JP3826322B2 - エポキシ樹脂組成物およびその硬化物 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物およびその硬化物 Download PDF

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Description

本発明は、低い誘電正接と高い耐熱性を有する硬化物を与えるエポキシ樹脂組成物、およびその硬化物に関する。
近年の情報通信量の増加にともない高周波数帯域での情報通信が盛んに行われるようになり、より優れた電気特性、なかでも高周波数帯域での伝送損失を低減させるため、低い誘電正接を有する電気絶縁材料が求められている。従来、電気絶縁材料としては、電気特性、機械特性、接着性などに優れたエポキシ樹脂組成物が用いられているが、該組成物中の硬化剤としてはジシアンジアミド等のアミン化合物、フェノールノボラック樹脂等のフェノール化合物や酸無水物などの活性水素を有する化合物が使用されており、エポキシ基とこれら活性水素との反応によって極性の高い水酸基が生じるため、誘電正接を低くすることが困難であった。
このような状況下で、エポキシ樹脂を硬化させた際に極性の高い水酸基を生じさせない方法の一例として、エステル結合がエポキシ基に対して高い反応活性を持つことを利用し、芳香族ジカルボン酸と芳香族ジヒドロキシ化合物とからなる多官能性のポリエステルをエポキシ樹脂の硬化剤として使用する試みがなされている(例えば、特許文献1参照。)。このようなポリエステルを硬化剤として用いる場合には、該ポリエステルが多官能性硬化剤として働くことにより、得られる硬化物の架橋密度が高く、ガラス転移温度を高くすることができる。
しかし、前記多官能性ポリエステルは、分子鎖の両末端が極性の高い水酸基やカルボキシル基であるため、硬化物中に水酸基やカルボキシル基が残存することになる。水酸基が残存する場合には硬化物の誘電特性を阻害することになり、またカルボキシル基が残存する場合には、未反応のエポキシ基と反応して硬化物の低誘電正接を阻害する水酸基が生成し、上記用途において満足できるレベルには達しないものであった。更に未反応のカルボキシル基が硬化物中に残存する場合には、吸湿による加水分解により、該カルボキシル基を有する低分子量のカルボン酸が遊離し、高湿度の環境下で誘電正接が増大するという問題が生じる。また、芳香族ジカルボン酸や芳香族ジヒドロキシ化合物として嵩高い構造を持たないフタル酸類やビスフェノール類などを原料として用いた場合には、得られる多官能性ポリエステルは凝集しやすいためにエポキシ樹脂と均一に混合することが困難であり、該ポリエステルを含有したエポキシ樹脂組成物の溶媒への溶解性が十分に得られないという問題があった。
上記問題を解決する手段として、芳香族多価カルボン酸と芳香族多価ヒドロキシ化合物とから得られるポリエステルの末端水酸基をモノカルボン酸で更にエステル化する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。この様にして得られる多官能性ポリエステルは、前記特許文献1記載の多官能性ポリエステルと同様に得られる硬化物の架橋密度が高い為、ガラス転移温度が高い。また水酸基が無いことから、誘電正接をある程度低減させることが可能であるが、分子骨格の影響で、その効果は十分ではなかった(本発明の比較例1)。
さらに、該多官能性ポリエステルは分子末端がアルキルカルボニルオキシ基、あるいはアリールカルボニルオキシ基であるため、加水分解により容易にモノカルボン酸が遊離し、高湿度の環境下では誘電正接が増加するという問題があった。
このように、従来のポリエステルを硬化剤として使用したエポキシ樹脂組成物は、溶媒への溶解性が十分でなく、かつ、得られる硬化物は鉛フリーの半田加工に耐えうる耐熱性と、今後のさらなる情報通信量の増加に対応した高周波通信用絶縁材料用途として必須の高湿度下における十分に低い誘電正接とを兼備するものではなかった。
特開平5−51517号公報 特開平10−101775号公報
上記のような実状に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、溶媒溶解性に優れ、かつ高ガラス転移温度(耐熱性)と低誘電正接をバランス良く兼備する硬化物を得ることができ、電気絶縁用途等に好適に用いることができるエポキシ樹脂組成物、およびそれを用いた硬化物を提供することにある。
本発明者等は、上記課題を解決する為に鋭意検討したところ、下記特定の構造を有する芳香族多価ヒドロキシ化合物残基を含有し、かつ分子末端がアリールオキシカルボニル基である多官能性ポリエステルをエポキシ樹脂の硬化剤として配合するエポキシ樹脂組成物は溶剤溶解性に優れ、かつ、高ガラス転移温度と高湿下での低誘電正接とを兼備する硬化物が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、多官能性芳香族ポリエステル(A)とエポキシ樹脂(B)とを含有するエポキシ樹脂組成物であり、前記多官能性芳香族ポリエステル(A)が下記構造式(a1−1)〜(a1−6)及び下記一般式(a1−7)
Figure 0003826322
(式(a1−1)及び(a1−2)中、k、lはそれぞれ0〜1.5の繰り返し単位の平均値であり、式(a1−7)中のm、nは0〜3の整数であり、Yは酸素原子、メチレン基、アルキル基で置換されたメチレン基、フェニル基で置換されたメチレン基、ビフェニル基で置換されたメチレン基、9−フルオレニル基で置換されたメチレン基、又は該フェニル基、該ナフチル基若しくは該ビフェニル基上にさらにアルキル基が芳香核置換したメチレン基である。)
からなる群から選ばれる1種以上の芳香族多価ヒドロキシ化合物残基(a1)と芳香族多価カルボン酸残基(a2)とからなり、且つ分子末端がアリールオキシカルボニル基(a3)であることを特徴とするエポキシ樹脂組成物、及びそれを用いて得られる硬化物を提供するものである。
