JP3828406B2 - プリントシステム、デジタルカメラ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリントシステム、デジタルカメラに関し、特に、プリント動作に関する履歴を保存して種々の利便性が得られるようにした技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、例えば、特開平10−250190号公報に開示されているように、デジタルカメラとこのデジタルカメラで撮影した画像をプリントするプリンタとを有してなるシステムは種々のものが提案されるに至っている。この特開平10−250190号公報に所載のシステムでは、デジタルカメラ側からバッテリによって携帯型のプリンタに給電してプリント動作が行われるように構成され、デジタルカメラ側でバッテリの残容量が低下したときにはプリント動作を中止しかつそのときまでのプリントの進捗状況等に関する情報をデジタルカメラ側で保持しておき、プリント動作が再開されたときに、そのようにして保持された情報に基づいて適切な段階から始動できるように構成されている。
【0003】
また一方、本出願人もデジタルカメラとこのデジタルカメラで撮影した画像をプリントするプリンタとを有してなるシステムを、特開平10−200850号公報において提案している。この提案では、プリント対象として選択された画像をデジタルカメラの表示部に表示して確認され得るようにして、この確認がなされた画像を表すデータをプリンタ側に送出するようにしている。このような構成によれば、プリント対象画像の選択と確認、並びに、意図した画像のプリントが容易かつ確実になされ得ることになる。
【0004】
しかし、これらのシステムでは、いつ頃どの画像をプリントしたか等のプリント動作に関する履歴は一時的にしか保存されず、例えば、デジタルカメラに適用されたメモリカードなどの情報記録媒体が交換されるといったことがあると、そのときにデジタルカメラに装着されている情報記録媒体中の画像についてのプリント履歴を知る方途がなくなってしまう。
【0005】
このような場合、ユーザは、例えば手でメモを取ったり、あるいはパーソナルコンピュータ等のデータベースソフトウェアを用いて入力したりするなどの別途の手段によって画像をプリントした履歴を克明に記録しておけば、その記録を参照しつつ未プリントの画像を認識し所望の画像を過不足なくプリントすることは可能であるが、それでも、この別途の記録の保管や、これを検索し参照しての操作というのは一般のユーザにとっては極めて煩雑である。
【0006】
そこで、本出願人は、特開平11−254764号公報において、画像情報と画像情報毎のプリンタ制御情報とが記録された記録媒体を装着部に装着して、該プリンタ制御情報に基づき印刷を行うプリント装置であって、該プリンタ制御情報のうち、印刷手段による印刷出力の来歴を管理するプリント来歴情報を書き換えるようにする技術を提案している。このプリント来歴情報を利用することにより、ユーザ側で面倒な管理を行わなくても、画像がプリント済みであるか否かや、あるいはプリント日時などを確認することが可能である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ユーザが撮影を行うケースとしては、例えば旅行に出かけたときや、運動会などにおいて何枚かの撮影を行う場合が考えられるが、このときに、情報記録媒体に記録されている画像の内の、旅行あるいは運動会に係る最新の一連の画像だけを、手軽に印刷したいという要望がある。
【0008】
しかし、上記特開平11−254764号公報に記載された技術では、上述したプリント来歴情報等の動作履歴をどのように活用すれば、こうした要望に応えることができるかの具体的な手段までは記載されていない。
【0009】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、デジタルカメラとこのデジタルカメラで撮影した画像をプリントするプリンタとを有してなるプリントシステムにおいて、未印刷の一連の画像を手軽にプリントすることができる技術を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、第1の発明によるプリントシステムは、デジタルカメラとプリンタとが機能的に結合されてなるプリントシステムであって、上記デジタルカメラは、被写体を電子的に撮影して画像データを出力する撮像手段と、この撮像手段から出力される画像データまたはその他の情報を情報記録媒体に記録するとともに当該記録においては当該情報記録媒体内をツリー構造となるファイルシステムとし、かつ、そのツリー構造において一括印刷を行った画像ファイル名と日時を履歴情報として記録した履歴ファイルを格納する履歴ディレクトリをイメージディレクトリと並列に設けて記録を行うようになす一方、上記プリンタで新規に一括印刷がなされた画像ファイルの画像ファイル名と印刷日時を新規な履歴情報として履歴ファイルに記録し、必要に応じて該情報記録媒体から読み出す記録読出手段と、この記録読出手段により読み出された画像データの送信を含む上記プリンタとの通信を行うカメラ側通信手段と、撮影分印刷モードを含む印刷モードを設定するものであって、該撮影分印刷モードを設定したときには、上記情報記録媒体の上記履歴ファイル内に記録されている過去の履歴情報を参照して、該履歴情報が存在しない場合には上記情報記録媒体に記録されている全画像データを印刷対象とし、一以上の履歴情報が存在する場合には、その内の最新の履歴情報にすでに印刷がなされたとして含まれている画像データを指し示す画像ファイル名の数字部分情報または画像ファイルに付されるタイムスタンプ情報に基づく情報により最新の画像データとして指し示される画像データが印刷された以降に新規に追加撮影された画像データを印刷対象として、この印刷対象となった画像データを上記記録読出手段により読み出させて上記カメラ側通信手段により上記プリンタに送信させるように制御し、さらに該撮影分印刷モードにより新規に印刷された画像データを指し示す画像ファイル名と印刷日時の情報を新たな履歴情報として作成して上記記録読出手段により上記情報記録媒体の履歴ファイルに記録させるように制御する制御手段と、を含んで構成され、上記プリンタは、上記デジタルカメラから送信される画像データの受信を含む該デジタルカメラとの通信を行うプリンタ側通信手段と、このプリンタ側通信手段を介して受信した画像データを印刷用紙に印刷する印刷手段と、を含んで構成されていることを特徴とする。
