JP3820887B2 - Acサーボモータの過負荷保護装置 - Google Patents
Acサーボモータの過負荷保護装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3820887B2 JP3820887B2 JP2001009617A JP2001009617A JP3820887B2 JP 3820887 B2 JP3820887 B2 JP 3820887B2 JP 2001009617 A JP2001009617 A JP 2001009617A JP 2001009617 A JP2001009617 A JP 2001009617A JP 3820887 B2 JP3820887 B2 JP 3820887B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- servo motor
- speed
- servo
- torque
- limiter
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、機械装置を位置制御すにときに用いられるACサーボモータに係わり、特にこのサーボモータの過負荷保護装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、動力計測システムにおけるエンジンのスロットル開度やブレーキストローク制御には、ACサーボモータを用いた高速制御が行われている。
ACサーボモータを用いて機械装置を高速で作動させる場合、このサーボモータの回転部ではJ1の慣性を有し、また、負荷である機械側ではJ2の慣性を有しており、異なる慣性を有する負荷を連結して短時間で定格回転にまで加速する必要があるため、サーボモータは、一般には300%までの過負荷に耐えるようになっている。しかし、その時間は短時間定格となっている。
【0003】
したがって、このようなサーボモータを実際に使用する場合には、過負荷時間を検討しながら選定されるが、実際の使用状態では種々の使用ケースがあり、検討しながら選定したとしても、過負荷での使い過ぎが生じることがある。このため、サーボモータを駆動するACサーボドライバーには過負荷保護装置が取り付けられ、この過負荷保護装置によってACサーボモータおよびACサーボドライバーを保護すると共に、異常信号を出力してシステムのインターロック信号としている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ACサーボモータを用いて機械装置を制御する場合の過負荷保護のための設定手段として,例えば機械装置がスロットルアクチュエータの場合には、当該アクチュエータを被試験機にセットした後に、表面パネルよりリモートコントロールによってアクチュエータを自動的に動作させてスロットルやクラッチレバーの初期調整操作を行ない、その際のスロットルやクラッチレバーの動作位置をメモリすることにより過負荷保護の手段としているのが一般的である。
しかし、動力計測システムにおけるエンジンのスロットル開度の0〜100%間の位置制御や、ブレーキストロークの0〜100%間の位置制御等の場合の設定手段として、当該位置にストッパーを設け、そのストッパー位置記憶は、上記のようなサーボモータを駆動させながら位置設定をせずに、人手によって該当位置にまで可動部分を移動させ、その位置をストッパー位置として設定記憶させる簡便な手法も行われている。
そのような場合、機械位置移動が本来ならば100%の位置設定であるにもかかわらず、98%とか99%の位置をストッパー位置として設定記憶させることがあり、また、図4で示すように、操作するためにスロットルアチュエータとエンジン間を連結しているワイヤやリンクの撓みによって、サーボモータの位置を 100%よりも大きなストロークでメモリ装置に記憶される場合があった。
【0005】
一方、ACサーボモータは、通常運転時の定格は100%トルクであるが、所定位置への移動時間を速くするために、短時間ではあるが加速時等には300%までの過負荷に耐えられるようになっている。このため、機械位置の移動範囲における100%のストッパー位置が、例えば99%位置にメモリされ、大きなストロークで設定記憶されていたことにより、ACサーボモータは、実際には定格の100%を越えたトルクの操作力で運転されていても、メモリ内ではストッパーの記憶値には達してないことになる。
したがって、このような状態が発生すると、ACサーボモータの過負荷運転が規定時間以上継続することになる。
ACサーボモータの異常監視機能が付加されているサーボドライバーは、この状態を検出してACサーボモータを停止させると共に、異常信号を発生してシステム全体を停止させる問題を有している。
【0006】
本発明の目的は、メモリ装置への誤差設定時でも確実に過負荷制限を可能にしたこの種装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1は、保護機能を有するACサーボドライバにてACサーボモータを制御し、このACサーボモータを介して機械装置の制御を行うものにおいて、
前記ACサーボモータに速度検出器を設け、この検出器にて検出された速度信号を前記ACサーボドライバに設けられた速度モニタ部を介して導入する過負荷制限部を設け、この過負荷制限部のリミッタ特性を、前記導入された速度信号が±N1までのACサーボモータへの出力信号をACサーボモータの定格トルク100%で最低トルクリミッタ値に設定し、±N1を越えて±N2となったときACサーボモータの定格トルク300%を最大トルクリミッタ値に設定して前記ACサーボドライバに出力するよう構成したものである。
【0008】
本発明の第2は、前記±N 1 は、ACサーボモータの速度10%とし、±N 2 はACサーボモータの速度20%であることを特徴としたものである。
【0010】
【発明の実施形態】
図1は、本発明の実施形態を示す構成図である。図において、1はACサーボドライバで、動力計測システムにおいては、図示省略された計測制御部よりスロットル開度指令などの位置指令信号が入力される。2はACサーボモータで、サーボドライバ1からの制御信号に基づいて制御される。3はパルスエンコーダよりなる速度検出器で、サーボモータ2の速度を検出してACサーボドライバ1にフイードバックされる。11はサーボドライバに設けられた速度モニタ部で、速度検出器3を介してフイードバックされた信号をもとにサーボモータ2の速度をモニタする。4は過負荷制限部で、速度モニタ部11よりの信号を導入し所定のリミッタ信号としてACサーボドライバ1に出力される。
