JP3821653B2 - 鋳物用中子の塗型方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は鋳物用中子の塗型方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
溶かした金属を鋳型に流し込んで目的の形状を造る鋳造法において、鋳物の外側の形状は鋳型によって形成され、鋳物の内側の形状は中子によって形成される。この鋳型及び中子の表面には、鋳型に注入される金属の溶湯と鋳型表面との直接接触を避け、鋳型表面と溶湯との間に熱的にも化学的にも安全な障壁を設けるために、塗型が施される。
【0003】
従来の鋳物用中子の塗型方法は、塗型が入っている塗型槽に中子を浸漬するものであり、その方法を以下で説明する。
図4に示すように、塗型1が入っている塗型槽2の上方には、中子用の塗型装置3が設けられており、塗型装置3におけるチャック爪4には、まだ塗型1が施されていない状態の中子5がチャックされ保持されている。この中子5の端部8には開口部7が設けられている。
【0004】
このような構成において、図5に示すように、塗型装置3を作動させて中子5を下降させ、中子5の下端から上端に至るまでの部分が塗型1に浸かるように、中子5を塗型槽2内の塗型1に浸漬させる。これにより、中子5の全面にわたって塗型1が施されることになる。
【0005】
次に、図6に示すように、塗型装置3を作動させて中子5を上昇させ、塗型槽2の塗型1から出し、全面にわたって塗型1が施されている中子5を乾燥させ、中子5の塗型作業が終了する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のような塗型方法では、例えば遠心鋳造などに用いる中子、すなわち図示のように端部8に開口部7を有する円筒状の中子の場合、中子5の内外面の全体が塗型1に浸漬されるため、中子5の内面などのような塗型1を施すことを避けたい部分にも塗型1が施されてしまう。
【0007】
その結果、中子5の強度の低下や乾燥不良などに起因する鋳造不良が発生してしまう恐れがある。さらに、中子5の内面に塗型1が施されることによって、多量の塗型1が無駄になり、塗型1の歩留まりが悪くなる。
【0008】
また、この問題を解消するために、塗型1を中子5の外面だけに施すことが可能であるように、スプレー塗布や刷毛塗りなどの人手作業によって中子5の外面に塗型1を施す作業を行っても、作業の効率が悪くなり、生産性が極端に低くなってしまう。
【0009】
そこで本発明はこのような問題を解決して、端部に開口部を有する中子に対して、浸漬方式で中子の外面のみに塗型を施すことによって、塗型の無駄遣い及び中子の乾燥不良を防止することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために請求項1に係る発明は、端部に開口部を有する鋳物用中子を塗型槽における塗型に浸漬させて、前記中子に塗型を施す方法であって、前記塗型の液面に前記塗型よりも比重が小の物質により構成された浮体を配置させ、前記中子を、前記浮体の上方より、前記開口部を有する端部を前記浮体に押し当てながら前記塗型に浸漬させるものである。
本発明によれば、浮体を発泡スチロール板にて構成するとともに、この発泡スチロール板における中子を押し当てる表面にゴム板を貼り付けたものであることが好適である。
【0011】
このような構成によれば、中子を塗型内に浸漬させる際に、塗型の表面に配置されている浮体が中子の開口部を蓋する役割をするので、中子全体が塗型に浸漬されても中子の内面に塗型が施されることはなく、中子の外面にのみ塗型を施すことが可能である。これにより、塗型の無駄遣いを防止し、かつ中子の乾燥不良を防止することが可能である。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1に示すように、塗型槽2に入っている塗型1の表面には、発泡スチロール板6が浮いた状態で配置されており、この塗型槽2の上方には、中子用の塗型装置3が設けられており、塗型装置3におけるチャック爪4には、まだ塗型1が施されていない状態の中子5がチャックされている。
【0013】
このような構成において、図2に示すように、塗型装置3を作動させて中子5を下降させ、開口部7を有した端部8を塗型1の表面に浮いた状態で配置されている発泡スチロール板6の表面に押し当てながら、中子5の下端から上端に至るまでの部分が塗型1に浸かるように、中子5を塗型槽2内の塗型1に浸漬させる。
【0014】
このとき、中子5によって塗型1に沈められていく発泡スチロール板6には浮力が働いているので、発泡スチロール板6は中子5との接点である端部8を押し上げようとする。
【0015】