【0011】
また、第2の発明によるデジタルカメラは、デジタルカメラとプリンタとが機能的に結合されてなるプリントシステムに適合したデジタルカメラであって、被写体を電子的に撮影して画像データを出力する撮像手段と、この撮像手段から出力される画像データまたはその他の情報を情報記録媒体に記録するとともに当該記録においては当該情報記録媒体内をツリー構造となるファイルシステムとし、かつ、そのツリー構造において一括印刷を行った画像ファイル名と日時を履歴情報として記録した履歴ファイルを格納する履歴ディレクトリをイメージディレクトリと並列に設けて記録を行うようになす一方、上記プリンタで新規に一括印刷がなされた画像ファイルの画像ファイル名と印刷日時を新規な履歴情報として履歴ファイルに記録し、必要に応じて該情報記録媒体から読み出す記録読出手段と、この記録読出手段により読み出された画像データの送信を含む上記プリンタとの通信を行うカメラ側通信手段と、撮影分印刷モードを含む印刷モードを設定するものであって、該撮影分印刷モードを設定したときには、上記情報記録媒体の上記履歴ファイル内に記録されている過去の履歴情報を参照して、該履歴情報が存在しない場合には上記情報記録媒体に記録されている全画像データを印刷対象とし、一以上の履歴情報が存在する場合には、その内の最新の履歴情報にすでに印刷がなされたとして含まれている画像データを指し示す画像ファイル名の数字部分情報または画像ファイルに付されるタイムスタンプ情報に基づく情報により最新の画像データとして指し示される画像データが印刷された以降に新規に追加撮影された画像データを印刷対象として、この印刷対象となった画像データを上記記録読出手段により読み出させて上記カメラ側通信手段により上記プリンタに送信させるように制御し、さらに該撮影分印刷モードにより新規に印刷された画像データを指し示す画像ファイル名と印刷日時の情報を新たな履歴情報として作成して上記記録読出手段により上記情報記録媒体の履歴ファイルに記録させるように制御する制御手段と、を具備したことを特徴とする。
【0013】
第3の発明によるデジタルカメラは、上記第2の発明によるデジタルカメラにおいて、上記制御手段が、上記画像データを画像データ毎に独立した画像ファイルとして上記情報記録媒体に記録させるとともに、新たな履歴情報が作成される毎に該履歴情報を一の履歴ファイルに追記させるように、上記記録読出手段を制御するものである。
【0014】
第4の発明によるデジタルカメラは、上記第2の発明によるデジタルカメラにおいて、上記制御手段が、上記画像データを画像データ毎に独立した画像ファイルとして上記情報記録媒体に記録させるとともに、新たな履歴情報が作成される毎に該履歴情報を履歴情報毎の独立した履歴ファイルとして該情報記録媒体に記録させるように、上記記録読出手段を制御するものである。
【0015】
第5の発明によるデジタルカメラは、上記第4の発明によるデジタルカメラにおいて、上記制御手段が、上記履歴ファイルに、該履歴ファイルが作成された順序に応じた連続した数字を含むファイル名を付するように、上記記録読出手段を制御するとともに、該ファイル名の数字部分を参照することにより最新の履歴情報を含む履歴ファイルであるか否かを判断するものである。
【0016】
第6の発明によるデジタルカメラは、上記第2の発明によるデジタルカメラにおいて、上記制御手段が、上記履歴情報における印刷された画像データを指し示す情報として、上記撮影分印刷モードにより印刷された全ての画像データに係る画像ファイルのファイル名を用いるものである。
【0017】
第7の発明によるデジタルカメラは、上記第2の発明によるデジタルカメラにおいて、上記制御手段が、上記画像ファイルに、該画像ファイルが撮影された順序に応じた連続した数字を含むファイル名を付するように、上記記録読出手段を制御するものであって、さらに、上記履歴情報における印刷された画像データを指し示す情報として、上記撮影分印刷モードにより印刷された全ての画像データに係る画像ファイルのファイル名の内の、該ファイル名に含まれる数字部分が最も小さいファイル名と、最も大きいファイル名と、を用いるものである。
【0018】
第8の発明によるデジタルカメラは、上記第第6または第7の発明によるデジタルカメラにおいて、上記履歴ファイルに記録される画像ファイルのファイル名が、上記情報記録媒体に構築されるファイルシステムにより規定される絶対パスを含むファイル名である。
【0019】
第9の発明によるデジタルカメラは、上記第2の発明によるデジタルカメラにおいて、印刷モードとして上記撮影分印刷モードにより過去に印刷された一連の画像データを印刷対象とする過去ファイル印刷モードをさらに設定可能であり、上記制御手段は、上記履歴情報に含まれる画像データを指し示す情報に基づき、印刷対象とする画像データを設定するものである。
【0020】
第10の発明によるデジタルカメラは、上記第2の発明によるデジタルカメラにおいて、印刷モードとして複数の画像データを一の印刷用紙に配列して印刷するためのインデックス印刷モードをさらに設定可能であって、このインデックス印刷モードにおいては、複数の画像データとして、上記情報記録媒体に記録されている全画像データと、上記撮影分印刷モードにより印刷された履歴のある一連の画像データと、の何れかを少なくとも指定可能であり、上記制御手段は、インデックス印刷モードにおいて撮影分印刷モードにより印刷された履歴のある一連の画像データが指定された場合には、上記履歴情報に含まれる画像データを指し示す情報に基づき、印刷対象とする画像データを設定するものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1から図11は本発明の一実施形態を示したものであり、図1はデジタルカメラをプリンタに接続した状態のプリントシステムを示す図である。
【0022】
このプリントシステムは、被写体を電子的に撮影して画像データを生成するデジタルカメラ1と、このデジタルカメラ1から出力される画像データに基づき画像をプリントするプリンタ11と、を機能的に結合することにより構成されている。
【0023】
上記デジタルカメラ1は、被写体を光学的に観察するための観察光学系における接眼レンズ2が背面上部に配置されるとともに、電子的に撮影される被写体像を観察するための例えばTFT液晶等でなるカラー液晶3が背面の例えば左側に配設されている。
【0024】
