JP3823460B2 - データ処理装置および方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、データ処理装置および方法に関し、特に、オーバサンプリングデータを発生させるためのフィルタの代わりに、論理的に求めた変換関数を用いて演算する装置を用いたデータ処理装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図15は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式に対応したデータ処理装置の構成例を示している。送信されるデータは、逆フーリエ変換装置1に入力される。逆フーリエ変換装置1からの2出力の一方は、直交変調装置3に入力され、他方は補間フィルタ2Aを介して直交変調装置3に入力される。直交変調装置3は、逆フーリエ変換装置1からの出力と、cos波発生器10からのcos波を乗算する乗算器12、補間フィルタ2Aからの出力と、sin波発生器11からのsin波を乗算する乗算器13、および乗算器12と乗算器13からの出力を加算し、出力する加算器14とから構成されている。
【0003】
図16は、実数時間軸応答と虚数時間軸応答に、それぞれcos波とsin波が乗算されるときのサンプリング点と補間点との関係を示している。cos波とsin波の周波数は、サンプリング周波数の半分で、この2つの波形を4倍オーバサンプリングして用いている。つまりcos波では(1,0,−1,0)の点、sin波では(0,−1,0,1)の点をサンプリング点として用いる。但し、ここでは上述した点を用いるが、cos波の(1,0,−1,0)の点、sin波の(0,1,0,−1)の点をそれぞれサンプリング点をとして用いる場合もあり、周辺回路に応じていずれかが使用される。この時、補間点としてはサンプリング点の中点のみが必要とされる。
【0004】
使用されるデータは、実数データの(Ra,Rb,Rc,・・・)とし、虚数データの(Ia’,Ib’,Ic’,・・・)とされる場合が考えられる。また、cos波およびsin波と、データの関係を1クロックずらすことにより、実数データの(Ra’,Rb’,Rc’,・・・)と、虚数データの(Ia,Ib,Ic,・・・)が使用される場合もある。しかしながら結果的には、直交変調装置3で使用されるデータ量は、元のサンプリング量と同じである。
【0005】
次に図16を参照し、その動作について説明する。逆フーリエ変換装置1に入力された周波数軸上のデータは、逆フーリエ変換により、時間軸上のデータに変換され、その実数データが乗算器12に、虚数データが補間フィルタ2Aに、それぞれ出力される。例えば、逆フーリエ変換装置1の出力は、(Ra,Ia),(Rb,Ib),(Rc,Ic),・・・といった複素数組になっている。補間フィルタ2Aは、入力されたデータにオーバサンプリング点を追加する。よって、直交変調装置3に入力されるデータは、(Ra,Ia’),(Rb,Ib’),(Rc,Ic’),・・・となる。このオーバサンプリング点を追加する処理は、入力されたデータを遅延させる処理でもある。
【0006】
出力された実数データは、cos波発生器10からのcos波を乗算器12において乗算され、加算器14に出力される。また、出力された虚数データは、sin波発生器11からのsin波を乗算器13において乗算され、加算器14に出力される。加算器14は、入力された2つのデータを加算し、出力する。
【0007】
図15は、補間フィルタ2Aを虚数部を遅延させる(Q軸遅延させる)のに用いたが、実数部を遅延させる(I軸遅延させる)場合もある。図18は、I軸を遅延させるために補間フィルタ2Aの代わりに補間フィルタ2Bを、逆フーリエ変換装置1と乗算器12との間に設けている。その他の構成は、図16における場合と同様である。
【0008】
図18は、OFDMに対応したデータ演算装置の構成例を示している。受信されたデータは、振り分け装置20に入力され、実数部と虚数部とに振り分けられる。実数部は、直交復調装置21内の乗算器32に入力され、cos波発生器30からのcos波と乗算され、フーリエ変換装置23に出力される。一方、虚数部は、直交復調装置21内の乗算器33に入力され、sin波発生器31からのsin波と乗算され、補間フィルタ22Aを介してフーリエ変換装置23に出力される。フーリエ変換装置23は、入力された時間軸上のデータを、周波数軸上のデータに変換して出力している。
【0009】
図19は、実数時間応答と虚数時間応答に、それぞれ、cos波とsin波を乗算させる時のサンプリング点と補間点との関係を示している。変調の場合と同様に、cos波とsin波の周波数は、サンプリング周波数の半分で、この2つの波形を4倍オーバーサンプリングして用いている。
【0010】
図20を参照し、その動作について説明する。振り分け装置20に入力されるデータを(Ra,Ia,Rb,Ib,Rc,Ic,・・・)とする。入力されたデータは、実数データ(Ra,Rb,Rc,・・・)と、虚数データ(Ia,Ib,Ic,・・・)に振り分けられる。振り分けられた実数データは、乗算器32に入力され、cos波と乗算され、(Ra,−Rb,Rc,・・・)とされる。一方虚数データは、乗算器33に入力され、sin波と乗算され、(−Ia,Ib,−Ic,・・・)とされる。そして、虚数データは、補間フィルタ22Aに入力される。補間データとしては、サンプリング点の中点のみが必要とされる。よって、補間フィルタ22Aに入力された虚数データは、(Ia’,Ib’,Ic’,・・・)とされて、フーリエ変換装置23に出力される。
【0011】
よって、フーリエ変換装置23には、データ(Ra,Ia’),(−Ra,Ib’),(Rc,Ic’),・・・が順次、入力される。そして入力された時間軸上のデータは、周波数軸上のデータに変換された出力される。
【0012】
図18のデータ演算装置は、Q軸遅延されたデータ(図15のデータ処理装置)に対応した装置である。I軸遅延されたデータ(図17のデータ処理装置)に対応するデータ演算装置は、図20に示すような構成になる。補間フィルタ22Aの代わりに、I軸を遅延するための補間フィルタ22Bが、乗算器32とフーリエ変換装置23の間に備えられた構成となされている。その他の構成は、図18の場合と同様である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した装置の補間フィルタは、多数の乗算器などを必要とし、回路規模の増大、それに伴う消費電力の増大などの問題があった。
