JP3826971B2 - 磁気式エンコーダ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、工作機のテーブルの移動やモータの回転位置等を検出する磁気式エンコーダ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、工作機のテーブルの移動やモータの回転位置を検出する手段として磁気式エンコーダ装置が使われている。
磁気式エンコーダ装置は、互いに位相が90°異なるsin相及びcos相の2つのアナログ信号を出力し、出力されたsin相及びcos相のアナログ信号を内挿し、高分解能のデジタル信号を得るように構成されている。
この種の磁気式エンコーダ装置においては、MRセンサ内に設けられ、sin相のアナログ信号を出力するための2つのMR素子、cos相のアナログ信号を出力するための2つのMR素子のそれぞれの中点電圧のDC成分、すなわちオフセット電圧が、エンコーダの磁気ドラムの回転数、回転方向及び回転時の温度変化により変化するが、2つのMR素子の中点電圧のDC成分が変化した場合、アナログ信号が内挿される際に、内挿の精度が悪くなるという問題点がある。
【0003】
以下に、従来の磁気式エンコーダ装置について具体例を挙げて説明する。
図4は、特願平5−214859号公報に開示されている磁気式エンコーダ装置の構成を示すブロック図である。
図4に示す磁気式エンコーダ装置においては、磁気ドラム101が回転すると、MRセンサ102、A相アンプ105及びコンパレータ107を介して出力される検知信号に基づいてF/V変換器109において、また、MRセンサ102、B相アンプ106及びコンパレータ108を介して出力される検知信号に基づいてF/V変換器110において磁気ドラム101の回転数がそれぞれ検出され、さらに、MRセンサ102、A相アンプ105及びコンパレータ107を介して出力される検知信号と、MRセンサ102、B相アンプ106及びコンパレータ108を介して出力される検知信号とに基づいて回転方向検出回路111において、磁気ドラム101の回転方向が検出される。
【0004】
ここで、磁気ドラム101が回転すると、磁気ドラム101の回転数により、MR素子102aとMR素子102b、MR素子102cとMR素子102dのそれぞれの中点電圧のDC成分、すなわちオフセット電圧が変化する。そこで、磁気ドラム101の回転数に対してそのオフセット電圧の変化量が比例するとして、補償器112において、F/V変換器109,110にて検出される磁気ドラム101の回転数と、回転方向検出回路111にて検出される磁気ドラム101の回転方向とからオフセット電圧が推定され、推定されたオフセット電圧に基づいて、MR素子102aとMR素子102b、MR素子102cとMR素子102dのそれぞれの中点電圧のDC成分、すなわちオフセット電圧を補正するための補正信号113が生成され、出力されている。
【0005】
そして、補償器112から出力された補正信号113がフィードバックされることにより、MR素子102aとMR素子102b、MR素子102cとMR素子102dのそれぞれの中点電圧のDC成分、すなわちオフセット電圧が補正されている。
また、特願平8−191465号公報に開示されている磁気式エンコーダ装置においては、MRセンサを構成する2つのMR素子が機械角で180°±180°/N(Nは磁気ドラムに設けられている検出対象手段のピッチ)の位置に対向して配置されており、この2つのMR素子における検知信号の差分が検出され、2つのMR素子において発生する中点電圧のDC成分、すなわちオフセット電圧が差し引かれることにより、オフセット電圧の影響を受けないようにされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような従来の磁気式エンコーダ装置においては、以下に記載するような問題点がある。
特願平5−214859号公報に開示されている磁気式エンコーダ装置においては、MRセンサを構成する2つのMR素子の中点電圧のDC成分、すなわちオフセット電圧が磁気ドラムの回転数に比例すると仮定して、そのオフセット電圧が補正されているが、磁気ドラムが高速回転する領域においては、オフセット電圧が変動し、磁気ドラムの回転数に対して2つのMR素子の中点電圧のDC成分、すなわちオフセット電圧は比例せずに、磁気ドラムの回転数とオフセット電圧との関係は非線形の関係になる。そのため、オフセット電圧を磁気ドラムの回転数に比例するとして補正した場合、オフセット電圧の変動の影響を受け、エンコーダパルス信号を精度良く求めることができないという問題点がある。
【0007】
図5は、磁気ドラムの回転数に対するオフセット電圧の変化を示すグラフである。
図5に示すように、磁気ドラムの回転数が高い領域においては、オフセット電圧が変動し、それにより、磁気ドラムの回転数に対して2つのMR素子の中点電圧のDC成分、すなわちオフセット電圧は比例せずに磁気ドラムの回転数とオフセット電圧との関係が非線形の関係となっている。
また、特願平8−191465号公報に開示されている磁気式エンコーダ装置においては、MRセンサを構成する2つのMR素子が、機械角で180°±180°/Nの位置に配置されているが、Nの値が大きくなったとき、2つのMR素子の配置位置を正確に合わせるための機構が必要になる。さらに、2つのMR素子間に磁気ドラムが介在するような構成となっているため、2つのMR素子の温度を互いに同一に保つことが難しくなり、温度の違いによってオフセット電圧が変動してしまい、上記同様にエンコーダパルス信号を精度良く求めることができないという問題点がある。
