JP3821985B2 - ポリッシング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体ウエハー等の被研磨基板を研磨するポリッシング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば半導体の製造において、半導体ウエハ等の被研磨基板の表面を平坦化するのに化学的機械的研磨(CMP)が行われている。この化学的機械的研磨を行うポリッシング装置はターンテーブルの上面に弾性を有する研磨パッドを張付け、ターンテーブルと共に回転する該研磨パッドの研磨面に対して、スラリーを供給すると共にトップリングによって支持されたウエハを該研磨面に押し付けることによって、被研磨基板と研磨パッドの相対運動により、被研磨基板の表面の平坦化を行っている。
【0003】
従って、半導体ウエハ等の被研磨基板の表面を平坦に研磨するためには、研磨される被研磨基板の表面と研磨パッドの研磨面との間の係合押圧力は均一であることが望まれるが、研磨作業中に該研磨パッドの研磨面に凹凸が生じ、このため均一な圧力が得られず、その結果、被研磨基板の表面の平坦化を適正に行うことが困難になる場合がある。
【0004】
上記研磨パッドの研磨面に凹凸が生じる最大の原因は、研磨の際の被研磨基板の表面と研磨パッドとの係合押圧関係にある。被研磨基板は回転する研磨パッドの中心から半径方向外側にずれた位置で当該研磨パッドに押圧されるので、研磨パッドと係合される研磨面の部分は研磨パッドの中心の回りに環状の軌跡を描くことになるが、被研磨基板が半導体ウエハの場合、ウエハは円板状とされているために、研磨パッドの当該環状の軌跡部分におけるウエハとの(研磨パッド1回転当りの)係合時間が、その半径方向位置によって差が生じる。即ち、研磨パッドの環状軌跡部分の半径方向での中央部分(ウエハの中心を通る部分)は、当該研磨パッドの1回転毎の係合時間が最も長く、同環状軌跡部分の半径方向で最も外側と内側の部分は、係合時間が最も短くなる。
【0005】
従って、上記環状軌跡の中央部分では係合押圧時間が長く、押圧の後、一回転して再びウエハと係合押圧されるまでの時間が最も短い時間となるのであり、半径方向内側及び外側部分はその逆となる。このため、環状軌跡の中央部分では、押圧されて生じた凹みの変形が十分に回復する前にウエハと係合することになり、半径方向での最も外側と内側の部分では、かなり回復された状態となる。これによりウエハと係合する研磨面の部分では凹凸が生じることになる。この凹凸がパッドの研磨面とウエハの研磨面との間の押圧力に差を生じる結果となる。
【0006】
上記押圧力の差を解消するため種々の方法が提案されている。例えば、特開平9−225812号公報には、研磨パッドの研磨面におけるウエハとの係合部分とは異なる部分に係合するパッド加圧手段を設け、該パッド加圧手段により研磨パッドの研磨面を、ウエハ研磨面との間の押圧力以上の押圧力をもって押圧することにより、上記の如き凹凸の付けられた部分を平坦化し、これにより、上記の如き問題を解消する発明が開示されている。
【0007】
しかしながら、研磨パッドの研磨面に生じる凹凸に関しては、上記以外の原因も考えられウエハと研磨パッドの研磨面との間の押圧力以上の押圧力を一律にかけるという上記公報に開示された発明では、研磨面の凹凸に対して十分に対応できない場合がある。
【0008】
また、この種の化学的機械的研磨を行うポリッシング装置は、上記のようにターンテーブルに張付けた研磨パッドに、トップリングに保持された半導体ウエハー等の被研磨基板を押し付け、研磨パッドと被研磨基板の相対回転運動により被研磨基板の被研磨面を研磨するように構成されており、被研磨基板の被研磨面を研磨し平坦面を創出することを目的としている。この所望の平坦面を得るために、ポリッシング装置では一般に、研磨中の被研磨基板の裏面に部分的に空圧をかけて被研磨基板中央部の研磨プロファイルを調整する手法に加え、被研磨基板を保持する基板保持用のガイドリングが一定面圧で研磨パッドに当接するように調整して被研磨基板の外周部の研磨速度を保つ手法などが採用されている。