【0014】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、補間フィルタを用いずに同様の動作を実行できるようにし、回路規模を小さくし、定省電力化を可能とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載のデータ処理装置は、実数時間応答と虚数時間応答が、所定の時間ずれを持つように、外部から入力された周波数領域データを演算処理する演算処理手段と、演算処理手段からの出力の周波数領域のデータを、時間領域のデータに変換する変換手段と、変換手段からの出力を直交変調する変調手段とを備えることを特徴とする。
【0016】
請求項5に記載のデータ処理方法は、実数時間応答と虚数時間応答が、所定の時間ずれを持つように、外部から入力された周波数領域データを演算処理する演算処理ステップと、演算処理ステップからの出力の周波数領域のデータを、時間領域のデータに変換する変換ステップと、変換ステップからの出力を直交変調する変調ステップとを備えることを特徴とする。
【0017】
請求項6に記載のデータ処理装置は、受信信号の時間領域のデータを直交復調する復調手段と、復調手段からの出力の時間領域のデータを周波数領域のデータに変換する変換手段と、変換手段からの周波数領域のデータが所定の時間ずれを持つように演算処理する演算処理手段とを備えることを特徴とする。
【0018】
請求項10に記載のデータ処理方法は、受信信号の時間領域のデータを直交復調する復調ステップと、復調ステップからの出力の時間領域のデータを周波数領域のデータに変換する変換ステップと、変換ステップからの周波数領域のデータが所定の時間ずれを持つように演算処理する演算処理ステップとを備えることを特徴とする。
【0019】
請求項1に記載のデータ処理装置および請求項5に記載のデータ処理方法においては、送信信号の実数時間応答と虚数時間応答が、所望の時間ずれを持つように演算処理され、演算処理されたデータが、周波数領域から時間領域に変換され、時間領域データが直交変調される。
【0020】
請求項6に記載のデータ処理装置および請求項10に記載のデータ処理方法においては、受信信号の時間領域のデータが直交復調され、復調されたデータが時間領域から周波数領域に変換され、周波数領域データ上で所望の時間ずれを持たせる演算処理が施される。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を説明するが、特許請求の範囲に記載の発明の各手段と以下の実施の形態との対応関係を明らかにするために、各手段の後の括弧内に、対応する実施の形態(但し一例)を付加して本発明の特徴を記述すると、次のようになる。但し勿論この記載は、各手段を記載したものに限定することを意味するものではない。また、従来の場合と対応する部分には、同一の符号を付してあり、その説明は、適宣省略する。
【0022】
請求項1に記載のデータ処理装置は、実数時間応答と虚数時間応答が、所定の時間ずれを持つように、外部から入力された周波数領域データを演算処理する演算処理手段(例えば、図1の演算装置41)と、演算処理手段からの出力の周波数領域のデータを、時間領域のデータに変換する変換手段(例えば、図1の逆フーリエ変換装置42)と、変換手段からの出力を直交変調する変調手段(例えば、図1の直交変調装置3)とを備えることを特徴とする。
【0023】
請求項2に記載のデータ処理装置の演算処理手段は、外部から入力されたデータと演算処理手段内で演算が施されたデータのうち、どちらか一方を選択し出力する第1の選択出力手段(例えば、図6の入力側選択装置80)と、第1の選択出力手段からのデータを蓄積する蓄積手段(例えば、図6の蓄積装置81)と、蓄積手段からのデータと前記外部から入力されたデータを用いて演算する演算手段(例えば、図6の演算部82)と、演算手段からの出力と蓄積手段からの出力のうちどちらか一方を選択し、出力する第2の選択出力手段(例えば、図6の出力側選択装置83)とを備えることを特徴とする。
【0024】
請求項6に記載のデータ処理装置は、受信信号の時間領域のデータを直交復調する復調手段(例えば、図8の直交復調装置21)と、復調手段からの出力の時間領域のデータを周波数領域のデータに変換する変換手段(例えば、図8のフーリエ変換装置92)と、変換手段からの周波数領域のデータが所定の時間ずれを持つように演算処理する演算処理手段(例えば、図8の演算装置41)とを備えることを特徴とする。
【0025】
請求項7に記載のデータ処理装置の演算処理手段は、外部から入力されたデータと演算処理手段内で演算が施されたデータのうち、どちらか一方を選択し出力する第1の選択出力手段(例えば、図6の入力側選択装置80)と、第1の選択出力手段からのデータを蓄積する蓄積手段(例えば、図6の蓄積装置81)と、蓄積手段からのデータと外部から入力されたデータを用いて演算する演算手段(例えば、図6の演算部82)と、演算手段からの出力と蓄積手段からの出力のうちどちらか一方を選択し、出力する第2の選択出力手段(例えば、図6の出力側選択装置83)とを備えることを特徴とする。
【0026】
図1は、本発明を適用した送信装置の構成例を示すブロック図である。送信されるデータは、演算装置41に入力され、後述する変換関数により変換され、逆フーリエ変換装置42に出力される。逆フーリエ変換装置42に入力されたデータは、時間応答へ変換される。逆フーリエ変換装置42からの出力の実数時間応答は、乗算器12に、虚数時間応答は、乗算器13にそれぞれ入力される。また、cos波発生器10から乗算器12に、sin波発生器11から乗算器13に、それぞれcos波またはsin波が入力される。乗算器12,13からの出力は、加算器14に入力される。
【0027】
