JP3824907B2 - 電力変換装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、自己消弧素子を用いた電力変換装置の直流短絡時の自己消弧素子の保護に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の電力変換装置としては、例えばIPEC−Tokyo(1983年)第882頁から第893頁のPROTECTION OF VOLTAGE SOURCEINVERTERSに紹介されており、この中のFig6に示されているように直流回路に還流ダイオードつきのリアクトルを挿入し、変換器を構成する自己消弧素子およびゲート回路の異常等に起因して直流短絡が発生した場合に短絡電流の立ち上がりを抑制する方式としていた。この場合に部品寸法の大型化、ひいてはコストアップを招くという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
直流部のリップル抑制のために直流コンデンサを接続したコンバータ及びインバータにおいて、変換器内の自己消弧素子が誤動作または一部破損し、直流短絡を生じた場合に直流コンデンサの放電電流が直流短絡相の素子に流れ、当該相の素子を全て破損させてしまうという問題があった。
【0004】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、直流短絡時に直流コンデンサから電力変換器を通して放電される短絡電流から確実に自己消弧素子を保護することができる電力変換装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る電力変換装置は、直流コンデンサと第1の自己消弧素子を使用した第1のスイッチ手段との直列接続体からなる直流回路、および第2の自己消弧素子を使用した複数のアームで構成され上記直流回路に接続されて直流電力を交流電力に変換する直流交流変換手段を備え、上記アームの故障で生じる直流短絡時に健全アームに流れる短絡電流を上記第1の自己消弧素子で抑制する電力変換装置において、
上記第1および第2の自己消弧素子として電圧駆動型自己消弧素子を使用し、運転時における上記第1の自己消弧素子の通電責務が上記第2の自己消弧素子の通電責務より低いことを考慮して上記第1の自己消弧素子のオンゲート電圧を上記第2の自己消弧素子のオンゲート電圧より低く設定することにより、上記第1の自己消弧素子による短絡電流抑制効果を増大せしめたものである。
【0006】
また、この発明に係る電力変換装置は、直流コンデンサと第1の自己消弧素子を使用した第1のスイッチ手段との直列接続体からなる直流回路、および第2の自己消弧素子を使用した複数のアームで構成され上記直流回路に接続されて直流電力を交流電力に変換する直流交流変換手段を備え、上記アームの故障で生じる直流短絡時に健全アームに流れる短絡電流を上記第1の自己消弧素子で抑制する電力変換装置において、
上記第1および第2の自己消弧素子をほぼ同一の電流容量を有する電圧駆動型自己消弧素子を使用したものとし、運転時における上記第1の自己消弧素子の通電責務が上記第2の自己消弧素子の通電責務より低いことを考慮して上記第1の自己消弧素子を構成する素子並列数を上記第2の自己消弧素子を構成する素子並列数より少なく設定することにより、上記第1の自己消弧素子による短絡電流抑制効果を増大せしめたものである。
【0007】
また、この発明に係る電力変換装置の第1のスイッチ手段はその第1の自己消弧素子と逆並列に接続されたダイオードを備えたものとし、交流電源に接続され交流電力を直流電力に変換して直流回路に供給する交流直流変換手段を備えたものである。
【0008】
また、この発明に係る電力変換装置は、その第1のスイッチ手段の電圧を検出する第1の電圧検出手段を備え、この第1の電圧検出手段の出力が所定の設定値を越えたとき、上記第1のスイッチ手段の第1の自己消弧素子および直流交流変換手段の第2の自己消弧素子をオフするようにしたものである。
【0009】
また、この発明に係る電力変換装置は、その第1のスイッチ手段と並列に接続された第1の放電抵抗を備え、上記第1のスイッチ手段の第1の自己消弧素子をオフするとともに直流交流変換手段の第2の自己消弧素子をオンすることにより、直流コンデンサの電荷を上記第1の放電抵抗を介して放電するようにしたものである。
【0010】
また、この発明に係る電力変換装置は、その第1のスイッチ手段と並列に接続された第1の放電抵抗、および直流回路の端子間に接続された、第3の自己消弧素子を使用した第2のスイッチ手段と第2の放電抵抗との直列接続体を備え、上記第1のスイッチ手段の第1の自己消弧素子をオフするとともに上記第2のスイッチ手段の第3の自己消弧素子をオンすることにより、直流コンデンサの電荷を上記第1および第2の放電抵抗を介して放電するようにしたものである。
【0011】
また、この発明に係る電力変換装置は、その直流コンデンサの電圧を検出する第2の電圧検出手段、および直流回路の端子間に接続された、第3の自己消弧素子を使用した第2のスイッチ手段と第2の放電抵抗との直列接続体を備え、
交流電源により上記直流コンデンサをその定格直流電圧に充電する場合、上記第1のスイッチ手段の第1の自己消弧素子をオン、上記第2のスイッチ手段の第3の自己消弧素子をオフにした状態で上記交流電源を印加して上記直流コンデンサの充電を開始し、上記第2の電圧検出手段の出力が上記定格直流電圧より所定量高い所定の設定値を越えたとき上記第2のスイッチ手段の第3の自己消弧素子をオンして上記直流コンデンサの電荷を上記第2の放電抵抗を介して放電させ、上記第2の電圧検出手段の出力が上記定格直流電圧まで下がったとき上記第2のスイッチ手段の第3の自己消弧素子をオフするようにしたものである。
【0012】
また、この発明に係る電力変換装置は、その交流直流変換手段の直流出力端と直列に接続され第4の自己消弧素子を使用した第3のスイッチ手段、およびこの第3のスイッチ手段と並列に接続された限流抵抗を備え、直流交流変換手段のアームが故障で直流短絡が発生した場合、上記第3のスイッチ手段の第4の自己消弧素子をオフすることにより交流電源からの続流を上記限流抵抗で抑制するとともに、上記交流電源により直流コンデンサを充電する場合、上記第3のスイッチ手段の第4の自己消弧素子をオフすることにより上記交流電源からの充電電流を上記限流抵抗で抑制するようにしたものである。
【0013】
また、この発明に係る電力変換装置の直流回路は、P、C、Nの3端子を備え、上記端子P、C間にP側の直流コンデンサおよび第1のスイッチ手段を、上記端子C、N間にN側の直流コンデンサおよび第1のスイッチ手段を備え、直流交流変換手段は、上記端子P、N間に接続された、それぞれ第2の自己消弧素子と逆並列接続されたダイオードとからなる第1〜第4アームの直列接続体と、上記第1、第2アームの接続点および第3、第4アームの接続点と上記端子Cとの間に接続された第1、第2クランプダイオードとからなり、上記第2、第3アームの接続点から交流出力を得る3レベル変換手段である。
【0014】
また、この発明に係る電力変換装置は、そのP側およびN側の第1のスイッチ手段はその第1の自己消弧素子に逆並列接続されたダイオードを備えたものとし、交流電源に接続され交流電力を直流電力に変換して直流回路に供給する交流直流変換手段を備え、上記交流直流変換手段は、直流回路の端子P、C、Nに対応する3個の出力端子を備え、上記端子P、C間および端子C、N間にそれぞれ直流電圧を出力するものである。
【0015】
また、この発明に係る電力変換装置は、そのP側およびN側の第1のスイッチ手段の電圧を検出するP側およびN側の第1の電圧検出手段を備え、上記P側またはN側の第1の電圧検出手段の出力が所定の設定値を越えたとき、上記両第1のスイッチ手段の第1の自己消弧素子および直流交流変換手段の第1〜第4アームの第2の自己消弧素子をオフするようにしたものである。
【0016】
また、この発明に係る電力変換装置は、そのP側およびN側の直流コンデンサの電圧を検出するP側およびN側の第2の電圧検出手段、および直流回路の端子P、C間およびC、N間に接続された、P側およびN側の第3の自己消弧素子を使用した第2のスイッチ手段と第2の放電抵抗との直列接続体を備え、
交流電源により上記両直流コンデンサをその定格直流電圧に充電する場合、上記両第1のスイッチ手段の第1の自己消弧素子をオン、上記両第2のスイッチ手段の第3の自己消弧素子をオフにした状態で上記交流電源を印加して上記両直流コンデンサの充電を開始し、P側およびN側のそれぞれにおいて、上記第2の電圧検出手段の出力が上記定格直流電圧より所定量高い所定の設定値を越えたとき上記第2のスイッチ手段の第3の自己消弧素子をオンして上記直流コンデンサの電荷を上記第2の放電抵抗を介して放電させ、上記第2の電圧検出手段の出力が上記定格直流電圧まで下がったとき上記第2のスイッチ手段の第3の自己消弧素子をオフするようにしたものである。
【0017】
また、この発明に係る電力変換装置は、そのP側およびN側の第2の電圧検出手段の出力差が零になったとき充電完了信号を出力する電圧差検出手段、および上記第2の電圧検出手段の出力のいずれかが直流コンデンサの定格直流電圧より低い所定の設定値を越えた時点から所定の設定時間が経過するまで上記電圧差検出手段の出力を停止させる出力停止手段を備えたものである。
【0018】
また、この発明に係る電力変換装置は、その交流直流変換手段のP側およびN側の直流出力端のそれぞれと直列に接続され第4の自己消弧素子を使用したP側およびN側の第3のスイッチ手段、およびこの両第3のスイッチ手段のそれぞれと並列に接続されたP側およびN側の限流抵抗を備え、直流交流変換手段のアームが故障で直流短絡が発生した場合、上記両第3のスイッチ手段の第4の自己消弧素子をオフすることにより交流電源からの続流を上記限流抵抗で抑制するとともに、上記交流電源によりP側およびN側の直流コンデンサを充電する場合、上記両第3のスイッチ手段の第4の自己消弧素子をオフすることにより上記交流電源からの充電電流を上記両限流抵抗で抑制するようにしたものである。
【0019】
また、この発明に係る電力変換装置は、そのP側およびN側の第1のスイッチ手段のそれぞれと並列に接続されたP側およびN側の第1の放電抵抗を備え、上記両第1のスイッチ手段の第1の自己消弧素子をオフするとともに直流交流変換手段の第1〜第4アームの第2の自己消弧素子をオンすることにより、P側およびN側の直流コンデンサの電荷を上記両第1の放電抵抗を介して放電するようにしたものである。
【0020】
