JP3823516B2 - 無人籾摺精米施設 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、無人籾摺精米施設に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、利用者が持ち込む原料玄米や籾を籾摺精白処理する無人籾摺精米施設が普及している。この無人籾摺精米施設は、利用者が穀粒を供給する投入ホッパと、前記投入ホッパから供給された籾を籾摺する一対の籾摺ロ−ルからなる籾摺機と、籾摺機で籾摺された摺落米を風選する摺落米風選装置と、前記籾摺風選装置で籾摺風選された玄米の精白をする精米機と、前記精米機で精米された白米を取り出す白米タンク等で構成されている。
【0003】
そして、籾摺機の上部に位置する籾ホッパには、下方の籾摺ロ−ルに供給したり、あるいは、籾摺機の下手側に位置している摺落米風選部に穀粒を切替て供給する切替弁が設けられていて、供給された穀粒が籾であるか、玄米であるかにより、切替弁を切替操作して、玄米が一対の籾摺ロ−ルの間隙部で籾摺されないようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来装置にあつては、籾摺機とは別に籾摺ロ−ルを迂回する玄米流路を構成しなければならず、構造が複雑となるとともに、その制御が煩雑になるという問題があつた。そこで、この発明は、籾摺ロ−ルを迂回する穀粒流路を設けることなく、籾摺ロ−ルの間隙を制御する装置を利用することにより、単一の穀粒流路のものでありながら、玄米を損傷させずに籾摺ロ−ルを通過させ、構造も簡単にできる無人籾摺精米施設を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明は、このような従来技術のもつ問題点を解決するために、次の技術的手段を講じた。即ち、穀粒を投入する投入ホッパ8と、該投入ホッパ8に投入した穀粒を移送する供給螺旋16と、該供給螺旋16で移送された穀粒を揚穀する籾摺昇降機9と、該籾摺昇降機9で揚穀した穀粒を貯留する籾タンク20と、該籾タンク20内の籾を回転する対の籾摺ロ−ル24間に通過させることにより籾殻と玄米とに分離する籾摺機前記籾摺ロール24間を通過した玄米を精白する精米機12と、該精米機12で精米された白米を取り出す白米タンク36と、前記精米機12で精米されて取り出された糠を処理する糠処理部13と、操作盤6とを設け、
建屋1内を仕切壁2により操作室3と機械室4とに仕切り、操作室3側には前記操作盤6と前記白米タンク36とを設け、前記機械室4側には前記投入ホッパ8と籾摺昇降機9と籾摺機10と精米昇降機11と精米機12と糠処理部13とを設け、
前記糠処理部13は前記精米機12から糠を吸引して取り出す糠吸引ファンと、該糠吸引ファンで取り出された糠が通過する糠搬送パイプ67とを設けると共に、サイクロン36aを前記仕切壁2の近傍に配置し、糠取出ホッパ65を前記サイクロン36aの下方に配置し、糠取出扉66を前記糠取出ホッパ65の上方部位に設け、サイクロン36aで排風されて落下した糠を糠切替弁68で機外取出側及び糠回収パイプ69側に切り替えられて取り出される構成とし、
前記投入ホッパ8の底部には籾・玄米判別センサ61を設け、前記籾タンク20の下端部には穀粒供給弁21を設け、前記籾摺機10には籾摺ロール24,25の間隙を調節する籾摺ロール間隙制御モータ28を設け、操作盤6には籾摺精米作業または玄米精米作業を選択する籾ボタン43aと玄米ボタン43bとを設け、前記籾・玄米判別センサ61が籾と判別すると籾ボタン43aが点灯し、籾・玄米判別センサ61が玄米と判別すると玄米ボタン43bが点灯する構成とし、前記籾ボタン43aを押して籾摺精米作業を選択したときは前記ロール間隙調節モータ28を正逆転しながら籾摺ロール間隙を籾摺作業に適した所定の間隙に設定する一方、前記玄米ボタン43bを押して玄米精米作業を選択するときはロール間隙制御モータ28により籾摺ロール間隙を前記籾摺作業用の間隙よりも広い間隙にして籾摺りされない状態に拡開調節する構成とし、該拡開調節中には前記穀粒供給弁21を閉鎖する構成としたことを特徴とする無人籾摺精米施設としたものである。
