JP3826878B2 - 撮像装置 - Google Patents

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英樹 武輪
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタルカメラなどの撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、デジタルカメラなどの撮像装置においては、撮像素子表面などに存在する異物(ゴミなど)が画像に写り込んでしまうという問題がある。特に、レンズ交換式のデジタルカメラにおいては、レンズの着脱等に伴い、ゴミなどの異物が撮像装置の内部に侵入し易いため、上記のような事態が発生しやすい。このようなゴミは、画像を劣化させてしまうため、除去することが好ましい。
【0003】
このような異物除去技術としては、たとえば特許文献1が存在する。この特許文献1では、CCD撮像素子に対する照明部材(バックライト)がカメラの内部に設けられており、照明部材による光照射を伴って撮像された画像に基づいて異物の位置が検出される。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−312314号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載の技術においては、高コスト部材である照明部材を異物の検出のためにわざわざ設ける必要があるため、コストアップにつながるという問題がある。
【0006】
そこで、本発明は前記問題点に鑑み、撮像素子表面などに存在する異物(ゴミ等)をより簡易に検出することが可能な撮像装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、撮像装置であって、撮影光学系からの被写体像を光電変換を用いて撮像する撮像素子と、前記撮像素子による撮像動作を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、互いに異なる複数の画像を前記撮像素子によって取得し、前記複数の画像にわたる不変部分を異物領域として検出し、当該異物領域に基づいて異物の位置を求めることを特徴とする。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の発明に係る撮像装置において、前記制御手段は、検出された前記異物領域を補正した画像を生成し、当該補正後の画像を記録することを特徴とする。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明に係る撮像装置において、前記複数の画像は、撮像時の焦点位置または露出値が互いに相違する状態で取得されることを特徴とする。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1の発明に係る撮像装置において、前記異物の検出結果を表示する表示手段、をさらに備え、前記撮影光学系は、前記撮像装置の本体に設けられたレンズ装着部に対して着脱自在な撮影レンズを有しており、前記表示手段は、前記撮像素子における前記異物の位置を、前記撮像素子の清掃作業者が前記本体の前記レンズ装着部側に設けられた開口部から前記撮像素子を見るときと同じ状態で表示することを特徴とする。
【0011】
請求項5の発明は、請求項2の発明に係る撮像装置において、前記複数の画像は、適正化された撮影パラメータで撮影された記録用の第1画像と異物検出用の参照画像である第2画像とを含み、前記制御手段は、前記第1画像における前記異物領域に対する補正を施し、補正後の第1画像を記録することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0013】
<A.構成>
図1〜図3は、本発明の実施形態に係るデジタルカメラ1(撮像装置)の外観の概略構成を示す図である。図1はデジタルカメラ1の平面図、図2は図1のII−II位置から見た断面図、図3はデジタルカメラ1の背面図に相当する。
【0014】
これらの図に示すように、デジタルカメラ1は、略直方体状をしているカメラ本体部2と、カメラ本体部2に着脱可能に装着される撮影レンズ3(撮影光学系)とを備えている。図1に示すように、デジタルカメラ1は撮影画像を記録するメモリカード8が着脱可能に収納されるようになっている。また、デジタルカメラ1は、4本の単三形乾電池E1〜E4を直列接続する電源電池Eを駆動源としている。
【0015】
図2に示すように、ズームレンズである撮影レンズ3はレンズ群30を備えている。ここでは、撮影レンズ3として2群ズームレンズを示しており、レンズ群30は、大きく2つのレンズ群300,301に分類される。なお、図2および図3においては、図示の都合上、レンズ群300,301をそれぞれ一枚のレンズとして示している。ただし、実際には各レンズ群300,301は、一枚のレンズに限定されず、複数枚のレンズの集合体として構成されていても良い。
【0016】
一方、カメラ本体部2の内部には、レンズ群300を駆動するためのモータM1、およびレンズ群301を駆動するモータM2とが設けられている。これらのモータM1,M2の駆動により、レンズ群300,301を互いに独立して光軸方向に移動することによって、撮影レンズ3のズーム倍率の変更を行うことが可能である。また、これらのモータM1,M2を用いて、レンズ群300,301を駆動することによって、撮影レンズ3の合焦状態を変更すること、すなわち、フォーカス動作を行うことが可能である。
【0017】
また、撮影レンズ3のレンズ群30の後方位置の適所にカラー撮像素子303が設けられている。カラー撮像素子303は、CCDからなるエリアセンサの各画素の表面に、R(赤)、G(緑)、B(青)のカラーフィルタが市松模様状に貼り付けられた単板式カラーエリアセンサで構成される。このカラー撮像素子(以下、単に「CCD」とも称する)303は、例えば、水平方向2560画素、縦方向19290画素の約500万画素を有している。
