JP3821925B2 - 膜型反応装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、酸素含有ガスより酸素を選択的に透過する機能を有する酸素透過膜を用いて酸化反応などを行う膜型反応装置の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
酸素透過膜は、酸素を選択的に透過する機能を有する半透膜であり、酸素に対する選択性の観点から酸素イオンを伝導する固体電解質、例えば、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)、カルシア安定化ジルコニア、酸化ビスマス等から形成される。
【0003】
また、固体電解質の代わりに、酸素イオンと電子の両方を伝導する混合伝導体から酸素透過膜を形成してもよく、例えば、La-Sr-Co-O、La-Sr-Co-Fe-O、Sr-Co-O等のペロブスカイト構造を有する化合物、チタニアを添加したYSZなどが知られている。
【0004】
近年、このような酸素透過膜を、酸素分離装置や化学反応装置に使用することが開示されている。
例えば、特開平6-56428号公報には、ペロブスカイト構造の混合金属酸化物、即ち、混合伝導体により固体膜を形成し、この固体膜を酸素含有ガスから原料ガスへの酸素の電気化学的輪送手段として用い、メタンやエタンの部分酸化反応、芳香族化合物の置換反応、酸素含有化合物からの酸素抽出に適用する、電気化学リアクターが提案されている。
【0005】
また、特開平7-138191号公報では、Sr-Co-Li-O、Sr-Co-Mg-Oなどのぺロブスカイト系酸化物をメンブレン成形体として存在させ、メタンの酸化カップリング反応を行わせるメンブレン反応器が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような膜型反応装置は、反応の選択性が高い点において、従来の気相反応器に比して非常に優れているが、装置の安全性の面では未だ若干の問題が残されている。
即ち、通常、膜型反応装置は、例えば、図2に示すように、反応容器22を酸素透過膜23により原料ガス導入側29と酸素含有ガス導入側28とに区分する構造を採っているため、熱衝撃や疲労、劣化等の原因により酸素透過膜23に亀裂・破損が生じた場合には、酸素透過膜23により酸素ガス導入側28に隔絶されていた酸素含有ガスが大量に原料ガス導入側29に流入し、或いは原料ガスが酸素含有ガス導入側に流入するおそれがある。
【0007】
このような場合には、酸素含有ガスと原料ガスが一気に混合し、急激に反応する危険性があり、爆発的反応に至る可能性もある。
従って、本発明の膜型反応装置では、万が一、酸素透過膜に亀裂・破損が生じた場合においても、上述のような爆発的反応の可能性を低減することができる、より安全な膜型反応装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、反応容器内を、酸素が選択的に透過する機能を有する酸素透過膜により、原料ガス導入側と酸素含有ガス導入側とに区分し、酸素含有ガスに含まれる酸素を原料ガス導入側に透過させ、原料ガスと反応するように構成した膜型反応装置であって、反応容器における原料ガス導入側と酸素含有ガス導入側との空間容積比を、当該原料ガスの当該酸素含有ガスにおける爆発限界組成の範囲外となるように構成したことを特徴とする膜型反応装置が提供される。
【0009】
また、本発明によれば、反応容器内を、酸素が選択的に透過する機能を有する酸素透過膜により、原料ガス導入側と酸素含有ガス導入側とに区分し、酸素含有ガスに含まれる酸素を原料ガス導入側に透過させ、原料ガスと反応するように構成した膜型反応装置であって、反応容器における原料ガス導入側と酸素含有ガス導入側との空間容積比を、当該原料ガスの当該酸素含有ガスにおける爆発限界組成の範囲外であって、かつ、反応生成物の当該酸素含有ガスにおける爆発限界組成の範囲外となるように構成したことを特徴とする膜型反応装置が提供される。
