側型板56の側面へ開口している。また、バルブ装置組み
込み孔71における前記開口と反対側の端部は、前記製品
キャビティ53に開口する孔状のゲート73になっている。
このゲート73は、型開閉方向Aと直交する方向を軸方向
Dとして、製品キャビティ53における製品1の本体部2
の側面すなわち型開閉方向Aとほぼ平行な面に相当する
位置に開口しているが、この位置は、製品1としてゲー
ト跡が生じても支障がない位置である。
【0026】そして、前記第1の固定側型板56のバルブ
装置組み込み孔71からバルブ装置組み込みブロック58に
は、前記ゲート73を開閉するバルブ装置76が組み込まれ
ている。つぎに、このバルブ装置76の構成について説明
する。77はバルブケーシングで、このバルブケーシング
77は、型開閉方向Aと直交する方向を軸方向Dとするほ
ぼ筒状になっており、前記バルブ装置組み込み孔71,72
内に組み込まれている。バルブケーシング77の一端側に
は、図3にも示すようなほぼ四角柱形状のフランジ部78
が形成されており、このフランジ部78がこれとほぼ同形
状のバルブ装置組み込みブロック58のバルブ装置組み込
み孔72内に図示上方から嵌合されている。このバルブ装
置組み込み孔72およびフランジ部78がほぼ四角柱形状で
あることによりバルブケーシング77が回り止めされてい
るが、また、フランジ部78の平らな一側面(図示上面)
に、前記副マニホールド63におけるランナー64の出口部
64bのある面が当接している。なお、組み立てにあたっ
ては、バルブ装置組み込みブロック58にバルブケーシン
グ77を組み込んだ後、バルブ装置組み込みブロック58を
第1の固定側型板56に固定するとともに、この第1の固
定側型板56のバルブ装置組み込み孔71内にバルブケーシ
ング77を挿入すればよい。さらに、フランジ部78に同軸
的に突き当てられたブロック79が前記バルブ装置組み込
み孔72内に嵌合されている。
【0027】前記バルブケーシング77内には、前記ゲー
ト73を介して副マニホールド63のランナー64を製品キャ
ビティ53に連通させる材料通路81が形成されている。こ
の材料通路81の大部分はバルブケーシング77の軸方向D
に延びていてゲート73に同軸的に対向しているが、材料
通路81の一端部は、屈曲部82になっていて前記フランジ
部78の図示上面に開口している。そして、この屈曲部82
が前記ランナー64の出口部64bに通じている。また、バ
ルブケーシング77の外周面には、材料通路81を加熱する
ヒーター83が設けられているとともに、このヒーター83
を外周側から覆う筒状のヒーターカバー84が設けられて
いる。さらに、前記バルブケーシング77には、前記ヒー
ター83の内側に添わせて温度センサー85が設けられてい
る。なお、バルブケーシング77のゲート73側の先端部
は、一部がバルブ装置組み込み孔71内に形成された嵌合
面86に嵌合していることにより支持されている。他の部
分では、断熱のために、バルブケーシング77ないしヒー
ターカバー84と第1の固定側型板56およびバルブ装置組
み込みブロック58との間には隙間が形成されている。
【0028】また、前記バルブケーシング77の材料通路
81内を同軸的に貫通して、前記ゲート73を開閉するバル
ブ体としてのバルブピン91が設けられている。このバル
ブピン91は、型開閉方向Aと直交する方向を軸方向Dと
しているとともにこの軸方向Dに移動するものであり、
前記ゲート73に挿脱自在に嵌合するゲート閉塞部92を先
端部に有している。さらに、バルブピン91は、バルブケ
ーシング77のフランジ部78内に固定されたガイドブッシ
ュ93を摺動自在に貫通しているとともに、ゲート73側の
先端部が前記材料通路81の周面に形成された複数の支持
羽根94の内側に常時摺動自在に嵌合している。これによ
り、バルブケーシング77に対してバルブピン91が支持さ
れている。また、前記バルブ装置組み込みブロック58内
には、前記バルブケーシング77と同軸的に並べて、前記
バルブピン91を駆動する油圧シリンダー装置などの流体
圧シリンダー装置96が組み込まれている。この流体圧シ