【0008】
本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、回転数が高い領域での磁気ドラムの回転位置情報となるエンコーダパルス信号を精度良く求めることができる磁気式エンコーダ装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、
シャフトに直結された磁気ドラム(1)と、該磁気ドラム(1)に対向して設けられ、該磁気ドラム(1)の回転に基づいた周波数を具備するアナログ信号を出力する磁気抵抗センサ(2)と、該磁気抵抗センサ(2)から出力されたアナログ信号の直流成分を補正し、補正されたアナログ信号を逓倍して出力する信号処理部(20)とを有してなる磁気式エンコーダ装置において、
前記信号処理部(20)は、
前記磁気抵抗センサ(2)から出力されたアナログ信号のうち交流成分のみを通過させるハイパスフィルタ(12a,12b)と、
前記磁気抵抗センサ(2)から出力されたアナログ信号と、前記磁気抵抗センサ(2)から出力され、前記ハイパスフィルタ(12a,12b)を通過したアナログ信号とが入力され、入力された2つの信号を外部から入力される制御信号に基づいた比率で出力するデジタルポテンショメータ(11a,11b)と、
該デジタルポテンショメータ(11a,11b)から出力された信号の周波数を逓倍してエンコーダパルス信号として出力する逓倍器(6)と、
該逓倍器(6)から出力されたエンコーダパルス信号をアナログ電圧値に変換して出力するF/Vコンバータ(3)と、
予め設定されている設定電圧(5)と前記F/Vコンバータ(3)から出力された信号とを比較して比較結果を出力するコンパレータ(4)と、
該コンパレータ(4)から出力された比較結果に従ってカウント動作を行うカウンタ(10)とを具備し、
前記デジタルポテンショメータ(11a,11b)は、前記カウンタ(10)におけるカウント値を制御信号とし、入力された2つの信号を前記カウンタ(10)におけるカウント値に基づいた比率で出力することを特徴とする。
【0013】
また、前記カウンタ(10)は、前記逓倍器(6)から出力されたエンコーダパルス信号をクロックとしてカウント動作を行うことを特徴とする。また、前記カウンタ(10)は、外部に設けられた発振器から出力されたクロック信号をクロックとしてカウント動作を行うことを特徴とする。また、シャフトに直結された磁気ドラム(1)と、該磁気ドラム(1)に対向して設けられ、該磁気ドラム(1)の回転に基づいた周波数を具備するアナログ信号を出力する磁気抵抗センサ(2)と、該磁気抵抗センサ(2)から出力されたアナログ信号の直流成分を補正し、補正されたアナログ信号を逓倍して出力する信号処理部(20)とを有してなる磁気式エンコーダ装置において、前記信号処理部(20)は、前記磁気抵抗センサ(2)から出力されたアナログ信号のうち交流成分のみを通過させるハイパスフィルタ(12a,12b)と、前記磁気抵抗センサ(2)から出力されたアナログ信号を外部から指定される比率で出力する第1の乗算型D/Aコンバータ(13a,13c)と、前記磁気抵抗センサ(2)から出力され、前記ハイパスフィルタ(12a,12b)を通過したアナログ信号を外部から指定される比率で出力する第2の乗算型D/Aコンバータ(13b,13d)と、前記第1の乗算型D/Aコンバータ(13a,13c)から出力された信号と前記第2の乗算型D/Aコンバータ(13b,13d)から出力された信号とを加算して出力する加算器(14a,14b)と、該加算器(14a,14b)から出力された信号を逓倍してエンコーダパルス信号として出力する逓倍器(6)と、該逓倍器(6)から出力されたエンコーダパルス信号をアナログ電圧値に変換して出力するF/Vコンバータ(3)と、予め設定されている設定電圧(5)と前記F/Vコンバータ(3)から出力された信号とを比較して比較結果を出力するコンパレータ(4)と、該コンパレータ(4)から出力された比較結果を反転させて出力するインバータ(15)と、前記コンパレータ(4)から出力された比較結果に従ってカウント動作を行う第1のカウンタ(10a)と、前記インバータ(15)から出力された信号に従ってカウント動作を行う第2のカウンタ(10b)とを具備し、前記第1の乗算型D/Aコンバータ(13a,13c)は、前記第2のカウンタ(10b)におけるカウント値に基づいた比率で、前記磁気抵抗センサ(2)から出力されたアナログ信号を出力し、前記第2の乗算型D/Aコンバータ(13b,13d)は、前記第1のカウンタ(10a)におけるカウント値に基づいた比率で、前記磁気抵抗センサ(2)から出力されて前記ハイパスフィルタ(12a,12b)を通過したアナログ信号を出力することを特徴とする。
【0014】
また、前記第1のカウンタ(10a)及び前記第2のカウンタ(10b)は、前記逓倍器(6)から出力されたエンコーダパルス信号をクロックとしてカウント動作を行うことを特徴とする。
また、前記第1のカウンタ(10a)及び前記第2のカウンタ(10b)は、外部に設けられた発振器から出力されたクロック信号をクロックとしてカウント動作を行うことを特徴とする。
