JP2509339B2 - ロボットの制御装置 - Google Patents

ロボットの制御装置

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JP2509339B2 JP1188611A JP18861189A JP2509339B2 JP 2509339 B2 JP2509339 B2 JP 2509339B2 JP 1188611 A JP1188611 A JP 1188611A JP 18861189 A JP18861189 A JP 18861189A JP 2509339 B2 JP2509339 B2 JP 2509339B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明はロボットのアームを直接持って作業を教示
するダイレクト教示方式ロボットに関し、特にロボット
の暴走を防止するロボットの制御装置に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
一般的なダイレクト・ティーチ方式のロボットはアー
ム先端に力センサを設け、作業を教示する人がアームを
移動させたい方向へアーム先端を押すと、上記力センサ
が押圧力を感知し、その押圧力を解消する方向へアーム
を駆動するようアーム駆動用のサーボモータが動く。そ
のため、軽い力をアームに与えるだけでアーム先端の位
置、姿勢を変更することができる。
このようなダイレクト・ティーチ方式のロボットにお
ける従来の制御装置として第3図に示すものがある。
図において、(1)はサーボ指令制御回路、(2)は
サーボ指令制御回路(1)より出力される移動指令信号
(1a)、教示時にアクティブになる教示モード信号(1
b)を入力し、アームをサーボ制御するサーボ制御回
路、(3)はサーボ指令制御回路(1)よりのサーボON
/OFF信号(1c)を入力することで、サーボ制御回路
(2)のベース駆動信号(2a)に応じたモータ主回路信
号(3a)を、モータ(4)へ出力するモータ駆動回路、
(5)は同じくサーボ指令制御回路(1)より出力され
るブレーキON/OFF信号(1d)に応じてモータ(4)を制
動するブレーキ、(6)はモータ(4)の回転角度を検
出する位置フィード・バック信号(6a)を出力する角度
検出器、(7)は作業者が教示する時にアーム(図示せ
ず)に及ぼす力を検出し、力フィードバック信号(7a)
をサーボ制御回路(2)へ出力する力センサである。
次に上記構成に基づき動作について説明する。作業者
がロボットのアームを持って、ロボットに動作を教示す
る時、教示モード信号(1b)がアクティブになり、サー
ボ制御回路(2)はサーボ指令制御回路(1)よりの移
動指令信号(1a)を切り離し、力フィード・バック信号
(7a)によりベース駆動信号(2a)を生成する。それに
よりモータ駆動回路(3)がモータ主回路信号(3a)を
調節して、モータを回転させる。即ち、作業者がアーム
に加えた力が無くなる方向にアームを移動させる。従っ
て、作業者が所望の場所に向かってアームを軽く押す
と、その方向にアームが移動するので、教示作業が非常
に楽に出来るようになっている。また、移動した量は角
度検出器(6)によりサーボ制御回路(2)に位置フィ
ード・バック信号(6a)としてフィード・バックされる
ので、ロボットの現在位置は正確に管理される事にな
る。
又、他の従来装置として、上記アーム制御装置に加
え、ロボットの自動運転モード時に、サーボ制御回路
(2)或はモータ駆動回路(3)の故障によりロボット
が暴走しないように安全回路を設けたものがある。その
一例として第4図に示すロボットの制御装置がある。図
において、第3図と同一符合は同一、又は相当部分を示
す。図中、(8c)はモータ(4)に流れる電流を検出す
る電流検出回路、(9)は基準電流値生成回路、(10)
は電流検出値と基準電流値とを比較して電流異常を検出
し、電流異常信号(10a)を出力する出力異常検出回
路、(11)はモータ(4)の速度を検出する速度検出回
路、(12)は基準速度生成回路、(13)は速度検出値と
基準速度値とを比較して速度異常を検出し、速度異常信
号(13a)を出力する速度異常検出回路である。
次に上記構成に基づき動作について説明する。尚、教
示モード時のロボット動作に関しては前記従来装置と同
様である。
全自動モード時は、サーボ指令制御回路(1)より入
力される移動指令信号(1a)により、予め教示された経
路を動作するように制御される。また、周辺機器との干
渉、回路の故障などにより、アームが異常動作した時
は、電流検出回路(8c)により検出されるモータ電流値
を基準電流値生成回路(9)の出力と比較することによ
