JP3849636B2 - 撮像装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタルカメラなどの撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、デジタルカメラなどの撮像装置においては、撮像素子表面などに存在する異物(ゴミなど)が画像に写り込んでしまうという問題がある。特に、レンズ交換式のデジタルカメラにおいては、レンズの着脱等に伴い、ゴミなどの異物が撮像装置の内部に侵入し易いため、上記のような事態が発生しやすい。このようなゴミは、画像を劣化させてしまうため、除去することが好ましい。
【0003】
このような異物除去技術としては、たとえば特許文献1が存在する。この特許文献1では、CCD撮像素子に対する照明部材(バックライト)がカメラの内部に設けられており、照明部材による光照射を伴って撮像された画像に基づいて異物の位置が検出される。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−312314号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載の技術においては、高コスト部材である照明部材を異物の検出のためにわざわざ設ける必要があるため、コストアップにつながるという問題がある。
【0006】
そこで、本発明は前記問題点に鑑み、撮像素子表面などに存在する異物(ゴミ等)をより簡易に検出することが可能な撮像装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、撮像装置であって、撮影光学系からの被写体像を光電変換を用いて撮像する撮像素子と、前記撮像素子による撮像動作を制御する制御手段であって、拡散板を透過してきた被写体像の撮影画像を前記撮像素子を用いて取得し、当該撮影画像における低輝度領域を異物領域として検出し、当該異物領域に基づいて異物の位置を求める制御手段と、前記異物の検出結果を表示する表示手段とを備え、前記表示手段は、前記撮像素子における前記異物の位置を、前記撮像装置の本体のレンズ装着部側に設けられた開口部から前記撮像素子を見るときと同じ状態で表示することを特徴とする。
【0009】
請求項2の発明は、撮像装置であって、撮影光学系からの被写体像を光電変換を用いて撮像する撮像素子と、前記撮像素子による撮像動作を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、拡散板を透過してきた被写体像の撮影画像を前記撮像素子を用いて取得し、当該撮影画像における低輝度領域を異物領域として検出し、当該異物領域に基づいて異物の位置を求め、前記撮影光学系は、前記撮像装置の本体に設けられたレンズ装着部に対して着脱自在な撮影レンズを有しており、前記制御手段は、通常撮影モードと異物検出モードとを含む複数のモードの中からその動作モードを選択的に変更することができ、前記通常撮影モードにおいては、前記撮影レンズが前記レンズ装着部に装着されていないと判定されるときには、操作者からの撮影開始指示が入力されても画像の撮影動作を行わず、前記異物検出モードにおいては、前記撮影レンズが前記レンズ装着部に装着されていないと判定されるときであっても、操作者からの撮影開始指示に応答して画像の撮影動作を行うことを特徴とする。
【0011】
請求項3の発明は、撮像装置であって、撮影光学系からの被写体像を光電変換を用いて撮像する撮像素子と、前記撮像素子による撮像動作を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、拡散板を透過してきた被写体像の撮影画像を前記撮像素子を用いて取得し、当該撮影画像における低輝度領域を異物領域として検出し、当該異物領域に基づいて異物の位置を求めるとともに、前記撮像素子への入射光路に前記拡散板が配置された状態において、前記撮像素子への入射光量が所定の範囲内の値ではなく適切な光量でないと判定される場合には、その判定結果を出力することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0013】
<A.構成>
図1〜図3は、本発明の実施形態に係るデジタルカメラ1(撮像装置)の外観の概略構成を示す図である。図1はデジタルカメラ1の平面図、図2は図1のII−II位置から見た断面図、図3はデジタルカメラ1の背面図に相当する。
【0014】
これらの図に示すように、デジタルカメラ1は、略直方体状をしているカメラ本体部2と、カメラ本体部2に着脱可能に装着される撮影レンズ3(撮影光学系)とを備えている。図1に示すように、デジタルカメラ1は撮影画像を記録するメモリカード8が着脱可能に収納されるようになっている。また、デジタルカメラ1は、4本の単三形乾電池E1〜E4を直列接続する電源電池Eを駆動源としている。
【0015】
図2に示すように、ズームレンズである撮影レンズ3はレンズ群30を備えている。ここでは、撮影レンズ3として2群ズームレンズを示しており、レンズ群30は、大きく2つのレンズ群300,301に分類される。なお、図2および図3においては、図示の都合上、レンズ群300,301をそれぞれ一枚のレンズとして示している。ただし、実際には各レンズ群300,301は、一枚のレンズに限定されず、複数枚のレンズの集合体として構成されていても良い。
【0016】