【0018】
カメラ本体部2の前面には、図1のようにグリップ部Gが設けられ、カメラ本体部2の上端点の適所にポップアップ形式の内蔵フラッシュ5が設けられている。また、図3の如く、カメラ本体部2の上面にはシャッタボタン9が設けられている。このシャッタボタン9については、フォーカス調整用などのトリガーとして用いる半押し状態(以下、状態S1とも称する)と、記録用撮影のトリガーとして用いる全押し状態(以下、状態S2とも称する)とを検出し、判別する機能を有している。
【0019】
一方、カメラ本体部2の背面には、電子ビューファインダ(以下、「EVF」)20と液晶ディスプレイ(以下、「LCD」)10とが設けられている。なお、光学ファインダーとは異なり、撮影待機状態においてCCD303からの画像信号のライブビュー表示を行うEVF20とLCD10とがファインダーとしての機能を担っている。
【0020】
また、LCD10は記録モードにおいて撮影条件等を設定するためのメニュー画面を表示したり、再生モードにおいてメモリカード8に記録された撮影画像を再生表示することなどが可能である。
【0021】
カメラ本体部2の背面左方には、電源スイッチ14が設けられている。電源スイッチ14はスライドスイッチからなり、接点を上側の「OFF」位置に設定すると電源がオフになり、接点を下側の「ON」位置に設定すると電源がオンになるとともに動作モードが記録モードに設定される。
【0022】
カメラ本体部2の背面右方には、4連スイッチ15が設けられている。4連スイッチ15は円形の操作ボタンを有し、この操作ボタンにおける上下左右の4方向のボタンSU、SD、SL、SRを押下することによって各種操作を行うことが可能となっている。例えば、LCD10に表示されるメニュー画面で選択された項目を変更したり、インデックス画面で選択された再生対象のコマを変更するためのスイッチとして機能する。また、記録モードにおいて左右方向のボタンSL,SRは、ズーム倍率を変更するためのスイッチとして機能する。具体的には、モータM1,M2の駆動により2つのレンズ群300,301の相対的な位置関係が変更されることによって、ズーム倍率が変更される。より詳細には、右方向スイッチSRを押下するとワイド側に連続的に移動し、左方向スイッチSLを押下するとテレ側に連続的に移動する。
【0023】
また、4連スイッチ15の下方には、取消スイッチ33、実行スイッチ32、メニュー表示スイッチ34及びモード切替スイッチ31等のスイッチ群16が設けられている。取消スイッチ33は、メニュー画面で選択された内容を取り消すためのスイッチである。実行スイッチ32は、メニュー画面で選択された内容を確定するまたは実行するためのスイッチである。メニュー表示スイッチ34は、LCD10にメニュー画面を表示させたり、メニュー画面の内容を切り換えたりするためのスイッチである。モード切替スイッチ31は、デジタルカメラ1における動作モードの切り替えスイッチである。
【0024】
このデジタルカメラ1は、「記録モード」と「再生モード」と「異物検出モード」と「異物補正モード」とを有している。「記録モード」は、通常の写真撮影の機能を果たすモードであり、撮影モード(ないし通常撮影モード)とも称するモードである。「再生モード」は、記録画像をLCD10に再生するモードである。「異物検出モード」は、CCD303の表面等に存在する異物を検出するモードである。この異物検出モードでは、検出された異物の存在位置がLCD10に表示される。「異物補正モード」は、撮影中に異物を検出し、補正した後の画像を記録するモードである。起動時には、自動的に記録モードが選択されているが、モード切替スイッチ31を押下する毎にモードを循環的に切り替えることができる。
【0025】
次に、デジタルカメラ1の内部構成について説明する。図4は、デジタルカメラ1の構成を示す機能ブロック図である。
【0026】
撮影レンズ3は、レンズ群300,301とともに、内部に透過光量を調節するための絞り302を備えている。なお、図4においては、図示の都合上、絞り302がレンズ群301の後側に配置されるように示しているが、絞り302の配置はこのようなものに限定されない。たとえば、絞り302は、レンズ群301(ないし300)の内部に設けられていても良く、または、両レンズ群300,301の間に設けられていてもよい。
【0027】
CCD303(撮像素子)は、撮影レンズ3を通して入射された被写体からの光を所定の露光時間だけ受光して画像信号に光電変換して取り込む。CCD303は、光電変換後の画像信号を信号処理部120に出力する。このようにして、撮影レンズ3からの被写体像が画像として取得される。
【0028】
信号処理部120は、CCD303から出力される画像信号に所定のアナログ信号処理及びデジタル信号処理を行うものである。画像信号の信号処理は画像データを構成する各画素の受光信号毎に行われる。信号処理部120は、アナログ信号処理回路121、A/D変換回路122、画像処理回路124、及び画像メモリ126を備えている。
【0029】
アナログ信号処理回路121はアナログ信号処理を行うものであり、主にCDS(相関二重サンプリング)回路及びAGC(オートゲインコントロール)回路からなり、CCD303から出力される画素信号のサンプリングノイズの低減と信号レベルの調整を行う。AGC回路におけるゲインコントロールには、絞り302の絞り値とCCD303の露光時間とで適正露出が得られなかった場合の撮影画像のレベル不足を補償する場合も含まれる。
【0030】
