JP4359422B2 - モータの回転制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷機や、電子写真コピー機器、プリンタ等の画像形成装置に適したモータの回転制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ブラシレスDCモータは、従来のブラシ付きモータと比較した場合、摩擦ロスが少ないことによる効率の改善や、ブラシの交換不要と云うメンテナンスフリーの観点から、事務機を始めとする、多くの分野で用いられている。ブラシレスDCモータの殆どは、回転子位置の検出にホール素子を用いているため、「ホールモータ」と呼ばれることも多い。最も高性能といわれる駆動方式は、三相全波駆動方式と呼ばれるものであり、トルクむらが少なく高効率であることから、高精度を必要とする事務機器の制御等に多用されている。
【0003】
このように構成されたモータの従来例を図9〜11に示す。図9は、従来から多く使われているブラシレスDCモータ(3相2極の場合)の構成である。モータ41の速度可変は、信号分配回路42に入力された指令電圧γVに応じて、電力変換器43のスイッチング素子Ga〜Gcのゲート電圧をPWM制御(パルス幅制御)することで行われる。ここで、ホール素子44、44、44からの信号を利用して、各巻線45、45、45に図10のような大きさの電流I(A)を流すようにする。モータ41は、図9に示したようにY結線で、永久磁石型回転子によるギャップ部の磁束密度分布B(θ)を正弦波状と仮定すると、発生トルクはT=KB(θ)Iの形となる。例えば、図10における▲1▼の区間(30°≦θ≦60°)では、a、b巻線にI、−Iの電流が流れるので、
T=KI{sinθ−sin(θ−120°)}=√3・KIsin(θ+30°) [N・m]…(1)
となる。これを図示すると図11のようになる。
【0004】
従来方式における発生トルクTは、図11の実線部分で示したようになり、最大値Tm(=√3・KI)とTm・cos30°(=√3/2・Tm)の間で回転角θに対して、基本的に脈動(1〜0.867)する特性であることがわかる。従って、コギングトルクや偏心トルクがない場合でも、従来の駆動方式では、発生トルクTが角位置θに対して脈動する。このことは、モータ41がY結線の場合で説明したが、Δ結線の場合も同様である。
【0005】
このように、従来方式によるモータは、その構造上トルク定数が一定ではなく、回転角位置によって変動するという問題があった。また、永久磁石を用いているためのコギングトルクの存在及び偏心トルクの存在等により、無負荷時でも回転制御可能な最小速度が10〜100rpm程度に限定されるという問題があった。そこで、低速度領域での安定な運転を行わせるには、速度フィードバック制御の技術が不可欠となる。しかし、従来の代表的な方式であるパルスエンコーダによる方法等は、低速度領域には情報の欠落が生じ、低速度領域を含める制御方式としては問題があった。
【0006】
以下に、このように構成された従来方式のモータを実際の機器に適用する場合について述べる。
印刷機やコピー機器などの画像形成装置においては、原画像を印刷あるいは複写するための原版となる円筒状の版胴ドラムあるいは転写ドラム等を、低速から高速の範囲にわたり、その中で設定された任意の回転速度において定速で回転させる必要がある。特に、印刷機においては、製版時には低速、印刷時には高速の回転が必要とされ、低速から高速の範囲にわたって精度の高い回転体の制御が必要とされていた。これらの回転体の回転角あるいは回転数を測定する簡易な方法としては、磁気や光エンコーダなどのように、パルスをカウントする方式が用いられている。
【0007】
このような画像形成装置における回転体の速度検出方式の従来例を図12に示す。図12においては、モータ(図示せず)の回転軸に取り付けた円盤50上に矩形状の磁性媒体51を設け、これと相対する位置に磁気センサ52を置き、円盤50の回転により、磁気センサ52からの信号が円盤1上の矩形状の信号変化をパルスとして検出し、パルス信号53が出力されるように構成されている。また、図12においては、磁性媒体が矩形波状の場合で示したが、磁性媒体51を正弦波状として検出素子としてホール素子を用いる場合もある。この場合は、検出した信号が正弦波状の信号となるが、ディジタル回路で制御するにはこの正弦波状の信号を後段の電気回路で矩形波状のパルス信号に整形している。
