JP3821836B1 - 脚立 - Google Patents

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Abstract

【課題】 作業者は踏み面の広い階段部上で作業でき作業性に優れると共に、階段部が梯子部の内側に配設されているので、踏み面が脚立の重心に近く安定性及び安全性に優れ、折畳み時には階段部を梯子部の間に格納してコンパクトにでき運搬性及び保管時の省スペース性に優れ、構造が簡単で生産性に優れる脚立の提供を目的とする。
【解決手段】 本発明の脚立1は、2本の縦材3とその間に架設された複数の横桟5とを各々有する一対の梯子部2a,2bと、梯子部2a,2bを開閉自在に連結する開閉連結部6と、を備えた脚立1であって、梯子部2aが、一の横桟5の上面に前端部が固設され一の横桟5から内側に向けて形設された踏み板8a〜8dと、踏み板8a〜8dの内側端部から上方に向けて形設され上端部が一の横桟5より上方の他の横桟5に固設された蹴り上げ板9a〜9dと、を有する1段乃至複数段の階段部7を備えた構成を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、2本の縦材とその間に架設された複数の横桟とを各々有する一対の梯子部又は梯子部と支持脚部を上端部で開閉自在に連結した脚立に関するものである。
従来、庭木の剪定や内装工事、装置の点検等の高所で作業する場合に、2本の縦材とその間に架設された複数の横桟とを各々有する一対の梯子部を上端部で開閉自在に連結した脚立や、梯子部の上端部に長尺棒状の支持脚部を連結した三脚の脚立が用いられている。これらの脚立を使用する際には、一対の梯子部又は支持脚部を所定角度で開いた状態で作業場所に設置し、梯子部を上って横桟に足を乗せ高所の作業を行う。しかしながら従来の脚立では、通常、横桟の奥行き長さが短く、足を乗せる面積が小さいため作業者は不安定な状態で作業を行っており、転落の不安により余計な注意力を払う必要があり作業性及び安全性に欠け多大な労力を費やしていた。
このような問題点を解決するために、特許文献1には「一対の梯子の上端部を蝶番の構造で連接し一定の角度内で開閉自在にした脚立であって、前記脚立のフレームの各対応する箇所に配設されたストッパー溝又はフックの掛金と、前記フレームの前記ストッパー溝又は前記フックの掛金の下方に突設された爪と、ヒンジで互いに回動自在に接続された踏板と蹴上げ板とを有する組立て足場と、前記踏板の前記フレームに接する辺の両端に配設されたガイド又はフックと、を備え、前記踏板の前記ガイド又は前記フックを前記ストッパー溝又は前記フックの掛金に嵌合すると共に前記蹴上げ板の下端部を前記フレームと前記爪との間に差し込んで、前記組立て足場を前記フレームに突出状に取り付けた脚立」が開示されている。
また、特許文献2には「2本のアルミ管の間に配設された階段と、前記階段の最上部に配設された作業床と、前記作業床を支持する複数の脚と、所定の前記脚に架設された揺れ止と、所定の前記脚の下部同士及び前記脚の下部と前記アルミ管の下部とを連結する開き止と、前記脚及び前記アルミ管の下端部に配設された滑り止と、を備え、前記アルミ管や前記脚等の各部材の節点が回転可能又は取り外し可能に構成された折畳み式簡易足場」が開示されている。
また、特許文献3には「前面上部に開口を有し内部に空所を有する台ユニットと、背部側に水平な枢支軸を有する階段ユニットと、を備え、前記枢支軸は前記開口の下辺近傍で前記台ユニットに枢着され、前記階段ユニットを回転自在として前記空所へ出し入れ自在とすると共に、前記台ユニットは前記空所に収容した前記階段ユニットを収容状態で保持するストッパと、を備えた折畳み式脚立」が開示されている。
また、特許文献4には「左右一対の前脚と、前記前脚の上端部に開閉可能に連結された左右一対の後脚と、前記前脚間に一端が回転可能に横設された複数の踏み板と、各々の前記踏み板の自由端部に枢着され前記前脚と平行に配設されたリンク部材と、前記後脚間に横設され開脚状態で前記踏み板を載置支持可能な横桟と、所定の前記踏み板の自由端部に一端部が枢着され他端部が前記横桟に枢着された開き止め部材とを備えた折畳み式脚立」が開示されている。
実開昭61−20700号公報 実開昭61−124552号公報 実用新案登録第3022528号公報 特開2001−140568号公報
しかしながら、上記従来の技術では以下のような課題を有していた。
(1)特許文献1の「脚立」は、使用時に一々組立て足場をフレームに取り付けたり、保管時には梯子を折畳む作業と共に組立て足場を取り外したり所定位置にスライドさせたりしなければならず、準備作業等が煩雑で使用性に欠けるという課題を有していた。
(2)また、組立て足場がフレームの外側に突出して配設され脚立の重心から離れているので、作業者が組立て足場に乗った際にぐらついたり傾いたりし易く安定性に欠けるという課題を有していた。
(3)さらに、組立て足場を脚立の上段に取り付けた場合、作業者は、まず下段の梯子を上ってから組立て足場の踏板に乗ることになるが、特許文献1では、組立て足場がフレームの外側に突出しているので、作業者は一方の足を梯子に乗せた状態で他方の足を大きく上げ、組立て足場を越えて踏板に足を乗せなければならず、多大な労力を要したりバランスを崩して落下したりし易く、使用性及び安全性に欠けるという課題を有していた。
(4)また、ストッパー溝やフックの掛金にガイドやフックを嵌合したり爪に差し込んだりして組立て足場をフレームに取り付けるので、脚立がぐらついたり傾いたりした場合にガイドやフックが外れ易く安定性及び安全性に欠けるという課題を有していた。
(5)特許文献2の「折畳み式簡易足場」は、アルミ管、階段、作業床、脚、揺れ止、及び開き止等の多部材から構成され部品点数が多く折畳んでもコンパクトにできず重量も大きいので運搬性及び保管時の省スペース性に欠けるという課題を有していた。
(6)また、階段がアルミ管の外側に配設され簡易足場の重心から離れているので、作業者が階段を上り下りする際に階段の勾配によっては足場がぐらついたり傾いたりし易く安定性に欠けるという課題を有していた。
(7)特許文献3の「折畳み式脚立」は、台ユニットの前面で階段ユニットを縦方向に回転させて台ユニットの空所に出し入れするため、階段ユニットの段数が増加すると空所及び開口を大きく形成する必要があり大型化したり踏板の間隔が大きくなったりするため、多段数の脚立とすることができず、高所の作業を行うことができないという課題を有していた。
(8)特許文献4の「折畳み式脚立」では、各々の踏み板を前脚に枢着すると共にリンク部材や開き止め部材を踏み板や後脚等に枢着して構成されているため、部品点数が多く枢着箇所も多く構造が複雑で生産性に欠けると共に、脚立の開閉を繰り返すうちに枢着部分に早期に摩滅やガタが生じ、作業者が乗った踏み板がぐらついたり揺れたりするため作業時の安定性及び安全性に欠け、その結果作業に集中できず作業性に欠け、特に上段側の踏み板ほど、ぐらつきや揺れが大きくなるためせいぜい高さが1m程度の脚立にしか対応できず高所作業用としては使用できないという課題を有していた。
(9)また、現在、上述したものを含めて種々の脚立が開発されており、一対の梯子部を有するもの(いわゆる四脚型)や三脚型、直線状にして梯子として使用できる兼用型等が開発、市販されているが、従来の脚立はいずれも使用性や安定性、安全性に欠け結果として脚立を用いた作業性が著しく低下し作業者にとって使い難く、また構造が複雑で生産性に欠ける等の多くの問題を有しており、これらの問題を解決する新規な脚立の開発が望まれている。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、作業者は踏み面の広い階段部上で作業でき作業性に優れると共に、階段部が梯子部の内側に配設されているので、踏み面が脚立の重心に近く安定性及び安全性に優れ、折畳み時には階段部を梯子部の間に格納してコンパクトにでき運搬性及び保管時の省スペース性に優れ、四脚型や三脚型、兼用型のいずれの脚立にも対応でき構造が簡単で生産性に優れる脚立を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明の脚立は、以下の構成を有している。