また、デジタルカメラ1の上面右側には、被写体を撮影する際のレリーズボタン4が配設され、また、上記カラー液晶3の右側となる背面には、プリントモードを設定するためのプリントモード設定スイッチ5や、各種の設定を行うためのスイッチ群6U,6D,6L,6R,7,8などが配設されている。
【0025】
一方、上記プリンタ11は、プリントを開始させるためのプリントスイッチ12と、印刷後のプリントを排出するための排出口13と、が設けられている。
【0026】
なお、プリントスイッチ12は、ここではプリンタ11側に設けたが、デジタルカメラ1側に設けても構わないし、双方にあっても良い。
【0027】
次に、図2は、上記図1に示したようにデジタルカメラ1とプリンタ11とが接続されてなるプリントシステムの、主として電気的な構成を示すブロック図である。
【0028】
上記デジタルカメラ1は、光学的に結像された被写体像を電子的に撮影する撮像手段たる撮像回路22と、後述するCPU21の作業用メモリとなるワークメモリ23と、上記撮像回路22から出力された画像データに画像処理を行うためのASIC(Application Specific Integrated Circuit)24と、画像データや後述する履歴情報を記憶するための不揮発性メモリでなる情報記録媒体たる画像メモリ26と、この画像メモリ26へのデータの書き込みや読み出しを制御するための記録読出手段たるメモリI/F25と、上記カラー液晶3と、このカラー液晶3に画像等を表示させるための制御を行う表示回路27と、外部からの電源供給を受けて後述する充電電池30や電源回路31へ供給する充電回路29と、この充電回路29からの電源供給を受けて充電することが可能な2次電池等でなる充電電池30と、外部からの電源供給を受けている場合には上記充電回路29から、外部からの電源供給を受けていない場合には上記充電電池30から電力を供給されてこのデジタルカメラ1内部の各回路に供給する電源回路31と、上記プリンタ11との通信を行うための例えばUSB等でなるカメラ側通信手段たる通信I/F28と、上記撮像回路22、ワークメモリ23、ASIC24、メモリI/F25、表示回路27、通信I/F28とバスを介して互いに接続されていてこれらの回路を含むこのデジタルカメラ1全体を統括的に制御する制御手段たるCPU21と、を有して構成されている。
【0029】
なお、上記画像メモリ26は、このデジタルカメラ1に内蔵されるメモリであっても良いし、メモリカード等の該デジタルカメラ1に着脱自在となるように構成されたメモリであっても構わない。
【0030】
上記プリンタ11は、上記デジタルカメラ1の通信I/F28と通信を行うための例えばUSB等でなるプリンタ側通信手段たる通信I/F43と、この通信I/F43を介して上記デジタルカメラ1から受信する1ライン毎の画像データを記憶するためのラインバッファ等でなる画像バッファ44と、受信した画像データに印刷前の処理を行うASIC45と、このASIC45により処理された画像データに基づき各画素の印刷濃度に応じて該画素に対応して配列された発熱素子を加熱しインクリボンのインクを印刷用紙に転写する印刷手段たるサーマルプリントヘッド(図中、TPHと省略している)46と、外部のAC電源等に接続されることによりこのプリンタ11内部の各回路へ電力を供給するとともに、上記デジタルカメラ1が接続された際に該デジタルカメラ1の充電回路29に対しても電力供給を行う電源47と、上記サーマルプリントヘッド46による熱転写に連動して印刷用紙とインクリボンとを給送する紙,リボン給送機構42と、この紙,リボン給送機構42や上記プリントスイッチ12が接続されるとともに上記通信I/F43、画像バッファ44、ASIC45、サーマルプリントヘッド46とバスを介して互いに接続されていてこれらの回路を含むこのプリンタ11全体を統括的に制御する制御手段たるCPU41と、を有して構成されている。
【0031】
図3は、プリンタ11が接続されたときのデジタルカメラ1の動作を示すフローチャートである。
【0032】
デジタルカメラ1の通信I/F28と、プリンタ11の通信I/F43との通信が可能になることにより、デジタルカメラ1とプリンタ11とが接続されたことが確認されたら、デジタルカメラ1においては、この処理が開始される。
【0033】
その後に、プリンタ11の上記プリントスイッチ12が押圧されると、該プリンタ11のCPU41からプリントするべき画像があるかが問い合わせられるので、それを待機する(ステップS1)。
【0034】
問い合わせがあったところで、このデジタルカメラ1が撮影分印刷モード(印刷の実績を表すデータに依拠した印刷を行うモード。後に詳述する。)に設定されているか否かを判断して(ステップS2)、設定されている場合には、前回、撮影分印刷モードで印刷して以降に新たに撮影された新規撮影画像があるか否かを判断する(ステップS3)。
【0035】
新規撮影画像がある場合には、「画像あり」の情報を例えばフラグとしてセットし(ステップS4)、一方、新規撮影画像がない場合には、「画像なし」を同様に例えばフラグとしてセットする(ステップS6)。
【0036】
また、上記ステップS2において、撮影分印刷モードに設定されていないと判断した場合には、例えば1画面印刷モードなどのその他の印刷モードにおいて印刷設定された画像があるか否かを判断して(ステップS5)、ある場合には上記ステップS4、ない場合には上記ステップS6へ行って、画像の有無をフラグ等でセットする。
【0037】
こうして、上記ステップS4またはステップS6において画像の有無が設定された後に、プリンタ11からインクリボンがないことを示すリボンなし情報または印刷用紙がないことを示す用紙なし情報(両方を合わせてリボン用紙なし情報という)が送られてきているか否かを判断して(ステップS7)、送られてきている場合には、インクリボンがないときにはその旨を、印刷用紙がない場合にはその旨を、例えば上記カラー液晶3に表示することにより、あるいはブザーや音声等により、警告する(ステップS8)。
【0038】
また、上記ステップS7において、リボン用紙なし情報をプリンタ11から受信していない場合には、撮影分印刷モードに設定されているか否かを再度確認して(ステップS9)、撮影分印刷モードである場合には、画像メモリ26中に履歴ディレクトリがあるかないかを判断する(ステップS10)。ここで、履歴ディレクトリがない場合には新規に作成し(ステップS11)、既に履歴ディレクトリがある場合には、この履歴ディレクトリに格納されている履歴ファイルから、前回、撮影分印刷モードにより印刷した最終プリント画像ファイルを確認する(ステップS12)。
【0039】
