JP3077183B2 - ロボット数値制御装置の非常停止装置 - Google Patents

ロボット数値制御装置の非常停止装置

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明ロボット数値制御装置の非常停止装置を以下の
項目に従って詳細に説明する。
A.産業上の利用分野 B.発明の概要 C.従来技術 D.発明が解決しようとする課題[第4図] E.課題を解決するための手段 F.実施例[第1図乃至第3図] a.構成[第1図] b.非常停止手順例[第2図] b−1.手順(A) b−2.手順(B) b−3.手順(C) b−4.手順(D) c.非常停止処理[第3図] G.発明の効果 (A.産業上の利用分野) 本発明は新規なロボット数値制御装置の非常停止装置
に関する。詳しくは、ロボットの各自由度や運動状態等
に対して適切な非常停止処理を精緻に行なうことができ
るようにした新規なロボット数値制御装置の非常停止装
置を提供しようとするものである。
(B.発明の概要) 本発明ロボット数値制御装置の非常停止装置は、ロボ
ットの非常停止時においてロボットを構成する各軸の運
動を停止させるための停止手段に対して指令を与える指
令手段を備えたロボット数値制御装置の非常停止装置で
あって、ロボットの自由度についての負荷の特性に関す
る情報を予め保持する特性記憶手段と、各軸の運動状態
を検出する運動状態検出手段と、複数の非常停止手順に
ついての制御指令を予め記憶する停止手順記憶手段とを
設け、非常停止時に指令手段が特性記憶手段からの各自
由度の特性に関する情報と運動状態検出手段からの各軸
の運動状態に関する情報とを受けて、これらの情報に対
応した非常停止手順を停止手順記憶手段から読み出し
て、該手順に関する制御指令の内容に従って停止手段に
信号を送りロボットの自由度毎に停止処理を行なうよう
にしたものであり、これによって、ロボットの各自由度
について慣性等の影響による負荷の性質、運動状態に応
じた非常停止処理が行なわれ、非常停止に伴なう負荷ト
ルクの増大や位置精度の低下、振動の発生を防ぎ、ま
た、ロボットの停止姿勢が予測できないといった不都合
を解消することができる。
(C.従来技術) ロボットの暴走等の危険を回避するために従来からロ
ボットコントローラには何らかの非常停止手段が講じら
れている。
つまり、非常停止を行なわなければならないようなエ
ラー信号が検出された場合や、外部からの非常停止命令
がロボットコントローラに入力された場合には、ロボッ
トの駆動源(モータ等)への動力の供給を遮断したり、
必要に応じて回生抵抗短絡を行なったり、メカニカルブ
レーキにより駆動力を制限した後駆動源を停止する等の
非常停止の手順が採られる。
ところで、このような非常停止手順に関して、その第
1目標とされる事項は、非常停止を速やかに行ない、ロ
ボットの運動をなるべく短い時間で停止させることであ
る。
そのため、上記した回生抵抗やメカニカルブレーキ等
の手段は、駆動系の全自由度について設けられる訳では
なく、移動体の慣性が問題となる箇所に設けられる。
例えば、非常停止をかけても負荷の如何によってはロ
ボットアームの慣性によりその移動を直ぐには停止する
ことができず、停止迄の間に滑走してしまう距離が長く
なるような場合に上記手段が付加されている。
(D.発明が解決しようとする課題)[第4図] ところで、従来のロボットコントローラによる非常停
止の手法では、ロボットの運動状態やロボットの自由度
についての性質が考慮されていない。
つまり、非常停止をかけようとした時にロボットアー
ムが高速で移動しているにもかかわらず、いきなりサー
ボ制御を解放して回生抵抗短絡を行なったりメカニカル
ブレーキをかけたのではアクチュエータに瞬間的な負荷
トルクが生じ、これが許容範囲を超えているとアクチュ
エータがダメージを受けたり、減速機の歯飛びに起因し
た位置ずれ等の不都合が生じてしまうという問題があ
る。
このような不都合はアクチュエータに加えられる瞬間
的な負荷トルクに対して、これを軽減する停止制御の手
法が従来の装置では講じられていないためである。
また、自由度に関して負荷の特性を考慮しないために
生じる不都合の一例としては第4図に示すような例を挙
げることができる。
図は直交型ロボットaによるパレットbのストック動
