JP3822954B2 - フォーカルプレンシャッタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮影に際し、先羽根群と後羽根群とを同一方向へ順次走行させ、両羽根群のスリット形成羽根の間に形成されるスリットにより、フィルムを露光するようにしたカメラ用のフォーカルプレンシャッタに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のフォーカルプレンシャッタにおいては、先羽根群と後羽根群は、夫々、先羽根用駆動部材と後羽根用駆動部材によって往復作動させられるようになっている。そして、それらの各駆動部材は、露光作動時においては、先羽根用駆動ばねと後羽根用駆動ばねによって回動され、セット作動時においては、それらの駆動ばねの力に抗して、セット部材によって回動されるようになっている。そのうち、各駆動部材は、シャッタ地板と、シャッタ地板に略平行に取り付けられた上地板(支持板,保持板などと称されることもある)との間に、回転可能に取り付けられるが、その軸支構成としては代表的なものが二つ知られている。その第1の構成は、シャッタ地板に立設された軸に駆動部材の筒状部を回転可能に嵌合させるものであり、第2の構成は、駆動部材と一体に形成された回転軸の上下端を、夫々の軸受け部に回転可能に支承させるものである。
【0003】
他方、各駆動ばねは、各駆動部材の回転軸を中心にして巻回されたコイルばねであって、一端部を各駆動部材に掛け、他端部を固定のばね掛けに掛けるようにしているが、一般には、駆動ばねの付勢力を均一に製作することが難しいため、その他端部のばね掛け部には調整機構が設けられていて、組立時には、その調整機構によって、夫々の駆動ばねの付勢力を調整できるようになっている。そして、そのような調整機構のうち、作業性がよく且つ高精度の調整が可能であることから最も多く用いられている構成としては、周面にラチェット歯を形成した輪状のラチェット部材を上記の駆動部材と同心的に且つ回転可能に配置し、そのラチェット部材の一部に駆動ばねの他端部を掛けると共に、そのラチェット部材を回転させて駆動ばねの付勢力を調整し、その調整された位置にはラチェット爪によって固定されるようにした構成が知られている。
【0004】
本発明は、このようなラチェット部材を用いた駆動ばねの調整機構と、上記した駆動部材の第2の軸支構成とを備えたフォーカルプレンシャッタに関するものである。ところで、そのような構成のシャッタは公知であって、実開昭62−12133号公報等で知られている。しかしながら、この公報に記載されたものは、上地板(該公報においては保持板。以下、括弧内は該公報における表現)に筒状の軸受け部材(回転軸受)の一端をかしめ、その筒状の軸受け部材(回転軸受)の外周でラチェット部材(ラチェット筒金)を軸受けし、内周では駆動部材(駆動レバー)の軸(回転軸)の上端を軸受けするように構成している。
【0005】
しかし、軸受け部材(回転軸受)を上地板(保持板)にかしめると、かしめ加工後に、例えばラチェット部材(ラチェット筒金)の歯が破損するなどしてラチェット部材(ラチェット筒金)を交換したい場合にも、ラチェット部材(ラチェット筒金)だけを交換することができず、上地板(保持板)ごと交換しなければならなくなる。しかも、そのような必要性が生じる場合には、既に上地板(保持板)には、他の複数の部材が取り付けられてしまっていることが多い。そのため、出来ればかしめ加工を行わなくてもよいような構成が望まれる。そして、それが可能になれば、単に上記のような交換時の無駄が省けるだけでなく、かしめ加工を無くすことができるため、工数が削減でき、コストダウンが可能になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、上地板へのかしめ加工をなくすための解決策としては、先ず、図7の断面図に示したような構成が考えられるので、その構成について説明しておく。尚、図7においては、実際にシャッタとして構成する場合には必要な部材や部位であっても、本発明の説明には直接必要としないものの図示を省略してある。また、同じ趣旨で、形状を簡略的に示した部位もある。このような図7において、シャッタ地板1の上方には、図示していない周知の方法で上地板2が略平行に取り付けられている。また、シャッタ地板1の下方には、図示していないカバー板が、やはりシャッタ地板1と略平行になるようにして取り付けられており、シャッタ地板1とカバー板との間に羽根室を形成している。そして、シャッタがカメラ本体に組み付けられたときには、上方がレンズ側になり、下方がフィルム側になる。