本発明の請求項1に記載の発明は、2本の縦材と前記2本の縦材の間に架設された複数の横桟とを各々有する一対の梯子部と、前記一対の梯子部を上端部で開閉自在に連結する開閉連結部と、を備えた脚立であって、前記一対の梯子部の内いずれか一方の前記梯子部が、一の前記横桟の上面に前端部が固設され前記一の横桟から内側に向けて形設された踏み板と、前記踏み板の内側端部から上方に向けて形設され上端部が前記一の横桟より上方の他の前記横桟に固設された蹴り上げ板と、を有する1段乃至複数段の階段部を備えた構成を有している。
この構成により、以下のような作用を有する。
(1)梯子部が踏み板と蹴り上げ板とを有する階段部を備えているので、作業者は広い踏み面を有する踏み板上に乗って安定した姿勢で高所の作業ができ、足を踏み外すことなく安全性に優れると共に、踏み板上に作業具や材料等を置くことができ、作業にかかる労力が少なく長時間の作業が可能で作業性に優れる。
(2)蹴り上げ板を有しているので、作業者は階段部を上り下りする際に、或いは階段部に乗って作業する際に内側(一対の梯子部間)に足を踏み外すことが全くなく、転落の不安による余計な注意力を払う必要がなく、落ち着いて作業することができる。
(3)蹴り上げ板を有し、踏み板にかかる荷重を蹴り上げ板と梯子部の横桟で支え荷重が分散されるので、耐荷重が大きく安全に種々の作業を行うことができる。
(4)踏み板が横桟から内側に向けて延設され階段部が梯子部の内側に配設されているので、踏み面が脚立の重心に近い位置に配設され、従来の脚立に比べ作業者が乗ってもぐらついたり傾いたり転倒したりし難く安定性及び安全性に優れる。
(5)階段部が梯子部の内側に配設されているので、折畳み時に階段部が梯子部の外側に大きく突出することなく階段部を一対の梯子部間に収容するためコンパクトで運搬性及び保管時の省スペース性に優れる。
ここで、脚立は略三角形状又は略台形状に設置して使用するものや、略三角形状等に設置して使用できると共に一対の梯子部を直線状にして家屋等の建造物に立てかけて使用できるものが用いられる。一対の梯子部や梯子部と支持脚部の長さを略同一として二等辺三角形状や等脚台形状に設置するようにしてもよく、互いに異なる長さにしてもよい。
一対の梯子部又は梯子部と支持脚部を略三角形状や略台形状、直線状等に設置するためには、一対の梯子部又は支持脚部の開角度が所定角度になるように保持する開状態保持部を設ける。開状態保持部としては、所定部で折り曲げ自在に形成された長尺状の保持材の一端部及び他端部を対向する一対の縦材の所定部に軸着し、梯子部間に架設したものや、一方の梯子部の縦材に一端が軸着され他端部に凹溝状や孔状、フック状の係合部を有する長尺板状部材や棒状部材、一端部を一方の梯子部に結着し他端部を他方の梯子部又は支持脚部に結着した紐状部材等が用いられる。折り曲げた開状態保持部を延ばして梯子部間に張ることで、又は紐状部材を張ることで、或いは開状態保持部を回動させ、その係合部を他方の梯子部の縦材に突設されたピン等の被係合部に係合し梯子部間に架設することで、一対の梯子部等を所定角度で保持することができる。なお、踏み板は開角度が所定角度で保持された状態で水平となるように配設される。これにより、作業者は踏み板上でバランスを崩したり踏み板に置いた作業具等が転がって落下したりすることなく安全且つ円滑に作業を行うことができる。
また、脚立には梯子部を閉じた状態で保持する開き止め等の閉状態保持部を設けることができる。或いは開状態保持部に替えて、梯子部を開状態及び閉状態で保持する開閉状態保持部を設けることもできる。
梯子部は、2本の縦材を略平行に形成したものであってもよく、安定性を高めるために2本の縦材の間隔を上部から下部へ向かって拡がるように形成したものであってもよい。
各梯子部の上端部には天板部が形成される。天板部の大きさは脚立の用途や設置スペースに応じて適宜設定することができる。天板部の幅を小さくすれば梯子部間の間隔が狭くなり狭い設置スペースにも設置でき、天板部の幅を大きくすれば作業者は作業具等を置いたりするスペースを広く取れ、また、2の脚立間に足場板を架設して脚立足場として用いる場合は、足場板を安定して架設することができる。また、天板部の幅を大きくすることにより梯子部間の間隔が拡がるので、梯子部を閉じた時であっても一方の梯子部に配設された階段部が他方の梯子部より外側にはみ出ることがなく、一対の梯子部の間に階段部を収容できる。
階段部は一対の梯子部の内、一方の梯子部の全部又は一部の横桟に配設される。階段部をいずれか一方の梯子部のみに形成することにより、一対の梯子部を閉じた時に梯子部同士が近接する場合、すなわち脚立の天板部が狭い場合や天板部が設けられていない場合であっても、階段部の背面側において踏み板と蹴り上げ板との連結部に形成される角部が、他方の梯子部の横桟の間の空間に挿入されるため、コンパクトに閉じることができる。なお、階段部を両方の梯子部に形成した場合であっても、一対の梯子部を閉じた時に一方の階段部と他方の階段部が重なり合うように配置すればコンパクトに閉じることができる。
踏み板や蹴り上げ板を横桟に固定する手段としては、溶接やビス止め、リベット止め等が用いられる。
蹴り上げ板には1乃至複数の開口部を形成することができる。これにより、強度を維持したまま軽量化を図ることができる。
梯子部や階段部には水準器を設けることができる。これにより、踏み板や横桟が水平になるように確認しながら容易に設置作業を行うことができ、脚立を安定して設置できる。
本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の脚立であって、前記階段部を備えた一方の前記梯子部の前記階段部の少なくとも一方の側部に配設され前記一対の梯子部を閉じた状態で他方の前記梯子部に当接するストッパ部を備えた構成を有している。
この構成により、請求項1の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)一方の梯子部の階段部にストッパ部を備えているので、梯子部を閉じた時に他方の梯子部にストッパ部が当接し、梯子部同士の間隔を所定間隔に保つことができ、階段部に他方の梯子部の横桟等が接触することなく階段部に負荷がかかって変形したり傷付いたりするのを防止できる。
ここで、ストッパ部は梯子部の縦材と平行に配設された長尺部材を用いることができる。この場合、ストッパ部により階段部の側部を補強することができ、階段部の強度を高めることができる。また、縦材に沿って複数のストッパ部を配設し、梯子部を閉じた時に他方の梯子部に複数のストッパ部が一様に当接するようにしてもよい。
本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の脚立であって、前記一対の梯子部の一側部又は両側部に架設され前記一対の梯子部を開いた状態及び閉じた状態で保持する開閉状態保持部を備え、前記開閉状態保持部が、前記一対の梯子部の前記縦材の所定部に対向して固設された一対の保持材軸着部と、一端部が前記階段部を備えた一方の前記梯子部の前記保持材軸着部に軸着された第1の保持材と、一端部が他方の前記梯子部の前記保持材軸着部に軸着され所定部に前記第1の保持材の他端部が軸着された第2の保持材と、前記第1及び第2の保持材の所定部に各々穿設され前記一対の梯子部を開いた状態で重なって連通する開保持用固定孔と、前記第1及び第2の保持材の所定部に各々穿設され前記一対の梯子部を閉じた状態で重なって連通する閉保持用固定孔と、前記開保持用固定孔又は前記閉保持用固定孔に挿着される固定部材と、を備えた構成を有している。
この構成により、請求項1又は2の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)開閉状態保持部により一対の梯子部を開いた状態及び閉じた状態で保持できるので、脚立の設置時には踏み板が水平になるような角度で安定して保持でき安全且つ円滑に作業を行うことができると共に、脚立の収納時や搬送時には畳んだ状態で確実に保持でき持ち運びを容易且つ安全に行うことができる。
(2)梯子部の開状態及び閉状態において、保持材の連通する開保持用固定孔又は閉保持用固定孔に固定部材を挿着して開状態や閉状態を保持するのでガタが生じ難く、開状態や閉状態が強固に保持され、設置安定性に優れ脚立の階段部上での作業を安全且つ円滑に行うことができる。