作を示している。
cはパレットbを収納するためのストッカであり、パ
レットbを仕舞う領域が仕切り板d、d、・・・によっ
て幾つかに分割されており、直交型ロボットaが図示し
ない場所からパレットbを運んできて、ストッカc内の
所定の場所に納めるような動作を行なっている。
このロボットaはそのアームeが垂直方向(矢印Aで
示す。)に移動できるように基軸部fに支持されてい
る。そして、該アームeの先端に設けられたハンド部g
は水平方向に移動可能な状態でアームeに取り付けられ
ており、このハンド部gの上にパレットbが載置されて
運ばれるようになっている。
ところで、ロボットaの自由度の中には移動方向が重
力方向に沿った自由度が含まれているので、非常停止手
順を他の自由度(つまり、移動方向が重力方向には一致
しない自由度)に関する軸と同じように扱う訳にはいか
ない。
何故なら、アームeを重力方向に沿って移動させる場
合には、アームeの自重に伴なう重力が外力として常に
作用しているため、アームeの移動を止めるようとして
単にメカニカルブレーキをかけると、ブレーキのかかる
タイミングによってはアームeに振動が生じる場合があ
り、このときの衝撃が大きいとパレットb上にせっかく
整列した部品が飛散したり、最悪の場合にはパレットb
がストッカcの仕切り板dに接触してしまい既にストッ
クされたパレットにもこの時の衝撃が伝わってしまうと
いう不都合が生じる。
さらに、従来の非常停止手順では各自由度についての
慣性等による負荷の性質、そして非常停止をかけたとき
の軸の運動状態を考慮した停止処理を行なっていない結
果、自由度毎の停止時における挙動が異なり停止後の姿
勢が全く予期できないという問題があった。
(E.課題を解決するための手段) そこで、本発明ロボット数値制御装置の非常停止装置
は上記した課題を解決するために、ロボットの非常停止
時においてロボットを構成する各軸の運動を停止させる
ための停止手段に対して指令を与える指令手段を備えた
ロボット数値制御装置の非常停止装置であって、下記の
(イ)乃至(ハ)に示す構成を有するものである。
(イ)ロボットの自由度についての負荷の特性として軸
の移動方向が重力方向に一致しているか否かを含む情報
を予め保持する特性記憶手段と、各軸の運動状態を検出
する運動状態検出手段と、複数の非常停止手順について
の制御指令を予め記憶する停止手順記憶手段とを設けた
こと。
(ロ)非常停止時に指令手段が特性記憶手段からの各自
由度の特性に関する情報と運動状態検出手段からの各軸
の運動状態に関する情報とを受けて、これらの情報に対
応した非常停止手順を停止手順記憶手段から読み出し
て、該手順に関する制御指令の内容に従って停止手段に
信号を送りロボットの自由度毎に停止処理を行なうよう
にしたこと。
(ハ)非常停止がかけられた場合に、軸の移動方向が重
力方向に一致しており、かつ現在移動中である軸につい
ては、これに対する位置サーボを暫くの間継続させて現
在位置を保つ制御を経た後、当該軸の駆動制御を停止さ
せる非常停止手順が実行されること。
従って、本発明によれば、指令手段が、ロボットの自
由度に関する特性や運動状態に応じた非常停止手順を停
止手順記憶手段から読み出して自由度毎に適切な停止処
理を行なうことができるので、各軸に対して一様な停止
処理を行なうことによる不都合、つまり軸に過大な負荷
トルクが生じたり、減速機の歯飛び等により位置精度が
低下するといった欠点や、停止時の振動等を防ぐことが
でき、また、停止後におけるロボットの姿勢が予期しな
いものとなるといった不都合が解消される。
(F.実施例)[第1乃至第3図] 以下に、本発明ロボット数値制御装置の非常停止装置
の詳細を図示した実施例に従って説明する。
(a.構成)[第1図] 1はロボットコントローラであり、ロボットの各自由
度に関する制御を行なうために設けられており、図示し
ない動力源(電源やエアー源等)からの動力をアクチュ
エータ2に供給してその制御を行なうと共に、非常時に
は動力を遮断するようになっている。
図ではアクチュエータ2としてモータ3及びメカニカ
ルブレーキ4からなる系が示されている。
動力に関してはロボットコントローラ1を介してモー
タ3への電力供給がなされると共に該モータ3の回転制
御がなされ、また、ロボットコントローラ1からの指令
