JP3824973B2 - チタニヤ系アーク溶接用フラックス入りワイヤ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、チタニヤ系アーク溶接用フラックス入りワイヤに関し、更に詳述すれば、軟鋼、高張力鋼又は低合金鋼等の溶接に適用できる全姿勢溶接における作業性及び溶接金属性能等を維持しつつ、立向上進性を更に向上させた全姿勢溶接に適したチタニヤ系アーク溶接用フラックス入りワイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
フラックス入りワイヤは、鋼製外皮内に所定のフラックスを充填して製作された溶極式アーク溶接用ワイヤであり、そのフラックスの量及び種類は、フラックス入りワイヤの品質特性を決定する要因であり、溶接作業性及び溶接金属性能等に大きな影響を及ぼす。各種フラックス入りワイヤの中でも、特にスラグ造滓剤をフラックス中に25〜60質量%含有させたチタニヤ系の全姿勢溶接用フラックス入りワイヤは、全姿勢溶接が可能であると共に、良好な溶接作業性、高能率性及び溶接金属性能等が得られるとの理由で、造船及び橋梁をはじめとする広範囲の分野で使用されている。
【0003】
しかしながら、そのようなフラックス入りワイヤを使用しても、全姿勢溶接の中でも立向上進溶接においては、溶接入熱量を実用上決定する溶接電流を、所定の適正な範囲を超えて大きくすると、溶融金属の温度の過上昇により溶接金属が重力方向に垂れてしまい、健全なビード外観が得られない。このため、溶接電流を下げた作業を行わなければならず、溶接能率が低いという問題点がある。一方、従来の全姿勢溶接用のフラックス入りワイヤは、立向上進以外の立向下進での溶接作業性とのバランスにも考慮が払われた設計がされている。このように、従来の全姿勢溶接用のフラックス入りワイヤは、全姿勢溶接での溶接作業性を維持することに配慮された設計がなされているが、現状では、更に立向上進溶接におけるビード垂れ性を改善する技術の開発が要請されている。換言すれば、例えばワイヤ径が1.2mmのフラックス入りワイヤの場合、溶接電流が260〜280A程度の範囲内にある同一溶接条件で、水平すみ肉、立向下進及び立向上進溶接が良好に行える技術の開発が要望されている。
【0004】
上述したフラックス入りワイヤに対する技術開発の要望に関連する技術として、特開平8−99192号公報には、フラックス中へアルミナ及びマグネシア等の高融点酸化物を添加してスラグの融点を高めることによりスラグの垂れ落ち防止効果を狙い、更にフラックス中のAl及びSi含有量を高め溶接金属の脱酸を強化して溶接金属の粘性を高めることにより溶融金属の垂れ落ち防止を強化し、高溶接電流での立向上進性を改善したチタニヤ系アーク溶接用フラックス入りワイヤ(以下、従来技術1という)が開示されている。
【0005】
その他の上記関連技術として、特開平1−284497号公報には、立向上進溶接を高能率で行うためにアークの集中性を低減する手段として、フラックス中のTiO2の粒度構成を適切に規定したチタニヤ系アーク溶接用フラックス入りワイヤ(以下、従来技術2という)が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術1では、立向上進以外の溶接、特に立向下進及び水平すみ肉の溶接作業性が低く、また、スラグ剥離性が良好でないという問題点を有する。更に、従来技術1ではフラックス中へのAl及びSiの多量添加による溶接金属中Al及びSi含有量の上昇により、溶接金属の機械的特性、特に衝撃性能が不安定となる虞もある。更にまた、従来技術2では、立向上進性が十分には改善されておらず、また従来技術1と同様に、立向上進以外の溶接作業性が低く、またスラグ剥離性が良好でない等の問題点がある。