本発明においては、磁気ドラムの高速回転時における磁気ドラムの回転数、回転方向及び温度変化による中点電圧のDC成分すなわちオフセット電圧変化を除去するため、磁気ドラムの回転が、ある一定の回転数に達したとき、エンコーダパルス信号の直流成分を除去し、交流成分のみを出力する。
【0015】
最も単純な方法としては、磁気抵抗センサからの信号を増幅するアンプの入力段にコンデンサを設け、磁気ドラムの低速回転時にコンデンサを短絡し、磁気ドラムの回転数が一定回転数以上になった時にコンデンサを開放し、アンプをハイパスフィルタとする方法がある。
また、加重平均を用いて、逓倍する信号をエンコーダ信号のDCカップリング信号からACカップリング信号へ段階的に切り替えることも考えられる。
具体的には、エンコーダパルス信号のDCカップリング信号とACカップリング信号とを発生させ、磁気ドラムの低速回転時にはDCカップリング信号を出力させる。磁気ドラムの回転速度が設定回転速度以上になったとき、エンコーダ1回転または数回転の間にDCカップリング信号からACカップリング信号に段階的に切り替えることを行う。段階的に切り替える手段としてカウンタとデジタルボリュウムを用いる方法がある。逓倍器から出力されるエンコーダパルス信号に基づいてカウンタにおいてカウントアップあるいはカウントダウンを行う。カウント値が0の時はDCカップリング信号のみが選択されるようにデジタルボリュウムを接続する。逓倍器から出力されるエンコーダパルス信号に基づいてカウンタにおいてカウントアップが行われるのに伴いデジタルボリュウムの中間接点はACカップリング信号の方に動き、カウンタがフルの状態になったときACカップリング信号のみが選択される。
【0016】
また、DCカップリング信号からACカップリング信号に段階的に切り替える手段としてカウンタとデジタルボリュウムを用いる代わりにカウンタと乗算型D/Aコンバータ及び加算器を用いる方法も考えられる。
(作用)
上記のように構成された本発明においては、信号処理部において、磁気抵抗センサから出力されたアナログ信号の周波数が予め設定された設定値よりも低い場合、すなわち磁気ドラムの回転数が予め設定された回転数よりも低い場合、磁気ドラムから出力されたアナログ信号がそのまま逓倍されて出力され、磁気ドラムから出力されたアナログ信号の周波数が前記設定値よりも高い場合、すなわち磁気ドラムの回転数が予め設定された回転数よりも高い場合、磁気ドラムから出力されたアナログ信号の直流成分が削除され、直流成分が削除されたアナログ信号が逓倍されて出力される。
【0017】
このように、磁気ドラムの回転数が予め設定された回転数よりも高い場合、すなわち、磁気ドラムの回転数が、磁気ドラムの回転数と磁気抵抗センサから出力されたアナログ信号の直流成分との関係が非線形となる領域にある場合、磁気ドラムから出力されたアナログ信号の直流成分が削除され、直流成分が削除されたアナログ信号が逓倍されて出力されるので、出力されるエンコーダパルス信号は直流成分の変動による影響を受けることはない。
また、磁気抵抗センサから出力されたアナログ信号の周波数が前記設定値よりも高い場合に、アナログ信号をそのまま逓倍する手段から出力される信号の比率を小さくするとともに、アナログ信号の直流成分を削除して直流成分が削除されたアナログ信号を逓倍する手段から出力される信号の比率を大きくするようにした場合は、アナログ成分の直流成分の出力の切り替えを行う際の不連続性がなくなる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の磁気式エンコーダ装置の第1の実施の形態を示す図である。
本形態は図1に示すように、シャフトに直結された磁気ドラム1と、磁気ドラム1に対向して設けられ、磁気ドラム1の回転に従って、互いに位相が90°異なるsin相及びcos相の2つのアナログ信号を生成し、出力するMRセンサ2と、MRセンサ2から出力されたアナログ信号を処理する信号処理部20とから構成されている。
なお、信号処理部20には、MRセンサ2から出力されたsin相のアナログ信号が入力され、入力されたsin相のアナログ信号を増幅して出力するsin相アンプ7aと、MRセンサ2から出力されたsin相のアナログ信号のDC成分を削除し、AC成分のみを通過させてsin相アンプ7aに入力するためのコンデンサ8aと、MRセンサ2から出力されたsin相のアナログ信号を、コンデンサ8aを通過させてsin相アンプ7aに入力するかそのままsin相アンプ7aに入力するかを制御するスイッチ9aと、MRセンサ2から出力されたcos相のアナログ信号が入力され、入力されたcos相のアナログ信号を増幅して出力するcos相アンプ7bと、MRセンサ2から出力されたcos相のアナログ信号のDC成分を削除し、AC成分のみを通過させてcos相アンプ7bに入力するためのコンデンサ8bと、MRセンサ2から出力されたcos相のアナログ信号を、コンデンサ8bを通過させてcos相アンプ7bに入力するかそのままcos相アンプ7bに入力するかを制御するスイッチ9bと、sin相アンプ7a及びcos相アンプ7bから出力された信号の周波数を逓倍してエンコーダパルス信号として出力する逓倍器6と、逓倍器6から出力されたエンコーダパルス信号をアナログ電圧値に変換して出力するF/Vコンバータ3と、予め設定されている設定電圧5とF/Vコンバータ3から出力された信号とを比較して比較結果を出力するコンパレータ4とが設けられており、コンパレータ4から出力される比較結果に基づいてスイッチ9a,9bが動作する。
【0019】