【0008】
このように構成された従来における画像形成装置の速度検出方式では、回転体の回転角あるいは回転数を測定する方式として、磁気や光エンコーダなどから二相方形波を発生させ、パルスカウントと回転方向処理に基づきそれらを算出する方式が一般的である。この方式では、回転体が低速時にはセンサの信号のパルス間の間隔が必然的に広くなってしまうので、低速時にはパルスとパルスの間は無信号状態となり、回転数の検出が困難となる。そのため、制御信号が不安定となってしまい、結果として回転数の安定的な制御が行えなくなるという問題があった。
【0009】
この対策として、低速時にも信号が検出できるようにパルスの数を多くすることが考えられた。しかし、この場合は逆に、高速回転時にはパルス間の間隔が非常に狭いものとなり、パルス間の信号分離が識別不可能となる限界点があり、やはり低速から高速にわたる広範囲の回転速度に対応する安定な制御が行えない欠点があった。さらに、精度を上げるためには、エンコーダ部を高密度に分割し、一回転当たりのパルス数を多くする必要があるが、高速時の速度計測は周波数が高くなりすぎるため困難となる。また、逆に分割数を粗くすると、高速領域の測定には向くが、低速領域ではパルス数の減少のため、即応性(速度応答性)の良い速度計測は困難となる。これは、回転角度情報をディジタル化するために生じる必然的な問題であった。
【0010】
この問題を解決する技術的な手段としては、パルス数を多数取れる光エンコーダによる手段があった。しかし、光エンコーダの場合は、コストが非常に高くなり、通常の画像形成装置には使えないという問題があった。
また従来の大型の画像形成装置においては、モータによって駆動される回転体の回転を安定なものとするために、回転体にフライホールを取り付けることも考えられたが、重量、形状が大きくなるという問題があった。このため、これをフライホールレスとすることが試みられるが、やはり同様な要因により、回転ドラムの回転数を安定に制御できないという問題があった。
【0011】
さらに、モータによって回転体を駆動するには、ベルトなどが用いられる。しかし、モータの回転数を安定に制御できたとしても、ベルトを含めた回転系では、ベルトを含めた不安定要素が多くなり、回転ドラムまでの安定な制御は行えなかった。これを改善するため、回転ドラム自体にセンサを取り付け、その速度を検出し制御する方法が取られた。しかし、この場合には、回転ドラムの形状が大きくなり、多数のセンサを必要とするので、非常に高価になるという問題があった。
【0012】
そこで、この問題を解決する技術的な手段として、以下の公報に示すような2相正弦波のアナログ情報を用いた技術が開示されている。具体的には、特公平1-17355号公報に示すように、二相正弦波と乗算器を用いたアナログ位相比較方式を採用し、モータの速度制御系を実現しているものや、特公平6-67244号公報に示すように、PLL(位相同期ループ)を利用して単相正弦波入力を用いて内部で余弦波を生成してモータの回転速度を算出するもの、特公平7-26858号公報に示すように、二相正弦波を用いたアナログ位相比較方式と数値演算方式による周波数逓倍方式とを併用したパルス逓倍器を用いて分解能を向上させたもの、特許第3035835号公報のように、アナログ位相比較器の後の信号をコンパレータにより二値信号変換し、パルス逓倍器を実現している例などがある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特公平1-17355号公報においては、制御プログラム信号によってモータの位置ぎめ制御を行うものであり、構造上トルク定数が一定ではなく、回転角位置によって変動するという問題があった。また特公平6-67244号公報においては、単相正弦波入力のみを用いるため、内部で余弦波を作る必要があることから構成が複雑でノイズが多くなり、複数のローパスフィルタを必要とする。さらに、余弦波を作る際、積分器とcosテーブルを用いるため長時間の使用には向かないという問題があった。また、特公平7-26858号公報および特許第3035835号公報は、パルス逓倍器の提案であり、低速度領域では情報の欠落が生じ、低速度領域を含める制御方式としては問題があった。