【0007】
輪状をしたラチェット部材3は、上面に軸部3aを形成し、その反対の下面側には軸受け部3bを形成している。また、径方向位置には、図面上では形状が分かりにくいが、下方に開いた周知の形状のスリット3cが形成されており、更に、外周面には歯部3dが形成されている。また、このラチェット部材3は金属製であるため、加工上、軸部3aの付け根に切削残りの傾斜面3a1 が形成されている。そして、その軸部3aを、上地板2に形成された軸受け孔2aに回転可能に嵌合させている。また、極めて薄い鋼板で製作されている上地板2の一部を折り曲げることによって爪部2bが形成されており、その先端がラチェット部材3の歯部3dに係接することによって、図の上方から視てラチェット部材3の反時計方向の回転のみを阻止できるようになっている。
【0008】
駆動部材4は、軸部4aの上端部をラチェット部材3の軸受け部3bに回転可能に支承させ、下端部をシャッタ地板1の軸受け孔1aに回転可能に支承させている。また、軸部4aの下端部はその先端が羽根室内に臨んでおり、そこに、複数の羽根を枢支した二つのアームの一方を枢着するようになっている。更に、駆動部材4の作動ピン4bは、シャッタ地板1の孔1bを貫通し、羽根室内において上記のアームに形成されている孔に嵌合している。尚、このようなアームとの連結構成は周知であり、且つその一部が上記の公報にも記載されているので、図示は省略されている。
【0009】
このような駆動部材4の軸部4aには、駆動ばね5が巻回されており、その一端部5aをスリット3cに挿入し、他端部5bを駆動部材4のばね掛け部4cに掛けている。従って、駆動部材4は、駆動ばね5によって、図の上方から視て時計方向へ回転するように付勢されており、その回転によって羽根群を露光走行させるようになっている。また、ラチェット部材3は、駆動ばね5の端部5aによって上方へ付勢されおり、駆動部材4とは、軸受け部3bにおいて軸部4aの上端部の周面とのみ摺接するようになっている。
【0010】
このような構成にすれば、上地板2にかしめられていた軸受け部材が不要になり、また、かしめ加工も不要になって、コスト面では非常に有利となる。しかしながら、その反面、この構成であると機能的に問題が生じてしまう。即ち、この構成においては、孔2aと軸部3aとの間には公差(図面では幾分誇大して示している)があって、しかも上地板2とラチェット部材3とは、孔2aの下方端と軸部3aの傾斜面3a1 で接している。また、ラチェット部材3には、爪部2bの弾性によって図7において大体左方向への力が掛かっている。そのため、高精度に製作されていないと、ラチェット部材3には、孔2aと軸部3aとの接触部を支点にして傾く力が作用してしまう。そして、この力は軸受け部3bを介して駆動部材4にも及ぶので、駆動部材4に対する所定の支承構成が維持できなくなってしまう。従って、駆動部材4の回転が不安定になり、露光時間の制御にも影響を与えてしまうことになる。
【0011】
そこで、このような問題点を改善するために考えられたのが図8に示された構成である。この構成については、図7に示した部材,部位と実質的に同じものには同じ符号を付けているので、異なる点についてだけ説明する。輪状をしたラチェット部材3の外周面には、歯部3dの下方位置に全周に亘って鍔部3eが形成されている。また、上地板2の折曲部には、爪部2bのほかに支持部2cが形成されている。このうち、爪部2bは上記したようにしてラチェット部材3の歯部3dに噛合しているが、支持部2cは鍔部3eの下面に接触してラチェット部材3を支える役目をしている。そのため、支持部2cの先端は、図示のようにラチェット部材3の外周面に接している必要はない。また、駆動ばね5の端部5aはスリット3cに挿入されてさえいればよく、ラチェット部材3を支えたり、上方へ押すようにしている必要はない。