リンダー装置96は、受圧面を大きくするためにピストン
97,98およびシリンダー室99,100が2段になってい
る。そして、前記バルブピン91は、ブロック79およびバ
ルブ装置組み込みブロック58の一部を貫通して前記ピス
トン97に固定されている。なお、組み立て時には、バル
ブ装置組み込みブロック58にバルブケーシング77を組み
込んだ後、このバルブケーシング77内にバルブピン91を
挿入すればよく、逆に分解時には、バルブケーシング77
からバルブピン91を抜いた後、バルブ装置組み込みブロ
ック58からバルブケーシング77を外せばよい。
【0029】以上のように、バルブ装置76は、バルブピ
ン91の軸方向Dを型開閉方向Aと直交させることによ
り、この型開閉方向Aに対していわば横向きにしてあ
る。
【0030】さらに、前記製品キャビティ53を囲んで固
定側型板56,57には、製品キャビティ53を冷却する水な
どの流体用流体を通す冷却通路101が形成されている。
【0031】前記可動型52は、前記第1の固定側型板56
およびバルブ装置組み込みブロック58に突き当たる可動
側型板106と、この可動側型板106における固定型51と反
対側の面に固定された可動側受け板107とを備えている
とともに、図示していないが、この可動側受け板107に
おける固定型51と反対側の面にスペーサブロックを介し
て固定され射出成形機の可動側プラテンに取り付けられ
る可動側取り付け板を備えている。そして、前記可動側
型板106および可動側受け板107に挟持されて固定された
コア108が固定型51側に突出しており、第1の固定側型
板56には、コア108が嵌合する凹部109が形成されてい
る。さらに、コア108には、前記製品キャビティ53にお
ける製品1の外面に相当する面を形成する凸部110が突
出形成されている。なお、以上の説明から明らかなよう
に、製品キャビティ53の可動型52側の端は、固定側型板
56および可動側型板106の突き当て面よりも固定型51側
に位置する。
【0032】また、図示していないが、前記可動側受け
板107と可動側取り付け板との間には、成形された製品
1を可動型52から突き出して離型させる突き出し部材を
設けた突き出し板が型開閉方向Aに移動自在に設けられ
ている。
【0033】つぎに、前記バルブゲート式金型装置を用
いた射出成形方法について説明する。成形時には、まず
固定型51と可動型52とを型閉して、これら固定型51およ
び可動型52間に製品キャビティ53を形成した後、図1お
よび図2に鎖線で示すように、流体圧シリンダー装置96
の駆動によりバルブピン91を後退させてゲート73を開放
する。そして、射出成形機から固定型51内に熱可塑性の
成形材料である溶融した熱可塑性樹脂を射出する。この
樹脂は、マニホールド61,63のランナー62,64などを通
り、さらにバルブケーシング77内の材料通路81、バルブ
ピン91が嵌合している支持羽根94間を通ってゲート73か
ら製品キャビティ53内に流入する。このようにして製品
キャビティ53内に樹脂が充填された後、保圧を経て、図
1および図2に実線で示すように、流体圧シリンダー装
置96の駆動によりバルブピン91が前進し、そのゲート閉
塞部92がゲート73に嵌合してこのゲート73を閉じる。製
品キャビティ53内の樹脂は冷却通路101を冷却用流体が
通ることにより積極的に冷却される。そして、製品キャ
ビティ53内の樹脂が冷却して固化した後、固定型51と可
動型52とを型開する。その際、製品キャビティ53内の樹
脂すなわち成形された製品1は、固定型51側と可動型52
側とでの離型抵抗の相違によりまず固定型51から離れ
る。ついで、製品1は、突き出し板の作動により可動型
52から離れ、取り出される。その後、再び型閉して以上
の成形サイクルを繰り返すが、全成形サイクルを通じ
て、マニホールド61,63のランナー62,64およびバルブ
ケーシング77の材料通路81内の樹脂は、ヒーター65,83
の加熱により常時溶融状態に保たれる。
【0034】前記実施例の構成によれば、バルブピン91