また、MRセンサ2は、磁気ドラム1の回転に従って、sin相のアナログ信号を生成し、出力する2つのMR素子2a,2bと、磁気ドラム1の回転に従って、cos相のアナログ信号を生成し、出力する2つのMR素子2c,2dとから構成されており、さらに、磁気ドラム1には、磁性体がメッキされ、表面にN極・S極が着磁されている。
以下に、上記のように構成された磁気式エンコーダ装置の動作について説明する。
磁気ドラム1が回転すると、MRセンサ2において、磁気ドラム1の回転に従って、sin相のアナログ信号f及びcos相のアナログ信号gが生成され、信号処理部20に対して出力される。ここで、信号処理部20に入力されるsin相のアナログ信号fにおいては、MR素子2aとMR素子2bとの中点電位のDC成分によるオフセット電圧がDC成分として加えられており、また、信号処理部10に入力されるcos相のアナログ信号gにおいては、MR素子2cとMR素子2dとの中点電位のDC成分によるオフセット電圧がDC成分として加えられている。
【0020】
次に、信号処理部20において、MRセンサ2から出力されたアナログ信号の処理が行われる。
まず、磁気ドラム1の回転数が低い場合における処理ついて説明する。
磁気ドラム1の回転数が低い場合は、逓倍器6から出力されるエンコーダパルス信号の周波数は低く、そのため、F/Vコンバータ3から出力される電圧は設定電圧5よりも低くなっている。
コンパレータ4の一方の端子に、設定電圧5よりも低い電圧が入力されると、コンパレータ4からLOW信号が出力される。
コンパレータ4からLOW信号が出力されると、スイッチ9a,9bが閉じられ、それにより、MRセンサ2から出力されたsin相のアナログ信号f及びcos相のアナログ信号gは、コンデンサ8a,8bを通過せず、それぞれスイッチ9a,9bによって短絡されてsin相アンプ7a及びcos相アンプ7bに入力される。
【0021】
これにより、磁気ドラム1の回転数が低い場合は、sin相アンプ7a及びcos相アンプ7bがそれぞれ直流増幅アンプとなり、エンコーダパルス信号のDC成分が出力される。
次に、磁気ドラム1の回転数が高い場合における処理ついて説明する。
磁気ドラム1の回転数が高くなると、逓倍器6から出力されるエンコーダパルス信号の周波数が高くなり、それにより、F/Vコンバータ3から出力される電圧が設定電圧5よりも高くなる。
コンパレータ4の一方の端子に、設定電圧5よりも高い電圧が入力されると、コンパレータ4からHIGH信号が出力される。
コンパレータ4からHIGH信号が出力されると、スイッチ9a,9bが開放され、それにより、MRセンサ2から出力されたsin相のアナログ信号f及びcos相のアナログ信号gは、それぞれコンデンサ8a,8bを通過し、それぞれのDC成分が削除されてAC成分のみがsin相アンプ7a及びcos相アンプ7bに入力される。
【0022】
これにより、磁気ドラム1の回転数が高い場合は、sin相アンプ7a及びcos相アンプ7bがそれぞれDC成分を取り除くハイパスフィルタとなり、AC成分のみが逓倍器6に入力される。
DC成分となるオフセット電圧が取り除かれた信号が逓倍器6において逓倍されて出力されることにより、高品質のエンコーダパルス信号が得られる。
(第2の実施の形態)
図2は、本発明の磁気式エンコーダ装置の第2の実施の形態を示す図であり、信号処理部の構成のみを示している。なお、本形態においては、第1の実施の形態において説明したものに対して磁気ドラム1及びMRセンサ2の構成は同様のものとする。
【0023】
本形態における信号処理部は図2に示すように、MRセンサ2(図1参照)から出力されたsin相のアナログ信号のうDC成分を削除してAC成分のみを通過させるハイパスフィルタ12aと、MRセンサ2(図1参照)から出力されたsin相のアナログ信号とMRセンサ2(図1参照)から出力され、ハイパスフィルタ12aを通過したsin相のアナログ信号とが入力され、入力された2つの信号を外部から入力される制御信号に基づいた比率で出力するデジタルポテンショメータ11aと、MRセンサ2(図1参照)から出力されたcos相のアナログ信号のDC成分を削除してAC成分のみを通過させるハイパスフィルタ12bと、MRセンサ2(図1参照)から出力されたcos相のアナログ信号とMRセンサ2(図1参照)から出力され、ハイパスフィルタ12bを通過したcos相のアナログ信号とが入力され、入力された2つの信号を外部から入力される制御信号に基づいた比率で出力するデジタルポテンショメータ11bと、デジタルポテンショメータ11a,11bから出力された信号の周波数を逓倍してエンコーダパルス信号として出力する逓倍器6と、逓倍器6から出力されたエンコーダパルス信号をアナログ電圧値に変換して出力するF/Vコンバータ3と、予め設定されている設定電圧5とF/Vコンバータ3から出力された信号とを比較して比較結果を出力するコンパレータ4と、逓倍器6から出力されたエンコーダパルス信号とコンパレータ4から出力された比較結果とが入力され、コンパレータ4から出力された比較結果に従って、逓倍器6から出力されたエンコーダパルス信号をクロックとしてカウント動作を行うカウンタ10とから構成されており、デジタルポテンショメータ11a,11bにおいては、カウンタ10におけるカウント値が制御信号となり、入力された2つの信号がカウンタ10におけるカウント値に基づいた比率で出力される。
【0024】
