JP3825541B2 - 内視鏡 - Google Patents

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隆之 荻野
弘之 桂田
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は体腔内の検査や治療などの目的に使用される内視鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
内視鏡は、操作部と、挿入部と、操作部内に設けられた送気送水用シリンダと、操作部内に設けられた吸引用シリンダと、操作部内において前記送気送水用シリンダから挿入部側に延在する送気管路及び送水管路と、操作部内において前記吸引用シリンダから挿入部側に延在する吸引管路などを備える。
操作部にはライトガイドケーブルが連結され、ライトガイドケーブルには、操作部から挿入部に延設される光ファイバが収納され、また、前記送気送水用シリンダに連結される送気管及び送水管が収納され、更に、前記吸引用シリンダに連結される吸引管が収納されている。
このような内視鏡が体腔内の検査や治療などに使用された後は、体腔内に挿入される挿入部の外表面だけではなく、挿入部や操作部の内部に組み込まれた管路やライトガイドケーブル内の管類、特に、吸引管路と吸引用シリンダ、吸引管内に汚物が付着するため、これら管類やシリンダも洗浄及び消毒する必要がある。
【0003】
内視鏡の洗浄及び消毒は、一般に、ライトガイドケーブルの端部において、送気管、送水管、吸引管に洗浄液や消毒液を挿入部の先端に向けて流すことで行われている。
一方、内視鏡には種々の種類があり、送気管路及び送水管路並びに吸引管路が操作部内において合流して単一の合流管とされ、この合流管が挿入部中を延在するものもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この種の内視鏡では、洗浄時、送気管や送水管、あるいは吸引管から洗浄液や消毒液を挿入部の先端に向けて流した場合、合流箇所からライトガイドケーブルの端部に、すなわち、洗浄の際の手元側にこれらの液が逆流し溢れ出ることになり、洗浄がしにくい不具合があった。
また、吸引管から洗浄液や消毒液を流した場合、合流箇所からこれらの液が逆流し、吸引管や吸引用シリンダ、吸引管内の汚物が、汚物が通らない送気管や送水管内に侵入することになり好ましくない。
本発明は前記事情に鑑み案出されたものであって、本発明の目的は、洗浄の際に、手元側に洗浄液や消毒液が逆流して溢れ出ることがなく、洗浄が簡単に行なえ、また、吸引管や吸引用シリンダ、吸引管路内の汚物を、汚物が通らない送気管や送水管内に侵入することがないようにした内視鏡を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため本発明は、操作部と、挿入部と、操作部内に設けられた送気送水用シリンダと、操作部内に設けられた吸引用シリンダと、操作部内において前記送気送水用シリンダから挿入部側に延在する送気管路及び送水管路と、操作部内において前記吸引用シリンダから挿入部側に延在する吸引管路と、操作部の外部から前記送気送水用シリンダに連結される送気管及び送水管と、操作部の外部から前記吸引用シリンダに連結される吸引管を備え、前記送気管路及び送水管路並びに吸引管路は操作部内において合流して単一の合流管とされ、この合流管が挿入部中を延在する内視鏡において、前記送気管及び送水管のそれぞれに、前記送気送水用シリンダへ向かう方向への流体の移動を可能とし、送気送水用シリンダから離れる方向への流体の移動を阻止する逆流防止機構を設けたことを特徴とする。
また、本発明は、前記逆流防止機構が、送気管及び送水管が前記送気送水用シリンダに連結される部分に設けられていることを特徴とする。
また、本発明は、前記操作部にはライトガイドケーブルが連結され、前記送気管及び送水管並びに吸引管は前記ライトガイドケーブル内に配置されていることを特徴とする。
また、本発明は、前記逆流防止機構が一方向弁であることを特徴とする。
【0006】
本発明では、吸引管の端部から洗浄液や消毒液を吸引管に供給すると、これらの液は吸引管から吸引用シリンダ、吸引管路、合流管を通り、挿入部の先端から排出される。
そして、これらの液が流れる際、逆流防止機構が設けられているので、合流管から送気管路や送水管路に逆流しない。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態について説明する。
図1は洗浄時における内視鏡の概略断面図、図2は一方向弁部分の断面図を示す。
本実施の形態にかかる内視鏡2は、操作部4と、挿入部6と、ライトガイドケーブル8などを備える。
前記挿入部6は可撓管から構成され、操作部4の先端に連結されている。
前記操作部4には鉗子挿入口10が設けられ、また、送気送水用シリンダ12及び吸引用シリンダ14が設けられている。
前記鉗子挿入口10からは挿入部6に向けて鉗子挿入管路16が延設され、前記送気送水用シリンダ12からは挿入部6に向けて送気管路18及び送水管路20が延設され、前記吸引用シリンダ14からは挿入部6に向けて吸引管路22が延設されている。
前記操作部4において吸引管路22と鉗子挿入管路16は合流箇所24を介して合流し、合流管26となり、また、送気管路18と送水管路20は合流箇所28を介して合流管30となり、これら合流管26、30が操作部4内において合流箇所32を介して合流し、単一の合流管34となり、この合流管34が挿入部6中をその先端まで延在している。
【0008】
前記ライトガイドケーブル8内には光ファイバ(不図示)が延設され、この光ファイバは操作部4を通り挿入部6の先端まで延在し、ライトガイドケーブル8の端部にはコネクタ部36が設けられている。
また、ライトガイドケーブル8内には送気管42、送水管44、吸引管46が延設され、送気管42と送水管44は前記送気送水用シリンダ12に連結され、吸引管46は前記吸引用シリンダ14に連結されている。なお、内視鏡2の使用時に、鉗子挿入口10から鉗子が挿入され、前記送気送水用シリンダ12に送気送水切り換え弁が配設され、吸引用シリンダ14には開閉弁が配設されるが、洗浄時には図1に示すように、鉗子挿入口10には鉗子栓48が装着され、送気送水用シリンダ12と吸引用シリンダ14にはシリンダ栓50が装着され、鉗子挿入口10と各シリンダ12,14の開口部が閉塞されている。
【0009】
前記送気管42と送水管44が送気送水用シリンダ12に連結される部分には、図2に示すように、それぞれ一方向弁52,54(特許請求の範囲の逆流防止機構に相当)が配設されている。
前記一方向弁52,54は、前記コネクタ部36側から送気送水用シリンダ12へ向かう方向への流体の移動を可能とし、送気送水用シリンダ12から前記コネクタ部36側へ向かう方向の流れ、すなわち送気管42と送水管44内において送気送水用シリンダ12から離れる方向への流体の移動を阻止するように構成されている。従って、このような構成の一方向弁52,54であるため、体腔内の検査や治療などを行なう内視鏡2の使用時には、操作部4における送気送水切り換え弁の操作により送気と送水が従来と同様に行なわれる。
【0010】
本実施の形態に係る内視鏡2では、洗浄時、図1に示すように、鉗子挿入口10は鉗子栓48により閉塞され、送気送水用シリンダ12と吸引用シリンダ14はシリンダ栓50により閉塞される。
次に、ライトガイドケーブル8の端部において、吸引管46の端部からシリンジ60などにより洗浄液や消毒液を吸引管46に供給すると、これらの液は吸引管46から吸引用シリンダ14、吸引管路22、合流箇所24、合流管26、合流箇所32、合流管34を通り、挿入部6の先端から排出される。
そして、これらの液が流れる際、送気管42と送水管44が送気送水用シリンダ12に連結される部分には、一方向弁52,54が設けられているので、合流箇所32から合流管30方向への逆流が阻止され、ライトガイドケーブル8の端部からこれらの液が排出されることはなく、吸引管46、吸引用シリンダ14、吸引管路22の清掃が簡単に効率良くなされる。
また、合流管26から合流管30への逆流が阻止されるので、吸引管路22及び吸引管46並びに吸引用シリンダ14内の汚物が、送気管路18や送水管路20、送気送水用シリンダ12、送気管42、送水管44に逆流せず、吸引管路22や吸引用シリンダ14、吸引管46内の汚物が、汚物が通らない送気管路18や送水管路20、送気送水用シリンダ12、送気管42、送水管44に侵入するといった不具合が解消される。
【0011】
なお、実施の形態では、逆流防止機構として一方向弁52,54を用い、これら一方向弁52,54を送気管42と送水管44が送気送水用シリンダ12に連結される部分に配置した場合について説明したが、逆流防止機構は一方向弁にその構造は限定されず、また、送気管42と送水管44にそれぞれ配置すればよく、その配置場所も任意である。
【0012】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように本発明は、操作部と、挿入部と、操作部内に設けられた送気送水用シリンダと、操作部内に設けられた吸引用シリンダと、操作部内において前記送気送水用シリンダから挿入部側に延在する送気管路及び送水管路と、操作部内において前記吸引用シリンダから挿入部側に延在する吸引管路と、操作部の外部から前記送気送水用シリンダに連結される送気管及び送水管と、操作部の外部から前記吸引用シリンダに連結される吸引管を備え、前記送気管路及び送水管路並びに吸引管路は操作部内において合流して単一の合流管とされ、この合流管が挿入部中を延在する内視鏡において、前記送気管及び送水管のそれぞれに、前記送気送水用シリンダへ向かう方向への流体の移動を可能とし、送気送水用シリンダから離れる方向への流体の移動を阻止する逆流防止機構を設けた構成とした。
そのため、本発明に係る内視鏡によれば、洗浄の際に、手元側に洗浄液や消毒液が逆流して溢れ出ることがなく、洗浄が簡単に行なえ、また、吸引管路や吸引用シリンダ、吸引管内の汚物が送気管や送水管内に侵入することがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】洗浄時における内視鏡の概略断面図である。
【図2】一方向弁部分の断面図である。
【符号の説明】
2 内視鏡
4 操作部
6 挿入部
8 ライトガイドケーブル
12 送気送水用シリンダ
14 吸引用シリンダ
18 送気管路
20 送水管路
22 吸引管路
32 合流箇所
34 合流管
42 送気管
44 送水管
46 吸引管
52,54 一方向弁