本発明によれば、分子鎖末端にアリールオキシカルボニル基を有する、芳香族多価カルボン酸残基と芳香族多価ヒドロキシ化合物残基とからなる多官能性ポリエステル(A)をエポキシ樹脂の硬化剤として用いることから、硬化時に極性の高い水酸基が生成せず、誘電正接の低い硬化物を得ることができる。該硬化物は吸湿にともなう加水分解によっても、低分子量のカルボン酸が遊離せず、高湿度条件下においても低い誘電正接を維持できる。また、該ポリエステル(A)が多官能性であることから得られる硬化物の架橋密度が高くなり、ガラス転移温度が高く、耐熱性に優れた硬化物を得ることができる。更に、芳香族多価ヒドロキシ化合物残基が嵩高い芳香環や脂環式構造を複数有する基であることから、多官能性ポリエステル(A)の分子鎖の凝集が抑えられるとともに、該ポリエステル(A)は有機溶媒への溶解性に優れ、エポキシ樹脂組成物としての溶剤溶解性も良好である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で用いる多官能性ポリエステル(A)は、分子鎖末端にアリールオキシカルボニル基(a3)を有する、芳香族多価ヒドロキシ化合物残基(a1)と芳香族多価カルボン酸残基(a2)とからなる多官能性ポリエステルであって、該芳香族多価ヒドロキシ化合物残基(a1)が上記式(a1−1)〜(a1−7)で表される基からなる群から選ばれる少なくとも一種の基であることを必須とするものである。
前記多官能性ポリエステル(A)中のエステル結合はエポキシ基に対して高い反応活性を有し、エポキシ樹脂との硬化反応によって極性の高い水酸基を生じることがなく、分子骨格の運動性も抑制されるため、該ポリエステル(A)を硬化剤としたエポキシ樹脂組成物から、誘電正接の低い硬化物を得ることができる。さらに該ポリエステル(A)は分子鎖末端がアリールオキシカルボニル基であることから、硬化物の架橋点のエステル結合が吸湿によって加水分解されても、誘電正接を増大させる低分子量のカルボン酸が遊離せず、高湿度条件下においても低い誘電正接を維持することができる。また、該ポリエステル(A)は、エポキシ基に対して反応活性を持つエステル結合を一分子内に多数有するため、硬化物の架橋密度が高く、ガラス転移温度が高い。また、上記式(a1−1)〜(a1−7)で表される基はいずれも嵩高い芳香環や脂環式構造を分子内に複数有するため、分子鎖の凝集が抑えられるとともに、有機溶媒中への溶解性に優れ、該ポリエステル(A)を含有するエポキシ樹脂組成物を溶媒に溶解して使用する場合やワニスを調製する際に用いる溶媒量が少なく、作業性にも優れたものである。
前記多官能性ポリエステル(A)としては、上記構造を有するものであれば良く、特に限定されるものではないが、溶剤溶解性に優れ、且つガラス転移温度が高く、誘電正接が低い硬化物が得られる点から、該ポリエステル(A)のインヘレント粘度が0.02〜0.42dl/gであることが好ましい。インヘレント粘度が上記範囲にある場合、エポキシ樹脂組成物用の溶媒として汎用されるメチルエチルケトン(MEK)や、トルエンへ溶解させた場合の溶解性が良好であり、尚かつ、溶液中に該ポリエステル(A)の結晶化や凝集を防止できる。また、当該インヘレント粘度範囲にある場合、溶融時の流動性も良好なものとなりフィラーの高充填化が可能となる。
特に、該ポリエステル(A)のインヘレント粘度0.03〜0.15dL/gの範囲にある場合は、MEKやトルエンへの溶解性が一層良好なものとなり、例えばMEKやトルエンに対しては50重量%以上溶解させることができる。50重量%の溶液は均一透明で、常温で安定であり、例えば25℃で5時間放置させ、次いで−20℃で11時間放置させる冷熱サイクルを2ヶ月以上繰り返しても、固体は析出せず極めて安定である。
また、前記多官能性ポリエステル(A)のポリスチレン換算数平均分子量としても特に限定されないが、ガラス転移温度が高く、誘電正接が低い硬化物が得られる点、且つ溶液粘度が適性で、加工性にも優れる点から550〜7000であることが好ましく、550〜2500であることが特に好ましい。
また、上記の多官能性ポリエステル(A)は溶媒を用いなくても200℃以下で軟化または溶融するので、加熱による加工にも好適に用いることができる。
前記多官能性ポリエステル(A)を用いることにより、具体的には1GHzにおける誘電正接が5.0×10−3未満となり、近年の高周波用の電気部品及び電子部品に好適に用いることができる。また、121℃、2時間のプレッシャークッカーテスト後の吸湿による誘電正接の変化率が40%以下となり、使用環境の湿度が変化しても安定して低い誘電正接を示す。
前記芳香族多価ヒドロキシ化合物残基(a1)の中でも、前記構造式(a1−1)又は(a1−2)で表される基を有するポリエステル(A)を用いた場合は、耐熱性や誘電特性に加え、優れた低吸水性や耐湿性を発現する点から好ましく、半導体封止材料などの電気絶縁材料にも適する。
前記構造式(a1−3)〜(a1−5)で表されるナフタレン骨格を有するポリエステル(A)を用いた場合には、硬化物の耐熱性に加え、靭性にも優れる為機械的強度が良好となり、更にエポキシ樹脂組成物の流動性に優れる点から特に半導体封止材料分野において無機充填剤の高充填化が可能となる。特に前記構造式(a1−5)で表される基を有するポリエステル(A)を用いて得られるものは、これらの性能が顕著である点から特に好ましい。
前記一般式(a1−7)で表される物の具体的な例としては、下記構造式(a1−7−1)〜(a1−7−9)
Figure 0003826322
で表される基を挙げることができる。これらのジベンゾピラン構造を有するポリエステル(A)から得られる硬化物は、耐熱性、誘電特性に加え、優れた難燃性を有し電気絶縁材料用途に好適に用いることができる。
これらの中でも、特に前記構造式(a1−1)で表される基を有するポリエステル(A)を用いて得られる硬化物は、高湿度雰囲気下でも誘電正接が低いという特筆すべき性能を有し、最も好ましいものである。
前記芳香族多価カルボン酸残基(a2)としては、ベンゼン環及びナフタレン環等の芳香核を含む芳香族炭化水素の核に2個以上のカルボキシル基が直接結合した構造であれば良く、更に、該構造中にエーテル結合、メチレン基、エチリデン基、2,2−プロピレン基を含むものであっても、芳香核上に塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、メチル基等を有していても良い。また、1個の芳香核に2個以上の該カルボキシル基が結合していても、異なる芳香核に該カルボキシル基が結合した構造であっても良い。
前記芳香族多価カルボン酸残基(a2)としては、下記一般式(a2−1)〜(a2−3)
Figure 0003826322