また、この発明に係る電力変換装置は、そのP側およびN側の第1のスイッチ手段のそれぞれと並列に接続されたP側およびN側の第1の放電抵抗を備え、直流交流変換手段の第1および第2クランプダイオードのそれぞれと逆並列接続された第5の自己消弧素子を備え、上記両第1のスイッチ手段の第1の自己消弧素子をオフするとともに上記直流交流変換手段の第1、第4アームの第2の自己消弧素子および上記第5の自己消弧素子をオンすることにより、P側およびN側の直流コンデンサの電荷を上記両第1の放電抵抗を介して放電するようにしたものである。
【0021】
また、この発明に係る電力変換装置の交流直流変換手段は、直流回路の端子P、N間に接続された、それぞれ第6の自己消弧素子と逆並列接続されたダイオードとからなる第1〜第4アームの直列接続体と、上記第1、第2アームの接続点および第3、第4アームの接続点と上記直流回路の端子Cとの間に接続された第1、第2クランプダイオードとからなり、上記第2、第3アームの接続点に交流入力を得る3レベル変換手段である。
【0022】
また、この発明に係る電力変換装置は、その直流交流変換手段のP側またはN側の直流短絡が生じた場合、P側およびN側の第1のスイッチ手段の第1の自己消弧素子をオフ、交流直流変換手段の全相第1、第4アームの第6の自己消弧素子をオフ、全相第2、第3アームの第6の自己消弧素子をオンすることにより、直流短絡が生じていない極性側の直流コンデンサが過充電されることを防止するようにしたものである。
【0023】
また、この発明に係る電力変換装置は、その交流直流変換手段の第1および第2クランプダイオードのそれぞれと逆並列接続された第7の自己消弧素子を備え、直流交流変換手段のP側またはN側の直流短絡が生じた場合、P側およびN側の第1のスイッチ手段の第1の自己消弧素子をオフ、上記交流直流変換手段の全相第1、第4アームの第6の自己消弧素子をオフ、全相第2、第3アームの第6の自己消弧素子をオン、上記第7の自己消弧素子をオンすることにより、直流短絡が生じていない極性側の直流コンデンサが過充電されることを防止するようにしたものである。
【0024】
また、この発明に係る電力変換装置は、そのP側およびN側の第1のスイッチ手段のそれぞれと並列にP側およびN側の第1の放電抵抗を備え、装置の運転停止後、交流電源と交流直流変換手段との接続を断つとともに、上記両第1のスイッチ手段の第1の自己消弧素子をオフ、上記交流直流変換手段の第1〜第4アームの第6の自己消弧素子をオンすることにより、P側およびN側の直流コンデンサを上記両第1の放電抵抗を介して放電するようにしたものである。
【0025】
また、この発明に係る電力変換装置は、そのP側およびN側の第1のスイッチ手段のそれぞれと直列にかつ上記第1のスイッチ手段の第1の自己消弧素子と逆極性に接続された第8の自己消弧素子と逆並列接続されたダイオードとからなるP側およびN側の第4のスイッチ手段、およびこれら両第4のスイッチ手段のそれぞれと並列に接続されたP側およびN側の第3の放電抵抗を備え、交流電源によりP側およびN側の直流コンデンサを充電する場合、交流直流変換手段の第1〜第4アームの第6の自己消弧素子をオフ、上記両第4のスイッチ手段の第8の自己消弧素子をオフすることにより、上記交流直流変換手段の第1〜第4アームのダイオード、上記両第1のスイッチ手段のダイオード、および上記両第3の放電抵抗を介して上記両直流コンデンサを充電し、充電が完了すると、上記両第4のスイッチ手段の第8の自己消弧素子をオンするようにしたものである。
【0026】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図に基づいて説明する。図1において、1は、交流直流変換手段としての第1の電力変換器(コンバータ)で、電源(交流電源)の交流電力を直流電力に変換し、直流回路の端子P、Nに接続される。図は、1相分のみ示す。2は、1相分のアーム2Uと2Xがそれぞれ電圧駆動型の自己消弧素子(第2の自己消弧素子)と逆並列接続されたダイオードとで構成された、直流交流変換手段としての第2の電力変換器(インバータ)で、この直流回路の端子P、Nに接続されて直流電力を交流電力に変換し、負荷に供給する。3は直流コンデンサ、4は電圧駆動型の自己消弧素子(第1の自己消弧素子)と逆並列接続されたダイオードとで構成された第1のスイッチで、この直流コンデンサ3と第1のスイッチ4とは、端子P、N間に直列に接続される。
【0027】
5はこの第1のスイッチ4のゲート回路であって、5aと5bはそれぞれオンゲートスイッチとオフゲートスイッチ、5cと5dはそれぞれオンゲート電源とオフゲート電源である。6Uと6Xはそれぞれ第2の電力変換器2のアーム2Uと2Xのゲート回路であって、6aと6bはそれぞれオンゲートスイッチとオフゲートスイッチ、6cと6dはそれぞれオンゲート電源とオフゲート電源である。
【0028】
次に動作について説明する。電圧駆動型自己消弧素子としてIGBTやMOSFETが代表的な素子であるが、第1のスイッチ4及び第2の電力変換器2は同じ定格容量のIGBTを適用した場合について示している。なお、第1のスイッチ4内IGBTは直流コンデンサ3が放電する際に通電し、直流コンデンサ3が充電する際には第1のスイッチ4内のダイオードが通電する向きに接続構成される。
第1の電力変換器1は具体的にはダイオード整流器で構成され、直流コンデンサ3の電圧Vcは電源の交流電圧を整流した電圧に維持されている。第2の電力変換器2が動作中は第1のスイッチ4内IGBTはゲート回路5のゲート信号S4によりオン状態にある。すなわち、ゲート信号S4がHの状態であり、ゲート回路5内オンゲートスイッチ5aが導通してオンゲート電源5cの電圧Vplが第1のスイッチ4内IGBTのゲート電圧Vgeになっている。一方、第2の電力変換器2のアーム2U、2X内IGBTのオンゲート電源6cの電圧はVp2であり、後述するように、Vpl<Vp2に設定されている。
【0029】
第2の電力変換器2のアーム2U、2X内IGBTが誤動作、一部破損等で同時に導通した場合には、図1の破線で示した経路で直流短絡電流Isが流れる。例えば、第2の電力変換器2のアーム2U内IGBTが破損して短絡を生じた場合には、第1のスイッチ4内IGBTのコレクタ電圧Vce4と第2の電力変換器2のアーム2X内IGBTのコレクタ電圧Vce2Xとの和が直流コンデンサ3の電圧Vcに対抗する形で直流短絡電流Isの値が決まる。すなわち、Vc=Vce4+Vce2Xとなる状態で直流短絡電流Isが制限される。
【0030】
ところで、IGBTに代表される電圧駆動型自己消弧素子には、コレクタ電流Icのゲート電圧依存特性が存在し、オンゲート電圧が高くなると、コレクタ電流Icは増加する特性を有する。これを自己消弧素子の通電損失特性から見ると、オンゲート電圧を下げると通電損失が増加する傾向となる。従って、常時スイッチング動作を行う第2の電力変換器2のIGBTは、そのターンオンスイッチング損失の増加を抑制するためにオンゲート電圧を高くする必要がある。
今回、発明者は、常時スイッチング動作を繰り返す第2の電力変換器2の自己消弧素子に比較し、第1のスイッチ4の自己消弧素子は常時オン状態で使用されスイッチング動作をしないため、すなわち、第1のスイッチ4の自己消弧素子の通電責務が第2の電力変換器2の自己消弧素子の通電責務より低いことに着目し、前者の素子のオンゲート電圧Vp1を後者の素子のオンゲート電圧Vp2より低く設定することにより、第1のスイッチ4の自己消弧素子のコレクタ電圧Vce4を大きくし、上述した式で決定される直流短絡電流Isの抑制効果を大幅に増大させることに成功した。
【0031】
この様子を更に図2を参照して説明する。Vp1<Vp2であることから、図2に示すように電圧駆動型自己消弧素子の特徴であるコレクタ電流Icのゲート電圧依存特性により、第1のスイッチ4内IGBTのコレクタ電圧Vce4と第2の電力変換器2のアーム2X内IGBTのコレクタ電圧Vce2Xとで電圧分担に差が生じる。これは、電圧駆動型自己消弧素子ではオンゲート電圧が高くなると、コレクタ電流Icは増加する特性を有することによる。この結果、Vce4>Vce2Xとなり、Vc=Vce4+Vce2Xの関係から決定される直流短絡電流Isが大幅に低減する。
図2中、一点鎖線で示す特性は、第1のスイッチ4が設けられていない場合のもので、この場合の直流短絡電流Isoに比較して、Vp1<Vp2に設定した第1のスイッチ4を備えることにより直流短絡電流が大きく減少していることが判る。この結果、第2の電力変換器2のアームの故障により直流コンデンサ3から流入する短絡電流で健全アームの自己消弧素子が破損する可能性が大幅に低減する。
【0032】
なお、図1においては、第1の電力変換器1として、簡単のため、ダイオード整流器で構成された他励式電力変換器を採用した場合について示したが、第2の電力変換器2と同じような自励式電力変換器であっても同様な効果を奏する。
【0033】
実施の形態2.
図3はこの発明の実施の形態2を示す直流短絡電流の特性図である。この実施の形態2は、運転時における第1のスイッチ4の自己消弧素子の通電責務が第2の電力変換器2のアームの自己消弧素子の通電責務より低いことを考慮して前者の素子並列数を後者の素子並列数より少なく設定することで、直流短絡電流を大幅に低減させるものである。
図1の実施の形態1においては、第1のスイッチ4と第2の電力変換器2のアーム素子が同じ定格容量を有する場合について説明したが、同じ定格容量の素子であっても、例えば、第1のスイッチ4の素子並列数が1個でオンゲート電圧をVpl(ケース1)とし、第2の電力変換器2内アームの素子並列数が2個でオンゲート電圧をVp2とした場合の各素子の電圧分担特性を図3の破線で示している。第1のスイッチ4の素子電圧Vce4と第2の電力変換器2のアーム2X内素子の電圧Vce2Xが、Vc=Vce4+Vce2Xの状態で直流短絡電流Isが制限される。ここで第1のスイッチ4を設けない場合にはVce2X=Vcとなり、一点鎖線で図示した直流短絡電流Isoになり、第1のスイッチ4を設けた場合に比べて2倍以上に直流短絡電流は増加する。
【0034】
次に第1のスイッチ4の素子並列数が1個でオンゲート電圧をVp2(ケース2)とした場合にも直流短絡電流の抑制効果が得られる。この場合、2点鎖線で示すように、Vc=Vce4’+Vce2X’の状態で直流短絡電流Is’に制限され、ケース2の場合にも第1のスイッチ4を設けない場合に比べて直流短絡電流は約1/2に大幅に低減できることが判る。
以上のように、ほぼ同一の電流容量の素子を使用し、第1のスイッチ4内の素子並列数を第2の電力変換器2のアーム内の素子並列数よりも少なく設定することで、直流短絡電流を大幅に抑制でき、第2の電力変換器2内アームの素子の2次的破損を防止できる。
この場合、両素子のオンゲート電圧をVp1<Vp2に設定すれば、図3のケース1で示したように、直流短絡電流の抑制効果は一層増大する。
【0035】
実施の形態3.