本発明の請求項4に記載の発明は、2本の縦材と前記2本の縦材の間に架設された複数の横桟とを有する梯子部と、前記梯子部の上端部に開閉連結部を介して開閉自在に連結された支持脚部と、を備えた脚立であって、前記梯子部が、一の前記横桟の上面に前端部が固設され前記一の横桟から内側に向けて固設された踏み板と、前記踏み板の内側端部から上方に向けて形設され上端部が前記一の横桟より上方の他の前記横桟に固設された蹴り上げ板と、を有する1段乃至複数段の階段部を備えた構成を有している。
この構成により、以下のような作用を有する。
(1)梯子部が踏み板と蹴り上げ板とを有する階段部を備えているので、作業者は広い踏み面を有する踏み板上に乗って安定した姿勢で高所の作業ができ、足を踏み外すことなく安全性に優れると共に、踏み板上に作業具や材料等を置くことができ、作業にかかる労力が少なく長時間の作業が可能で作業性に優れる。
(2)蹴り上げ板を有しているので、作業者は階段部を上り下りする際に、或いは階段部に乗って作業する際に内側(一対の梯子部間)に足を踏み外すことが全くなく、転落の不安による余計な注意力を払う必要がなく、落ち着いて作業することができる。
(3)蹴り上げ板を有し、踏み板にかかる荷重を蹴り上げ板と梯子部の横桟で支え荷重が分散されるので、耐荷重が大きく安全に種々の作業を行うことができる。
(4)踏み板が横桟から内側に向けて延設され階段部が梯子部の内側に配設されているので、踏み面が脚立の重心に近い位置に配設され、従来の脚立に比べ作業者が乗ってもぐらついたり傾いたり転倒したりし難く安定性及び安全性に優れる。
(5)階段部が梯子部の内側に配設されているので、折畳み時に階段部が梯子部の外側に大きく突出することなく階段部を一対の梯子部間に収容するためコンパクトで運搬性及び保管時の省スペース性に優れる。
ここで、梯子部及び階段部としては、実施の形態1で説明したものと同様のものが用いられる。
支持脚部としては、アルミニウムや軽合金等の金属等からなる棒状、パイプ状部材等が用いられる。支持脚部の下端部には、設置安定性を高めるために、ゴム材や地面に噛み込む歯部を有する滑り止め部や所定の面積の平板部を設けることが好ましい。
本発明の請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の内いずれか1項に記載の脚立であって、前記階段部が、前記踏み板と前記蹴り上げ板とが交互に一体形成された階段状の板状部材により形成された構成を有している。
この構成により、請求項1乃至4の内いずれか1項の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)1乃至複数の踏み板と蹴り上げ板とが交互に一体に形成されるので階段部の強度を高めることができると共に、階段部をプレス成形等を用いて簡単に作製でき、生産性に優れる。
本発明の請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5の内いずれか1項に記載の脚立であって、前記階段部の最上段の天板部の側部に立設された手摺り部を備えた構成を有している。
この構成により、請求項1乃至5の内いずれか1項の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)階段部の踏み板や天板部に乗って作業を行う際に作業者は手摺り部を把持して姿勢を安定させて作業できるので、安全且つ円滑に作業を行うことができ、特に高い位置での安全性及び作業性に優れる。
以上説明したように本発明によれば、以下のような有利な効果が得られる。
請求項1に記載の発明によれば、
(1)梯子部に階段部を備えているので、作業者は安定した姿勢で、足を踏み外すことなく、また階段部に作業具や材料等を置いて作業することができ、作業者の負担が少なく長時間の作業が可能である作業性及び安全性に優れた脚立を提供することができる。
(2)蹴り上げ板を有しているので、作業者は階段部を上り下りする際に、或いは階段部に乗って作業する際に内側に足を踏み外すことが全くなく、転落の不安による余計な注意力を払う必要がなく、落ち着いて作業することができる作業性に優れた脚立を提供することができる。
(3)蹴り上げ板を有しているので、耐荷重が大きく安全に種々の作業を行うことができる安全性に優れた脚立を提供することができる。
(4)階段部が梯子部の内側に配設されているので、従来のように梯子部の外側に階段部を配設した場合と比較して、踏み面が脚立の重心に近い位置に配設され、従来に比べ作業者が乗ってもぐらついたり傾いたり転倒したりし難い安定性及び安全性に優れた脚立を提供することができる。
(5)階段部が梯子部の内側に配設されているので、折畳み時に階段部が梯子部の外側に大きく突出することなく階段部を一対の梯子部間に収容するためコンパクトで運搬性に優れ且つ保管時の省スペース性に優れた脚立を提供することができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加え、
(1)一方の梯子部の階段部にストッパ部を備えているので、梯子部同士の間隔を所定間隔に保つことができ、階段部に負荷がかかって変形したり傷付いたりするのを防止できる脚立を提供することができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2の効果に加え、
(1)開閉状態保持部により脚立の設置時に梯子部を所定角度で安定して保持でき安全且つ円滑に作業を行うことができると共に、脚立の収納時や搬送時には畳んだ状態で確実に保持でき持ち運びを容易且つ安全に行うことができ安全性及び作業性に優れた脚立を提供することができる。
(2)保持材の連通する開保持用固定孔又は閉保持用固定孔に固定部材を挿着して開状態や閉状態を保持するのでガタが生じ難く、開状態や閉状態が強固に保持され、設置安定性及び安全性、作業性に優れた脚立を提供することができる。
請求項4に記載の発明によれば、
(1)梯子部に階段部を備えているので、作業者は安定した姿勢で、足を踏み外すことなく、また階段部に作業具や材料等を置いて作業することができ、作業者の負担が少なく長時間の作業が可能である作業性及び安全性に優れた脚立を提供することができる。
(2)蹴り上げ板を有しているので、作業者は階段部を上り下りする際に、或いは階段部に乗って作業する際に内側に足を踏み外すことが全くなく、転落の不安による余計な注意力を払う必要がなく、落ち着いて作業することができる作業性に優れた脚立を提供することができる。
(3)蹴り上げ板を有しているので、耐荷重が大きく安全に種々の作業を行うことができる安全性に優れた脚立を提供することができる。
(4)階段部が梯子部の内側に配設されているので、従来のように梯子部の外側に階段部を配設した場合と比較して、踏み面が脚立の重心に近い位置に配設され、従来に比べ作業者が乗ってもぐらついたり傾いたり転倒したりし難い安定性及び安全性に優れた脚立を提供することができる。
(5)階段部が梯子部の内側に配設されているので、折畳み時に階段部が梯子部の外側に大きく突出することなく階段部を一対の梯子部間に収容するためコンパクトで運搬性に優れ且つ保管時の省スペース性に優れた脚立を提供することができる。
請求項5に記載の発明によれば、請求項1乃至4の内いずれか1項の効果に加え、
(1)踏み板と蹴り上げ板とが交互に一体に形成され強度の高い脚立を提供することができる。
(2)階段部をプレス成形等を用いて簡単に作製でき生産性に優れた脚立を提供することができる。
請求項6に記載の発明によれば、請求項1乃至5の内いずれか1項の効果に加え、
(1)作業者は手摺り部を把持して姿勢を安定させて作業できるので、安全且つ円滑に作業を行うことができ、特に高い位置での安全性及び作業性に優れた脚立を提供することができる。
以下、本発明の一実施の形態について、図1乃至図7を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1は本実施の形態1における脚立の全体斜視図であり、図2は本実施の形態1における脚立の開いた状態の要部縦断面図であり、図3は本実施の形態1における脚立の閉じた状態の要部縦断面図であり、図4(a)は開閉連結部の要部断面図、図4(b)は図4(a)のA−A線の要部矢視断面図であり、図5は階段部の変形例を示す要部斜視図である。
