JP2667710B2 - 産業用ロボットの安全装置 - Google Patents

産業用ロボットの安全装置

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JP2667710B2
JP2667710B2 JP1139731A JP13973189A JP2667710B2 JP 2667710 B2 JP2667710 B2 JP 2667710B2 JP 1139731 A JP1139731 A JP 1139731A JP 13973189 A JP13973189 A JP 13973189A JP 2667710 B2 JP2667710 B2 JP 2667710B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、産業用ロボットの安全装置に関するもの
である。
〔従来の技術〕
第2図は従来のこの種の産業用ロボットの安全装置を
示すもので、図において、(1)はロボット駆動モー
タ、(2)はこのモータ(1)を機械的にロックするた
めの機械式ブレーキ、(3)はモータ(1)と同軸上に
取り付けられたパルスエンコーダ、(4)は変流器
(5)によるモータへの検出電流とエンコーダ(3)に
よるモータの回転速度をフィードバックし目標回転速度
になるよう指令速度に基づいてモータ(1)に流れる電
流を制御するサーボアンプ、(6)はロボットの起動ス
イッチ、(7)は上記検出電流を増幅するパワーアンプ
を示し、また、上記サーボアンプ(4)には、第3図に
示すようにモータ電流の検出値iF/Bとモータに流すべ
く電流値iとの差に応じた信号を基準値と比較器(4
a)により比較し、異常時異常検出信号を送出する制御
回路を備えている。
次に動作について説明する。ロボットの起動スイッチ
(6)がONされると、サーボモータ駆動用のサーボアン
プ(4)が動作し、その後機械式ブレーキ(2)が開放
される。この時、サーボアンプ(4)が動作不能の場
合、モータ(1)に電流が流れない為、検出電流iF/B
=0、また電流指令iは、モータ(1)の発生すべく
トルクに応じて任意の値を発生することになり、両者の
差が基準値Vrefを越えた時異常と判断し、比較器(4a)
よりアラームを出力するようになされている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、従来の装置は、起動スイッチ(5)の
投入後、機械式ブレーキ(2)を開放した後に、モータ
(1)に流れる電流または回転速度の検出に基づいて異
常を検出するもので、重力方向に動作する可動部につい
ては、異常が検出されるまで自由落下状態(過走状態)
となり、安全上問題があった。またこれに伴ない周辺機
器を破壊する恐れもあった。
すなわち、サーボアンプ(4)及びパワーアンプ(イ
ンバータ、チョッパー等)(7)が故障していた場合を
考えると、ロボットの起動スイッチ(6)がONされる
と、ブレーキ(2)が開放されるが、モータ(1)に電
力が供給されない為、重力方向に動作する可動部は、モ
ータ(1)により自重を保持できず、重力方向へ(下方
向)自重により落ち(自由落下)、静止状態を保てなく
過走状態となる。
このように、従来の装置ではこのサーボアンプ(4)
及びパワーアンプ(7)の故障検出をブレーキ(2)が
開放された後にモータ(1)の回転に基づき(故障の場
合自重により自由落下するので、モータも回転する)異
常の判断をしていた為、可動部が多少動くことになり
(過走)、周辺装置の破損等の問題があった。
この発明は、上記の様な問題点を解消する為になされ
たもので、ロボットを動作開始させる際の起動スイッチ
オン直後の過走を検知防止することができる産業用ロボ
ットの安全装置を得ることを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
この発明に係る産業用ロボットの安全装置は、ロボッ
トを駆動する誘導形ACモータと、ロボットの起動スイッ
チと、上記誘導形ACモータのブレーキと、このブレーキ
を開放するブレーキ開放接点と、上記誘導形ACモータの
励磁電流指令値と励磁電流フィードバック値とを比較す
る比較器と、上記起動スイッチの閉成後、上記ブレーキ
開放接点を閉成する前に、上記比較器による比較差を求
め、その比較差に基づいて異常と判定したときに上記ブ
レーキ開放接点を開放するブレーキ開放判定回路とを備
えたものである。
〔作用〕
この発明における産業用ロボットの安全装置は、ブレ
ーキ開放判定回路により、起動スイッチの閉成後、ブレ
ーキ開放接点を閉成する前に、比較器による比較差を求
め、その比較差に基づいて異常と判定したときに上記ブ
レーキ開放接点を開放することにより、ロボットを動作
開始させる際の起動スイッチオン直後の過走を検知防止
する。
〔実施例〕
以下、この発明の一実施例に基づいて説明する。第1
図において、(10)は誘導形ACモータでなるロボット駆
動モータ、(41)は目標回転速度に応じた励磁電流及び
励磁電流の供給後モータにトルクを発生させるべきトル
ク電流の電流指令値と変流器(51),(52)によるU,V
相電流フィードバック値に基づいてモータ(10)への供
給電流を制御する電流制御回路、(42)は励磁電流指令
値と励磁電流フィードバック値とを比較する比較回路、
(43)はその比較差に基づいて異常と判定した時ブレー
キ開放接点(2a)を開放するブレーキ開放判定回路を示
し、これら構成によりサーボアンプ(4)及びパワーア
ンプ(7)の自己診断用制御回路を成す。
上記構成の如く、駆動部に誘導形ACモータ(10)を採
用した場合、その構造上、予め励磁電流をモータ(10)
に流さないと、モータ(10)はトルクを発生しない。通
常、この電流は、常に一定になる様に制御されている。
従って、第2図構成において、ロボットの起動スイッ
チ(6)が押されてから、機械式ブレーキ(2)が開放
される前に、先に励磁電流を流す為の制御を開始する。
この時、第1図に示す様に、フィードバック電流を検出
し、電流指令値と比較回路(42)により比較することに
より、サーボアンプ(4)及びパワーアンプ(7)が正
常に動作しているか否かを自己診断することができる
(なお、比較回路(42)については、ソフトウェアにて
構成され、フィードバック電流値がある範囲内であれば
正常とする)。
尚、上記実施例では、産業用ロボットについて示した
が、誘導形ACモータを用いている機器なら、どのような
機器にでも応用可能である。
〔発明の効果〕
以上の様にこの発明によれば、ブレーキ開放判定回路
により、起動スイッチの閉成後、ブレーキ開放接点を閉
成する前に、比較器による比較差を求め、その比較差に
基づいて異常と判定したときに上記ブレーキ開放接点を
開放することにより、ロボットを動作開始させる際の起
動スイッチオン直後の過走を検知防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例によるブロック図、第2図
は産業用ロボットの主要部構成図、第3図は従来の安全
装置の主要部構成図である。 (10)は誘導形ACモータ、(2)は機械式ブレーキ、
(2a)はブレーキ開放接点、(3)はエンコーダ、
(4)はサーボアンプ、(42)は比較回路、(43)はブ
レーキ開放判定回路、(51),(52)は変流器、(6)
は起動スイッチである。 なお、各図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ロボットを駆動する誘導形ACモータと、ロ
    ボットの起動スイッチと、上記誘導形ACモータのブレー
    キと、このブレーキを開放するブレーキ開放接点と、上
    記誘導形ACモータの励磁電流指令値と励磁電流フィード
    バック値とを比較する比較器と、上記起動スイッチの閉
    成後、上記ブレーキ開放接点を閉成する前に、上記比較
    器による比較差を求め、その比較差に基づいて異常と判
    定したときに上記ブレーキ開放接点を開放するブレーキ
    開放判定回路とを備えたことを特徴とする産業用ロボッ
    トの安全装置。
JP1139731A 1989-06-01 1989-06-01 産業用ロボットの安全装置 Expired - Lifetime JP2667710B2 (ja)

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