【0014】
本発明は、上述した従来技術の課題に着目してなされたもので、低速から高速にわたる広範囲の速度制御が必要とされる分野、特に画像形成装置におけるモータの制御方式において、低速から高速にわたる広範囲において安定で高精度、低コストのモータの回転制御装置を提供するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明に関し、モータの回転制御方式は、CPUから成り、モータの回転に基づき検出した多相の正弦波アナログ信号を前記モータの逆起電力と前記モータの相電流とが同位相となるように位相調整する回路と、前記位相調整する回路により位相調整された正弦波アナログ信号により前記モータをPWM制御する回路とを有することを特徴とする。
【0016】
本発明に関し、モータの回転制御装置は、モータの回転を正弦波アナログ信号として検出する複数のセンサと、CPUから成り、前記複数のセンサにより検出された各正弦波アナログ信号を前記モータの逆起電力と前記モータの相電流とが同位相となるように位相調整する位相シフト演算回路と、前記位相シフト演算回路により位相調整された正弦波アナログ信号により前記モータをPWM制御する電力変換器とを有することを特徴とする。
【0017】
本発明に関し、モータの回転制御方法は、モータの回転検出信号を多相の正弦波アナログ信号として検出し、各正弦波アナログ信号を前記モータの逆起電力と前記モータの相電流とが同位相となるようにCPUにより位相調整し、位相調整した正弦波アナログ信号により前記モータをPWM制御することを特徴とする。
【0018】
本発明に関し、モータの回転制御方式、回転制御装置および回転制御方法によれば、モータの回転に基づく多相の正弦波アナログ信号を、矩形状のパルス信号に変換することなく、そのままの正弦波アナログ信号としてPWM制御のための信号とするようにしている。このため、モータの各巻線に流す信号も正弦波状となり、いかなる速度範囲でもトルクむらのない加減速運転が可能となる。また、超低速領域である5rpm以下でのモータの回転制御が、ギアヘッドなどを用いることなく高精度に制御できる。さらに、高価なエンコーダや機構部品が不要となり、ダイレクトの制御による広範囲で、且つ高精度のモータ制御が低コストで行えるようになる。
【0019】
演算シフトをソフトウェアをプログラムしたCPUで行うため、モータ全体を制御するメイン制御用CPUの中で一括した制御が行える。このため、他のハードウェア電子回路で構成するよりも、高精度の超低速制御を低コストで実現できる。
【0020】
本発明に係るモータの回転制御装置は、多相ブラシレスDCモータから成るモータの回転を正弦波アナログ信号として検出する複数のセンサと、CPUから成り、前記複数のセンサにより検出された各正弦波アナログ信号を前記モータの逆起電力と前記モータの相電流とが同位相となるように位相調整する位相シフト演算回路と、前記位相シフト演算回路により位相調整された正弦波アナログ信号により前記モータをPWM制御する電力変換器とを有し、さらに二相変換回路と乗算回路と加減算回路とPI要素回路と電圧制御発振器とを有し、前記二相変換回路は各センサにより検出された各正弦波アナログ信号を正弦波の90度の位相差を有する2つのアナログ信号に変換し、前記乗算回路は前記二相変換回路により変換された各アナログ信号と、前記電圧制御発振器からの正弦波の90度の位相差を持つ制御信号とを入力して各アナログ信号と位相差を持つ前記制御信号とをそれぞれ乗算し、前記加減算回路は前記乗算回路の各出力を加減算し、前記PI要素回路は前記加減算回路の出力をPI制御して前記モータの回転制御用信号を前記電力変換器へ出力し、前記電圧制御発振器は前記PI要素回路から前記回転制御用信号を入力して前記乗算回路に前記制御信号を出力するように構成したことを、特徴とする
【0021】