【0010】
本発明の膜型反応装置においては、反応容器全体に対する酸素含有ガス導入側の空間容積比を30%以下とすることが好ましく、10%以下とすることが更に好ましい。
また、本発明の膜型反応装置においては、反応容器の酸素含有ガス導入側若しくは原料ガス導入側に、酸素含有ガス、原料ガス及び反応生成物に対して不活性な金属、セラミックス又はガラスの中から選択される少なくとも一種を充填してもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】
一般に、酸素透過膜を用いた膜型反応装置では、反応容器内を、酸素が選択的に透過する機能を有する酸素透過膜により、原料ガス導入側と酸素含有ガス導入側とに区分されるとともに、それぞれに酸素含有ガスと原料ガスが連続的に挿通されている。
このような装置においては、酸素含有ガスに含まれる酸素が酸素透過膜を透過するため、原料ガス導入側ヘ酸素ガスが連続的に供給され、原料ガスと反応することが可能となる。
【0012】
原料ガスとしては、例えば、メタン・エタン等の炭化水素、芳香族化合物等を用いることができる。
これらの原料ガスは各々、炭化水素の部分酸化、芳香族化合物の置換反応に供される他、原料ガスへの酸素の添加、酸素含有ガスからの酸素の引き抜き等を行うことも可能である。
【0013】
一方、酸素含有ガスとしては、酸素ガスの他、大気のような酸素ガスと他の気体との混合ガス、或いは、硫黄酸化物、窒素酸化物、水蒸気、二酸化炭素等の酸素と他の元素との化合物を用いることができる。
【0014】
酸素透過膜は、酸素イオン伝導体、具体的には、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)、カルシア安定化ジルコニア、酸化ビスマス等の固体電解質、或いは、La-Sr-Co-O、La-Sr-Co-Fe-O、Sr-Co-O、Ca-Co-Fe-O等のペロブスカイト構造を有する混合伝導体により形成することができるが、反応装置に電極を設置する必要がない混合伝導体により形成することが好ましい。
【0015】
酸素透過膜の形状としては、原料ガス導入側と酸素含有ガス導入側が酸素透過膜により区分されている限りにおいて、管状、板状のいずれでも用いることができ、通常は、反応に必要な膜面積となるように複数の酸素透過膜の単体を組合わせて使用される。
【0016】
酸素透過膜は、上述の酸素イオン伝導体を粉末若しくはスラリーとし、プレス成形法、押出成形法、ドクターブレード成形法、鋳込み成型法、スプレー塗布法等により、上述の形状に成形した後、当該成形体を熱処理することにより化合物単体でも形成できるが、多孔質基材上に成膜して酸素イオン伝導体の薄膜を形成することが好ましい。
この場合においては、スパッタ法,CVD法により成膜することも可能である。
【0017】
前記薄膜においては、膜厚が薄いほど酸素透過量が大きくなるため好ましいが、逆に膜厚が薄くなりすぎるとガスのリークの可能性も大きくなるため、1〜80μmの膜厚とすることが好ましい。
多孔質基板を構成する材質は特に限定されないが、例えば、アルミナ、マグネシア、ペロブスカイト化合物、金属等を用いることができる。
【0018】
反応容器としては、耐圧性、耐熱性、耐食性を担保できる限りにおいて特に限定されないが、SUS等の金属、ガラス等よりなる筒状体、箱体等を好適に用いることができ、例えば、円筒状の反応容器内に管状の酸素透過膜を装填した二重管構造などが挙げられる。
また、反応容器内に多数の管状の酸素透過膜を装填してもよい。
【0019】
反応容器は、酸素透過膜により酸素含有ガス側と原料ガス導入側に気密的に区分され、それぞれの側に一対のガス導入口とガス排出口が配設される。原料ガス導入側で生成した反応生成物は原料ガス導入側の排出口から未反応の原料ガスとともに回収される。
【0020】
本発明ではこのような膜型反応装置において、反応容器全体における原料ガス導入側と酸素含有ガス導入側との空間容積比を、当該原料ガスの当該酸素含有ガスにおける爆発限界組成の範囲外となるように構成する。