図中、1は本実施の形態1における脚立、2a,2bは一対の梯子部、3は梯子部2a,2bの縦材、4は各縦材3の下端部に固定された滑り止め部、5,5a〜5dは2本の縦材3の間に架設された横桟、5e,5e′は梯子部2a,2bの上端部に配設された天板部、6は縦材3の頂部に形設され各々の梯子部2a,2bを上端部で開閉自在に連結する開閉連結部であり、梯子部2a,2bの上端部の両側部に各々配設された一対の連結板6a,6bをボルト6cで連結して構成されている。7は梯子部2aに配設された階段部、8a〜8dは横桟5a〜5dの上面に前端部が配設固定され横桟5a〜5dから内側(梯子部2b側)に向けて形設された踏み板、9a〜9dは踏み板8a〜8dの内側端部から上方に向けて形設され上端部が横桟5a〜5dより1つ上の横桟5b〜5d及び天板部5eに配設固定された蹴り上げ板、10は階段部7の踏み板8a〜8d及び蹴り上げ板9a〜9dの各々の側辺部に溶接等により固着された長尺板状の補強部兼ストッパ部(ストッパ部)、10aは補強部兼ストッパ部10に切り欠き形成され、梯子部2a,2bが閉じた時に後述の架設シャフトが挿入されるシャフト嵌合部である。
11a,11bは梯子部2a,2bの両側部の所定高さに架設され梯子部2a,2bの開状態及び閉状態を保持する開閉状態保持部であり、各縦材3の内側面に固定された保持材軸着部12と、一端部が梯子部2aの保持材軸着部12に軸着された第1の保持材13aと、一端部が梯子部2bの保持材軸着部12に軸着された第2の保持材13bと、開閉状態保持部11aと開閉状態保持部11b間に架設された架設シャフト14と、梯子部2a,2bの開状態及び閉状態で固定する固定部材15とにより構成されている。開閉状態保持部11a,11bの詳細については後述する。16は水準器、17は最下部の横桟5を支持し補強する横桟支持補強部、Xは脚立1の設置面である。
図4において、6dはボルト6cの雄ネジ部、6eは雄ネジ部6dの先端部近傍に貫設された止着部材挿通孔、6f,6gは各連結板6a,6bに穿設されたボルト挿通孔、18,19はボルト6cの雄ネジ部6dに螺着された調整ナット及び溝付きロックナット、19aは溝付きロックナット19の一側面にネジ孔から放射状に形成された複数の溝部、20は挿通孔6eに挿通されると共にいずれかの溝部19に挿入される割ピン等の止着部材、21はワッシャである。
また、図5において、22は階段部7の蹴り上げ板9a〜9dに所定の大きさ及び形状、個数で形成された1乃至複数の開口部である。
ここで、縦材3や横桟5,5a〜5d、天板部5eとしては、アルミニウムや軽合金等の金属等からなる棒状、パイプ状部材等が用いられる。また、階段部7としては、アルミニウムや軽合金、ステンレス鋼や鉄等の金属板、合成樹脂板、FRP(繊維強化プラスチック)板等の板状部材が用いられる。なお、階段部7として表面に複数の縞目状の突起を滑り止めとして形成した縞板を用いれば、上り下り時及び作業時の安全性を高めることができる。本出願人が試作した結果、階段部7の材質としてはアルミニウム製の縞板が軽量化及び安全性等の点から最適であった。
階段部7は梯子部2aの全ての横桟5,5a〜5dに設ける必要はなく、所定の横桟5a〜5dに設ければよい。特に、所定高さより上側の横桟5a〜5dにのみ配設することで、軽量化を図りながら高所での作業性を高めることができる。
階段部7は1枚の金属板等の板状部材を階段状に曲げ加工して形成する、または踏み板8a〜8dと蹴り上げ板9a〜9dを各々板状部材により形成し、各板状部材を横桟5a〜5d及び天板部5eに溶接やビス止め等により階段状に固定して形成する、或いはL字状又は逆L字状に曲げ加工した複数の板状部材を横桟5a〜5d及び天板部5eに固定して階段状に配置して形成する。階段部7を1枚の板状部材を曲げ加工等して踏み板8a〜8dと蹴り上げ板9a〜9dを交互に一体形成した場合は、生産性に優れると共に強度を高めることができる。
また、階段部7の蹴り上げ板9a〜9dには、図5に示すように1乃至複数の開口部22を形成することができる。これにより、脚立1の軽量化を図ることができ取り扱い性及び搬送性に優れる。開口部22は蹴り上げ板9a〜9dが踏み板8a〜8dにかかる荷重を支持できる耐久性を有する範囲で種々の大きさ及び形状、個数で形成することができる。なお、開口部22を踏み板8a〜8dに形成してもよく、開口部22に替えて多数の孔を形成したパンチングメタル等を用いてもよい。
開閉連結部6においては、図4に示すように、連結板6a,6bのボルト挿通孔6f,6gにボルト6cの雄ネジ部6dをワッシャ21を介して挿着し、調整ナット18を雄ネジ部6dにワッシャ21を介して螺合する。これにより、連結板6a,6bを互いに回動自在に連結すると共に、調整ナット18による締め付け量を適宜調整することで、連結板6a,6b間に隙間が形成されずガタが生じるのを防止でき、脚立1の設置安定性に優れる。また、調整ナット18の上から溝付きロックナット19を螺合することで調整ナット18の緩みを防止できる。さらに、止着部材20を雄ネジ部6dの挿通孔6eと溝付きロックナット19の所定の溝部19aに挿入することで、溝付きロックナット19の脱落や緩みを防止し、調整ナット18の緩み止めを確実にすることができる。
補強部兼ストッパ部10や開閉状態保持部11a,11bの保持材13a,13bの材質としては、ステンレス鋼やアルミニウム等の金属製や合成樹脂製等の長尺板状部材が用いられる。補強部兼ストッパ部10は階段部7の側部に固定され、梯子部2aの縦材3に所定間隔で略平行に配設される。これにより、梯子部2aと梯子部2bを閉じた時に梯子部2bの横桟5が補強部兼ストッパ部10に当接するため、階段部7の背面に梯子部2bの横桟5が接触するのを防止し負荷がかかって変形等することを防止できる。また、梯子部2a,2bを閉じた時に階段部7の梯子部2b側の各々の角部7′が梯子部2bの横桟5の間に入るので、折畳み時(閉状態)の梯子部2a,2b間の間隔を小さく設定できコンパクトにできる。
開閉状態保持部11aと開閉状態保持部11bとは架設シャフト14で互いに連動するように連結されている。これにより、作業者は梯子部2a,2bを閉じる場合等に一方の開閉状態保持部11a又は11bのみを操作すればよく操作性に優れる。
なお、本実施の形態1においては、梯子部2aの傾斜角度α、すなわち階段部7の勾配は50°〜80°、好ましくは60°〜70°、さらに好ましくは65°程度に設定され、梯子部2bの傾斜角度βは、65°〜90°、好ましくは70°〜85°程度に設定される。また、階段部7の踏み板8a〜8dの奥行き長さは220mm〜280mm、各踏み板8a〜8d間の間隔(各横桟5a〜5e間の間隔)は310mm〜420mmに設定される。これにより、脚立1を狭い設置スペースにも安定して設置でき、且つ、作業者は安全且つ容易に上り下りすることができると共に、踏み板8a〜8dの面積を十分広く取ることができ、踏み板8a〜8d上で安定した姿勢で作業を行うことができ、また、踏み板8a〜8dが十分に広いので種々の作業具等を置いておき円滑に作業を行うことができる。なお、傾斜角度α,βは上述したものに限定されるものではなく、脚立1の全高、横桟5や階段部7の段数、脚立1の用途等により適宜設定することができる。本実施の形態1のように、傾斜角度αを傾斜角度βより小さくして階段部7の勾配を小さくし安全且つ容易に上り下りできるようにしてもよく、或いは傾斜角度α,βを共に75°程度として狭い設置スペースに対応できるようにすると共に、梯子部2aと2bを直線状に開いて梯子としても使用できるようにして梯子兼用脚立としてもよい。また、各踏み板8a〜8dの奥行きや間隔は、傾斜角度α,β、階段部7の段数、脚立1の用途等により適宜設定することができる。なお、梯子部2bの横桟5の間隔は、脚立1を閉じた時に階段部7が接触しないように適宜所定の間隔に設定されている。
以上のように構成された本実施の形態1における脚立1について、以下その使用方法を図1乃至図3を用いて説明する。
脚立1を設置するには、梯子部2a,2bが閉じた状態(閉状態、図3参照)から、梯子部2a,2bを開閉状態保持部11a,11bが略直線状になるまで開き、踏み板8a等に設置された水準器16を確認しながら踏み板8a〜8d及び横桟5の上面が水平になるように設置位置等を調整する(図2参照)。作業者は設置した脚立1の梯子部2aの横桟5及び階段部7を上り下りし、踏み板8a〜8d上で作業を行う。一の踏み板(例えば踏み板8b)に右足を乗せ他の踏み板(例えば踏み板8c)に左足を乗せて姿勢を安定させながら作業を行ったり、作業具を例えば踏み板8dに置いて別の作業具を使用したりして円滑に作業を行うことができる。