上記構成によれば、モータの回転信号をパルス信号として取り出すのではなく、90度の位相差を有する正弦波状の2つのアナログ信号として検出し、これらの2つの入力信号を用いて乗算回路と加減算回路で演算する。これにより、従来のPLL(位相同期ループ)におけるPD(位相比較器)と同様の動作を行わせる構成とする。さらに、乗算回路、電圧制御発振器(VCO)、PI要素回路との組み合わせにより、PLL回路と同等の動作が可能となる。このため、低速から高速にわたっての広範囲での安定な高精度のセンス信号を得ることができ、モータの安定な制御が行えるセンス信号を得ることが可能となる。しかも、この制御方式によれば、回転が殆ど停止するほど遅くなったとしても、信号が無い状態が発生することがないので、低速の信号を検出することが可能である。また、高速の信号も検出可能であり、広範囲の回転数の制御が安定して行える検出信号とすることができる。
【0022】
また、VCOからの出力を乗算した後、加減算回路の出力信号と合成するようにしたので、加減算回路の出力信号の高調波成分を打ち消すことができる。従来のPLL方式におけるようなLF(ループフィルタ)で高域信号をカットする必要がないので、出力信号が低域から高域にわたって得られる。このため、PLLの重要な基本特性である、応答特性、プルインレンジ、ロックインレンジの特性を大幅に改善できる。このように、モータの速度に拘わらず、安定なセンス信号を得ることができるので、モータの低速から高速にわたる広い範囲での安定な制御を高速応答で行うことが可能となる。
【0023】
このように、本発明に係るモータの回転制御装置において、二相変換回路と乗算回路と加減算回路とPI要素回路と電圧制御発振器とを有する上記の構成では、超低速領域での回転信号の検知がノイズの妨害等がなく、高精度に、且つ低コストでできる。このため、トルクむらのない超低速度フィードバック制御の運転が、高精度、低コストで行えるようになる。
【0024】
本発明に係るモータの回転制御装置では、前記センサはホール素子から成ることが好ましい。上記構成によれば、回転検知信号として用いるホール素子の信号をそのまま正弦波アナログ信号として利用できる。このため、新たな回転検知信号素子を設ける必要がないので、超低速速度制御が低コストで可能となる。
【0025】
本発明に係るモータの回転制御装置は、前記位相シフト演算回路の前段に、各センサにより検出された各正弦波アナログ信号を正弦波の波形に補正する正弦波波形補正回路を有することが好ましい。上記構成によれば、モータの特性及びホール素子の特性により、各センサにより検出されたアナログ信号が正弦波からずれた歪みを持つような波形であっても、この波形を同期させ、正弦波に近づけることができるため、より高精度の超低速領域での速度制御を行うことができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下に、図1乃至図8を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、図1乃至図4は特許請求の範囲の請求項1、2に関連し、図5乃至図7は特許請求の範囲の請求項に対応し、図8は特許請求の範囲の請求項に対応するものである。
【0027】
図1乃至図4は、本発明の第1の実施の形態を示している。
図1に示すように、モータの回転制御装置10は、それぞれホール素子から成る3つのセンサ11と、位相シフト演算回路12と、トルク乗算回路13と、電力変換器14とを有する。モータ15は、多相ブラシレスDCモータから成る。
【0028】
図1に示すモータの回転制御装置10は、各センサ11からの位相の異なる3つの信号を、ha(θ)、hb(θ)、hc(θ)の正弦波アナログ信号として検出する。これらの信号を位相シフト演算回路12に入力させて、モータ15のインダクタンス等によって発生する逆起電力とモータ15の相電流とが同位相となるように位相遅れ分(図1における位相β)を補正する。その後、それぞれの信号とトルク指令信号rとをトルク乗算回路13でそれぞれ乗算して、モータをPWM制御する電力変換器14の制御信号となるように構成している。
【0029】