【0011】
図2は過負荷制限部の特性図を示したもので、横軸は速度モニタ11部より入力された回転数信号、縦軸はサーボモータ2のトルクリミッタ信号を示したものである。
±N1は、それぞれトルクの最低リミッタ値が設定される回転数で、この最低リミッタ値は100%のトルク値で設定されるが、±N1の回転数は、例えばACサーボモータ2の10%程度の範囲で設定されている。
±N2は、それぞれトルクの最大リミッタ値が設定される回転数で、この回転数±N2は例えばACサーボモータ2の20%程度に設定され、その時におけるトルクの最大リミッタ値は300%となっている。
なお、最低リミッタ値の100%と最大リミッタ値の300%は、任意の設定値であって、使用状態によって変更できることは勿論である。
【0012】
以上のように構成された本発明において、位置指令信号がACサーボドライバ1に入力されると、この信号に応じた信号がACサーボモータ2に出力されてこのサーボモータ2は制御される。サーボモータ2の回転信号は、回転数検出器3によって検出されてサーボドライバ1の速度モニタ部11にフイードバックされてモニタされ、この速度モニタ部11を通して過負荷制限部4に出力される。
ACサーボモータ2が機械的にロックして所定位置にまで達しない場合,従来では過負荷設定値の300%のトルクを発生しようとするが、過負荷制限部4では、図2で示す特性信号が出力されるよう構成されているので、ACサーボモータ2のロック状態で停止、又は振動していても回転数はゼロ近辺の正,逆転各10%(±N1)の範囲内であり、この回転範囲内では100%トルクにリミットされていて過負荷状態となることはなく、したがって、ACサーボモータおよびサーボドライバを損傷することなく、また、異常信号を発生してシステムダウンをすることなく連続運転が可能となる。
【0013】
ACサーボモータ2が動きだす時は100%のトルクで動き出すが、±N1を過ぎると急激に駆動トルクは大きくなり、±N2である20%では最大トルクリミッタ値である300%のトルクを出すことになり、300%トルクで加速運転されてサーボモータの速度100%にまで達する時間は、従来よりも多少遅れるが、次のように実用的には殆ど影響はない。
【0014】
図3はサーボモータのスタートから100%の速度に達した後、所定位置に達して停止するまでの状態を示したもので、L1が従来,L2が本発明の運転時である。従来のL1の場合には、100%速度にまでの到達時間はt1であったものが、本発明のL2の場合にはt1+t2となる。
しかし、一般に、ACサーボモータで機械装置を所定位置にまで高速移動する場合、その加速時間t1は20〜40mSであり、また、停止までの時間t3は
100〜200mSである。そのような使用環境での遅れ時間t2は、 2〜8mS程度の僅かなものであり、実用的な悪影響は生じないものである。
【0015】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明によれば、ACサーボドライバに過負荷制限部を設け、この過負荷制限部の出力特性を、サーボモータの速度±N1までを最低トルクリミッタ値に設定し、速度N2からは最大トルクリミッタ値に設定したものであるから、ACサーボモータが機械的ロック状態などにより所定位置にまで達しない場合でも、速度±N1までは設定された最低トルク値によってサーボモータは運転されるため、ACサーボモータやACサーボドライバを損傷することなく、また、システムダウンを発生させることもなくなる等の効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す構成図。
【図2】過負荷制限部の出力特性図。
【図3】ACサーボモータの運転状態図。
【図4】ストローク設定説明図。
【符号の説明】
1…ACサーボドライバ
2…ACサーボモータ
3…速度検出器
4…過負荷制限部
11…速度モニタ
Claims (2)
- 保護機能を有するACサーボドライバにてACサーボモータを制御し、このACサーボモータを介して機械装置の制御を行うものにおいて、
前記ACサーボモータに速度検出器を設け、この検出器にて検出された速度信号を前記ACサーボドライバに設けられた速度モニタ部を介して導入する過負荷制限部を設け、この過負荷制限部のリミッタ特性を、前記導入された速度信号が±N1までのACサーボモータへの出力信号をACサーボモータの定格トルク100%で最低トルクリミッタ値に設定し、±N1を越えて±N2となったときACサーボモータの定格トルク300%を最大トルクリミッタ値に設定して前記ACサーボドライバに出力するよう構成したことを特徴としたACサーボモータの過負荷保護装置。 - 前記±N 1 は、ACサーボモータの速度10%とし、±N 2 はACサーボモータの速度20%であることを特徴とした請求項1記載のACサーボモータの過負荷保護装置
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001009617A JP3820887B2 (ja) | 2001-01-18 | 2001-01-18 | Acサーボモータの過負荷保護装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001009617A JP3820887B2 (ja) | 2001-01-18 | 2001-01-18 | Acサーボモータの過負荷保護装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002218779A JP2002218779A (ja) | 2002-08-02 |
JP3820887B2 true JP3820887B2 (ja) | 2006-09-13 |
Family
ID=18877068
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001009617A Expired - Lifetime JP3820887B2 (ja) | 2001-01-18 | 2001-01-18 | Acサーボモータの過負荷保護装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3820887B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4556234B2 (ja) * | 2004-12-16 | 2010-10-06 | 株式会社安川電機 | サーボアンプとその保護方法 |