一方、カメラ本体部2の内部には、レンズ群300を駆動するためのモータM1、およびレンズ群301を駆動するモータM2とが設けられている。これらのモータM1,M2の駆動により、レンズ群300,301を互いに独立して光軸方向に移動することによって、撮影レンズ3のズーム倍率の変更を行うことが可能である。また、これらのモータM1,M2を用いて、レンズ群300,301を駆動することによって、撮影レンズ3の合焦状態を変更すること、すなわち、フォーカス動作を行うことが可能である。
【0017】
また、撮影レンズ3のレンズ群30の後方位置の適所にカラー撮像素子303が設けられている。カラー撮像素子303は、CCDからなるエリアセンサの各画素の表面に、R(赤)、G(緑)、B(青)のカラーフィルタが市松模様状に貼り付けられた単板式カラーエリアセンサで構成される。このカラー撮像素子(以下、単に「CCD」とも称する)303は、例えば、水平方向2560画素、縦方向19290画素の約500万画素を有している。
【0018】
カメラ本体部2の前面には、図1のようにグリップ部Gが設けられ、カメラ本体部2の上端点の適所にポップアップ形式の内蔵フラッシュ5が設けられている。また、図3の如く、カメラ本体部2の上面にはシャッタボタン9が設けられている。このシャッタボタン9については、フォーカス調整用などのトリガーとして用いる半押し状態(以下、状態S1とも称する)と、記録用撮影のトリガーとして用いる全押し状態(以下、状態S2とも称する)とを検出し、判別する機能を有している。
【0019】
一方、カメラ本体部2の背面には、電子ビューファインダ(以下、「EVF」)20と液晶ディスプレイ(以下、「LCD」)10とが設けられている。なお、光学ファインダーとは異なり、撮影待機状態においてCCD303からの画像信号のライブビュー表示を行うEVF20とLCD10とがファインダーとしての機能を担っている。
【0020】
また、LCD10は記録モードにおいて撮影条件等を設定するためのメニュー画面を表示したり、再生モードにおいてメモリカード8に記録された撮影画像を再生表示することなどが可能である。
【0021】
カメラ本体部2の背面左方には、電源スイッチ14が設けられている。電源スイッチ14はスライドスイッチからなり、接点を上側の「OFF」位置に設定すると電源がオフになり、接点を下側の「ON」位置に設定すると電源がオンになるとともに動作モードが記録モードに設定される。
【0022】
カメラ本体部2の背面右方には、4連スイッチ15が設けられている。4連スイッチ15は円形の操作ボタンを有し、この操作ボタンにおける上下左右の4方向のボタンSU、SD、SL、SRを押下することによって各種操作を行うことが可能となっている。例えば、LCD10に表示されるメニュー画面で選択された項目を変更したり、インデックス画面で選択された再生対象のコマを変更するためのスイッチとして機能する。また、記録モードにおいて左右方向のボタンSL,SRは、ズーム倍率を変更するためのスイッチとして機能する。具体的には、モータM1,M2の駆動により2つのレンズ群300,301の相対的な位置関係が変更されることによって、ズーム倍率が変更される。より詳細には、右方向スイッチSRを押下するとワイド側に連続的に移動し、左方向スイッチSLを押下するとテレ側に連続的に移動する。
【0023】
また、4連スイッチ15の下方には、取消スイッチ33、実行スイッチ32、メニュー表示スイッチ34及びモード切替スイッチ31等のスイッチ群16が設けられている。取消スイッチ33は、メニュー画面で選択された内容を取り消すためのスイッチである。実行スイッチ32は、メニュー画面で選択された内容を確定するまたは実行するためのスイッチである。メニュー表示スイッチ34は、LCD10にメニュー画面を表示させたり、メニュー画面の内容を切り換えたりするためのスイッチである。モード切替スイッチ31は、デジタルカメラ1における動作モードの切り替えスイッチである。
【0024】
このデジタルカメラ1は、「記録モード」と「再生モード」と「異物検出モード」とを有している。「記録モード」は、通常の写真撮影の機能を果たすモードであり、撮影モード(ないし通常撮影モード)とも称するモードである。「再生モード」は、記録画像をLCD10に再生するモードである。「異物検出モード」は、CCD303の表面等に存在する異物を検出するモードである。この異物検出モードでは、検出された異物の存在位置がLCD10に表示される。起動時には、自動的に記録モードが選択されているが、モード切替スイッチ31を押下する毎にモードを循環的に切り替えることができる。
【0025】
次に、デジタルカメラ1の内部構成について説明する。図4は、デジタルカメラ1の構成を示す機能ブロック図である。
【0026】
撮影レンズ3は、レンズ群300,301とともに、内部に透過光量を調節するための絞り302を備えている。なお、図4においては、図示の都合上、絞り302がレンズ群301の後側に配置されるように示しているが、絞り302の配置はこのようなものに限定されない。たとえば、絞り302は、レンズ群301(ないし300)の内部に設けられていても良く、または、両レンズ群300,301の間に設けられていてもよい。
【0027】
CCD303(撮像素子)は、撮影レンズ3を通して入射された被写体からの光を所定の露光時間だけ受光して画像信号に光電変換して取り込む。CCD303は、光電変換後の画像信号を信号処理部120に出力する。このようにして、撮影レンズ3からの被写体像が画像として取得される。
【0028】
信号処理部120は、CCD303から出力される画像信号に所定のアナログ信号処理及びデジタル信号処理を行うものである。画像信号の信号処理は画像データを構成する各画素の受光信号毎に行われる。信号処理部120は、アナログ信号処理回路121、A/D変換回路122、画像処理回路124、及び画像メモリ126を備えている。