また、上記ステップS9において、撮影分印刷モードに設定されていない場合には、プリント対象として設定された画像ファイルを確認する(ステップS13)。
【0040】
上記ステップS11、ステップS12、ステップS13の何れかが終了したら、次に、プリント画像を指定して(ステップS14)、このデジタルカメラ1側におけるプリント処理を行う(ステップS15)。
【0041】
その後、ジャム情報をプリンタ11から受信することなく、プリント処理が正常に終了したか否かを確認して(ステップS16)、正常に終了した場合には、全ての画像についてのプリントが終了したか否かをさらに判断し(ステップS17)、まだ終了していない場合には、上記ステップS14へ行って上述したような処理を繰り返す。
【0042】
また、上記ステップS16において、ジャム情報を受信した場合には、その旨を、例えば上記カラー液晶3に表示することにより、あるいはブザーや音声等により、警告する(ステップS18)。
【0043】
上記ステップS17において全ての画像についての印刷が終了したことが確認された後、または上記ステップS18において「ジャム」警告を行った後に、プリント履歴を作成して履歴ファイルに書き込む(ステップS19)。この履歴ファイルの詳細については後で詳しく説明する。
【0044】
上記ステップS8または上記ステップS19が終了したら、次に、充電指示があるか否かを判断し(ステップS20)、ない場合には上記ステップS7へ行き、ある場合には充電回路29から充電電池30への充電処理を行う(ステップS21)。この充電処理においては、充電電池30への充電が完了したところで、その旨をプリンタ11側へ通知するようになっている。
【0045】
こうして充電処理が完了したら、この処理を終了する。
【0046】
図4は、デジタルカメラ1が接続されたときのプリンタ11の動作を示すフローチャートである。
【0047】
電源が投入されるなどにより動作が開始されると、このプリンタ11内部の初期セットが行われ(ステップS31)、その後は、上記デジタルカメラ1が接続されるのを待機する(ステップS32)。
【0048】
このステップS32において上記通信I/F28と通信I/F43との通信が可能になることによりデジタルカメラ1が接続されたことが確認されたら、上記プリントスイッチ12がオンになっているか否かを判断し(ステップS33)、オンになっている場合には、上記デジタルカメラ1から送信される画像の有無に関する情報、つまり上記ステップS4またはステップS6において「画像あり」と「画像なし」の何れがセットされたかに応じて、プリントするべき画像があるか否かを判断する(ステップS34)。
【0049】
ここで、プリントするべき画像がない場合には上記ステップS33に戻り、一方、プリントするべき画像がある場合には、さらに、インクリボン及び印刷用紙があるか否かを判断する(ステップS35)。そして、両方ともある場合には、プリント処理を行う(ステップS36)。このプリント処理が終了した後は、上記ステップS34へ行って、次のプリント画像に対する判断を行う。
【0050】
また、上記ステップS35において、インクリボンと印刷用紙との少なくとも一方がないと判断された場合には、その旨をデジタルカメラ1側に通知して(ステップS37)、その通知を受けたデジタルカメラ1における警告を見たユーザによりインクリボンまたは用紙が補給され、その結果、インクリボンまたは印刷用紙がない状態からある状態に変化したかを判断する(ステップS38)。
【0051】
ここで何れの補給もない場合には、一定時間が経過するまでは(ステップS39)、上記ステップS38の判断を繰り返して行い、一方、一定時間が経過した場合には、後述するステップS42へ行く。
【0052】
こうして、ステップS38において、インクリボンまたは印刷用紙が補給されたと判断した場合には、デジタルカメラにその旨を通知し(ステップS40)、上記ステップS35へ行って、インクリボンと印刷用紙の双方が揃ったかを判断する。
また、上記ステップS33において、上記プリントスイッチ12がオフであると判断された場合には、一定時間が経過したか否かを判断して(ステップS41)、一定時間が経過するまでは上記ステップS33に戻って、プリントスイッチ12がオンされるのを待機する。
【0053】
上記ステップS39またはこのステップS41において、一定時間が経過したと判断された場合には、デジタルカメラ1へ充電指示を行う(ステップS42)。デジタルカメラ1は、上記ステップS20において、この充電指示の判断を行うようになっている。そして充電指示が行われたときには、プリンタ11の電源47からデジタルカメラ1の充電回路29へ電源が供給され、該デジタルカメラ1において、上記ステップS21の充電処理を行うことにより、該充電回路29から充電電池30への充電が行われる。
【0054】
その後、デジタルカメラ1から充電が終了した旨の通知が来るのを待って(ステップS43)、充電が終了するまでは上記ステップS42による充電の指示を継続させ、充電が終了したことが確認されたところで、この処理を終了する。
【0055】
図5は、デジタルカメラ1におけるプリントモードセットの動作を示すフローチャートである。
【0056】
このプリントモードセットの動作は、デジタルカメラ1の電源がオンされたときに自動的に行われるとともに、さらに、上記プリントモード設定スイッチ5が操作される都度に行われるようになっている。
【0057】
この動作が開始されると、まず、自動的に撮影分印刷モードがセットされる(ステップS51)。その後、ユーザが上記プリントモード設定スイッチ5やスイッチ群6U,6D,6L,6R,7,8を操作したかの判断を行い、操作されている場合には、操作に応じたモードセットを行うようになっている。
【0058】
このようなモード設定の操作がなされた場合には、まず、なされた操作が全画面印刷モードを設定するスイッチ操作であるか否かを判断し(ステップS52)、そうである場合には、全画面印刷モードにセットして(ステップS53)、終了する。
【0059】
また、全画面印刷モードを設定するスイッチ操作でない場合には、次に、1画面印刷モードを設定するスイッチ操作であるか否かを判断する(ステップS54)。ここで、該スイッチ操作である場合には、1画面選択の処理を行うことにより、印刷対象となる画像をユーザに決定させ(ステップS55)、決定された画像のみを印刷する1画面印刷モードをセットして(ステップS56)、終了する。
【0060】
