JP2021055501A - 仮設足場用階段 - Google Patents

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【課題】 階段の勾配に応じた作業者の握りやすい手摺を簡単に調整設置できて使い勝手の良い仮設足場用階段を提供する。【解決手段】 直管状の手摺部材16の下部に所定間隔で複数の支柱18を軸着し、前記各支柱18の中間部同士を手摺用リンク材19にて連結して折り畳み自在とした手摺4を備える。また、階段本体3の踏み板6上面の左右両端部に前記手摺4の支柱18下端部を嵌入して固定支持する略筒状のソケット部21を配設する。そして、傾斜設置した前記階段本体3の前記各踏み板6を略水平に調整した上で、前記手摺4を幾分か折り畳み操作して各支柱18下端部を前記踏み板6上面のソケット部21に臨ませて嵌入させれば、前記各支柱18は略垂直に保持され、かつ前記手摺部材16は傾斜材5と略平行に保持され、作業者の握りやすい適当な状態に調整設置される。【選択図】 図1

Description

本発明は、建設現場の昇降用に用いられる仮設足場用階段に関する。
従来、仮設足場、工事現場の法面などに設置される仮設足場用階段には、設置現場に応じて階段の勾配が変わる場合でも、各踏み板を略水平に調整可能とすると共に、階段の左右両側に設置される手摺の支柱の角度や高さ等も調整可能とし、作業者が階段を昇降する際に手摺を握りやすくして安全に昇降できるように図ったものがある(特許文献1、2参照)。
特開平11−22181号公報 特開2000−145166号公報
しかしながら、上記の従来装置では、各踏み板はワンタッチで比較的簡単に水平に調整可能としているものの、手摺の支柱の角度や高さ調整には支柱を固定支持するボルトや、ナット、固定ピン等を各支柱毎に個別に締緩操作しながら調整する必要があり、煩わしくやや手間を要するものであった。
本発明は上記の点に鑑み、階段の勾配に応じた作業者の握りやすい手摺を簡単に調整設置できて使い勝手の良い仮設足場用階段を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る請求項1記載の仮設足場用階段では、一対の平行な傾斜材間に複数の踏み板を所定間隔で配置し、前記各踏み板の前端両側部を前記傾斜材に軸着する一方、後端両側部を一対の踏み板用リンク材に軸着してなる階段本体と、直管状の手摺部材の下部に所定間隔で複数の支柱を軸着し、前記各支柱の中間部同士を手摺用リンク材にて連結して折り畳み自在とした手摺とから構成され、前記階段本体の踏み板上面の左右両端部に前記手摺の支柱下端部を嵌入して固定支持する略筒状のソケット部を配設したことを特徴としている。
また、本発明に係る請求項2記載の仮設足場用階段では、前記ソケット部は踏み板の後端部に配置し、前記踏み板の折り畳み時には前記ソケット部は踏み板と共に前記一対の傾斜材間に収まる構成としたことを特徴としている。
また、本発明に係る請求項3記載の仮設足場用階段では、前記手摺の支柱を中間部で屈曲させ、前記踏み板上面の左右両端部に固定支持する各手摺間の幅を支柱下部側より上部側の方が拡幅する構成としたことを特徴としている。
本発明に係る請求項1記載の仮設足場用階段によれば、直管状の手摺部材の下部に所定間隔で複数の支柱を軸着し、前記各支柱の中間部同士を手摺用リンク材にて連結して折り畳み自在とした手摺を備え、階段本体の踏み板上面の左右両端部に前記手摺の支柱下端部を嵌入して固定支持する略筒状のソケット部を配設したので、傾斜支持した階段本体の踏み板を略水平に調整した上で、前記手摺を折り畳み操作して各支柱下端部を前記踏み板のソケット部に臨ませて嵌入させれば、前記各支柱は略垂直に保持されかつ前記手摺部材は階段本体の傾斜材と略平行に保持され、階段の勾配に応じた作業者の握りやすい手摺を比較的簡単に調整設置できて使い勝手が良い。
また、本発明に係る請求項2記載の仮設足場用階段によれば、前記ソケット部は踏み板の後端部に配置し、前記踏み板の折り畳み時には前記ソケット部は踏み板と共に前記一対の傾斜材間に収まる構成としたので、階段本体を積み重ねるときにも傾斜材からソケット部がはみ出ることもなく、安定してコンパクトに積み重ねることができて運搬や収納に有利で使い勝手が良い。
また、本発明に係る請求項3記載の仮設足場用階段によれば、前記手摺の支柱を中間部で屈曲させ、前記踏み板上面の左右両端部に固定支持する各手摺間の幅を支柱下部側より上部側の方が拡幅する構成としたので、踏み板上面に手摺の支柱を直接固定支持しながらも踏み板上を幅広く利用でき、作業者の通行もしやすくて使い勝手が良い。