【0029】
アナログ信号処理回路121はアナログ信号処理を行うものであり、主にCDS(相関二重サンプリング)回路及びAGC(オートゲインコントロール)回路からなり、CCD303から出力される画素信号のサンプリングノイズの低減と信号レベルの調整を行う。AGC回路におけるゲインコントロールには、絞り302の絞り値とCCD303の露光時間とで適正露出が得られなかった場合の撮影画像のレベル不足を補償する場合も含まれる。
【0030】
A/D変換回路122はアナログ信号処理回路121から出力されるアナログ信号である画素信号(画像信号)をデジタル信号である画素データ(画像データ)に変換するものである。A/D変換回路122は各画素で受光された画素信号を、例えば、10ビットのデジタル信号に変換し、0〜1023の階調値を有する画素データとする。変換後の画素データ(画像データ)は、画像メモリ126に一旦格納される。
【0031】
画像処理回路124は、A/D変換後のデジタルデータとしての画素データに対して、各種の画像処理を施す。具体的には、画像処理回路124は、黒レベル補正回路、WB(ホワイトバランス)回路、カラーバランス評価回路、画素補間回路、色補正回路、γ補正回路、色分解回路、空間フィルタ、解像度変換回路、圧縮伸長処理回路等を有している。このうち、黒レベル補正回路は、A/D変換後の画像データの黒レベルを補正する回路である。また、WB回路は撮影画像のホワイトバランスを調整するものである。WB回路は、カラーバランス評価回路による撮像画像のカラーバランスに関する評価結果等を用いて、R,G,Bの各色成分の画素データのレベルを変換する。画素補間回路は、R,G,Bの3種類の色フィルタが分散配置されたベイヤー配列を有するCCD303において、各画素位置における3つの色成分R,G,Bのうち実際には存在しない2つの色成分を補間により求める回路であり、色補正回路は、フィルタの分光感度特性を補正する回路である。γ補正回路は画素データのγ特性を補正する回路であり、予め設定されたγ補正用テーブル等を用いて各画素データのレベルを補正する。色分解回路は、(R,G,B)信号を(Y,Cr,Cb)信号に変換する回路である。空間フィルタはローパスフィルタおよびハイパスフィルタ等を用いてエッジ強調などの各種のフィルタ処理を行う回路である。解像度変換回路は所望の解像度に変換する回路であり、圧縮伸長処理回路はJPEG等の所定形式のデータへの圧縮処理、およびその逆の伸長処理を行う回路である。
【0032】
画像メモリ126は画像データを一時保持するメモリである。画像メモリ126は2フレーム分以上の画像データを格納し得る記憶容量を有しており、たとえば、2フレーム分、詳細には500万画素×2=1000万画素分の画像データを格納する記憶容量を有している。また、画像処理回路124における各処理は、画像メモリ126に格納された画像データに対して施される。
【0033】
発光制御部102は、全体制御部150から入力される発光制御信号に基づいてフラッシュ(照明光源)5の発光を制御する。発光制御信号には発光準備の指示、発光タイミング及び発光量等が含まれる。
【0034】
レンズ制御部130は撮影レンズ3内のレンズ群300,301および絞り302の各部材の駆動を制御するものである。レンズ制御部130は、絞り302の絞り値を制御する絞り制御回路131と、モータM1,M2を駆動することによりズームの変倍率を変更する(言い換えれば画角を変更する)ズーム制御回路132と、モータM1,M2を駆動することによりフォーカス制御を行うフォーカス制御回路133とを備えている。
【0035】
絞り制御回路131は全体制御部150から入力される絞り値に基づいて絞り302を駆動し、その開口量を当該絞り値に設定する。フォーカス制御回路133は全体制御部150から入力されるAF制御信号に基づいてモータM1,M2の駆動量を制御し、レンズ群300,301を焦点位置に設定する。ズーム制御回路132は、4連スイッチ15による入力等に応じて全体制御部150から入力されるズーム制御信号に基づいて、モータM1,M2を駆動してレンズ群300,301を移動させる。これによって、ズームの状態が、ワイド側あるいはテレ側へと移動する。
【0036】
表示部140は、LCD10及びEVF20への表示を行うものである。表示部140には、LCD10、EVF20とともに、LCD10に再生表示されるの画像データのバッファメモリとなるLCDVRAM141及びEVF20に再生表示される画像データのバッファメモリとなるEVFVRAM142を備えている。
【0037】
撮影待機状態においては、CCD303により1/30(秒)毎に撮影された画像(ライブビュー用画像)の各画素データが、信号処理部120による所定の信号処理を施された後、画像メモリ126に一時記憶される。そして、全体制御部150によって読み出され、データサイズが調整された後にLCDVRAM141及びEVFVRAM142に転送され、LCD10及びEVF20にライブビュー表示として表示される。これによりユーザは、被写体像を視認することができる。また、本撮影直後には、LCD10に本撮影による画像(アフタービュー画像)が一定期間表示される。さらに、再生モードにおいては、メモリカード8から読み出された画像が全体制御部150によって所定の信号処理が施された後に、LCDVRAM141に転送され、LCD10に再生表示されることとなる。
【0038】