上記ステップS54において、1画面印刷モードを設定するスイッチ操作でない場合には、さらに、過去ファイル印刷モードを設定するスイッチ操作であるか否かを判断する(ステップS57)。ここで、該スイッチ操作である場合には、ユーザによる過去の履歴ファイルの選択が、上記スイッチ群6U,6D,6L,6R,7,8を操作することにより行われる(ステップS58)。履歴ファイルが選択されると、該履歴ファイルに記録されている画像を印刷対象とする過去ファイル印刷モードをセットして(ステップS59)、終了する。
【0061】
上記ステップS57において、過去ファイル印刷モードを設定するスイッチ操作でない場合には、続いて、インデックス印刷モードを設定するスイッチ操作であるか否かを判断する(ステップS60)。ここで、該スイッチ操作である場合には、画像メモリ26に記録されている全画像に係るインデックス画面を印刷対象とするか、あるいは履歴ファイルを選択して該履歴ファイルに記録されている全画像に係るインデックス画面を印刷対象とするかを選択し(ステップS61)、選択されたインデックス画面を印刷するインデックス印刷モードをセットして(ステップS62)、終了する。
【0062】
上記ステップS60において、インデックス印刷モードを設定するスイッチ操作でない場合には、上記ステップS51における撮影分印刷モードの設定がそのまま有効となって、この処理を終了する。
【0063】
このようなプリントシステムにおいて設定可能な印刷モード、すなわち、撮影分印刷モードと、全画面印刷モードと、1画面印刷モードと、インデックス印刷モードと、過去ファイル印刷モードと、について、さらに説明する。
【0064】
上記撮影分印刷モードにおいては、一括印刷した画像ファイル名を履歴情報として記録する履歴ファイルを参照して、その参照結果に応じて印刷を行うようになっている。すなわち、この撮影分印刷モードは、履歴ファイルがない場合には、画像メモリ26に記録されている全ての画像ファイルを対象として印刷を行い、また、履歴ファイルがある場合には、最新の履歴ファイルを参照して、該履歴ファイルに記録されている画像ファイル以降に新たに撮影した画像ファイルを一括印刷するモードとなっている。この撮影分印刷モードは、上述したように、ユーザが特段の設定を行わない場合には、自動的に設定されるモードとなっている。
【0065】
また、その他の全画面印刷モード、1画面印刷モード、インデックス印刷モード、過去ファイル印刷モードは、デジタルカメラ1において、上述したようにモード切換操作がなされて選択されたときに設定される。
【0066】
まず、上記1画面印刷モードは、デジタルカメラ1のカラー液晶3に画像を表示して、その画像を見ながらユーザが印刷対象となる画像を選択し、選択された画像をプリントするモードである。
【0067】
また、上記全画面印刷モードは、上記画像メモリ26に記録されている全画像を対象として、印刷を行うモードである。
【0068】
さらに、上記インデックス印刷モードは、撮影分印刷モードで作成した履歴ファイルに記録されている画像を対象として、または画像メモリ26に記録されている全画像を対象として、各画像を縮小して1つの印刷用紙に配列するインデックス印刷を行うモードである。
【0069】
そして、上記過去ファイル印刷モードは、上記撮影分印刷モードで作成した履歴ファイルの何れかを選択して、選択した履歴ファイルに記録されている画像を一括して印刷するモードである。この履歴ファイルは、過去に一括して印刷した一連の画像が記録されているものであるために、いわば一括した焼き増しのモードとなっている。
【0070】
上記履歴ファイルについて、図9から図11を参照してさらに説明する。図9は、画像メモリ26に構築されたファイルシステムの概要を示す図である。
【0071】
このファイルシステムは、ルート(ROOT)を起点として枝状に分岐するツリー構造をなしている。このルートには、DCFイメージディレクトリ(DCIM)と、DPOFディレクトリ(MISC)と、履歴ディレクトリ(HSTRY)と、が設けられており、各ディレクトリ内にファイルやディレクトリが格納されている。
【0072】
上記DCFイメージディレクトリ(DCIM)には、さらにDCFディレクトリが設けられており、例えば100ABCDE,101ABCDE,102ABCDEなどと連続した数字を含む名前が付けられている。各DCFディレクトリ内に、DCFファイルが格納されていて、上記DCFディレクトリ(100ABCDE)には、例えばABCD0001,ABCD0002,ABCD0003などのやはり連続した数字を含むファイル名が付けられたDCFファイルが格納されている。このDCFファイルのファイル名に含まれる連続した数字は、撮影が行われた順に付されるものとなっていて、逆に言えば、ファイル名の数字部分を識別することにより、最新のファイルであるかどうかなどを判断することができるようになっている。なお、最新のファイルであるかどうかの判断は、タイムスタンプにより行ってももちろん構わない。
【0073】
上記DPOFディレクトリ(MISC)には、例えばAUTPRINT.MRKと名付けられたDPOFファイルが格納されている。
【0074】
上記履歴ディレクトリ(HSTRY)は、上述した撮影分印刷モードに係る履歴ファイルを格納するディレクトリである。
【0075】
この履歴ファイルについては、複数の履歴を1つのファイル内で管理する場合と、履歴毎に履歴ファイルを毎回作成して複数ファイルとし管理する場合とがある。
【0076】
まず、図10は、1つのファイル内に複数の履歴を記録する場合の例を示す図である。
【0077】
履歴ファイルには例えばCNVHST.HSTというファイル名が付されており、このファイル内には、日時と、一括印刷した全ての画像ファイル名とが記録されている。
【0078】
すなわち、履歴ファイル内には、ヘッダ[HDR]が設けられており、利用プリンタ名(P−200)と、このファイルを作成した年月日および更新した年月日が記録されている。
【0079】
さらに履歴ファイル内には、撮影分印刷モードによる印刷を行う毎にジョブ[JOB]が設けられており、各ジョブ[JOB]内には、プリントを行った年月日と、そのときの印刷対象となった全てのプリントファイル名と、が記録されている。なお、ここでは、プリントファイル名として、上記画像メモリ26に構築されるファイルシステムにより規定される絶対パスを含むファイル名が記録されている。
【0080】
なお、この図10に示したように、複数の履歴を1つのファイル内で管理する場合には、上記図5のステップS58においては、履歴ファイルを選択するのではなく、履歴ファイル内に記録されているジョブ[JOB]で区分けされる履歴を選択することになる。