Claims (4)

  1. 操作部と、挿入部と、操作部内に設けられた送気送水用シリンダと、操作部内に設けられた吸引用シリンダと、操作部内において前記送気送水用シリンダから挿入部側に延在する送気管路及び送水管路と、操作部内において前記吸引用シリンダから挿入部側に延在する吸引管路と、操作部の外部から前記送気送水用シリンダに連結される送気管及び送水管と、操作部の外部から前記吸引用シリンダに連結される吸引管を備え、
    前記送気管路及び送水管路並びに吸引管路は操作部内において合流して単一の合流管とされ、この合流管が挿入部中を延在する内視鏡において、
    前記送気管及び送水管のそれぞれに、前記送気送水用シリンダへ向かう方向への流体の移動を可能とし、送気送水用シリンダから離れる方向への流体の移動を阻止する逆流防止機構を設けた、
    ことを特徴とする内視鏡。
  2. 前記逆流防止機構は、送気管及び送水管が前記送気送水用シリンダに連結される部分に設けられている請求項1記載の内視鏡。
  3. 前記操作部にはライトガイドケーブルが連結され、前記送気管及び送水管並びに吸引管は前記ライトガイドケーブル内に配置されている請求項1または2記載の内視鏡。
  4. 前記逆流防止機構は一方向弁から構成されている請求項1、2または3記載の内視鏡。
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