なお、カウンタ10においては、0〜Nの間でカウント値が変化し、コンパレータ4からLOW信号が入力されるとカウントダウンが行われ、コンパレータ4からHIGH信号が入力されるとカウントアップが行われる。カウント値が0の状態からカウントダウンが行われてもカウント値は0の状態が保たれ、カウント値がNの状態からカウントアップが行われてもカウント値はNの状態が保たれる。また、初期状態におけるカウント値は0がセットされている。
以下に、上記のように構成された磁気式エンコーダ装置の動作について説明する。なお、磁気ドラム1(図1参照)及びMRセンサ2(図1参照)の動作においては、第1の実施の形態において説明したものと同様の動作を行うため、ここでの説明は省略し、信号処理部の動作についてのみ説明する。
【0025】
まず、磁気ドラム1(図1参照)の回転数が低い場合における処理ついて説明する。
磁気ドラム1(図1参照)の回転数が低い場合は、逓倍器6から出力されるエンコーダパルス信号の周波数は低く、そのため、F/Vコンバータ3から出力される電圧は設定電圧5よりも低くなっている。
コンパレータ4の一方の端子に、設定電圧5よりも低い電圧が入力されると、コンパレータ4からLOW信号が出力される。
コンパレータ4からLOW信号が出力されると、カウンタ10において逓倍器6から出力されるエンコーダパルス信号をクロックとしてカウントダウンが行われる。ここで、カウンタ10においては初期状態のカウント値として0が設定されているため、カウンタ10から出力されるカウント値は0の状態が保たれる。
【0026】
カウンタ10からカウント値0が出力されている場合、デジタルポテンショメータ11a,11bにおける中間接点(2つの入力に対する重みづけ)は、VREFL側すなわちハイパスフィルタ12a,12bをそれぞれ通過しない信号側に接続され、それにより、デジタルポテンショメータ11a,11bからはそれぞれ、MRセンサ(図1参照)から出力されたsin相のアナログ信号及びcos相のアナログ信号がそのまま出力され、逓倍器6において逓倍されて出力される。
次に、磁気ドラム1(図1参照)の回転数が高い場合における処理ついて説明する。
磁気ドラム1(図1参照)の回転数が高くなると、逓倍器6から出力されるエンコーダパルス信号の周波数が高くなり、それにより、F/Vコンバータ3から出力される電圧が設定電圧5よりも高くなる。
【0027】
コンパレータ4の一方の端子に、設定電圧5よりも高い電圧が入力されると、コンパレータ4からHIGH信号が出力される。
コンパレータ4からHIGH信号が出力されると、カウンタ10において逓倍器6から出力されるエンコーダパルス信号をクロックとしてカウントアップが行われる。
カウンタ10におけるカウント値が増加していくと、それに伴って、デジタルポテンショメータ11a,11bにおける中間接点はVREFL側からVREFH側に移動する。すなわち、デジタルポテンショメータ11a,11bから出力される信号がそれぞれ、ハイパスフィルタ12a,12bを通過しない信号からハイパスフィルタ12a,12bを通過した信号に連続的に変化する。
【0028】
その後、カウンタ10におけるカウント値がNとなると、デジタルポテンショメータ11a,11bにおける中間接点は、VREFH側すなわちハイパスフィルタ12a,12bをそれぞれ通過した信号側に接続され、それにより、デジタルポテンショメータ11a,11bからはそれぞれ、MRセンサ2(図1参照)から出力されたsin相のアナログ信号及びcos相のアナログ信号のうちのAC成分のみが出力され、逓倍器6において逓倍されて出力される。
このように、磁気ドラム1(図1参照)が高速回転する場合、MRセンサ2(図1参照)から出力されるsin相及びcos相のアナログ信号がハイパスフィルタを通過し、それにより、sin相及びcos相のアナログ信号のDC成分が削除され、磁気ドラム1(図1参照)の回転数や回転方向、温度の変化に伴って変化するオフセット電圧が除去される。
【0029】
DC成分となるオフセット電圧が取り除かれた信号が逓倍器6において逓倍されて出力されることにより、高品質のエンコーダパルス信号が得られる。
なお、本形態においては、カウンタ10において、逓倍器6から出力されるエンコーダパルス信号をカウント動作のためのクロックとして用いたが、外部に設けられた発振器から出力されるクロック信号をクロックとして用いてもよい。
(第3の実施の形態)
図3は、本発明の磁気式エンコーダ装置の第3の実施の形態を示す図であり、信号処理部の構成のみを示している。なお、本形態においては、第1の実施の形態において説明したものに対して磁気ドラム1及びMRセンサ2の構成は同様のものとする。
本形態における信号処理部は図3に示すように、MRセンサ2(図1参照)から出力されたsin相のアナログ信号のDC成分を削除してAC成分のみを通過させるハイパスフィルタ12aと、MRセンサ2(図1参照)から出力されたsin相のアナログ信号を外部から指定される比率で出力する乗算型D/Aコンバータ13aと、MRセンサ2(図1参照)から出力され、ハイパスフィルタ12aを通過したsin相のアナログ信号を外部から指定される比率で出力する乗算型D/Aコンバータ13bと、乗算型D/Aコンバータ13aから出力された信号と乗算型D/Aコンバータ13bから出力された信号とを加算して出力する加算器14aと、MRセンサ2(図1参照)から出力されたcos相のアナログ信号のDC成分を削除してAC成分のみを通過させるハイパスフィルタ12bと、MRセンサ2(図1参照)から出力されたcos