【0081】
次に、図11は、履歴毎に独立した履歴ファイルを作成して記録する場合の例を示す図である。
【0082】
履歴ファイルは、履歴毎に、つまり撮影分印刷モードによる印刷が実行される度に、作成されるようになっており、例えばCNVHST001.HST、CNVHST002.HST、CNVHST003.HSTなどの履歴に一対一に対応して変化する連続した数字を含むファイル名が付されている。すなわち、履歴ファイルのファイル名が付される際には、順次の一連のプリント動作毎に対応してプリントが実行された順序に沿った番号を含むファイル名が自動的に作成されるようになっている。これにより、ファイル名の数字部分を識別することにより、最新のファイルであるかどうかを判断することができるようになっている。なお、最新のファイルであるかどうかの判断は、タイムスタンプにより行ってももちろん構わない。
【0083】
各ファイル内にはヘッダ[HDR]とジョブ[JOB]とが設けられているが、上記図10に示した例と異なり、ジョブ[JOB]はファイル内に1つだけであり、さらに、ヘッダ[HDR]における更新の年月日と、ジョブ[JOB]におけるプリントを行った年月日とは不要となるために記録されていない。
【0084】
そして、ジョブ[JOB]のプリントファイル名は、上述したように画像ファイルのファイル名に含まれている連続する数字の順に、先頭の画像ファイルと後尾の画像ファイルのみが記録されるようになっていて、これにより、履歴ファイルのサイズを小さく保つことが可能である。なお、ここでも、プリントファイル名として、上記画像メモリ26に構築されるファイルシステムにより規定される絶対パスを含むファイル名が記録されている。
【0085】
このような履歴ファイルを、例えば過去ファイル印刷モードにおいて指定して、印刷を行う際には、これら先頭のファイルと後尾のファイルとに挟まれたファイルについても、印刷対象として指定されるようになっている。
【0086】
次に、図6は、デジタルカメラ1側におけるプリント処理を示すフローチャートである。
【0087】
上記図3のステップS15においてこのプリント処理が実行されると、まず、プリンタ11から画像展開の指示が送られて来ているか否かを判断し(ステップS71)、指示が来るまで待機する。
【0088】
指示が来たところで、CPU21は、画像データをプリンタ11で印刷するためのデータに変換させる処理を、ASIC24に行わせる(ステップS72)。この処理においては、例えばRGBでなる画像データをイエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C)でなるインクリボンの各色の画像データに変換する処理などが行われる。
【0089】
そして、この画像展開の処理が終了したところで、印刷用の画像データをプリンタ11に送信する準備が完了したとして、その旨をプリンタ11に通知する(ステップS73)。
【0090】
次に、プリンタ11側から画像送信の指示があるのを待機し(ステップS74)、指示を受けたところで、1画面分の画像データの内の、1ライン分の画像データだけを送信する(ステップS75)。
【0091】
その後、ジャム通知をプリンタ11側から受けているか否かを判断して(ステップS76)、受けていない場合には、1画面分の画像データを送信し終わったか否かを判断し(ステップS77)、まだ未送信のラインデータが存在する場合には上記ステップS74へ行って1ラインずつのデータ送信を継続する。
【0092】
そして、該ステップS77において1画面分の画像データを送信し終えたと判断されたところで、この処理を終了して、上記図3に示した処理にリターンする。
【0093】
また、上記ステップS76において、プリンタ11からのジャム通知を受け取った場合には、上記ステップS16において判断を行うためのジャム情報をセットしてから(ステップS78)、上記図3に示した処理にリターンする。
【0094】
図7はプリンタ11側におけるプリント処理を示すフローチャートである。
【0095】
上記図4のステップS36においてこのプリント処理が実行されると、CPU41は、まず、デジタルカメラ1側に対して、通信I/F43を介して画像展開の指示を送信する(ステップS81)。この画像展開の指示は、デジタルカメラ1の上記ステップS71において用いられるものである。
【0096】
次に、CPU41は、上記紙,リボン給送機構42により印刷用紙を印刷の初期位置まで給送させ(ステップS82)、その後、デジタルカメラ1側から、画像展開が終了して画像データを送る準備が完了した旨の通知を受信するのを待機する(ステップS83)。この判断は、デジタルカメラ1側のステップS73における処理に対応して行われる。
【0097】
このステップS83において、デジタルカメラ1の準備が完了したことが確認されたら、次に、画像転送割り込みを許可して(ステップS84)、タイマをスタートさせる(ステップS85)。
【0098】
そして、上述したようなラインバッファでなる画像バッファ44が空になっているか否かを判断して(ステップS86)、空である場合には次の1ライン分の画像データをデジタルカメラ1に対して要求する(ステップS87)。この1ラインデータ要求は、デジタルカメラ1において上記ステップS74の判断に用いられる。
【0099】
また、上記ステップS86において、画像バッファ44がまだ空になっていないと判断した場合には、画像データを上記サーマルプリントヘッド46へ送って、ライン状に配列された各画素に対応する発熱素子をデータに応じて加熱する(ステップS88)。
【0100】
上記ステップS87またはステップS88が終了したら、上記タイマにより計測している時間が、印刷用紙を1ライン分だけ給送する時間になっているか否かを判断して(ステップS89)、まだ送る時間に満たないときは上記ステップS86に戻り、送る時間に達しているときは、紙送りをしながらインクリボンを介して上記サーマルプリントヘッド46を印刷用紙に押圧することにより、インクリボンのインクを転写させて1ライン分の印刷を行う(ステップS90)。
【0101】
その後、ジャムがあったか否かを判断し(ステップS91)、ジャムがない場合には、全てのラインについて印刷が終了したか否かを判断し(ステップS92)、まだ印刷すべきラインが残っている場合には、上記ステップS86へ行ってライン毎の印刷動作を継続して行う。
【0102】