A/D変換回路122はアナログ信号処理回路121から出力されるアナログ信号である画素信号(画像信号)をデジタル信号である画素データ(画像データ)に変換するものである。A/D変換回路122は各画素で受光された画素信号を、例えば、10ビットのデジタル信号に変換し、0〜1023の階調値を有する画素データとする。変換後の画素データ(画像データ)は、画像メモリ126に一旦格納される。
【0031】
画像処理回路124は、A/D変換後のデジタルデータとしての画素データに対して、各種の画像処理を施す。具体的には、画像処理回路124は、黒レベル補正回路、WB(ホワイトバランス)回路、カラーバランス評価回路、画素補間回路、色補正回路、γ補正回路、色分解回路、空間フィルタ、解像度変換回路、圧縮伸長処理回路等を有している。このうち、黒レベル補正回路は、A/D変換後の画像データの黒レベルを補正する回路である。また、WB回路は撮影画像のホワイトバランスを調整するものである。WB回路は、カラーバランス評価回路による撮像画像のカラーバランスに関する評価結果等を用いて、R,G,Bの各色成分の画素データのレベルを変換する。画素補間回路は、R,G,Bの3種類の色フィルタが分散配置されたベイヤー配列を有するCCD303において、各画素位置における3つの色成分R,G,Bのうち実際には存在しない2つの色成分を補間により求める回路であり、色補正回路は、フィルタの分光感度特性を補正する回路である。γ補正回路は画素データのγ特性を補正する回路であり、予め設定されたγ補正用テーブル等を用いて各画素データのレベルを補正する。色分解回路は、(R,G,B)信号を(Y,Cr,Cb)信号に変換する回路である。空間フィルタはローパスフィルタおよびハイパスフィルタ等を用いてエッジ強調などの各種のフィルタ処理を行う回路である。解像度変換回路は所望の解像度に変換する回路であり、圧縮伸長処理回路はJPEG等の所定形式のデータへの圧縮処理、およびその逆の伸長処理を行う回路である。
【0032】
画像メモリ126は画像データを一時保持するメモリである。画像メモリ126は2フレーム分以上の画像データを格納し得る記憶容量を有しており、たとえば、2フレーム分、詳細には500万画素×2=1000万画素分の画像データを格納する記憶容量を有している。また、画像処理回路124における各処理は、画像メモリ126に格納された画像データに対して施される。
【0033】
発光制御部102は、全体制御部150から入力される発光制御信号に基づいてフラッシュ(照明光源)5の発光を制御する。発光制御信号には発光準備の指示、発光タイミング及び発光量等が含まれる。
【0034】
レンズ制御部130は撮影レンズ3内のレンズ群300,301および絞り302の各部材の駆動を制御するものである。レンズ制御部130は、絞り302の絞り値を制御する絞り制御回路131と、モータM1,M2を駆動することによりズームの変倍率を変更する(言い換えれば画角を変更する)ズーム制御回路132と、モータM1,M2を駆動することによりフォーカス制御を行うフォーカス制御回路133とを備えている。
【0035】
絞り制御回路131は全体制御部150から入力される絞り値に基づいて絞り302を駆動し、その開口量を当該絞り値に設定する。フォーカス制御回路133は全体制御部150から入力されるAF制御信号に基づいてモータM1,M2の駆動量を制御し、レンズ群300,301を焦点位置に設定する。ズーム制御回路132は、4連スイッチ15による入力等に応じて全体制御部150から入力されるズーム制御信号に基づいて、モータM1,M2を駆動してレンズ群300,301を移動させる。これによって、ズームの状態が、ワイド側あるいはテレ側へと移動する。
【0036】
表示部140は、LCD10及びEVF20への表示を行うものである。表示部140には、LCD10、EVF20とともに、LCD10に再生表示されるの画像データのバッファメモリとなるLCDVRAM141及びEVF20に再生表示される画像データのバッファメモリとなるEVFVRAM142を備えている。
【0037】
撮影待機状態においては、CCD303により1/30(秒)毎に撮影された画像(ライブビュー用画像)の各画素データが、信号処理部120による所定の信号処理を施された後、画像メモリ126に一時記憶される。そして、全体制御部150によって読み出され、データサイズが調整された後にLCDVRAM141及びEVFVRAM142に転送され、LCD10及びEVF20にライブビュー表示として表示される。これによりユーザは、被写体像を視認することができる。また、本撮影直後には、LCD10に本撮影による画像(アフタービュー画像)が一定期間表示される。さらに、再生モードにおいては、メモリカード8から読み出された画像が全体制御部150によって所定の信号処理が施された後に、LCDVRAM141に転送され、LCD10に再生表示されることとなる。
【0038】
操作部101は、上述したカメラ本体部2に設けられた撮影や再生に関する操作部材の操作情報を全体制御部に入力するものである。操作部101から入力される操作情報にはシャッタボタン9、電源スイッチ14、4連スイッチ15及びスイッチ群16等の各操作部材の操作情報が含まれる。
【0039】
また、手ぶれ補正部111は、カメラ撮影時の手ぶれを補正する機能を有している。具体的には、手ぶれ補正部111は、ジャイロ等からの検出信号に基づいて、その手ぶれ振動を抑制するようにCCD303を変位させることにより、その手ぶれを補正する。
【0040】
全体制御部150は、マイクロコンピュータからなり、撮影機能及び再生機能を集中制御するものである。全体制御部150にはカードインターフェース103を介してメモリカード8が接続されている。また、通信用インターフェース105を介してパーソナルコンピュータPCが外部接続されるようになっている。
【0041】