次に図1における信号の流れに付いて説明する。演算装置41に入力されるデータは、複素数表現されたデータなので、実数部と虚数部がある。この実数部と虚数部との組み合わせのデータは、直流成分、+周波数成分、−周波数成分の意味を持っている。演算装置41では、入力されたデータに対し、+,−の同一周波数成分を用いて演算を施し、新たな+,−の同一周波数成分のデータを発生させる。この演算装置41に用いられる変換関数は、従来の方式において、時間領域で処理されていた所定の時間のずれ量(図16の補間フィルタ2Aまたは図18の補間フィルタ2Bが行っていた処理)を、逆フーリエ変換装置42の出力が持つように、周波数領域での変換を行う。
【0028】
周波数領域での変換を施された演算装置41からのデータは、逆フーリエ変換装置42に入力され、時間応答のデータに変換され、直交変調装置3に出力される。逆フーリエ変換装置42からの実数データと、cos波発生器10からのcos波は、乗算器12において乗算され、加算器14に出力される。また、逆フーリエ変換装置42からの虚数データとsin波発生器11からのsin波は、乗算器13において乗算され、加算器14に出力される。加算器14に入力されたデータは、加算(直交変調)され、出力される。
【0029】
図2は、図1のデータ処理装置の他の構成例を示すブロック図である。この構成例では、逆フーリエ変換装置42の代わりに、IFFT(Inversed Fast Fourier Transform)演算装置51を用いている。この場合においても、演算装置41の変換関数により、任意の時間ずれを持つIFFT出力を得ることができる。
【0030】
図3は、デジタル入力信号の特性を規定するものである。演算装置41では、+と−の対称周波数成分を用いた変換関数で演算を行う。しかしながらIFFT演算装置51を用いた場合、直流成分以外に、もう1つの対称成分を持たない周波数成分が存在する場合があり、この成分により必要とする変換結果を得ることができない場合がある。この対策として、図3に示すように、対称成分を持たない周波数成分の値を0に規定する。
【0031】
演算装置41は、IFFT変換後(または逆フーリエ変換後)の実数時間応答と虚数時間応答に時間ずれを持たせることが可能である。従って、図4に示すように、演算装置41とIFFT演算装置51(または逆フーリエ変換装置42)のみを用い、実数時間応答と虚数時間応答に時間ずれを持たせることのみを要求する装置に、この原理を適用することが可能である。
【0032】
図1と図2の直交変調装置3の構成例を図5に示す。直交変調装置3では、cos波の(1,0,−1,0)の点、またsin波の(0,−1,0,1)の点を用いるので、乗算器12,13、加算器14は、選択装置で置き換えが可能となる。図5(A)に示した直交変調装置3は、乗算器61A,61B、乗算代用選択装置62A,62Bに、それぞれ、IFFT変換装置51(逆フーリエ変換装置42)からデータが入力される。乗算器61Aに入力されたデータは、−1が乗算され、乗算代用選択装置62Aに出力される。同様に、乗算器61Bに入力されたデータは、−1が乗算され、乗算代用選択装置62Bに出力される。乗算代用選択装置62A,62Bは、それぞれ入力された2データのうち一方のデータを選択し、加算代用選択装置63に出力している。加算代用選択装置63は、入力された2つのデータを加算し、出力する。
【0033】
次にその動作について説明する。例えば、直交変調装置3に入力されるデータとして、(Ra,Ia),(Rb,Ib),(Rc,Ic),・・・が順次入力されるものとする。まずデータ(Ra,Ia)のRaは、乗算代用選択装置62Aと乗算器61Aに入力される。乗算器61Aに入力されたRaは、−1が乗算され、−Raとされて、乗算代用選択装置62Aに出力される。従って、乗算代用選択装置62Aには、Raと−Raが入力されることになる。そして乗算代用選択装置62Aは、cos波の1を用いた場合に対応するデータとして、Raを選択し、加算代用選択装置63に出力する。
【0034】
同様に、乗算代用選択装置62Bには、Iaと、乗算器61Bからの出力−Iaの、2つのデータが入力される。そして乗算代用選択装置62Bは、sin波の−1を用いた場合に対応するデータとして、−Iaを加算代用選択装置63に出力する。従って、加算代用選択装置63に入力されるデータは、(Ra,−Ia)となる。
【0035】
同様にして、(Ra,Ia)の後に順次入力されるデータ、(Rb,Ib),(Rc,Ic),・・・は、(−Rb,Ib),(Rc,−Ic),・・・となされて、加算代用選択装置63に順次入力される。加算代用選択装置63は、入力されたデータをそれぞれ加算し、出力する。つまり、(Ra,−Ia,−Rb,Ib,Rc,−Ic,・・・)が出力される。
【0036】
図5(B)は、直交変調装置3の他の構成例を示しており、この構成例では、図5(A)の乗算代用選択装置62A,62B、および加算代用選択装置63が、1つの演算代用選択装置70にまとめたられている。
【0037】
図5(C)は、直交変調装置3のさらに他の構成例を示すブロック図である。ここの構成では、まず演算代用選択装置75Aに実数部と虚数部、それぞれのデータが入力される。この2入力は、演算代用選択装置75Aにより、1出力にされる。この演算代用選択装置75Aからの出力は、演算代用選択装置75Bと乗算器76に入力される。乗算器76からの出力は、演算代用選択装置75Bに入力される。
【0038】
次にその動作について説明する。上述したように、直交変調装置3には、(Ra,Ia),(Rb,Ib),(Rc,Ic),・・・が順次入力され、その出力は、(Ra,−Ia,−Rb,Ib,Rc,−Ic,・・・)となる。この特徴を利用し、まず始めに演算代用選択装置75Aでは、入力された(Ra,Ia),(Rb,Ib),(Rc,Ic),・・・のデータを、(Ra,Ia,Rb,Ib,Rc,Ic,・・・)と順次加算し、出力する。
【0039】
出力されたデータは、演算代用選択装置75Bと乗算器76に入力される。乗算器76では、入力されたデータに−1を乗算して出力する。例えば、演算代用選択装置75Aの出力がRaのとき、演算代用選択装置75Bに入力されるデータは、Raと−Raとなる。この入力された2つのデータのうち、演算代用選択装置75Bでは、一方を選択し、出力する。この場合、Raを選択し出力する。同様の処理を繰り返すことにより、演算代用選択装置75Bは、(Ra,−Ia,−Rb,Ib,Rc,−Ic,・・・)を出力する。