そして、画像の印刷が終了したことが確認されたら、終了通知をデジタルカメラ1側に対して送信する(ステップS93)。これは、デジタルカメラ1において、上記ステップS77での判断に用いられる。
【0103】
また、上記ステップS91において、ジャムがあったと判断した場合には、ジャム通知をデジタルカメラ1側に対して送信する(ステップS94)。
【0104】
こうして上記ステップS93またはステップS94が終了したところで、上記ステップS84において許可しておいた画像転送割り込みを禁止し(ステップS95)、上記図4に示した処理にリターンする。
【0105】
このプリンタ11側のプリント処理においては、上記ステップS84において許可されてから上記ステップS95において禁止させるまでの間は、画像転送割り込みが許可されている。
【0106】
図8は、プリンタ11側における画像転送割り込みの処理を示すフローチャートである。
【0107】
この処理は、デジタルカメラ1における上記ステップS75の1ラインデータ送信を受けたプリンタ11側において、割り込み処理として動作が行われる。この割り込み処理が開始されると、デジタルカメラ1から送信されて来る1ラインのデータを受け取って(ステップS101)、受け取った1ラインの画像データを上記画像バッファ44に格納する(ステップS102)。その後、上記ASIC45において必要な画像補正を行った後に(ステップS103)、この割り込み処理からリターンするようになっている。
【0108】
このような実施形態によれば、撮影分印刷モードにより印刷された画像ファイル名を履歴情報として履歴ファイルに記録するようにしたために、ユーザーが面倒な指定を行わなくても、未印刷の最新画像を自動的に印刷することができ、印刷時の操作性を大幅に向上することが可能となる。
【0109】
また、新たな履歴情報を一の履歴ファイルに追記する場合には、履歴ファイルの数を単一に保つことが可能となる。
【0110】
さらに、履歴情報毎に独立した履歴ファイルを作成する場合には、履歴ファイルのサイズを小さく保つことができる。
【0111】
加えて、連続する数字を含むファイル名が付された画像ファイルについて、履歴ファイルに、先頭の画像ファイルのファイル名と、後尾の画像ファイルのファイル名のみを記録することにより、履歴ファイルのサイズを小さく保つことができる。
【0112】
そして、履歴ファイル自体に連続する数字を含むファイル名を付することにより、最新の履歴ファイルを素早く容易に検索することが可能となる。
【0113】
また、履歴ファイルに記録する画像ファイルのファイル名を、絶対パスで記録することにより、目的とする画像ファイルへのアクセス時間を短縮することが可能となる。
【0114】
さらに、過去ファイル印刷モードやインデックス印刷モードにおいても、履歴ファイルを用いることにより、簡単な操作で一連の画像データを印刷対象に設定して印刷を行うことが可能となる。
【0115】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用が可能であることは勿論である。
【0116】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のプリントシステム、デジタルカメラによれば、未印刷の一連の画像を手軽にプリントすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のデジタルカメラをプリンタに接続した状態のプリントシステムを示す図。
【図2】上記図1に示したようにデジタルカメラとプリンタとが接続されてなるプリントシステムの、主として電気的な構成を示すブロック図。
【図3】上記実施形態において、プリンタが接続されたときのデジタルカメラの動作を示すフローチャート。
【図4】上記実施形態において、デジタルカメラが接続されたときのプリンタの動作を示すフローチャート。
【図5】上記実施形態のデジタルカメラにおけるプリントモードセットの動作を示すフローチャート。
【図6】上記実施形態のデジタルカメラ側におけるプリント処理を示すフローチャート。
【図7】上記実施形態のプリンタ側におけるプリント処理を示すフローチャート。
【図8】上記実施形態のプリンタ側における画像転送割り込みの処理を示すフローチャート。
【図9】上記実施形態において、画像メモリに構築されたファイルシステムの概要を示す図。
【図10】上記実施形態において、1つのファイル内に複数の履歴を記録する場合の例を示す図。
【図11】上記実施形態において、履歴毎に独立した履歴ファイルを作成して記録する場合の例を示す図。
【符号の説明】
1…デジタルカメラ
3…カラー液晶
5…プリントモード設定スイッチ
11…プリンタ
12…プリントスイッチ
21,41…CPU(制御手段)
22…撮像回路(撮像手段)
23…ワークメモリ
24,45…ASIC
25…メモリI/F(記録読出手段)
26…画像メモリ(情報記録媒体)
27…表示回路
28…通信I/F(カメラ側通信手段)
29…充電回路
30…充電電池
31…電源回路
42…紙,リボン給送機構
43…通信I/F(プリンタ側通信手段)
44…画像バッファ
46…サーマルプリントヘッド(TPH)(印刷手段)
47…電源

Claims (10)

  1. デジタルカメラとプリンタとが機能的に結合されてなるプリントシステムであって、
    上記デジタルカメラは、
    被写体を電子的に撮影して画像データを出力する撮像手段と、
    この撮像手段から出力される画像データまたはその他の情報を情報記録媒体に記録するとともに当該記録においては当該情報記録媒体内をツリー構造となるファイルシステムとし、かつ、そのツリー構造において一括印刷を行った画像ファイル名と日時を履歴情報として記録した履歴ファイルを格納する履歴ディレクトリをイメージディレクトリと並列に設けて記録を行うようになす一方、上記プリンタで新規に一括印刷がなされた画像ファイルの画像ファイル名と印刷日時を新規な履歴情報として履歴ファイルに記録し、必要に応じて該情報記録媒体から読み出す記録読出手段と、
    この記録読出手段により読み出された画像データの送信を含む上記プリンタとの通信を行うカメラ側通信手段と、