操作部101は、上述したカメラ本体部2に設けられた撮影や再生に関する操作部材の操作情報を全体制御部に入力するものである。操作部101から入力される操作情報にはシャッタボタン9、電源スイッチ14、4連スイッチ15及びスイッチ群16等の各操作部材の操作情報が含まれる。
【0039】
全体制御部150は、マイクロコンピュータからなり、撮影機能及び再生機能を集中制御するものである。全体制御部150にはカードインターフェース103を介してメモリカード8が接続されている。また、通信用インターフェース105を介してパーソナルコンピュータPCが外部接続されるようになっている。
【0040】
全体制御部150は、撮影機能及び再生機能における数々の具体的な処理を行うための処理プログラムや上述したデジタルカメラ1の各部材の駆動を制御するための制御プログラムが記憶されたROM151と、処理プログラム及び制御プログラムに従って数々の演算作業を行うための作業領域となるRAM152とを備えている。なお、記録媒体であるメモリカード8に記録されているプログラムデータをカードインターフェース103を介して読み出し、ROM151に格納することができるようになっている。従って、これらの処理プログラム及び制御プログラムは、メモリカード8からデジタルカメラ1中にインストールされることが可能である。なお、処理プログラム及び制御プログラムは、通信用インターフェース105を介してパーソナルコンピュータPCからインストールされるようになっていてもよい。
【0041】
全体制御部150は、CCD303の表面などにおける異物の検出動作を制御する異物検出部153を有している。なお、この異物検出部153は、上記の処理プログラム等がマイクロコンピュータ等を用いて実行されることによって、機能的に実現される機能部である。
【0042】
<B.動作>
この実施形態においては、拡散板を装着した状態で異物検出用の1枚の画像を取得し、その画像における低輝度部を異物領域(異物の存在位置に対応する領域)として検出する場合について説明する。
【0043】
図5は、この実施形態に係るデジタルカメラ1の動作(より詳細には、異物検出モードにおける動作)を示すフローチャートである。この図5を参照しながら、「異物検出モード」における動作について説明する。デジタルカメラ1の全体制御部150は、モード切替スイッチ31を用いた操作者による操作指令に応じて、通常撮影モードと異物検出モードとを含む複数のモードの中からその動作モードを選択的に変更することができる。なお、ここでは、所定の操作によって、デジタルカメラ1の動作モードが既に異物検出モードに設定されているものとする。
【0044】
まず、ステップSP1において、全体制御部150は、撮影レンズ3がレンズマウントMT(レンズ装着部とも称する、図8などを参照)に装着されているか否か(言い換えれば、撮影レンズ3がデジタルカメラ1の本体部2に装着されているか否か)を判定する。
【0045】
撮影レンズ3が装着されていないと判定される場合には、「レンズ無し」という情報が所定の記憶部(RAM152など)に記憶され(ステップSP2)、ステップSP4に進む。
【0046】
一方、撮影レンズ3が装着されていると判定される場合には、「レンズ有り」という情報が所定の記憶部(RAM152など)に記憶され(ステップSP3)、ステップSP4に進む。
【0047】
ステップSP4においては、拡散板の装着を促す旨の表示がLCD10に出力される。具体的には、全体制御部150がLCDVRAM141に対して所定の画像信号を出力することによって、図6に示すような画面がLCD10に表示される。図6においては、「拡散板を装着して下さい」との文字が記述された画面が示されている。
【0048】
操作者は、このような表示に応じて、拡散板4(4A)をデジタルカメラ1に対して装着する。具体的には、撮影レンズ3が取り外されてレンズマウントMTに装着されていない場合には、図7に示すように、操作者は、(撮影レンズ3の代わりに)拡散板4をレンズマウントMTに直接的に装着する。また、撮影レンズ3がレンズマウントMTに装着されている場合には、図8に示すように、操作者は拡散板4を撮影レンズ3の先端部に装着する。
【0049】
図9および図10は、それぞれ、拡散板4(4A)の正面図および側面図を示す図である。図9および図10に示すように、拡散板4は、拡散機能を有するフレネルレンズなどで構成される中央の透光部4aと、その周囲の円環状の枠部4bと、レンズマウントMTへの取付部4cと、撮影レンズ3への取付部4dとを有している。
【0050】
取付部4cは、円形薄板状の透光部4aの一方の面の周辺部において設けられている。この取付部4cは、透光部4aを介する光のCCD303への入射を妨げないように、透光部4aを取り囲む円環状(中空状)の部材として設けられている。この円環状部材の外周面には雄ねじが設けられており、この雄ねじが、レンズマウントMTの内周面に設けられた雌ねじに対して螺合することによって、拡散板4がデジタルカメラ1本体のレンズマウントMTに対して固定される(図7参照)。
【0051】
また、取付部4dは、透光部4aの他方の面の上下端部において一対のツマミ部として設けられている。撮影レンズ3への装着時には、このツマミ部の弾性力で撮影レンズ3を挟み込むことによって、拡散板4が撮影レンズ3に対して固定される(図8参照)。
【0052】
なお、図6においては装着要求のみが表示されているが、これに限定されず、撮影レンズ3の装着状態に応じて、拡散板4の装着位置をも明示して指示するようにしてもよい。具体的には、撮影レンズ3がレンズマウントMTに装着されていない場合には、「拡散板をレンズマウントに装着して下さい」と表示し、撮影レンズ3がレンズマウントMTに装着されている場合には、「拡散板をレンズの先端部に装着して下さい」と表示するようにしてもよい。操作者は、より的確な指示に従うことによって、より確実に拡散板4を装着することができる。