全体制御部150は、撮影機能及び再生機能における数々の具体的な処理を行うための処理プログラムや上述したデジタルカメラ1の各部材の駆動を制御するための制御プログラムが記憶されたROM151と、処理プログラム及び制御プログラムに従って数々の演算作業を行うための作業領域となるRAM152とを備えている。なお、記録媒体であるメモリカード8に記録されているプログラムデータをカードインターフェース103を介して読み出し、ROM151に格納することができるようになっている。従って、これらの処理プログラム及び制御プログラムは、メモリカード8からデジタルカメラ1中にインストールされることが可能である。なお、処理プログラム及び制御プログラムは、通信用インターフェース105を介してパーソナルコンピュータPCからインストールされるようになっていてもよい。
【0042】
全体制御部150は、CCD303付近における異物の検出動作を制御する異物検出部153を有している。なお、この異物検出部153は、上記の処理プログラム等がマイクロコンピュータ等を用いて実行されることによって、機能的に実現される機能部である。
【0043】
<B.動作>
<異物検出モード>
この実施形態においては、複数枚(ここでは2枚)の画像をその撮影時の状態を変更して撮影し、その複数の画像から異物の位置を検出する場合について説明する。より詳細には、レンズ群30を移動させて、フォーカスの状態(合焦状態)を変更し、比較的低いコントラストの画像と比較的高いコントラストの画像との2枚の画像を撮影する。ここで、異物に対応する領域(異物領域とも称する)では、この撮影状態の変化の前後でそのコントラストが一定となり、一方、異物領域以外の領域では、合焦状態から比較的遠い画像は、合焦状態に比較的近い画像に対して低コントラストとなる。このような原理を利用して、CCD303表面上において異物が存在する部分(異物存在部分)を検出するのである。
【0044】
図5は、この実施形態に係るデジタルカメラ1の動作(より詳細には、異物検出モードにおける動作)を示すフローチャートである。
【0045】
まず、この図5を参照しながら、「異物検出モード」における動作について説明する。なお、ここでは、所定の操作によって、デジタルカメラ1の動作モードが既に異物検出モードに設定されているものとする。
【0046】
まず、ステップSP1において、シャッタボタン9が半押し状態S1にまで押下されていると判断されると、ステップSP2に進む。ステップSP2では、自動露出制御(AE制御)、自動合焦制御(AF制御)が行われる。
【0047】
ステップSP3においてシャッタボタン9が全押し状態S2にまで押下されていると判断されると、ステップSP4に進む。
【0048】
その後、ステップSP4,SP5,SP6のループを所定回数繰り返すことによって、所定枚数Nの画像が取得される。
【0049】
具体的には、ステップSP4においては、第n枚目(まずはn=1)の画像の取得動作が行われる。次のステップSP5においては、所定枚数N(ここではN=2)の画像の撮影が終了したか否かが判断され、終了していない場合にはステップSP6に進む。ステップSP6では、レンズ群30を駆動することによって、合焦状態を変更し、再びステップSP7に進む。ステップSP7では第n枚目(ここではn=2)の画像が取得される。そして、ステップSP5において撮像枚数nが所定数Nに到達した、言い換えれば所定数Nの画像の取得が終了した、と判定されると、ステップSP7に進む。
【0050】
図6および図7は、それぞれ、第1枚目の撮影画像P1および第2枚目の撮影画像P2を例示する図である。画像P1は、AE制御およびAF制御により適正化された撮影パラメータ(ここでは、焦点位置、シャッタスピード、絞り値)で撮影された画像であり、その主被写体が合焦状態となっている。また、画像P2は、焦点位置の変更(合焦状態の変更)によって、その主被写体が非合焦状態となっている画像である。そのため、画像P2は、画像P1に比べて全体的にぼけた画像となっており、画像P1に比べてそのコントラストが比較的低くなっている。
【0051】
ただし、黒色の領域Dにおいては、画像P1および画像P2の相互間でそのコントラストは変化しておらず一定である。この領域Dは、CCD303表面の異物を撮影した領域(異物領域)である。すなわち、異物領域Dにおいては、その合焦状態が互いに異なる2枚の画像間にわたって、そのコントラストは不変である。
【0052】
このような性質を利用すれば、複数の画像にわたる不変部分を異物領域として検出することができる。すなわち、CCD303の表面における異物存在部分(異物の位置)を検出することが可能である。
【0053】
この実施形態では、複数の画像にわたる特定の対応画素間におけるコントラストの相違が所定程度よりも大きい場合に、その特定の対応画素の位置に異物が存在する(言い換えれば、その対応画素を撮像素子の表面における異物存在部分として検出する)と判定するものとする。
【0054】
具体的には、ステップSP7では、2枚の画像について、対応画素毎にコントラストを比較する。
【0055】
より具体的には、ステップSP8で、各対応画素について、その周辺画素とのコントラストが2枚の画像間で変化しない場合には、その画素が異物の位置に対応する画素であると判定する。より詳細には、画像P1内の特定の画素についてのコントラスト評価値と画像P2内のその対応画素についてのコントラスト評価値との差の絶対値が所定の閾値以下である場合に、コントラストが変化していないとみなすものとする。
【0056】
異物は、通常、数画素ないし数十画素程度の大きさを有しているため、少なくとも異物領域内のいずれかの画素についての周辺画素とのコントラストは一定となると考えられる。したがって、このような不変領域の検出により異物の検出が可能である。また、コントラストは周辺画素の画素値の情報をも利用して得られるため、ノイズの影響等を抑制することもできる。
【0057】