通常、膜型反応装置においては原料ガスが連続的に挿通されている状態にあるため、原料ガス導入側で生じた反応生成物は原料ガスにより置換された状態にあると考えられる。
従って、上述のように反応容器内の空間容積比を構成すれば、万が一、酸素透過膜が亀裂や破損を生じ、酸素含有ガスと原料ガスとが混合した場合でも、当該混合気体の組成は爆発限界組成の範囲外にあるので両者の爆発的反応の可能性を低減することが可能となる。
【0021】
本発明において、爆発限界組成とは、原料ガスと酸素含有ガスの混合物が爆発を生ずる組成の限界値をいい、一般に、混合ガス全体に対する原料ガスの体積比の上限値(以下、上限値という。)及び下限値(以下、下限値という。)で示される。
従って、反応容器全体における原料ガス導入側と酸素含有ガス導入側との空間容積比を、当該原料ガス及び酸素含有ガスにおける下限値以下若しくは上限値以上となるように構成すればよい。
例えば、メタンを原料ガス、大気を酸素含有ガスとして用い、その爆発限界組成の下限値が5%、上限値が15%であるとすると、原料ガス導入側及び酸素含有ガス導入側の全体の空間容積に対し、原料ガス導入側の空間容積比を5%以下か、或いは15%以上に構成すればよいことになる。
【0022】
また、反応生成物の生成速度が速い、原料ガスの挿通速度が遅い等の状況下においては、反応生成物が原料ガス導入側に滞留することも考えられるので、反応生成物の爆発限界組成をも考慮する必要がある。
一般に、混合ガスの爆発限界値はル・シャトリエの法則、下記式(1)に従うので、原料ガスの爆発上限値と下限値、反応生成物の爆発上限値と下限値のうち最も高い上限値と最も低い下限値との間の組成範囲外となるように原料ガス導入側の空間容積比を構成することにより爆発の可能性をより低減させることが可能である。
L=100/((n1/L1)+(n2/L2)…) … (1)
(ただし、L:混合ガスの爆発限界値(%)、n1:第一成分の混合ガス中の容量比(%)、L1:第一成分の爆発限界値(%)、n2:第二成分の混合ガス中の容量比(%)、L2:第二成分の爆発限界値(%)とする。)
【0023】
具体的には、前記のメタンと大気の例において、反応生成物がエタンであり、エタンの下限値が3%、上限値が12.5%であるとすれば、原料ガス導入側及び酸素含有ガス導入側の全体の空間容積に対し、原料ガス導入側の空間容積比を3%(エタンの爆発下限値)以下か、或いは15%(メタンの爆発上限値)以上に構成すればよいことになる。
【0024】
上述のように酸素透過膜が破損等した場合に発生する混合ガスを爆発限界組成の範囲外とするためには、混合ガスの爆発下限値以下としても、上限値以上としてもよい。
従って、原料ガス導入側若しくは酸素含有ガス導入側の空間容積を他方に比して十分小さく構成すればよい。
しかしながら、膜型反応器において原料ガスとしてよく用いられる、メタン・エタン等の飽和炭化水素、ベンゼン・トルエン等の芳香族化合物の爆発限界組成は、表1に示すように、著しく原料ガス低濃度側に偏っている。
即ち、原料ガス導入側の空間容積比を爆発下限値以下に構成することは許容幅が狭く困難である一方、爆発上限値以上に構成することは比較的容易である。
【0025】
【表1】
Figure 0003821925
【0026】
膜型反応装置においては、酸素透過膜における酸素移動が反応の律速段階となり、膜表面において化学反応が行われるため、反応容器における原料ガス導入側の空間容積比によって、反応容器内で行われる反応の反応速度が影響を受けることはない。
従って、酸素含有ガス及び原料ガスが流通可能であり、酸素透過膜に酸素含有ガスと原料ガスが供給できる限りにおいて、反応容器における原料ガス導入側の空間容積比をどのような比率とすることも可能である。
【0027】
以上のような観点から、本発明においては、反応容器全体に対する酸素含有ガス導入側の空間容積を小さく構成することが好ましい。