(式中A、B、D、E及びGは各々独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、またはハロゲン原子であり、a、e及びgは各々独立に0〜4の整数であり、b及びdは各々独立に0〜3の整数であり、Xは単結合、−S−、−O−、−CO−、−CH−、−C(CH−、または−SO−である。)
で表される基である事が好ましく、特に多官能性ポリエステル(A)の製造が容易で、且つ溶媒溶解性に優れる点から、イソフタロイル基及びテレフタロイル基であることが好ましい。
前記アリールオキシカルボニル基(a3)としては、特に限定されるものではなく、その構造中に、ベンゼン環又はナフタレン環等の芳香環上の置換基として塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、メチル基、2−プロピル基、フェノキシ基等を有していても良く、例えば下記一般式(a3−1)〜(a3−3)
Figure 0003826322
(式中、J、Q、T、U及びVは各々独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ニトロ基、またはハロゲン原子であり、j及びvは0〜5の整数であり、t及びuは0〜4の整数であり、qは0〜3の整数であり、Zは単結合、−O−、−CO−、−CH−、−C(CH−、または−SO−である。)
で表される基であることが耐熱性と誘電特性に優れた硬化物が得られる点で好ましく、例えば、下記構造式(a3−1−1)〜(a3−3−6)
Figure 0003826322
で表される物が好ましい。
これらの中でも、特に低い誘電正接を有する硬化物が得られる点からα−ナフチルオキシカルボニル基、β−ナフチルオキシカルボニル基、ビフェニル−2−オキシカルボニル基、ビフェニル−4−オキシカルボニル基及びp−クミルフェニルオキシカルボニル基であることが特に好ましい。
前記アリールオキシカルボニル基(a3)の分子末端はエポキシ樹脂との硬化反応において分子間の架橋を形成しない為、該基(a3)の含有率が小さいほど、即ちポリエステル(A)が高分子量であるほど、得られる硬化物の架橋密度が高くなり、ガラス転移温度が高いものとなる。
前述した3種の構造からなるポリエステル(A)の具体的な例としては、芳香族多価ヒドロキシ化合物残基(a1)として前記構造式(a1−1−1)を、芳香族多価カルボン酸残基(a2)として前記一般式(a2−1)を、末端のアリールオキシカルボニル基(a3)として前記一般式(a3−1)で表される基を有するポリエステル(A−1)は
Figure 0003826322
(式中、Phはフェニル基であり、n’は繰り返しの平均値で0.4〜20である。尚、式中の縮合多環脂肪族炭化水素基は、原料としてジシクロペンタジエンを用い、これとフェノール類とを付加させて得られる基である。)
で表されるものである。
前記芳香族ヒドロキシ化合物残基(a1)として前記構造式(a1−5)で表される基を有するポリエステル(A−2)は、
Figure 0003826322
(式中、Ph及びn’は前記と同じである。)
で表される物である。
前記芳香族ヒドロキシ化合物残基(a1)として前記構造式(a1−7−5)で表される基を有するポリエステル(A−3)は、
Figure 0003826322
(式中、Ph及びn’は前記と同じである。)
で表される物である。
これらの中でも、芳香族多価ヒドロキシ化合物残基(a1)が前記構造式(a1−1)で表される基であり、芳香族多価カルボン酸残基(a2)が前記構造式(a2−1)で表される基であるポリエステル(A−1)で、且つ数平均分子量が550〜2500であるポリエステルが、得られる硬化物の物性のバランスに優れる点から特に好ましいものである。
前記多官能性ポリエステル(A)の製造方法としては特に限定されるものではなく、例えば、所望の構造を有する芳香族多価ヒドロキシ化合物(x1)と芳香族多価カルボン酸(x2)とを重縮合させ、分子の両末端にカルボキシル基を有するポリエステルを合成した後、該カルボキシル基を芳香族モノヒドロキシ化合物(x3)[所望の末端アリールオキシカルボニル基(a3)を有する化合物]で更にエステル化する脱水エステル化反応、所望の構造を有する芳香族多価ヒドロキシ化合物(x2)と芳香族モノヒドロキシ化合物(x3)を無水酢酸によりアセチル化した後、芳香族多価カルボン酸(x2)とをアシドリシスさせる所謂エステル交換反応、および後述するショッテン・バウマン反応等が挙げられ、これらの方法の中でも、一般に芳香族性のヒドロキシ化合物の反応性が低いことからエステル交換反応、ショッテン・バウマン反応を利用する方法が好ましい
ショッテン・バウマン反応を利用する場合、該反応を界面で行わせる界面重縮合法と、均一溶液中で行わせる溶液重縮合法とが挙げられる。前記界面重縮合法は、芳香族多価カルボン酸(x2)の酸ハロゲン化物を含む有機溶液相と、芳香族多価ヒドロキシ化合物(x1)及び芳香族モノヒドロキシ化合物(x3)とを含む水相とを接触させ、酸捕捉剤の共存下で界面重縮合させることにより多官能性ポリエステル(A)を得るものであり、前記溶液重縮合法は、芳香族多価カルボン酸(x2)の酸ハロゲン化物を含む溶液と芳香族多価ヒドロキシ化合物(x1)と芳香族モノヒドロキシ化合物(x3)とを含む溶液とを酸捕捉剤の存在下で混合し、脱ハロゲン化水素反応させることにより多官能性ポリエステル(A)を得るものである。
以下、ショッテン・バウマン反応を利用する製造方法を詳細に説明する。
前記芳香族多価ヒドロキシ化合物(x1)としては、上記式(1)〜(7)で表される基を与える化合物であり、具体的には下記式(x1−1)〜(x1−7)
Figure 0003826322
(式(x1−1)及び(x1−2)中、k、lはそれぞれ0〜1.5の繰り返し単位の平均値であり、式(x1−7)中のm、nは0〜3の整数であり、Yは酸素原子、メチレン基、アルキル基で置換されたメチレン基、フェニル基で置換されたメチレン基、ビフェニル基で置換されたメチレン基、9−フルオレニル基で置換されたメチレン基、又は該フェニル基、該ナフチル基若しくは該ビフェニル基上にさらにアルキル基が芳香核置換したメチレン基である。)
で表される芳香族多価ヒドロキシ化合物が挙げられる。