【0007】
【作用】
投入ホッパ8に籾又は玄米を投入すると供給螺旋16で移送され籾摺昇降機9で揚穀されて籾タンク20に貯留される。籾の場合には籾摺機10で籾摺されて精米昇降機11で精米機12に供給され、玄米の場合には籾摺ロール間を通過させて精米昇降機11を経て精米機12に供給される。精米機で精米された白米は白米タンク36に取り出される。精米機12から糠吸引ファンで取り出された糠は糠搬送パイプ67を経てサイクロン36aから落下し糠切替弁68にて糠取出ホッパ65側か糠回収パイプ69側に切り替えられて取り出される。
投入ホッパに穀粒が投入されると籾・玄米判別センサで籾か玄米かが判別され、籾と判別されると籾ボタンが点灯し、玄米と判別されると玄米ボタンが点灯する。利用者が籾ボタンを押して籾摺精米作業を選択すると、供給された籾は、籾摺ロール間隙手段によって所定の間隙に設定された一対の籾摺ロールに供給されて籾摺りされ、その後、玄米は精米手段で精白処理される。利用者が玄米ボタンを押して玄米作業を選択するときは、籾摺ロール間隙にして籾摺りされない状態に拡開調節され、玄米は籾摺ロール間を通過し、精米手段に供給されて精白される。
【0008】
また、玄米精米作業時に籾摺ロール間隙を拡開調節中には穀粒供給弁を閉鎖して籾タンクに玄米を一時貯留する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。1は無人籾摺精米施設を設置する建屋で、内部は仕切壁2により操作室3と機械室4とに仕切られている。この操作室3側には、原料籾投入部5、操作盤6、白米取出部7等を有し、機械室3側には、投入ホッパ8、籾摺昇降機9、籾摺機10、精米昇降機11、精米機12、糠処理部13等を設けている。
【0010】
前記原料籾投入部5は、図2に示すように、仕切壁2の開口部14の前後において、前記操作室3側には原料置き台15を、また、前記機械室4側には投入ホッパ8を、夫々臨ませる構成とし、この投入ホッパ8の下部には、供給螺旋16を内装する供給樋17を設け、供給螺旋16の軸部の一端側を、供給駆動モ−タ18により回転駆動可能に構成している。19は篩網である。
【0011】
前記供給樋17の移送終端側は、籾摺昇降機9のホッパ部にのぞませ、籾摺昇降機9の上部は籾摺機10の籾タンク20に連通させる。この籾タンク20の下部には、穀粒供給弁21を設けている。籾摺機10には、一対の籾摺ロ−ル24,25で構成されていて、これら籾摺ロ−ル24,25は異なる周速差で回転し、一方の籾摺ロ−ル24が他方の籾摺ロ−ル25に対して遠近に移動可能である。即ち、籾摺ロ−ル24は、図3に示すように、揺動部材26に支持されていて、この揺動部材26の先端側に螺合する調節螺杆27を、ロ−ル間隙制御モ−タ28の正逆転によって、固定側の籾摺ロ−ル25に対して遠近移動し、ロ−ル間隙を広狭に調節できる構成である。
【0012】
29は摺出米を風選処理する摺落米風選部、30は摺り出された摺落米から分離した軽い粃等を集めて一側に移送する移送螺旋、31は混合米中の小米を漏下除去しながら流下させる流下樋、32は唐箕、33は排塵胴である。籾摺ロ−ル24,25や移送螺旋30等の駆動部は、籾摺機モ−タ34によって駆動される。
【0013】
なお、前記移送螺旋30の排出側端部は、籾摺昇降機9に連通している。また、流下樋31からの混合米は、適宜移送部を介して精米昇降機11のホッパ部に連通している。精米昇降機11の揚穀部を精米機12の玄米タンク55に臨ませている。この精米機12は、精白室35内に精白ロール(図示せず)を内装する公知の形態であり、精白金網(図示せず)からの分離糠は、糠搬送ファン(図示せず)により糠処理部13に搬送される。前記精白室35の出口側は、白米取出部7の白米タンク36に連通してる。