【0053】
その後、拡散板4の装着が完了すると、操作者は、所定の操作によって装着完了の旨をデジタルカメラ1に対して入力する。たとえば、図6が表示された状態で、実行ボタン32を押下すればよい。
【0054】
次に、全体制御部150は明るさを検知し(ステップSP5)、撮影環境が適度な明るさであるか否かを判定する(ステップSP6)。
【0055】
たとえば、この明るさはプレビュー画像(ライブビュー用画像)に基づく被写体の輝度値BVとして検出される。そして、この輝度値BVが所定の範囲内の場合、すなわち、上側の所定の閾値ULよりも小さく下側の所定の閾値LLよりも大きい場合には適切な明るさであると判定される。この場合には、次のステップSP8に進む。
【0056】
一方、この輝度値BVが所定の範囲外の場合には、不適切な明るさであると判定される。具体的には、輝度値BVが閾値LLよりも小さいときには暗すぎると判定され、輝度値BVが閾値ULよりも大きい場合には明るすぎると判定される。そして、ステップSP7に進み、明るさに関する警告表示を行う。明るさが不適切な場合には、後述のステップSP8での撮影パラメータの調整によっても、適切な異物検出用画像を撮影することが困難になるためである。
【0057】
具体的には、輝度値BVが閾値LLよりも小さいときには、図11のような画面がLCD10に表示される。すなわち、全体制御部150は、この被写体の輝度が暗すぎると判定し、操作者にもっと明るい被写体を撮影するように要求するための表示を行う。全体的に暗すぎる場合には、後述するような低輝度部による異物検出が困難になるためである。
【0058】
逆に、輝度値BVが閾値ULよりも大きいときには、図12のような画面がLCD10に表示される。すなわち、全体制御部150は、この被写体の輝度が明るすぎると判定し、操作者にもっと暗い被写体を撮影するように要求するための表示を行う。明るすぎる場合にも、異物周辺からの回折光の影響によって異物の存在位置でも十分に低輝度な領域にならないなどの悪影響が生じるおそれがあるためである。
【0059】
このように、全体制御部150は、拡散板4が装着されている状態でのCCD303への入射光量が適切か否か(所定の範囲内か否か)についての判定を行い、その判定結果を出力する。この出力に応じて、操作者は、撮影対象の被写体を変更することなどによって、CCD303への入射光量を適切な範囲内のものとすることができる。たとえば、図11のような画面が表示されたときには、より明るい場所に移動したり、あるいは、照明を点灯することなどによって、より明るい被写体を撮影すればよい。
【0060】
そして、撮影対象の被写体を変更することなどによって、明るさが適度であると判定されるようになると、図11、図12などの警告表示をLCD10から消去し、ステップSP8に進む。
【0061】
ステップSP8においては、撮影条件を制御する。通常の撮影モードにおける露出制御を行うようにしてもよいが、ここでは異物検出モード特有の露出制御を行うものとする。具体的には、次のステップSP9での撮像時の露出値が記録画像用の適正値よりも大きな状態となるように、撮影条件を変更する。露出値を適正値よりも大きな値とし全体的にさらに明るい画像とすることによって、異物領域としての低輝度領域を検出しやすくすることが可能になるからである。
【0062】
具体的には、記録画像用の適切な露出値を値EV1とすると、その適切な露出値EV1よりも大きな露出値EV2となるような撮影パラメータを設定する。この値EV2としては、適切な値EV1に対してAPEX値でたとえば+1ないし+2程度の値を採用することができる。
【0063】
詳細には、撮影レンズ3が装着されているときには、撮影レンズ3の絞り値を変更して露出値が露出オーバー気味の値EV2となるようにする。なお、絞り値以外のパラメータ(具体的には、シャッタスピード、ISO感度など)を変更して露出値が値EV2となるようにしてもよい。
【0064】
一方、撮影レンズ3が装着されていないときには、絞り値以外の撮影パラメータ(具体的には、シャッタスピード、ISO感度など)のみを変更することによって、露出値が値EV2となるようにする。これにより、撮影レンズ3が装着されていないために絞り値を変更できない場合であっても、露出値を変更することが可能である。
【0065】
このように、その露出値を記録画像用の適正値EV1よりも大きな状態(すなわち露出オーバーの状態)で異物検出用の撮影画像を撮像して取得することによれば、後述するような低輝度部に基づく異物検出の検出精度を向上させることができる。
【0066】
そして、決定された撮影パラメータで拡散板4を透過した被写体像が、操作者のシャッタボタン9の全押し状態S2までの押下に応じて撮像され(ステップSP9)、その撮影画像に基づいて異物の検出動作が行われる(ステップSP10)。
【0067】
図13は、ステップSP9における撮影画像の一例を示す図である。図13に示すように、異物検出用の撮影画像P1は、全体的にぼんやりと明るい画像として取得される。適度な明るさの被写体像が拡散板4を介してCCD303に入射すると、拡散板4による光の拡散(散乱)により、被写体像の鮮明さが失われるからである。ただし、CCD303の表面に異物が存在する領域においては、被写体からの光が遮蔽されてしまうため、対応する画素への入射光量は小さくなり(あるいはゼロになり)、低輝度部となる。
【0068】
このため、撮影画像P1は、比較的高輝度の領域BRと比較的低輝度の領域Dとを有することになる。