これらの中でも、前記構造式(x1−1)で表される化合物から誘導されるポリエステル(A)を用いて得られる硬化物は耐湿性に優れ、高湿度環境下においても安定な誘電特性を示す点から好ましい。特にポリエステル(A)を溶液中で合成する際にゲル化を防止する観点からは式中の繰り返し単位数の平均値であるkは0〜0.2の範囲であることが好ましい。但し、kの値が0.2を超えるものを使用した場合であっても、得られるポリエステル(A)の分子量が3000以下の場合にはゲル化は生じにくく、具体的にはkの値として0〜1.5の場合にもポリエステル(A)を得ることができる。更に、kの値が0.2を超える場合であっても、他の芳香族多価ヒドロキシ化合物を併用することでゲル化を起こさずにポリエステル(A)を得ることが可能であり、このときの配合量としては、例えばkが1の芳香族多価ヒドロキシ化合物(x1−1)を用いる場合には、全芳香族多価ヒドロキシ化合物(x1)中に占める該芳香族多価ヒドロキシ化合物(x1−1)の割合が20モル%以下であることが好ましい。
また、上記構造式(x1−3)〜(x1−5)で表される芳香族多価ヒドロキシ化合物(x1)から誘導されるポリエステル(A)を用いて得られる硬化物は、耐熱性と誘電特性が良好となる。
また、前記一般式(x1−7)で表されるジペンゾピラン骨格を有する化合物の具体的な例としては、例えば、下記構造式(x1−7−1)〜(x1−7−9)
Figure 0003826322
で表される化合物が挙げられ、これらから誘導されるポリエステル(A)を用いて得られる硬化物は低誘電正接である。
ショッテン・バウマン反応を利用してポリエステル(A)を製造する場合においては、芳香族多価カルボン酸(x2)は酸ハロゲン化物の形で使用する。ここで使用する酸ハロゲン化物のハロゲンとしては、塩素、または臭素を使用するのが一般的である。酸ハロゲン化物の形で使用する芳香族多価カルボン酸(x2)としては、トリメシン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、あるいは下記一般式(x2−1)〜(x2−3)
Figure 0003826322
(式中A、B、D、E及びGは各々独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、またはハロゲン原子であり、a、e及びgは各々独立に0〜4の整数であり、b及びdは各々独立に0〜3の整数であり、Xは単結合、−S−、−O−、−CO−、−CH−、−C(CH−、または−SO−である。)
で表される芳香族多価カルボン酸等が挙げられる。
上記芳香族多価カルボン酸のなかでも、上記一般式(x2−1)〜(x2−3)で表される芳香族多価カルボン酸の酸ハロゲン化物から得られる前記ポリエステル(A)は各種溶媒に対して優れた溶解性を示し、該ポリエステル(A)を後述するエポキシ樹脂(B)の硬化剤として配合して得られるエポキシ樹脂組成物を用いて得られる硬化物は、高いガラス転移温度、低い誘電正接を示す。前記一般式(x2−1)〜(x2−3)で表される芳香族多価カルボン酸としては、例えば、イソフタル酸、テレフタル酸、1,4−、2,3−、あるいは2,6−ナフタレンジカルボン酸などが挙げられる。なかでも、イソフタル酸または、イソフタル酸とテレフタル酸の混合物を使用して得られる前記ポリエステル(A)は、特に各種溶媒への溶解性に優れる点から好ましい。
前記芳香族モノヒドロキシ化合物(x3)としては、ベンゼン環又はナフタレン環上に塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、メチル基、2−プロピル基、またはフェノキシ基等の置換基を有していても良く、例えば下記一般式(x3−1)〜(x3−3)
Figure 0003826322
で表される芳香族モノヒドロキシ化合物が挙げられる。
これらの中でも、下記構造式(x1−1−1)〜(x3−3−6)
Figure 0003826322
で表される物が好ましい。
これらの中でも、ナフタレン骨格、ビフェニル骨格を有する(x3−2−1)、(x3−2−2)、(x3−3−1)、または(x3−3−2)で表される物を使用した場合は、得られる硬化物の誘電正接が特に低くなり、(x3−2−2)で表される物を使用した場合は、得られるポリエステルやこれを含有するエポキシ樹脂組成物の溶剤溶解性に優れる為、最も好ましい。
前記ポリエステル(A)をショッテン・バウマン反応の界面重縮合法により製造する場合の有機溶液相に用いる溶媒としては、芳香族多価カルボン酸の酸ハロゲン化物を溶解し、酸ハロゲン化物に不活性で、かつ水と非相溶の溶媒であればよく、例えば、トルエン、ジクロロメタンなどが挙げられる。水相には芳香族多価ヒドロキシ化合物(x1)、芳香族族モノヒドロキシ化合物(x3)、及び酸捕捉剤であるアルカリを溶解する。
また、溶液重合法により前記ポリエステル(A)を製造する場合に用いる溶媒としては、芳香族多価カルボン酸(x2)の酸ハロゲン化物、芳香族多価ヒドロキシ化合物(x1)、および芳香族モノヒドロキシ化合物(x3)を溶解し、かつ、酸ハロゲン化物に不活性な溶媒であればよく、トルエン、ジクロロメタンなどが使用できる。また、重縮合反応に使用する酸捕捉剤としては、ピリジンやトリエチルアミン等を使用することができる。
上記各原料の配合割合としては、使用する各原料の構造、目的とするポリエステル(A)のインヘレント粘度、数平均分子量等によって適宜選択されるものであるが、インヘレント粘度が0.02〜0.43dl/gのポリエステルを好適に得る方法としては、芳香族多価ヒドロキシ化合物(x1)、芳香族多価カルボン酸(x2)、芳香族モノヒドロキシ化合物(x3)の当量比として、[(x1)/(x2)]が0.28〜0.95であって、かつ[(x1)/(x3)]が0.20〜10であることが好ましい。
得られたポリエステル(A)は、洗浄や再沈殿などの操作によって精製し、不純物含有量を低減することが好ましい。ポリエステル(A)中にモノマー、ハロゲンイオン、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、あるいは塩類などの不純物が残存すると、誘電正接や他の物性を悪化させる要因となる。