本発明に係る仮設足場用階段の正面図である。 図1の左側面図である。 図1のソケット部付近の拡大図である。 図1の角度固定具付近の拡大図である。 踏み板を折り畳んだ状態の階段本体の正面図である。 図5の平面図である。 図6のソケット部付近の拡大図である。 図6の角度固定具付近の拡大図である。 伸展状態の手摺の正面図である。 踏み板を折り畳んだ状態の複数の階段本体を積み重ねた状態を示す図である。 複数の仮設足場用階段を左右に並設した状態を示す説明図である。 手摺の支柱の中間部を屈曲した、図9に相当する図である。 図12のA−A断面図である。 図12の手摺を階段本体に固定支持した状態の図2に相当する図である。
本発明に係る仮設足場用階段にあっては、一対の平行な傾斜材間に複数の踏み板を所定間隔に配置し、前記各踏み板の前端両側部を前記傾斜材に回動自在に軸着する一方、後端両側部を前記傾斜材と平行に配設した一対の踏み板用リンク材に回動自在に軸着してなる階段本体と、昇降時の作業者が把持する直管状の手摺部材の下部にその長手方向に沿って所定間隔で複数の支柱の上端部を回動自在に軸着し、前記各支柱の中間部同士を前記手摺部材と平行に配設した手摺用リンク材にて連結して折り畳み自在とした手摺とから構成する。
また、前記階段本体の所定の踏み板上面の左右両端部に前記手摺の支柱下端部を嵌入して固定支持するソケット部を配設する。前記ソケット部は前記支柱下端部の外径よりも若干大径で、かつ前記傾斜材の高さ幅よりも若干短尺の略筒状構造とし、前記ソケット部の長手方向(支柱挿入方向)を前記踏み板の上面に対して垂直方向に設ける。
また、好ましくは、前記ソケット部を踏み板の遊端部側である後端部に配置し、前記踏み板の折り畳み時には前記ソケット部は踏み板と共に前記一対の傾斜材間に収まる構成とするとよく、これにより階段本体を積み重ねるときにも傾斜材からソケット部がはみ出ることもなく、安定してコンパクトに積み重ねることができて運搬や収納に有利で使い勝手の良いものとなる。
更に好ましくは、前記手摺の支柱を中間部で略S字形状に屈曲させ、前記踏み板上面の左右両端部に固定支持する各手摺間の幅を支柱下部側より上部側の方が拡幅する構成とするとよく、これにより踏み板上面に手摺の支柱を直接固定支持しながらも踏み板上を幅広く利用でき、作業者の通行もしやすくて使い勝手の良いものとなる。
そして、上記構成の仮設足場用階段を設置するときには、先ず、設置現場に応じて前記階段本体を任意の傾斜角度で設置固定する。次いで、前記踏み板の一つを手で持って水平状態に回動調整する。このとき、他の踏み板もリンク材によって連動し、前記同様に水平状態に調整される。
そして、その状態で前記手摺を幾分か折り畳み操作して各支柱下端部を前記階段本体の踏み板上面のソケット部に臨ませるように調整した後、それぞれ嵌入して固定支持する。このとき、前記各支柱は水平状態に調整した踏み板に対して略垂直に保持され、かつ前記各支柱の上端部に軸着した前記手摺部材は任意の角度に傾斜設置した前記階段本体の傾斜材と略平行に保持される。
このように、本発明の仮設足場用階段によれば、傾斜設置した階段の踏み板を略水平に回動調整すれば、該踏み板をベースに固定支持される手摺も階段の勾配に応じた作業者の握りやすい適当な状態に調整設置でき、その作業も比較的簡単で使い勝手が良い。
また、前記手摺の支柱は踏み板の左右両端縁よりも内方側に支持固定するため、手摺の設置・解体時においても作業者は踏み板の上位側に留まったまま(傾斜材の外方に身を乗り出すことなく)より安全に作業を行えると共に、昇降中の作業者が誤って踏み板の左右両端部より足を踏み外してしまうような不測の事態を抑制できる効果も期待できる。
以下、本発明の一実施例を図1〜図11に基づいて説明する。
図中の1は、本発明に係る仮設足場用階段であって、両端に階段を係止する係止金具2を具備した階段本体3と、昇降中の作業者が把持する手摺4とで構成している。前記階段本体3は、断面略コ字形状のアルミ成形材より成る一対の傾斜材5を所定間隔をおいて平行に配設すると共に、該一対の傾斜材5間に所定の厚みを有する複数の踏み板6を傾斜材5の長手方向に沿って所定間隔で配置している。