【0069】
したがって、異物検出部153は、ステップSP9での撮影画像P1内における低輝度部(低輝度領域)Dを異物領域とみなし、異物の位置を検出する。
【0070】
ステップSP11では、検出された異物の位置をLCD10に表示する。ここでは、ステップSP9で取得された撮影画像P1に対して所定の画像処理を施して、異物の位置を示すものとする。なお、表示画像は、撮影画像に限定されない。たとえば、被写体に関する画像から異物領域のみを抽出した画像と所定色(たとえば青色一色)の背景画像とを合成した画像を表示するようにしても良い。
【0071】
図14〜図18は、異物検出時の表示状態について説明する図である。なお、これらの図においては、説明の便宜上、各表示部等において鮮明な画像が表示されているが、実際には拡散板4の拡散機能によってぼけた画像が表示されることになる。
【0072】
まず図14は、被写体と撮影レンズとCCDとの位置関係を示す概念図であり、主要被写体MB(ここでは人物)からの光が撮影レンズ3を透過してCCD303に結像する様子を示している。図8では、上下左右が反転した状態で被写体MBからの光がCCD303に結像する場合が示されている。なお、通常撮影モードでは、CCD303に結像した画像は、180度回転した状態で記録用画像として記録される。
【0073】
また、図15は、ステップSP11におけるデジタルカメラ1のLCD10およびEVF20での表示状態を示す図である。また、図16はEVF20での表示状態を拡大して示す図であり、図17はLCD10での表示状態を拡大して示す図である。図15〜図17に示すように、EVF20では通常撮影時における撮影画像に相当する画像V0が表示されており、LCD10では画素検出モード特有の画像V1が表示されている。LCD10に表示された画像V1(図17)は、図16の画像V0を180度回転させた上で、さらに左右を反転させた画像に相当する。あるいは、画像V1は、図16の画像V0の上下のみを反転させた画像であるとも表現できる。LCD10に表示された画像は、次述するように、画面内における異物の検出位置が、清掃作業者からみたCCD303内における異物の実際の存在位置と同様に配置されるような画像である。
【0074】
さらに、図18は、撮影レンズ3を取り外した状態のデジタルカメラ1を、図2の矢印AR1の向きの視線で正面から見た図であり、CCD303清掃時の清掃作業者(操作者)の視点からみたCCD303付近の様子を示している。
【0075】
撮影レンズ3は、デジタルカメラ1の本体に設けられたレンズマウントMT(レンズ装着部)に対して着脱自在である。清掃時には、操作者は、撮影レンズ3をレンズマウントMTから取り外して、図2の矢印AR1の向きの視線でデジタルカメラ1の内部を見ながら(すなわち図18のような場景を見ながら)、清掃することになる。言い換えれば、操作者は、カメラ本体部2のレンズマウントMT側から(より詳細には、レンズマウントMT側に設けられた開口部から)カメラ本体部2の内部奥側に設けられたCCD303を見ることになる。ここでは、図12において、異物(ゴミ)がCCD303の右下に付着している場合が示されている。
【0076】
このような清掃時において、EVF20に表示されているような画像(図16)のみが表示されている場合には、異物の位置を直感的に把握することが困難である。図16においては、異物が右上に表示されており、CCD303内における実際の存在位置(右下)とは異なっているからである。
【0077】
これに対して、LCD10に表示された画像においては、その画面内における異物の検出位置(異物領域)が、清掃作業者からみたCCD303内における異物の実際の存在位置(異物存在位置)と同じ状態で表示されている。より詳細には、異物領域の画像中央からの変位方向と異物存在位置のCCD303中央からの変位方向とが同一である(ここでは、両変位方向がともに右下向きである)。
【0078】
この場合、LCD10において、異物が画面内において右下に表示されているので、操作者は、LCD10に表示された画像(図17)を見れば、異物の位置がCCD303の右下であることを理解できる。このように、CCD303上における異物の位置が清掃作業者の視点(図18に示すような視点)に合わせて表示されるので、清掃作業者は直感的に異物の位置を把握することができる。したがって、清掃時における利便性が高い。
【0079】
以上のように、この実施形態においては、撮影レンズ3またはデジタルカメラ本体のレンズマウントMTに拡散板4を装着した状態で、その拡散板4を透過してきた被写体像の撮影画像をCCD303を用いて取得し、その撮影画像における低輝度領域を異物領域として検出し、当該異物領域に基づいてCCD303の表面における異物の位置を求めることができる。上述の従来技術のように別途の照明装置を設ける必要がないので、簡易な構成で異物を検出することができる。
【0080】
ところで、異物検出モードでの動作時においては、撮影レンズ3がレンズマウントMTに装着されていないと判定されるときであっても、シャッタボタン9が全押し状態S2にまで押下されること(言い換えれば、操作者からの撮影開始指示)に応答して、異物検出用の画像の撮影動作が行われる(ステップSP9)。すなわち、画像の撮影動作は許可される。
【0081】
これに対して、このデジタルカメラ1の通常撮影モードでの動作時においては、撮影レンズ3がレンズマウントMTに装着されていないと判定されるときには、シャッタボタン9が全押し状態S2にまで押下されても(言い換えれば、操作者からの撮影開始指示が入力されても)、画像の撮影動作が行われない。すなわち、画像の撮影動作が禁止される。撮影レンズ3が非装着の状態のままでの撮影動作が続行されることを防止するためである。