によりメカニカルブレーキ4の動作/不動作が制御され
るようになっている。
検出器としては位置センサ5とトルクセンサ6が設け
られており、これらの検出信号がフィードバック信号と
してロボットコントローラ1に送出される。
ロボットコントローラ1はアクチュエータ2への動力
の供給/遮断を制御する動力制御系と、アクチュエータ
2の制御を行なう動作制御系から構成されているので、
先ず、動力制御系から説明する。
7は動力遮断部であり、動力源からの動力をアクチュ
エータ2に供給するか否かを決定するために設けられて
いる。
この動力遮断部7においてモータ3への電源供給を許
可する場合にはパワー制御部8及びその後段の回生抵抗
短絡回路9を介してモータ3に電力の供給がなされる。
動作制御系は指令値発生部10及びその記憶部10a、制
御手順記憶部11、サーボ制御部12からなっている。
指令値発生部10はロボットの動作が正常、かつ、安全
な状態で制御されている場合には、所定の指令信号をサ
ーボ制御部12に送出する。この指令を受けてサーボ制御
部12は位置センサ5やトルクセンサ6からの信号に応じ
た制御信号をパワー制御部8に送出するようになってい
るため、これによってモータ3のソフトウェアサーボ制
御が実現される。
そして、指令値発生部10は非常停止命令を受けたり、
ロボットの動作状態に何らかの異常が生じエラー信号が
検出されたような場合等において非常停止処理を行なう
ようになっており、所定の非常停止手順を制御手順記憶
部11から読み出して、これに従った非常停止処理がロボ
ットの自由度毎になされる。
即ち、指令値発生部10はその記憶部10a内に予め書き
込まれている自由度毎に割り当てられた自由度番号とそ
の特性を示す情報、そして、サーボ制御部12から得た現
在の制御状態(つまり、停止状態であるか運動状態であ
るか及びその速度等)、更に外部環境に関する情報(以
下、「外部環境情報」と呼び、その具体的な例について
は後述する。)に応じた非常停止手順を制御手順記憶部
11から読み出す。そして、その手順に従って、指令値発
生部10は動力遮断部7に信号を送って動力の供給を遮断
したり、あるいは、サーボ制御部12に指令信号を送りメ
カニカルブレーキ4の作動及び作動タイミングを制御し
たり、回生抵抗短絡回路9の動作及びそのタイミングを
制御し、さらには停止迄の間の過渡期間においては必要
に応じてモータ3のサーボ制御(位置サーボやトルクサ
ーボ等)を行なうようになっている。
(b.非常停止手順例)[第2図] 第2図は上記したロボットコントローラ1における非
常停止手順のうちの幾つかの例を示す概念的なタイムチ
ャート図であり、図中「SE」は非常停止命令の入力状態
を示し、指令がある場合には論理値「1」が与えられ、
指令がない場合には論理値「0」が与えられる。また、
「S7」は動力遮断部7による遮断状態を示し、動力の遮
断状態に対する論理値が「1」、動力の供給状態に対す
る論理値が「0」とされている。また、「S9」は回生抵
抗短絡回路9による短絡状態を示し、短絡状態に対する
論理値が「1」とされ、短絡されていない状態に対する
論理値が「0」とされている。
「S4」はメカニカルブレーキ4の作動指令を示し、ブ
レーキへの作動指令がある場合には論理値「1」が与え
られ、作動指令がない場合には論理値「0」が与えられ
る。
そして、論理値のレベルについてはタイムチャート図
中「1」のレベルが高く、「0」のレベルが低い状態で
表わすことにする。
「SC12」はサーボ制御部12による制御内容を示してお
り、所定のサーボ制御がなされているか否かをチャート
が上下方向に幅をもつかどうか によって表わしており、サーボ制御が行なわれている場
合にはその種別を併記している。
(b−1.手順(A)) 第2図(A)は非常停止をかけようとしたときに既に
停止している軸に対してなされる非常停止手順(A)を
示している。
この場合には、瞬時にメカニカルブレーキ4を働かせ
てもモータ3には過大なトルクはかからないので、なる
べく短時間で位置制御を終了させ、ブレーキによる軸の
ロックを行なうため、非常停止命令の入力(SE
「1」)があったときに、動力の遮断、回生抵抗短絡、
ブレーキの作動を直ちに行ない、また、位置サーボ制御
を解除する。