【0009】
上記定盤上の研磨パッドは被研磨基板を研磨すると、パッド面の性状変化や研磨剤(スラリ)の付着が進行するため、研磨パッドの研磨性能が低下してくる。そこで、被研磨基板を研磨する度に毎回研磨パッド面のコンディショニングを必要とする。このコンディショニングとは、研磨パッド面にドレッサーといわれる円板(一般に表面にダイヤモンド微粒子を電着したものが用いられる)を押し付けてパッド表面を削り取ることで、毎回新しい研磨パッド面を創出し、ポリッシング装置の研磨性能を安定化させることを目的とするものである。
【0010】
しかしながら、上記従来技術には下記▲1▼、▲2▼のような問題がある。
▲1▼上記ガイドリングを研磨パッド面に当接させる手法は、ガイドリングが摩耗しやすいため、摩耗が進むとガイドリングが研磨パッド面に当接しにくくなり、その効果が安定せず、被研磨基板の被研磨面の平坦化が困難になるという問題がある。これを解決するため現状では、ガイドリングが一定面圧で研磨パッド面に押し付けられるように、頻繁にガイドリングの位置調整を行う必要があった。
【0011】
▲2▼研磨パッド面にドレッサーといわれる円板(一般に表面にダイヤモンド微粒子を電着したものが用いられる)を押し付けてパッド表面を削り取るコンディショニング手法では、研磨パッドが摩耗しやすいため該研磨パッドの寿命が短いという問題がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、研磨パッドの研磨面に生じる凹凸を効果的に解消し、被研磨基板の被研磨面を精度良く平坦に研磨でき、且つ研磨パッドの寿命を長くできるポリッシング装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため請求項1に記載の発明は、定盤に張付けた研磨パッドに、トップリングに保持された被研磨基板を押し付け、該研磨パッドと被研磨基板の相対運動により該被研磨基板の被研磨面を研磨するように構成したポリッシング装置において、定盤の上部に該定盤の回転方向に直交する方向、又は該定盤の半径方向に配置され、それぞれシリンダにより研磨パッド表面を押圧するプレス子を有する複数の押圧手段を具備し、該配列された押圧手段のプレス子の下端に各プレス子をまたいで張付けたシートを設け、各プレス子は該シートを介して研磨パッドの表面をそれぞれ任意の設定圧力で押圧して、該研磨パッドの表面形状を調整することができるように構成したことを特徴とする。
【0014】
また、請求項2に記載の発明は、定盤に張付けた研磨パッドに、トップリングに保持された被研磨基板を押し付け、該研磨パッドと被研磨基板の相対運動により該被研磨基板の被研磨面を研磨するように構成したポリッシング装置において、定盤の上部に該定盤の回転方向に直交する方向、又は該定盤の半径方向に配置され、それぞれシリンダにより研磨パッド表面を押圧する押圧ローラーを有する複数の押圧手段を具備し、各該押圧ローラーより前記研磨パッド表面をそれぞれ任意の設定圧力で押圧して、該研磨パッドの表面形状を調整することができるように構成したことを特徴とする。
【0015】
また、請求項3に記載の発明は、定盤に張付けた研磨パッドに、トップリングに保持された被研磨基板を押し付け、該研磨パッドと被研磨基板の相対運動により該被研磨基板の被研磨面を研磨するように構成したポリッシング装置において、
前記定盤の上部に配置され、それぞれ高圧のエアーを前記研磨パッド面に噴射するエアーノズルを有する複数の押圧手段を具備し、各該エアーノズルから噴射するエアーの圧力により前記研磨パッド表面をそれぞれ任意の設定圧力で押圧して、該研磨パッドの表面形状を調整することができるように構成したことを特徴とする。