【0014】
糠処理部13は、サイクロン36a,このサイクロン36a下部に臨み落下てきた糠を水平移送する糠移送螺旋37,その糠移送樋38,前記糠移送樋38の途中部と終端側とに開口せる排出部、及び、排出部からの落下糠を受ける糠袋39,39から構成されている。前記操作室3側の操作盤6は、その盤面には図4に示すように、原料投入可ランプ40,コイン枚数表示灯41,コインメック42,籾・玄米選択ボタン43a,43b,白度選択ボタン44,45,46(図例では、上白・標準・8分の3段階に選択できる。),料金表47(例えば、「もみ12kg100円」「こめ10kg100円」…)等を配設している。このコインメック42には、投入コインの識別部や投入コイン毎に作動するコインセンサ48等を備えている。そして、この操作盤6の内部には、各部駆動モ−タの駆動制御等を行うマイクロコンピュータを内蔵した制御部(CPU)49を備えている。
【0015】
前記演算制御部(CPU)49には、コインセンサ48からの検出情報、白度選択ボタン44,45,46からの白度選択情報、籾・玄米選択ボタン43a,43bからの籾・玄米の選択情報、籾摺機10の籾摺機モ−タ34の負荷電流検出器50の検出信号、クロック信号等が入力される。また、一方、出力情報としては、供給駆動モ−タ18への制御信号、穀粒供給弁21を調節する穀粒供給調節モ−タ21aへの制御信号、籾摺機10の籾摺機モ−タ34への制御信号、昇降機9,11駆動用の昇降機モ−タ51への制御信号、精米機12駆動用の精米機モ−タ52への制御信号、糠移送螺旋37駆動用の糠移送モ−タ53への制御信号、白度調節モ−タ54への制御信号、ロール間隙制御モ−タ28への開閉指令信号等がある。
【0016】
CPU49は、主に次の機能を有する。
(イ)コインメック42への投入コイン(100円硬貨)の枚数を読み込み、運転時間を算出し、当該算出時間Tにわたり供給駆動モ−タ18,籾摺機10駆動用の籾摺機モ−タ34等に駆動信号を出力する。
(ロ)籾摺機モ−タ34の検出負荷電流を取り込み、予め設定する標準負荷電流と比較する。
【0017】
(ハ)前記(ロ)の比較結果に基づいて、ロ−ル間隙制御モ−タ28に正転出力あるいは逆転出力の各信号を出力するものである。即ち、検出負荷電流が標準負荷電流よりも大なるときは、籾摺ロ−ルの間隙を拡大すべくロ−ル間隙制御モ−タ28を逆転せしめ、また、検出負荷電流が標準よりも小のときは、反対に籾摺ロ−ルの間隙を縮小すべく、ロ−ル間隙制御モ−タ28を正転させる信号を出力する(籾摺ロ−ル間隙制御手段)。
【0018】
(ニ)前記(ハ)の制御は、コインメック42へのコイン投入枚数が所定枚数(例えば2枚)以上であることを検出して行なわれると共に、所定の短時間tにおいてのみ実行させる制御実行信号を出力する(制御実行時間制御手段)。
(ホ)制御実行時間を経過すると、制御時間tの経過時点の籾摺ロ−ル間隙を維持すべく、制御遮断信号及び間隙固定維持信号を出力する、等である。
【0019】
次に、前記実施例の作用について説明する。原料が籾の場合について、その量に見合う運転時間を確保できるだけのコインを、コインメック42の投入口に投入し、次に「籾」選択ボタン43aを押し、最後に白度選択ボタン44,45,46のいずれを選択し、精白度を設定する。これらの設定準備を完了して、籾を投入ホッパ8に投入するものであるが、装置各部はコイン投入と同時に運転開始し、投入ホッパ8からの籾は供給螺旋16によって移送されて、籾摺昇降機9内に供給される。この籾摺昇降機9からの揚穀籾は籾タンク20へ供給され、次いで、前記の「籾」の設定に伴い、予め所定の開度に調節設定される穀粒供給弁21を経由して、所定間隙に設定されている籾摺ロ−ル24,25上に供給される。原料籾は籾摺ロ−ル24,25の回転によって籾摺されて玄米と籾殻に分離され、下方の風選部29を通過する間に、軽い籾殻や粃が除去され、混合米は流下樋31から精米昇降機11を経て精米機12内に供給される。