【0007】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、従来の立向上進性を重視したアーク溶接用フラックス入りワイヤよりも立向上進以外の溶接における溶接作業性、スラグ剥離性及び溶接金属の衝撃性能を向上させることができ、しかも従来の全姿勢溶接を重視したアーク溶接用フラックス入りワイヤよりも立向上進性を向上させることができ、全姿勢溶接に適したチタニヤ系アーク溶接用フラックス入りワイヤを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るチタニヤ系アーク溶接用フラックス入りワイヤは、金属製外皮にフラックスを充填してなるチタニヤ系アーク溶接用フラックス入りワイヤにおいて、ワイヤ全質量あたり、TiO2:4.0乃至7.0質量%、Na+K(但し、Na及びKが化合物又は合金の形態で存在する場合はNa及びKに換算した含有量(質量%)の総量):0.08乃至0.15質量%、及びAl+Mg(但し、Al及びMgが化合物又は合金の形態で存在する場合はAl及びMgに換算した含有量(質量%)の総量):0.60乃至1.30質量%を含有し、Na及びKは、夫々化合物又は合金の形態で存在する場合はNa及びKに換算した含有量(質量%)で、Na/(Na+K)の値が0.38乃至0.45、Al及びMgは、夫々化合物又は合金の形態で存在する場合はAl及びMgに換算した含有量(質量%)で、Al/(Al+Mg)の値が0.40乃至0.60を満足することを特徴とする。
【0009】
本発明において、更に、前記チタニヤ系アーク溶接用フラックス入りワイヤは、ZrO2を、前記ワイヤ全質量当たりの含有量(質量%)で、ZrO2/(ZrO2+TiO2)の値が、0.07乃至0.10となるように含有することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本願発明者等は、前記課題を解決すべく種々実験研究した結果、従来の全姿勢用アーク溶接用フラックス入りワイヤは、立向上進性を改善することに重点をおいて、スラグの融点及び溶接金属の粘性の改善を図ったので、立向上進性以外の性能、即ち立向下進等での溶接作業性、スラグ剥離性及び溶接金属の衝撃性能が劣化しているということに着眼し、その原因を究明した結果、従来の全姿勢用アーク溶接用フラックス入りワイヤにおける立向上進性以外の性能の劣化は、高含有量のAlにその主原因があることを知見した。しかし、このAl含有量が低下するにつれて、立向上進溶接で溶接金属が垂れ易くなること、即ち溶接金属の垂れ性が劣化して立向上進性が劣化することも見出した。
【0011】
そこで、本発明者等は、フラックス入りワイヤに含まれるAl含有量(但し、Alが化合物又は合金の形態で存在する場合はAlに換算した含有量(質量%)の総量(以下、「ワイヤ中のAl換算含有量」という))を、スラグ剥離性及び溶接金属の衝撃性能を良好に維持し、劣化させない範囲に規定する。そして、上記ワイヤ中のAl換算含有量をこのように決定するのに伴い、従来の全姿勢用アーク溶接用フラックス入りワイヤにおけるようなワイヤのAl含有量の増加手段以外の方法で、立向上進性を向上させる。また、本発明においては上記ワイヤ中のAl換算含有量の外に、Mg換算含有量も適切に規定する。なお、以下、フラックス入りワイヤに含まれるMg含有量(但し、Mgが化合物又は合金の形態で存在する場合はMgに換算した含有量(質量%)の総量)を、「ワイヤ中のMg換算含有量」といい、ワイヤ中のAl換算含有量とMg換算含有量との合計含有量(質量%)を、「ワイヤ中のAl及びMgの総換算含有量」といい、「Al+Mg」で表記する。Alは強脱酸剤であるが、その添加量が少ない場合には、添加Alの殆どの部分が溶融金属の脱酸反応に消費されてしまい、溶解Alとしては溶接金属中に残留しないので、溶接金属中の酸素含有量が増加することと、一方、Mgも酸化力が強く、溶接金属中に溶解Mgの形態では実用上残留しない、即ち、溶接金属中に歩留らないこととを考慮して、ワイヤ中のAl換算含有量の検討は、Al換算含有量とMg換算含有量とを組合せて行った。
【0012】
具体的には、従来技術のようにワイヤ中のAl含有量を上昇させてスラグの融点及び溶接金属の粘性を大きく変化させることにより立向上進性を向上させるという方法をとることを極力避け、その代わりにアーク集中性を低下させることによりアーク温度を低下させて、溶融プールへの過剰な熱供給を抑制することにより、溶接金属の垂れ性を改善することができるとの知見を得るに至った。