即ち、反応容器全体に対する酸素含有ガス導入側の空間容積比を30%以下とすることが好ましく、10%以下の比率とすることが更に好ましい。
酸素含有ガス導入側の空間容積比を、酸素含有ガスが流通可能であり、酸素透過膜に酸素含有ガスが供給できる限りにおいて、小さく構成することが理想的ではあるが、現実的な装置設計を考慮する必要があるためである。
【0028】
また、膜型反応装置において原料ガスとしてよく用いられるメタン,エタン等の飽和炭化水素、ベンゼン,トルエン等の芳香族化合物等にあっては、反応容器全体に対する酸素含有ガスの比率が30%以下であれば、通常は爆発限界組成を大きく外れているため安全であり、10%以下であればより安全性を高めることができる。
酸素含有ガス導入側の空間容積が小さければ、酸素透過膜が破損等した場合においても、反応容器内に残存する酸素量が少ないので安全性を高くすることができるためである。
但し、当然のことながら原料ガス及び酸素含有ガスの種類、反応時の温度や圧力によっては注意が必要である。
【0029】
反応容器における酸素含有ガス導入側の空間容積を、反応容器全体の容積に対し、30%以下の比率とする方法としては、種々考えられるが、通常の反応容器の原料ガス導入側の空間容積は固定して、酸素ガス導入側の容積を相対的に小さく構成することが考えられる。
この方法によれば、前記の爆発的反応の可能性を低減することができる他、反応容器、即ち、膜型反応装置全体を小型化することが可能となる利点を有する。
【0030】
また、図1に示すように、通常の反応容器2の酸素含有ガス導入側8に、酸素含有ガス、原料ガス、反応生成物に対して不活性な充填物10を充填することにより、酸素ガス導入側8の空間容積を、実質的に小さくしてもよい。
酸素含有ガス等に対して不活性な充填物としては、具体的には、ステンレスなどの金属、アルミナなどのセラミックス若しくは結晶化ガラスなどのガラス等を用いることができ、これらを網状、塊状、棒状等の形状として酸素含有ガス導入側に充填することができる。
【0031】
この方法によれば、反応容器に不活性金属等を充填するという簡易な方法により、前記の爆発的反応の可能性を低減することができる他、前述のように酸素ガス導入側の容積を相対的に小さく構成した反応容器の酸素ガス導入側の空間容積を更に小さくすることや、1つの反応容器で種々の爆発限界範囲を有する原料ガス、酸素含有ガスに対応することも可能となる。
【0032】
【実施例】
次に、本発明を実施例に基づき更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1) 酸化ランタン、炭酸ストロンチウム、酸化コバルトを0.2:0.8:1のモル比で混合後、1000℃で仮焼し、La0.2Sr0.8CoO3-Xの粉末を作製した。
【0033】
この粉末40gをエタノール20gと混合して67%のスラリーとし、このスラリーを外径8mm、内径5mm、長さ150mm、気孔率30%の管状アルミナ多孔体の外側に塗布し、1200℃で熱処理し、管状の酸素透過膜を作製した。
次いで、この酸素透過膜を、外径13mm、内径10mmのガラス管内に装填して、二重管型の反応容器を作製した。
なお、接続部はガラスペーストを焼き付けて気密構造とした。
この反応容器全体に対する酸素透過膜外側と内側の空間容積率はそれぞれ21%、22%であり、当該外側と内側の空間容積比は、50:50であった。
【0034】
(比較例1) 実施例1と同様に、外径8mm、内径5mm、長さ150mm、気孔率30%の管状アルミナ多孔体と、外径23mm、内径20mmのガラス管を用いて、二重管型の反応容器を作製した。
この反応容器全体に対する酸素透過膜外側と内側の空間容積率はそれぞれ64%、7%であり、当該外側と内側の空間容積比は、90:10であった。
(実施例2) 比較例1で作製した反応容器において、酸素透過膜の外側の空間に空孔率30%の多孔質アルミナを充填した。
この反応容器全体に対する酸素透過膜外側の空間容積率は19%となり、当該外側と内側の空間容積比は、73:27となった。