【0020】
精米機12内では、図示省略の精白ロールが回転して、順次供給される一部未籾摺粒を含む玄米粒を、精白金網との間で表面糠層乃至籾殻を剥離させ、白米とする。この白米は白米取出部7を経て適宜操作室3内にて回収されるものである。運転各部は投入金額にて設定された時間Tが経過すると、まず、供給螺旋16の供給駆動モ−タ18が停止し、所定時間遅れて籾摺機10,精米機12等が停止するものとし、籾摺昇降機9,精米昇降機11や精白室内の穀粒残留を少なくできる。
【0021】
次に、原料が玄米粒である場合には、「玄米」選択ボタン43bを押して作業を開始する。すると、籾タンク20内の穀粒供給弁21が穀粒供給調節モ−タ21aにより閉鎖されると共に、ロ−ル間隙調節モ−タ28により籾摺ロ−ル24,25の間隙が開調節されて、玄米が両籾摺ロ−ルで籾摺さない状態に拡開調節される(籾摺ロ−ル間隙拡開手段)。このように、籾摺ロ−ル間隙が拡開調節された後に、穀粒供給調節モ−タ21aが開調節される。
【0022】
しかして、投入ホッパ8からの玄米は、供給螺旋16によって移送されて、籾摺昇降機9内に供給されて揚穀され、籾摺昇降機9からの揚穀籾は籾タンク20へ供給され、穀粒供給弁21,間隙の拡開調節されている籾摺ロ−ル24,25間を通り、流下樋31を経て精米昇降機11に供給され、精米昇降機11を経て精米機12に供給されて精白され、精白金網を抜けて排出される糠乃至粉砕籾殻等は、糠処理部13に空気搬送され、サイクロン36aを経て糠移送樋38にて移送されつつ、糠袋39,39に回収される。
【0023】
次に、図6及び図7について説明する。前記の実施例との相違点について説明すると、投入ホッパ8の底部には、籾・玄米の判別のできる籾・玄米判別センサ61を配置している。この籾・玄米判別センサ61は、入力インタ−フエイスを経由して、CPU49に検出情報が出力される。そして、籾・玄米の別が判別されて籾である場合には、CPU49から、例えば、利用料金100円,400円,600円に対応する籾ボタン43a,43a,…に点灯指令信号が出力されて点灯し、また、玄米である場合には、利用料金100円,200円,300円に対応する玄米ボタン43b,43b,…に点灯指令信号が出されて点灯し、利用者に籾・玄米の別及びON操作できるボタンを知らせる。
【0024】
しかして、利用者がコインをコインメック42に必要枚数投入して、持込み穀粒の種類及び量に対応する籾選択ボタン43a,玄米選択ボタン43bを押すことにより、前記の実施例と同様に穀粒処理作業が開始される。このように構成しているので、利用者が籾・玄米のボタンを押し間違えることもなく、利用の容易化並びに機械類のトラブルを未然に防止できる。
【0025】
次に、図8について、前記図1〜図5の実施例との相違点について説明する。籾摺機10の籾タンク20に水分センサ62を設けて、籾タンク20に供給された穀粒の水分を検出できる構成とし、水分センサ62の検出情報はCPU49に入力される。精米揚穀機11の揚穀部は、後続の精米機12への供給流路及び白米タンク36への取出流路63に分岐されていて、切替モ−タ(図示省略)で切替弁(図示省略)を切替作動して、何れかの流路に切り替える構成である。
【0026】
しかして、利用者の持ち込んだ籾あるいは玄米が、籾タンク20に送られると、水分センサ62で水分の検出がされ、CPU49に入力される。そして、検出情報が所定の基準水分値より低い場合には、籾摺あるいは精米に適しているので、前記実施例と同様に籾摺・精米がなされる。また、所定の基準水分値より高い場合には、CPU49からの指令信号により、ロ−ル間隙調節モ−タ28により籾摺ロ−ル24,25の間隙が拡開調節されて、穀粒が両籾摺ロ−ル24,25で籾摺されない間隙に拡開調節され、次いで、穀粒供給弁21が開調節される。すると、籾タンク20内の穀粒は、籾摺ロ−ル24,25の拡開間隙部,流下樋31,精米揚穀機11,切替弁(図示省略),取出流路63を経て、白米タンク36に取り出され、操作盤6の高水分表示部(図示省略)に、高水分である旨の表示がされ、投入コインが返却口から返却される。 このように、高水分の穀粒である場合