【0017】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至のいずれか1に記載のポリッシング装置において、押圧手段プレス子又は押圧ローラー又はエアーノズルによる研磨パッドの表面形状の調整は被研磨基板の研磨加工中に行うように構成し、該研磨パッドの性状を研磨加工中に変化させないことを特徴とする。
【0018】
押圧手段による研磨パッドの表面形状の調整は、研磨中の研磨パッドの表面形状を直接測定し、それに基づき、各押圧手段等の押圧力を調整して行う方法と、研磨された研磨基板の被研磨面の研磨状態を測定して、各押圧手段の押圧力を調整して行う方法とがある。
【0019】
被研磨基板の被研磨面の研磨状態を測定する方法としては、被研磨基板の被研磨面の凹凸を直接測定する方法があるが、被研磨基板が半導体デバイス製造工程におけるウエハの場合には、研磨される膜厚を測定して行うこともできる。この被研磨基板の被研磨面の研磨状態を測定して行う方法では、研磨の終了した被研磨基板の被研磨面の研磨状態を測定して、次に行う研磨作業を行うための研磨条件を規定する場合と、研磨途中での被研磨面の研磨状態を測定して、それに基づき、最終的な研磨作業のための研磨条件を規定する場合とが考えられる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態例を図面に基づいて説明する。図1乃至図2は請求項1に記載のポリッシング装置の定盤とトップリングと押し込み装置部分を示す図で、図1は平面図、図2は図1のA−A断面図である。図において、1は定盤(ターンテーブル)であり、該定盤1の上面に研磨パッド2が張付けられている。3は定盤1の上に配置されたトップリングであり、該トップリング3と研磨パッド2の間に半導体ウエハー等の被研磨基板4が介在している。
【0021】
定盤1は矢印B方向に回転し、トップリング3は矢印C方向に回転し、トップリング3で被研磨基板4を研磨パッド2の上面に所定の押圧力で押圧することにより、被研磨基板4の被研磨面を研磨する。なお、研磨パッド2の上面には砥液等の研磨液がノズル(図示せず)等で供給されるようになっている。
【0022】
5は定盤1の上面で且つトップリング3より上流側に配置された研磨パッドの研磨パッド押圧手段としての押し込み装置であり、該押し込み装置5は複数個(図では4個)のシリンダ6を具備し、それぞれのシリンダ6の先端にはプレス子7が設けられ、更に各プレス子7の先端をまたいで一枚のシート8が張付けられている。複数のプレス子7は定盤1の回転方向に略直交する方向に一列に配列している。各シリンダ6に各々独立に任意圧力をかけることにより、任意にシート8を変形させ、研磨パッド2を押し込む。
【0023】
上記のように押し込み装置5の各シリンダ6に任意圧力をかけ、シート8を任意に変形させることにより、定盤1上の研磨パッド2の上面は該シート8に押されて変形する。この変形状態を最適に調整することにより、研磨の際、該研磨パッド2の上面に押される被研磨基板4の被研磨面上の圧力分布が修正され、その結果として被研磨面を精度良く平坦化することができる。
【0024】
図3及び図4はプレス子7にかける圧力を制御するため、研磨パッド2の表面形状を測定するためのパッド形状測定装置を具備するポリッシング装置の構成を示す図である。図3は平面図、図4は図3のB−B断面を示す図である。図3に示すように、研磨パッド2の表面形状を測定するためのパッド形状測定装置14を被研磨基板4を保持するトップリング3の上流側直前に配置している。該パッド形状測定装置14には押し込み装置5のプレス子7に対応した研磨パッド2の半径方向位置に複数個(図では5個)の変位センサ15が設けられている。各変位センサ15は研磨パッド2の表面の凹凸に追従して上下動する転動ローラー16を下端に備えている。
【0025】