【0040】
図6は、演算装置41の詳細な回路構成のブロック図である。この演算装置41は、後述するデータ演算装置にも適用できる。演算装置41の演算は、+と−の対称周波数成分を用いている。しかしながらこれらのデータは、シリアル系列で入力されるのが一般的である。この場合、演算を行う+と−の対称周波数成分のデータ組は、連続して入力されていない。この対策として、以下のデータ操作を行う。すなわち、演算装置41に対して、(0)番目のデータから(N−1)番目のデータの順に入力される時、(N/2)番目のデータから(N−1)番目のデータ、次いで、(0)番目のデータから((N/2)−1)番目のデータの順に出力する。また、(N/2)番目のデータから(N−1)番目のデータ、次いで、(0)番目のデータから((N/2)−1)番目のデータの順にデータが入力される時には、(0)番目のデータから、(N−1)番目のデータの順に出力する。
【0041】
入力側選択装置80の入力端子Aには、演算部82で演算されたデータが入力される。また、入力側選択装置80の入力端子Bには、外部からのデータが入力される。入力側選択装置80の出力は、蓄積装置81に入力される。演算部82には、蓄積装置81からのデータと外部からのデータが入力される。演算部82の出力端子aからの出力は、入力側選択装置80に入力される。演算部82の出力端子bからの出力は、出力側選択装置83の入力端子Cに入力される。出力側選択装置83の入力端子Dには、蓄積装置81からのデータが入力される。
【0042】
以下に、その動作について説明する。まず入力端子Bから入力される前半(N/2)のデータは、入力側選択装置80を介して蓄積装置81に順次記憶される。後半(N/2)のデータは、演算部82に直接入力される。入力側選択装置80は、前半では入力側(入力側選択装置80の入力端子Bから入力されたデータ)を、後半は演算出力(入力選択装置80の入力端子Aから入力されたデータ)を選択している。蓄積装置81おいては、入力データは順次書き込まれ、演算後のデータは入力データとは逆順に書き込まれる。読み出し時においても、入力データは、その書き込みと逆順に読み出され、演算後のデータも、その書き込みと逆順に(入力データの書き込み順と同じ順序で)読み出される。演算部82は、入力データと蓄積装置81からのデータを用い、+と−の対称周波数成分をそれぞれ同時に求め、入力側選択装置80と出力側選択装置83に出力する。
【0043】
出力側選択装置83は、蓄積装置81から演算後のデータが出力されている時には、そのデータを、それ以外の演算部82から演算データが出力されているときには、そのデータを選択し、出力する。入出力データと蓄積装置81の内部の様子を図7に示す。但し、図7にはクロック的な遅延は表現していない。ここでは、シンボルf,gは入力データとされ、F,Gは演算出力とされている。またここでは、入力データ列が、(0)番目のデータから(N−1)番目のデータの順に入力された時の変化を示している。この構成により、+,−対称周波数成分をそれぞれ求めるのにNポイント分のデータを蓄積する必要を無くし(蓄積装置81の容量は、N/2でよく)、また連続OFDMシンボルに対しても演算可能としている。
【0044】
図8は、本発明を適用した受信装置の構成例を示すブロック図である。受信されたデータは、振り分け装置20に入力され、実数時間応答と虚数時間応答に振り分けられる。振り分けられた実数時間応答が乗算器32に、虚数時間応答が乗算器33に、それぞれ入力される。また、cos波発生器30からcos波が乗算器32に、sin波発生器31からsin波が乗算器33に、それぞれ入力される。2つの乗算器32,33からの出力は、フーリエ変換装置92に入力され、フーリエ変換され、周波数応答に変換される。フーリエ変換装置92からの出力は演算装置41に入力され、周波数特性の変換が施される。
【0045】
次にその動作について説明する。例えば、振り分け装置20に入力されるデータを(Ra,Ia,Rb,Ib,Rc,Ic,・・・)とする。このデータは、振り分け装置20により、実数データ(Ra,Rb,Rc,・・・)と、虚数データ(Ia,Ib,Ic,・・・)に振り分けられ、出力される。出力された実数データ(Ra,Rb,Rc,・・・)は、直交復調装置21内の乗算器32に入力され、cos波発生器30からのcos波と乗算されて、(Ra,−Rb,Rc,・・・)とされて出力される。また虚数のデータ(Ia,Ib,Ic,・・・)は、直交復調装置21内の乗算器33に入力され、sin波発生器31からのsin波と乗算され、(−Ia,Ib,−Ic,・・・)とされて出力される。つまりフーリエ変換装置92には、直交復調装置21から、(Ra,−Ia),(−Rb,Ib),(Rc,−Ic),・・・といったデータが順次入力される。
【0046】
フーリエ変換装置92に入力されたデータは、フーリエ変換により周波数応答のデータに変換されて、演算装置41に出力される。演算装置41では、入力されたデータを、変換関数により変換し、出力する。
【0047】
図9は、図8のデータ演算装置の他の構成例を示すブロック図である。この構成例では、フーリエ変換装置92の代わりに、FFT(Fast Fourier Transform)演算装置110を用いている。この場合においても、演算装置41の変換関数により任意の時間ずれを持つ演算出力を得ることができる。
【0048】
演算装置41は、FFT変換前(またはフーリエ変換前)の時間応答に対し、FFT変換後(またはフーリエ変換後)に演算処理された周波数応答に、任意のずれを持たせることが可能である。従って、図10に示すように、演算装置41とFFT演算装置110(または逆フーリエ変換装置92)を用いることにより、周波数応答のずれを持たせることのみを要求する装置においても、この原理を適用することが可能である。
【0049】