(b−2.手順(B)) 第2図(B)は非常停止をかけようとしたときに最高
速で移動している軸に対してなされる非常停止手順
(B)を示している。
この場合に、手順(A)のような停止処理を行なった
のではモータ3やこれによって駆動されている装置(減
速機等を含む)に過大な負荷トルクがかかってしまうと
いう惧れがあるので、図示するように非常停止命令の入
力があったときにそれ迄の位置サーボからトルクサーボ
制御に切換える。
即ち、トルクセンサ6からのフィードバック信号に応
じてサーボ制御部12がトルクサーボをかけ、トルク制御
系を形成する。
また、非常停止がかけられると、電力が遮断される。
遮断後にはモータ3のコンデンサのチャージ分をバッ
クアップ電源としてモータ3の駆動制御が行なわれる。
トルクサーボをかけている間は負荷トルクが許容範囲
を超えないようにトルク指令値を許容範囲内の値とした
制御がなされており、所定時間後に回生抵抗短絡やメカ
ニカルブレーキ4の作動を行なう。
(b−3.手順(C)) 第2図(C)は自由度の特性を考慮した非常停止手順
の一例として、自由度に関する移動方向が重力方向に一
致している場合の手順(C)を示している。
このような自由度をもつ軸が運動状態にあるときに前
述したような自由度の特性を考えに入れていない手順
(B)を行なうと、第4図で説明したように停止時に衝
撃が生じる惧れがあるので、これを回避するための次の
ような手順をとる。
即ち、非常停止がかけられたときでも、その前からか
けられている位置サーボを暫くの間継続させ、現在の位
置に保つような制御を暫くの間行なう。
図示するように非常停止がかかったときには動力の遮
断やブレーキがかけられるが、メカニカルブレーキ4に
より軸がロックされて停止する迄は位置サーボ制御が行
なわれている(速度の目標値をゼロとする速度サーボを
かけるようにしても良い)。
その後、回生抵抗短絡がなされる。
(b−4.手順(D)) 第2図(D)は指令値発生部10が外部環境情報を受け
たときに、高速で移動中の軸を最短時間で停止させると
きの状況を示している。
ここで、外部環境情報とは、例えば、人間がロボット
の可動範囲内に侵入したといった危険状態を検出する検
出手段から指令値発生部10に送られる情報を意味する。
検出手段としては、例えば、ロボット及びその周囲を
監視するためのカメラや、ロボットの動作中に人がその
作業領域内に容易に入り込めないように設けられた安全
柵の扉に取り付けられた扉開閉検出用のスイッチ等を挙
げることができる。
図中「SEX」はこの外部環境情報及びこれに伴って発
生される非常停止命令を示しており、論理値「1」が人
等の侵入の惧れがあることを表わし、論理値「0」はそ
のような危険がないことを表わしている。
ロボットの動作中に人がその可動範囲内に入り込んだ
時、あるいは、入り込む惧れがある場合には指令値発生
部10が検出手段からの外部環境情報を受けて、サーボ制
御を停止して直ちに動力遮断、回生抵抗短絡を行なうと
共にメカニカルブレーキ4を作動させることにより、最
短時間での非常停止処理を行ない、人への危害を最小限
に食い止める。
(c.非常停止処理)[第3図] 次に、ロボットコントローラ1による非常停止処理の
流れを第3図に示すフローチャート図に従って説明す
る。
a)「スタート」 非常停止命令、外部環境情報の入力により危急を知ら
されたときやエラーの検出がなされたときに指令値発生
部10による処理が開始される。
b)「自由度番号や自由度の特性に関する情報を得
る。」 指令値発生部10は予めロボットの各軸毎に付与されて
いる自由度番号と、該自由度番号についての特性を示す
情報を記憶部10aから取り出す。
例えば、下表1に示すように、自由度番号「1」につ
いては自由度の特性を示す付加情報はなく、自由度番号
「2」については軸の移動方向と重力の方向に一致する
といった特性を有するものとする。
c)「軸の制御状態に関する情報を得る。」 指令値発生部10はサーボ制御部12から現時点での軸の
制御状態に関する情報を得て、その運動状態、つまり、
停止中であるか移動中であるか及びその時の速度を知
る。
そして、次のステップd)に進む。
d)「外部環境情報を得る。」 指令値発生部10は前記した検出手段(監視用カメラや
検出スイッチ等)から外部環境情報を得て、ロボットの