また、前記各踏み板6の前端両側部に突設した軸体7を前記傾斜材5の側面に穿設した透孔に嵌入して回動自在に軸着している。また、前記傾斜材5と踏み板6との隙間には、一対の前記傾斜材5間の幅より若干狭い間隔で、かつ平行に一対の踏み板用リンク材8を配設し、前記各踏み板6の後端両側部に突設した軸体9を前記踏み板用リンク材8の側面に穿設した透孔に嵌入して回動自在に軸着しており、任意の一つの踏み板6の傾斜角度を調整すれば、それに連動して全ての踏み板6の傾斜角度が調整される構成としている。
また、前記傾斜材5側面には前記各踏み板6を傾斜材5に対して任意の角度位置で固定する角度固定具10を配設している。前記角度固定具10は、前記傾斜材5の側面にその長手方向に沿って長孔11を穿設し、該長孔11と前記踏み板用リンク材8との間に角度固定材12を配設すると共に、該角度固定材12の一端部を前記踏み板用リンク材8の所定位置に回動自在に軸着する一方、他端部は前記長孔11に沿って摺動自在に挿入した固定用ボルト13と螺着し、該固定用ボルト13の締緩操作によって前記各踏み板6を任意の傾斜角度にて固定可能としている。
図中の14は前記固定用ボルト13が長孔11内を摺動するのを規制するストッパーであって、基端部を長孔11の近傍に備えた軸体15に回動自在に軸着しており、遊端部が自重により回動して傾斜材5のフランジ部5aに当接すると、図4に示すように、前記遊端部側に形成した固定用ボルト受け用の凹部14aが前記長孔11と交差する位置に留まる構成としている。これにより、前記踏み板6の角度を調整したり、踏み板6を折り畳んだりする際に、作業者が前記固定用ボルト13を緩めた拍子に、誤って踏み板6が一気に折り畳まれて傾斜材5と踏み板用リンク材8との間に指等を挟み込むことがないように図っている。
また、前記手摺4は、図9に示すように、昇降中の作業者が把持する直管状の手摺部材16の下部にその長手方向に沿って所定間隔で複数の支持片17を固着し、そのうち両端の支持片17に同じ長さを有する一対の支柱18の上端部を回動自在に軸着していると共に、前記各支柱18の中間部同士を前記手摺部材16と平行に配設した複数の手摺用リンク材19にて連結して折り畳み自在に構成している。また、前記各手摺用リンク材19の中間部同士を前記支柱18と平行に配設した短尺の中間支柱20にて連結して補強している。なお、前記手摺用リンク材19を本実施例のように、各支柱18の略中間部付近に複数連結することによって手摺部材16と各踏み板6との隙間を小さくでき、作業安全面でより好適なものとなる。
また、前記階段本体3に備えた所定の(本実施例では最上段と最下段の)踏み板6上面の左右両端部の後端部側(踏み板6の遊端部側)には、前記手摺4の各支柱18の下端部を嵌入して固定支持するソケット部21を配設している。前記ソケット部21は前記支柱18下端部の外径よりも若干大径で、かつ前記傾斜材5の高さ幅よりも若干短尺の略筒状構造とし、前記ソケット部21の長手方向(支柱18の挿入方向)を前記踏み板6の上面に対して垂直方向に設けている。また、ソケット部21の底部には、図7に示すように、嵌入した支柱18下端部を支持する支持ピン22を備えている。
また、前記踏み板6の遊端部側(図2中の図面手前側)に面するソケット部21側面には、嵌入した支柱18下端部を側方より締め付けて固定する締め付けボルト23を具備している。これにより、作業者は踏み板6の上位側に留まりながら(傾斜材5の外方に身を乗り出すことなく)、上段側の踏み板6のソケット部21の締め付けボルト23の締緩操作を可能としている。
なお、前記ソケット部21を踏み板6の前端部側(踏み板6の基端部側)に配置することもできるが、本実施例のように、踏み板6の後端部側に配置することにより、前記踏み板6の折り畳み時に前記ソケット部21が踏み板6と共に前記一対の傾斜材5間に収まる構成とすることができ、これにより、図10に示すように、複数の階段本体3を安定してコンパクトに積み重ねることができ、運搬や収納に有利となって使い勝手の良いものとなる。
次に、上記仮設足場用階段1を設置する手順について説明する。
先ず、仮設足場や工事現場の法面等に所定の段差をもって設けられた一対の単管等の横架材A1、A2に対し、前記階段本体3両端の係止金具2をそれぞれ係止して傾斜設置する。次いで、前記傾斜材5の側面に配設した固定用ボルト13を緩めて固定用ボルト13が長孔11に沿って摺動自在な状態(踏み板6が回動自在な状態)にした上で、前記踏み板6の一つを手にとって水平状態となるように回動調整する。このとき、前記各踏み板6は踏み板用リンク材8によって連結しているので、他の踏み板6も連動して回動し一様に水平状態に調整される。そして、前記踏み板6を水平状態に調整し終えると、前記固定用ボルト13を締め付けて固定し階段本体3の設置が完了する。
