JP3824762B2 - ミクロトーム用カセットクランプ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、医療検査用顕微鏡標本の作製に使用するカセットブロックをミクロトームに固定するためのカセットクランプに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種のカセットクランプには種々のものが提供されているが、その代表的なものの1つに実用新案登録第2507446号公報記載のものがある。
このカセットクランプは、ミクロトーム上に装着された基台上にカセットブロック固定用の固定腕及び可動腕と、可動腕開閉用のレバーとを備えてなるものである。
【0003】
そして、顕微鏡標本を作製する場合には、まず、レバーを操作して可動腕を開き、固定腕と可動腕との間の基台上にカセットブロックを載せる。次に、レバーを操作して可動腕を閉じ、固定腕と可動腕との間にカセットブロックを挟持して固定する。続いて、カセットブロックにおける検体を包埋したパラフィン部分をミクロトームによりスライスし、スライスした薄片に染色等の所定の処理を施して顕微鏡標本を得ていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、検体の形状及び大きさは必ずしも一様でないため、これをパラフィン中に包埋したカセットブロックの形状、寸法も様々である。そのため、従来のカセットクランプによると、カセットブロックの種類だけそれぞれ専用のカセットクランプが必要となり、その製作費が嵩むとともに、カセットクランプの取替え作業が煩わしいという問題があった。
本発明は、従来のカセットクランプを改良して、このような問題点を解消することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のミクロトーム用カセットクランプは、基台上にカセットブロックを挟持して固定するための固定クランプと可動クランプとを具備してなり、前記固定クランプが、板状体で、その1対の対向辺に前記カセットブロックに係合しうる切欠き部を複数個有するとともに、前記両対向辺を互いに入れ替えうるように転回可能に且つ着脱自在に前記基台上に固定され、さらに、前記可動クランプが前記固定クランプとの間を開閉自在とされていることを特徴とするものである。
【0006】
【作用】
本発明のカセットクランプを使用して顕微鏡標本を作製するには、カセットクランプの基台をミクロトーム上に装着し、カセットブロックを固定クランプと可動クランプとの間の基台上に載せる。続いて、カセットブロックを構成するカセットの対向側壁の一方を固定クランプの切欠き部に係合させた後、可動クランプを閉じてカセットの他方の対向側壁に当接させ、両クランプの間にカセットブロックを挟持させて固定する。次に、カセットブロックの、検体を包埋したパラフィン部分をミクロトームによりスライスし、スライスした薄片に染色等の所定の処理を施して顕微鏡標本を得るのである。その際、カセットの対向側壁の一方が固定クランプの切欠き部に係合しているので、スライスは可動クランプの開閉方向及びこれと直角方向のいずれの方向にも可能である。
【0007】
なお、カセットブロックの形状、寸法が異なるときは、その対向側壁の一方に適合しうる、固定クランプに設けた切欠き部を選択して使用すればよく、また、係合しうる切欠き部が可動クランプ側にないときは、固定クランプを半回転だけ水平転回して対向辺の切欠き部が可動クランプ側に来るようにして、適合し得る切欠き部を選択すればよい。
【0008】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明するが、本発明は必ずしも本実施例に限定されるものでないことはいうまでもない。
【0009】
本実施例のカセットクランプは、図1〜図3に示すように、基台1にカセットブロックを挟持、固定するための固定クランプ2及び可動クランプ3と、可動クランプ3を固定クランプ2に対して開閉させるためのカム軸4と、可動クランプ3を固定クランプ2の方向に付勢するための付勢手段5とが組み付けられてなるものである。
【0010】
基台1は、方形体状の基台本体6の下面に取付け部7を有し、この取付け部7がミクロトーム8上に装着されている(図2参照)。
【0011】
固定クランプ2は、図7〜図9に示すように、方形板状で、台形の断面形状を誘導体する取付け板9上にクランプ板10が2本の皿小ねじ11により固着されてなり、基台本体6の上面に刻設された蟻溝12に取付け板9が挿脱自在に嵌挿されている(図2参照)。また、図7に示すように、クランプ板10の1対の対向片には、カセットブロックを構成するカセットの対向側壁の一方が係合しうる複数個の切欠き部13〜16が刻設されており、各切欠き部13〜16の上縁は鋭角状に形成されている。
【0012】
さらに、図9に示すように、蟻溝12内には、ねじ部17の先端に鋼球18が嵌着されてなるストッパー19が螺設されており、その鋼球18が取付け板9の皿小ねじ11の頭部に刻設された締付け用十字溝20に係脱自在に係合して、取付け板9が蟻溝12から抜け出すのを防止している。
【0013】
可動クランプ3は、図4及び図5に示すように、方形板状のクランプ板21の中央に支軸22が皿ボルト23によりT字形に突設されてなるものである。クランプ板21は、その上縁に鉤状の係止部24が形成されている。また、支軸22は、基台本体6内に後述するカム軸4と直角方向に穿設された軸孔25に摺動自在に挿入されている。そして、支軸22の摺動により、クランプ板21の係止部24は固定クランプ2の切欠き部13〜16との間を開閉する。
【0014】