本発明に使用するエポキシ樹脂(B)としては、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するものであれば特に制限されず、例えば、クレゾールノボラック、フェノールノボラック、α―ナフトールノボラック、β―ナフトールノボラック、ビスフェノールAノボラック、ビフェニルノボラック等のノボラック樹脂をグリシジルエーテル化したノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、テトラブロモビスフェノールA、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン等のビスフェノール類とエピハロヒドリンから誘導されるビスフェノール型エポキシ樹脂、前記ビスフェノール型エポキシ樹脂の核水添化物、ビフェノール、及びテトラメチルビフェノール等のビフェノール類とエピハロヒドリンから誘導されるビフェニル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンとフェノールとの付加重合体のポリグリシジルエーテル等のフェノールが縮合多環式脂肪族炭化水素基で結節されたフェノール樹脂のポリグリシジルエーテル、ナフタレンジオールのジグリシジルエーテル、ビナフトールのジグリシジルエーテル、ビス(ヒドロキシナフチル)メタンのジグリシジルエーテル等の縮合多環脂肪族基含有エポキシ樹脂、ヘキサヒドロ無水フタル酸やダイマー酸のグリシジルエステル、ジアミノジフェニルメタンのグリシジルアミン、ジベンゾピラン、ヘキサメチルジベンゾピラン、7−フェニルヘキサメチルジベンゾピランなどのベンゾピラン化合物にグリシジルオキシ基が結合したベンゾピラン型エポキシ樹脂等が挙げられる。
これらの中でも、例えば半導体封止材料用途で汎用されている前記ノボラック型エポキシ樹脂を用いた場合には、前記ポリエステル(A)と組み合わせて使用することにより、一層優れた耐熱性と低誘電正接とを発現する硬化物が得られる為に好ましいものである。また、フェノールが縮合多環式脂肪族炭化水素基を介して他のフェノールと結合した構造のフェノール樹脂のポリグリシジルエーテルは、得られる硬化物の耐熱性に加え靭性が良好で優れた機械的強度を発現する他、エポキシ樹脂組成物が低溶融粘度であるため半導体封止材料分野においてフィラーの高充填が可能であり、耐半田クラック性に優れた硬化物が得られる。
また、前記脂環式炭化水素基含有エポキシ樹脂を用いた場合は、耐熱性と低誘電正接に加え、優れた耐湿性を有し、半導体封止材料分野等の電気絶縁材料用途において耐半田クラック性が良好となる。また、前記ベンゾピラン型エポキシ樹脂は、耐熱性や誘電特性に優れる他、優れた難燃性をも発現する。
更に、フェノールが縮合多環式脂肪族炭化水素基で結節されたフェノール樹脂のポリグリシジルエーテル、及びベンゾピラン型エポキシ樹脂は、硬化物のガラス転移点が高くなり耐熱性に優れるため、ボールグリッドアレイ型半導体などの片面封止型パッケージ用途に適用しても成形後の反りを防ぐことができ、また寸法安定性に優れるという特徴を有する点から好ましい。特に前者のフェノールが縮合多環式脂肪族炭化水素基で結節されたフェノール樹脂のポリグリシジルエーテルは、前記した通り、優れた耐湿性を兼備する点から耐半田クラック性が顕著に良好なものとなり好ましい。
前記ポリエステル(A)と前記エポキシ樹脂(B)の配合比としては、硬化反応が良好であり、得られる硬化物の耐熱性(ガラス転移温度)と誘電特性に優れる点から、エポキシ樹脂(B)中のエポキシ基1molに対して、ポリエステル(A)中のアリールオキシカルボニル基(a3)が0.15〜5molとなる配合量が好ましく、0.5〜2.5molとなる配合量であればさらに好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、更に必要に応じて硬化促進剤を併用することができる。使用できる硬化促進剤としては特に制限されるものではなく、種々のものが使用でき、例えば、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾールなどのイミダゾール化合物、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィンなどの有機ホスフィン化合物、トリメチルホスファイト、トリエチルホスファイトなどの有機ホスファイト化合物、エチルトリフェニルホスホニウムブロミド、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレートなどのホスホニウム塩、トリエチルアミン、トリブチルアミンなどのトリアルキルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、ベンジルジメチルアミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、1,8ジアザビシクロ(5,4,0)−ウンデセン−7(以下、DBUと略記する。)などのアミン化合物およびDBUとテレフタル酸や2,6−ナフタレンジカルボン酸との塩、テトラエチルアンモニウムクロリド、テトラプロピルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロミド、テトラヘキシルアンモニウムブロミド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリドなどの第4級アンモニウム塩、3−フェニル−1,1−ジメチル尿素、3−(4−メチルフェニル)−1,1−ジメチル尿素、クロロフェニル尿素、3−(4−クロロフェニル)−1,1−ジメチル尿素、3−(3,4−ジクロルフェニル)−1,1−ジメチル尿素などの尿素化合物、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ、カリウムフェノキシドやカリウムアセテートなどのクラウンエーテルの塩などが挙げられ、これらは単独あるいは複数で用いることができる。これらの中でもイミダゾール化合物、4−ジメチルアミノピリジンが好ましく用いられる。