かかる作用及び効果を発揮させる具体的手段として、アーク集中性を促進する作用が最も大きい元素であるアルカリ金属中のNa及びKに注目し、フラックス入りワイヤに含まれるNa含有量(但し、Naが化合物又は合金の形態で存在する場合はNaに換算した含有量(質量%)の総量(以下、「ワイヤ中のNa換算含有量」という))とK含有量(但し、Kが化合物又は合金の形態で存在する場合はKに換算した含有量(質量%)の総量(以下、「ワイヤ中のK換算含有量」という))との合計含有量(質量%)(以下、「ワイヤ中のNa及びKの総換算含有量」といい、「Na+K」で表記する)、並びに、ワイヤ中のNa及びKの総換算含有量に対するNa換算含有量の比率(以下、「Na/(Na+K)」で表記する)を適正に制限することが最も重要であることを見出した。この規定に、更に上述したAl換算含有量とMg換算含有量との適切な組合わせ条件を加えることにより、従来技術に優る立向上進性を付与することができ、且つ、立向上進以外での溶接作業性、スラグ剥離性及び溶接金属の衝撃性能等も良好な全姿勢溶接に適したフラックス入りワイヤが得られることを見出した。
【0013】
更に、スラグの融点及び粘性を改良することによる一層の立向上進性の向上に関する作用及び効果について検討した。その結果、スラグ形成剤及びアーク安定剤としてのTiO2並びにスラグ形成剤、スラグの凝固点上昇剤及びアーク安定剤としてのZrO2の各含有量、並びにこのTiO2とZrO2との含有量の比が、いずれも適正な範囲内にある場合には、スラグ流れ及び溶融プールの安定化が図られて、一層安定した立向上進性を向上させることができることを見出した。
【0014】
以下、本発明に係るフラックス入りワイヤの全質量に対する成分組成の限定理由について説明する。
【0015】
「TiO2:4.0乃至7.0質量」%
TiO2は、アークの安定性及び均一で被包性が良好なスラグ形成剤の主成分としての作用を有し、また立向上進性の改善に寄与する。ところが、TiO2含有量が4.0質量%未満では、形成されるスラグの量が少なくなり、立向上進性及びスラグの被包性が劣化する。一方、TiO2含有量が7.0質量%を超えると、ワイヤ全体に占める合金成分の量を相対的に少なくせざるを得ず、これに伴いSi及びMn等の脱酸元素も十分に添加することができなくなるので、溶接金属の脱酸不足による溶接欠陥が発生する。従って、ワイヤ全質量に対するTiO2含有量を4.0乃至7.0質量%に限定する。なお、TiO2を供給する原料としてルチール、ルコキシン、チタンスラグ、チタン酸カルシウム、チタン酸バリウム、チタン酸カリ及び/又はチタン酸ソーダ等を使用する。
【0016】
「Na+K(Na及びKの総換算含有量):0.08乃至0.15質量%」
Na及びKは、アーク安定剤として作用する。ワイヤ全質量に対するNa及びKの総換算含有量(Na+K)が0.08質量%未満では、アーク安定性が劣化してスパッタ発生量が増加し、溶接作業性が劣化する。一方、Na及びKの総換算含有量(Na+K)が0.15質量%を超えると、アーク蒸気圧が増加してかえって大粒のスパッタが増加し、溶接作業性が劣化する。従って、ワイヤ中のNa及びKの総換算含有量(Na+K)を、0.08乃至0.15質量%に限定する。なお、上記Naを供給する原料としてはフッ化ナトリウム、氷晶石(Na3AlF6)、ソーダ長石(NaAlSi3O8)及び/又はソーダ灰等を、そして上記Kを供給する原料としては珪フッ化カリウム(K2SiF6)及び/又はカリ長石(KAlSi3O8)等を使用する。
【0017】
「Na/(Na+K)(但し、Na及びKは、夫々化合物又は合金の形態で存在する場合はNa及びKに換算した含有量の総量であるNa換算含有量及びK換算含有量(質量%)を表す)の値:0.38乃至0.45」
Na及びKの総換算含有量(Na+K)が、上記のとおり0.08乃至0.15質量%を満たしても、このNa及びKの総換算含有量に対するNaの換算含有量の比率(Na/(Na+K))が0.38未満では、アーク集中性が強くてアーク温度が高くなるので、溶接金属の垂れ性が劣化して立向上進性が劣化する。但しもし、フラックス中のAl及びMgの総換算含有量(Al+Mg)並びにAl及びMgの総換算含有量に対するAlの換算含有量の比率(Al/(Al+Mg)が、両方共に比較的高い値の場合には、金属の垂れ落ちが改善される。その結果、立向上進性が良好に維持される。なお、この理由については十分に解明されてはいないが、上記場合には、溶融金属中の酸素量が低下して溶融金属の粘性が高くなり、また溶融現象の際、Alは高温でも極めて安定なAl2O3を生成するので、溶融スラグとの反応又は分解等を起こすことなく、殆どがそのままスラグ形成剤として作用し、スラグの融点を上昇させるためであると考えられる。一方、上記Na及びKの総換算合計含有量に対するNaの換算含有量の比率(Na/(Na+K))が0.45を超えると、立向下進での溶接作業性が劣化する。従って、この比率(Na/(Na+K))を、0.38乃至0.45に限定する。