これにより、発泡スチロール板6が中子5の開口部7を蓋する役割をするので、中子5の内面には塗型1は入り込めなくなる。したがって、中子5の内面に塗型1は施されずに、中子5の外面のみに塗型1が施される。
【0016】
次に、塗型装置3を作動させて中子5を上昇させ、塗型槽2から出して乾燥させる。このとき、図3に示すように、塗型装置3を作動させて中子5を傾斜させた状態に維持し、中子5の外面に余分に施されている塗型1の垂れ切り作業を行う。これにより、中子5の外面に余分に施されている塗型1を除去して適度の塗布量にすることができるので、塗型1の無駄遣いを防止し、かつ中子5の乾燥不良を防止することが可能である。このようにして中子5を乾燥させて、中子5の塗型作業が終了する。
【0017】
以上のように、塗型槽2における塗型1に発泡スチロール板6を浮かせて配置し、中子5の開口部7を発泡スチロール板6の表面に押し当てながら、中子5を塗型1に浸漬させることによって、浸漬方式で内外面を有する中子5に塗型1を施しても、中子5の内面に塗型1が施されることなく中子5の外面のみに塗型1を施すことができる。これにより、塗型1の無駄遣いを防止し、かつ中子5の乾燥不良を防止することが可能である。
【0018】
また、図3に示すように、浸漬が終わった中子5を、塗型装置3を作動させて上昇させ、塗型槽2から出して傾斜させた状態に維持し、中子5の外面に余分に施されている塗型1の垂れ切り作業を行うことにより、中子5の外面に余分に施されている塗型1を除去し、適度の塗布量にすることができる。これにより、塗型1の無駄遣いを防止し、かつ中子5の乾燥不良を防止することが可能である。
【0019】
本発明の他の実施の形態として、2〜4個の中子5を一組として塗型装置3により支持して同時に塗型作業を行うことができる。これにより、中子5によって押し当てられた発泡スチロール板6の浮力のバランスが取りやすくなる。
【0020】
また、中子5を塗型1に浸漬させる時間は、塗型剤によって異なるが、2〜4秒が最適である。
さらに、図3に示す垂れ切り作業は、中子5を45度に傾斜させた状態で10〜30秒の間この状態を維持させるのが最適である。
【0021】
さらに、塗型槽2における塗型1に浮いた状態で配置されている板は、大きな浮力を得ることができ、かつ中子5が押し当てられる部分において良好な密閉性が得られる発泡スチロール板6が最適である。しかし、他の材料を用いることも可能である。
【0022】
さらに、塗型槽2における塗型1に浮いた状態で配置されている発泡スチロール板6は、その表面の強度が弱いので、表面がむき出しの状態では発泡スチロール板6の清掃時や発泡スチロール板6の耐久性に問題が発生する。そこで、中子5を押し当てる発泡スチロール板6の表面に薄いゴム板を貼り付けることによって清掃性、耐久性を向上させることができる。
【0023】
【発明の効果】
以上のように本発明によると、中子を塗型内に浸漬させる際に、塗型の表面に配置されている浮体が中子の開口部を蓋する役割をするので、中子全体が塗型に浸漬されても中子の内面に塗型が施されることはなく、中子の外面にのみ塗型を施すことが可能である。これにより、塗型の無駄遣いを防止し、かつ中子の乾燥不良を防止することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における鋳物用中子の塗型方法を示す図である。
【図2】図1における中子を塗型内に浸漬させた状態を示す図である。
【図3】図2において塗型が施された中子を塗型外にて乾燥させている状態を示す図である。
【図4】従来の鋳物用中子の塗型方法を示す図である。
【図5】図4における中子を塗型内に浸漬させた状態を示す図である。
【図6】図5において塗型が施された中子を塗型外にて乾燥させている状態を示す図である。
【符号の説明】
1 塗型
2 塗型槽
5 中子
6 発泡スチロール板
7 開口部
8 端部
Claims (2)
- 端部に開口部を有する鋳物用中子を塗型槽における塗型に浸漬させて、前記中子に塗型を施す方法であって、前記塗型の液面に前記塗型よりも比重が小の物質により構成された浮体を配置させ、前記中子を、前記浮体の上方より、前記開口部を有する端部を前記浮体に押し当てながら前記塗型に浸漬させることを特徴とする鋳物用中子の塗型方法。
- 浮体を発泡スチロール板にて構成するとともに、この発泡スチロール板における中子を押し当てる表面にゴム板を貼り付けたことを特徴とする請求項1記載の鋳物用中子の塗型方法。
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JP2001053238A JP3821653B2 (ja) | 2001-02-28 | 2001-02-28 | 鋳物用中子の塗型方法 |
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