その後、異物検出部153は、異物に対応する画素として検出されたこの画素の位置を記憶しておく(ステップSP9)。
【0058】
一方、ステップSP8で、各対応画素について、その周辺画素とのコントラストが2枚の画像間で変化すると判定される場合には、その画素は異物の位置に対応する画素ではない、言い換えれば、その画素位置には異物は存在しない、と判定し、ステップSP10に進む。
【0059】
ステップSP10では、全ての画素についての判定処理等が終了したか否かを判定する。ステップSP10で全ての画素について、異物に対応する画素であるか否かの判定処理等(ステップSP7,SP8,SP9)が終了すると、ステップSP11に進む。
【0060】
ステップSP11では、検出された異物の位置をLCD10に表示する。ここでは、ステップSP4で取得された複数の画像のうち最初に撮影された画像P1に対して所定の画像処理を施して、異物の位置を示すものとする。なお、表示画像は、画像P1に限定されず、その他の画像P2などであってもよい。あるいは、被写体に関する画像から異物領域のみを抽出した画像と所定色(たとえば青色一色)の背景画像とを合成した画像を表示するようにしても良い。
【0061】
図8〜図12は、異物検出時の表示状態について説明する図である。
【0062】
まず図8は、被写体と撮影レンズとCCDとの位置関係を示す概念図であり、主要被写体MB(ここでは人物)からの光が撮影レンズ3を透過してCCD303に結像する様子を示している。図8では、上下左右が反転した状態で被写体MBからの光がCCD303に結像する場合が示されている。なお、通常撮影モードでは、CCD303に結像した画像は、180度回転した状態で記録用画像として記録される。
【0063】
また、図9は、ステップSP11におけるデジタルカメラ1のLCD10およびEVF20での表示状態を示す図である。また、図10はEVF20での表示状態を拡大して示す図であり、図11はLCD10での表示状態を拡大して示す図である。図9〜図11に示すように、EVF20では通常撮影時における撮影画像に相当する画像V0が表示されており、LCD10では画素検出モード特有の画像V1が表示されている。LCD10に表示された画像V1は、図10の画像V0を180度回転させた上で、さらに左右を反転させた画像に相当する。あるいは、画像V1は、図10の画像V0の上下のみを反転させた画像であるとも表現できる。LCD10に表示された画像は、次述するように、画面内における異物の検出位置が、清掃作業者からみたCCD303内における異物の実際の存在位置と同様に配置されるような画像である。
【0064】
さらに、図12は、撮影レンズ3を取り外した状態のデジタルカメラ1を、図2の矢印AR1の向きの視線で正面から見た図であり、CCD303清掃時の清掃作業者(操作者)の視点からみたCCD303付近の様子を示している。
【0065】
撮影レンズ3は、デジタルカメラ1の本体に設けられたレンズマウントMT(レンズ装着部)に対して着脱自在である。清掃時には、操作者は、撮影レンズ3をレンズマウントMTから取り外して、図2の矢印AR1の向きの視線でデジタルカメラ1の内部を見ながら(すなわち図12のような場景を見ながら)、清掃することになる。言い換えれば、操作者は、カメラ本体部2のレンズマウントMT側から(より詳細には、レンズマウントMT側に設けられた開口部から)カメラ本体部2の内部奥側に設けられたCCD303を見ることになる。ここでは、図12において、異物(ゴミ)がCCD303の右下に付着している場合が示されている。
【0066】
このような清掃時において、EVF20に表示されているような画像(図10)のみが表示されている場合には、異物の位置を直感的に把握することが困難である。図10においては、異物が右上に表示されており、CCD303内における実際の存在位置(右下)とは異なっているからである。
【0067】
これに対して、LCD10に表示された画像においては、その画面内における異物の検出位置(異物領域)が、清掃作業者からみたCCD303内における異物の実際の存在位置(異物存在位置)と同じ状態で表示されている。より詳細には、異物領域の画像中央からの変位方向と異物存在位置のCCD303中央からの変位方向とが同一である(ここでは、両変位方向がともに右下向きである)。
【0068】
この場合、LCD10において、異物が画面内において右下に表示されているので、操作者は、LCD10に表示された画像(図11)を見れば、異物の位置がCCD303の右下であることを理解できる。このように、CCD303上における異物の位置が清掃作業者の視点(図12に示すような視点)に合わせて表示されるので、清掃作業者は直感的に異物の位置を把握することができる。したがって、清掃時における利便性が高い。
【0069】
以上のように、この実施形態においては、合焦状態を変更して全般的にそのコントラストが互いに異なる複数の画像をCCD303によって取得し、それらの複数の画像を用いてCCD303の表面に存在する異物を検出することができる。上述の従来技術のように別途の照明装置を設ける必要がないので、簡易な構成で異物を検出することができる。
【0070】
<異物補正モード>
つぎに、「異物補正モード」における動作について説明する。
【0071】
図13は、実施形態に係るデジタルカメラ1の動作(より詳細には、異物補正モードにおける動作)を示すフローチャートである。ここでは、所定の操作によって、デジタルカメラ1の動作モードが既に異物補正モードに設定されているものとする。
【0072】
この異物補正モードにおいても上記の異物検出モードと同様に、焦点位置を変更して撮影した複数の画像を用いて異物の位置を求めるようにしてもよいが、ここでは、この異物補正モードでは、露出状態に関する撮影パラメータを変更して撮影した複数の画像を用いて異物の位置を求める場合を例示する。具体的には、AE制御で適正された第1枚目の画像と(フォーカス位置ではなく)露出状態に関する撮影パラメータを変更した上で撮影した第2枚目の画像に基づいて、コントラストの不変部分を異物領域として検出することによって、異物の位置を求める。