次に図8、図9に示した直交復調装置21の構成例を図11に示す。直交復調装置21で用いるcos波では、(1,0,−1,0)の点を、またsin波では、(0,−1,0,1)の点を、それぞれ用いるので、乗算器32,33は乗算代用選択装置112A,112Bで置き換えることが可能である。図11に示した直交復調装置21では、振り分け装置20からの実数データが、2つに分けられ、その一方は、乗算代用選択装置112Aに入力され、他方は乗算器111Aを介して乗算代用選択装置112Aに入力される。同様に、振り分け装置20からの虚数データは、2つに分けられ、その一方は、乗算代用選択装置112Bに入力され、他方は乗算器111Bを介して乗算代用選択装置112Bに入力される。乗算代用選択装置112A,112Bは、それぞれ入力された2入力のうち、一方を選択し、フーリエ変換装置92、またはFFT演算装置110に出力している。
【0050】
次にその動作について説明する。例えば、直交復調装置21に入力されるデータとして、実数データを(Ra,Rb,Rc,・・・)、虚数データを(Ia,Ib,Ic,・・・)とする。まず、実数データRaは、乗算代用選択装置112Aと乗算器111Aに入力される。乗算器111Aに入力されたRaは、−1が乗算され、−Raとされて出力される。従って、乗算代用選択装置112Aには、Raと−Raが入力されることになる。そして、乗算代用選択装置112Aは、cos波の1を用いた場合に対応するデータとして、Raを選択し、出力する。
【0051】
同様に、乗算代用選択装置112Bには虚数データIaと−Iaの2つのデータが入力される。そして、乗算代用選択装置112Bは、sin波の−1を用いた場合に対応する値として、−Iaを選択し、出力する。従って、フーリエ変換装置92には、(Ra,−Ib)が入力される。
【0052】
同様にして、Ra,Ibの後に順次入力されるデータ、(Rb,Rc,・・・),(Ib,Ic,・・・)は、(−Rb,Rc,・・・),(Ib,−Ic,・・・)とされて、フーリエ変換装置92に順次出力される。
【0053】
図12は、図8(図9)において、振り分け装置20と直交復調装置21が行う処理と同様の処理をする回路構成を示すブロック図である。受信されたデータは、乗算器115と乗算代用選択装置116に入力される。乗算器115に入力されたデータは、−1が乗算されて、乗算代用選択装置116に出力される。乗算代用選択装置116の出力は、振り分け装置20に入力され、実数データと虚数データに振り分けられて出力される。
【0054】
次にその動作について説明する。入力されるデータを(Ra,Ia,Rb,Ib,Rc,Ic,・・・)とする。まずRaは、乗算代用選択装置116と乗算器115に入力される。乗算器115に入力されたRaは、−1が乗算され、−Raとされて、乗算代用選択装置116に出力される。従って、乗算代用選択装置116には、Raと−Raが入力されることになる。乗算代用選択装置116は、cos波の1を用いた場合に対応する値として、Raを選択し、振り分け装置20に出力する。
【0055】
同様に、Ra以降に順次入力されるデータ(Ia,Rb,Ib,Rc,Ic,・・・)は、(−Ia,−Rb,Ib,Rc,−Ic,・・・)となされて乗算代用選択装置116から順次出力される。従って、振り分け装置20に入力されるデータは、(Ra,−Ia,−Rb,Ib,Rc,−Ic,・・・)となる。このデータは、振り分け装置20により、実数データ(Ra,−Rb,Rc,・・・)と、虚数データ(−Ia、Ib,−Ic,・・・)とに分けられ、出力される。
【0056】
上述したように、演算装置41は送信装置と受信装置の、両方に用いることが可能である。この演算装置41に用いられる変換関数について以下に説明する。
【0057】
まず、フーリエ変換の性質として、時間応答実部は、周波数応答の実部偶対称成分と、虚部奇対称成分によりのみ構成され、時間応答虚部は、周波数応答の実部奇対称成分と虚部偶対称成分によりのみ構成されている。この性質を用いて、時間応答の実部と虚部でサンプリング時点が異なる(補間処理された)データを周波数領域で生成する。そこで時間遅延を発生させる複素フーリエ級数展開式について考える。まず時間遅れの無い展開式を次式のように置く。
【数1】
Figure 0003823460
【0058】
時間ずれt0に対しては、次式のようになる。
【数2】
Figure 0003823460
但し、Dcn=cosθn、Dsn=sinθn、θnは、exp-j(2πnt0/T)に対応した角度、および添字nは、周波数軸に対するパラメータである。
【0059】
次に各周波数応答(Gn,Gn(t0))の偶対称成分、奇対称成分を求める。まず式(1)の実数部分をFRnとし、虚数部分をFInとすると、
n=FRn+FIn ・・・ (3)
となる。さらに実数部分と虚数部分を、それぞれ偶対称成分(添字en)と、奇対称成分(添字on)に分解すると、
Figure 0003823460
となる。
【0060】
さらに、各偶対称成分と奇対称成分は、+,−、同一周波数成分の各実数、虚数成分で表現すると、
Figure 0003823460
となる。
【0061】
同様に、時間ずれt0を持つ応答に関しても、
n(t0)=FR’n+jFI’n ・・・ (6)
と置くと、
Figure 0003823460
が成り立つ。ここで、式(2)に式(3)を代入し、整理すると次式のようになる。
Figure 0003823460
式(8)と、式(6)を比べることにより、次式が成り立つ。
Figure 0003823460
式(7)に式(4)と式(9)を用いて、整理すると次式のようになる。
Figure 0003823460
【0062】
ここで、送信側のQ軸データを補間した場合の回路構成を考える。まずここまでの式変形をふまえて、本発明に必要な変換関数を
n”=FR”n+jFI”n ・・・ (11)
とし、偶対称成分と奇対称成分に分解して、
Figure 0003823460
とする。Q軸データを補間するためには、換言すれば、時間応答実部が時間ずれを持たずに、時間応答虚数部のみが時間ずれを持つようにするためには、偶対称成分と奇対称成分が、以下の関係式を満たしていればよい。
Figure 0003823460
この式(12)に、この関係式(13)を用い、さらに、式(10)と式(7)を代入、整理すると、
Figure 0003823460
となる。
【0063】
従って、求めたい関係式FR”n+jFI”nは次式のようになる。
Figure 0003823460