相のアナログ信号を外部から指定される比率で出力する乗算型D/Aコンバータ13cと、MRセンサ2(図1参照)から出力され、ハイパスフィルタ12bを通過したcos相のアナログ信号を外部から指定される比率で出力する乗算型D/Aコンバータ13dと、乗算型D/Aコンバータ13cから出力された信号と乗算型D/Aコンバータ13dから出力された信号とを加算して出力する加算器14bと、加算器14a,14bから出力された信号を逓倍してエンコーダパルス信号として出力する逓倍器6と、逓倍器6から出力されたエンコーダパルス信号をアナログ電圧値に変換して出力するF/Vコンバータ3と、予め設定されている設定電圧5とF/Vコンバータ3から出力された信号とを比較して比較結果を出力するコンパレータ4と、コンパレータ4から出力された比較結果を反転させて出力するインバータ15と、逓倍器6から出力されたエンコーダパルス信号とコンパレータ4から出力された比較結果とが入力され、コンパレータ4から出力された比較結果に従って、逓倍器6から出力されたエンコーダパルス信号をクロックとしてカウント動作を行うカウンタ10aと、逓倍器6から出力されたエンコーダパルス信号とインバータ15から出力された信号とが入力され、インバータ15から出力された信号に従って、逓倍器6から出力されたエンコーダパルス信号をクロックとしてカウント動作を行うカウンタ10bとから構成されており、カウンタ10aにおけるカウント値に基づいて乗算型D/Aコンバータ13b,13dにおける比率がそれぞれ設定され、カウンタ10bにおけるカウント値に基づいて乗算型D/Aコンバータ13a,13cにおける比率がそれぞれ設定される。
【0030】
なお、カウンタ10a,10bにおいては、0〜Nの間でカウント値が変化し、コンパレータ4またはインバータ15からLOW信号が入力されるとカウントダウンが行われ、コンパレータ4またはインバータ15からHIGH信号が入力されるとカウントアップが行われる。カウント値が0の状態からカウントダウンが行われてもカウント値は0の状態が保たれ、カウント値がNの状態からカウントアップが行われてもカウント値はNの状態が保たれる。また、カウンタ10aの初期状態におけるカウント値は0が、カウンタ10bの初期状態におけるカウント値はNがそれぞれセットされている。
以下に、上記のように構成された磁気式エンコーダ装置の動作について説明する。なお、磁気ドラム1(図1参照)及びMRセンサ2(図1参照)の動作においては、第1の実施の形態において説明したものと同様の動作を行うため、ここでの説明は省略し、信号処理部の動作についてのみ説明する。
【0031】
まず、磁気ドラム1(図1参照)の回転数が低い場合における処理ついて説明する。
磁気ドラム1(図1参照)の回転数が低い場合は、逓倍器6から出力されるエンコーダパルス信号の周波数は低く、そのため、F/Vコンバータ3から出力される電圧は設定電圧5よりも低くなっている。
コンパレータ4の一方の端子に、設定電圧5よりも低い電圧が入力されると、コンパレータ4からLOW信号が出力される。
コンパレータ4からLOW信号が出力されると、インバータ15において、入力されたLOW信号が反転されてHIGH信号が出力される。
また、コンパレータ4からLOW信号が出力されると、カウンタ10aにおいて逓倍器6から出力されるエンコーダパルス信号をクロックとしてカウントダウンが行われる。ここで、カウンタ10aにおいては初期状態のカウント値として0が設定されているため、カウンタ10aから出力されるカウント値は0の状態が保たれる。
【0032】
一方、コンバータ15からHIGH信号が出力されると、カウンタ10bにおいて逓倍器6から出力されるエンコーダパルス信号をクロックとしてカウントアップが行われる。ここで、カウンタ10bにおいては初期状態のカウント値としてNが設定されているため、カウンタ10bから出力されるカウント値はNの状態が保たれる。
カウンタ10a,10bからカウント値0,Nがそれぞれ出力されると、乗算型D/Aコンバータ13b,13dにおける比率がそれぞれ0に設定され、乗算型D/Aコンバータ13a,13cにおける比率がそれぞれ1に設定される。
乗算型D/Aコンバータ13b,13dにおける比率が0に、また、乗算型D/Aコンバータ13a,13cにおける比率が1にそれぞれ設定されると、MRセンサ2(図1参照)から出力されたsin相のアナログ信号が比率1で乗算型D/Aコンバータ13aから出力され、MRセンサ2(図1参照)から出力されてハイパスフィルタ12aを通過したsin相のアナログ信号が比率0で乗算型D/Aコンバータ13bから出力され、MRセンサ2(図1参照)から出力されたcos相のアナログ信号が比率1で乗算型D/Aコンバータ13cから出力され、MRセンサ2(図1参照)から出力されてハイパスフィルタ12bを通過したcos相のアナログ信号が比率0で乗算型D/Aコンバータ13bから出力される。
【0033】
すなわち、加算器14aには乗算型D/Aコンバータ13aから出力されたsin相のアナログ信号のみが入力され、加算器14bには乗算型D/Aコンバータ13cから出力されたcos相のアナログ信号のみが入力される。
そして、加算器14aからsin相のアナログ信号が、加算器14bからcos相のアナログ信号がそれぞれ出力され、逓倍器6において逓倍されて出力される。
次に、磁気ドラム1(図1参照)の回転数が高い場合における処理ついて説明する。