    撮影分印刷モードを含む印刷モードを設定するものであって、該撮影分印刷モードを設定したときには、上記情報記録媒体の上記履歴ファイル内に記録されている過去の履歴情報を参照して、該履歴情報が存在しない場合には上記情報記録媒体に記録されている全画像データを印刷対象とし、一以上の履歴情報が存在する場合には、その内の最新の履歴情報にすでに印刷がなされたとして含まれている画像データを指し示す画像ファイル名の数字部分情報または画像ファイルに付されるタイムスタンプ情報に基づく情報により最新の画像データとして指し示される画像データが印刷された以降に新規に追加撮影された画像データを印刷対象として、この印刷対象となった画像データを上記記録読出手段により読み出させて上記カメラ側通信手段により上記プリンタに送信させるように制御し、さらに該撮影分印刷モードにより新規に印刷された画像データを指し示す画像ファイル名と印刷日時の情報を新たな履歴情報として作成して上記記録読出手段により上記情報記録媒体の履歴ファイルに記録させるように制御する制御手段と、
    を含んで構成され、
    上記プリンタは、
    上記デジタルカメラから送信される画像データの受信を含む該デジタルカメラとの通信を行うプリンタ側通信手段と、
    このプリンタ側通信手段を介して受信した画像データを印刷用紙に印刷する印刷手段と、
    を含んで構成されていることを特徴とするプリントシステム。
  2. デジタルカメラとプリンタとが機能的に結合されてなるプリントシステムに適合したデジタルカメラであって、
    被写体を電子的に撮影して画像データを出力する撮像手段と、
    この撮像手段から出力される画像データまたはその他の情報を情報記録媒体に記録するとともに当該記録においては当該情報記録媒体内をツリー構造となるファイルシステムとし、かつ、そのツリー構造において一括印刷を行った画像ファイル名と日時を履歴情報として記録した履歴ファイルを格納する履歴ディレクトリをイメージディレクトリと並列に設けて記録を行うようになす一方、上記プリンタで新規に一括印刷がなされた画像ファイルの画像ファイル名と印刷日時を新規な履歴情報として履歴ファイルに記録し、必要に応じて該情報記録媒体から読み出す記録読出手段と、
    この記録読出手段により読み出された画像データの送信を含む上記プリンタとの通信を行うカメラ側通信手段と、
    撮影分印刷モードを含む印刷モードを設定するものであって、該撮影分印刷モードを設定したときには、上記情報記録媒体の上記履歴ファイル内に記録されている過去の履歴情報を参照して、該履歴情報が存在しない場合には上記情報記録媒体に記録されている全画像データを印刷対象とし、一以上の履歴情報が存在する場合には、その内の最新の履歴情報にすでに印刷がなされたとして含まれている画像データを指し示す画像ファイル名の数字部分情報または画像ファイルに付されるタイムスタンプ情報に基づく情報により最新の画像データとして指し示される画像データが印刷された以降に新規に追加撮影された画像データを印刷対象として、この印刷対象となった画像データを上記記録読出手段により読み出させて上記カメラ側通信手段により上記プリンタに送信させるように制御し、さらに該撮影分印刷モードにより新規に印刷された画像データを指し示す画像ファイル名と印刷日時の情報を新たな履歴情報として作成して上記記録読出手段により上記情報記録媒体の履歴ファイルに記録させるように制御する制御手段と、
    を具備したことを特徴とするデジタルカメラ。
  3. 上記制御手段は、上記画像データを画像データ毎に独立した画像ファイルとして上記情報記録媒体に記録させるとともに、新たな履歴情報が作成される毎に該履歴情報を一の履歴ファイルに追記させるように、上記記録読出手段を制御するものであることを特徴とする請求項2に記載のデジタルカメラ。
  4. 上記制御手段は、上記画像データを画像データ毎に独立した画像ファイルとして上記情報記録媒体に記録させるとともに、新たな履歴情報が作成される毎に該履歴情報を履歴情報毎の独立した履歴ファイルとして該情報記録媒体に記録させるように、上記記録読出手段を制御するものであることを特徴とする請求項2に記載のデジタルカメラ。
  5. 上記制御手段は、上記履歴ファイルに、該履歴ファイルが作成された順序に応じた連続した数字を含むファイル名を付するように、上記記録読出手段を制御するとともに、該ファイル名の数字部分を参照することにより最新の履歴情報を含む履歴ファイルであるか否かを判断するものであることを特徴とする請求項4に記載のデジタルカメラ。
  6. 上記制御手段は、上記履歴情報における印刷された画像データを指し示す情報として、上記撮影分印刷モードにより印刷された全ての画像データに係る画像ファイルのファイル名を用いるものであることを特徴とする請求項2に記載のデジタルカメラ。
  7. 上記制御手段は、上記画像ファイルに、該画像ファイルが撮影された順序に応じた連続した数字を含むファイル名を付するように、上記記録読出手段を制御するものであって、さらに、上記履歴情報における印刷された画像データを指し示す情報として、上記撮影分印刷モードにより印刷された全ての画像データに係る画像ファイルのファイル名の内の、該ファイル名に含まれる数字部分が最も小さいファイル名と、最も大きいファイル名と、を用いるものであることを特徴とする請求項2に記載のデジタルカメラ。
  8. 上記履歴ファイルに記録される画像ファイルのファイル名は、上記情報記録媒体に構築されるファイルシステムにより規定される絶対パスを含むファイル名であることを特徴とする請求項6または請求項7に記載のデジタルカメラ。
  9. 印刷モードとして、上記撮影分印刷モードにより過去に印刷された一連の画像データを印刷対象とする過去ファイル印刷モードをさらに設定可能であり、
    上記制御手段は、上記履歴情報に含まれる画像データを指し示す情報に基づき、印刷対象とする画像データを設定するものであることを特徴とする請求項2に記載のデジタルカメラ。
  10. 印刷モードとして、複数の画像データを一の印刷用紙に配列して印刷するためのインデックス印刷モードをさらに設定可能であって、このインデックス印刷モードにおいては、複数の画像データとして、上記情報記録媒体に記録されている全画像データと、上記撮影分印刷モードにより印刷された履歴のある一連の画像データと、の何れかを少なくとも指 定可能であり、
    上記制御手段は、インデックス印刷モードにおいて撮影分印刷モードにより印刷された履歴のある一連の画像データが指定された場合には、上記履歴情報に含まれる画像データを指し示す情報に基づき、印刷対象とする画像データを設定するものであることを特徴とする請求項2に記載のデジタルカメラ。
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