【0012】
このような構成にすると、図7に示した構成の場合と同様に、上地板2に軸受け部材をかしめる必要がなくなるし、また、製作時において、部品交換が必要な場合には、上地板2とラチェット部材3とを個々に交換することが可能になって、コスト低減上極めて有利である。また、図8に示した構成は、図7に示した構成の場合に比較して、性能面で有利になっている。即ち、ラチェット部材3はその鍔部3eを支持部2cに載せ、支えられているので、その近傍において爪部2bによって力を加えられても、傾きが生じにくくなっている。
【0013】
しかしながら、図8のような構成にしても、未だ充分とは言えない。即ち、図面上からは分かりにくいが、周知のように爪部2bはラチェット部材3の回転止めであるから、その先端は、ラチェット部材3の外周の接線と略平行となる方向に向いている。しかも、言うまでもなく、ラチェット部材3とは、その外周近傍で歯部3dに噛合している。図8に示すように爪部2bの下方に位置している支持部2cも、当然、爪部2bと同じような位置をとっている。そして、支持部2cは上地板2の一部であることから、比較的薄い材料で形成されている。このことから、支持部2cは、ラチェット部材3の外周近傍の、ほんの一部を支えているだけということになる。そのため、上記した軸受け孔2aと軸部3aとの嵌合公差による軸部3aの傾き対策としては充分とは言えない。
【0014】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、上地板に形成されている軸受け孔に、ラチェット部材の軸部を嵌合させるようにしても、上地板と一体化されている支持手段によりラチェット部材の姿勢を適正に維持することができ、ラチェット部材に軸受けされている駆動部材が安定して作動するようにしたカメラ用のフォーカルプレンシャッタを提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明のフォーカルプレンシャッタは、軸受け孔を有していてシャッタ地板に所定の間隔を空けて略平行になるようにして取り付けられた上地板と、輪状をしており回転軸上の相反する側には軸部と軸受け部とを有し径方向位置には係合部を有し外周面には前記上地板側から歯部と鍔部が形成されていて該軸部を前記上地板の前記軸受け孔に回転可能に嵌合させているラチェット部材と、軸部を有していてその一端を前記シャッタ地板に支承され他端を前記ラチェット部材の前記軸受け部に回転可能に支承されている駆動部材と、前記駆動部材の前記軸部に嵌装されていてその一端を前記駆動部材に他端を前記ラチェット部材の前記係合部に掛けている駆動ばねと、前記ラチェット部材の前記歯部に係接する爪部を有している爪部材と、前記ラチェット部材の前記鍔部に前記シャッタ地板側から接触する環状の支持部を有していて前記ラチェット部材を前記上地板と挟持することによって前記ラチェット部材の回転面を前記上地板の面と略平行に支える支持手段とを備えているようにする。
また、本発明のフォーカルプレンシャッタにおいて、好ましくは、前記環状の支持部が、その環状の所定の位置に、前記上地板に一体化された折曲部を有しており、他の位置を前記上地板から張り出した少なくとも一つの折曲部によって把持されるようにする。
また、本発明のフォーカルプレンシャッタにおいて、好ましくは、前記環状の支持部が、その環状の異なる位置に同一方向へ折り曲げられた複数の折曲部を有しており、それらのうちの一つの折曲部は前記上地板に一体化され、他の折曲部は前記上地板の一部に係合可能であるようにする。