脚立1を折畳むには、梯子部2a,2bが開いた状態(開状態、図2参照)で、開閉状態保持部11a,11bを折り曲げながら梯子部2a,2bを閉じていき、補強部兼ストッパ部10が梯子部2bの横桟5に当接するまで、すなわち梯子部2a,2bを互いに略平行になるまで接近させる(図3参照)。このとき、開閉状態保持部11a,11bの架設シャフト14は補強部兼ストッパ部10のシャフト嵌合部10aに嵌入される。また、階段部7の背面側において踏み板8a〜8dと蹴り上げ板9a〜9dとの連結部に形成される角部7′は、梯子部2bの横桟5の間に挿入される。このように作業者は脚立1をコンパクトに折畳むことができ、容易に運搬でき倉庫等の狭い保管スペースでも保管することができる。
次に、開閉状態保持部11a,11bによる梯子部2a,2bの開状態を保持する構造、及び、閉状態を保持する構造について、図6及び図7を用いて説明する。
図6(a)は梯子部の開状態における開閉状態保持部の要部平面図であり、図6(b)は保持材軸着部の要部側面断面図であり、図6(c)は梯子部の閉状態における保持部軸着部の要部正面断面図であり、図6(d)は梯子部の開状態における保持部軸着部の要部正面断面図であり、図7は梯子部の閉状態における開閉状態保持部の要部側面図である。
図6において、23は側面部12a間に架設され保持材13a,13bの一端部が軸着された回動軸、24は保持材13aの略中間部と保持材13bの先端部に穿設され梯子部2a,2bの開状態で重なって連通し固定部材15が挿着される開保持用固定孔である。なお、図6(a)に示すように、保持材13a,13bは保持材軸着部12から所定長さの斜行部分を有している。該斜行部分の傾斜角度θは梯子部2aの縦材3の側部の傾斜角度θ′と略同一に形成されている。これにより、梯子部2a,2bを閉じた時(この時、保持材13a,13bは立ち上がった状態となる(図7参照))に縦材3の側部から保持材13a,13bがはみ出すのを防止できる。
図6(b)において、12aは保持材軸着部12の一対の側面部、12bは縦材3の内側面にビス止めされた保持材軸着部12の背面部、12cは保持材軸着部12の底面部、13cは保持材13a,13bの下辺である。なお、梯子部2a,2bを開いて保持材13a,13bが梯子部2a,2b間に略水平に直線状に架設された状態で、保持材13a,13bの両端部近傍の下辺13cが底面部12cの上面に当接するように構成されている。
図7において、25は保持材13bの略中央部の側辺に形設された突出部、26は突出部25と保持材13bの所定部に穿設され梯子部2a,2bの閉状態で重なって連通し固定部材15が挿着される閉保持用固定孔である。
保持材13aの他端部と保持材13bの略中間部が架設シャフト14の端部に軸着されて折り曲げ自在に連結され、保持材13a,13bの所定部に形成され開状態で連通する固定孔(後述)にピン等の固定部材15を装着することで開状態が保持されるよう構成されている。なお、保持材13aと保持材13bの所定部に形成され梯子部2a,2bの閉状態で連通する固定孔(後述)に固定部材15を装着することによって閉状態を保持するもできる。
梯子部2a,2bの開状態においては、図6(a)に示すように、保持材13aの先端側と保持材13bの先端側とが所定長さで重なり、各保持材13a,13bに形成された開保持用固定孔24が連通する。連通した開保持用固定孔24に固定部材15を挿着することで、保持材13a,13bは架設シャフト14と固定部材15の2点で軸着固定されるため、折れ曲がることなく水平に保持される。これにより、梯子部2a,2bの開状態が強固に維持される。
なお、図6(b)に示すように、保持材13a,13bが水平に保持された状態では、保持材13a,13bの端部近傍の下辺13cは保持材軸着部12の底面部12の上面に当接するため、閉状態から開状態にする際や開状態において固定部材15を取り外した際に保持材13a,13bが水平より下方に折れ曲がることがないため、設置作業や折り畳み作業を円滑に行うことができる。
また、保持材13a,13bに斜行部分が形成されていると共に、図6(c)に示すように、縦材3に添わせた状態で、保持材13a,13bと保持材軸着部12の側面部12aとの間、及び、保持材13a,13bの軸孔と回動軸23との間に所定の遊びが設けられている。これにより、梯子部2a,2bの閉状態において保持材13bを縦材3に添わせた状態から水平になるまで回動させ開状態にする際に、この状態から保持材13bを回動させると、図6(d)に示すように、保持材軸着部12に対して保持材13bが傾くため、前記遊びがなくなり、ガタが生じるのを防止でき、脚立1を安定して設置できる。
梯子部2a,2bの閉状態においては、図7に示すように、保持材13bの突出部と保持材13aの先端側が重なり、保持材13bの突出部に形成された閉保持用固定孔26と保持材13aに形成された閉保持用固定孔26とが連通する。連通した閉保持用固定孔26,26に固定部材15を挿着することで保持材13a,13bは架設シャフト14と固定部材15の2点で固定されるため、折れ曲がった状態で保持され、これにより、梯子部2a,2bの閉状態が強固に維持される。
以上のように本実施の形態1における脚立1は構成されているので、以下のような作用を有する。
(1)梯子部2a,2bが踏み板8a〜8dと蹴り上げ板9a〜9dとを有する階段部7を備えているので、作業者は通常の横桟より広い踏み面を有する踏み板8a〜8d上に乗って安定した姿勢で高所の作業ができると共に、内側(一対の梯子部間)に足を踏み外すことが全くなく、転落の不安による余計な注意力を払う必要がなく作業性及び安全性に優れると共に、踏み板8a〜8d上に作業具や材料等を置くことができ、作業にかかる労力が少なく長時間の作業が可能である。
(2)踏み板8a〜8dにかかる荷重を蹴り上げ板9a〜9dと梯子部2aの横桟5a〜5d及び天板部5eで支えるので、耐荷重が大きく安全に種々の作業を行うことができると共に、階段部7の側部に補強部兼ストッパ部(ストッパ部)10を備え、各々の踏み板8a〜8d及び蹴り上げ板9a〜9dが連結されているので、さらに強度を高めることができる。
(3)踏み板8a〜8dが横桟5a〜5dから内側(梯子部2b側)に向けて延設され階段部7が梯子部2aの内側に配設されているので、踏み板8a〜8dの踏み面が脚立1の重心に近い位置に配設され、作業者が乗ってもぐらついたり傾いたり転倒したりし難い。(4)開角度保持部11a,11bにより梯子部2a,2bの開角度を所定角度に保持でき、脚立1の設置時には常に踏み板8a〜8dが水平になるので、設置作業が容易であると共に、作業者は踏み板8a〜8d上でバランスを崩したり踏み板8a〜8dに置いた作業具等が落下したりすることなく安全且つ円滑に作業を行うことができる。
(5)梯子部2a,2bを閉じた時に梯子部2bの横桟5が補強部兼ストッパ部10に当接するため、梯子部2a,2bの間隔を所定間隔に保つことができ、階段部7の背面に梯子部2bの横桟5等が接触することなく階段部7に負荷がかかって変形したり傷付いたりするのを防止できる。
(6)開閉状態保持部11a,11bにより一対の梯子部2a,2bを開いた状態及び閉じた状態で保持できるので、脚立1の設置時には踏み板8a〜8dが水平になるような角度で安定して保持でき安全且つ円滑に作業を行うことができると共に、脚立1の収納時や搬送時には畳んだ状態で確実に保持でき持ち運びを容易且つ安全に行うことができる。
(7)保持材軸着部12が梯子部2a,2bの縦材3の内側面に配設されると共に、保持材13a,13bが斜行部分を有し対向する縦材3と縦材3の間の幅分の空間内に収まるため、開閉状態保持部11a,11bを構成する保持材軸着部12や保持材13a,13bが梯子部2a,2bの側部からはみ出すことがなく昇降時に作業者の衣服等が引っ掛かるのを防止でき安全性に優れると共に、梯子部2a,2bを開いた時に保持材軸着部12においてガタが生じるのを防止でき、脚立1全体がぐらつくのを防止でき、作業者は脚立1に乗って安全且つ円滑に作業を行うことができる。
(8)梯子部2a,2bの開状態及び閉状態において、保持材13a,13bの連通する開保持用固定孔24,24又は閉保持用固定孔26,26に固定部材15を挿着して開状態や閉状態を保持するのでガタが生じ難く、開状態や閉状態が強固に保持され、設置安定性に優れ脚立1の階段部上での作業及び搬送作業を安全且つ円滑に行うことができる。