変位センサ15は例えばダイヤルゲージからなり、転動ローラー16の上下動により研磨パッド2の凹凸の大きさを測定し、その値を制御器17に送り、制御器17は各プレス子7を介して研磨パッド2の研磨面に押圧力を与えるべき各シリンダ6への供給圧力を決定し、それに基づき各シリンダ6は各プレス子7を押圧する。何等かの原因によって、研磨パッド2の研磨面に凹凸ができたことを各変位センサ15が検知した場合には、その出力により制御器17はその凹凸を是正するための押圧力を各シリンダ6及びプレス子7を介して研磨面に加える。即ち、本実施例では研磨加工中に、研磨面の形状を測定し、同時に任意に形状を修正することができる。また、上記例ではパッド形状測定装置14の上流に押し込み装置5を配したが両者の関係は逆でもよい。
【0026】
上記例では、パッド形状測定装置14が研磨パッド2の研磨面を転動する転動ローラー16を具備し、接触式に研磨面の凹凸を測定する方式を示したが、このような接触式に限定されるものではなく、例えばパッド形状測定装置14は図5に示すように、研磨パッド2の半径方向位置に複数個(図では5個)の非接触式の変位センサ18を設けた構成のパッド形状測定装置14を用いてもよい。非接触式に変位を測定する変位センサ18としては、例えばレーザ光を用いるレーザ変位センサや、超音波を用いる超音波変位センサ等が用いられる。また、パッド形状測定装置14としては、テレビカメラで研磨パッド面を監視し、画像処理技術を用いてパッド形状を測定するようにしてもよい。
【0027】
また、押し込み装置5の制御を行う場合、上記のように研磨パッド2の研磨面の凹凸の測定に基づくのではなく、被研磨基板4の研磨された面の研磨状態を測定し、その測定値により行うこともできる。その場合には、例えば、研磨作業を停止しまたは終了し、被研磨基板4の膜厚を測定して、その値に基づいて押し込み装置5の各シリンダ6に供給する供給圧力を決定する。削り方が不十分な場合は研磨作業を再開して、この供給圧力に基づき各シリンダ6で各プレス子7を押圧して最終研磨を行う。また、前記被研磨基板4の膜厚を測定して決定した各シリンダ6への供給圧力は、次の被研磨基板4の研磨作業の各シリンダ6へ供給する供給圧力にも利用できる。
【0028】
図6乃至図7は請求項に記載のポリッシング装置の定盤とトップリングと押し込み装置部分を示す図で、図6は平面図、図7(a)は研磨パッド押圧手段としての押し込み装置の平面図、図7(b)は押し込み装置の正面図、図7(c)は押し込み装置の側面図である。本ポリッシング装置の定盤1及びトップリング3部分の構成は図1と同じであり、相違する点は押し込み装置10の構成の点である。
【0029】
押し込み装置10は定盤1の上部に配置され、該定盤1の半径方向に2列に交互に配置された複数個(図では8個)の押圧ローラー12を具備し、それぞれの押圧ローラー12はローラー支持枠13を介してシリンダ部11に支持されている。各押圧ローラー12はシリンダ部11の圧力により任意の設定圧力で研磨パッド2を押し込むことができるように構成されている。
【0030】
押し込み装置10のシリンダ部11で各々の押圧ローラー12に任意の設定圧力を加えることにより、定盤1上の研磨パッド2の上面は該押圧ローラー12に押されて変形する。この変形状態を調整することにより、研磨の際、該研磨パッド2の上面に押圧される被研磨基板4の被研磨面上の圧力分布が修正され、その結果として被研磨面を精度良く平坦化することができる。
【0031】
なお、図示は省略するが、図6に示すポリッシング装置においても、図3に示すように、パッド形状測定装置14を設け、研磨パッド2の研磨面の凹凸状態を測定し、該測定値に基づいて制御器17で各押圧ローラー12に加える圧力を決定し、シリンダ部11に出力し、各押圧ローラー12に加える圧力を制御するようにしてもよい。
【0032】
図8乃至図9は請求項に記載のポリッシング装置の定盤とトップリングと押し込み装置部分を示す図で、図8は平面図、図9(a)は研磨パッド押圧手段としての押し込み装置の平面図、図9(b)は押し込み装置の正面図、図9(c)は押し込み装置の側面図である。本ポリッシング装置の定盤1及びトップリング3部分の構成は図1と同じであり、相違する点は押し込み装置の構成の点である。