また、本発明のフォーカルプレンシャッタにおいて、好ましくは、前記支持手段が前記上地板を折り曲げた複数の折曲部であり、該折曲部に形成された長孔が前記鍔部の周面部に嵌合し、前記ラチェット部材を、その回転面が前記上地板の面と平行になるように支えているようにする。
また、本発明のフォーカルプレンシャッタにおいて、好ましくは、前記支持手段が前記上地板を折り曲げた複数の折曲部であって、それらの先端部が更に前記ラチェット部材の回転軸方向へ折り曲げられ、前記鍔部に代えて形成された前記ラチェット部材のシャッタ地板側の面を支えているようにする。
その場合、更に好ましくは、前記先端部が斜めに折り曲げられており、また、前記ラチェット部材のシャッタ地板側の面が前記先端部と同一方向へ傾斜した円錐状の面に形成されているようにする。
更に、本発明のフォーカルプレンシャッタにおいて、好ましくは、前記上地板の前記軸受け孔と、前記ラチェット部材の前記軸部とが、いずれも軸方向へ長く形成されており、また、前記支持手段が前記爪部材から張り出すようにして設けられていて、その先端近傍部が前記鍔部をシャッタ地板側から支えているようにする。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、夫々図1〜図6に示した六つの実施例によって説明する。尚、これらの図は、いずれも各実施例の要部のみを示したものであり、図示していない構成は、上記した図7及び図8の場合と同じである。また、図7及び図8に示したものと実質的に同じ部材,部位には、同じ符号を付けてある。
【0017】
先ず、図1に示した第1実施例を説明する。本実施例におけるラチェット部材3は、図8に示したものと全く同じ形状をしている。そのため、この図面では視ることができないが、背面側には軸受け部3bが形成されている。上地板2には、2回折り曲げることによって環状の支持部2dが形成されている。また、上地板2を折り曲げて爪部2bが形成されているが、この爪部2bの構成は図7に示したものと同じである。
【0018】
上記したように上地板2は比較的薄い材料で製作されているため、爪部2bや支持部2dには、それらの形状から弾性が付与されている。そこで、本実施例においては、先ず、環状の支持部2dを下方へ広げてラチェット部材3を上地板2に取り付ける。その取り付け後においては、ラチェット部材3の軸部3aが軸受け孔2aに嵌合し、ラチェット部材3の鍔部3eの下面全面が環状の支持部2dに接触し、ラチェット部材3の歯部3dが爪部2bに係接した状態になる。その次に、上地板2をシャッタ地板1に取り付けるが、その際に、駆動部材4の軸部4aの上端部をラチェット部材3の軸受け部3bに嵌合させ、駆動ばね5の端部5aをラチェット部材3のスリット3cに挿入するようにする。
【0019】
このように、本実施例においては、環状の支持部2dによってラチェット部材3の外周部を全周に亘って支持しているので、ラチェット部材3の回転面を、上地板2の面に対して略平行に保つことが可能になり、駆動部材4の作動を安定化させることが可能になる。尚、本実施例においては上地板2を折り曲げて支持部2dを形成しているが、それらを別体に製作した後、一体化するようにしてもよいし、合成樹脂によって一体的に製作しても差し支えない。更に、ラチェット部材3の鍔部3eは全周に亘って環状に形成されているが、その環状部を何箇所か切除したような形状にしても差し支えない。
【0020】
次に、本発明の第2実施例を図2を用いて説明する。本実施例は、第1実施例の一部を変形させたものである。第1実施例の説明においては、環状の支持部2dが鍔部3eの下面全面に接触するという前提で説明したが、上記したように支持部2dには弾性が付与されるので、上地板2の板厚や材質によっては、ラチェット部材3の姿勢を適正に維持できない虞がある。本実施例は、そのような心配のある場合に適した実施例であって、支持部2dに突出部2d1 を形成し、これを、上地板2から張り出した二つの折曲部2e,2fが、その先端の鉤部で把持し得るようにしたものである。その他については第1実施例の場合と同じである。尚、突出部2d1 と折曲部2e,2fは一箇所だけではなく必要に応じて複数箇所に設けてもよい。また、折曲部2e,2fは一方だけでもよいし、その場合には、突出部2d1 ではなく環状部を直接把持するようにしてもよい。