図2は、図1におけるホール素子から成る各センサ11からの出力電圧である。各センサ11からの信号は、永久磁石回転子によって作られる磁束分布がほぼ正弦波状とみなせるので、本来は図2のような波形が得られる。
【0030】
次に、図1に示すモータの回転制御装置10について、図3に示す正弦波電流を各巻線に流す場合を考える。図3に示す正弦波電流は、図2に示すホール素子の各センサ11からの出力電圧に比例している。正弦波電流を流す際、電流波形は各相の巻線インダクタンス等により発生する逆起電力のため、印加電圧波形より位相がβ遅れる。そこで、印加電圧波形をβだけ進めておくことにより、電流波形i(θ)が磁束密度波形B(θ)と同相の場合を考える。発生トルクT(θ)はT(θ)=Ki(θ)B(θ)となるので、磁束および電流の最大値をそれぞれ、Bm、Imとすると、
T(θ)=KIm・Bm{sinθ+sin(θ-120°)+sin(θ-240°)}
=(3/2)KIm・Bm …(2)
となる。式(2)より、図1の構成では、トルク脈動のないブラシレスモータの駆動が可能であることが分かる。さらに、式(2)より、Imを変化させれば、発生トルクTを制御できることが明らかであり、KT=(3/2)・KBm(トルク定数)とおくと、
T=KTIm …(3)
と表すことができる。
【0031】
なお、図2の信号から図3のような正弦波電流波形を流すには、図9に示すような3相PWMインバータ回路(IPM(Intelligent Power Module)等により構成されている)を有する電力変換器14によって実現できる。
【0032】
以上の式(2)、式(3)は、図1において、電流波形が磁束密度波形から位相遅れのない場合である。ここで、もし両者の間にβだけの位相差がある場合は、式(2)の発生トルクT(θ)は、
T(θ)=(3/2)KImBmcosβ …(2)’
と変更される。また、トルク定数も KT=(3/2)・KBmcosβ に変更される。しかし、一般にβはそれ程大きな位相差とはならず、更に上記のように位相シフト演算回路12を用いる場合は、cosβ≒1なので、式(2)、式(3)は実用上、そのまま成立すると考えて良いといえる。
【0033】
図1に示す位相シフト演算回路12としては、種々の方法により構成することが可能であり、例えばCR位相推移回路のようなハードウェア電子回路で構成することができる。しかし、可変速運転するモータでは、可変周波数となるため、構成は複雑となり実用的ではない。そこで、次に、CPUを用いたディジタル演算による方法によって構成する場合について説明する。
【0034】
ホール素子からの信号をh=Hsinθ、h=Hsin(θ−120°)、h=Hsin(θ−240°)とすると、これらの信号をそれぞれβだけ位相シフトすると、それぞれ以下のようになる。
(θ+β)=Hsin(θ+β)=Hsinθcosβ+Hcosθsinβ …(4)
(θ+β)=Hsin(θ−120°+β)
=Hsin(θ−120°)cosβ+Hcos(θ−120°)sinθ …(5)
(θ+β)=Hsin(θ−240°+β)
=Hsin(θ−240°)cosβ+Hcos(θ−240°)sinθ …(6)
式(4)〜(6)からわかるように、各波形h、h、hをβだけ位相シフトするには、sinβ、cosβの他に、新たにHcosθ、Hcos(θ−120°)、Hcos(θ−240°)の情報が必要になる。
【0035】
図4を参照すれば、例えば、h−h=√3・Hcosθの関係より、
Hcosθ=(h−h)/√3 …(7)
となる。同様に、
Hcos(θ−120°)=(h−h)/√3 …(8)
Hcos(θ−240°)=(h−h)/√3 …(9)
と求められる。従って、βだけ位相シフトするにはsinβ、cosβと式(7)〜(9)を用いると、式(4)〜(6)は、
(θ+β)=h(θ)cosβ+{[h(θ)−h(θ)]/√3}sinβ
(θ+β)=h(θ)cosβ+{[h(θ)−h(θ)]/√3}sinβ…(10)
(θ+β)=h(θ)cosβ+{[h(θ)−h(θ)]/√3}sinβ
となる。式(10)より、位相シフトした信号は、ホール素子の各センサ11からの出力と位相シフト量βを与えれば容易に演算できることがわかる。