前記硬化促進剤の配合量としては、適度な硬化反応速度が得られ、且つエポキシ樹脂の自己重合が起こりにくいという点から、エポキシ樹脂(B)100重量部に対して、0.01〜5重量部の範囲であることが好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、用途によって充填材を配合してもよい。前記充填材としては、例えば、溶融シリカ、結晶シリカ、アルミナ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等が挙げられる。前記充填材の配合量を特に大きくする場合は溶融シリカを用いることが好ましい。前記溶融シリカは破砕状、球状のいずれでも使用可能であるが、溶融シリカの配合量を高め且つ成形材料の溶融粘度の上昇を抑制するためには、球状のものを主に用いる方が好ましい。更に球状シリカの配合量を高めるためには、球状シリカの粒度分布を適当に調整することが好ましい。その充填率は難燃性を考慮して、高い方が好ましい。また導電ペーストなどの用途に使用する場合は、銀粉や銅粉等の導電性充填剤を用いることができる。
また、本発明のエポキシ樹脂組成物には、必要に応じて、シランカップリング剤、離型剤、顔料、乳化剤等の種々の配合剤を使用することができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物を得る方法としては、特に制限されるものではなく、上記した各成分を各用途に応じた方法で均一に混合することにより得られる。例えば、塗料用のエポキシ樹脂組成物を作製するためには、ポリエステル(A)、エポキシ樹脂(B)、必要に応じて配合される硬化促進剤、有機溶媒、充填剤、顔料等の配合物を均一になるまでペイントシェーカー等の分散器を用いて混合する方法が挙げられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物の用途としても特に制限されるものではなく、塗料、接着剤、注型材料、半導体封止剤等の樹脂組成物として用いることができる。これらの中でも、本発明のエポキシ樹脂組成物を用いて得られる硬化物が優れた耐熱性を発現すると共に、誘電正接が低く、特に近年需要が伸びている1GHz帯以上の高周波タイプの電気絶縁材料においても優れた誘電特性を発現する。
前記半導体封止材料の組成物を調製するには、ポリエステル(A)、エポキシ樹脂(B)、無機質充填剤等を配合し、押出機、ニ−ダ、ロ−ル等を用いて均一になるまで充分に混合して溶融混合型のエポキシ樹脂組成物を得ればよい。その際、充填剤としては、通常シリカが用いられるが、その充填率はエポキシ樹脂組成物100重量部当たり、充填剤を30〜95重量%の範囲で用いることが好ましく、中でも、耐湿性や耐ハンダクラック性の向上、線膨張係数の低下を図るためには、70重量%以上が特に好ましい。
また、ポリエステル(A)、エポキシ樹脂(B)、必要に応じて添加されるその他の配合剤を有機溶剤に溶解させてワニス状組成物として用いる例が挙げられる。ここで用いる有機溶媒としては、用いるエポキシ樹脂の種類によって異なるが、N−メチルピロリドン、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶媒、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、アニソールなどのエーテル系溶媒、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルなどのモノエーテルグリコール系溶媒などが挙げられる。この際の溶剤の含有量としては、全組成物100重量部当たり、10〜70重量部、好ましくは15〜65重量部となるように調製することが好ましい。
本発明の硬化物は、前述の本発明のエポキシ樹脂組成物を成形硬化させて得られるものであり、積層物、注型物、接着剤、塗膜、フィルム等として使用できる。その硬化方法としては特に制限されるものではなく、例えば、ポリエステル(A)、エポキシ樹脂(B)、必要に応じて配合される硬化促進剤、充填剤等の各種配合剤等を均一に混合した後、室温または80〜200℃で加熱硬化する方法を挙げることができる。また、該混合物と溶媒とを均一に混合したワニスを調製し、該ワニスを基材に塗布、型に注入、あるいはガラス布基材等に含浸させ、加熱乾燥により溶媒を除去し、樹脂を予備硬化させた後、再度加熱しながら加圧成型する方法などが挙げられる。前述の各種用途に応じて調製されたエポキシ樹脂組成物は、適応する用途に応じた硬化方法を適宜採用することが好ましい。
本発明の硬化物は、高周波電気信号を扱う絶縁材料に適応可能な低い誘電正接を発現すると共に、耐熱性をも兼備するものであり、特に硬化物のガラス転移温度が160℃以上であり、且つ1GHzにおける誘電正接が5.0×10−3未満であるものはこれらの用途に好適に用いることができる。また、この様にして得られた硬化物は、線熱膨張係数が60×10−6−1未満であり、且つ300℃の半田浴への浸漬試験においても変質が見られず、更に高湿度下でも低誘電正接を維持することができる。
以下に実施例を用いて、本発明をさらに具体的に説明する。尚、以下において特に指定が無い限り、「部」「%」は重量基準である。
合成例1
反応容器に水1000ml、および水酸化ナトリウム20gを入れ、窒素気流中で、表1の合成例1の欄に示した量の芳香族モノヒドロキシ化合物と芳香族多価ヒドロキシ化合物とを投入し、ファードラー翼により毎分300回転で1時間攪拌した。次いで、30℃に保った反応容器に、塩化メチレン1000ml中に表1に示した量の芳香族多価カルボン酸の酸ハロゲン化物を溶解した溶液を15秒かけて滴下し、4時間攪拌を続けた。得られた混合液を静置分液して水相を除去し、残った塩化メチレン相を0.5%濃度の水酸化ナトリウム水溶液による洗浄、および水相の除去を3回繰り返し、さらに、脱イオン水による洗浄と水相の除去を3回繰り返した。洗浄後の塩化メチレン相を400mlまで濃縮した後、ヘプタン1000mlを15秒かけて滴下した後、析出物をメタノールにより洗浄し、ろ過、乾燥してポリエステル(A1)を得た。
合成例2〜9
表1〜2の原料組成に従い合成例1と同様にしてポリエステル(A2)〜(A8)、エステル化合物(A9)を得た。
合成例10
反応容器にテトラヒドロフラン400mlを入れ、窒素気流中で、トリエチルアミン11gとレゾルシノール5.1gとを溶解させ、氷冷しながらイソフタル酸クロリド5.1gをテトラヒドロフラン100mlに溶解した溶液を30分かけて滴下した。4時間撹拌した後、p−アセトキシ安息香酸クロリド19.9gをテトラヒドロフラン100mlに溶解した溶液を滴下した。滴下終了後、溶液を5%濃度の炭酸ナトリウム水溶液中に注ぎ、析出物を吸引濾過、水およびメタノールで洗浄し、減圧乾燥して、下記構造式で表される、ポリエステル(H1)(ポリスチレン換算での数平均分子量2900)を得た。