作業領域内に人等の侵入の惧れがあるかどうかを知る。
そして、人等の侵入の惧れがある場合には手順(D)を
優先させる。
その後、次のステップe)に進む。
e)「制御手順記憶部から停止手順に関する情報を読み
出す。」 即ち、指令値発生部10は前記ステップb)乃至d)に
おいて得た情報に対応した停止手順に関する情報を制御
手順記憶部11からとり出す。
例えば、表1に示すように、自由度番号1の軸が停止
している場合には、外部環境情報に応じて手順(A)又
は(D)が選択される。(尚、この場合、手順(A)と
(D)とでは実質的に同じ停止処理がなされるので、外
部環境情報を非常停止入力の一部と考えれば一の手順
(A)を常に採用しても良い。) また、自由度番号1の軸が移動中である場合には、ロ
ボットの可動範囲内に人等の侵入の惧れがあるか否かに
応じて手順(B)又は(D)が選択される。
そして、自由度番号2の軸については自由度の特性に
応じた非常手段が選択される。
即ち、軸が停止している場合には手順(A)又は
(D)が選択され、軸が移動中である場合にはロボット
の可動範囲内に人等の侵入の惧れがないときには手順
(C)が選択され、侵入の惧れがあるときには手順
(D)が選択される。
そして、選ばれた停止手順を構成する個々の制御指令
の内容を指令値発生部10が順番に解析して、ステップ
f)に進む。
f)「メカニカルブレーキの作動指令か?」 制御指令がメカニカルブレーキ4の作動指令であるか
否かが問われ、作動指令であるときには、ステップg)
に進み、そうでないときにはステップh)に進む。
g)「メカニカルブレーキを作動させる。」 指令値発生部10はメカニカルブレーキ4を働かせるた
めの信号をサーボ制御部12に送出する。
そして、ステップh)に進む。
h)「回生抵抗の短絡指令か?」 制御指令が回生抵抗短絡指令であるかどうかが問わ
れ、そうであればステップi)に進み、そうでなければ
ステップj)に進む。
i)「回生抵抗短絡を行なう。」 指令値発生部10からの信号がサーボ制御部12を介して
回生抵抗短絡回路9が送られ、モータ3の回生抵抗短絡
がなされる。
そして、ステップj)に進む。
j)「動力の遮断指令か?」 制御指令が動力の遮断指令か否かが問われ、そうであ
ればステップk)に進み、そうでなければステップl)
に進む。
k)「動力を遮断する。」 指令値発生部10から動力遮断部7に送られる信号によ
ってモータ3への電力の供給が断たれる。
そして、ステップl)に進む。
l)「指定の制御を行なう。」 非常停止時において前記ステップg)、i)、k)に
関する以外の制御指令がある場合にはこれを行なう。
例えば、前記した手順(B)では位置サーボからトル
クサーボヘと制御が移行し、また、手順(C)では非常
停止をかけた後も位置サーボを暫く継続させてからサー
ボ制御を解除するといった制御がなされる。
m)「制御手順が終了したか?」 一連の制御手順が終了したかどうか(つまり、制御指
令が終了命令であるかどうか)が問われ、未だ終了して
いなければステップe)に戻る。
そして、ロボットの各軸に対する非常停止手順が全て
完了したときには非常停止動作が終了する。
(G.発明の効果) 以上に記載したところから明らかなように、本発明の
第1のものは、ロボットの非常停止時においてロボット
を構成する各軸の運動を停止させるための停止手段に対
して指令を与える指令手段を備えたロボット数値制御装
置の非常停止装置であって、下記の(イ)乃至(ハ)に
示す事項を特徴とする。
(イ)ロボットの自由度についての負荷の特性として軸
の移動方向が重力方向に一致しているか否かを含む情報
を予め保持する特性記憶手段と、各軸の運動状態を検出
する運動状態検出手段と、複数の非常停止手順について
の制御指令を予め記憶する停止手順記憶手段とを設けた
こと。
(ロ)非常停止時に指令手段が特性記憶手段からの各
自由度の特性に関する情報と運動状態検出手段からの各
軸の運動状態に関する情報とを受けて、これらの情報に
対応した非常停止手順を停止手順記憶手段から読み出し
て、該手順に関する制御指令の内容に従って停止手段に
信号を送りロボットの自由度毎に停止処理を行なうよう
にしたこと。
(ハ)非常停止がかけられた場合に、軸の移動方向が重
力方向に一致しており、かつ現在移動中である軸につい
ては、これに対する位置サーボを暫くの間継続させて現