(9)開閉連結部6が、ボルト6cと、締め付け量を適宜調整する調整ナット18と、調整ナット18の緩みを防止する溝付きロックナット19及び止着部材20とを備えているので、梯子部2a,2bの開閉動作を円滑にしながら開閉連結部6におけるガタつきを確実に防止できる。
(実施の形態2)
図8(a)は本実施の形態2における脚立の開いた状態の要部縦断面図であり、図8(b)は本実施の形態2における脚立の閉じた状態の要部縦断面図であり、図9は本実施の形態2における脚立の他の使用状態を示す要部縦断面図である。
図中、1aは本実施の形態2における脚立、27a,27bは梯子部であり、略同一の長さに形成され、各々の傾斜角度γは65°〜85°、好ましくは70°〜80°に設定されている。28は一端部が梯子部27aの縦材3の上端部近傍の側部に回動自在に軸着され他端部に係合部28aが形成され中間部で折り曲げ自在に形成された開状態保持部、29aは梯子部27bの縦材3の上端部近傍の側部に突設され梯子部27a,27bが所定角度で開いた状態及び直線状に開いた状態で係合部28aが係合する被係合部、29bは梯子部27aの縦材3の側部に突設され梯子部27a,27bが閉じた状態で係合部28aが係合する被係合部、30は梯子部27aの縦材3の下端部近傍の側部に一端部が回動自在に軸着された閉状態保持部、30aは閉状態保持部30の他端部に形成された係合部、31aは梯子部27bの縦材3の下端部の側部に突設され係合部30aが係合する被係合部、31bは梯子部27aの閉状態保持部30の近傍に突設され係合部30aが係合する被係合部、Yは家屋等の建造物である。なお、図8及び図9において、実施の形態1において説明したものと同様のものは同一の符号を付けて説明を省略する。
以上のように構成された本実施の形態2における脚立1aについて、以下その使用方法を図8及び図9を用いて説明する。
脚立1aを設置するには、梯子部27a,27bが閉じた状態(図8(b)参照)から、まず、閉状態保持部30の係合部30aを被係合部31aから外して被係合部31bに係合し、梯子部27a,27bを開く。次に、開状態保持部28の係合部28aを被係合部29bから外し、梯子部27a,27bを所定角度まで開いて係合部28aを被係合部29aに係合する(図4(a)参照)。
続いて、脚立1aを建造物Yに立てかけて使用するには、開状態保持部28の係合部28aを被係合部29aから外し、梯子部27a,27bを直線状(開角度180°)になるまで開き、その状態で開状態保持部28の係合部28aを被係合部29aに係合する(図5参照)。これにより、梯子部27a,27bは直線状に固定されるので、梯子状の脚立1aを建造物Yに立てかけて梯子として使用でき、作業者はさらに高所で作業を行うことができる。
脚立1aを折畳むには、梯子状の脚立1aを建造物Yに立てかけた状態(図5参照)から設置面X等に寝かせ、開状態保持部28の係合部28aを被係合部29aから外して被係合部29bに係合し、梯子部27a,27bを閉じていき、補強部兼ストッパ部10が梯子部27bの横桟5に当接するまで、すなわち梯子部27a,27bを互いに略平行になるまで接近させる。このとき、階段部7の背面側において踏み板8a〜8dと蹴り上げ板9a〜9dとの連結部に形成される角部は、梯子部27bの横桟5の間から突出しないように、梯子部27aと梯子部27bの間隔が設定されている。補強部兼ストッパ部10が梯子部27bの横桟5に当接した状態で閉状態保持部30の係合部30aを被係合部31bから外し、被係合部31aに係合させる(図4(b)参照)。
以上のように本実施の形態2における脚立1aは構成されているので、実施の形態1の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)梯子部27a,27bを所定角度で開いて設置して脚立として使用できると共に、梯子部27a,27bを直線状に固定して梯子として使用でき、種々の作業に使用することができる。
(2)梯子部27aと梯子部27bの間隔が広く設定されていると共に、階段部7に補強部兼ストッパ部10を備えているので、梯子部27a,27bを閉じた時に梯子部27bの横桟5に補強部兼ストッパ部10が当接し、梯子部27a,27b同士の間隔を所定間隔に保つことができ、階段部7が梯子部27aと梯子部27bの間に完全に収容され梯子部27bの外側に突出しないため、階段部7に負荷がかかって変形したり傷付いたりするのを防止できると共に、コンパクトで運搬性及び保管時の省スペース性に優れる。
なお、上述した実施の形態1において、開閉状態保持部11a,11bに替えて本実施の形態2で説明した開状態保持部28及び閉状態保持部30を設けてもよく、同様の作用が得られる。
(実施の形態3)
図10は本実施の形態3における脚立の開いた状態の要部縦断面図であり、図11(a)は本実施の形態3における脚立の閉じた状態の要部縦断面図であり、図11(b)は本実施の形態3における脚立の他の使用状態を示す要部縦断面図である。なお、図11(b)は脚立を建造物に立てかけて梯子として使用する状態を示す。
図中、1bは本実施の形態3における脚立、33a,33bは梯子部、34a,34bは梯子部33a,33bの上端部に配設された天板部である。なお、図10及び図11において、実施の形態1又は2において説明したものと同様のものは同一の符号を付けて説明を省略する。
以上のように構成された本実施の形態3における脚立1bが実施の形態2の脚立1aと異なる点は、幅広の天板部34a,34bを備えた点である。この相異により、実施の形態2の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)幅広の天板部34a,34bを備えているので、作業者は作業具等を置いたりするスペースを広く取れ、また、2台の脚立1b間に足場板を架設して脚立足場として用いる場合は、足場板を安定して架設することができる。
(2)幅広の天板部34a,34bを備えることにより梯子部33a,33b間の間隔を拡がるので、梯子部33a,33bを閉じた時であっても階段部7が梯子部33bより外側にはみ出ることがなく、梯子部33a,33bの間に階段部を完全に収容でき、階段部7に負荷がかかって変形したり傷付いたりするのを防止できると共に運搬性及び保管性に優れる。
(実施の形態4)
図12は本実施の形態4における脚立の閉じた状態の要部側面図である。
図中、1cは本実施の形態4における脚立、41a,41bは梯子部であり、梯子部41a,41bは実施の形態2と同様に略同一の長さに形成されている。42は梯子部41a,41bの両側部に架設され梯子部41a,41bの開角度を所定角度に保持する開状態保持部である。なお、図12において、実施の形態1又は2において説明したものと同様のものは同一の符号を付けて説明を省略する。
以上のように構成された本実施の形態4における脚立1cが実施の形態2の脚立1aと異なる点は開状態保持部42を備えた点である。開状態保持部42は実施の形態1で説明した開閉状態保持部11a,11bと略同様の構成を有しているが、突出部25及び閉保持用ピン孔26を備えておらず、閉状態の保持は閉状態保持部30により行う点で異なる。
この相異により、実施の形態1又は2の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)開状態保持部42により梯子部41a,41bの開角度を所定角度に保持でき、脚立1cの設置時には常に踏み板が水平になるので、設置作業が容易であると共に、作業者は踏み板上でバランスを崩したり踏み板に置いた作業具等が落下したりすることなく安全且つ円滑に作業を行うことができる。
(実施の形態5)
図13は本実施の形態5における脚立の全体斜視図であり、図14は本実施の形態5における脚立の要部縦断面図であり、図15(a)は天板部及び開閉連結部の要部平面図であり、図15(b)は天板部及び開閉連結部の要部縦断面図であり、図16は開閉連結部の端部の要部拡大断面図である。