【0018】
図1は、上述したNa及びKの各換算含有量の規定範囲を斜線にて示す。この範囲は、点A(0.028,0.052)、B(0.053,0.098)、C(0.067,0.083)及びD(0.036,0.044)で囲まれた領域である。同図中、直線L1、L2、L3、L4は下記に示す式により表わされる。
L1:K=−Na+0.08
L2:K=−Na+0.15
L3:K=(11/9)Na
L4:K=(13/7)Na
【0019】
「Al+Mg(Al及びMgの総換算含有量):0.60乃至1.30質量%」
Al及びMgは、溶滴及び溶融プール内の溶融金属に溶解して溶融金属の脱酸剤として作用する。しかしながら、ワイヤ中のAl及びMgの総換算含有量が、0.60質量%未満では、上記脱酸が十分に行われないので、ワイヤの溶接金属に対する脱酸性能が劣化し、溶接金属の衝撃性能が劣化しその靱性が低下する。一方、上記Al及びMgの総換算含有量が1.30質量%を超えると、アーク蒸気圧が増加して立向上進及び下進で大粒のスパッタが増加し、溶接作業性が劣化する。従って、ワイヤ全質量に対するAl及びMgの総換算含有量(Al+Mg)を0.60乃至1.30質量%に限定する。なお、ワイヤへのAlの供給源としては、金属Al、Alの合金、アルミナ、長石及び/又は氷晶石(Na3AlF6)等を使用し、そしてMgの供給源としては、金属Mg、Mgの合金及び/又はマグネシア等を使用する。なお、金属AlとAl2O3とは、Al2O3が高温のプラズマ中では解離していると考えられるので、ほぼ同様の作用効果がある。
【0020】
「Al/(Al+Mg)(但し、Al及びMgは、夫々化合物又は合金の形態で存在する場合はAl及びMgに換算した含有量の総量であるAl換算含有量及びMg換算含有量(質量%)を表す)の値:0.40乃至0.60」
Al及びMgの総換算含有量(Al+Mg)が、上記のとおり0.60乃至1.30質量%の範囲内にあっても、このAl及びMgの総換算含有量に対するAlの換算含有量の比率(Al/(Al+Mg))が0.40未満では、溶接金属の粘性が低く、立向上進性が劣化する。一方、上記比率が0.60を超えると、立向下進でのスパッタ発生量が増加しスラグ剥離性が劣化する。従って、上記比率(Al/(Al+Mg))を0.40乃至0.60に限定する。
【0021】
図2は、上述したAl及びMgの各換算含有量の規定範囲を示す。この範囲は、点E(0.24,0.36)、F(0.52,0.78)、G(0.78,0.52)及びH(0.36,0.24)で囲まれた領域である。同図中、直線L5、L6、L7、L8は下記に示す式により表わされる。
L5:Mg=−Al+0.60
L6:Mg=−Al+1.30
L7:Mg=(2/3)Al
L8:Mg=(3/2)Al
【0022】
本発明に係るチタニヤ系アーク溶接用フラックス入りワイヤにおいては、上述したとおり、ワイヤ全質量に対する化学成分の含有量を適切に限定しているので、従来の全姿勢用フラックス入りワイヤに比べて、立向上進以外での溶接作業性を劣化させることなく、またスラグ剥離性及び溶接金属の衝撃性能も劣化させることなく、しかも立向上進性が向上する。そして、本発明に係るチタニヤ系アーク溶接用フラックス入りワイヤにおいては、更に、ワイヤ全質量に対するZrO2/(ZrO2+TiO2)の値を次のとおり限定しているので、立向上進性が一層向上する。この値の限定理由は、次のとおりである。
【0023】
「ZrO2/(ZrO2+TiO2)(但し、ZrO2及びTiO2は、夫々のワイヤ全質量当たりの含有量(質量%)を表す)の値:0.07乃至0.10」