この式(15)より、それぞれ、+側周波数、−側周波数に対応する関係式を導くと、
Figure 0003823460
となり、各出力をまとめて書き直すと、
Figure 0003823460
となる。
【0064】
式(17)の関係を満たす回路を構成するため以下のように式を置き換えていく。
Figure 0003823460
次に、
Figure 0003823460
さらに、
Figure 0003823460
以上のように置くことにより、式(17)は、
Figure 0003823460
となる。
【0065】
次に、送信側のI軸データを補間した場合の回路構成を考える。Q軸データを補間した場合と同様に、必要な変換関数を
n"'=FR"'n+jFI"'n ・・・ (22)
とし、偶対称成分と奇対称成分に分解して、
Figure 0003823460
とする。
【0066】
I軸データを補間するためには、換言すれば、時間応答実部のみが時間ずれを持ち、時間応答虚数部が時間ずれを持たないようにするには、偶対称成分と奇対称成分が、以下の関係式を満たしていればよい。
Figure 0003823460
【0067】
Q軸データを補間した場合と同様の処理を行うことにより、以下の関係式を得る。
Figure 0003823460
式(18)を用い、さらに以下のように式を置くことにより、
Figure 0003823460
となる。
【0068】
次に受信側のQ軸データを補間した場合を説明する。変調方式の時の式を必要に応じ用いて必要な式を導く。ここで、最終的に復調されて得たい信号をFRn+jFIn(式(3))と置く。従って、求めたい式には、FRen,FIonで示されるFRn,FInであるので、まず方程式を解く必要がある。
Figure 0003823460
という関係があり、この式(29)を用いることにより、
Figure 0003823460
を得る。従って、
Figure 0003823460
となる。
【0069】
式(31)を各出力毎に書き直すと、
Figure 0003823460
となる。
【0070】
送信の際と同様に式を置き換えて簡略化していく。
Figure 0003823460
【0071】
次に、受信側のI軸データを補間した場合を説明する。この場合もQ軸データを補間した場合と同様に、最終的に得たい信号をFRn+jFInと置くと、
Figure 0003823460
となり、この式(37)を各出力毎に書き直すと、
Figure 0003823460
となる。
【0072】
上記した場合と同じように式を置き換えていくことにより、簡略化する。
Figure 0003823460
【0073】
上述したように、送信側のQ軸遅延、I軸遅延、受信側のQ軸遅延、およびI軸遅延の簡略化された4種類の関係式の間には、以下の関係があり、この関係を用いると、ハードウェア化する際、容易に各方式へ変換可能である。まず送信側のQ軸遅延と受信側のQ軸遅延の間、送信側のI軸遅延と受信側のI軸遅延の間においては、係数Dsnの符号を反転すれば同様の関係式になる。また、送信側のQ軸遅延と送信側のI軸遅延の間、受信側のQ軸遅延と送信側のI軸遅延との間においては、入力(FRn,FIn)と出力(FR”n,FI”n)を符号反転するか、または入力(FR-n,FI-n)と出力(FR”ーn,FI”-n)を符号反転すれば、同じ関係式になる。
【0074】
以上の結果として、係数Dsn、+周波数入力(FRn,FIn)と+周波数出力(FR”n,FI”n)、および−周波数入力(FR-n,FI-n)と−周波数出力(FR”-n,FI”-n)の3ポイントの符号反転機能を持たせれば、全ての方式に対応した演算装置41を構成できる。図13と図14は、全方式に対応した演算装置41内の演算部82の構成を示している。
【0075】
図13は、送信側のQ軸遅延と送信側のI軸遅延の間、または受信側のQ軸遅延と送信側のI軸遅延との間の対応関係に関して、入力(FRn,FIn)と出力(FR”n,FI”n)の符号反転する方に対応している演算部82の構成例を示す回路図である。セレクタ121は、送信(Tr:Transmit)か、受信(Re:Receive)かを選択し、乗算器123にその選択結果を出力している。乗算器123は、その選択結果に応じて、ROM145からの出力Dsnに1または−1を乗算し、乗算器136,137に出力している。
【0076】
セレクタ122はI軸遅延か、Q軸遅延かを選択し、その選択結果を乗算器124乃至127に出力している。乗算器124乃至127は、その選択結果に応じて、それぞれの乗算器に入力されたデータに対し、1または−1を乗算し、出力している。乗算器124は、データFRnが入力され、減算器131と加算器133に出力している。乗算器125は、データFInが入力され、加算器132と減算器134に出力している。乗算器126は、加算器143からのデータが入力され、データFR”nを出力している。乗算器127は、加算器144からのデータが入力され、データFI”nを出力している。
【0077】
データFR-nは、減算器131と加算器133に入力される。データFI-nは、加算器132と減算器134に入力される。 減算器131の出力は、乗算器135,137に入力される。加算器132の出力は、乗算器136,138に入力される。加算器133の出力は、減算器141と加算器143に入力される。減算器134の出力は、減算器142と加算器144に入力される。また、乗算器135,138は、ROM145から発生されるDcnが入力される。
【0078】
乗算器135,136の出力は、加算器139に入力される。乗算器137,138の出力は、減算器140に入力される。加算器139の出力は、減算器141と加算器143に入力される。また、減算器140の出力は、減算器142と加算器144に入力される。
【0079】
次にその動作について、この回路を送信側に用い、Q軸遅延の場合を例に挙げて説明する。セレクタ121は、送信側(Tr)を選択し、その選択結果を乗算器123に出力する。乗算器123は、その選択結果に応じ、乗算する値として1を選択し、ROM145からの出力Dsnに乗算し、乗算器136,137に出力する。セレクタ122は、Q軸遅延を選択し、その選択結果を乗算器124乃至127に出力する。乗算器124乃至127は、受信した選択結果に応じ、乗算する値として1を選択する。