【0033】
押し込み装置20は定盤1の上部に配置され、該定盤1の半径方向に2列に交互に配置された複数個(図では16個)のエアーノズル21を具備し、エアーノズル21はそれぞれ任意の設定圧力で電磁弁部22の操作によりその先端から、研磨パッド2に向けて高圧のエアーが吹き出されるように構成されている。
【0034】
押し込み装置20の各々のエアーノズル21から高圧のエアーを噴出し、定盤1上の研磨パッド2を押圧し、該研磨パッド2は変形される。この変形状態を調整することにより、研磨の際、該研磨パッド2の上面に押圧される被研磨基板4の被研磨面上の圧力分布が修正され、その結果として被研磨面を精度良く平坦化することができる。
【0035】
上記押し込み装置20の構成例では、各々のエアーノズル21を定盤1の半径方向に2列に交互に配置する構成としたが、これに限定されるものではなく、例えば、図10に示すように押し込み装置20に構成し、エアーノズル21をリング状に配置しても良い。
【0036】
上記のように、上記実施形態例では、押し込み装置5、10、20により、被研磨基板4と研磨パッド2との相対回転運動により、該被研磨基板4の研磨加工中に研磨パッド2の表面形状を調整できるから、研磨パッドの性状を研磨加工中に変化させないことが可能となる。従って、従来のように研磨加工終了毎に研磨パッドのコンディショニングを行う場合に比較し、精度のよい平坦度の被研磨面を実現することが可能となる。
【0037】
なお、図示は省略するが、図8に示すポリッシング装置においても、図3に示すように、パッド形状測定装置14を設け、研磨パッド2の研磨面の凹凸状態を測定し、該測定値に基づいて制御器17で各エアーノズル21に加える圧力を決定し、押し込み装置20に出力し、各エアーノズル21に加える圧力を制御するようにしてもよい。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように各請求項に記載の発明によれば下記のような優れた効果が得られる。
【0039】
(1)請求項1に記載の発明によれば、各プレス子により前記研磨パッド表面をそれぞれ任意の設定圧力で押圧して、該研磨パッドの表面形状を調整することができる構成としたので、被研磨基板の研磨の際、該被研磨基板の被研磨面上の圧力分布が修正され、被研磨面を精度良く平坦化することができると共に、研磨パッドの押し付け部の磨耗を大幅に軽減できる。従って、従来のようにガイドリングの摩耗による位置調整を行う必要が無くなる。
【0041】
(2)請求項2に記載の発明によれば、各該押圧ローラーにより前記研磨パッド表面をそれぞれ任意の設定圧力で押圧して、該研磨パッドの表面形状を調整することができる構成としたので、被研磨基板の研磨の際、該被研磨基板の被研磨面上の圧力分布が修正され、被研磨面を精度良く平坦化することができると共に、研磨パッドの押し付け部の磨耗を殆ど無くすることができる。従って、従来のようにガイドリングの摩耗による位置調整を行う必要が無くなる。
【0042】
(3)請求項3に記載の発明によれば、各該エアーノズルから噴射するエアーの圧力により前記研磨パッド表面をそれぞれ任意の設定圧力で押圧して、該研磨パッドの表面形状を調整することができる構成としたので、被研磨基板の研磨の際、該被研磨基板の被研磨面上の圧力分布が修正され、被研磨面を精度良く平坦化することができると共に、研磨パッドの押し付け部の磨耗を殆ど無くすることができる。従って、従来のようにガイドリングの摩耗による位置調整を行う必要が無くなる。
【0043】