ZrO2は、スラグ形成剤の一種として、スラグの粘性を上げてビード形状を良好にする作用を有し、特にアークの安定性に有効であり、TiO2は、前述したようにアークの安定性及び均一で被包性が良好なスラグ形成剤の主成分としての作用を有し、また立向上進性の改善に寄与する。TiO2の含有量が前述したとおり、4.0乃至7.0質量%の範囲内にあっても、ZrO2とTiO2との合計含有量に対するZrO2含有量の比率(ZrO2/(ZrO2+TiO2))が0.07未満では、溶接金属表面の焼付きが多くなり、その外観が劣化する。一方、上記ZrO2含有量の比率が0.10を超えると、スラグの流動性が上昇し、立向上進性が劣化する。従って、ワイヤ全質量中のZrO2とTiO2との合計含有量に対するZrO2含有量の比率(ZrO2/(ZrO2+TiO2))を、0.07乃至0.10に限定することが好ましい。このように、ZrO2及びTiO2の各含有量並びにTiO2とZrO2との含有量の比が、いずれも適正な範囲内にある場合には、スラグ流れ及び溶融プールの安定化が図られて、一層安定した立向上進性が得られる。
【0024】
図3は、上述したZrO2及びTiO2の各含有量間の関係、並びに先に述べたTiO2含有量の制約条件による各成分の規定範囲を斜線にて示す。この範囲は、点J(0.30,4.00)、K(0.52,7.00)、L(0.78,7.00)及びM(0.44,4.00)で囲まれた領域である。同図中、直線L9、L10、L11、L12は下記に示す式により表わされる。
L9:TiO2=4
L10:TiO2=7
L11:TiO2=9ZrO2
L12:TiO2=(93/7)ZrO2
【0025】
一方、本発明に係るチタニヤ系アーク溶接用フラックス入りワイヤの径は、特に限定するものではないが、従来使用されているフラックス入りワイヤに準じて1.0乃至2.0mmφが好ましく、そしてこのワイヤのフラックス率は、10乃至25質量%の範囲とすることが好ましく、被溶接材の寸法諸元及び溶接構造物の設計諸元等を勘案して適宜選定することが望ましい。
【0026】
また、本発明に係るチタニヤ系アーク溶接用フラックス入りワイヤには、上記において含有量を限定した各成分以外の成分を、フッ化物、低融点酸化物、複合酸化物又は合金等の形態で適宜含有させることができる。この合金の中には、脱酸元素としてのSi及び/又はMnを含む各合金も含まれる。そして、溶融金属の脱酸反応の安定化のために、ワイヤ全質量に対する含有量として、Si:0.40乃至0.90質量%及びMn:2.0乃至3.0質量%を含ませることが好ましい。
【0027】
上述したフラックス入りワイヤの各成分の調整は、ワイヤ中のフラックス率並びに調整フラックスの種類及びその配合割合、並びにワイヤ中の外皮金属率及びその成分組成の設定により行う。
【0028】
なお、上述した本発明に係るチタニヤ系アーク溶接用フラックス入りワイヤの外皮は、被溶接材の材質に応じて適宜、軟鋼、高張力鋼又は低合金鋼等を使用することが好ましい。また、このワイヤの断面形状及び径は特に限定されるものではない。そして、上述した本発明に係るチタニヤ系アーク溶接用フラックス入りワイヤは、軟鋼、高張力鋼又は低合金鋼等の溶接において使用することができる。
【0029】
【実施例】
次に、本発明の実施例の効果について、本発明の範囲から外れる比較例と比較して説明する。表1に示す調整フラックスの中から適宜選定し、これを適宜配合し、表2に示す成分組成を有する鋼製外皮で被覆し、実施例及び比較例のフラックス入りワイヤをそれぞれ調製した。ワイヤの調製においては、ワイヤ全体に占めるフラックスの割合が14.5質量%となるようにして鋼製外皮にフラックスを充填し、ワイヤ径が1.2mmのフラックス入りワイヤを作製した。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
表3及び4に、実施例及び比較例のフラックス入りワイヤの成分含有量の分析値を示す。但し、同表中に記載されたNa、K、Al及びMgは、夫々Na、K、Al及びMgのワイヤ全質量に対する分析値(質量%)であり、TiO2及びZrO2は、夫々Ti及びZrのワイヤ全質量に対する分析値(質量%)を用いてTiO2及びZrO2に換算した値である。ここで、上記Na、K、Al及びMg量並びにTi及びZr量のワイヤ全質量に対する各含有量の分析値は、夫々分析対象の所定ワイヤから所定量の分析試料を採取し、これを全量溶解し、吸光光度法等の化学分析により測定して求めたNa、K、Al及びMg並びにTi及びZrの各分析値である。そして、全ての実施例並びに比較例2及び13を除く比較例のワイヤにおいて、Si及びMnの含有量は、ワイヤ全質量に対してSi:0.40乃至0.90質量%、Mn:2.0乃至3.0質量%を満たすように、調整フラックス及び鋼製外皮を配合した。なお、上記成分以外の残部の主成分はFeであり、不可避不純物としてP、S、N及びCu等を含む。