【0073】
まず、ステップSP21において、シャッタボタン9が半押し状態S1にまで押下されていると判断されると、ステップSP22に進む。ステップSP22では、自動露出制御(AE制御)、自動合焦制御(AF制御)が行われる。
【0074】
ステップSP23においてシャッタボタン9が全押し状態S2にまで押下されていると判断されると、ステップSP24に進む。
【0075】
その後、ステップSP24,SP25において、複数枚(ここでは2枚)の画像が取得される。
【0076】
具体的には、ステップSP24においては、第1枚目の画像の取得動作が行われ、ステップSP25においては、第2枚目の画像の取得動作が行われる。第1枚目の画像は、記録用の画像として取得される画像であり、ここではAE制御およびAF制御により適正化された撮影パラメータで撮影された画像(焦点位置、シャッタスピード、絞り値などのうちの少なくとも1つのパラメータが適正化された状態で撮影された画像)である。また、第2枚目の画像は、異物検出用の参照画像として取得される画像であり、ここでは第1枚目の画像の取得時に比べて大きな露出値(たとえば3倍の露出値)となるように露出制御パラメータを変更した後に撮影される画像である。第2枚目の画像は、露出オーバーとなるような撮影パラメータに基づいて撮影された画像であるとも表現できる。
【0077】
ステップSP26においては、ステップSP24,SP25で撮影された2枚の画像を用いて異物の位置が検出される。
【0078】
そして、この検出結果に基づいて、全体制御部150の制御下において、第1枚目の画像に対する補正動作(ステップSP27)が行われる。具体的には、様々な補正技術を用いることができる。たとえば、異物領域内の特定画素(補正対象の画素)の周辺画素の画素値の平均値を当該特定画素の画素値とするような補正処理を施すようにすればよい。
【0079】
さらに、補正後の画像が記録媒体に記録される(ステップSP28)。その後、ステップSP29において撮影続行が決定された場合にはステップSP21に戻り、同様の動作を繰り返す。
【0080】
以上のように、AE制御およびAF制御が適切に施された記録用の画像(第1枚目の画像)内の異物領域に対する補正が施されて、その第1枚目の画像が記録されるので、仮に異物が撮像素子に付着している状態においても、異物による悪影響を抑制した撮影画像を得ることができる。たとえば、清掃により異物を一旦除去した後に異物がCCD303に再付着した状態で、再度の清掃を待たずに画像を撮像した場合であっても、撮影した画像における異物(ゴミ)の影響を抑制することができる。
【0081】
<C.複数の画像の取得に関する変形例>
上記実施形態においては、最初の画像を撮影した後、合焦状態または露出状態を変更(ステップSP5など)して再撮像(ステップSP4など)を行うことによって、異物検出用の複数の画像を取得していたが、これに限定されない。これらの異物検出用の複数の画像は、互いにそのコントラスト等が全般的に異なるものとして取得されればよい。
【0082】
<ズーム倍率設定変更>
たとえば、レンズ群30の駆動によりズーム倍率(焦点距離)を変更して複数の画像を撮像して取得するようにしてもよい。具体的には、AE制御およびAF制御により撮影パラメータが適正化された第1枚目の画像を取得した後、上記のステップSP5で合焦状態を変更する代わりに(あるいは合焦状態の変更とともに)ズーム倍率を変更してから第2枚目の画像を取得するようにしてもよい。この場合、第1枚目の画像と第2枚目の画像とはその撮影範囲が互いに異なるため、両画像間の対応画素は互いに異なる位置の被写体を撮影したものとなる。したがって、異物領域D以外では、第1枚目の画像と第2枚目の画像とは、画素毎のコントラストが変化することになる。これに対して、異物領域Dにおいては、ズーム倍率(撮影画角)が異なる2枚の画像間にわたって、そのコントラストは不変である。したがって、上記と同様にして、コントラストの変化を検出することによって、異物の位置を特定することができる。
【0083】
<絞り値設定変更>
あるいは、撮像時の絞り値が互いに相違する状態で複数の画像を取得するようにしてもよい。具体的には、AE制御およびAF制御により撮影パラメータが適正化された第1枚目の画像を取得した後、上記のステップSP5で合焦状態を変更する代わりに(あるいは合焦状態の変更とともに)絞り値を(たとえば、より小さなF値になるように)変更してから第2枚目の画像を取得するようにしてもよい。この場合、第1枚目の画像と第2枚目の画像とは、その被写界深度が互いに異なるため、いわゆる「ぼけ」の状態が異なる画像となる。したがって、異物領域D以外では、第1枚目の画像と第2枚目の画像とは、画素毎のコントラストが変化することになる。これに対して、異物領域Dにおいては、ズーム倍率(撮影画角)が異なる2枚の画像間にわたって、そのコントラストは不変である。したがって、上記と同様にして、コントラストの変化を検出することによって、異物の位置を特定することができる。
【0084】
<ズーム倍率変更動作中>
さらには、撮影中(露光中)にもレンズ群30の駆動によりズーム倍率を変更させつつ複数の画像を撮像して取得するようにしてもよい。具体的には、レンズ群30を移動させてズーム倍率を変更する動作、すなわちズーム倍率変更動作中に、2枚の画像を撮像するようにしてもよい。この場合においては、撮像時点においてもズーム倍率の変更動作が継続されている点で前述の変形例と異なっている。
【0085】
図14は、このようにして撮像された画像の一例を示す図である。この撮影画像は、露光中(撮像中)のズーム倍率の変更動作に起因する一種のぶれ状態の発生に伴って、放射状に流れた画像となっている。