Figure 0003826322
合成例11
反応容器にピリジン600mlと、大日本インキ化学工業株式会社製ノボラック型フェノール樹脂「TD−2090」(ヒドロキシ基当量105g/eq)105g、塩化ベンゾイル140.6gを入れ、窒素気流中、30℃で3時間反応させた。次いで、メチルイソブチルケトン1500mlを加えた後、脱イオン水で洗浄して、メチルイソブチルケトンを除去して、下記構造を繰り返し単位とするポリエステル(H2)(ポリスチレン換算での数平均分子量1300)を得た。
Figure 0003826322
合成例12
反応容器に水1000ml、および水酸化ナトリウム20gを入れ、窒素気流中で、ビスフェノールA45.7g、およびテトラブチルアンモニウムブロミド1.2gを溶解させた。30℃に保った反応容器に、イソフタル酸クロリド32.5g、およびテレフタル酸クロリド8.1gを溶解させた塩化メチレン溶液1000mlを30秒で滴下した。1時間撹拌した後、静置して分液し、水相を取り除いた。残った塩化メチレン相を0.5%濃度の水酸化ナトリウム水溶液による洗浄、水相の除去を3回繰り返し、さらに、脱イオン水による洗浄と水相の除去を3回繰り返した。洗浄後の塩化メチレン相を400mlまで濃縮した後、ヘプタン1000mlを15秒かけて滴下した後、析出物をメタノールにより洗浄し、ろ過、乾燥して、下記構造を繰り返し単位とするポリエステル(H3)(ポリスチレン換算での数平均分子量8600)を得た。
Figure 0003826322
合成例13−1
反応容器に、トルエン500gとエチレングリコールモノエチルエーテル200gの混合溶媒にトリメチルヒドロキノン152gを溶解した溶液を入れ、該溶液にp−トルエンスルホン酸4.6gを加えた後、ベンズアルデヒド64gを滴下して、水分を留去しながら120℃で15時間撹拌した。次いで、冷却して析出した固体をろ別し、ろ液が中性になるまで繰り返し水で洗浄して、下記構造式で表されるジヒドロキシベンゾピランを得た。
Figure 0003826322
合成例13−2
反応容器に、上記合成例13−1で得られたジヒドロキシベンゾピラン187g、エピクロルヒドリン463g、n−ブタノール53g、およびテトラエチルベンジルアンモニウムクロリド2.3gを仕込み、窒素気流中で溶解させ、65℃の温度で共沸する圧力まで減圧した後、49%水酸化ナトリウム水溶液82gを5時間かけて滴下し、30分撹拌した。未反応のエピクロルヒドリンを減圧蒸留して留去した後、メチルイソブチルケトン550gとn−ブタノール55gとを加えて得られた溶液に、10%水酸化ナトリウム水溶液15gを添加して80℃で2時間反応させ、反応物を水洗して下記構造式で表されるベンゾピラン型エポキシ樹脂を得た。
Figure 0003826322
Figure 0003826322
Figure 0003826322
インヘレント粘度は、JIS K2283−2000年に従い、柴田科学製キャノンーウベローデ粘度計を用い、0.5g/dLのクロロホルム溶液を用い、恒温水槽中で25℃にて、クロロホルムの流下時間に対する溶液の流下時間の比(t/to)を求め、下式にて算出した。
インヘレント粘度 = ln(t/to)×1/0.5 (dL/g)
表1及び表2中に示した多価フェノールは、各々下記を表す。
DCPDDP:日本石油株式会社製ジシクロペンタジエニルジフェノール「DPP―6085」(式(X1−1)においてkの平均値が0.16である芳香族多価ヒドロキシ化合物。ヒドロキシ基当量165g/eq)
DHDBP:ジヒドロキシベンゾピラン(合成例13−1で得られた式(X1−7−5)で表される芳香族多価ヒドロキシ化合物。ヒドロキシ基当量187g/eq)
DHDN:東京化成工業株式会社製ジヒドロキシジナフタレン(式(X1−5)で表される芳香族多価ヒドロキシ化合物。ヒドロキシ基当量143g/eq)
BPFL:新日鐵化学株式会社製ビスフェノールフルオレン(式(X1−6)で表される芳香族多価ヒドロキシ化合物。ヒドロキシ基当量175g/eq)
実施例1〜9
合成例1〜8で得られたポリエステルA1〜A8を硬化剤として、これとエポキシ樹脂、硬化促進剤、および溶媒を表3及び表4に示す組成で25℃で混合し、ワニスを調製した。調製したワニスをアルミニウムシャーレ上に塗布し120℃で溶媒除去した後、170℃のホットプレートで半硬化(Bステージ化)させた。次いで、アルミニウムシャーレ上から半硬化塗膜を剥がし取り粉末化し、該粉末を170℃、3MPaの条件で1時間加圧プレス、次いで、190℃、133Paの条件で真空乾燥器中10時間熱硬化させ、硬化物を得た。
比較例1〜6
合成例9で得られたエステル化合物A9、合成例10〜12で得られたポリエステルH1〜H3、アジピン酸ジ(ニトロフェニル)エステル、およびメチルテトラヒドロ無水フタル酸を硬化剤として用い、エポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤、および溶媒を表5に示す組成で混合し、ワニスを調製した。調製したワニスをアルミニウムシャーレ上に塗布し120℃で溶媒除去した後、170℃のホットプレートで半硬化(Bステージ化)させた。次いで、アルミニウムシャーレ上から半硬化塗膜を剥がし取り粉末化し、該粉末を170℃、3MPaの条件で1時間加圧プレス、次いで、190℃、133Paの条件で真空乾燥器中10時間熱硬化させ、硬化物を得た。
実施例1〜9、および比較例1〜6で得られた硬化物のガラス転移温度(Tg)、誘電特性、線熱膨張係数、はんだ耐熱性を下記の方法で測定、および試験した結果を表3〜5に示した。
ガラス転移温度(Tg)の測定
セイコー電子工業株式会社製粘弾性スペクトロメータ「DMS200」により、1Hzにおけるtanδのピーク値の温度をガラス転移温度とした。
誘電特性の測定
JIS−C−6481に準拠した方法により、アジレント・テクノロジー株式会社製インピーダンス・マテリアル・アナライザ「HP4291B」により、絶乾後23℃、湿度50%の室内に24時間保管した後のエポキシ樹脂硬化物、および121℃、2時間のプレッシャークッカーテストによる吸湿試験後のエポキシ樹脂硬化物の1GHzでの誘電率および誘電正接を測定した。
線熱膨張係数