【0021】
本発明の第3実施例が図3に示されている。本実施例も第2実施例と同じ趣旨によって第1実施例の一部を変形させたものである。本実施例の場合には、第2実施例における突出部2d1 の位置から折曲部2gが上方へ伸びていて、その先端の鉤部を上地板2の上面に係合させることができるようにしている。このような折曲部2gは、必要に応じて複数箇所に設けても差し支えないし、また、第2実施例の構成のように、二つの折曲部によって上地板の一部を挟み付けるようにしても差し支えない。その他については第1実施例の場合と同じである。
【0022】
次に、図4を用いて本発明の第4実施例を説明する。本実施例におけるラチェット部材3としては、第1実施例と同じ形状のものが用いられる。また、上地板2には、下方に向けて三つの折曲部2h,2i,2jが形成されていて、夫々に長孔2h1 ,2i1 ,2j1 が形成されている。更に、図示されていないが上地板2には、第1実施例の場合と同じようにして爪部2bが形成されている。そして、ラチェット部材3を取り付けるに際しては、三つの折曲部2h,2i,2jを開いてラチェット部材3を下方から上方へ向けて挿入する。従って、その取り付け後においては、ラチェット部材3の軸部3aが軸受け孔2aに嵌合し、鍔部3eの外周部の一部が長孔2h1 ,2i1 ,2j1 に嵌合して支持され、歯部3dが爪部2bに係接した状態になる。尚、折曲部2h,2i,2jは複数であればよく、三つに限定されるものではない。その他については第1実施例の場合と同じである。
【0023】
本発明の第5実施例が図5に示されている。上記の第4実施例においては、三つの折曲部2h,2i,2jの先端近傍位置に、夫々長孔2h1 ,2i1 ,2j1 が形成されていたが、本実施例においては、長孔を設ける代わりに先端部を更に内側に斜めに折り曲げてある。そのため、ラチェット部材3から鍔部3eが無くなり、代わりに下側に円錐状部3fが形成されている。図示していないが、このようにしても、ラチェット部材3には軸受け部3bとスリット3cは形成されている。また、ラチェット部材3は第4実施例に準じて取り付けられる。従って、取り付け後は、ラチェット部材3の円錐状部3fが先端折曲部2h2 ,2i2 ,2j2 によって下側から支持されることになる。尚、先端折曲部2h2 ,2i2 ,2j2 を斜めではなく直角に折り曲げても問題はない。また、そのようにした場合には、ラチェット部材3の支持される面を円錐状ではなく平面状に形成しても差し支えない。その他については第4実施例の場合と同じである。
【0024】
最後に、図6を用いて本発明の第6実施例を説明する。本実施例におけるラチェット部材3は、軸部3aがこれまでのものより長く形成されているほかは、第1実施例のものと全く同じ形状をしている。また、上地板2に形成されている軸受け孔2aは、孔の周囲を筒状にすることによって軸方向に長く形成されている。また、上地板2を折り曲げて爪部2bと支持部2cを形成しているが、この構成は図8に示したものと同じである。ラチェット部材3を取り付けるに際しては、軸部3aを軸受け孔2aに嵌合させ、鍔部3eの下面に支持部2cを接触させ、歯部3dに爪部2bを係接させるようにする。このような構成であっても実用上は問題がなくなる。即ち、軸受け孔2aと軸部3aとの嵌合公差が上記の各実施例と同じであったとしても、軸受け孔2aと軸部3aが軸方向へ長く形成されているので、ラチェット部材3の倒れが緩和されるから、支持部2cによる支持でラチェット部材3を所定の姿勢に充分維持することが可能になる。その他については第1実施例の場合と同じである。
【0025】
【発明の効果】
上記のように、本発明によれば、上地板に形成されている軸受け孔に、ラチェット部材の軸部を嵌合させるようにしても、上地板と一体化されている支持手段によりラチェット部材の姿勢を適正に維持することができ、ラチェット部材に軸受けされている駆動部材を安定して作動させることができるから、従来のように上地板に軸受け部材をかしめていた構成よりもコスト的に有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例を示した分解斜視図である。