図中、1dは本実施の形態5における三脚の脚立、51は2本の縦材3とその間に架設された複数の横桟5とを有する梯子部、52は階段部7の最上部に連設された天板部、53a,53bは各縦材3の上端部にビス止め等により固定され天板部52の両側部を支持する一対の支持板、54は支持板53a,53bの端部に架設され梯子部51と後述の支持脚部とを開閉自在に連結する開閉連結部であり、両端部が支持板53a,53bに固定された開閉軸54a(図14参照)と開閉軸54aに回動自在に環装された筒状の環装部54bにより構成されている。54cは開閉軸54aの両端部に脱着自在に装着されたキャップ部、55は上端部が環装部54bの略中間部に溶接等で固定され梯子部51に開閉自在に配設されたアルミニウムや軽合金等の金属等の棒状、パイプ状部材等からなる支持脚部、55aは支持脚部55の上端部近傍の所定部から環装部54bの両端部近傍に渡って斜めに架設された補強部、55bは支持脚部55に環装固定されたパイプ部材により形成され補強部55aの下端部が溶接される接合部(図14参照)、56は支持脚部55の下端部に固設された滑り止め部、56aは滑り止め部56の上面に穿設され後述の補助脚部の下端部が挿着又は後述の杭が挿通される孔部、57は階段部7の背部の所定部と支持脚部55の略中間部とに連結された開状態保持部、57aは金属等の長尺板状部材や棒状部材等からなる開状態保持部57の保持材、57bは支持脚部55に固設され保持材57aの一端部が軸着された保持材軸着部、57cは保持材軸着部57bの下方に配設され保持材57aの他端部が係着される保持材係着部、58は天板部52の側部に脱着自在に立設固定された手摺り部である。
図14及び図15において、3aは縦材3に後述の補助脚部を固定するためのボルトを保持する裏当て板、3bは裏当て板3a及び縦材3に貫設されたボルト挿通孔、59は支持板53a,53bの内側面に固定されると共に天板部52の下面に固定され天板部52を支持板53a,53bに支持固定する断面L字状の支持固定部材、60は支持板53a,53bの内側面に固設された有底筒状部材からなり手摺り部58の脚部58aの下端部に挿着される手摺り挿着部、60aは支持板53a,53bと手摺り部挿着部60に穿設され固定ピン等の固定部材が挿着される固定孔、61は階段部7の所定の踏み板の下面に固設され保持材57aの他端部が係着される梯子部側保持材係着部、62は保持材57aの他端部側に複数の形成され保持材係着部57cや梯子部側保持材係着部61に係着するためのピン等の係着部材62aが挿着される複数の係着孔である。
図16において、63は開閉軸54aの両端部に突設された雄ネジ部、63aは雄ネジ部63の先端部近傍に貫設された止着部材挿通孔、64は支持板53a,53bに穿設された雄ネジ挿通孔、65,66は雄ネジ部63に螺着された調整ナット及び溝付きロックナット、66aは溝付きロックナット66の一側面にネジ孔から放射状に形成された複数の溝部、67は止着部材挿通孔63aに挿通されると共にいずれかの溝部66aに挿入される割ピン等の止着部材、68はワッシャである。なお、図13乃至図16において、実施の形態1において説明したものと同様のものは同一の符号を付けて説明を省略する。
開閉連結部54の両端部は、図16に示すように、開閉軸54aの雄ネジ部63を支持板53a,53bの雄ネジ挿通孔64にワッシャ68を介して挿入し、調整ナット65を雄ネジ部63にワッシャ68を介して螺合する。これにより、開閉軸54aを支持板53a,53bに強固に固定すると共に、調整ナット65による締め付け量を適宜調整することで、環装部54bとワッシャ68との隙間を調整し、ガタが生じるのを防止でき、脚立1dの設置安定性に優れる。また、調整ナット65の上から溝付きロックナット66を螺合することで調整ナット65の緩みを防止できる。さらに、止着部材67を雄ネジ部63の挿通孔63aと溝付きロックナット66の所定の溝部66aに挿入することで、溝付きロックナット66の脱落や緩みを防止し、調整ナット65の緩み止めを確実にすることができる。
以上のように構成された本実施の形態5における脚立1dを設置するには、梯子部51と支持脚部55が閉じた状態から支持脚部55を開き、開状態保持部57の保持材57aを水平にして先端の複数の係着孔62の内、所定の係着孔62を梯子部側保持材係着部61の係着孔に重ねて連通させ、連通した係着孔62に係着部材62aを挿着する。次に、脚立1dの設置状況に応じて滑り止め部56の孔部56aに所定数のL字状等の杭72(図17参照)を挿通させ設置面Xに打ち込み、脚立1dを安定設置する。
手摺り部58を取り付ける場合は、各脚部58aを手摺り部挿着部60に挿入し、ピンやボルト等の固定部材を支持板53a,53bの外側から脚部58aと手摺り部挿着部60の固定孔60aに挿着又は螺着し固定する。手摺り部58を取り付けることにより、作業者は階段部7の最上段の天板部52に乗って作業することができ、高い箇所の剪定作業等を行うことができ、高さ方向の作業範囲が広がると共に、天板部52に乗った場合でも手摺り部58を把持して姿勢を安定させ、落下等の危険を回避でき作業に集中できる。また、手摺り部58のないものに比べ高さの低い脚立1dであっても広い作業範囲で安全に作業を行うことができるので、脚立1dの小型化及び軽量化が図れ、搬送性や収納性に優れる。
脚立1dを折畳むには係着部材62aを取り外し、保持材57aを回動させ支持脚部55に添わせ、添わせた保持材57a′の先端部の係着孔62を保持材係着部57cの係着孔に重ねて連通させ、係着部材62aを挿着した後、支持脚部55を梯子部51側へ接近させる。
また、三脚の脚立1dの安定性を高めるために梯子部51に補助脚部を取り付けることができる。以下、補助脚部について図17及び図18を用いて説明する。
図17は補助脚部を取り付けた状態を示す脚立の要部背面図であり、図18(a)は補助脚部を支持脚部に添設固定した状態を示す要部側面図であり、図18(b)は滑り止め部の要部平面図である。
図中、70は梯子部51の両側部において上端部が縦材3の側面にボルト止め等で固定された補助脚部、70aは補助脚部70の下端部に形成され設置面Xに打ち込まれる先鋭部、70bは補助脚部70の上端部に形成されたボルト挿通孔、71は補助脚部70を縦材3に固定するボルト、72は滑り止め部56の孔部56aに挿通させ設置面Xに打ち込まれる杭、73は補助脚部70を支持脚部55に添設固定するためのゴムバンド等の固定バンドである。
図17に示すように、補助脚部70を梯子部51の両側部にボルト71で固定し、先鋭部70aを設置面Xに打ち込むことで脚立1dは滑り止め部4,4,56と補助脚部70,70の5点で支持されるので安定して設置することができる。なお、図14に示すように、縦材3に複数のボルト挿通孔3bを設けることで補助脚部70の固定位置を設置面Xの形状や状態に応じて適宜変更することができる。また、補助脚部70の上端部を複数のボルト71等で固定してもよいが、1個のボルト71等で回動可能に固定した場合は、補助脚部70の先鋭部70aの打ち込み位置を適宜変更することができる。これにより、凹凸の多かったり地盤の軟らかい部分が点在するような設置面Xであっても確実に安定設置することができる。脚立1dを折り畳んで搬送や収納する場合や補助脚部70の不使用時には、図18に示すように、補助脚部70を支持脚部55に添わせ、下端部の先鋭部70aを滑り止め部56の孔部56aに挿入すると共に上端部を固定バンド73で支持脚部55に巻着して固定する。
以上のように本実施の形態5における脚立1dは構成されているので、実施の形態1の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)脚立1dが梯子部51と支持脚部55とを備えた三脚状に形成されているので、一対の梯子部を備えたものに比べ部品点数を低減でき、軽量化及びコンパクト化を図れる。
(2)従来の三脚の脚立は、大半が、アルミニウム製パイプ部材を矩形や楕円形等の枠状に曲げ加工して形成した横桟を縦材の間に溶接して梯子部を形成しただけのものであるため、曲げ加工や溶接が全て手作業で行われ生産性が極めて悪いと共に、作業者は枠状の横桟を踏むため踏み面積が極めて狭く、且つ横桟が枠状なので爪先等を引っ掛け易く、昇り降り時や作業時の安全性及び作業性に欠けるものであったが、本実施の形態5の三脚の脚立1dは、階段部7を備えているため踏み面が広く、且つ踏み面(踏み板)が板部材により形成されているため、昇り降りを安全且つ円滑にできると共に階段部上で姿勢を安定されることが容易で作業に集中でき安全性及び作業に優れる。また、階段部7は一枚の板部材を所定部で折り曲げ加工して容易に作製でき、また階段部7を横桟等にビス止め等だけで強固に固定できるので溶接箇所が極めて少なく生産性に優れる。