【0086】
そして、同様の撮影動作を繰り返すことによって複数の画像を撮影し、これらの複数の画像間におけるコントラストの不変部分を異物領域として検出すればよい。
【0087】
<合焦状態変更動作中>
あるいは、撮影中(露光中)にもレンズ群30を駆動して合焦状態を変更させつつ複数の画像を撮像して取得するようにしてもよい。具体的には、レンズ群30を移動させて合焦状態(焦点位置)を変更する動作、すなわちフォーカシング動作(合焦状態変更動作)中に、2枚の画像を撮像するようにしてもよい。この場合においては、撮像時点においてもフォーカシング動作が継続されている点で前述の変形例と異なっている。そして、同様の撮影動作を繰り返すことによって複数の画像を撮影し、これらの複数の画像間におけるコントラストの不変部分を異物領域として検出すればよい。
【0088】
<手ぶれモード解除>
さらには、デジタルカメラ1の有する手ぶれ補正モードを解除して手ぶれを発生しやすくした状態で複数の画像を撮像して取得するようにしてもよい。具体的には、操作者による設定内容にかかわらず(仮に手ぶれ補正を常に行うという設定状態になっていたとしても)、デジタルカメラ1の動作モードが異物検出モードに設定されたときには、異物検出部153はこの手ぶれ補正モードを強制的に解除し手ぶれ補正を行わないように制御する。このような異物検出モードにおいて、操作者は適宜に手ぶれを発生させながらシャッタボタン9を全押し状態S2にまで押下し、押下後もしばらく手ぶれを発生させ続ける。デジタルカメラ1は、このシャッタボタン9の全押し状態S2への押下に応答して、複数の画像を取得し、これらの複数の画像間におけるコントラストの不変部分を異物領域として検出すればよい。
【0089】
<疑似手ぶれの発生>
あるいは、撮影中(露光中)にもデジタルカメラ1の手ぶれ補正機構により疑似的な手ぶれを発生させるようにしてもよい。具体的には、手ぶれ補正機構を用いて、手ぶれを抑制するようにCCD303を移動させるのではなく、逆に手ぶれを疑似的に発生させるようにCCD303を移動させればよい。異物検出モードにおいて、デジタルカメラ1は、シャッタボタン9の全押し状態S2への押下に応答して、CCD303を振動させつつ複数の画像を取得し、これらの複数の画像間におけるコントラストの不変部分を異物領域として検出すればよい。
【0090】
<シャッタスピード変更>
または、シャッタスピードを、手ぶれが発生するような長い時間に設定した上で撮影した少なくとも1枚の画像を含む複数の画像を撮影するようにしてもよい。具体的には、シャッタスピードを、たとえば1秒から数秒程度に設定して、複数の画像を撮影し、これらの複数の画像間におけるコントラストの不変部分を異物領域として検出すればよい。あるいは、適正化された撮影パラメータで撮影された1枚の画像と、手ぶれが発生するような長い露光時間で撮影された他の1枚の画像とを用いて、異物領域を検出するようにしてもよい。
【0091】
<アウトフォーカス>
あるいは、焦点位置を制御範囲(遠側端から近側端までの範囲)外の所定値に設定した上で撮像した少なくとも1枚の画像を含む複数の画像を撮像し、これら複数の画像間におけるコントラストの不変部分を異物領域として検出すればよい。あるいは、制御範囲内の所定の焦点位置(たとえば、AF制御の結果として決定される焦点位置など)での撮影画像を取得した後、焦点位置を制御範囲(遠側端から近側端までの範囲)外の所定値に設定した上で少なくとも1枚の画像を撮像し、これら複数の画像間におけるコントラストの不変部分を異物領域として検出するようにしてもよい。
【0092】
<フラッシュ発光>
または、フラッシュ発光の強度(あるいは有無)を変更した上で、複数の画像を撮影するようにしてもよい。たとえば、フラッシュ発光を伴う画像とフラッシュ発光を伴わない画像とを撮影し、これらの複数の画像間におけるコントラストの不変部分を異物領域として検出すればよい。
【0093】
<過去の撮影画像を利用>
あるいは、今回(現在)撮影する画像だけでなく過去に撮影した画像をも用いるようにしてもよい。
【0094】
たとえば、異物検出モードにおいて、過去の(1枚または複数枚の)撮影画像と現在の(1枚または複数枚の)撮影画像とを比較するようにしてもよい。より詳細には、異物検出モードにおける、前回の撮影画像と今回の撮影画像とを比較するようにしてもよい。特に、この場合には、前回の撮影時点に付着していた異物が完全に除去できているか否かを確認することが可能になる。
【0095】
あるいは、異物補正モードにおいて、前回の撮影画像と今回の撮影画像とを比較し、その不変部分を異物領域として検出し、その異物領域内の各画素に対して補正処理を行うようにすればよい。前回の撮影画像において、今回の撮影画像と同一箇所に異物が写っている場合には、正確に異物領域が検出される。これによれば、異物の除去が困難な場合であっても、その異物の影響を抑制した画像を取得することが可能になる。あるいは、異物の存在を承知の上で撮影を続行したい場合などにも有用である。
【0096】
なお、過去の撮影画像については、必ずしも1枚の画像全体のデータを用いる必要はない。たとえば、異物が完全に除去されているか否かを確認するためには、前回の撮影画像データのうちの異物領域内の各画素のデータと、今回の撮影画像データとを用いて、不変領域を検出するようにしても良い。あるいは、異物領域の位置のみを示すデータを用いるようにしても良い。
【0097】
<D.その他>
また、上記実施形態では、ステップSP11のLCD10の表示において、撮影画像に重ねて異物領域(異物位置)を示す場合を例示したがこれに限定されない。たとえば、CCD303を表現する画像(簡略化された図形等により模擬的に表現するものを含む)に異物領域を重ねて合成表示するようにしても良い。
【0098】