磁気ドラム1(図1参照)の回転数が高くなると、逓倍器6から出力されるエンコーダパルス信号の周波数が高くなり、それにより、F/Vコンバータ3から出力される電圧が設定電圧5よりも高くなる。
【0034】
コンパレータ4の一方の端子に、設定電圧5よりも高い電圧が入力されると、コンパレータ4からHIGH信号が出力される。
コンパレータ4からHIGH信号が出力されると、インバータ15において、入力されたHIGH信号が反転されてLOW信号が出力される。
また、コンパレータ4からHIGH信号が出力されると、カウンタ10aにおいて逓倍器6から出力されるエンコーダパルス信号をクロックとしてカウントアップが行われる。
一方、コンバータ15からLOW信号が出力されると、カウンタ10bにおいて逓倍器6から出力されるエンコーダパルス信号をクロックとしてカウントダウンが行われる。
【0035】
カウンタ10aにおいてカウントアップが行われると、カウンタ10aにおけるカウント値、すなわち乗算型D/Aコンバータ13b,13dにおける比率が大きくなり、また、カウンタ10bにおいてカウントダウンが行われると、カウンタ10bにおけるカウント値、すなわち乗算型D/Aコンバータ13a,13cにおける比率が小さくなる。
それにより、加算器14aから出力される信号においては、乗算型D/Aコンバータ13aから出力されるsin相のアナログ信号の比率が小さくなり、乗算型D/Aコンバータ13bから出力されるsin相のアナログ信号の比率が大きくなる。また、加算器14bから出力される信号においては、乗算型D/Aコンバータ13cから出力されるcos相のアナログ信号の比率が小さくなり、乗算型D/Aコンバータ13dから出力されるcos相のアナログ信号の比率が大きくなる。
【0036】
その後、カウンタ10aにおけるカウント値がNとなると、乗算型D/Aコンバータ13bから出力されるsin相のアナログ信号、すなわち、MRセンサ(図1参照)から出力され、ハイパスフィルタ12aを通過してDC成分が削除されたsin相のアナログ信号のみが加算器14aから出力され、また、カウンタ10bにおけるカウント値が0となると、乗算型D/Aコンバータ13dから出力されるcos相のアナログ信号、すなわち、MRセンサ(図1参照)から出力され、ハイパスフィルタ12bを通過してDC成分が削除されたcos相のアナログ信号のみが加算器14bから出力される。
そして、加算器14a,14bから出力されたアナログ信号が、逓倍器6において逓倍されて出力される。
【0037】
このように、磁気ドラム1(図1参照)が高速回転する場合、MRセンサ2(図1参照)から出力されるsin相及びcos相のアナログ信号がハイパスフィルタを通過し、それにより、sin相及びcos相のアナログ信号のDC成分が削除され、磁気ドラム1(図1参照)の回転数や回転方向、温度の変化に伴って変化するオフセット電圧が除去される。
DC成分となるオフセット電圧が取り除かれた信号が逓倍器6において逓倍されて出力されることにより、高品質のエンコーダパルス信号が得られる。
なお、本形態においては、カウンタ10a,10bにおいて、逓倍器6から出力されるエンコーダパルス信号をカウント動作のためのクロックとして用いたが、外部に設けられた発振器から出力されるクロック信号をクロックとして用いてもよい。
【0038】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載するような効果を奏する。
(1)磁気ドラムの回転数が予め設定された回転数よりも高い場合、すなわち、磁気ドラムの回転数が、磁気ドラムの回転数と磁気抵抗センサから出力されたアナログ信号の直流成分との関係が非線形となる領域にある場合、磁気ドラムから出力されたアナログ信号の直流成分が削除され、直流成分が削除されたアナログ信号が逓倍されて出力される構成としたため、出力されるエンコーダパルス信号は直流成分の変動による影響を受けることはなく、それにより、回転位置情報となるエンコーダパルス信号を精度良く求めることができる。
【0039】
(2)磁気抵抗センサから出力されたアナログ信号の周波数が前記設定値よりも高い場合に、アナログ信号をそのまま逓倍する手段から出力される信号の比率を小さくするとともに、アナログ信号の直流成分を削除して直流成分が削除されたアナログ信号を逓倍する手段から出力される信号の比率を大きくするような構成としたため、アナログ成分の直流成分の出力の切り替えを行う際の不連続性がなくなり、不連続性により生じるカウントミスを除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気式エンコーダ装置の第1の実施の形態を示す図である。
【図2】本発明の磁気式エンコーダ装置の第2の実施の形態を示す図である。
【図3】本発明の磁気式エンコーダ装置の第3の実施の形態を示す図である。
【図4】特願平5−214859号公報に開示されている磁気式エンコーダ装置の構成を示すブロック図である。
【図5】磁気ドラムの回転数に対するオフセット電圧の変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1 磁気ドラム
2 MRセンサ
2a,2b,2c,2d MR素子
3 F/Vコンバータ
4 コンパレータ
5 設定電圧
6 逓倍器
7a sin相アンプ
7b cos相アンプ
8a,8b コンデンサ
9a,9b スイッチ
10,10a,10b カウンタ
11a,11b デジタルポテンショメータ