(3)階段部7や天板部52に乗って作業を行う際に作業者は手摺り部58を把持して姿勢を安定させて作業できるので、高い箇所まで安全且つ円滑に作業を行うことができ、特に天板部52に乗った状態での高い位置や長時間の作業における安全性及び作業性に優れる。
(4)補助脚部70が梯子部51の両側部に固定されているので、脚立1dを滑り止め部4,4,56と補助脚部70,70の5点で支持して安定して設置することができ、転倒やぐらつきを確実に防止して安全性に優れる。
(5)一枚の板部材を曲げ加工して階段部7の最上部に天板部52を一体に形成することで、生産性に優れると共に天板部52と階段部7とを強固に連結することができ、強度を固め耐久性に優れる。
なお、上述した実施の形態1乃至4の脚立に、本実施の形態5で説明した手摺り部58や補助脚部70を設けてもよく、同様の作用が得られる。手摺り部58を設ける場合は、図1に示す天板部5e′の幅を小さくし連結板6bの内側面に上述した手摺り挿着部60を固設して手摺り部58を脱着自在に取り付けることができる。
さらに、実施の形態1乃至4の脚立の階段部7として、実施の形態5の階段部7のように天板部52と一体に形成されたものを用いてもよく、最下段の踏み板から最上段の天板部まで連続した階段部を形成することができ、生産性に優れると共に強度を高めることができる。
以上説明したように、本発明は2本の縦材とその間に架設された複数の横桟とを各々有する一対の梯子部又は梯子部と支持脚部を上端部で開閉自在に連結した脚立に関し、特に本発明によれば、作業者は踏み面の広い階段部上で作業でき作業性に優れると共に、階段部が梯子部の内側に配設されているので、踏み面が脚立の重心に近く安定性及び安全性に優れ、折畳み時には階段部を梯子部の間に格納してコンパクトにでき運搬性及び保管時の省スペース性に優れ、四脚型や三脚型、兼用型のいずれの脚立にも対応でき構造が簡単で生産性に優れる脚立を提供することができる。
実施の形態1における脚立の全体斜視図 実施の形態1における脚立の開いた状態の要部縦断面図 実施の形態1における脚立の閉じた状態の要部縦断面図 (a)開閉連結部の要部断面図(b)図4(a)のA−A線の要部矢視断面図 階段部の変形例を示す要部斜視図 (a)梯子部の開状態における開閉状態保持部の要部平面図(b)保持材軸着部の要部側面断面図(c)梯子部の閉状態における保持部軸着部の要部正面断面図(d)梯子部の開状態における保持部軸着部の要部正面断面図 梯子部の閉状態における開閉状態保持部の要部側面図 (a)実施の形態2における脚立の開いた状態の要部縦断面図(b)実施の形態2における脚立の閉じた状態の要部縦断面図 実施の形態2における脚立の他の使用状態を示す要部縦断面図 実施の形態3における脚立の開いた状態の要部縦断面図 (a)実施の形態3における脚立の閉じた状態の要部縦断面図(b)実施の形態3における脚立の他の使用状態を示す要部縦断面図 実施の形態4における脚立の閉じた状態の要部側面図 実施の形態5における脚立の全体斜視図 実施の形態5における脚立の要部縦断面図 (a)天板部及び開閉連結部の要部平面図(b)天板部及び開閉連結部の要部縦断面図 開閉連結部の端部の要部拡大断面図 補助脚部を取り付けた状態を示す脚立の要部背面図 (a)補助脚部を支持脚部に添設固定した状態を示す要部側面図(b)滑り止め部の要部平面図
符号の説明
1,1a,1b,1c,1d,1e 脚立
2a,2b 梯子部
3 縦材
3a 裏当て板
3b ボルト挿通孔
4 滑り止め部
5,5a〜5d 横桟
5e,5e′ 天板部
6 開閉連結部
6a,6b 連結板
6c ボルト
6d 雄ネジ部
6e 止着部材挿通孔
6f,6g ボルト挿通孔
7 階段部
7′ 角部
8a〜8d 踏み板
9a〜9d 蹴り上げ板
10 補強部兼ストッパ部(ストッパ部)
10a シャフト嵌合部
11a,11b 開状態保持部
12 保持材軸着部
12a 側面部
12b 背面部
12c 底面部
13a,13b 保持材
13c 下辺
14 架設シャフト
15 固定部材
16 水準器
17 横桟支持補強部
18 調整ナット
19 溝付きロックナット
19a 溝部
20 止着部材
21 ワッシャ
22 開口部
23 回動軸
24 開保持用固定孔
25 突出部
26 閉保持用固定孔
27a,27b 梯子部
28 開状態保持部
28a 係合部
29a,29b 被係合部
30 閉状態保持部
30a 係合部
31a,31b 被係合部
33a,33b 梯子部
34a,34b 天板部
41a,41b 梯子部
42 開状態保持部
51 梯子部
52 天板部
53a,53b 支持板
54 開閉連結部
54a 開閉軸
54b 環装部
54c キャップ部
55 支持脚部
55a 補強部
55b 接合部
56 滑り止め部
56a 孔部
57 開状態保持部
57a 保持材
57b 保持材軸着部
57c 保持材係着部
58 手摺り部
58a 脚部
59 支持固定部材
60 手摺り挿着部
60a 固定孔
61 梯子部側保持材係着部
62 係着孔
62a 係着部材
63 雄ネジ部
63a 止着部材挿通孔
64 雄ネジ挿通孔
65 調整ナット
66 溝付きロックナット
66a 溝部
67 止着部材
68 ワッシャ
70 補助脚部
70a 先鋭部
70b ボルト挿通孔
71 ボルト
72 杭
73 固定バンド
X 設置面
Y 建造物

Claims (6)

  1. 2本の縦材と前記2本の縦材の間に架設された複数の横桟とを各々有する一対の梯子部と、前記一対の梯子部を上端部で開閉自在に連結する開閉連結部と、を備えた脚立であって、
    前記一対の梯子部の内いずれか一方の前記梯子部が、一の前記横桟の上面に前端部が固設され前記一の横桟から内側に向けて形設された踏み板と、前記踏み板の内側端部から上方に向けて形設され上端部が前記一の横桟より上方の他の前記横桟に固設された蹴り上げ板と、を有する1段乃至複数段の階段部を備えていることを特徴とする脚立。
  2. 前記階段部を備えた一方の前記梯子部の前記階段部の少なくとも一方の側部に配設され前記一対の梯子部を閉じた状態で他方の前記梯子部に当接するストッパ部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の脚立。
  3. 前記一対の梯子部の一側部又は両側部に架設され前記一対の梯子部を開いた状態及び閉じた状態で保持する開閉状態保持部を備え、
    前記開閉状態保持部が、
    前記一対の梯子部の前記縦材の所定部に対向して固設された一対の保持材軸着部と、
    一端部が前記階段部を備えた一方の前記梯子部の前記保持材軸着部に軸着された第1の保持材と、
    一端部が他方の前記梯子部の前記保持材軸着部に軸着され所定部に前記第1の保持材の他端部が軸着された第2の保持材と、
    前記第1及び第2の保持材の所定部に各々穿設され前記一対の梯子部を開いた状態で重なって連通する開保持用固定孔と、
    前記第1及び第2の保持材の所定部に各々穿設され前記一対の梯子部を閉じた状態で重なって連通する閉保持用固定孔と、
    前記開保持用固定孔又は前記閉保持用固定孔に挿着される固定部材と、
    を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の脚立。
  4. 2本の縦材と前記2本の縦材の間に架設された複数の横桟とを有する梯子部と、前記梯子部の上端部に開閉連結部を介して開閉自在に連結された支持脚部と、を備えた脚立であって、
    前記梯子部が、一の前記横桟の上面に前端部が固設され前記一の横桟から内側に向けて固設された踏み板と、前記踏み板の内側端部から上方に向けて形設され上端部が前記一の横桟より上方の他の前記横桟に固設された蹴り上げ板と、を有する1段乃至複数段の階段部を備えていることを特徴とする脚立。
  5. 前記階段部が、前記踏み板と前記蹴り上げ板とが交互に一体形成された階段状の板状部材により形成されていることを特徴とする請求項1乃至4の内いずれか1項に記載の脚立。
  6. 前記階段部の最上段の天板部の側部に立設された手摺り部を備えていることを特徴とする請求項1乃至5の内いずれか1項に記載の脚立。
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