【0080】
乗算器124は、入力されたデータFRnに1を乗算し、減算器131と加算器133に出力している。乗算器125は、入力されたデータFInに1を乗算し、加算器132と減算器134に出力する。
【0081】
減算器131は、入力されたFRnから、入力されたFR-nを減算し、breを出力する。加算器132は、入力されたFI-nとFInを加算し、aimを出力する。加算器133は、入力されたFRnとFR-nを加算し、areを出力する。減算器134は、入力されたFInから、入力されたFI-nを減算し、bimを出力する。
【0082】
減算器131からの出力breは、乗算器135に入力され、ROM145において発生されるDcn(cos波)と乗算され、creとされて出力される。また、減算器131からの出力breは、乗算器137にも入力され、ROM145において発生されるDsn(sin波)と乗算され、dreとされて出力される。加算器132からの出力aimは、乗算器138に入力され、ROM145において発生されるDcnと乗算され、cimとされて出力される。また、加算器132からの出力aimは、乗算器136にも入力され、ROM145において発生されるDsnと乗算され、dimとされて出力される。
【0083】
乗算器135の出力Creと、乗算器136の出力dimは、加算器139に入力され、加算され、ereとされて出力される。また、乗算器138の出力cimは、減算器140に入力され、乗算器137の出力dreを減算され、eimとされて出力される。
【0084】
加算器133の出力areは、減算器141に入力され、加算器139の出力ereが減算され、FR”-nとされて出力される。また、加算器133の出力areと、加算器139の出力ereは、加算器143にも入力され、加算され、乗算器126に出力される。乗算器126は、入力されたデータに1を乗算し、FR”nを出力する。
【0085】
減算器140の出力eimは、減算器142に入力され、減算器134の出力bimが減算され、FI”-nとされて出力される。また、減算器140の出力eimと、減算器134の出力bimは、加算器144にも入力され、加算され、乗算器127に出力される。乗算器127は、入力されたデータに1を乗算し、FI”nを出力する。
【0086】
図14は、送信側のQ軸遅延と送信側のI軸遅延の間、または受信側のQ軸遅延と送信側のI軸遅延との間の対応関係に関して、入力(FR-n,FI-n)と出力(FR”ーn,FI”-n)を符号反転する方に対応している演算部82の構成例を示す回路図である。セレクタ152はI軸遅延か、Q軸遅延かを選択し、その選択結果を乗算器154乃至157に出力している。乗算器154乃至157は、その選択結果に応じて、それぞれの乗算器に入力されたデータに対し、1または−1を乗算し、出力している。
【0087】
乗算器154は、データFR-nが入力され、減算器131と加算器133に出力している。乗算器155は、データFI-nが入力され、加算器132と減算器134に出力している。乗算器156は、減算器141からのデータが入力され、データFR”-nを出力している。乗算器157は、減算器142からのデータが入力され、データFI”-nを出力している。その他の構成は、図13における場合と同様である。
【0088】
次にその動作について、この回路を送信側に用い、Q軸遅延の場合を例に挙げて説明する。セレクタ152は、Q軸遅延を選択し、その選択結果を乗算器154乃至157に出力している。乗算器154乃至157は、受信した選択結果に応じ、乗算する値として1を選択する。乗算器154は、入力されたデータFR-nに1を乗算し、減算器131と加算器133に出力する。乗算器155は、入力されたデータFI-nに1を乗算し、加算器132と減算器134に出力する。乗算器156は、減算器141からのデータに1を乗算し、データFR”-nを出力する。乗算器157は、減算器142からのデータに1を乗算し、データFI”-nを出力する。その他のデータの流れについては図13と同様であるので、その説明は省略する。
【0089】
図13と図14では、入力が(FR-n,FI-n,FRn,FIn)、出力が(FR”-n,FI”-n,FR”n,FI”n)と表記されているが、これは、この回路を送信側のQ軸遅延に用いた場合の入力データと出力データの関係を表している。従って、この回路を受信側のQ軸遅延に用いた場合は、入力と出力の表記は、逆になる。さらにこの回路を送信側のI軸遅延に用いた場合、入力が(FR-n,FI-n,FRn,FIn)、出力が(FR"'-n,FI"'-n,FR"'n,FI"'n)となる。従って、この回路を受信側のI軸遅延に用いた場合、入力と出力の表記は逆になる。しかしながら、表記が換わるだけでその回路構成、動作については同様なので、その説明および図示は省略する。
【0090】
なお、上述した説明ではQ軸遅延、I軸遅延のように記述したが、Q軸のデータまあはI軸のデータを進ませるようにしても良い。
【0091】
図13と図14に示したように、DcnとDsnを供給する装置としてROMを用いたが、他の装置を用いて供給するようにしても良い。また、ROMを用い、そのROMのデータ自体に符号反転させた値を記憶させておくことにより、乗算器123を省略する構成にしても良い。
【0092】
以上のように、変調の際に必要とされるオーバサンプリングデータを、逆フーリエ変換出力より得られるように、また復調の際必要とされるオーバサンプリングデータを、フーリエ変換後の処理により得られるように、予め論理的に変換関係式を求め、装置化したことにより、従来用いられた補間フィルタなどの設計、使用検討を不要としたばかりでなく、要求されるデータに対して誤差のない値を得ることができる。
【0093】
【発明の効果】
以上の如く請求項1に記載のデータ処理装置および請求項5に記載のデータ処理方法によれば、実数時間応答と虚数時間応答が、所定の時間ずれを持つように、予め周波数領域データの演算処理を行うようにしたので、従来必要とされたフィルタの設計、仕様検討が不要となる。
【0094】