の軸方向Dを型開閉方向Aと直交させたので、バルブピ
ン91、このバルブピン91と同軸的に位置するバルブケー
シング77およびこのバルブケーシング77とバルブピン91
の軸方向Dに並んだ流体圧シリンダー装置96などからな
るバルブ装置76全体の型開閉方向Aの寸法を小さくでき
るとともに、製品キャビティ53とバルブ装置76とを型開
閉方向Aと直交する方向Dに並べて配置することができ
る。これにより、バルブゲート式金型装置全体の型開閉
方向Aの寸法も小さくすることができ、バルブゲート式
金型装置を小型化できる。製品キャビティ53は型開閉方
向Aに細長い形状を有するため、製品キャビティ53の形
状自体がバルブゲート式金型装置全体の型開閉方向Aの
寸法を大きくする要因となっているが、前述のようにバ
ルブ装置76に起因するバルブゲート式金型装置全体の型
開閉方向Aの寸法増大はないので、製品キャビティ53の
形状に起因する要因を含めても、バルブゲート式金型装
置全体の型開閉方向Aの寸法増大を抑えられる。そし
て、バルブゲート式金型装置全体の型開閉方向Aの寸法
も小さくできることにより、射出成形機に取り付けて使
用する際に固定型51および可動型52を大きく開くことも
可能になる。つまり、製品キャビティ53の型開閉方向A
の寸法が大きくなっても、射出成形機の固定側プラテン
および可動側プラテンの開閉ストロークの制約下で、製
品1の取り出しのために十分な量だけ固定型51と可動型
52とを開くことができる。したがって、製品キャビティ
53の型開閉方向Aの寸法が大きくなっても、金型装置の
交換のみで、既存の射出成形機を利用して成形を行うこ
とが可能になる。
【0035】また、図4に示す形状の製品1の場合、図
5に示すようにバルブピン31の軸方向が型開閉方向Aに
一致していたとすると、ゲート25の位置がテーパー部3
に相当する位置に制約されるが、本実施例のように、バ
ルブピン91の軸方向Dが型開閉方向Aと直交していれ
ば、ゲート73の位置に対する制約が減り、特に本体部2
の側面の広い範囲でゲート73の位置を自在に設定でき
る。また、図示していないが、製品1においてテーパー
部3に突出形成した筒部にねじを形成するような場合で
あっても、製品1におけるゲート跡やこのゲート跡に生
じるおそれのあるバリが製品1に機能的に悪影響を及ぼ
すことを防止できる。
【0036】さらに、ゲート73は、前述のように製品キ
ャビティ53において本体部2の側面すなわち型開閉方向
Aとほぼ平行な面に開口させたので、製品キャビティ53
内の樹脂の圧力がバルブピン91の軸方向Dに作用し、バ
ルブピン91の径方向には作用しない。すなわち、製品キ
ャビティ53内の樹脂の圧力がバルブピン91およびゲート
73の側面間の摩擦を大きくする方向に作用しない。その
結果、バルブピン91およびゲート73の磨耗を抑制でき
る。
【0037】なお、本発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、
型開閉方向とバルブ体の軸方向とは完全に直交している
必要はない。要は、バルブ装置全体の型開閉方向の寸法
が小さくなり、かつ、製品キャビティとバルブ装置とを
型開閉方向と直交する方向において並べられるようにバ
ルブ装置を配置できればよいのであって、型開閉方向と
直行する方向に対してバルブ体の軸方向がある程度傾斜
していてもよい。ただし、製品キャビティ内の樹脂の圧
力がバルブ体の径方向に作用することを避けるために、
製品キャビティにおけるゲートが開口した面とバルブ体
の軸方向とのなす角度は90°±5°程度の範囲内にする
のがよい。
【0038】また、成形される製品1の形状は、図4に
示すものには限らず、任意の形状の製品に本発明を適用
できる。ただし、本発明は、軸方向に細長い製品の成形
に特に効果的である。
【0039】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、バルブ体がそ
の軸方向へ移動することによりゲートを開閉するバルブ
ゲート式金型装置において、バルブ体の軸方向を型体の
開閉方向に対してほぼ直交させたので、バルブゲート式