【0036】
以上のことは、位相シフト演算回路12は、ハード回路を用いることなくCPU内のディジタル演算で全てを実現することができることを意味している。すなわち、ハードウェア電子回路を用いることなく、ソフトウェアをプログラムしたCPUのみで位相シフト演算回路12を実現する構成とすることができる。
【0037】
図5乃至図7は、本発明の第2の実施の形態を示している。
図5に示すように、モータの回転制御装置20は、それぞれホール素子から成る3つのセンサ11と、位相シフト演算回路12と、トルク乗算回路13と、電力変換器14と、二相変換回路21と、乗算回路22aと加減算回路22bと、PI要素回路23と、電圧制御発振器24と、速度アンプ25とを有する。モータ15は、多相ブラシレスDCモータから成る。
なお、モータの回転制御装置20のセンサ11、位相シフト演算回路12、トルク乗算回路13、電力変換器14等の構成は、本発明の第1の実施の形態の構成と同様であり、同一の部材には同一の符号を付して重複する説明を省略する。
【0038】
図5に示すモータの回転制御装置20は、モータ15の速度のフィードバック制御を以下のように行っている。すなわち、二相変換回路21により各センサ11からの3相の信号を正弦波の90度の位相差を有する2つのアナログ信号に変換する。乗算回路22aで、電圧制御発信器(VCO)24で発生する制御信号と、各アナログ信号とをそれぞれ乗算する。その出力を加減算回路22bで加算した後、PI要素回路23に入力し、PI制御してモータ15の回転制御用信号を出力する。その出力を積分要素を通し、速度指令信号ω*mと演算した後、速度アンプ25を通し、電力変換器14のトルク指令信号rTとしている。なお、電圧制御発信器(VCO)24の出力信号は、90度位相のことなる2つの正弦波であり、電圧制御発信器(VCO)24の入力信号は、PI要素回路23の出力信号としている。
【0039】
この場合の3相の各センサ11の信号を2相に変換した後の、VCO24と組み合わせて回転速度検知する部分の構成(図5における破線部)を、図6に示す。図6に示す構成の動作原理としては、従来の位相同期ループ(PLL)方式に基づくものである。しかし、一般にPLLで用いられているローパスフィルタを用いる方式は、信号周波数の2倍波成分の影響が大きく、低速度領域の計測には不向きであった。本実施の形態に示すモータの回転制御装置20は、外乱成分を位相比較の段階で打ち消し、高精度化を図るよう、従来のPLL方式の原理を改良した方式である。
【0040】
図6に示す構成の動作原理を以下に説明する。図6においては、2つのセンス信号vIs、vIcが、電圧制御発振器(VCO)24からの90度の位相差を有する2つの信号とそれぞれ乗算回路22aで積算された後、加減算回路22bで加算されて、PI要素回路23を通した後、回転体の回転センス信号とするような構成としている。また、VCO24の入力信号は、PI要素回路23の出力信号とするような構成としている。これを式で表すと下記のようになる。
【0041】
すなわち、図6において、電圧制御発振器(VCO)24からの信号vos、vocを次式(11)に示すように、BsinθO、BcosθOとすると、
os = BsinθO 、 voc = BcosθO
θO = ωOt+φO ・・・(11)
となる。ここで、ωO はVCO24の発振周波数、φO は初期角位相である。
【0042】
従って、乗算回路22aの入力信号は、式(12)、(13)で表される。
vIs・vos =A・Bsinθ・cosθO ・・・(12)
vIc・voc =A・Bcosθ・sinθO ・・・(13)
以上から乗算回路22aの出力は、式(12)と式(13)の和なので式(14)となる。
A・Bsinθ・cosθ+A・Bcosθ・sinθ ・・・(14)
【0043】
また、式(14)は、三角関数の公式より、
A・Bsinθ・cosθ=(A・B/2){sin(θ)+sin(θ)}…(15)
A・Bcosθ・sinθ=(A・B/2){sin(θ)-sin(θ)}…(16)
となる。
【0044】
位相比較は、図6に示すように、vIsとvOc 、vIcとvOsを用いて行い、その差をeとすると、