セイコー電子工業株式会社製熱機械特性分析装置「TMA/SS120C」により、30〜50℃まで変化させた際のエポキシ樹脂硬化物の線熱膨張係数を測定した。
半田耐熱性試験
JIS−C−6481に準拠した方法により、300℃の半田浴に120秒間浸漬したエポキシ樹脂硬化物の状態を目視により評価した。目視により、膨れ、割れなどがないものを○、膨れ、割れなどが発生したものを×とした。
Figure 0003826322
Figure 0003826322
Figure 0003826322
表3〜5中に示したエポキシ樹脂、および硬化促進剤は各々下記を表す。
EPICLON HP−7200H:大日本インキ化学工業株式会社製ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(エポキシ当量280g/eq)
EPICLON N−695:大日本インキ化学工業株式会社製クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量225g/eq)
ベンゾピラン型エポキシ樹脂:合成例13−2で得られたベンゾピラン型エポキシ樹脂(エポキシ当量265g/eq)
2E4MZ:2−エチル−4−メチルイミダゾール
DMAP:4−ジメチルアミノピリジン
表3〜5から明らかなように、比較例に示した硬化物では、1GHzで5.0×10−3以下の低い誘電正接と、ガラス転移温度が160℃以上の高い耐熱性の両特性を兼備できなかった。これに対し、ポリエステル(A)を含有する本発明のエポキシ樹脂組成物の硬化物は、1GHzで5.0×10−3以下の低い誘電正接を有し、吸湿にともなう誘電正接の変化も小さい。また、160℃以上の高いガラス転移温度を有する。さらに、300℃の半田浴への浸漬によっても膨れ、割れが生じない。
実施例10〜16及び比較例7
前記ポリエステルA1〜A8及び前記エステル化合物A9の溶媒溶解性を評価した。25℃において、スクリューバイアルに5gの前記ポリエステルA1〜A8又は前記エステル化合物A9を入れ、そこへ20gまたは5gの溶媒とマグネチックスターラーを投入して12時間攪拌を行い、濃度が20%または50%の混合物を調製した。得られた混合物が均一で透明な溶液であり、かつまた25℃で2週間後にも固体の析出なしに均一透明な状態を保つものを+(溶解性)と評価し、固体の未溶解部分や相分離を生じたものを−と評価した。結果を表6に示す。
Figure 0003826322

Claims (9)

  1. 多官能性芳香族ポリエステル(A)とエポキシ樹脂(B)とを含有するエポキシ樹脂組成物であり、前記多官能性芳香族ポリエステル(A)が下記構造式(a1−1)〜(a1−6)及び下記一般式(a1−7)
    Figure 0003826322
    [式(a1−1)及び(a1−2)中、k、lはそれぞれ0〜1.5の繰り返し単位の平均値であり、式(a1−7)中のm、nは0〜3の整数であり、Yは酸素原子、メチレン基、アルキル基で置換されたメチレン基、フェニル基で置換されたメチレン基、ビフェニル基で置換されたメチレン基、9−フルオレニル基で置換されたメチレン基、又は該フェニル基、該ナフチル基若しくは該ビフェニル基上にさらにアルキル基が芳香核置換したメチレン基である。]
    からなる群から選ばれる1種以上の芳香族多価ヒドロキシ化合物残基(a1)と芳香族多価カルボン酸残基(a2)とからなり、且つ分子末端がアリールオキシカルボニル基(a3)であることを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
  2. 多官能性芳香族ポリエステル(A)のインヘレント粘度が0.02〜0.42dl/gである請求項1記載のエポキシ樹脂組成物。
  3. 芳香族多価カルボン酸残基(a2)が、下記一般式(a2−1)、(a2−2)及び(a2−3)
    Figure 0003826322
    (式中A、B、D、E及びGは各々独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、またはハロゲン原子であり、a、e及びgは各々独立に0〜4の整数であり、b及びdは各々独立に0〜3の整数であり、Xは単結合、−S−、−O−、−CO−、−CH−、−C(CH−、または−SO−である。)
    からなる群から選ばれる1種以上の基である請求項1又は2記載のエポキシ樹脂組成物。
  4. 芳香族多価カルボン酸残基(a2)が、イソフタロイル基及びテレフタロイル基である請求項3記載のエポキシ樹脂組成物。
  5. アリールオキシカルボニル基(a3)が、下記一般式(a3−1)、(a3−2)及び(a3−3)
    Figure 0003826322
    (式中、J、Q、T、U及びVは各々独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ニトロ基、またはハロゲン原子であり、j及びvは0〜5の整数であり、t及びuは0〜4の整数であり、qは0〜3の整数であり、Zは単結合、−O−、−CO−、−CH−、−C(CH−、または−SO−である。)
    からなる群から選ばれる1種以上の基である請求項1又は2記載のエポキシ樹脂組成物。
  6. アリールオキシカルボニル基(a3)が、α−ナフチルオキシカルボニル基、β−ナフチルオキシカルボニル基、ビフェニル−2−オキシカルボニル基、ビフェニル−4−オキシカルボニル基及びp−クミルフェニルオキシカルボニル基からなる群から選ばれる1種以上の基である請求項5記載のエポキシ樹脂組成物。
  7. 芳香族多価ヒドロキシ化合物残基(a1)が前記構造式(a1−1)で表される基であり、芳香族多価カルボン酸残基(a2)が前記構造式(a2−1)で表される基であり、且つ数平均分子量が550〜2500である請求項1又は2記載のエポキシ樹脂組成物。
  8. エポキシ樹脂(B)が、フェノールが縮合多環脂肪族炭化水素基を介して他のフェノールと結合した構造のフェノール樹脂のポリグリシジルエーテルである請求項1又は2記載のエポキシ樹脂組成物。
  9. 請求項1〜8の何れか1項記載のエポキシ樹脂組成物を硬化させて得られる硬化物で、ガラス転移温度が160℃以上であり、且つ1GHzにおける誘電正接が5.0×10−3未満であることを特徴とする硬化物。
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