図4はこの発明の実施の形態3を示す電力変換装置で、特にその直流短絡保護の制御方式に関するものである。図において、7は第1のスイッチ4のコレクタ電圧Vce4を検出する第1の電圧検出器、8はこの第1の電圧検出器7からの出力信号vce4に基づいて第1のスイッチ4及び第2の電力変換器2アーム内素子のゲートを制御する直流短絡制御回路である。第1の電圧検出器7の出力信号vce4は比較器8aで基準電圧vcerと比較される。ここで、この基準電圧vcerは、図2および図3に示すVceRに相当する電圧であって、直流短絡が発生したときの第1のスイッチ4内素子のコレクタ電圧Vce4と第2の電力変換器2アーム内素子のコレクタ電圧Vce2Xとの間の適切な値に設定される。この比較器8aの出力は上位の制御回路(図示せず)から与えられる第1のスイッチ4のゲート指令信号S4’とAND回路8bでAND演算され、保持回路8cに与えられる。この保持回路8cの出力は、AND回路8d,8e、8fに与えられ、上位の制御回路(図示せず)から与えられるゲート指令信号S4’、第2の電力変換器2のアーム2Uおよび2X内素子のゲート指令信号S2U、およびS2XとAND演算される。このAND回路8d、8e、8fの出力信号S4、S2U、S2Xはそれぞれゲート回路5、6U、6Xに与えられる。
【0036】
次に動作について説明する。
破線の経路で示す直流短絡電流Isが流れると、図2および図3に示す電圧分担特性に従い、第1のスイッチ4内IGBTのコレクタ電圧Vce4が大きくなり、その電圧値が基準電圧値vcerを越えると、比較器8aの出力はHに反転する。一方、第1のスイッチ4内素子は通常導通しているので、ゲート指令信号S4’はHであり、AND回路8bの出力もHに反転して保持回路8cの出力はHからLに反転した状態で保持される。その結果、ゲート信号S4、S2U、S2Xはすべて強制的にL状態に保持され、それぞれゲート回路5、6U、6Xを経由してそれぞれ第1のスイッチ4、第2の電力変換器2のアーム2Uおよび2X内素子をオフする。
なお、図4では、第2の電力変換器2アーム内素子として、簡単のため、1相分しか図示していないが、当然ながら他相の健全素子も同時にオフすることは言うまでもない。
また、図4において、第1の電力変換器1として、簡単のため、ダイオード整流器で構成された他励式電力変換器の場合について示したが、第2の電力変換器2と同じような自励式電力変換器であってもよく、直流短絡が発生した場合には直流短絡制御回路8により、オフすると、同様な効果を奏する。
【0037】
以上のように、第1のスイッチ4の電圧を監視して直流短絡の発生を検出し、第1のスイッチ4及び第2の電力変換器2の全アーム内素子をオフすることにより、速やかに直流短絡電流を遮断できるので、信頼性が高く、また安価に直流短絡保護が行える。
【0038】
実施の形態4.
図5はこの発明の実施の形態4を示す電力変換装置で、実施の形態1に付随するものであって、特に直流コンデンザ3の放電方式に関するものである。図において、9は第1の放電抵抗であって、第1のスイッチ4の両端に接続される。放電指令信号SDSがHになると、NOT回路10を介して第1のスイッチ4のゲート信号S4はLになり、第1のスイッチ4をオフする。一方、第2の電力変換器2内の1相分のみのアーム、例えば2Uと2X内素子を同時にオンする。その結果、破線の経路で放電電流IDSが流れて直流コンデンサ3を放電できる。ここで、第2の電力変換器2内の1相分のみオンするようにしている理由は、たとえば負荷として自然減速中のモータが接続された状態では、第2の電力変換器2の全相を同時にオンすると、第2の電力変換器2はモータを短絡することになり、モータの残留起電力により、交流短絡電流が流れるので、これを抑制するためである。
【0039】
以上のように、第1のスイッチ4の両端に第1の放電抵抗9を接続し、第1のスイッチ4をオフするとともに第2の電力変換器2の1相分のみのアーム内素子をオンするようにしたので、信頼性が高く、また安価な放電手段が得られる。
なお、モータ等回転機でなく、エネルギーを蓄積することがない負荷の場合は、第2の電力変換器2の全相の素子をオンするようにしてもよい。
【0040】
実施の形態5.
図6はこの発明の実施の形態5を示す電力変換装置で、実施の形態1に付随するものであって、特に直流コンデンサ3の充電方法に関するものである。図において、11は電源側の開閉器、12はこの開閉器11と第1の電力変換器1との間に接続されるリアクトル、13と14は端子P、N間に互いに直列に接続された第2の放電抵抗と第2のスイッチ(第3の自己消弧素子を使用)、16はこの第2のスイッチ14の両端に並列接続された第3の電圧検出器、17は第2のスイッチ14を制御する充電制御回路、18は直流コンデンサ3の両端に並列接続された第2の電圧検出器である。
【0041】
次に動作について説明する。第1のスイッチ4のゲート信号S4はオン指令状態で第1のスイッチ4がオン状態であるときに、開閉器11を投入すると、リアクトル12及び第1の電力変換器1を介して、破線の経路で示される直流コンデンサ3の充電電流Ichが流れる。このときの直流コンデンサ3の電圧Vc及び電流Ichの動作波形を図7(a)および(b)に示す。図において、第2のスイッチ14がない場合には一点鎖線で示すように、リアクトル12と直流コンデンサ3の共振現象により、直流コンデンサ3は電源電圧のピーク値の約2倍まで充電されるために、第1及び第2の電力変換器1及び2の素子を破損する可能性が生じる。そこでこの過充電を抑制するために、第2の放電抵抗13と第2のスイッチ14を設けている。直流コンデンサ3の電圧Vcが図7(a)に示すような直流定格電圧に相当する電圧レベルV2を越え、この電圧レベルV2よりも少し高い値に設定した電圧レベルVlに達した時刻tlで第2のスイッチ14をオンして直流コンデンサ3の充電電圧Vcを実線波形で示すように抑制する。
【0042】
具体的な制御方法は、充電制御回路17において、第2及び第3の電圧検出器18及び16の出力信号vc及びvce14を比較器17a及び17bで電圧レベルVlに相当する電圧基準vlrと比較し、この電圧基準vlrを越えるとOR回路17dを介して保持回路17eでその出力信号S14がHに保持され、ゲート回路15を介して第2のスイッチ14をオンする。
次に放電電流IRにより、直流コンデンサ3の電圧Vcが減衰して電圧レベルV2になると、第2の電圧検出器18の出力信号vcと電圧レベルV2に相当する電圧基準v2rを比較器17cで比較して保持回路17eをリセットする。このとき、その出力信号S14がLに反転して第2のスイッチ14をオフする。
なお、リアクトル12の代わりに変圧器が設けられてあってもよく、また第1の電力変換器1は自励式であっても同様な効果を奏する。
【0043】
以上のように、直流回路の端子P、N間に第2の放電抵抗13と第2のスイッチ14との直列接続体を設け、直流コンデンサ3の電圧が直流定格電圧より少し高い設定値を越えると、第2のスイッチ14をオンし、直流コンデンサ3の電圧が減衰して直流定格電圧まで減衰すると第2のスイッチ14をオフするように制御することにより、直流コンデンサ3の過充電が抑制でき、信頼性が高く、また安価な充電手段が得られる。
なお、図6では、第2の電圧検出器18と第3の電圧検出器16を用いて直流コンデンサ3の電圧を検出しその検出の信頼性を上げているが、簡単に、第2の電圧検出器18のみを用いて直流コンデンサ3の電圧を検出するようにしてもよい。
【0044】
実施の形態6.
図8はこの発明の実施の形態6を示す電力変換装置で、実施の形態1に付随するものであって、特に直流コンデンサ3の放電方式に関するものである。図5に示す実施の形態4が第2の電力変換器2を利用して直流コンデンサ3を放電させているのに対して、第1のスイッチ4に並列に第1の放電抵抗9を備え、また端子P、N間に接続された第2の放電抵抗13と第2のスイッチ14を利用して直流コンデンサ3を放電するものである。
【0045】
次に動作について説明する。開閉器11、第2の電力変換器2及び第1のスイッチ4をオフにした状態で、第2のスイッチ14をオンすると、一点鎖線の経路で放電電流IDSが流れて直流コンデンサ3を放電する。このときの放電時間は第1の放電抵抗9の抵抗値を変えることにより調整できる。
図5の実施の形態4の場合は、第2の電力変換器2の全アーム内素子の一斉点弧が必要であり、その動作に高い信頼性が必要となるが、この実施の形態6では、第2のスイッチ14の第3の自己消弧素子のみを点弧すれば足り、直流コンデンサ3の放電動作がより簡便確実になされる。
なお、リアクトル12の代わりに変圧器が設けられてあってもよく、また第1の電力変換器1は自励式であっても同様な効果を奏する。
【0046】
以上のように、第1のスイッチ4をオフにした状態で、第2のスイッチ14をオンして直流コンザンサ3を第1及び第2の放電抵抗9及び13を介して放電するようにしたので、放電時間を調整でき、信頼性が高く、また安価な放電手段が得られる。
【0047】
実施の形態7.