には、籾摺及び精米が中止されるので、籾摺ロ−ルでの低い籾摺率により精白後の玄米に籾が混入する不具合や、籾摺機10,精米機12のトラブルを未然に防止できる。
【0027】
なお、籾摺揚穀機9の揚穀出口部に、水分センサ62を配置してもよく、また、投入ホッパ8に水分センサ62を配置し、高水分を検出すると、供給螺旋16を逆回転すして、投入ホッパ8から穀粒を取り出す構成としてもよい。次に、図9について説明する。無人籾摺精米施設の精米機12の精白度は、例えば、上白精米,標準精米,八分精米に選択できる構成であり、これらの同じ精白度を選択しても、温度の高低で精白度が変化する。そこで、この実施例では、温度の高低に影響されずに、略同じ精白度で精米しようとするものである。
【0028】
精米機12の玄米タンク55に温度計64を設け、温度計64の検出情報がCPU49に入力される構成である。精米機12には公知の白度調節機構(図示省略)が設けられていて、白度調節モ−タ54を正逆転すると、白度調節機構が調節される構成である。次に、CPU49内の温度に基づく白度調節の補正手段について説明する。標準温度での調節演算式が、「上白位置−所定数の正回転=標準白度位置,標準位置−所定数の正回転=八分精白位置,上白位置−(2×所定数の正回転)=八分位置」と定められている。温度計64からの検出温度がCPU49に入力されると、標準温度(例えば20度C)に対する高低が判定され、低い場合には、「前記演算式×増加補正係数」により、補正増加調節回転数が算定され、CPU49から白度調節モ−タ54に補正回転指令が出され、前記白度調節機構が調節される。また、標準温度より高い場合には、前記と逆に減少補正係数により補正減少調節回転数が算定され、これに基づき白度調節機構が調節される。なお、温度に湿度を加味して、補正調節回転数が算出される構成としてもよい。
【0029】
このように、精米機12の玄米タンク55の温度に応じて白度調節機構が調節されるので、夏場あるいは冬場でも、略一定の精白度で上白精米,標準精米,八分精米をすることができる。次に、図10により糠処理部13の他の実施例を説明する。機械室4の仕切壁2近傍には、サイクロン36aを配置し、サイクロン36aの下方には、糠取出ホッパ65を配置し、糠取出ホッパ65の上方部位には、糠取出扉66を設けている。精米機12の糠搬送フアン(図示省略)により取り出された糠は、糠搬送パイプ67を経てサイクロン36aに送られ、サイクロン36aで排風された後糠が落下し、糠切替弁68で機外取出側、及び、糠回収パイプ69側に切り替えられて取り出される構成である。
【0030】
しかして、糠切替弁68が機外取出側に切り替えられた場合には、糠取出ホッパ65に取り出された糠は、糠取出扉66を開けて操作室3に取り出される。また、糠切替弁68が糠回収パイプ69側に切り替えられた場合には、糠袋39側に設けられている糠吸引フアン(図示省略)で吸引されて、糠移送樋38を経て糠袋39に収納される構成である。糠取出ホッパ65には、吸塵パイプ69aの始端側を臨ませ、糠吸塵パイプ69aの終端側を、精米機12の糠取り出しのために送風する送風フアン(図示省略)の吸入部に接続している。
【0031】