次いで、図9に示すような伸展状態の前記手摺4を、図1に示すように幾分か折り畳み操作して各支柱18の間隔を狭め、傾斜設置した前記階段本体3の所定の踏み板6上に設けた各ソケット部21の間隔に揃える。そして、その状態で前記手摺4を階段本体3の上位に持ち上げ、前記手摺4の各支柱18下端部を前記踏み板6のソケット部21に臨ませた後、前記手摺4を下ろして嵌入させ、締め付けボルト23にて順次固定支持すれば手摺4の設置を完了する。このとき、作業者は踏み板6の上位側に留まったまま(傾斜材5の外方に身を乗り出すことなく)手摺4の各支柱18をソケット部21に嵌入して固定支持することができる。
そして、前記手摺4の各支柱18は、略水平に回動調整される各踏み板6をベースに固定支持されるため、図1に示すように、階段本体3の勾配にかかわらず自ずと略垂直に保持されると共に、前記各支柱18の上端部に軸着した前記手摺部材16は前記傾斜材5と略平行に保持される結果、昇降中の作業者が安定して握りやすい適当な状態に調整設置されることとなり、その設置作業も比較的簡単で使い勝手が良い。また、前記手摺4は折り畳み自在としているため、例えば、傾斜設置後の前記階段本体3の勾配を多少調整する必要が生じた場合でも、手摺4を取り外すことなく設置したままの状態で階段本体3の勾配を調整することもできる。
なお、上記実施例では、手摺4の支柱18を二本とし、階段本体3の最上段と最下段の踏み板6のみに支柱18下端部を固定支持するソケット部21を配設するようにしたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、支柱18の本数を階段本体3の踏み板6の段数と同数とし、全ての踏み板6上にソケット部21を配設するようにしてもよく、その場合、支柱18の本数が増えることによって手摺4の強度の向上が期待できるものとなる。
また、上記実施例では仮設足場用階段1を単体で設置する場合を想定して説明したが、手摺4の支柱18下端部を固定支持するソケット部21を一対の傾斜材5間に配置したことにより、例えば、複数の階段本体3を左右に並べても各階段本体3のソケット部21同士が干渉することもなくて隙間を置かずに配置することができる結果、図11に示すような、幅広の使い勝手の良い階段を構築することも可能となって好適である。
また、図12〜図14は、手摺4′の各支柱18′をその中間部(下位側の手摺用リンク材19との連結部の下部)で略S字形状に屈曲させ、前記踏み板6上面の左右両端部に固定支持する各手摺4′間の幅を支柱18′下部側より上部側の方が拡幅する構成とした別の実施例を示す図である。これによれば、図14に示すように、踏み板6上面に手摺4′の支柱18′を直接固定支持しながらも踏み板6上を幅広く利用でき、作業者の通行もしやすくて、例えば、複数の作業者がすれ違うことも可能となるなど、より使い勝手の良いものとなる。
本発明は、階段の勾配にかかわらず踏み板を水平に調整可能な仮設足場用階段に関し、特に手摺を有する仮設足場用階段において広く利用することができる。
1…仮設足場用階段 3…階段本体
4、4′…手摺 5…傾斜材
6…踏み板 8…踏み板用リンク材
10…角度固定具 16…手摺部材
18、18′…支柱 19…手摺用リンク材
21…ソケット部

Claims (3)

  1. 一対の平行な傾斜材間に複数の踏み板を所定間隔で配置し、前記各踏み板の前端両側部を前記傾斜材に軸着する一方、後端両側部を一対の踏み板用リンク材に軸着してなる階段本体と、直管状の手摺部材の下部に所定間隔で複数の支柱を軸着し、前記各支柱の中間部同士を手摺用リンク材にて連結して折り畳み自在とした手摺とから構成され、前記階段本体の踏み板上面の左右両端部に前記手摺の支柱下端部を嵌入して固定支持する略筒状のソケット部を配設したことを特徴とする仮設足場用階段。
  2. 前記ソケット部は踏み板の後端部に配置し、前記踏み板の折り畳み時には前記ソケット部は踏み板と共に前記一対の傾斜材間に収まる構成としたことを特徴とする請求項1記載の仮設足場用階段。
  3. 前記手摺の支柱を中間部で屈曲させ、前記踏み板上面の左右両端部に固定支持する各手摺間の幅を支柱下部側より上部側の方が拡幅する構成としたことを特徴とする請求項1または2記載の仮設足場用階段。
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