図9はこの発明の実施の形態7を示す電力変換装置であって、実施の形態1では第2の電力変換器2が端子P、Nを有する2レベルインバータに適用した場合について説明したが、この実施の形態7は、直流回路として端子P、C、Nを有する3レベルインバータへ適用したものである。図において、20は変圧器であって、2次側と3次側が30゜の位相差を有する多相変圧器で構成され、それぞれP側の第1の電力変換器1PとN側の第1の電力変換器1Nに接続されて、いわゆる12相整流回路を構成する。このP側及びN側の第1の電力変換器1P及び1Nは直列接続されて、両端が端子P、Nに、中間接続点が端子Cに接続される。2Aは3レベルインバータで構成された第2の電力変換器であって、電圧駆動型自己消弧素子からなるアームT1〜T4で1相分が構成される。このアームTl〜T4は具体的には逆並列に接続されたダイオードを有するIGBTであって、端子P、N間に直列接続される。CDlおよびCD2はクランプダイオードであって、アームTlとT2との中間点とアームT3とT4との中間点との間に直列接続され、このクランプダイオードCDlとCD2との中間点は端子Cに接続される。
【0048】
3Pと4PはそれぞれP側の直流コンデンサとP側の第1のスイッチであって、端子P、C間に直列接続される。3Nと4NはそれぞれN側の直流コンデンザとN側の第1のスイッチであって、端子C、N間に直列接続される。7P及び7NはP側及びN側の第1の電圧検出器であって、それぞれP側及びN側の第1のスイッチ4P及び4Nに並列接続される。5P及び5Nはゲート回路であって、それぞれP側及びN側の第1のスイッチ4P及び4Nのゲートに接続され、実施の形態1のゲート回路5と同じ構成機能を有する。6Tl〜6T4はゲート回路であって、それぞれ第2の電力変換器2AのアームTl〜T4内素子のゲートに接続され、実施の形態1のゲート回路6U、6Xと同じ構成機能を有する。19は直流短絡制御回路であって、実施の形態3の直流短絡制御回路8とほぼ同様の機能を有する。
【0049】
次に動作について説明する。第2の電力変換器2AのアームTl〜T3内素子が導通し、直流端子P、C間で直流短絡が発生した場合には破線の経路で直流短絡電流Isが流れる。このとき、P側の第1のスイッチ4Pのコレクタ電圧Vce4Pが増加し、図2で示すようにVceRを越えると、直流短絡制御回路19の比較器19aの出力がHに反転し、保持回路19eの出力はLの状態に保持され、P側及びN側の第1のスイッチ4P及び4Nと第2の電力変換器2AのアームTl〜T4内素子をオフする。また、第2の電力変換器2AのアームT2〜T4内素子が導通し、直流端子C、N間で直流短絡が発生した場合にはN側の第1のスイッチ4Nのコレクタ電圧Vce4Nが増加し、図2で示すようにVceRを越えると、直流短絡制御回路19の比較器19bの出力がHに反転し、保持回路19eの出力はLの状態に保持され、P側及びN側の第1のスイッチ4P及び4Nと第2の電力変換器2AのアームTl〜T4内素子をオフする。また、第2の電力変換器2AのアームTl〜T4内素子が導通し、直流端子P、N間で直流短絡が発生した場合にはP側及びN側の第1のスイッチ4P及び4Nのコレクタ電圧Vce4P及びVce4Nが増加し、図2で示すようにVceRを越えると、直流短絡制御回路19の比較器19a及び19bの出力がHに反転し、保持回路19eの出力はLの状態に保持され、P側及びN側の第1のスイッチ4P及び4Nと第2の電力変換器2AのアームTl〜T4内素子をオフする。
【0050】
なお、図9では簡単のため、変圧器20とP側及びN側の第1の電力変換器1P及び1Nで12相整流回路を構成したものを示したが、24相以上の多相整流回路を構成したものであってもよく、同様の効果を奏する。
以上のように、P側及びN側の第1のスイッチ4P及び4Nの電圧を監視して直流短絡の発生を検出し、P側及びN側の第1のスイッチ4P及び4Nと第2の電力変換器2Aの全アーム内素子をオフすることにより、速やかに直流短絡電流を遮断できるので、信頼性が高く、また安価に直流短絡保護が行える。
【0051】
実施の形態8.
図10はこの発明の実施の形態8を示す電力変換装置で、実施の形態7に付随するものであって、特にP側及びN側の直流コンデンザ3P及び3Nの充電方式に関するものである。図において、13Pと14Pは端子P、C間に直列接続されたP側の第2の放電抵抗とP側の第2のスイッチ、16PはこのP側の第2のスイッチ14Pの両端に並列接続されたP側の第3の電圧検出器、18PはP側の直流コンデンサ3Pの両端に並列接続されるP側の第2の電圧検出器である。13Nと14Nは端子C,N間に直列接続されたN側の第2の放電抵抗とN側の第2のスイッチ、16NはこのN側の第2のスイッチ14Nの両端に並列接続されたN側の第3の電圧検出器、18NはN側の直流コンデンサ3Nの両端に並列接続されたN側の第2の電圧検出器である。17P及び17NはP側及びN側の第2のスイッチ14P及び14Nを制御する充電制御回路である。21は充電完了検出回路である。
【0052】
次に動作について説明する。P側及びN側の第1のスイッチ4P及び4Nのゲート信号S4はオン指令状態でP側及びN側の第1のスイッチ4P及び4Nがオン状態であるときに、開閉器11を投入すると、変圧器20及びP側及びN側の第1の電力変換器1P及び1Nを介して、破線の経路で示されるP側及びN側の直流コンデンサ3P及び3Nの充電電流Ichが流れる。このときのP側及びN側の直流コンデンサ3P及び3Nの電圧Vcの動作波形を図11に示す。変圧器20の2次と3次の電圧は30゜の位相差を有するために、図に示すようにP側及びN側の直流コンデンサ3P及び3Nの電圧VcP及びVcNは時間変化が異なったものとなる。
そのためにP側及びN側の第2のスイッチ14P及び14Nは実施の形態5で説明した充電制御回路17と同じ動作機能を有する充電制御回路17P及び17Nにより、個別に制御される。充電完了検出回路21はP側及びN側の直流コンデンサ3P及び3Nの電圧VcP及びVcNが一致したことを検出する一致検出回路21aを有し、一致すればその出力信号S21cはHになる。ここで、この一致検出回路21aは、例えば減算器21bと0レベル検出器21cで構成される。また図11に示すような運転可能な直流電圧の下限レベルの電圧V3rを越えたことを検出する比較器21e及び21f、この比較器21e及び21fの出力信号により、OR回路21gを介して遅延信号S21hを出力する遅延回路21hを有する。
【0053】
次に充電完了検出回路21の動作を図11に基づいて説明する。P側及びN側の直流コンデンサ3P及び3Nの電圧VcP及びVcNのいずれかがV3を越えた時刻tlでOR回路21gの出力信号S21gはHになり、遅延回路21hの出力信号S21hは時刻tlから遅延時間tdだけ遅れた時刻t5にHになる。充電制御回路17P及び17Nの出力信号S15P及びS15Nはそれぞれ時刻t2〜t6および時刻t3〜t7の期間にHになり、それぞれP側及びN側の第2のスイッチ14P及び14Nをオンする。P側及びN側の直流コンデンザ3P及び3Nの電圧VcP及びVcNの差電圧△Vcは図示のようになり、時刻t4で一瞬、Hになるので、遅延回路21hにより、過渡的な一致検出を殺している。21kはAND回路であって、充電制御回路17P及び17Nの出力信号S15P及びS15Nの反転信号、一致検出回路21aの出力信号S21c、遅延回路21hの出力信号S21hのAND演算を行い、定常的に一致したことが検出される時刻t7にて、Hになる充電完了信号S21kを出力する。この充電完了信号S21kがHになることにより、第2の電力変換器2Aの運転が開始される。
【0054】
以上のように、直流端子P、CおよびC、N間に第2の放電抵抗13と第2のスイッチ14の直列接続体をそれぞれ設けて、直流端子P、CおよびC、N間にそれぞれ接続された直流コンデンザ3の電圧が直流定格電圧より少し高い設定値を越えると、第2のスイッチ14をオンし、直流コンデンサ3の電圧が減衰して直流定格電圧まで減衰すると第2のスイッチ14をオフするように個別に制御することにより、直流コンデンサ3の過充電が抑制できるとともに、両直流コンデンサの電圧が定常的に一致したことを検出する手段を備えたので、速やかに運転を開始でき、また信頼性が高く、安価な充電手段が得られる。
【0055】
実施の形態9.
図12はこの発明の実施の形態9を示す電力変換装置で、実施の形態7に付随するものであって、特に直流短絡発生後の電源側からの続流抑制手段ならびにP側及びN側の直流コンデンサ3P及び3Nの充電方式に関するものである。図において、22Pは第4の自己消弧素子からなるP側の第3のスイッチで、端子CとP側の第1の電力変換器1Pの負極端間に接続される。23PはP側の限流抵抗で、P側の第3のスイッチ22Pに並列接続される。22Nは第4の自己消弧素子からなるN側の第3のスイッチで、端子CとN側の第1の電力変換器1Nの正極端間に接続される。23NはN側の限流抵抗で、N側の第3のスイッチ22Nに並列接続される。
【0056】
次に動作について説明する。第2の電力変換器2AのアームTl〜T3内素子が導通し、直流端子P、C間で直流短絡が発生した場合には破線の経路でP側の直流コンデンサ3Pから直流短絡電流Isが流れる。この直流短絡電流Isに対して実施の形態7のようにP側の第1のスイッチ4Pをオフすることにより抑制できるが、最悪、第2の電力変換器2AのアームTl〜T3内素子が破損した場合には、開閉器11が遮断するまでの期間は電源側から2点鎖線の経路で続流ISLが流れるため、他の健全素子、例えばクランプダイオードCD2やP側の第1の電力変換器1P内の素子を過電流で2次破損させて被害を拡大する恐れがある。
【0057】
そこで、この実施の形態9においては、P側及びN側の第3のスイッチ22P及び22Nは運転中は常時オン状態であるが、直流短絡が発生した場合には、P側及びN側の第1のスイッチ4P及び4Nをオフすると同時にP側及びN側の第3のスイッチ22P及び22Nもオフすることにより、電源からの続流ISLを限流抵抗23P及び23Nで抑制できる。
また、P側及びN側の直流コンデンサ3Pおよび3Nを充電する際も、P側及びN側の第3のスイッチ22P及び22Nと限流抵抗23P及び23Nを利用できる。すなわち、開閉器11を投入する際にはP側及びN側の第3のスイッチ22P及び22Nをオフしておき、例えばP側の直流コンデンサ3Pの充電では1点鎖線の経路で充電電流Ichを流して充電する。この場合には直流コンデンサ3Pに直列に限流抵抗23Pが接続されるために、変圧器20のインダクタンス成分と直流コンデンサ3P間の共振現象が緩和され、直流コンデンサ3Pの過充電を抑制できる。その後、P側及びN側の直流コンデンサ3Pおよび3Nの充電が完了すれば、P側及びN側の第3のスイッチ22P及び22Nをオンして運転を開始する。
【0058】
なお、P側及びN側の第3のスイッチ22P及び22Nはそれぞれ直流端子P、N側に設けてあっても同様の効果を奏するが、図12に示すように、P側及びN側の第1のスイッチ4P及び4Nと同様に直流端子C側に設けた場合には直流線路Cの対アース電位が直流端子P、Nの対アース電位より直流回路電圧分だけ低くなるため、ノイズの影響で誤動作する可能性が小さくなる効果がある。
【0059】
以上のように、第3のスイッチ22P及び22Nをそれぞれ第1の電力変換器1P及び1Nに直列に接続して設け、限流抵抗23P及び23Nをそれぞれ第3のスイッチ22P及び22Nに並列接続して構成することにより、直流短絡発生時に電源側からの続流を抑制できるとともにP側及びN側の直流コンデンサ3Pおよび3Nの過充電を抑制できるために、信頼性が高く、安価な電力変換装置が得られる。
なお、この第3のスイッチ22および限流抵抗23は、3レベルの電力変換装置に限らず、先の実施の形態で説明した2レベルの電力変換装置においても同様の考えにより適用することが出来、同等の効果を奏するものである。
【0060】
実施の形態10.