【0033】
【表3】
【0034】
【表4】
【0035】
表3及び4に示した比較例1〜26及び実施例1〜17のフラックス入りワイヤのそれぞれを使用し、被溶接材としてJIS G 3106、SM490Aの鋼板を使用し、シールドガスとして100%CO2、流量25リットル/分により次の(1)〜(3)の各溶接試験評価を行った。
【0036】
(1)立向上進性の評価
表5に示す方法で、溶接電流を順次増加させて立向上進でのビード垂れ性試験を行い、立向上進性を評価した。
【0037】
【表5】
【0038】
その評価基準は次のとおりである。
溶接電流が300Aより高く320Aまで溶接が可能であるもの:◎印
溶接電流が260Aより高く300Aまで溶接が可能であるもの:○印
溶接電流が220Aより高く260Aまで溶接が可能であるもの:△印
溶接電流が220A未満で溶接が可能であるもの:×印
【0039】
(2)溶接作業性及びスラグ剥離性の評価
溶接作業性の評価を、立向上進すみ肉及び立向下進すみ肉での各溶接作業性で代表させ、それぞれを各スパッタ発生量の官能評価で行い、同時にスラグ剥離性について評価した。各評価基準は次のとおりである。
(2−1)溶接作業性の評価
スパッタ発生量が少ないもの:○印
スパッタ発生量がやや多いもの:△印
(2−2)スラグ剥離性の評価
スラグ剥離性が良好なもの:○印
スラグ剥離性が不良なもの:△印
【0040】
(3)溶接金属の衝撃性能の評価
JIS G 3106(SM490A)に該当する表6に示す成分組成を有する供試鋼板を使用し、JIS Z 3313に規定されている全溶着金属についての試験方法に準じ、表7に示す試験方法で行った。
【0041】
【表6】
【0042】
【表7】
【0043】
評価基準は次のとおりである。
シャルピー衝撃試験による吸収エネルギーが60J以上90J未満のもの:○印
シャルピー衝撃試験による吸収エネルギーが60J未満のもの:△印
上述した各溶接試験の評価結果を表8及び9に示す。
【0044】
【表8】
【0045】
【表9】
【0046】
比較例1は、TiO2のみがその下限値を外れているので、立向上進性のみが劣り、比較例2は、TiO2のみがその上限値を外れているので、合金成分が少なくなり、Si含有量:0.40質量%及びMn含有量:2.0質量%をいずれも確保することができず、脱酸性能が劣っているため、溶接金属の衝撃特性が劣ると共に、脱酸不良による溶接欠陥が発生した。比較例3は、Na+Kは本発明の範囲内にあるが、Na/(Na+K)の値のみがその下限値を外れているので、アーク集中性が強く溶融温度が高くなり過ぎ、立向上進性が劣化する。比較例4は、Na+Kがその下限値を外れ、しかもNa/(Na+K)の値がその下限値を外れているので、アーク安定性が劣化して立向上進すみ肉及び立向下進すみ肉でのスパッタ発生量が増加していずれの溶接作業性も劣化し、またアーク集中性が強くなり、立向上進性が劣化している。比較例5は、Na+Kのみがその下限値を外れているので、アークの安定性が劣化し、立向上進すみ肉及び立向下進すみ肉でのスパッタ発生量が増加していずれの溶接作業性も劣化した。但し、その他の特性は良好であった。比較例6は、Na+Kは本発明の範囲内にあるが、Na/(Na+K)の値のみがその上限値を外れているので、立向下進すみ肉での溶接作業性が劣っている。比較例7は、Na+Kがその上限値を外れているので、アーク蒸気圧が増加し、立向上進すみ肉及び立向下進すみ肉でかえって大粒のスパッタが増加して、いずれの溶接作業性も劣化している。比較例8は、Na+K及びNa/(Na+K)の値共に上限値を外れているので、アーク蒸気圧が増加して立向上進すみ肉及び立向下進すみ肉でかえって大粒のスパッタが増加して、いずれの溶接作業性も劣化している。なお、ZrO2/(ZrO2+TiO2)の値が、本発明が具備すべき一層好ましい条件を満たしているので、立向上進性については特に優れている。比較例9は、Na+Kは本発明の範囲内にあるが、Na/(Na+K)の値のみがその上限値を外れているので、立向下進すみ肉での溶接作業性が劣っている。なお、ZrO2/(ZrO2+TiO2)の値が、本発明が具備すべき一層好ましい条件を満たしているので、立向上進性については特に優れている。