カム軸4は、図4〜図6に示すように、その中央にカム部26と、一側に小径の段部27とが形成されてなり、基台本体6を貫通して可動クランプ3の支軸22と直角方向に穿設された軸孔28に回動自在に挿入されている。カム部26の外周面には、可動クランプ3の支軸22の先端面が当接されている。また、カム軸4の一端には、操作ハンドル29が皿小ねじ30により固定されている。さらに、図6に示すように前記段部27には、基台本体6の裏面から螺設されたストッパー31の先端が摺動自在に嵌め込まれており、カム軸4が軸方向に移動するのを防止している。
【0015】
付勢手段5は、図3及び図4に示すように、引張コイルばねからなる弾性体32を左右1対備えてなる。各弾性体32は、基台本体6の支軸22の左右及び可動クランプ3のクランプ板21の左右両端に穿設された弾性体挿入孔33、34に挿入され、一端が基台本体6に螺設されて弾性体挿入孔33内に突出した皿小ねじ35の先端に引っ掛けられるとともに、他端がクランプ板21の弾性体挿入孔34に架設されたピン36に引っ掛けられている。これにより、弾性体32は、可動クランプ3をカム軸4の方向即ち固定クランプ2の方向に付勢する。
【0016】
次に、蒸気構成のカセットクランプを使用して顕微鏡標本を作製する方法を図5及び図10〜図12に基づいて説明する。
まず、図5に示すように、操作ハンドル29を水平位置に倒すと、可動クランプ3は弾性体32の付勢力により全閉状態になり、可動クランプ3の支軸22はカム軸4のカム部26に当接する。
【0017】
次に、図10に示すように、操作ハンドル29を垂直位置に立てると、カム部26は90度回転し、支軸22を弾性体32の付勢力に抗して図中の左方向に押し進め、可動クランプ3は全開状態になる。続いて、カセットブロック37を固定クランプ2と可動クランプ3との間の基台本体6上に置く。このカセットブロック37は、そのカセット38の傾斜壁を除く三方の側壁の下半部に固定クランプ2のクランプ板10と同じ高さの係止部39が形成されるとともに、カセット38の上面に検体40を包埋したパラフィン部41が形成されている。そして、係止部39の傾斜側壁に突出した部分を固定クランプ2の切欠き部13に係合させる。
【0018】
次に、図11に示すように、再度操作ハンドル29を水平位置に戻すと、カム部26が90度逆回転し、可動クランプ3の支軸22がカム部26から離れる。そのため、可動クランプ3は弾性体32の付勢力により閉じ、固定クランプ2との間にカセットブロック37を挟持して固定する。このとき、支軸22がカム部26から離れているので、弾性体32の付勢力はすべてカセットブロック37の挟持に向けられ、カセットブロック37は強固に固定される。なお、図12は、図11の平面図である。
かくして、ミクロトーム8によりカセットブロック37のパラフィン部41をスライスし、スライスした薄片に染色等の所定の処理を施して顕微鏡標本を得るのである。
【0019】
なお、図13は、図14に示すような通常のカセットブロック42を切欠き部14に係合させた場合、また図15は、図16に示すような小形のカセットブロック43を切欠き部15に係合させた場合、更に図17は、図18に示すような大形のカセットブロック44をその側壁に設けられた係止部45を切欠き部16に係合させた場合を示している。
【0020】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように、固定クランプが、その1対の対向辺に種々のカセットブロックに係合しうる切欠き部を複数個形成するとともに、前記両対向辺を互いに入れ替えるように転回可能に且つ着脱自在に基台上に固定される構成としたので、様々のカセットブロックに適用可能で、従来のようにカセットブロックの種類の数の多数のカセットクランプを必要とせず、従って、カセットクランプ取り替えの手間も不要である。従って、顕微鏡標本の作製に要する手間と時間が大幅に短縮され、作業能率が飛躍的に向上するとともに費用が少なくてすむという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すカセットクランプの平面図である。
【図2】図1の正面図である。
【図3】図1の左側面図である。
【図4】図2のIV−IV線断面図である。
【図5】図4のV−V線断面図である。
【図6】図4のIV−IV線断面図である。
【図7】本発明に用いる固定クランプの平面図である。
【図8】図7のIIX −IIX 線断面図である。
【図9】図7のIX−IX線断面図である。
【図10】本発明の作用を示す工程図である。
【図11】本発明の作用を示す次の工程図である。
【図12】図11の平面図である。
【図13】通常のカセットブロックの固定状態を示す平面図である。
【図14】図13に示されたカセットブロックの右側面図である。
【図15】小形のカセットブロックの固定状態を示す平面図である。
【図16】図15に示されたカセットブロックの右側面図である。
【図17】大形のカセットブロックの固定状態を示す平面図である。
【図18】図17に示されたカセットブロックの右側面図である。
【符号の説明】
1 基台 2 固定クランプ
3 可動クランプ 8 ミクロトーム
13〜16 切欠き部 37、42〜44 カセットブロック
Claims (1)
- 基台上にカセットブロックを挟持して固定するための固定クランプと可動クランプとを具備してなり、前記固定クランプが、板状体で、その1対の対向辺に前記カセットブロックに係合しうる切欠き部を複数個有するとともに、前記両対向辺を互いに入れ替えるように転向可能に且つ着脱自在に前記基台上に固定され、さらに、前記可動クランプが前記固定クランプとの間を開閉自在とされていることを特徴とするミクロトーム用カセットクランプ。
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JP36928597A JP3824762B2 (ja) | 1997-12-27 | 1997-12-27 | ミクロトーム用カセットクランプ |
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