図13はこの発明の実施の形態10を示す電力変換装置で、実施の形態7に付随するものであって、特にP側及びN側の直流コンデンサ3P及び3Nの放電方式に関するものである。図において、9P及び9NはP側及びN側の第1の放電抵抗で、それぞれP側及びN側の第1のスイッチ4P及び4Nに並列接続される。
運転停止後、P側及びN側の第1のスイッチ4P及び4Nをオフするとともに第2の電力変換器2Aの1相分のアームTl〜T4内素子をオンすることにより、破線の経路で放電電流IDSを流して、P側及びN側の直流コンデンサ3Pおよび3Nを放電する。
以上のように、放電経路を構成することで、信頼性が高く、安価な電力変換装置を得られる。
【0061】
実施の形態11.
図14はこの発明の実施の形態11を示す電力変換装置であって、実施の形態7に記載した第2の電力変換器2Aと異なる構成の3レベルインバータである第2の電力変換器2Bに適用した場合におけるP側及びN側の直流コンデンサ3P及び3Nの放電方式に関するものである。図において、T5とT6はクランプダイオードCDlとCD2の替わりとして構成されたもので、アームTl〜T4と同じ電圧駆動型自己消弧素子(第5の自己消弧素子)と逆並列接続されたダイオードとでなり、具体的にはIGBTである。
直流短絡が発生した場合には、P側及びN側の第1のスイッチ4P及び4Nと第2の電力変換器2BのアームT1〜T4内素子をオフすると同時にこのクランプ素子T5及びT6もオフすることにより、直流短絡電流を抑制できる。
この場合の直流短絡としては、T1−T2−T3−T6の経路、T1−T5の経路、T5−T2−T3−T4の経路、T6−T4の経路が考えられる。
【0062】
次に運転停止後、P側及びN側の第1のスイッチ4P及び4Nをオフするとともに第2の電力変換器2Bの1相分のアームT1とT4内素子及びクランプ素子T5とT6をオンすることにより、破線の経路で放電電流IDSを流して、P側及びN側の直流コンデンサ3Pおよび3Nを放電する。以上のように放電経路を構成したので、信頼性が高く、安価な電力変換装置が得られる。
【0063】
実施の形態12.
図15はこの発明の実施の形態12を示す電力変換装置であって、実施の形態7に記載した第1の電力変換器1P及び1Nの替わりに、第2の電力変換器2Aと同じ構成の、第6の自己消弧素子を使用した自励式電力変換器で構成した場合における直流短絡保護方式に関するものである。図において、第2の電力変換器2AのアームT1〜T3内素子が導通した場合には破線の経路で直流短絡電流Isが流れてP側の直流コンデンサ3Pが放電する。この直流短絡電流IsはP側およびN側の第1のスイッチ4P及び4Nと第2の電力変換器2Aの全アーム内素子をオフすることにより抑制できるが、最悪、第2の電力変換器2Aのアーム内素子Tl〜T3が破損した場合には電源側から第1の電力変換器1Aのアーム内素子のダイオード部を通って図示の1点鎖線の経路で続流ISLが流れる。このとき、N側の直流コンデンサ3Nはこの続流ISLにより、直流定格電圧の2倍以上に過充電されるため、他の健全素子が過電圧破壊を生じる可能性が高くなる。
【0064】
19Aは先の直流短絡制御回路19と同じ構成機能を有する直流短絡制御回路であって、直流短絡が検出されると、P側およびN側の第1のスイッチ4P及び4Nと第2の電力変換器2Aの全アーム内素子をオフするとともに、第1の電力変換器1Aの全相アームT1およびT4内素子をオフし、第1の電力変換器1Aの全相アームT2およびT3内素子をオンして続流ISLを遮断する。すなわち、第1の電力変換器1A内全相アームT2およびT3内素子をオンすることにより、交流短絡経路を強制的に形成させて2点鎖線の経路(実際は異なる相間に亘る短絡経路となる)で交流短絡電流ISAが流れるので、第1の電力変換器1AのアームT2とT3内素子の両端電圧は0になり、N側の直流コンデンサ3Nの充電は停止される。
上記説明で、第2の電力変換器2Aで全アーム内素子をオフするのは、電圧源が存在する場合の負荷側からの続流を抑制するためである。
なお、リアクトル12の替わりに変圧器で構成されたものであっても、同様な効果を奏する。
【0065】
以上のように、第1の電力変換器が3レベルインバータと同じ構成である場合には、直流短絡の発生時に全相の外側アームT1およびT4内素子をオフし、全相の内側アームT2およびT3内素子を強制的にオンすることにより、直流コンデンサ3Pおよび3Nの過充電を抑制できるので、信頼性が高く、安価な電力変換装置を得られる。
【0066】
実施の形態13.
図16はこの発明の実施の形態13を示す電力変換装置であって、実施の形態12では第1の電力変換器1A及び第2の電力変換器2Aがともに図9に示すような3レベルインバータで構成されているのに対し、第1の電力変換器1B及び第2の電力変換器2Bがともに図14に示すような3レベルインバータと同じ構成の自励式電力変換器で構成した場合における直流短絡保護方式に関するものである。図において、第2の電力変換器2BのアームT1〜T3内素子が導通した場合には破線の経路で直流短絡電流Isが流れてP側の直流コンデンサ3Pが放電する。この直流短絡電流IsはP側およびN側の第1のスイッチ4P及び4Nと第2の電力変換器2Bの全アーム内素子をオフすることにより抑制できるが、最悪、第2の電力変換器2BのアームT1〜T3内素子が破損した場合には電源側から第1の電力変換器1Bのアーム内素子のダイオード部を通って図示の1点鎖線の経路で続流ISLが流れる。このとき、N側の直流コンデンサ3Nはこの続流ISLにより、直流定格電圧の2倍以上に過充電されるために、他の健全素子が過電圧破壊を生じる可能性が高くなる。
【0067】
19Bは先の直流短絡制御回路19と同じ構成機能を有する直流短絡制御回路であって、直流短絡が検出されると、P側およびN側の第1のスイッチ4P及び4Nと第2の電力変換器2Bの全アーム内素子をオフするとともに第1の電力変換器1Bの全相アームT1およびT4内素子をオフし、第1の電力変換器1Bの全相アームT2、T3、T5およびT6(アームT5、T6には第7の自己消弧素子を使用)内素子をオンして続流ISLを遮断する。すなわち、第1の電力変換器1Bの全相アームT2、T3、T5およびT6内素子をオンすることにより、交流短絡経路を強制的に形成させて2点鎖線の経路(実際は異なる相間に亘る短絡経路となる)で交流短絡電流ISAが流れるので、第1の電力変換器1BのアームT2とT3内素子の両端電圧は0になり、N側の直流コンデンサ3Nの充電は停止される。この場合、第1の電力変換器1BのアームT5およびT6内素子が両方向通電するので、第1の電力変換器1Bの全相アームT2、T3、T5およびT6内素子の交流短絡電流ISAの電流負担が先の第1の電力変換器1Aの場合に比べて軽減される。
なお、リアクトル12の替わりに変圧器で構成されたものであっても、同様な効果を奏する。
【0068】
以上のように、第1の電力変換器がアームTl〜T6で構成される3レベルコンバータである場合には、直流短絡の発生時に全相の外側アームTlおよびT4内素子をオフし、全相の内側アームT2およびT3内素子と全相のクランプ素子T5およびT6を強制的にオンすることにより、直流コンデンザ3Pおよび3Nの過充電を抑制でき、信頼性が高く、安価な電力変換装置が得られる。
【0069】
実施の形態14.
図17はこの発明の実施の形態14を示す電力変換装置で、実施の形態12に付随するものであって、P側及びN側の直流コンデンザ3P及び3Nの放電方式に関するものである。図において、運転停止後、P側およびN側の第1のスイッチ4P及び4Nをオフし、開閉器11を開放した状態で、第1の電力変換器1Aの1相分のアームT1〜T4内素子をオンすることにより、図示の破線の経路で放電電流IDSが流れて、直流コンデンサ3Pおよび3Nを同時に放電する。
なお、リアクトル12の替わりに変圧器で構成されたものであっても、同様な効果を奏する。
【0070】
以上のように、開閉器11を開放して第1の電力変換器1Aの1相分のアームTl〜T4内素子をオンして放電するようにしたので、電源側の影響を全く受けず、信頼性が高く、安価な電力変換装置が得られる。
【0071】
実施の形態15.