このように構成されているので、糠取出ホッパ65部分の塵埃類は糠回収パイプ69で吸引されて、糠取出を容易にする。次に、図11により糠処理部13の他の実施例を説明する。糠移送樋38の糠移送螺旋37を糠螺旋モ−タ70を正逆転して、糠袋39側及び糠取出螺旋樋71側に搬送できる構成とし、糠取出螺旋樋71の終端側を第2糠取出螺旋樋72に接続して、糠取出モ−タ72aで終端側へ搬送できる構成とし、第2糠取出螺旋樋72の搬送終端部を仕切壁2を貫通うして、操作室3側まで延長している。しかして、精米機12で発生した糠を、糠袋39に収納したり、詰まりを防止しながら、糠取出螺旋樋71及び第2糠取出螺旋樋72を経由して、操作室3に取り出すことができる。
【0032】
次に、図12について説明する。精米機12の精米室12a内には、精白ロール12bが回転自在に支架されていて、精白ロ−ル12bの外周部に精白金網12cを配置して、精白金網12c内に供給される一部未籾摺粒を含む玄米粒が、精白金網12cと精白ロ−ル12bとの間で、表面糠層乃至籾殻を剥離され精米される構成である。
【0033】
前記精白金網12cは精白ロ−ル12bの軸心回りに回動できる構成であり、精白金網12cの穀粒排出側には、圧迫板12dを対向配置している。前記精白ロ−ル12bには、連結体73を介して白度調節スプリング74を設けて、精白作業時の穀粒の圧力により精白金網12cが回動するのに抵抗を付与している。また、圧迫板12dに出口スプリング75を作用させると共に、ワイヤ76のワイヤかしめ81を介して、連結体73に連係している。
【0034】
また、白度調節スプリング74内には、白度調節モ−タ54で正逆転される白度調節棒77が位置していて、この白度調節棒77のネジ部に遊びナット78をネジ嵌合して、遊びナット78を白度調節スプリング74の一端に作用させて、スプリングの長さを伸縮して、張力を調節可能に構成している。また、白度調節棒77の先端には、カップリングを介して、ネジピッチの大きなボルト79を固着して、ボルト79に第2遊びナット80をネジ嵌合し、前記ワイヤ76の先端側を延長して、ボルト79の孔部に挿通すると共に、ボルト79の両側部にワイヤかしめ81,81を位置させて連係している。
【0035】
しかして、精白作業時に、穀粒に圧力が掛かると、精白金網12cが白度調節スプリング74に抗して実線の位置から仮想線の位置まで回動し、この連結体73の回動に関連して、ワイヤ76が左側に引っ張られて、圧迫板12dが実線の位置から仮想線の位置まで開くものであり、このようにして穀粒の圧力の増減を繰り返しながら、精白されるものである。
【0036】
また、作業業の終了間際に、白度調節モ−タ54を所定回数正回転をさせると、ワイヤ76が左側に引っ張られて、圧迫板12dが所定開度に開調節され、次いで、ボルト79の正回転により、ピッチの大きなネジ部を介して第2遊びナット80が迅速に下側へ動かされ、ワイヤかしめ81を介して、ワイヤ76が迅速に引っ張られて、圧迫板12dが迅速に開調節され、精米機12内の穀粒を迅速に排出でき、作業能率が向上する。
【0037】
【発明の効果】
穀粒を投入する投入ホッパ8と、該投入ホッパ8に投入した穀粒を移送する供給螺旋16と、該供給螺旋16で移送された穀粒を揚穀する籾摺昇降機9と、該籾摺昇降機9で揚穀した穀粒を貯留する籾タンク20と、該籾タンク20内の籾を回転する対の籾摺ロ−ル24間に通過させることにより籾殻と玄米とに分離する籾摺機前記籾摺ロール24間を通過した玄米を精白する精米機12と、該精米機12で精米された白米を取り出す白米タンク36と、前記精米機12で精米されて取り出された糠を処理する糠処理部13と、操作盤6とを設け、
建屋1内を仕切壁2により操作室3と機械室4とに仕切り、操作室3側には前記操作盤6と前記白米タンク36とを設け、前記機械室4側には前記投入ホッパ8と籾摺昇降機9と籾摺機10と精米昇降機11と精米機12と糠処理部13とを設け、
前記糠処理部13は前記精米機12から糠を吸引して取り出す糠吸引ファンと、該糠吸引ファンで取り出された糠が通過する糠搬送パイプ67とを設けると共に、サイクロン36aを前記仕切壁2の近傍に配置し、糠取出ホッパ65を前記サイクロン36aの下方に配置し、糠取出扉66を前記糠取出ホッパ65の上方部位に設け、サイクロン36aで排風されて落下した糠を糠切替弁68で機外取出側及び糠回収パイプ69側に切り替えられて取り出される構成とし、