なお、実施例1の反応容器に実施例2と同様の充填を行った場合には、酸素透過膜外側の空間容積率は6.4%となり、当該外側と内側の空間容積比は、23:77となる。
【0035】
(評価) 上記の反応装置を管状の電気炉内に設置して温度を制御できるようにした後、表面に酸素透過膜を形成した多孔質管の内部に、原料ガスとして、メタンガスを100ml/min.、外側に大気組成のガスを100ml/min.で供給した。
常圧下、温度700℃で、5時間反応を行い、生成物をガスクロマトグラフィーで分析し、反応率と選択率を算出した。
なお、本実施例において反応率とは(反応したメタンの量/供給したメタンの量)×100(%)、選択率とは(エタン若しくはエチレンに転化したメタンの量/反応したメタンの量)×100(%)を意味する。
【0036】
(結果) 評価の結果、実施例1、比較例1、実施例2とも、反応率5%、選択率90%でメタンが酸化カップリングしたエタン及びエチレンが生成した。
即ち、反応容器における原料ガス導入側の空間容積を絶対的に又は相対的に小さく構成しても反応率と選択率は変化せず、反応装置としての特性は変化しないことが確認された。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の膜型反応装置によれば、反応速度、反応率、選択率を変化させることなく、酸素透過膜に亀裂・破損を生じた場合における爆発的反応の可能性を低減することができる。
また、付帯的な効果として、反応容器自体を小型化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る膜型反応装置の一の実施例を示す側面断面図(a)、A−A’断面図(b)である。
【図2】 一般的な膜型反応装置の例を示す側面断面図(a)、A−A’断面図(b)である。
【符号の説明】
1…膜型反応装置、2…反応容器、3…酸素透過膜、4…酸素含有ガス導入口、5…酸素含有ガス排出口、6…原料ガス導入口、7…原料ガス排出口、8…酸素含有ガス導入側、9…原料ガス導入側、10…充填物、21…膜型反応装置、22…反応容器、23…酸素透過膜、24…酸素含有ガス導入口、25…酸素含有ガス排出口、26…原料ガス導入口、27…原料ガス排出口、28…酸素含有ガス導入側、29…原料ガス導入側。

Claims (5)

  1. 反応容器内を、酸素が選択的に透過する機能を有する酸素透過膜により、原料ガス導入側と酸素含有ガス導入側とに区分し、
    酸素含有ガスに含まれる酸素を原料ガス導入側に透過させ、原料ガスと反応するように構成した膜型反応装置であって、
    反応容器における原料ガス導入側と酸素含有ガス導入側との空間容積比を、当該原料ガスの当該酸素含有ガスにおける爆発限界組成の範囲外となるように構成したことを特徴とする膜型反応装置。
  2. 反応容器内を、酸素が選択的に透過する機能を有する酸素透過膜により、原料ガス導入側と酸素含有ガス導入側とに区分し、
    酸素含有ガスに含まれる酸素を原料ガス導入側に透過させ、原料ガスと反応するように構成した膜型反応装置であって、
    反応容器における原料ガス導入側と酸素含有ガス導入側との空間容積比を、当該原料ガスの当該酸素含有ガスにおける爆発限界組成の範囲外であって、かつ、反応生成物の当該酸素含有ガスにおける爆発限界組成の範囲外となるように構成したことを特徴とする膜型反応装置。
  3. 反応容器全体に対する酸素含有ガス導入側の空間容積比を30%以下とした請求項1又は2に記載の膜型反応装置。
  4. 反応容器全体に対する酸素含有ガス導入側の空間容積比を10%以下とした請求項1又は2に記載の膜型反応装置。
  5. 反応容器の酸素含有ガス導入側若しくは原料ガス導入側に、酸素含有ガス、原料ガス及び反応生成物に対して不活性な金属、セラミックス又はガラスの中から選択される少なくとも一種を充填した請求項1〜4のいずれか一項に記載の膜型反応装置。
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