図18はこの発明の実施の形態15を示す電力変換装置で、実施の形態12および13に付随するものであって、P側及びN側の直流コンデンサ3P及び3Nの充電方式に関するものである。図において、24Pおよび24NはP側およびN側の第4のスイッチであって、第8の自己消弧素子にダイオードを逆並列接続して構成され、この自己消弧素子が直流コンデンサ3Pおよび3Nを充電する向きにそれぞれP側の直流コンデンサ3PおよびN側の直流コンデンサ3Nに直列接続される。25Pおよび25Nは第3の放電抵抗で、それぞれP側およびN側の第4のスイッチ24Pおよび24Nに並列接続される。第1の電力変換器1Aの全アーム内素子をオフにした状態で、第4のスイッチ24Pおよび24Nと第1のスイッチ4Pおよび4Nをオフにして、開閉器11を投入すると、図示の破線の経路で充電電流Ichが流れて直流コンデンザ3Pおよび3Nを同時に充電する。
このとき、リアクトル12と直流コンデンサ3Pおよび3Nとの間の共振現象は、第3の放電抵抗25Pおよび25Nにより緩和されるために、直流コンデンサ3Pおよび3Nの過充電はほとんど生じない。充電が完了すると、第4のスイッチ24Pおよび24Nと第1のスイッチ4Pおよび4Nをオンにして、運転を開始する。
なお、リアクトル12の替わりに変圧器で構成されたものであってもよく、また第1の電力変換器がクランプ素子T5およびT6を有する電力変換器1Bであっても、同様な効果を奏する。
【0072】
以上のように、第3の放電抵抗25Pおよび25Nをそれぞれ直流コンデンサ3Pおよび3Nと第1のスイッチ4Pおよび4Nの直列体に直列接続して構成して直流コンデンサ3Pおよび3Nを充電し、充電が完了すると、第3の放電抵抗25Pおよび25Nにそれぞれ並列接続された第4のスイッチ24Pおよび24Nをオンして運転を開始するようにしたので、信頼性が高く、安価な電力変換装置が得られる。
【0073】
【発明の効果】
以上のように、この発明に係る電力変換装置は、直流コンデンサと第1の自己消弧素子を使用した第1のスイッチ手段との直列接続体からなる直流回路、および第2の自己消弧素子を使用した複数のアームで構成され上記直流回路に接続されて直流電力を交流電力に変換する直流交流変換手段を備え、上記アームの故障で生じる直流短絡時に健全アームに流れる短絡電流を上記第1の自己消弧素子で抑制する電力変換装置において、
上記第1および第2の自己消弧素子として電圧駆動型自己消弧素子を使用し、運転時における上記第1の自己消弧素子の通電責務が上記第2の自己消弧素子の通電責務より低いことを考慮して上記第1の自己消弧素子のオンゲート電圧を上記第2の自己消弧素子のオンゲート電圧より低く設定することにより、上記第1の自己消弧素子による短絡電流抑制効果を増大せしめたので、短絡電流が効果的に抑制され健全素子が確実に保護される。
【0074】
また、この発明に係る電力変換装置は、直流コンデンサと第1の自己消弧素子を使用した第1のスイッチ手段との直列接続体からなる直流回路、および第2の自己消弧素子を使用した複数のアームで構成され上記直流回路に接続されて直流電力を交流電力に変換する直流交流変換手段を備え、上記アームの故障で生じる直流短絡時に健全アームに流れる短絡電流を上記第1の自己消弧素子で抑制する電力変換装置において、
上記第1および第2の自己消弧素子をほぼ同一の電流容量を有する電圧駆動型自己消弧素子を使用したものとし、運転時における上記第1の自己消弧素子の通電責務が上記第2の自己消弧素子の通電責務より低いことを考慮して上記第1の自己消弧素子を構成する素子並列数を上記第2の自己消弧素子を構成する素子並列数より少なく設定することにより、上記第1の自己消弧素子による短絡電流抑制効果を増大せしめたので、短絡電流が効果的に抑制され健全素子が確実に保護される。
【0075】
また、この発明に係る電力変換装置の第1のスイッチ手段はその第1の自己消弧素子と逆並列に接続されたダイオードを備えたものとし、交流電源に接続され交流電力を直流電力に変換して直流回路に供給する交流直流変換手段を備えたので、直流を介した交流交流変換設備における直流短絡電流の効果的な抑制が実現する。
【0076】
また、この発明に係る電力変換装置は、その第1のスイッチ手段の電圧を検出する第1の電圧検出手段を備え、この第1の電圧検出手段の出力が所定の設定値を越えたとき、上記第1のスイッチ手段の第1の自己消弧素子および直流交流変換手段の第2の自己消弧素子をオフするようにしたので、直流短絡電流の遮断が、簡便確実になされる。
【0077】
また、この発明に係る電力変換装置は、その第1のスイッチ手段と並列に接続された第1の放電抵抗を備え、上記第1のスイッチ手段の第1の自己消弧素子をオフするとともに直流交流変換手段の第2の自己消弧素子をオンすることにより、直流コンデンサの電荷を上記第1の放電抵抗を介して放電するようにしたので、直流コンデンサの放電動作が簡便確実になされる。
【0078】
また、この発明に係る電力変換装置は、その第1のスイッチ手段と並列に接続された第1の放電抵抗、および直流回路の端子間に接続された、第3の自己消弧素子を使用した第2のスイッチ手段と第2の放電抵抗との直列接続体を備え、上記第1のスイッチ手段の第1の自己消弧素子をオフするとともに上記第2のスイッチ手段の第3の自己消弧素子をオンすることにより、直流コンデンサの電荷を上記第1および第2の放電抵抗を介して放電するようにしたので、直流コンデンサの放電動作が簡便確実になされる。
【0079】
また、この発明に係る電力変換装置は、その直流コンデンサの電圧を検出する第2の電圧検出手段、および直流回路の端子間に接続された、第3の自己消弧素子を使用した第2のスイッチ手段と第2の放電抵抗との直列接続体を備え、
交流電源により上記直流コンデンサをその定格直流電圧に充電する場合、上記第1のスイッチ手段の第1の自己消弧素子をオン、上記第2のスイッチ手段の第3の自己消弧素子をオフにした状態で上記交流電源を印加して上記直流コンデンサの充電を開始し、上記第2の電圧検出手段の出力が上記定格直流電圧より所定量高い所定の設定値を越えたとき上記第2のスイッチ手段の第3の自己消弧素子をオンして上記直流コンデンサの電荷を上記第2の放電抵抗を介して放電させ、上記第2の電圧検出手段の出力が上記定格直流電圧まで下がったとき上記第2のスイッチ手段の第3の自己消弧素子をオフするようにしたので、直流コンデンサの充電動作が、過充電になることなく円滑確実になされる。
【0080】
また、この発明に係る電力変換装置は、その交流直流変換手段の直流出力端と直列に接続され第4の自己消弧素子を使用した第3のスイッチ手段、およびこの第3のスイッチ手段と並列に接続された限流抵抗を備え、直流交流変換手段のアームが故障で直流短絡が発生した場合、上記第3のスイッチ手段の第4の自己消弧素子をオフすることにより交流電源からの続流を上記限流抵抗で抑制するとともに、上記交流電源により直流コンデンサを充電する場合、上記第3のスイッチ手段の第4の自己消弧素子をオフすることにより上記交流電源からの充電電流を上記限流抵抗で抑制するようにしたので、直流短絡時の続流が抑制されて短絡電流が低減し、直流コンデンサの充電が円滑になされる。
【0081】
また、この発明に係る電力変換装置の直流回路は、P、C、Nの3端子を備え、上記端子P、C間にP側の直流コンデンサおよび第1のスイッチ手段を、上記端子C、N間にN側の直流コンデンサおよび第1のスイッチ手段を備え、直流交流変換手段は、上記端子P、N間に接続された、それぞれ第2の自己消弧素子と逆並列接続されたダイオードとからなる第1〜第4アームの直列接続体と、上記第1、第2アームの接続点および第3、第4アームの接続点と上記端子Cとの間に接続された第1、第2クランプダイオードとからなり、上記第2、第3アームの接続点から交流出力を得る3レベル変換手段であるので、3レベル電力変換装置における直流短絡電流が効果的に抑制される。
【0082】
また、この発明に係る電力変換装置は、そのP側およびN側の第1のスイッチ手段はその第1の自己消弧素子に逆並列接続されたダイオードを備えたものとし、交流電源に接続され交流電力を直流電力に変換して直流回路に供給する交流直流変換手段を備え、上記交流直流変換手段は、直流回路の端子P、C、Nに対応する3個の出力端子を備え、上記端子P、C間および端子C、N間にそれぞれ直流電圧を出力するものであるので、直流を介した交流交流3レベル電力変換装置における直流短絡電流が効果的に抑制される。
【0083】
また、この発明に係る電力変換装置は、そのP側およびN側の第1のスイッチ手段の電圧を検出するP側およびN側の第1の電圧検出手段を備え、上記P側またはN側の第1の電圧検出手段の出力が所定の設定値を越えたとき、上記両第1のスイッチ手段の第1の自己消弧素子および直流交流変換手段の第1〜第4アームの第2の自己消弧素子をオフするようにしたので、直流短絡電流の遮断が、簡便確実になされる。
【0084】
また、この発明に係る電力変換装置は、そのP側およびN側の直流コンデンサの電圧を検出するP側およびN側の第2の電圧検出手段、および直流回路の端子P、C間およびC、N間に接続された、P側およびN側の第3の自己消弧素子を使用した第2のスイッチ手段と第2の放電抵抗との直列接続体を備え、
交流電源により上記両直流コンデンサをその定格直流電圧に充電する場合、上記両第1のスイッチ手段の第1の自己消弧素子をオン、上記両第2のスイッチ手段の第3の自己消弧素子をオフにした状態で上記交流電源を印加して上記両直流コンデンサの充電を開始し、P側およびN側のそれぞれにおいて、上記第2の電圧検出手段の出力が上記定格直流電圧より所定量高い所定の設定値を越えたとき上記第2のスイッチ手段の第3の自己消弧素子をオンして上記直流コンデンサの電荷を上記第2の放電抵抗を介して放電させ、上記第2の電圧検出手段の出力が上記定格直流電圧まで下がったとき上記第2のスイッチ手段の第3の自己消弧素子をオフするようにしたので、直流コンデンサの充電動作が、過充電になることなく円滑確実になされる。
【0085】