在位置を保つ制御を経た後、当該軸の駆動制御を停止さ
せる非常停止手順が実行されること。
従って、これによれば、指令手段が、ロボットの自由
度に関する特性や運動状態に応じた非常停止手順を停止
手順記憶手段から読み出して自由度毎に適切な停止処理
を行なうことができるので、各軸に対して一様な停止処
理を行なうことに起因する不都合、つまり、軸に過大な
負荷トルクが生じたり、減速機の歯飛び等により位置精
度が低下するといった不都合や、停止時の振動等を防ぐ
ことができ、また、停止後におけるロボットの姿勢が予
期しないものとなるといった不都合が解消される。
また、本発明の第2のものは、さらに、ロボットの運
動状態をその周囲の状況を含めて検出する状況検出手段
を設け、非常停止時に指令手段が、特性記憶手段からの
情報と、状況検出手段からのロボットの運動状態及び周
囲状況に関する情報に対応した非常停止手順を停止手順
記憶手段から読み出すようにしたことを特徴とする。
従って、これによれば、ロボットの周囲の状況に関す
る情報をも含めた広汎な停止処理を行なうことができ
る。例えば、ロボットの可動範囲に人が侵入する惧れが
ある場合には、状況検出手段からの情報を指令手段が受
けて、この緊急事態に対処するための非常停止手順を停
止手順記憶手段から読み出して、非常停止時の過負荷に
よるロボットへの悪影響より人身の保護を優先した停止
処理を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第3図は本発明ロボット数値制御装置の非常
停止装置の実施の一例を示すもので、第1図は構成を示
すブロック図、第2図は非常停止手順の幾つかを示す概
念的なタイムチャート図であり、(A)は停止中の軸に
対する手順、(B)は移動中の軸に対する手順、(C)
は移動方向が重力方向に一致する軸に対する手順、
(D)は外部環境情報に応じた手順を各々示しており、
第3図は非常停止処理の流れを示すフローチャート図、
第4図は従来の問題点を説明するための概略図である。 符号の説明 1……ロボット数値制御装置、 4、7、9……停止手段、 10……指令手段、 10a……特性記憶手段、 11……停止手順記憶手段、 12……運動状態検出手段

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ロボットの非常停止時においてロボットを
    構成する各軸の運動を停止させるための停止手段に対し
    て指令を与える指令手段を備えたロボット数値制御装置
    の非常停止装置であって、 (イ)ロボットの自由度についての負荷の特性として軸
    の移動方向が重力方向に一致しているか否かを含む情報
    を予め保持する特性記憶手段と、各軸の運動状態を検出
    する運動状態検出手段と、複数の非常停止手順について
    の制御指令を予め記憶する停止手順記憶手段とを設けた
    こと、 (ロ)非常停止時に指令手段が特性記憶手段からの各自
    由度の特性に関する情報と運動状態検出手段からの各軸
    の運動状態に関する情報とを受けて、これらの情報に対
    応した非常停止手順を停止手順記憶手段から読み出し
    て、該手順に関する制御指令の内容に従って停止手段に
    信号を送りロボットの自由度毎に停止処理を行なうよう
    にしたこと、 (ハ)非常停止がかけられた場合に、軸の移動方向が重
    力方向に一致しており、かつ現在移動中である軸につい
    ては、これに対する位置サーボを暫くの間継続させて現
    在位置を保つ制御を経た後、当該軸の駆動制御を停止さ
    せる非常停止手順が実行されること、 を特徴とするロボット数値制御装置の非常停止装置。
  2. 【請求項2】ロボットの運動状態をその周囲の状況を含
    めて検出する状況検出手段を設け、 非常停止時に指令手段が、特性記憶手段からの情報と、
    状況検出手段からのロボットの運動状態及び周囲状況に
    関する情報に対応した非常停止手順を停止手順記憶手段
    から読み出すようにした ことを特徴とする請求項1に記載のロボット数値制御装
    置の非常停止装置。
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