【0082】
したがって、通常撮影モードにおいては、撮影レンズがレンズマウントMT(レンズ装着部)に装着されていないときには、撮影動作を禁止して画像の撮影動作を行わないことで誤動作を防止するとともに、異物検出モードにおいては、撮影レンズがレンズマウントMTに装着されていないと判定されるときであっても撮影開始指示に応答して画像の撮影動作を行うことで、異物の検出動作が可能になる。
【0083】
<C.変形例など>
以上、この発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
【0084】
たとえば、上記実施形態においては、ステップSP9において、各種の撮影パラメータを変更して画像を撮影する場合を例示したが、これに限定されない。たとえば、このような撮影パラメータの変更動作に加えて(あるいは当該変更動作に代えて)、露光後の画像処理におけるパラメータを変更するようにしてもよい。具体的には、ガンマ補正処理(γ補正処理)における制御パラメータを変更するようにしてもよい。
【0085】
図19は、γ補正処理における補正曲線を示す図である。より詳細には、図19に示すような補正曲線L2を用いてγ補正を施すようにしてもよい。この補正曲線L2は、通常撮影モード選択時のγ補正処理の補正曲線L1と比較して、所定値VT以上の出力値に変換される入力値の最小値MNが、より低輝度側の値になっている(MN2<MN1)。端的に言えば、低輝度域において、補正曲線L2は補正曲線L1よりもその傾きが大きくなっている。あるいは、補正曲線L2は、低輝度域での入力に対する出力の比が補正曲線L1よりも大きくなるような補正曲線となっているとも表現できる。
【0086】
このような補正曲線L2を異物検出モード選択時のγ補正処理に用いれば、入力での低輝度域における相違がより大きな相違として出力されるので、低輝度領域の抽出がより容易になる。
【0087】
さらに、上記実施形態においては、図7および図8に示すように、拡散板の装着時における向きを変えて、1つの拡散板4AをレンズマウントMTおよび撮影レンズ3のいずれかに対して選択的に装着する場合(1つの拡散板4Aを兼用する場合)を例示したが、これに限定されない。たとえば、レンズマウント装着専用の拡散板と撮影レンズ装着専用の拡散板とを別個に設け、装着対象に応じて使い分けるようにしてもよい。より詳細には、レンズマウント装着専用の拡散板は、取付部4dを有することなく取付部4cおよび拡散板本体(透光部4a)を有するものなどであれば良く、また、撮影レンズ装着専用の拡散板は、取付部4cを有することなく取付部4dおよび拡散板本体(透光部4a)を有するものなどであれば良い。
【0088】
また、上記実施形態においては、操作者の手動操作によって、拡散板がデジタルカメラに対して装着される場合を例示したが、これに限定されない。たとえば、拡散板の撮像装置に対する装着状態と非装着状態とを自動的に切り換えるようにしてもよい。言い換えれば、被写体像のCCD303への入射光路に拡散板が配置された状態と拡散板が配置されていない状態とを自動的に切り換えるようにしてもよい。
【0089】
図20は、そのような変形例に係るデジタルカメラの側面図である。具体的には、この図20の側面図に示すように、所定の駆動機構(モータ等)6によって軸AX周りに回転駆動可能な拡散板4Bを、変形例に係るデジタルカメラの本体部2の内部空間に設けるようにすればよい。拡散板4Bの駆動機構としては、たとえば、一眼レフカメラのミラーを駆動する跳ね上げ機構を利用するようにしてもよい。
【0090】
この拡散板4Bは、全体制御部150からの駆動指令に基づいて駆動され、図20の実線で示す位置PS1と図20の破線で示す位置PS2とのいずれかの位置に選択的に配置される。より具体的には、通常撮影モードにおいては、拡散板4Bは位置PS2に配置されており、異物検出モードに切り換えられると、駆動機構6によって拡散板4Bは位置PS1に移動される。この位置PS1では被写体像がこの拡散板4B(拡散部材)を通過してCCD303に入射することになる。また、通常撮影モードに再び変更されるときには、拡散板4Bは再び位置PS2に戻される。位置PS2は、通常撮影モードにおける撮影動作に悪影響を及ぼさないようにするための待避位置である。
【0091】
このような機構を用いれば、被写体像のCCD303への入射光路に、拡散板を自動的に配置することができるので、操作者による拡散板の装着の手間を省くことができる。したがって、操作性が向上する。
【0092】
なお、ここでは、回転移動によって拡散板の配置を変更する場合を例示しているが、これに限定されず、平行移動によって拡散板の配置を変更するようにしてもよい。
【0093】
さらに、上記実施形態においては、表示出力により各種の状態を報知していたが、これに限定されず、音声出力等により各種の状態を報知するようにしてもよい。たとえば、図6、図11、図12などの報知内容を、それぞれ、音声出力によって操作者に報知することが可能である。この場合には、デジタルカメラ1にスピーカなどの音声出力手段を設けておき、その音声出力手段を用いて音声出力を行えばよい。
【0094】
また、上記実施形態においては、図7あるいは図8のようにしてCCD303の表面の異物を検出する場合について説明したが、これに限定されない。たとえば、図7のように拡散板4をレンズマウントMTに装着して異物の検出を行ってCCD303表面の異物を除去した後、さらに図8のように拡散板4を撮影レンズ3の先端部に装着して異物の検出を行うようにしてもよい。この場合、CCD303における異物があらかじめ除去されていれば、撮影レンズ3における異物の存在を検出することが可能になる。