【0047】
比較例10及び11は、Na+Kは本発明の範囲内にあるが、Na/(Na+K)の値はその下限値を外れているので、いずれもアーク集中性が強く溶融温度が高くなり過ぎ、立向上進性が悪い。
【0048】
比較例12及び13は、いずれもNa/(Na+K)の値がその下限値を外れているので、アーク集中性が強く、そしてAl/(Al+Mg)の値がその下限値を外れているので、溶融金属の粘性が低く、これら両作用が相まって立向上進性が劣っている。更にAl+Mgがその下限値を外れているので、脱酸性能が劣り、溶接金属の衝撃性能が劣っている。比較例12の方は、更にTiO2がその下限値を外れているので、スラグ量が少なくなり、スラグの被包性が劣化するので、立向上進性が比較例13よりも更に劣り、また、立向上進すみ肉及び立向下進すみ肉でのスパッタ発生量が増加していずれの溶接作業性も劣化している。これに対して比較例13の方は、TiO2がその上限値を外れているので、補助脱酸剤としてのSi及びMnの合金元素を十分な量だけ配合することができず、そのため脱酸不良による溶接欠陥が発生した。
【0049】
比較例14及び15は、いずれもNa/(Na+K)の値がその下限値を外れているので、アーク集中性が強く、そしてAl/(Al+Mg)の値がその下限値を外れているので、溶融金属の粘性が低く、これら両作用が相まって立向上進性が劣っている。Al+Mgの値が下限値を外れており、脱酸性能が劣化し溶接金属の衝撃性能が劣っている。これら両比較例は比較例12と比較した場合、TiO2が本発明の範囲内にある点が相違しており、立向上進性が劣るのみで、その他の特性評価は良好となっている。なお、比較例14は、従来の全姿勢重視型ワイヤに該当し、立向上進性が十分でないものの例である。
【0050】
比較例16〜19は、いずれもNa/(Na+K)の値がその下限値を下回っているので、アーク集中性が強く立向上進性が劣化した。またAl/(Al+Mg)の値が上限値を外れているため立向下進でスパッタが増加した。これらのうち、▲1▼比較例16はAl+Mg及びAl/(Al+Mg)の値が共に各上限値を超えているので、アーク蒸気圧が増加し大粒のスパッタが増加して立向上進すみ肉及び立向下進すみ肉での溶接作業性の劣化が起こり、またスラグ剥離性が不良となっている。▲2▼比較例17は、Al/(Al+Mg)の値はその上限値を超えているが、Al+Mgは本発明の範囲内にあるので、比較例16と比較してアーク蒸気圧が低下し、大粒スパッタが軽減したために、立向上進すみ肉での溶接作業性は良好となっている。▲3▼比較例18は、Al+Mgがその下限値を下回っているので、脱酸性能が劣化し溶接金属の衝撃性能が不良であり、Al/(Al+Mg)の値がその上限値を超えているので立向下進すみ肉での溶接作業性が劣っている。▲4▼比較例19は、比較例17と同様Al/(Al+Mg)の値がその上限値を僅かではあるが超えているので、各特性の評価は比較例17と同じになっている。なお、比較例17は、従来の立向上進重視型ワイヤに該当し、立向下進すみ肉での溶接作業性、スラグ剥離性及び溶接金属の衝撃性能が十分でないものの例である。
【0051】
比較例20〜26は、いずれもAl+Mg及びAl/(Al+Mg)の値のうちいずれか一方又は両方が、本発明における各規定値から外れている場合である。これらのうち、▲1▼比較例20及び21は、Al/(Al+Mg)の値のみがその下限値を外れているので、溶接金属の粘性が低下し、立向上進性が劣っている。▲2▼比較例22は、Al+Mgのみがその上限値を超えているので、アーク蒸気圧が増加し大粒のスパッタが増加して立向上進すみ肉及び立向下進すみ肉での溶接作業性が劣化している。なお、ZrO2/(ZrO2+TiO2)の値が、本発明が具備すべき一層好ましい条件を満たしているので、立向上進性については特に優れている。▲3▼比較例23は、Al+Mgがその上限値を超えていると同時に、Al/(Al+Mg)の値がその下限値を外れているので、アーク蒸気圧が増加し大粒のスパッタが増加して、立向上進すみ肉及び立向下進すみ肉での溶接作業性が劣化すると共に、溶接金属の粘性が低下し、立向上進性が劣っている。