また請求項6に記載のデータ演算装置および請求項10に記載のデータ処理方法によれば、周波数領域データ上で所定の時間ずれを持たせる演算処理を行うようにしたので、従来必要とされたフィルタの設計、仕様検討が不要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のデータ処理装置の一実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明のデータ処理装置の他の実施の形態を示すブロック図である。
【図3】図2のデータ処理装置が満たすスペクトラム構成である。
【図4】図3のデータ処理装置の一部のみを用いることが可能であることを説明するためのブロック図である。
【図5】直交変調装置の一実施の形態を示すブロック図である。
【図6】演算装置の一実施の形態を示すブロック図である。
【図7】図6の蓄積装置に蓄積されるデータの様子を説明する図である。
【図8】本発明のデータ処理装置の一実施の形態を示すブロック図である。
【図9】本発明のデータ処理装置の他の実施の形態を示すブロック図である。
【図10】図9のデータ処理装置の一部のみを用いることが可能であることを説明するためのブロック図である。
【図11】直交復調装置の一実施の形態を示すブロック図である。
【図12】直交復調装置の他の実施の形態を示すブロック図である。
【図13】演算装置の一実施の形態の構成を示す回路図である。
【図14】演算装置の他の実施の形態の構成を示す回路図である。
【図15】従来のデータ処理装置の一例の構成を示すブロック図である。
【図16】図15のデータ処理装置のデータの流れを説明するための図である。
【図17】従来のデータ処理装置の他の一例の構成を示すブロック図である。
【図18】従来のデータ処理装置の一例の構成を示すブロック図である。
【図19】図18のデータ処理装置のデータの流れを説明するための図である。
【図20】従来のデータ処理装置の他の一例の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
3 直交変調装置(変調手段), 41 演算装置(演算処理手段), 42逆フーリエ変換装置(変換手段), 51 IFFT演算装置, 61A,61B,76,111A,111B,115,123乃至127,135乃至138,154乃至157 乗算器, 62A,62B,112A,112B,116 乗算代用選択装置, 63 加算代用選択装置, 70,75A,75B 演算代用選択装置, 80 入力側選択装置(第1の選択出力手段), 81 蓄積装置(蓄積手段), 82 演算部(演算手段), 83 出力選択装置(第2の選択出力手段), 20 振り分け装置, 21 直交復調装置(復調手段), 92 フーリエ変換装置(変換手段), 110 FFT演算装置, 121,122,156 セレクタ, 131,134,140,141,142 減算器, 132,133,139,143,144 加算器, 145 ROM

Claims (10)

  1. 実数時間応答と虚数時間応答が、所定の時間ずれを持つように、外部から入力された周波数領域データを演算処理する演算処理手段と、
    前記演算処理手段からの出力の周波数領域のデータを、時間領域のデータに変換する変換手段と、
    前記変換手段からの出力を直交変調する変調手段と
    を備えることを特徴とするデータ処理装置。
  2. 前記演算処理手段は、
    外部から入力されたデータと前記演算処理手段内で演算が施されたデータのうち、どちらか一方を選択し出力する第1の選択出力手段と、
    前記第1の選択出力手段からのデータを蓄積する蓄積手段と、
    前記蓄積手段からのデータと前記外部から入力されたデータを用いて演算する演算手段と、
    前記演算手段からの出力と前記蓄積手段からの出力のうちどちらか一方を選択し、出力する第2の選択出力手段と
    を備えることを特徴とする請求項1に記載のデータ処理装置。
  3. 前記変換手段は、逆フーリエ変換を用いる
    ことを特徴とする請求項1に記載のデータ処理装置。
  4. 前記変換手段は、IFFTを用いる
    ことを特徴とする請求項1に記載のデータ処理装置。
  5. 実数時間応答と虚数時間応答が、所定の時間ずれを持つように、外部から入力された周波数領域データを演算処理する演算処理ステップと、
    前記演算処理ステップからの出力の周波数領域のデータを、時間領域のデータに変換する変換ステップと、
    前記変換ステップからの出力を直交変調する変調ステップと
    を備えることを特徴とするデータ処理方法。
  6. 受信信号の時間領域のデータを直交復調する復調手段と、
    前記復調手段からの出力の時間領域のデータを周波数領域のデータに変換する変換手段と、
    前記変換手段からの周波数領域のデータが所定の時間ずれを持つように演算処理する演算処理手段と
    を備えることを特徴とするデータ演算装置。
  7. 前記演算処理手段は、
    外部から入力されたデータと前記演算処理手段内で演算が施されたデータのうち、どちらか一方を選択し出力する第1の選択出力手段と、
    前記第1の選択出力手段からのデータを蓄積する蓄積手段と、
    前記蓄積手段からのデータと前記外部から入力されたデータを用いて演算する演算手段と、
    前記演算手段からの出力と前記蓄積手段からの出力のうちどちらか一方を選択し、出力する第2の選択出力手段と
    を備えることを特徴とする請求項6に記載のデータ演算装置。
  8. 前記変換手段は、フーリエ変換を用いる
    ことを特徴とする請求項6に記載のデータ演算装置。
  9. 前記変換手段は、FFTを用いる
    ことを特徴とする請求項6に記載のデータ演算装置。
  10. 受信信号の時間領域のデータを直交復調する復調ステップと、
    前記復調ステップからの出力の時間領域のデータを周波数領域のデータに変換する変換ステップと、
    前記変換ステップからの周波数領域のデータが所定の時間ずれを持つように演算処理する演算処理ステップと
    を備えることを特徴とするデータ処理方法。
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