JP4992531B2 (ja) * | 2007-04-24 | 2012-08-08 | トヨタ自動車株式会社 | 動力出力装置およびその制御方法並びに車両 |
JP5363598B2 (ja) * | 2011-04-07 | 2013-12-11 | ファナック株式会社 | 直流交流変換装置を接続可能なモータ駆動制御装置 |
JP2013085426A (ja) * | 2011-10-12 | 2013-05-09 | Hitachi Constr Mach Co Ltd | 建設機械の電動駆動制御装置 |
JP6734070B2 (ja) * | 2016-02-18 | 2020-08-05 | 三菱重工機械システム株式会社 | スコアラ及び段ボールシート製造装置 |
-
2001
- 2001-01-18 JP JP2001009617A patent/JP3820887B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2002218779A (ja) | 2002-08-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8466641B2 (en) | Power tool having an electric brake | |
CN102208888B (zh) | 电动机驱动系统、电动机控制器和安全功能扩展器 | |
EP2102834B1 (en) | Method and system for video surveillance system motor overcurrent protection | |
US9823647B2 (en) | Servo control apparatus having function of sensorless controlled stop | |
US10953546B2 (en) | Method and system for operating and/or monitoring a multi-axis machine | |
JP2019094941A (ja) | シフトレンジ制御装置 | |
JP3820887B2 (ja) | Acサーボモータの過負荷保護装置 | |
US5796221A (en) | Overload detector for servo driven machines | |
JP3897909B2 (ja) | 電動シャッターにおける停止制御装置 | |
JPS63245389A (ja) | ロボツトの制御方法 | |
JP4417586B2 (ja) | ダイナミックブレーキ回路保護装置 | |
JP3077183B2 (ja) | ロボット数値制御装置の非常停止装置 | |
JP4240517B2 (ja) | サーボモータおよび多関節ロボットの異常負荷検出制御方法 | |
JPH08118284A (ja) | 産業用ロボット | |
CZ277297A3 (cs) | Servopohon s elektromotorem chráněným proti přetížení | |
JP5827835B2 (ja) | 電動パーキングブレーキ装置 | |
JP4168952B2 (ja) | 遠心機 | |
US20180239344A1 (en) | Motor controller and method for controlling motor | |
JPH11245191A (ja) | 産業用ロボットの駆動軸制御方法及びその装置 | |
JP2767693B2 (ja) | 自動ドアの開閉制御方法及び装置 | |
JPH02110096A (ja) | エレベーターの扉制御装置 | |
JPH11119804A (ja) | サーボモータの駆動制御装置 | |
JP2007259640A (ja) | モータ制御装置 | |
JP2000299997A (ja) | 駆動制御システム | |
JPS61236311A (ja) | 搬送装置における搬送用モ−タのトルク制限装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040823 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060214 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060221 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060421 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060530 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060612 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 3820887 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090630 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100630 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110630 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110630 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120630 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130630 Year of fee payment: 7 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |