JP3824470B2 - 粘性材料回収方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、接着剤やクリーム半田や導電ペーストなどの粘性材料を回路基板等の被塗布物上にスクリーンマスクを介して所定パターンで塗布した後スクリーンマスクから回収する粘性材料回収方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の粘性材料塗布装置として、図10(a)〜(e)に示すように、接着剤やクリーム半田などの粘性材料4をスクリーンマスク53を介して被塗布物50である回路基板等のランド51上に塗布するスクリーン印刷装置が一般的に知られている。
【0003】
スクリーンマスク53は被塗布物50のランド51に対応する所定パターンで配置された貫通穴からなる開口52を有しており、(a)、(b)に示すように、このスクリーンマスク53に対して図示しないテーブル部により被塗布物50を位置決めして接触させる。次に、(c)に示すように、スクリーンマスク53の一端に供給した粘性材料4をスキージ54により所定方向に移動させることにより、開口52内に粘性材料4を充填する。次に、(d)に示すように、被塗布物50をスクリーンマスク53から離すことにより、(e)に示すように、開口52内の粘性材料4を被塗布物50のランド51上に転写させ、粘性材料4を被塗布物50のランド51上に塗布している。
【0004】
また、特開平4−284249号公報においては、粘性材料を大気から遮断した状態で収容する閉鎖容器と、閉鎖容器と連通するとともにスクリーンマスクに実質的に密着する吐出口と、吐出口近傍で粘性材料の粘度を調整する攪拌ローラと、閉鎖容器内の粘性材料上に配置されたピストン上に気体圧を供給して粘性材料を押圧し、吐出口から粘性材料を吐出させる吐出圧供給手段とを備えた密閉スキージが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の粘性材料塗布装置では、スクリーンマスク53上をスキージ54を移動させて粘性材料4を開口52に充填する方式であるため、また粘性材料4が常時空気に触れているため、粘性材料4の状態が変化し易く、安定した塗布ができなくなる恐れがあるという問題があり、またスキージ54からはみ出した粘性材料4をスキージ54内に掻き寄せなくてはならないという問題があった。
【0006】
特に、一連の塗布動作が終了した時に、スキージ54をスクリーンマスク53から離間させた後、スクリーンマスク53上に粘性材料4が残るため、その清掃に手間がかかるとともに、スクリーンマスク53上に残った粘性材料4が無駄になるという問題があった。
【0007】
一方、上記特開平4−284249号公報に開示された技術手段では、粘性材料を掻き寄せる必要がなく、また粘性材料4が空気に触れず状態が変化することも抑制でき、また一連の塗布動作が終了した時も、密閉スキージをスクリーンマスクから離間させると、殆どの粘性材料は吐出口内に収容された状態のまま回収されるが、スクリーンマスクに付着している粘性材料がスクリーンマスク側に残ってしまい、その清掃に手間がかかるという問題がある。そこで、この公報には、密閉スキージをスクリーンマスクから離間させる際に、スクリーンに平行な方向と直角な方向の成分をもって移動させる技術が開示されている。しかしながら、吐出口を構成するスキージ部材は、従来のスキージと同じ機能を持つように、スクリーンマスク側に向かって先広がりのハ字状に配設されているため、密閉スキージを上記のように移動させても、密閉スキージがスクリーンマスクから離間する直前にスクリーンマスクに付着していた粘性材料は、スキージ部材で充分にすくい取ることができず、やはりスクリーンマスク側に残ってしまうのは避けられず、その清掃に手間がかかるという問題がある。
【0008】
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、粘性材料が常時空気に触れるのを防止して安定して塗布することができ、また動作時に粘性材料がはみ出すことなく、かつ塗布ユニットをスクリーンマスクから離間させる際に粘性材料がスクリーンマスクに殆ど残らず、スクリーンマスクの清掃の手間を不要にできて自動交換も実現可能となる粘性材料回収方法を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の粘性材料回収方法は、粘性材料の貯留室を有し、貯留室に連通して粘性材料の吐出口が設けられ、貯留室に粘性材料を供給する粘性材料供給手段が連結され、貯留室内の粘性材料に吐出圧を付与する吐出圧調整手段が設けられ、弾性を有する薄板からなる2枚のプレートが下方に向けて互いに接近してその先端に吐出口を設けた塗布ユニットを用い、被塗布物に対応した開口を有するスクリーンマスクと塗布ユニットの吐出口とを接触させ、貯留室の粘性材料に吐出圧を付与しながら塗布ユニットとスクリーンマスクを相対移動させ、被塗布物をスクリーンマスクに位置決めするテーブル部によって支持された被塗布物に粘性材料を塗布した後に、前記塗布ユニットをスクリーンマスクから離間させる際に、前記テーブル部を前記スクリーンマスクの下面に当接させた後、塗布ユニットをスクリーンマスクに接触した状態でスクリーンマスクに沿って移動させ、吐出口のスクリーンマスクに接触する端縁で粘性材料を掻き取りながら、塗布ユニットをスクリーンマスクから離間させるものであり、塗布材料を積極的に収容するので粘性材料がスクリーンマスクに殆ど残らず、スクリーンマスクの清掃の手間を不要にできて自動交換を実現することも可能になる。
【0012】
また、前記塗布ユニットをスクリーンマスクから離間させる際に、前記テーブル部を前記スクリーンマスクの下面に当接させた後、貯留室の空間を拡張させて塗布材料を貯留室に収容しながら、かつ塗布ユニットをスクリーンマスクに押し付けた状態でスクリーンマスクに沿って移動させ、吐出口のスクリーンマスクに接触する端縁で粘性材料を掻き取りながら塗布ユニットをスクリーンマスクから離間させると、さらに確実に粘性材料がスクリーンマスクに残らないようにできる。
【0013】
また、塗布ユニットをスクリーンマスクから離間させた後、粘性材料を貯留室内に収容した状態をそのまま維持することにより、塗布ユニットの待機中に粘性材料が吐出口から垂れ落ちるのを効果的に防止できる。
【0014】
また、塗布ユニットをスクリーンマスクから離間させた後、塗布ユニットの吐出口を閉鎖しておくことにより、粘性材料が吐出口で空気に触れて状態が変化するのを抑制できる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態の粘性材料塗布装置について、図1〜図8を参照して説明する。
【0023】
粘性材料塗布装置の塗布ヘッドの全体構成を図1に示す。図1において、塗布ヘッドは、材料供給部1、エア供給部2、塗布ユニット3から主構成されている。材料供給部1は、接着剤やクリーム半田等の粘性材料4がシリンジ状の収納タンク1bに収容されており、材料供給用の圧縮エアによってプランジャ1aが作動して粘性材料4が加圧され、塗布ユニット3における粘性材料4の貯留室であるチャンバ3a内に粘性材料4が充満するように圧送される。
【0024】
塗布ユニット3のチャンバ3aと材料供給部1とはジョイント5によって連結されており、ジョイント5に設けられた供給通路5aを通過して粘性材料4がチャンバ3a内に供給される。
【0025】
チャンバ3aの下部両側には、弾性を有する薄板からなる2枚のブレード6が、下方に向けて互いに接近してその先端間に10mm程度の間隔があくようにブレード押え7によって取付けられており、2枚のブレード6間の開口により、粘性材料4を吐出する吐出口8が形成されている。ブレード6は、例えば0.1〜0.5mm程度の銅やステンレスや樹脂などの薄板にて構成されるが、特にポリイミドやポリアミド・イミド等の樹脂材料が好適である。
【0026】
2枚のブレード6の両端にはストッパ9が配置されており、粘性材料4がチャンバ3aから漏れるのを防いでおり、粘性材料4にかかる圧力によりストッパ9が外れないようにジョイント5により押さえられている。
【0027】
チャンバ3aの吐出口8とは反対側、即ちチャンバ3aの上部には、吐出口8と対向させて、チャンバ3a内に一部が臨むように、くぼみを有したシートからなる袋10がチャンバ3aの長手方向に沿ってほぼ全長にわたって配設されており、チャンバ3aとその上部を閉鎖するプレート3bとにより挟み込まれて固定されている。袋10はエア供給部2からエアポート2aを介してエアが供給及び排出されることにより、内部容積が増減するように構成されている。袋10は、厚みが0.03から1mm程度のウレタンエラストマーやポリエチレンやナイロン等の樹脂材にて構成され、より好ましい厚みは0.3から0.5mm程度である。ここで、袋10の厚みは、供給されるエアの圧力にもよるが、薄すぎると破れる恐れがあり、また厚すぎると膨張収縮の応答性が悪くなる恐れがある。
【0028】
チャンバ3a内に粘性材料を供給した後、袋10にエアを供給すると、粘性材料4を所定の圧力で押すことができ、粘性材料4の塗布時の吐出圧を付与することができ、袋10からエアを排出すると、瞬時に吐出圧を解除することができる。
【0029】
袋10のチャンバ3aとプレート3bとで挟まれて固定されている部分において、袋10の下面にエアを抜くためのエア抜きシート11が配置されており、材料供給部1からチャンバ3a内に最初に粘性材料4が供給される際に、チャンバ3a内のエアがエア抜きシート11から抜けるようになっている。
【0030】
チャンバ3aの中央は、袋10が配設されず、この部分にチャンバ3a内の粘性材料4の圧力を検出するために圧力検出手段12が設けられている。
【0031】
次に、以上の構成の塗布ヘッドによりスクリーンマスク53を介して被塗布物50に粘性材料4を塗布する動作を所要回数繰り返した後、塗布ヘッドをスクリーンマスク53から離間させて待機させる際に、粘性材料4をスクリーンマスク53上に残さないように塗布ユニット3のチャンバ3a内に回収する方法について、図2〜図4を参照して説明する。
【0032】
図2において、塗布工程が終了した状態で、図2(a)に示すように、塗布ユニット3のチャンバ3a内には粘性材料4が満たされており、吐出口8で粘性材料4はスクリーンマスク53と接触している。この状態のまま塗布ユット3を上昇させると、スクリーンマスク53上には粘性材料4が多く残ってしまう。なお、従来のスキージ54を用いて塗布している場合は、全ての粘性材料4がスクリーンマスク53上に残ることになる。
【0033】
そこで、図2(b)に示すように、袋10をしぼませることにより、チャンバ3a内の粘性材料4の収容空間を吐出口8から離れる方向に拡張させ、吐出口8部分の粘性材料4をチャンバ3a内に移動・回収させる。その後、図2(c)に示すように、塗布ユニット3をスクリーンマスク53から離間するように上昇させる。なお、上記粘性材料4の回収速度、すなわちチャンバ3a内の粘性材料4の収容空間の拡張速度や、回収後の塗布ユニット3の上昇速度は、吐出口8の開口の大きさや塗布材料4の性状に応じて選定するのが好ましく、好適に設定することによりスクリーンマクス53上への粘性材料4の残りを殆どなくすことができる。
【0034】
このようにスクリーンマスク53上の粘性材料4をチャンバ3a内に回収することにより、スクリーンマスク53上に粘性材料4を殆ど残すことなく、塗布ユニット3をスクリーンマスク53から離間させて待機させることができる。また、チャンバ3a内の収容空間を拡張する手段として、吐出圧調整手段である袋10を兼用しているので、安価に構成でき、またチャンバ3aに臨んだ状態でその長手方向に延設された袋10を用いているので、吐出口8の全体にわたって確実に粘性材料4を収容することができる。
【0035】
また、図2においては、チャンバ3a内の収容空間の拡張手段として、袋10を用いた例を示したが、図3に示すように、チャンバ3a内に対して侵入・退出可能に配設された出退部材20をシリンダ等の押引手段13にてチャンバ3a内に押し込んで粘性材料4を加圧し、吐出口8から吐出させて塗布するようにした塗布ユニット3においても、同様に押引手段13にて出退部材20を退出させることにより、図3(a)の状態から図3(b)に示すように、吐出口8の粘性材料4をチャンバ3a内に移動させて回収することができ、その後、図3(c)に示すように、塗布ユニット3をスクリーンマスク53から離間させても、粘性材料4をスクリーンマスク53上に殆ど残すことはない。
【0036】
また、図4に示すように、チャンバ3aの上部に粘性材料4を収納した容器14を設けて、貫通穴14aを介してチャンバ3a内と連通させ、容器14の粘性材料4上に配置したプランジャ21をシリンダ等の押引手段15で押圧してチャンバ3a内に粘性材料4を供給するとともに吐出口8から吐出させて塗布するようにした塗布ユニット3においても、同様に押引手段15にてプランジャ21を引き込むことにより、図4(a)の状態から図4(b)に示すように、吐出口8の粘性材料4をチャンバ3a内に移動させて回収することができ、その後、図4(c)に示すように、塗布ユニット3をスクリーンマスク53から離間させても、粘性材料4をスクリーンマスク53上に殆ど残すことはない。この例においては、チャンバ3a内と容器14内が貫通穴14aが連通しており、それらの粘性材料4の収容空間を拡張して粘性材料4を回収するので、本例では本発明の貯留室はチャンバ3a及び容器14にて構成されているものとする。
【0037】
次に、塗布ユニット3をスクリーンマスク53から離間させる際に、チャンバ3a内の粘性材料4を収容可能な空間を拡張することなく粘性材料4を回収し、スクリーンマスク53上に粘性材料4を残さない方法を、図5を参照して説明する。
【0038】
図5(a)において、図2(a)と同様に塗布ユニット3のチャンバ3aの中には粘性材料4が満たされ、吐出口8で粘性材料4がスクリーンマスク53と接している。ここで、袋10を加圧しないままで、塗布ユニット3をスクリーンマスク53に沿って水平方向に移動させると、吐出口8でスクリーンマスク53に接している粘性材料4はスクリーンマスク53に押さえつけられていないのでスクリーンマスク53上をすべりながらブレード6で掻き取られ、この移動を行いつつ塗布ユニット3をスクリーンマスク53から離間するように上昇させることにより、粘性材料4はスクリーンマスク53上に残すことなくチャンバ3a内に回収される。
【0039】
なお、図3、図4の構成の塗布ユニット3においても、同様に粘性材料4をスクリーンマスク53上に殆ど残すことなく回収することができる。
【0040】
また、図6(a)、(b)、(c)に示すように上記2つの回収方法を併用することもできる。すなわち、図2〜図4で説明したように、チャンバ3a内の空間を拡張することによって吐出口8の粘性材料4をチャンバ3a内に回収した後、または回収しつつ、図5で説明したように、塗布ユニット3をスクリーンマスク53に沿って水平方向に移動させると、粘性材料4をスクリーンマスク53上により確実に残すことなく、回収することができる。
【0041】
ここで、塗布ユニット3をスクリーンマスク53に沿って水平方向に移動させる粘性材料4の回収方法において、移動させる前に塗布ユニット3をスクリーンマスク53に対して押し付けると、ブレード6の掻き取り効果が増し、粘性材料4をより確実にチャンバ3a内に回収することができる。また、図示しない被塗布物を搬送し、スクリーンマスク53に位置決めするテーブル部を、スクリーンマスク53の下面に当接させておくと、上記回収動作によりスクリーンマスク53が撓まないので好適である。
【0042】
また、以上のようにして粘性材料4をチャンバ3a内に回収した塗布ユニット3がスクリーンマスク53から上昇して待機している状態において、チャンバ3a内の粘性材料4を収容する空間を拡張したままにしておくと、長時間放置しておいても、粘性材料4が吐出口8から垂れるのを防ぐことができる。
【0043】
また、粘性材料4の粘度が低い場合には、図7に示すように、塗布ユニット3のチャンバ3a内に回収した後、塗布ユニット3に吐出口8を覆うようにカバー16を装着することによって、粘性材料4が吐出口8から垂れるのを防ぐことができる。
【0044】
また、図8に示すように、粘性材料塗布装置のスクリーンマスク53の側方上部に、塗布ユニット3をその吐出口8を密着状態で接触させて待機させておく、上面が平坦な受け台17を設けてもよい。このような受け台17を設けておくと、塗布ユニット3の吐出口8が完全に閉鎖され、粘性材料4が吐出口8で空気に触れて状態が変化するのを抑制でき、かつ再使用時には、塗布ユニット3を受け台17の上面に沿って移動させることにより、受け台17の上面に粘性材料4が残らず、かつ塗布ユニット3においてはその吐出口8まで粘性材料4が満たされた状態となっているため、直ちに塗布を開始することができ、生産性を向上できる。
【0045】
また、以上の実施形態では、スクリーンマスク53は移動させずに塗布ユニット3側を移動させる例についてのみ説明したが、逆に塗布ユニット3は移動させずに、スクリーンマスク53や被塗布物50を移動させるように構成しても、同様に作用してその効果を奏することができる。
【0046】
また、以上の実施形態では、図9(a)に示すように、スクリーンマスク53の下面に被塗布物50を配置し、塗布ユニット3から吐出した粘性材料4をスクリーンマスク53の開口52を通して被塗布物50のランド51上に塗布して印刷する例を示したが、本発明は、図9(b)に示すように、被塗布物50に形成されている凹部又は貫通穴内に粘性材料4を充填塗布する場合にも適用でき、この場合も同様の効果を奏することができる。
【0047】
【発明の効果】
本発明の粘性材料回収方法によれば、以上の説明から明らかなように、塗布ユニットをスクリーンマスクから離間させる際に、前記テーブル部を前記スクリーンマスクの下面に当接させた後、塗布ユニットをスクリーンマスクに接触した状態でスクリーンマスクに沿って移動させ、吐出口のスクリーンマスクに接触する端縁で粘性材料を掻き取りながら、塗布ユニットをスクリーンマスクから離間させることで、塗布材料を積極的に収容するので粘性材料がスクリーンマスクに殆ど残らず、スクリーンマスクの清掃の手間を不要にできて自動交換を実現することも可能になる。
【0050】
また、塗布ユニットをスクリーンマスクから離間させる際に、前記テーブル部を前記スクリーンマスクの下面に当接させた後、貯留室の空間を拡張させて塗布材料を貯留室に収容しながら、かつ塗布ユニットをスクリーンマスクに押し付けた状態でスクリーンマスクに沿って移動させ、吐出口のスクリーンマスクに接触する端縁で粘性材料を掻き取りながら塗布ユニットをスクリーンマスクから離間させると、さらに確実に粘性材料がスクリーンマスクに残らないようにできる。
【0051】
また、塗布ユニットをスクリーンマスクから離間させた後、粘性材料を貯留室内に収容した状態をそのまま維持すると、塗布ユニットの待機中に粘性材料が吐出口から垂れ落ちるのを効果的に防止できる。
【0052】
また、塗布ユニットをスクリーンマスクから離間させた後、塗布ユニットの吐出口を閉鎖するようにすると、粘性材料が吐出口で空気に触れて状態が変化するのを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の粘性材料塗布装置の一実施形態の全体構成を示す正面図である。
【図2】同実施形態における塗布ユニットのスクリーンマスクからの離間工程の第1の工程例の説明図である。
【図3】同実施形態における第1の離間工程の変形例の説明図である。
【図4】同実施形態における第1の離間工程の他の変形例の説明図である。
【図5】同実施形態における塗布ユニットのスクリーンマスクからの離間工程の第2の工程例の説明図である。
【図6】同実施形態における塗布ユニットのスクリーンマスクからの離間工程の第3の工程例の説明図である。
【図7】同実施形態における塗布ユニットの待機時の構成例を示す縦断面図である。
【図8】同実施形態における塗布ユニットの待機時の他の構成例を示す縦断面図である。
【図9】本発明の各実施形態の他の適用例の説明図である。
【図10】従来例のスクリーン印刷方式の説明図である。
【符号の説明】
1 材料供給部(粘性材料供給手段)
2 エア供給部(吐出圧調整手段)
3 塗布ユニット
3a チャンバ(貯留室)
4 粘性材料
6 ブレード
8 吐出口
10 袋(吐出圧調整手段兼拡張手段)
16 カバー
17 受け台
20 出退部材(吐出圧調整手段兼拡張手段)
21 プランジャ(吐出圧調整手段兼拡張手段)
53 スクリーンマスク
Claims (4)
- 粘性材料の貯留室を有し、貯留室に連通して粘性材料の吐出口が設けられ、貯留室に粘性材料を供給する粘性材料供給手段が連結され、貯留室内の粘性材料に吐出圧を付与する吐出圧調整手段が設けられ、弾性を有する薄板からなる2枚のブレードが下方に向けて互いに接近してその先端に吐出口を設けた塗布ユニットを用い、被塗布物に対応した開口を有するスクリーンマスクと塗布ユニットの吐出口とを接触させ、貯留室の粘性材料に吐出圧を付与しながら塗布ユニットとスクリーンマスクを相対移動させ、被塗布物をスクリーンマスクに位置決めするテーブル部によって支持された被塗布物に粘性材料を塗布した後に、前記塗布ユニットをスクリーンマスクから離間させる際に、前記テーブル部を前記スクリーンマスクの下面に当接させた後、塗布ユニットをスクリーンマスクに接触した状態でスクリーンマスクに沿って移動させ、吐出口のスクリーンマスクに接触する端縁で粘性材料を掻き取りながら、塗布ユニットをスクリーンマスクから離間させることを特徴とする粘性材料回収方法。
- 粘性材料の貯留室を有し、貯留室に連通して粘性材料の吐出口が設けられ、貯留室に粘性材料を供給する粘性材料供給手段が連結され、貯留室内の粘性材料に吐出圧を付与する吐出圧調整手段が設けられ、弾性を有する薄板からなる2枚のブレードが下方に向けて互いに接近してその先端に吐出口を設けた塗布ユニットを用い、被塗布物に対応した開口を有するスクリーンマスクと塗布ユニットの吐出口とを接触させ、貯留室の粘性材料に吐出圧を付与しながら塗布ユニットとスクリーンマスクを相対移動させ、被塗布物をスクリーンマスクに位置決めするテーブル部によって支持された被塗布物に粘性材料を塗布した後に、前記塗布ユニットをスクリーンマスクから離間させる際に、前記テーブル部を前記スクリーンマスクの下面に当接させた後、貯留室の空間を拡張させて塗布材料を貯留室に収容しながら、かつ塗布ユニットをスクリーンマスクに押し付けた状態でスクリーンマスクに沿って移動させ、吐出口のスクリーンマスクに接触する端縁で粘性材料を掻き取りながら塗布ユニットをスクリーンマスクから離間させることを特徴とする粘性材料回収方法。
- 塗布ユニットをスクリーンマスクから離間させた後、粘性材料を貯留室内に収容した状態をそのまま維持することを特徴とする請求項1又は2記載の粘性材料回収方法。
- 塗布ユニットをスクリーンマスクから離間させた後、塗布ユニットの吐出口を閉鎖しておくことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の粘性材料回収方法。
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