また、この発明に係る電力変換装置は、そのP側およびN側の第2の電圧検出手段の出力差が零になったとき充電完了信号を出力する電圧差検出手段、および上記第2の電圧検出手段の出力のいずれかが直流コンデンサの定格直流電圧より低い所定の設定値を越えた時点から所定の設定時間が経過するまで上記電圧差検出手段の出力を停止させる出力停止手段を備えたので、両直流コンデンサの充電動作完了時点が確実に把握できる。
【0086】
また、この発明に係る電力変換装置は、その交流直流変換手段のP側およびN側の直流出力端のそれぞれと直列に接続され第4の自己消弧素子を使用したP側およびN側の第3のスイッチ手段、およびこの両第3のスイッチ手段のそれぞれと並列に接続されたP側およびN側の限流抵抗を備え、直流交流変換手段のアームが故障で直流短絡が発生した場合、上記両第3のスイッチ手段の第4の自己消弧素子をオフすることにより交流電源からの続流を上記限流抵抗で抑制するとともに、上記交流電源によりP側およびN側の直流コンデンサを充電する場合、上記両第3のスイッチ手段の第4の自己消弧素子をオフすることにより上記交流電源からの充電電流を上記両限流抵抗で抑制するようにしたので、直流短絡時の続流が抑制されて短絡電流が低減し、直流コンデンサの充電が円滑になされる。
【0087】
また、この発明に係る電力変換装置は、そのP側およびN側の第1のスイッチ手段のそれぞれと並列に接続されたP側およびN側の第1の放電抵抗を備え、上記両第1のスイッチ手段の第1の自己消弧素子をオフするとともに直流交流変換手段の第1〜第4アームの第2の自己消弧素子をオンすることにより、P側およびN側の直流コンデンサの電荷を上記両第1の放電抵抗を介して放電するようにしたので、両直流コンデンサの放電動作が簡便確実になされる。
【0088】
また、この発明に係る電力変換装置は、そのP側およびN側の第1のスイッチ手段のそれぞれと並列に接続されたP側およびN側の第1の放電抵抗を備え、直流交流変換手段の第1および第2クランプダイオードのそれぞれと逆並列接続された第5の自己消弧素子を備え、上記両第1のスイッチ手段の第1の自己消弧素子をオフするとともに上記直流交流変換手段の第1、第4アームの第2の自己消弧素子および上記第5の自己消弧素子をオンすることにより、P側およびN側の直流コンデンサの電荷を上記両第1の放電抵抗を介して放電するようにしたので、両直流コンデンサの放電動作が簡便確実になされる。
【0089】
また、この発明に係る電力変換装置の交流直流変換手段は、直流回路の端子P、N間に接続された、それぞれ第6の自己消弧素子と逆並列接続されたダイオードとからなる第1〜第4アームの直列接続体と、上記第1、第2アームの接続点および第3、第4アームの接続点と上記直流回路の端子Cとの間に接続された第1、第2クランプダイオードとからなり、上記第2、第3アームの接続点に交流入力を得る3レベル変換手段であるので、直流を介し3レベル変換手段を備えた交流交流電力変換装置における直流短絡電流が効果的に抑制される。
【0090】
また、この発明に係る電力変換装置は、その直流交流変換手段のP側またはN側の直流短絡が生じた場合、P側およびN側の第1のスイッチ手段の第1の自己消弧素子をオフ、交流直流変換手段の全相第1、第4アームの第6の自己消弧素子をオフ、全相第2、第3アームの第6の自己消弧素子をオンすることにより、直流短絡が生じていない極性側の直流コンデンサが過充電されることを防止するようにしたので、直流短絡時、交流電源により直流コンデンサが過充電される現象が効果的に抑制される。
【0091】
また、この発明に係る電力変換装置は、その交流直流変換手段の第1および第2クランプダイオードのそれぞれと逆並列接続された第7の自己消弧素子を備え、直流交流変換手段のP側またはN側の直流短絡が生じた場合、P側およびN側の第1のスイッチ手段の第1の自己消弧素子をオフ、上記交流直流変換手段の全相第1、第4アームの第6の自己消弧素子をオフ、全相第2、第3アームの第6の自己消弧素子をオン、上記第7の自己消弧素子をオンすることにより、直流短絡が生じていない極性側の直流コンデンサが過充電されることを防止するようにしたので、直流短絡時、交流電源により直流コンデンサが過充電される現象が効果的に抑制される。
【0092】
また、この発明に係る電力変換装置は、そのP側およびN側の第1のスイッチ手段のそれぞれと並列にP側およびN側の第1の放電抵抗を備え、装置の運転停止後、交流電源と交流直流変換手段との接続を断つとともに、上記両第1のスイッチ手段の第1の自己消弧素子をオフ、上記交流直流変換手段の第1〜第4アームの第6の自己消弧素子をオンすることにより、P側およびN側の直流コンデンサを上記両第1の放電抵抗を介して放電するようにしたので、両直流コンデンサの充電動作が円滑になされる。
【0093】
また、この発明に係る電力変換装置は、そのP側およびN側の第1のスイッチ手段のそれぞれと直列にかつ上記第1のスイッチ手段の第1の自己消弧素子と逆極性に接続された第8の自己消弧素子と逆並列接続されたダイオードとからなるP側およびN側の第4のスイッチ手段、およびこれら両第4のスイッチ手段のそれぞれと並列に接続されたP側およびN側の第3の放電抵抗を備え、交流電源によりP側およびN側の直流コンデンサを充電する場合、交流直流変換手段の第1〜第4アームの第6の自己消弧素子をオフ、上記両第4のスイッチ手段の第8の自己消弧素子をオフすることにより、上記交流直流変換手段の第1〜第4アームのダイオード、上記両第1のスイッチ手段のダイオード、および上記両第3の放電抵抗を介して上記両直流コンデンサを充電し、充電が完了すると、上記両第4のスイッチ手段の第8の自己消弧素子をオンするようにしたので、両直流コンデンサの充電動作が円滑になされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示す電力変換装置の主回路図である。
【図2】 この発明の実施の形態1を示す自己消弧素子の特性図である。
【図3】 この発明の実施の形態2を示す自己消弧素子の特性図である。
【図4】 この発明の実施の形態3を示す電力変換装置の主回路および制御回路図である。
【図5】 この発明の実施の形態4を示す電力変換装置の主回路および制御回路図である。
【図6】 この発明の実施の形態5を示す電力変換装置の主回路および制御回路図である。
【図7】 この発明の実施の形態5を示す電力変換装置の主回路動作波形図である。
【図8】 この発明の実施の形態6を示す電力変換装置の主回路図である。
【図9】 この発明の実施の形態7を示す電力変換装置の主回路および制御回路図である。
【図10】 この発明の実施の形態8を示す電力変換装置の主回路および制御回路図である。
【図11】 この発明の実施の形態8を示す電力変換装置の主回路動作波形図である。
【図12】 この発明の実施の形態9を示す電力変換装置の主回路図である。
【図13】 この発明の実施の形態10を示す電力変換装置の主回路図である。
【図14】 この発明の実施の形態11を示す電力変換装置の主回路図である。
【図15】 この発明の実施の形態12を示す電力変換装置の主回路および制御回路図である。
【図16】 この発明の実施の形態13を示す電力変換装置の主回路および制御回路図である。
【図17】 この発明の実施の形態14を示す電力変換装置の主回路図である。
【図18】 この発明の実施の形態15を示す電力変換装置の主回路図である。
【符号の説明】
1,1A,1B 第1の電力変換器、2,2A,2B 第2の電力変換器、
3,3P,3N 直流コンデンサ、4 第1のスイッチ、
7 第1の電圧検出器、8,19,19A,19B 直流短絡制御回路、
9 第1の放電抵抗、13 第2の放電抵抗、14 第2のスイッチ、
16 第3の電圧検出器、17 充電制御回路、18 第2の電圧検出器、
21 充電完了検出回路、22 第3のスイッチ、23 限流抵抗、
24 第4のスイッチ、25 第3の放電抵抗。
Claims (21)
- 直流コンデンサと第1の自己消弧素子を使用した第1のスイッチ手段との直列接続体からなる直流回路、および第2の自己消弧素子を使用した複数のアームで構成され上記直流回路に接続されて直流電力を交流電力に変換する直流交流変換手段を備え、上記アームの故障で生じる直流短絡時に健全アームに流れる短絡電流を上記第1の自己消弧素子で抑制する電力変換装置において、
上記第1および第2の自己消弧素子として電圧駆動型自己消弧素子を使用し、運転時における上記第1の自己消弧素子の通電責務が上記第2の自己消弧素子の通電責務より低いことを考慮して上記第1の自己消弧素子のオンゲート電圧を上記第2の自己消弧素子のオンゲート電圧より低く設定することにより、上記第1の自己消弧素子による短絡電流抑制効果を増大せしめたことを特徴とする電力変換装置。 - 直流コンデンサと第1の自己消弧素子を使用した第1のスイッチ手段との直列接続体からなる直流回路、および第2の自己消弧素子を使用した複数のアームで構成され上記直流回路に接続されて直流電力を交流電力に変換する直流交流変換手段を備え、上記アームの故障で生じる直流短絡時に健全アームに流れる短絡電流を上記第1の自己消弧素子で抑制する電力変換装置において、
上記第1および第2の自己消弧素子をほぼ同一の電流容量を有する電圧駆動型自己消弧素子を使用したものとし、運転時における上記第1の自己消弧素子の通電責務が上記第2の自己消弧素子の通電責務より低いことを考慮して上記第1の自己消弧素子を構成する素子並列数を上記第2の自己消弧素子を構成する素子並列数より少なく設定することにより、上記第1の自己消弧素子による短絡電流抑制効果を増大せしめたことを特徴とする電力変換装置。 - 第1のスイッチ手段はその第1の自己消弧素子と逆並列に接続されたダイオードを備えたものとし、交流電源に接続され交流電力を直流電力に変換して直流回路に供給する交流直流変換手段を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の電力変換装置。
- 第1のスイッチ手段の電圧を検出する第1の電圧検出手段を備え、この第1の電圧検出手段の出力が所定の設定値を越えたとき、上記第1のスイッチ手段の第1の自己消弧素子および直流交流変換手段の第2の自己消弧素子をオフするようにしたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の電力変換装置。