(4)各請求項に記載の発明によれば、従来のように研磨パッド面に生じる凹凸を解消するのにドレッサ等を用いて研磨パッド面の削り取りを行わなくとも、研磨パッド面に生じる凹凸を効果的に解消できるので、研磨パッドの寿命が大幅に向上することが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のポリッシング装置の定盤とトップリングと押し込み装置部分を示す平面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】本発明のポリッシング装置の定盤とトップリングと押し込み装置部分を示す平面図である。
【図4】図3のB−B断面図である。
【図5】図3のB−B断面図である。
【図6】本発明のポリッシング装置の定盤とトップリングと押し込み装置部分を示す平面図である。
【図7】図7(a)は図6の押し込み装置の平面図、図7(b)は押し込み装置の正面図、図7(c)は押し込み装置の側面図である。
【図8】本発明のポリッシング装置の定盤とトップリングと押し込み装置部分を示す平面図である。
【図9】図9(a)は図8の押し込み装置の平面図、図9(b)は押し込み装置の正面図、図9(c)は押し込み装置の側面図である。
【図10】本発明のポリッシング装置に用いる押し込み装置の構成を示す平面図である。
【符号の説明】
1 定盤
2 研磨パッド
3 トップリング
4 被研磨基板
5 押し込み装置
6 シリンダ
7 プレス子
8 シート
10 押し込み装置
11 シリンダ部
12 押圧ローラー
13 ローラー支持枠
14 パッド形状測定装置
15 変位センサ
16 転動ローラー
17 制御器
18 変位センサ
20 押し込み装置
21 エアーノズル
22 電磁弁部

Claims (4)

  1. 定盤に張付けた研磨パッドに、トップリングに保持された被研磨基板を押し付け、該研磨パッドと被研磨基板の相対運動により該被研磨基板の被研磨面を研磨するように構成したポリッシング装置において、
    前記定盤の上部に該定盤の回転方向に直交する方向、又は該定盤の半径方向に配置され、それぞれシリンダにより前記研磨パッド表面を押圧するプレス子を有する複数の押圧手段を具備し、該配列された押圧手段のプレス子の下端に各プレス子をまたいで張付けたシートを設け、各プレス子は該シートを介して前記研磨パッドの表面をそれぞれ任意の設定圧力で押圧して、該研磨パッドの表面形状を調整することができるように構成したことを特徴とするポリッシング装置。
  2. 定盤に張付けた研磨パッドに、トップリングに保持された被研磨基板を押し付け、該研磨パッドと被研磨基板の相対運動により該被研磨基板の被研磨面を研磨するように構成したポリッシング装置において、
    前記定盤の上部に該定盤の回転方向に直交する方向、又は該定盤の半径方向に配置され、それぞれシリンダにより前記研磨パッド表面を押圧する押圧ローラーを有する複数の押圧手段を具備し、各該押圧ローラーより前記研磨パッド表面をそれぞれ任意の設定圧力で押圧して、該研磨パッドの表面形状を調整することができるように構成したことを特徴とするポリッシング装置。
  3. 定盤に張付けた研磨パッドに、トップリングに保持された被研磨基板を押し付け、該研磨パッドと被研磨基板の相対運動により該被研磨基板の被研磨面を研磨するように構成したポリッシング装置において、
    前記定盤の上部に配置され、それぞれ高圧のエアーを前記研磨パッド面に噴射するエアーノズルを有する複数の押圧手段を具備し、各該エアーノズルから噴射するエアーの圧力により前記研磨パッド表面をそれぞれ任意の設定圧力で押圧して、該研磨パッドの表面形状を調整することができるように構成したことを特徴とするポリッシング装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1に記載のポリッシング装置において、
    前記押圧手段のプレス子又は押圧ローラー又はエアーノズルによる前記研磨パッドの表面形状の調整は前記被研磨基板の研磨加工中に行うように構成し、該研磨パッドの性状を研磨加工中に変化させないことを特徴とするポリッシング装置。
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