り電流異常検出回路(10)がその異常を検出して、電流
異常検出信号(10a)をサーボ指令制御回路(1)に送
るか、または、速度検出回路(11)により検出されるモ
ータ速度を基準速度生成回路(12)の出力と比較するこ
とにより速度異常検出回路(13)がその異常を検出し
て、速度異常検出信号(13a)をサーボ指令制御回路
(1)に送ることにより、サーボ指令制御回路(1)が
サーボON/OFF信号(1c)をOFF側、及びブレーキのON/OF
F信号(1d)をON側にすることによりすみやかにモータ
を停止させるようになっている。なお、この場合の基準
電流値及び基準速度値は、全ての運転モードにおいて、
正常運転時には、異常を検出しないように設定されてい
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来のロボットの制御装置は以上のように、全自動モ
ード時でロボットを操作する場合であれば、モータ電流
異常或はモータ速度異常を検出し、ロボットの動作を停
止するよう構成されているが、実際に作業者がロボット
に触れて作業を教示するような場合、サーボ制御回路、
モータ駆動回路、力検出器等に故障が発生するとモータ
が正規に制御されず、暴走状態になり作業者に危険を及
ぼす問題点があった。
また他の従来装置のように各異常検出回路を設けて
も、各基準値は全自動モード時にわたって誤検出が無い
ように設定されているので、教示時のように低速で動作
させている時には、異常を検出できない虞れがあり、作
業者の安全上問題があった。
この発明は、上記のような問題点を解消するためにな
されたもので、教示時にも、速やかに異常を検出するよ
うにして、作業者の安全性を確保することができるロボ
ットの制御装置を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
第1の発明に係るロボットの制御装置は、ロボットの
アームを作業員が直接持って作業を教示するダイレクト
・ティーチ方式ロボットに、アームの力の及ぶ箇所に設
けられ、力が及ぼされている期間ON信号を出力するスイ
ッチ部と、上記ON信号入力期間中、上記制御回路或いは
モータ駆動部を動作せしめ、上記ON信号の停止時に上記
制御回路或いはモータ駆動部の動作を停止する動作制御
回路と、該ON信号入力時に上記制御回路或はモータ駆動
部を動作せしめ、ON信号停止時に動作停止する動作制御
回路とを設けたものである。
又、第2の発明に係るロボットの制御装置は、ロボッ
トのアームを作業員が直接持って作業を教示するダイレ
クト・ティーチ方式ロボットに、アームに及ぼす力を検
出して検出信号を出力する力検出器と、該検出信号に基
づき上記アームの力の及ばない方向へ駆動制御する駆動
信号を生成し出力する制御回路と、該駆動信号に基づき
アームを力の及ばない方向へ駆動するモータ駆動部とを
備えたロボットの制御装置おいて、上記ロボットを全自
動モードで運転する際の上記モータ駆動部の出力基準値
を設定した第1の基準値設定手段と、上記ロボットを教
示モードで運転する際の上記モータ駆動部の出力基準値
を全自動モードで運転する場合に比して低く設定した第
2の基準値設定手段と、上記各出力基準値をモード切り
替えに応じて選択出力する基準値選択手段と、該基準値
選択手段より選択出力された出力基準値と上記モータ駆
動部より入力した駆動出力とを比較し、出力基準値以上
の駆動出力が検出された場合、上記制御回路、或はモー
タ駆動部を停止制御する異常検出回路とを設けたもので
ある。
〔作用〕
この第1の発明におけるロボットの制御装置は、教示
モードに、力が及ぼされるアーム先端に設置したスイッ
チ部を押下しながらアームを押し出している間のみ、ON
信号が出力されてモータ駆動回路を活かすようにし、ア
ーム先端から手を離した時にはスイッチ部はOFFしてON
信号を遮断してモータにブレーキをかけることで万一、
制御回路が故障したときでも、作業者の安全を確保でき
る。
この第2の発明のおけるロボットの制御装置は、教示
モード時には、異常検出回路の検出基準値を基準出力値
を全自動モードで運転する場合に比して低く設定した教
示時基準出力値に変えるようにし、作業者が教示中に、
万一、サーボ制御回路、モータ駆動回路、力検出器等に
故障が発生して、モータに異常電流が流れたり、モータ
の速度が上記教示時に許容される速度よりも大きくなっ
ても教示時のモータ電流の異常許容値あるいはモータ速
度の異常許容値は全モードに比較して低く設定してある
ため人的被害を低くしパワーを遮断し、作業者の安全を
確保する。
〔実施例〕
以下、第1の発明の一実施例を第1図について説明す
る。図中、第3図と同一符号は同一、又は相当部分を示
す。図に於て、(8)はロボットのアーム先端に教示時