前記投入ホッパ8の底部には籾・玄米判別センサ61を設け、前記籾タンク20の下端部には穀粒供給弁21を設け、前記籾摺機10には籾摺ロール24,25の間隙を調節する籾摺ロール間隙制御モータ28を設け、操作盤6には籾摺精米作業または玄米精米作業を選択する籾ボタン43aと玄米ボタン43bとを設け、前記籾・玄米判別センサ61が籾と判別すると籾ボタン43aが点灯し、籾・玄米判別センサ61が玄米と判別すると玄米ボタン43bが点灯する構成とし、前記籾ボタン43aを押して籾摺精米作業を選択した ときは前記ロール間隙調節モータ28を正逆転しながら籾摺ロール間隙を籾摺作業に適した所定の間隙に設定する一方、前記玄米ボタン43bを押して玄米精米作業を選択するときはロール間隙制御モータ28により籾摺ロール間隙を前記籾摺作業用の間隙よりも広い間隙にして籾摺りされない状態に拡開調節する構成とし、該拡開調節中には前記穀粒供給弁21を閉鎖する構成としたことで、
玄米は、籾と同様に、制御手段に制御される籾摺ロール間隙調節手段によって設定された籾摺ロール間を通るが、籾を通過させるときの籾摺ロール24,25の間隙よりも広い間隙を通過するので、籾摺り作業のような負荷を受けることがなく、損傷の発生を防止し得ると共に無人精米施設の構造が簡単になる。
【0038】
また、投入ホッパに穀粒が投入されると籾・玄米判別センサで籾か玄米かが判別され、籾と判別されると籾ボタンが点灯し、玄米と判別されると玄米ボタンが点灯することで、利用者が籾・玄米のボタンを押し間違えることもなく、利用の容易化並びに機械類のトラブルを未然に防止できる。また、玄米精米作業時に籾摺ロール間隙を拡開調節中には穀粒調節弁を閉鎖して籾タンクに玄米を一時貯留することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 全体平面図
【図2】 装置の概略を示すフロ−図
【図3】 籾摺機の側断面図
【図4】 操作盤の正面図
【図5】ブロック図
【図6】他の実施例を示す全体の平面図
【図7】他の実施例を示す操作盤の正面図
【図8】他の実施例を示す全体の平面図
【図9】他の実施例を示すブロック図
【図10】切断した側面図
【図11】他の実施例を示す平面図
【図12】切断側面図,正面図
【符号の説明】
3…操作室 4…機械室
5…原料投入部 6…操作盤
7…白米取出部 10…籾摺機
12…精米機 24,25…籾摺ロ−ル
28…制御モ−タ 34…駆動モ−タ
42…コインメック 43a…「籾」選択ボタン
43b…「玄米」選択ボタン 49…演算制御部(CPU)
50…負荷電流検出器 36…白米タンク
37…糠移送螺旋 38…糠移送樋
39…糠袋 42…コインメック
49…CPU 54…白度調節モ−タ
61…籾・玄米判別センサ 62…水分センサ
63…取出流路 64…温度計
65…糠取出ホッパ 66…糠取出扉
68…糠切替弁 69…糠回収パイプ
71…糠取出螺旋樋 73…連結体
74…白度調節スプリング 76…ワイヤ
77…白度調節棒 78…遊びナット
79…ボルト 80…第2遊びナット
Claims (1)
- 穀粒を投入する投入ホッパ8と、該投入ホッパ8に投入した穀粒を移送する供給螺旋16と、該供給螺旋16で移送された穀粒を揚穀する籾摺昇降機9と、該籾摺昇降機9で揚穀した穀粒を貯留する籾タンク20と、該籾タンク20内の籾を回転する対の籾摺ロ−ル24間に通過させることにより籾殻と玄米とに分離する籾摺機前記籾摺ロール24間を通過した玄米を精白する精米機12と、該精米機12で精米された白米を取り出す白米タンク36と、前記精米機12で精米されて取り出された糠を処理する糠処理部13と、操作盤6とを設け、