e= vIs・vOc −vIc・vOs
=AB(sinθI cosθO−cosθI sinθO
=ABsin(θI−θO) ・・・(17)
が得られる。ここで、θIとθOの差が、PI要素回路23によって微少な値に制御されている場合には、式(17)が
e≒AB(θI−θO) ・・・(18)
となって、高調波ノイズのない厳密な意味での位相比較が行えることが分かる。すなわち、信号の周波数に依存せず、常に入力信号とVCO24からの制御信号の間の位相差が得られることを意味している。
【0045】
したがって、この位相差信号eがPI要素回路23を通過すると、その出力voutは、VCO24の入力となっていることから、ほぼ、入力の角周波数 dθI/dtに等しくなる。このことを明確にするために示したのが、図7である。VCO24は、電圧voutによって発振角周波数ωOを制御できる機能を持っており、また、ωOとθOの関係は式(11)のようになるので、その機能は図7のように積分器26によって表すことができる。図7におけるKOは、電圧から角周波数への変換倍率である。図7は、制御対象が積分器26であり、それをPI制御している制御システムとみなすことができる。
【0046】
また、この制御系は、2形の制御系(原点に極を2個有している)であるため、入力θIがランプ状(dθI/dtが一定)の入力に対して、θOは定常偏差が零という性質を有している。したがって、出力電圧voutは図7より、
vout = ωO/KO ≒ dθI/dt/KO = pωR/KO ・・・(19)
となり、入力角速度ωR を検出できることが分かる。
ここで、(18)式は、それぞれ位相同期ループ(以下、PLL)回路における入力位相信号、及び位相出力に相当し、(18)式はθを入力位相とするPLL回路における位相比較器の出力に他ならない。このような構成は、乗算回路22aと、加減算回路22bをPLLにおける、位相比較回路(PD)ブロックとみなしたPLL回路と同等の構成となる。
【0047】
本実施の形態に示すモータの回転制御装置20は、VCO24の出力を乗算し、加減算回路22bの出力と合成するような構成としている。乗算した出力は、式(15)、(16)から明らかなように、高調波信号sin(θ)を含んだものとなっている。これを反転加算した信号は、出力成分の高調波成分のみを打ち消すような動作をさせる構成となっている。従来のPLL回路において、PI制御の1要素として用いられるループフィルタ(以下LF)は、PDの出力に含まれる不要な高調波成分やノイズを除去するために必須の回路ブロックである。このLFは、通常ローパスフィルタで構成されており、PLL回路における重要な基本特性である、応答特性、定常位相誤差、プルインレンジ、ロックインレンジ等の性能限界が決定される重要な回路ブロックである。
【0048】
しかしながら、これをローパスフィルタで構成した場合には、その遮断周波数以上の信号を全てフィルタリングしてしまう。このため、ノイズ成分ばかりでなく、上記の特性を決定する重要な情報も同時に失われてしまい、その結果安定な制御ができないものであった。本実施の形態に示すモータの回転制御装置20では、上記のような、PDの出力の高調波成分をキャンセルする構成としており、LFとしては、ローパスフィルタの機能ではなく、PI制御の機能を持つ構成としている。このため、上述の肝心の情報を失うことのないような構成としている。
【0049】
図8は、本発明の第3の実施の形態を示している。
図8に示すように、モータの回転制御装置30は、それぞれホール素子から成る3つのセンサ11と、位相シフト演算回路12と、トルク乗算回路13と、電力変換器14と、正弦波波形補正回路31とを有する。モータ15は、多相ブラシレスDCモータから成る。
なお、モータの回転制御装置30の正弦波波形補正回路31以外の構成は、本発明の第1の実施の形態の構成と同様であり、同一の部材には同一の符号を付して重複する説明を省略する。
【0050】