12a,12b ハイパスフィルタ
13a,13b,13c,13d 乗算型D/Aコンバータ
14a,14b 加算器
15 インバータ
20 信号処理部
f sin相のアナログ信号
g cos相のアナログ信号
Claims (6)
- シャフトに直結された磁気ドラム(1)と、該磁気ドラム(1)に対向して設けられ、該磁気ドラム(1)の回転に基づいた周波数を具備するアナログ信号を出力する磁気抵抗センサ(2)と、該磁気抵抗センサ(2)から出力されたアナログ信号の直流成分を補正し、補正されたアナログ信号を逓倍して出力する信号処理部(20)とを有してなる磁気式エンコーダ装置において、
前記信号処理部(20)は、
前記磁気抵抗センサ(2)から出力されたアナログ信号のうち交流成分のみを通過させるハイパスフィルタ(12a,12b)と、
前記磁気抵抗センサ(2)から出力されたアナログ信号と、前記磁気抵抗センサ(2)から出力され、前記ハイパスフィルタ(12a,12b)を通過したアナログ信号とが入力され、入力された2つの信号を外部から入力される制御信号に基づいた比率で出力するデジタルポテンショメータ(11a,11b)と、
該デジタルポテンショメータ(11a,11b)から出力された信号の周波数を逓倍してエンコーダパルス信号として出力する逓倍器(6)と、
該逓倍器(6)から出力されたエンコーダパルス信号をアナログ電圧値に変換して出力するF/Vコンバータ(3)と、
予め設定されている設定電圧(5)と前記F/Vコンバータ(3)から出力された信号とを比較して比較結果を出力するコンパレータ(4)と、
該コンパレータ(4)から出力された比較結果に従ってカウント動作を行うカウンタ(10)とを具備し、
前記デジタルポテンショメータ(11a,11b)は、前記カウンタ(10)におけるカウント値を制御信号とし、入力された2つの信号を前記カウンタ(10)におけるカウント値に基づいた比率で出力することを特徴とする磁気式エンコーダ装置。 - 請求項1に記載の磁気式エンコーダ装置において、
前記カウンタ(10)は、前記逓倍器(6)から出力されたエンコーダパルス信号をクロックとしてカウント動作を行うことを特徴とする磁気式エンコーダ装置。 - 請求項1に記載の磁気式エンコーダ装置において、
前記カウンタ(10)は、外部に設けられた発振器から出力されたクロック信号をクロックとしてカウント動作を行うことを特徴とする磁気式エンコーダ装置。 - シャフトに直結された磁気ドラム(1)と、該磁気ドラム(1)に対向して設けられ、該磁気ドラム(1)の回転に基づいた周波数を具備するアナログ信号を出力する磁気抵抗センサ(2)と、該磁気抵抗センサ(2)から出力されたアナログ信号の直流成分を補正し、補正されたアナログ信号を逓倍して出力する信号処理部(20)とを有してなる磁気式エンコーダ装置において、
前記信号処理部(20)は、
前記磁気抵抗センサ(2)から出力されたアナログ信号のうち交流成分のみを通過させるハイパスフィルタ(12a,12b)と、
前記磁気抵抗センサ(2)から出力されたアナログ信号を外部から指定される比率で出力する第1の乗算型D/Aコンバータ(13a,13c)と、
前記磁気抵抗センサ(2)から出力され、前記ハイパスフィルタ(12a,12b)を通過したアナログ信号を外部から指定される比率で出力する第2の乗算型D/Aコンバータ(13b,13d)と、
前記第1の乗算型D/Aコンバータ(13a,13c)から出力された信号と前記第2の乗算型D/Aコンバータ(13b,13d)から出力された信号とを加算して出力する加算器(14a,14b)と、
該加算器(14a,14b)から出力された信号を逓倍してエンコーダパルス信号として出力する逓倍器(6)と、
該逓倍器(6)から出力されたエンコーダパルス信号をアナログ電圧値に変換して出力するF/Vコンバータ(3)と、
予め設定されている設定電圧(5)と前記F/Vコンバータ(3)から出力された信号とを比較して比較結果を出力するコンパレータ(4)と、
該コンパレータ(4)から出力された比較結果を反転させて出力するインバータ(15)と、
前記コンパレータ(4)から出力された比較結果に従ってカウント動作を行う第1のカウンタ(10a)と、
前記インバータ(15)から出力された信号に従ってカウント動作を行う第2のカウンタ(10b)とを具備し、
前記第1の乗算型D/Aコンバータ(13a,13c)は、前記第2のカウンタ(10b)におけるカウント値に基づいた比率で、前記磁気抵抗センサ(2)から出力されたアナログ信号を出力し、前記第2の乗算型D/Aコンバータ(13b,13d)は、前記第1のカウンタ(10a)におけるカウント値に基づいた比率で、前記磁気抵抗センサ(2)から出力されて前記ハイパスフィルタ(12a,12b)を通過したアナログ信号を出力することを特徴とする磁気式エンコーダ装置。 - 請求項4に記載の磁気式エンコーダ装置において、
前記第1のカウンタ(10a)及び前記第2のカウンタ(10b)は、前記逓倍器(6)から出力されたエンコーダパルス信号をクロックとしてカウント動作を行うことを特徴とする磁気式エンコーダ装置。 - 請求項4に記載の磁気式エンコーダ装置において、
前記第1のカウンタ(10a)及び前記第2のカウンタ(10b)は、外部に設けられた発振器から出力されたクロック信号をクロックとしてカウント動作を行うことを特徴とする磁気式エンコーダ装置。
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