に力が及ぶ位置に設置された押しボタン・スイッチ、
(20)は押しボタン・スイッチ信号、(8b)は教示モー
ド信号(1b)、サーボON/OFF信号(1c)、ブレーキON/O
FF信号(1d)及び押しボタン・スイッチ信号(8a)よ
り、モータ駆動回路遮断信号(9a)、ブレーキ駆動信号
(9b)を生成するためのモータ・ブレーキ制御回路であ
る。
次に、動作について説明する。作業者がロボットのア
ームを持って、ロボットに動作を教示する時、教示モー
ド信号(1b)がアクティブになり、サーボ制御回路
(2)はサーボ指令制御回路(1)よりの移動指令信号
(1b)を切り離し、力フィード・バック信号(7a)によ
りベース駆動信号(2a)を生成する。この時、作業者
が、押しボタン・スイッチ(8)を押したままであれ
ば、押しボタン・スイッチ信号(8a)がアクティブにな
り、モータ・ブレーキ制御回路(9)の出力信号である
モータ駆動回路遮断信号(9a)、ブレーキ駆動信号(9
b)がOFFになり、ベース駆動信号(2a)に応じてモータ
が回転する。
この時、サーボ制御回路(2)、モータ駆動回路
(3)、力検出器(7)等に故障が発生し、モータが異
常な動作を始めたとすると、異常に気が付いた作業者は
ロボットアームの応力点から手を離せば、押しボタン・
スイッチ(8)はOFFとなり、がアクティブでなくなり
モータ・ブレーキ制御回路(8b)からの出力信号、モー
タ駆動回路遮断信号(9a)、ブレーキ駆動信号(9b)の
両方ともONになり、即座にモータへのパワーが遮断さ
れ、ブレーキがかかる。従って、作業者に危害を加える
危険性が大幅に減ることになる。
次に、第2の発明の一実施例を第2図について説明す
る。図中、第4図と同一符号は同一、又は相当部分を示
す。図において、(14)は教示時電流基準値生成回路、
(15)は基準値選択回路、(16)は教示時速度基準値生
成回路である。ここで、基準電流値生成回路(9)、基
準速度値生成回路(12)は第1の基準値設定手段を構成
し、教示時基準電流値生成回路(4)、教示時基準速度
値生成回路(16)は第2の基準値設定手段を構成し 上記構成に基づき本実施例の動作について説明する。
作業者がロボットのアームを持って、ロボットに動作を
教示する時、教示モード信号(1b)がアクティブにな
り、サーボ制御回路(2)は移動指令信号(1a)を切り
離し、力フィード・バック信号(7a)によりベース駆動
信号(2a)を生成する。それによりモータ駆動回路
(3)がモータ主回路信号(3a)を調節して、モータを
回転させる。即ち、作業者がアームに加えた力が無くな
る方向にアームを移動させる。従って、作業者が所望の
方向に向かってアームを軽く押すと、その方向にアーム
が移動するので、教示作業が非常に楽に出来るようにな
っている。また、移動した量は角度検出器(6)により
サーボ制御回路(2)に位置フィード・バック信号(6
a)としてフィード・バックされるので、ロボットの現
在位置は正確に管理される事になる。
この時、サーボ制御回路(2)、モータ駆動回路
(3)、力検出器(7)等に故障が発生し、モータが異
常な動作を始めたとすると、モードが教示なので、電流
及び、速度の異常検出基準値は、基準値選択回路(15)
により、それぞれ、教示時電流基準値生成回路(14)、
及び、教示時速度基準値生成回路(16)からの基準値
が、電流異常検出回路(10)、及び速度異常検出回路
(13)に入力されている。そして、電流検出回路(8c)
により検出されるモータ電流値を教示時基準電流値生成
回路(14)の出力と比較することにより電流異常検出回
路(10)がその異常を検出して、電流異常検出信号(10
a)をサーボ指令制御回路(1)に送るか、または、速
度検出回路(11)により検出されるモータ速度を教示時
基準速度生成回路(16)の出力と比較することにより速
度異常検出回路(13)がその異常を検出して、速度異常
検出信号(13a)をサーボ指令制御回路(1)に送るこ
とにより、サーボ指令制御回路(1)がサーボON/OFF信
号(1c)をOFF側、及び、ブレーキのON/OFF信号(1d)
をON側にすることによりすみやかにモータを停止させる
ようになっている。
全自動運転時は、異常検出回路の基準が、教示時とは
異なる値が、基準値選択回路(15)により選択されるの
で、正常動作時に異常を誤検出することはない。
なお、上記第1の発明の一実施例では、アーム先端に
押しボタン・スイッチを設置しているが、作業者が教示
中に容易に操作できるものであれば、操作者の足元に設
置した足踏みスイッチの様なものでもよい。
又、上記第2の発明の一実施例では、異常検出とし
て、電流と速度を見ているが、電流の実効値、一定時間