各センサ11の波形をそのまま用いた場合、各センサ11の特性や、モータ15固有の特性によっては、本案の制御に必要とされるような正弦波に近い正弦波が得られない場合がある。しかし、モータ15からの検知波形が、できるだけ正弦波に近い方が精度の良い制御が行える。このため、各センサ11からの波形が正弦波からずれるような波形の場合には、図8に示すように、各センサ11からの回転検出信号をより正弦波に近づけるための正弦波波形補正回路31を位相シフト演算回路12の前段に挿入する。
【0051】
この場合の正弦波波形補正回路31は、どのようなものであっても良いが、例えば、各センサ11からの信号をPLL回路に入力することで、位相、周波数を各センサ11からの信号に同期させることで実現できる。また、波形補正用の関数をマイクロコンピュータに用意しておき、それを通すことで正弦波波形に成形する方法などが考えられる。
【0052】
【発明の効果】
本発明によれば、低速から高速にわたる広範囲において安定で高精度、低コストのモータの回転制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態の、モータの回路制御装置を示すブロック図である。
【図2】 図1に示すモータの回路制御装置のホール素子からの出力電圧波形図である。
【図3】 図1に示すモータの回路制御装置の各巻線に流す電流波形図である。
【図4】 図2に示すホール素子の出力電圧波形の位置関係を示すベクトル図である。
【図5】 本発明の第2の実施の形態の、モータの回路制御装置を示すブロック図である。
【図6】 図5に示すモータの回路制御装置の破線包囲個所を示すブロック図である。
【図7】 図6に示すPI要素回路を用いた位相同期化の原理図である。
【図8】 本発明の第3の実施の形態の、モータの回路制御装置を示すブロック図である。
【図9】 従来例のモータの回路制御装置のブロック回路図である。
【図10】 従来例のモータの回路制御装置の各巻線に流す電流波形図である。
【図11】 従来例のモータの回路制御装置のモータの回転角と発生トルクとの関係図である。
【図12】 従来例の画像形成装置の速度検出方式を示す原理図である。
【符号の説明】
10 モータの回路制御装置
11 センサ
12 位相シフト演算回路
13 トルク乗算回路
14 電力変換器
15 モータ
21 二相変換回路
22a 乗算回路
22b 加減算回路
23 PI要素回路
24 電圧制御発振器
25 速度アンプ
31 正弦波波形補正回路

Claims (3)

  1. 多相ブラシレスDCモータから成るモータの回転を正弦波アナログ信号として検出する複数のセンサと、
    CPUから成り、前記複数のセンサにより検出された各正弦波アナログ信号を前記モータの逆起電力と前記モータの相電流とが同位相となるように位相調整する位相シフト演算回路と、
    前記位相シフト演算回路により位相調整された正弦波アナログ信号により前記モータをPWM制御する電力変換器とを有し、
    さらに二相変換回路と乗算回路と加減算回路とPI要素回路と電圧制御発振器とを有し、
    前記二相変換回路は各センサにより検出された各正弦波アナログ信号を正弦波の90度の位相差を有する2つのアナログ信号に変換し、
    前記乗算回路は前記二相変換回路により変換された各アナログ信号と、前記電圧制御発振器からの正弦波の90度の位相差を持つ制御信号とを入力して各アナログ信号と位相差を持つ前記制御信号とをそれぞれ乗算し、
    前記加減算回路は前記乗算回路の各出力を加減算し、
    前記PI要素回路は前記加減算回路の出力をPI制御して前記モータの回転制御用信号を前記電力変換器へ出力し、
    前記電圧制御発振器は前記PI要素回路から前記回転制御用信号を入力して前記乗算回路に前記制御信号を出力するように構成したことを、
    特徴とするモータの回転制御装置。
  2. 前記センサはホール素子から成ることを、特徴とする請求項記載のモータの回転制御装置。
  3. 前記位相シフト演算回路の前段に、各センサにより検出された各正弦波アナログ信号を正弦波の波形に補正する正弦波波形補正回路を有することを、特徴とする請求項1または2記載のモータの回転制御装置。
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