金型装置全体の型開閉方向の寸法を小さくできる。した
がって、成形機に取り付けて使用する際に一対の型体を
大きく開くことも可能になる。
【0040】特に、請求項2の発明のバルブゲート式金
型装置のように、製品キャビティが型体の開閉方向に細
長い形状を有する場合、バルブゲート式金型装置全体の
型開閉方向の寸法を小さくできることの利点が大きい。
【0041】請求項3の発明のバルブゲート式金型装置
によれば、請求項1または2の発明の効果に加えて、ゲ
ートは、製品キャビティにおける型体の開閉方向とほぼ
平行な面に開口しているので、製品キャビティ内の成形
材料の圧力がバルブ体の軸方向に作用することにより、
バルブ体およびゲートの磨耗を抑制できる。
【0042】請求項4の発明のバルブゲート式金型装置
を用いた成形方法によれば、軸方向に移動してゲートを
開閉するバルブ体を型体の開閉方向に対してほぼ直交す
る方向に移動させるので、バルブゲート式金型装置全体
の型開閉方向の寸法を小さくできる。したがって、成形
機に取り付けて使用する際に一対の型体を大きく開くこ
とも可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバルブゲート式金型装置の一実施例を
示す縦断面図である。
【図2】同上図1のゲート付近の拡大断面図である。
【図3】同上バルブケーシング付近の横断面図である。
【図4】成形される製品の断面図である。
【図5】従来のバルブゲート式金型装置の一例を示す断
面図で、(a)は型閉状態、(b)は型開状態を示して
いる。
【符号の説明】
1 製品 51 固定型(型体) 52 可動型(型体) 53 製品キャビティ 62 ランナー(材料通路) 64 ランナー(材料通路) 73 ゲート 76 バルブ装置 81 材料通路 91 バルブピン(バルブ体) A 型開閉方向(型体の開閉方向) D バルブ体の軸方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 樋口 良則 新潟県新潟市小金町3丁目1番1号 三菱 マテリアル株式会社新潟製作所内 (72)発明者 堀川 義広 新潟県新潟市小金町3丁目1番1号 三菱 マテリアル株式会社新潟製作所内 Fターム(参考) 4F202 CA11 CB01 CK03 CK07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに開閉し型閉時に製品キャビティを
    相互間に形成する一対の型体と、この型体に設けられた
    材料通路を前記製品キャビティに連通させるゲートを開
    閉するバルブ装置とを備え、このバルブ装置は、バルブ
    体がその軸方向へ移動することにより前記ゲートを開閉
    するバルブゲート式金型装置において、前記バルブ体の
    軸方向を前記両型体の開閉方向に対してほぼ直交させた
    ことを特徴とするバルブゲート式金型装置。
  2. 【請求項2】 前記製品キャビティは、前記両型体の開
    閉方向に細長い形状を有することを特徴とする請求項1
    記載のバルブゲート式金型装置。
  3. 【請求項3】 前記ゲートは、前記製品キャビティにお
    ける前記両型体の開閉方向とほぼ平行な面に開口してい
    ることを特徴とする請求項1または2記載のバルブゲー
    ト式金型装置。
  4. 【請求項4】 互いに開閉する一対の型体を型閉してこ
    れら型体間に製品キャビティを形成し、前記型体に設け
    られた材料通路からゲートを介して前記製品キャビティ
    内に成形材料を充填し、前記製品キャビティ内に成形材
    料を充填するとき以外に前記ゲートをバルブ装置のバル
    ブ体により閉じる成形方法において、軸方向に移動して
    前記ゲートを開閉する前記バルブ体を前記両型体の開閉
    方向に対してほぼ直交する方向に移動させることを特徴
    とするバルブゲート式金型装置を用いた成形方法。
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