建屋1内を仕切壁2により操作室3と機械室4とに仕切り、操作室3側には前記操作盤6と前記白米タンク36とを設け、前記機械室4側には前記投入ホッパ8と籾摺昇降機9と籾摺機10と精米昇降機11と精米機12と糠処理部13とを設け、
前記糠処理部13は前記精米機12から糠を吸引して取り出す糠吸引ファンと、該糠吸引ファンで取り出された糠が通過する糠搬送パイプ67とを設けると共に、サイクロン36aを前記仕切壁2の近傍に配置し、糠取出ホッパ65を前記サイクロン36aの下方に配置し、糠取出扉66を前記糠取出ホッパ65の上方部位に設け、サイクロン36aで排風されて落下した糠を糠切替弁68で機外取出側及び糠回収パイプ69側に切り替えられて取り出される構成とし、
前記投入ホッパ8の底部には籾・玄米判別センサ61を設け、前記籾タンク20の下端部には穀粒供給弁21を設け、前記籾摺機10には籾摺ロール24,25の間隙を調節する籾摺ロール間隙制御モータ28を設け、操作盤6には籾摺精米作業または玄米精米作業を選択する籾ボタン43aと玄米ボタン43bとを設け、前記籾・玄米判別センサ61が籾と判別すると籾ボタン43aが点灯し、籾・玄米判別センサ61が玄米と判別すると玄米ボタン43bが点灯する構成とし、前記籾ボタン43aを押して籾摺精米作業を選択したときは前記ロール間隙調節モータ28を正逆転しながら籾摺ロール間隙を籾摺作業に適した所定の間隙に設定する一方、前記玄米ボタン43bを押して玄米精米作業を選択するときはロール間隙制御モータ28により籾摺ロール間隙を前記籾摺作業用の間隙よりも広い間隙にして籾摺りされない状態に拡開調節する構成とし、該拡開調節中には前記穀粒供給弁21を閉鎖する構成としたことを特徴とする無人籾摺精米施設。
Priority Applications (1)
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Applications Claiming Priority (1)
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JP02735398A JP3823516B2 (ja) | 1998-02-09 | 1998-02-09 | 無人籾摺精米施設 |
Related Parent Applications (1)
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JP6720395A Division JPH08257422A (ja) | 1995-03-27 | 1995-03-27 | 無人籾摺精米施設 |
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JPH10211437A JPH10211437A (ja) | 1998-08-11 |
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ID=12218686
Family Applications (1)
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JP02735398A Expired - Fee Related JP3823516B2 (ja) | 1998-02-09 | 1998-02-09 | 無人籾摺精米施設 |
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JP (1) | JP3823516B2 (ja) |
-
1998
- 1998-02-09 JP JP02735398A patent/JP3823516B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH10211437A (ja) | 1998-08-11 |
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