内の平均値等を見ていても同様の効果を得られることは
明らかである。
〔発明の効果〕
以上のように、この第1の発明によれば、アームの力
の及ぶ箇所に設けられ、力が及ぼされている期間ON信号
を出力するスイッチ部と、上記ON信号入力期間中、上記
制御回路或いはモータ駆動部を動作せしめ、上記ON信号
の停止時に上記制御回路或いはモータ駆動部の動作を停
止する動作制御回路とを備えたので、教示モード時にロ
ボットアームが異常動作を起こした際にはロボットアー
ムへの応力を解除するだけでスイッチ部のON信号を遮断
できるため、ロボットアームが急激に異常動作を起こし
てもモータ駆動部の動作を停止して作業者の安全を確保
できるという効果がある。
又、第2の発明によればロボットを全自動モードで運
転する際の上記モータ駆動部の出力基準値を設定した第
1の基準値設定手段と、上記ロボットを教示モードで運
転する際の上記モータ駆動部の出力基準値を全自動モー
ドで運転する場合に比して低く設定した第2の基準値設
定手段と、上記各出力基準値をモード切り替えに応じて
選択出力する基準値選択手段と、該基準値選択手段より
選択出力された出力基準値と上記モータ駆動部より入力
した駆動出力とを比較し、出力基準値以上の駆動出力が
検出された場合、上記制御回路、或はモータ駆動部を停
止制御する異常検出回路とを備えたので、モータ電流あ
るいはモータ速度が大きくなっても、教示時のモータ電
流の異常許容値あるいはモータ速度の異常許容値は全モ
ードに比較して低く設定してあるため人的被害を低くし
てパワーを遮断し、作業者の安全を確保できるという効
果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの第1の発明の一実施例によるロボットの制
御装置のブロック図、第2図はこの第2の発明の一実施
例によるロボットの制御装置のブロック図、第3図及び
第4図は、従来のロボットの制御装置のブロック図であ
る。 (3)はモータ駆動回路、(5)はブレーキ、、(7)
は力センサ、(8)は押し釦スイッチ、(8b)はモータ
・ブレーキ制御回路、(8c)は電流検出回路、(9)は
基準電流値生成回路、(10)は電流異常検出回路、(1
1)は速度検出回路、(12)は基準速度値生成回路、(1
3)は速度異常検出回路、(14)は教示時基準電流値生
成回路、(15)は基準値選択回路、(16)は教示時基準
速度値生成回路。 なお、各図中同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ロボットのアームを作業員が直接持って作
    業を教示するダイレクト・ティーチ方式ロボットに、ア
    ームに及ぼす力を検出して検出信号を出力する力検出器
    と、該検出信号に基づき上記アームの力の及ばない方向
    へ駆動制御する駆動信号を生成し出力する制御回路と、
    該駆動信号に基づきアームを力の及ばない方向へ駆動す
    るモータ駆動部とを備えたロボットの制御装置おいて、
    上記アームの力の及ぶ箇所に設けられ、力が及ぼされて
    いる期間ON信号を出力するスイッチ部と、上記ON信号入
    力期間中、上記制御回路或いはモータ駆動部を動作せし
    め、上記ON信号の停止時に上記制御回路或いはモータ駆
    動部の動作を停止する動作制御回路とを備えたことを特
    徴とするロボットの制御装置。
  2. 【請求項2】ロボットのアームを作業員が直接持って作
    業を教示するダイレクト・ティーチ方式ロボットに、ア
    ームに及ぼす力を検出して検出信号を出力する力検出器
    と、該検出信号に基づき上記アームの力の及ばない方向
    へ駆動制御する駆動信号を生成し出力する制御回路と、
    該駆動信号に基づきアームを力の及ばない方向へ駆動す
    るモータ駆動部とを備えたロボットの制御装置おいて、
    上記ロボットを全自動モードで運転する際の上記モータ
    駆動部の出力基準値を設定した第1の基準値設定手段
    と、上記ロボットを教示モードで運転する際の上記モー
    タ駆動部の出力基準値を全自動モードで運転する場合に
    比して低く設定した第2の基準値設定手段と、上記各出
    力基準値をモード切り替えに応じて選択出力する基準値
    選択手段と、該基準値選択手段より選択出力された出力
    基準値と上記モータ駆動部より入力した駆動出力とを比
    較し、出力基準値以上の駆動出力が検出された場合、上
    記制御回路、或はモータ駆動部を停止制御する異常検出
    回路とを備えたことを特徴とするロボットの制御装置。
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