【図2】第2実施例を示した斜視図である。
【図3】第3実施例を示した斜視図である。
【図4】第4実施例を示した斜視図である。
【図5】第5実施例を示した分解斜視図である。
【図6】第6実施例を示した分解斜視図である。
【図7】従来例の改善例を示した断面図である。
【図8】図7に示した例の改善例を示した断面図である。
【符号の説明】
1 シャッタ地板
1a,2a 軸受け孔
1b 孔
2 上地板
2b 爪部
2c,2d 支持部
2d1 突出部
2e,2f,2g,2h,2i,2j 折曲部
2h1 ,2i1 ,2j1 長孔
2h2 ,2i2 ,2j2 先端折曲部
3 ラチェット部材
3a,4a 軸部
3a1 傾斜部
3b 軸受け部
3c スリット
3d 歯部
3e 鍔部
3f 円錐状部
4 駆動部材
4b 作動ピン
4c ばね掛け部
5 駆動ばね
5a,5b 端部
Claims (7)
- 軸受け孔を有していてシャッタ地板に所定の間隔を空けて略平行になるようにして取り付けられた上地板と、輪状をしており回転軸上の相反する側には軸部と軸受け部とを有し径方向位置には係合部を有し外周面には前記上地板側から歯部と鍔部が形成されていて該軸部を前記上地板の前記軸受け孔に回転可能に嵌合させているラチェット部材と、軸部を有していてその一端を前記シャッタ地板に支承され他端を前記ラチェット部材の前記軸受け部に回転可能に支承されている駆動部材と、前記駆動部材の前記軸部に嵌装されていてその一端を前記駆動部材に他端を前記ラチェット部材の前記係合部に掛けている駆動ばねと、前記ラチェット部材の前記歯部に係接する爪部を有している爪部材と、前記ラチェット部材の前記鍔部に前記シャッタ地板側から接触する環状の支持部を有していて前記ラチェット部材を前記上地板と挟持することによって前記ラチェット部材の回転面を前記上地板の面と略平行に支える支持手段とを備えていることを特徴とするフォーカルプレンシャッタ。
- 前記環状の支持部が、その環状の所定の位置に、前記上地板に一体化された折曲部を有しており、他の位置を前記上地板から張り出した少なくとも一つの折曲部によって把持されるようにしたことを特徴とする請求項1に記載のフォーカルプレンシャッタ。
- 前記環状の支持部が、その環状の異なる位置に同一方向へ折り曲げられた複数の折曲部を有しており、それらのうちの一つの折曲部は前記上地板に一体化され、他の折曲部は前記上地板の一部に係合可能であるようにしたことを特徴とする請求項1に記載のフォーカルプレンシャッタ。
- 前記支持手段が前記上地板を折り曲げた複数の折曲部であり、該折曲部に形成された長孔が前記鍔部の周面部に嵌合し、前記ラチェット部材を、その回転面が前記上地板の面と平行になるように支えているようにしたことを特徴とする請求項1に記載のフォーカルプレンシャッタ。
- 前記支持手段が前記上地板を折り曲げた複数の折曲部であって、それらの先端部が更に前記ラチェット部材の回転軸方向へ折り曲げられ、前記鍔部に代えて形成された前記ラチェット部材のシャッタ地板側の面を支えているようにしたことを特徴とする請求項1に記載のフォーカルプレンシャッタ。
- 前記先端部が斜めに折り曲げられており、また、前記ラチェット部材のシャッタ地板側の面が前記先端部と同一方向へ傾斜した円錐状の面に形成されていることを特徴とする請求項5に記載のフォーカルプレンシャッタ。
- 前記上地板の前記軸受け孔と、前記ラチェット部材の前記軸部とが、いずれも軸方向へ長く形成されており、また、前記支持手段が前記爪部材から張り出すようにして設けられていて、その先端近傍部が前記鍔部をシャッタ地板側から支えているようにしたことを特徴とする請求項1に記載のフォーカルプレンシャッタ。
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