▲4▼比較例24は、Al/(Al+Mg)の値のみがその上限値を超えているので、立向下進でのスパッタ発生量が増加して立向下進すみ肉での溶接作業性が劣化すると共に、スラグの剥離性が不良となっている。なお、ZrO2/(ZrO2+TiO2)の値が、本発明が具備すべき一層好ましい条件を満たしているので、立向上進性については特に優れている。▲5▼比較例25は、Al+Mg及びAl/(Al+Mg)の値が共に各上限値を超えているので、アーク蒸気圧が増加し大粒のスパッタが増加して立向上進すみ肉及び立向下進すみ肉での溶接作業性の劣化が起こり、またスラグ剥離性が不良となっている。なお、ZrO2/(ZrO2+TiO2)の値が、本発明が具備すべき一層好ましい条件を満たしているので、立向上進性については特に優れている。▲6▼比較例26は、Al+Mgのみがその下限値を外れているので、脱酸性能が劣化し衝撃性能が劣っている。なお、ZrO2/(ZrO2+TiO2)の値が、本発明が具備すべき一層好ましい条件を満たしているので、立向上進性については特に優れている。
【0052】
上述したとおり、比較例1〜26は、いずれもTiO2、Na+K、Na/(Na+K)の値、Al+Mg及びAl/(Al+Mg)の値のうち、少なくとも1つが本発明の規定を外れているので、立向上進性、立向上進すみ肉及び立向下進すみ肉での溶接作業性、スラグ剥離性並びに溶接金属の衝撃性能の全ての溶接特性が良好であるものは、上記比較例の中にはない。
【0053】
これに対して、実施例2〜5、8〜17は、いずれも上記本発明の規定を全て満たしているので、上記全ての溶接特性が良好である。そして、これらのうち、実施例5及び8〜17は、上記本発明の全ての規定に加えて、更にZrO2/(ZrO2+TiO2)の値が、本発明が具備すべき一層好ましい条件を満たしているので、立向上進性が特に優れている。
【0054】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、立向上進以外の溶接での溶接作業性、スラグ剥離性及び溶接金属の衝撃性能を良好な水準に維持しつつ、立向上進性を向上させることができ、全姿勢溶接に適したチタニヤ系アーク溶接用フラックス入りワイヤを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るワイヤ中のNa及びKの総換算含有量並びにこの総換算含有量に対するNaの換算含有量の比率に関する規定を満たすためのNa及びKの各換算含有量の規定範囲を図示するグラフである。
【図2】本発明に係るワイヤ中のAl及びMgの総換算含有量並びにこの総換算含有量に対するAlの換算含有量の比率に関する規定を満たすためのAl及びMgの各換算含有量の規定範囲を図示するグラフである。
【図3】本発明に係るワイヤに一層の立向上進性の向上を付与するためのZrO2+TiO2含有量に対するZrO2含有量の比率に関する規定を満たすためのZrO2及びTiO2の各含有量の規定範囲を図示するグラフである。
Claims (2)
- 金属製外皮にフラックスを充填してなるチタニヤ系アーク溶接用フラックス入りワイヤにおいて、ワイヤ全質量あたり、TiO2:4.0乃至7.0質量%、Na+K(但し、Na及びKが化合物又は合金の形態で存在する場合はNa及びKに換算した含有量(質量%)の総量):0.08乃至0.15質量%、及びAl+Mg(但し、Al及びMgが化合物又は合金の形態で存在する場合はAl及びMgに換算した含有量(質量%)の総量):0.60乃至1.30質量%を含有し、Na及びKは、夫々化合物又は合金の形態で存在する場合はNa及びKに換算した含有量(質量%)で、Na/(Na+K)の値が0.38乃至0.45、Al及びMgは、夫々化合物又は合金の形態で存在する場合はAl及びMgに換算した含有量(質量%)で、Al/(Al+Mg)の値が0.40乃至0.60を満足することを特徴とするチタニヤ系アーク溶接用フラックス入りワイヤ。
- 更に、ZrO2を、ワイヤ全質量当たりの含有量(質量%)で、ZrO2/(ZrO2+TiO2)の値が、0.07乃至0.10となるように含有することを特徴とする請求項1に記載のチタニヤ系アーク溶接用フラックス入りワイヤ。
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