あるいは、このCCD303の周辺領域をも含む領域を表現する画像(たとえば図12に相当するような画像)に異物領域を重ねて合成表示するようにしてもよい。これによれば、CCD303の周辺領域の様子に基づいてCCD303の配置状態を確認できるので、さらに異物の位置を確認しやすくなる。
【0099】
さらに、上記実施形態においては、複数の画像にわたる不変部分を、複数の画像にわたるコントラストの不変部分として求める場合(より具体的には、複数の画像にわたる対応画素間におけるコントラストの相違に基づいて異物を検出する場合)を例示したが、これに限定されない。たとえば、複数の画像にわたる不変部分を、複数の画像にわたる画素値自体の不変部分として求めるようにしてもよい。より具体的には、複数の画像の対応画素間の画素値自体の相違が所定程度(たとえば数%程度)より小さいときに、その対応画素が不変領域(異物領域)であるとして判定するようにすればよい。
【0100】
また、上記実施形態においては、2枚の画像を用いて異物を検出する場合を例示したが、これに限定されず、3枚以上の画像を用いて異物を検出するようにしても良い。具体的には、3枚以上の全ての画像にわたる不変領域を異物領域として検出しても良いし、あるいは、3枚以上の画像の中から2枚の画像を選択する複数の組合せのうち所定数以上(たとえば過半数以上)の組合せにおいて不変領域であると判定された領域を異物領域として検出するようにしても良い。より多数の画像を用いることによれば、異物位置の検出精度を向上させることが可能である。
【0101】
【発明の効果】
以上のように、請求項1ないし請求項5の発明によれば、互いに異なる複数の画像を撮像素子によって取得し、それらの複数の画像にわたる不変部分を異物領域として検出し、その異物領域に基づいて異物の位置を求めることができる。上述の従来技術のように別途の照明装置を設ける必要がないので、非常に簡易な構成で異物を検出することができる。
【0102】
特に、請求項2に記載の発明によれば、検出された異物領域を補正した画像が生成され、当該補正後の画像が記録されるので、仮に異物が撮像素子に付着している状態においても、異物による悪影響を抑制した撮影画像を得ることができる。
【0103】
また、請求項4に記載の発明によれば、撮像素子における異物の位置が、清掃作業者が本体のレンズ装着部側に設けられた開口部から撮像素子を見るときと同じ状態で表示されるので、異物の位置を直感的に把握できる。
【0104】
さらに、請求項5に記載の発明によれば、適正化された撮影パラメータで撮影された記録用の第1の画像を、異物による悪影響が抑制された状態で得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るデジタルカメラの平面図である。
【図2】図1のII−II位置から見た断面図である。
【図3】デジタルカメラの背面図である。
【図4】デジタルカメラの構成を示す機能ブロック図である。
【図5】異物検出モードにおけるデジタルカメラの動作を示すフローチャートである。
【図6】第1枚目の撮影画像を示す図である。
【図7】第2枚目の撮影画像を示す図である。
【図8】被写体とレンズとCCDとの位置関係を示す概念図である。
【図9】デジタルカメラのLCDおよびEVFでの表示状態を示す図である。
【図10】EVFでの表示状態を拡大して示す図である。
【図11】LCDでの表示状態を拡大して示す図である。
【図12】CCD付近の様子を清掃作業者の視点で示す図である。
【図13】異物補正モードにおけるデジタルカメラの動作を示すフローチャートである。
【図14】変形例に係る撮影画像を示す図である。
【符号の説明】
1 デジタルカメラ
2 カメラ本体部
3 撮影レンズ
5 内蔵フラッシュ
8 メモリカード
9 シャッタボタン
20 EVF
31 モード切替スイッチ
303 CCD(カラー撮像素子)
D 異物領域
MB 被写体
MT レンズマウント

Claims (5)

  1. 撮像装置であって、
    撮影光学系からの被写体像を光電変換を用いて撮像する撮像素子と、
    前記撮像素子による撮像動作を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、互いに異なる複数の画像を前記撮像素子によって取得し、前記複数の画像にわたる不変部分を異物領域として検出し、当該異物領域に基づいて異物の位置を求めることを特徴とする撮像装置。
  2. 請求項1に記載の撮像装置において、
    前記制御手段は、検出された前記異物領域を補正した画像を生成し、当該補正後の画像を記録することを特徴とする撮像装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の撮像装置において、
    前記複数の画像は、撮像時の焦点位置または露出値が互いに相違する状態で取得されることを特徴とする撮像装置。
  4. 請求項1に記載の撮像装置において、
    前記異物の検出結果を表示する表示手段、
    をさらに備え、
    前記撮影光学系は、前記撮像装置の本体に設けられたレンズ装着部に対して着脱自在な撮影レンズを有しており、
    前記表示手段は、前記撮像素子における前記異物の位置を、前記撮像素子の清掃作業者が前記本体の前記レンズ装着部側に設けられた開口部から前記撮像素子を見るときと同じ状態で表示することを特徴とする撮像装置。
  5. 請求項2に記載の撮像装置において、
    前記複数の画像は、適正化された撮影パラメータで撮影された記録用の第1画像と異物検出用の参照画像である第2画像とを含み、
    前記制御手段は、前記第1画像における前記異物領域に対する補正を施し、補正後の第1画像を記録することを特徴とする撮像装置。
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