- 第1のスイッチ手段と並列に接続された第1の放電抵抗を備え、上記第1のスイッチ手段の第1の自己消弧素子をオフするとともに直流交流変換手段の第2の自己消弧素子をオンすることにより、直流コンデンサの電荷を上記第1の放電抵抗を介して放電するようにしたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の電力変換装置。
- 第1のスイッチ手段と並列に接続された第1の放電抵抗、および直流回路の端子間に接続された、第3の自己消弧素子を使用した第2のスイッチ手段と第2の放電抵抗との直列接続体を備え、上記第1のスイッチ手段の第1の自己消弧素子をオフするとともに上記第2のスイッチ手段の第3の自己消弧素子をオンすることにより、直流コンデンサの電荷を上記第1および第2の放電抵抗を介して放電するようにしたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の電力変換装置。
- 直流コンデンサの電圧を検出する第2の電圧検出手段、および直流回路の端子間に接続された、第3の自己消弧素子を使用した第2のスイッチ手段と第2の放電抵抗との直列接続体を備え、
交流電源により上記直流コンデンサをその定格直流電圧に充電する場合、上記第1のスイッチ手段の第1の自己消弧素子をオン、上記第2のスイッチ手段の第3の自己消弧素子をオフにした状態で上記交流電源を印加して上記直流コンデンサの充電を開始し、上記第2の電圧検出手段の出力が上記定格直流電圧より所定量高い所定の設定値を越えたとき上記第2のスイッチ手段の第3の自己消弧素子をオンして上記直流コンデンサの電荷を上記第2の放電抵抗を介して放電させ、上記第2の電圧検出手段の出力が上記定格直流電圧まで下がったとき上記第2のスイッチ手段の第3の自己消弧素子をオフするようにしたことを特徴とする請求項3記載の電力変換装置。 - 交流直流変換手段の直流出力端と直列に接続され第4の自己消弧素子を使用した第3のスイッチ手段、およびこの第3のスイッチ手段と並列に接続された限流抵抗を備え、直流交流変換手段のアームが故障で直流短絡が発生した場合、上記第3のスイッチ手段の第4の自己消弧素子をオフすることにより交流電源からの続流を上記限流抵抗で抑制するとともに、上記交流電源により直流コンデンサを充電する場合、上記第3のスイッチ手段の第4の自己消弧素子をオフすることにより上記交流電源からの充電電流を上記限流抵抗で抑制するようにしたことを特徴とする請求項3記載の電力変換装置。
- 直流回路は、P、C、Nの3端子を備え、上記端子P、C間にP側の直流コンデンサおよび第1のスイッチ手段を、上記端子C、N間にN側の直流コンデンサおよび第1のスイッチ手段を備え、直流交流変換手段は、上記端子P、N間に接続された、それぞれ第2の自己消弧素子と逆並列接続されたダイオードとからなる第1〜第4アームの直列接続体と、上記第1、第2アームの接続点および第3、第4アームの接続点と上記端子Cとの間に接続された第1、第2クランプダイオードとからなり、上記第2、第3アームの接続点から交流出力を得る3レベル変換手段であることを特徴とする請求項1または2に記載の電力変換装置。
- P側およびN側の第1のスイッチ手段はその第1の自己消弧素子に逆並列接続されたダイオードを備えたものとし、交流電源に接続され交流電力を直流電力に変換して直流回路に供給する交流直流変換手段を備え、上記交流直流変換手段は、直流回路の端子P、C、Nに対応する3個の出力端子を備え、上記端子P、C間および端子C、N間にそれぞれ直流電圧を出力するものであることを特徴とする請求項9記載の電力変換装置。
- P側およびN側の第1のスイッチ手段の電圧を検出するP側およびN側の第1の電圧検出手段を備え、上記P側またはN側の第1の電圧検出手段の出力が所定の設定値を越えたとき、上記両第1のスイッチ手段の第1の自己消弧素子および直流交流変換手段の第1〜第4アームの第2の自己消弧素子をオフするようにしたことを特徴とする請求項9または10に記載の電力変換装置。
- P側およびN側の直流コンデンサの電圧を検出するP側およびN側の第2の電圧検出手段、および直流回路の端子P、C間およびC、N間に接続された、P側およびN側の第3の自己消弧素子を使用した第2のスイッチ手段と第2の放電抵抗との直列接続体を備え、
交流電源により上記両直流コンデンサをその定格直流電圧に充電する場合、上記両第1のスイッチ手段の第1の自己消弧素子をオン、上記両第2のスイッチ手段の第3の自己消弧素子をオフにした状態で上記交流電源を印加して上記両直流コンデンサの充電を開始し、P側およびN側のそれぞれにおいて、上記第2の電圧検出手段の出力が上記定格直流電圧より所定量高い所定の設定値を越えたとき上記第2のスイッチ手段の第3の自己消弧素子をオンして上記直流コンデンサの電荷を上記第2の放電抵抗を介して放電させ、上記第2の電圧検出手段の出力が上記定格直流電圧まで下がったとき上記第2のスイッチ手段の第3の自己消弧素子をオフするようにしたことを特徴とする請求項10記載の電力変換装置。 - P側およびN側の第2の電圧検出手段の出力差が零になったとき充電完了信号を出力する電圧差検出手段、および上記第2の電圧検出手段の出力のいずれかが直流コンデンサの定格直流電圧より低い所定の設定値を越えた時点から所定の設定時間が経過するまで上記電圧差検出手段の出力を停止させる出力停止手段を備えたことを特徴とする請求項12記載の電力変換装置。
- 交流直流変換手段のP側およびN側の直流出力端のそれぞれと直列に接続され第4の自己消弧素子を使用したP側およびN側の第3のスイッチ手段、およびこの両第3のスイッチ手段のそれぞれと並列に接続されたP側およびN側の限流抵抗を備え、直流交流変換手段のアームが故障で直流短絡が発生した場合、上記両第3のスイッチ手段の第4の自己消弧素子をオフすることにより交流電源からの続流を上記限流抵抗で抑制するとともに、上記交流電源によりP側およびN側の直流コンデンサを充電する場合、上記両第3のスイッチ手段の第4の自己消弧素子をオフすることにより上記交流電源からの充電電流を上記両限流抵抗で抑制するようにしたことを特徴とする請求項10記載の電力変換装置。
- P側およびN側の第1のスイッチ手段のそれぞれと並列に接続されたP側およびN側の第1の放電抵抗を備え、上記両第1のスイッチ手段の第1の自己消弧素子をオフするとともに直流交流変換手段の第1〜第4アームの第2の自己消弧素子をオンすることにより、P側およびN側の直流コンデンサの電荷を上記両第1の放電抵抗を介して放電するようにしたことを特徴とする請求項9または10に記載の電力変換装置。
- P側およびN側の第1のスイッチ手段のそれぞれと並列に接続されたP側およびN側の第1の放電抵抗を備え、直流交流変換手段の第1および第2クランプダイオードのそれぞれと逆並列接続された第5の自己消弧素子を備え、上記両第1のスイッチ手段の第1の自己消弧素子をオフするとともに上記直流交流変換手段の第1、第4アームの第2の自己消弧素子および上記第5の自己消弧素子をオンすることにより、P側およびN側の直流コンデンサの電荷を上記両第1の放電抵抗を介して放電するようにしたことを特徴とする請求項9または10に記載の電力変換装置。
- 交流直流変換手段は、直流回路の端子P、N間に接続された、それぞれ第6の自己消弧素子と逆並列接続されたダイオードとからなる第1〜第4アームの直列接続体と、上記第1、第2アームの接続点および第3、第4アームの接続点と上記直流回路の端子Cとの間に接続された第1、第2クランプダイオードとからなり、上記第2、第3アームの接続点に交流入力を得る3レベル変換手段であることを特徴とする請求項10記載の電力変換装置。
- 直流交流変換手段のP側またはN側の直流短絡が生じた場合、P側およびN側の第1のスイッチ手段の第1の自己消弧素子をオフ、交流直流変換手段の全相第1、第4アームの第6の自己消弧素子をオフ、全相第2、第3アームの第6の自己消弧素子をオンすることにより、直流短絡が生じていない極性側の直流コンデンサが過充電されることを防止するようにしたことを特徴とする請求項17記載の電力変換装置。
- 交流直流変換手段の第1および第2クランプダイオードのそれぞれと逆並列接続された第7の自己消弧素子を備え、直流交流変換手段のP側またはN側の直流短絡が生じた場合、P側およびN側の第1のスイッチ手段の第1の自己消弧素子をオフ、上記交流直流変換手段の全相第1、第4アームの第6の自己消弧素子をオフ、全相第2、第3アームの第6の自己消弧素子をオン、上記第7の自己消弧素子をオンすることにより、直流短絡が生じていない極性側の直流コンデンサが過充電されることを防止するようにしたことを特徴とする請求項17記載の電力変換装置。
- P側およびN側の第1のスイッチ手段のそれぞれと並列にP側およびN側の第1の放電抵抗を備え、装置の運転停止後、交流電源と交流直流変換手段との接続を断つとともに、上記両第1のスイッチ手段の第1の自己消弧素子をオフ、上記交流直流変換手段の第1〜第4アームの第6の自己消弧素子をオンすることにより、P側およびN側の直流コンデンサを上記両第1の放電抵抗を介して放電するようにしたことを特徴とする請求項17記載の電力変換装置。
- P側およびN側の第1のスイッチ手段のそれぞれと直列にかつ上記第1のスイッチ手段の第1の自己消弧素子と逆極性に接続された第8の自己消弧素子と逆並列接続されたダイオードとからなるP側およびN側の第4のスイッチ手段、およびこれら両第4のスイッチ手段のそれぞれと並列に接続されたP側およびN側の第3の放電抵抗を備え、交流電源によりP側およびN側の直流コンデンサを充電する場合、交流直流変換手段の第1〜第4アームの第6の自己消弧素子をオフ、上記両第4のスイッチ手段の第8の自己消弧素子をオフすることにより、上記交流直流変換手段の第1〜第4アームのダイオード、上記両第1のスイッチ手段のダイオード、および上記両第3の放電抵抗を介して上記両直流コンデンサを充電し、充電が完了すると、上記両第4のスイッチ手段の第8の自己消弧素子をオンするようにしたことを特徴とする請求項17記載の電力変換装置。
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