【0099】
【発明の効果】
以上のように、請求項1ないし請求項3の発明によれば、拡散板を透過してきた被写体像の撮影画像を撮像素子を用いて取得し、当該撮影画像における低輝度領域を異物領域として検出し、当該異物領域に基づいて異物の位置を求めることができる。したがって、上述の従来技術のように別途の照明装置を設ける必要がないので、非常に簡易な構成で異物を検出することができる。
【0100】
特に、請求項1に記載の発明によれば、撮像素子における異物の位置が、本体のレンズ装着部側に設けられた開口部から撮像素子を見るときと同じ状態で表示されるので、異物の位置を直感的に把握できる。
【0101】
また、請求項2に記載の発明によれば、通常撮影モードにおいては、撮影レンズがレンズ装着部に装着されていないときには画像の撮影動作を行わないことで誤動作を防止するとともに、異物検出モードにおいては、撮影レンズがレンズ装着部に装着されていないと判定されるときであっても撮影開始指示に応答して画像の撮影動作を行うことで、異物の検出動作が可能になる。
【0103】
さらに、請求項3に記載の発明によれば、判定結果の出力に応じて、撮像素子への入射光量が適切となるように撮影対象の被写体を変更することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るデジタルカメラの平面図である。
【図2】図1のII−II位置から見た断面図である。
【図3】デジタルカメラの背面図である。
【図4】デジタルカメラの構成を示す機能ブロック図である。
【図5】異物検出モードにおけるデジタルカメラの動作を示すフローチャートである。
【図6】拡散板の装着を要求する表示画面を示す図である。
【図7】拡散板の装着例を示す図である。
【図8】拡散板の他の装着例を示す図である。
【図9】拡散板の正面図を示す図である。
【図10】拡散板の側面図を示す図である。
【図11】被写体の変更を要求する表示画面を示す図である。
【図12】被写体の変更を要求する別の表示画面を示す図である。
【図13】異物検出用の撮影画像を示す図である。
【図14】被写体とレンズとCCDとの位置関係を示す概念図である。
【図15】デジタルカメラのLCDおよびEVFでの表示状態を示す図である。
【図16】EVFでの表示状態を拡大して示す図である。
【図17】LCDでの表示状態を拡大して示す図である。
【図18】CCD付近の様子を清掃作業者の視点で示す図である。
【図19】ガンマ補正処理における補正曲線を示す図である。
【図20】変形例に係るデジタルカメラの側面図である。
【符号の説明】
1 デジタルカメラ
2 カメラ本体部
3 撮影レンズ
4,4A,4B 拡散板
4a 透光部
4b 枠部
4c,4d 取付部
10 LCD
20 EVF
303 CCD
D 異物領域
MT レンズマウント
Claims (3)
- 撮像装置であって、
撮影光学系からの被写体像を光電変換を用いて撮像する撮像素子と、
前記撮像素子による撮像動作を制御する制御手段であって、拡散板を透過してきた被写体像の撮影画像を前記撮像素子を用いて取得し、当該撮影画像における低輝度領域を異物領域として検出し、当該異物領域に基づいて異物の位置を求める制御手段と、
前記異物の検出結果を表示する表示手段と、
を備え、
前記表示手段は、前記撮像素子における前記異物の位置を、前記撮像装置の本体のレンズ装着部側に設けられた開口部から前記撮像素子を見るときと同じ状態で表示することを特徴とする撮像装置。 - 撮像装置であって、
撮影光学系からの被写体像を光電変換を用いて撮像する撮像素子と、
前記撮像素子による撮像動作を制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、拡散板を透過してきた被写体像の撮影画像を前記撮像素子を用いて取得し、当該撮影画像における低輝度領域を異物領域として検出し、当該異物領域に基づいて異物の位置を求め、
前記撮影光学系は、前記撮像装置の本体に設けられたレンズ装着部に対して着脱自在な撮影レンズを有しており、
前記制御手段は、
通常撮影モードと異物検出モードとを含む複数のモードの中からその動作モードを選択的に変更することができ、
前記通常撮影モードにおいては、前記撮影レンズが前記レンズ装着部に装着されていないと判定されるときには、操作者からの撮影開始指示が入力されても画像の撮影動作を行わず、
前記異物検出モードにおいては、前記撮影レンズが前記レンズ装着部に装着されていないと判定されるときであっても、操作者からの撮影開始指示に応答して画像の撮影動作を行うことを特徴とする撮像装置。 - 撮像装置であって、
撮影光学系からの被写体像を光電変換を用いて撮像する撮像素子と、
前記撮像素子による撮像動作を制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、
拡散板を透過してきた被写体像の撮影画像を前記撮像素子を用いて取得し、当該撮影画像における低輝度領域を異物領域として検出し、当該異物領域に基づいて異物の位置を求めるとともに、
前記撮像素子への入射光路に前記拡散板が配置された状態において、前記撮像素子への入射光量が所定の範囲内の値ではなく適切な光量でないと判定される場合には、その判定結果を出力することを特徴とする撮像装置。
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