JP3820827B2 - ケトンの製法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、β-ケトエステルを脱炭酸してケトンを製造する方法に関する。ケトンは、医薬や農薬等の合成中間体又は原料として有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】
従来、β-ケトエステルを脱炭酸してケトンを製造する方法としては、例えば、水とジメチルスルホキシドの混合溶媒中で塩化ナトリウムを用いる方法(Tetrahedron Lett.,1974,1091)や水溶媒中で行う方法(Org.Synth.,45,25(1965))が開示されているが、いずれも極めて高い反応温度が必要であるという問題があった。又、塩酸やシアン化ナトリウムの存在下で行う方法(Chem.Ind.,1979,610)が開示されているが、取り扱いや後処理が煩雑となる等、工業的製法としては不利であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、即ち、上記問題点を解決し、β-ケトエステルから、温和な条件で煩雑な操作を必要とすることなく、ケトンを高収率で製造することが出来る、工業的に好適なケトンの製法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の課題は、塩基の存在下、一般式(1)
【0005】
【化3】
(式中、R1は、置換基を有していても良い、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基を示す。R2及びR3は、同一或いは異なっていても良く、水素原子、置換基を有していても良い、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基を示す。なお、R1、R2及びR3は互いに結合して環を形成していても良く、又環内にヘテロ原子を含んでいても良い。R4は、置換基を有していても良い、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基を示す。)
【0006】
で示されるβ-ケトエステルと過酸化水素とを反応させることを特徴とする、一般式(2)
【0007】
【化4】
(式中、R1、R2及びR3は、前記と同義である。)
【0008】
で示されるケトンの製法によって解決される。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の反応において使用する原料β-ケトエステルは、前記の一般式(1)で示される。その一般式(1)において、R1は、置換基を有していても良い、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基を示す。
【0010】
前記アルキル基としては、特に炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基(及びその異性体)、ブチル基(及びその異性体)、ペンチル基(及びその異性体)、ヘキシル基(及びその異性体)、ヘプチル基(及びその異性体)、オクチル基(及びその異性体)、ノニル基(及びその異性体)、デシル基(及びその異性体)が挙げられる。
【0011】
前記シクロアルキル基としては、特に炭素数3〜7のアルケニル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基が挙げられる。
【0012】
前記アラルキル基としては、特に炭素数7〜10のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基(及びその異性体)、フェニルプロピル基(及びその異性体)、フェニルブチル基(及びその異性体)が挙げられる。
【0013】
前記アリール基としては、特に炭素数6〜14のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラニル基が挙げられる。
【0014】
前記のアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基は、置換基を有していても良い。その置換基としては、炭素原子を介して出来る置換基、酸素原子を介して出来る置換基、窒素原子を介して出来る置換基、ハロゲン原子の中から選ばれる少なくとも一つの置換基が挙げられる。
【0015】
前記炭素原子を介して出来る置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基;ベンジル基等のアラルキル基;エテニル基等のアルケニル基;エチニル基等のアルキニル基;フェニル基等のアリール基;シアノ基;カルボキシル基が挙げられる
【0016】
前記酸素原子を介して出来る置換基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ベンジルオキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基等のアリールオキシ基;アセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等のアシルオキシ基が挙げられる。
【0017】
前記窒素を介して出来る置換基としては、ニトロ基;アミノ基が挙げられる。
【0018】
前記ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
【0019】
前記の一般式(1)において、R2は及びR3は、同一或いは異なっていても良く、水素原子、置換基を有していても良い、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基を示す。
【0020】
前記アルキル基としては、特に炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基(及びその異性体)、ブチル基(及びその異性体)、ペンチル基(及びその異性体)、ヘキシル基(及びその異性体)、ヘプチル基(及びその異性体)、オクチル基(及びその異性体)、ノニル基(及びその異性体)、デシル基(及びその異性体)が挙げられる。
【0021】
前記シクロアルキル基としては、特に炭素数3〜7のアルケニル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基が挙げられる。
【0022】
前記アラルキル基としては、特に炭素数7〜10のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基(及びその異性体)、フェニルプロピル基(及びその異性体)、フェニルブチル基(及びその異性体)が挙げられる。
【0023】
前記アリール基としては、特に炭素数6〜14のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラニル基が挙げられる。
【0024】
なお、R1、R2は及びR3は、互いに結合して環を形成していても良く、又環内にヘテロ原子を含んでいても良い。
【0025】
前記のアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基は、置換基を有していても良い。その置換基としては、炭素原子を介して出来る置換基、酸素原子を介して出来る置換基、窒素原子を介して出来る置換基、ハロゲン原子の中から選ばれる少なくとも一つの置換基が挙げられる。
【0026】
前記炭素原子を介して出来る置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基;ベンジル基等のアラルキル基;エテニル基等のアルケニル基;エチニル基等のアルキニル基;フェニル基等のアリール基;シアノ基;カルボキシル基が挙げられる
【0027】
前記酸素原子を介して出来る置換基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ベンジルオキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基等のアリールオキシ基;アセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等のアシルオキシ基が挙げられる。
【0028】
前記窒素を介して出来る置換基としては、ニトロ基;アミノ基が挙げられる。
【0029】
前記ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
【0030】
前記の一般式(1)において、R4は、置換基を有していても良い、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基を示す。
【0031】
前記アルキル基としては、特に炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基(及びその異性体)、ブチル基(及びその異性体)、ペンチル基(及びその異性体)、ヘキシル基(及びその異性体)、ヘプチル基(及びその異性体)、オクチル基(及びその異性体)、ノニル基(及びその異性体)、デシル基(及びその異性体)が挙げられる。
【0032】
前記シクロアルキル基としては、特に炭素数3〜7のアルケニル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基が挙げられる。
【0033】
前記アラルキル基としては、特に炭素数7〜10のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基(及びその異性体)、フェニルプロピル基(及びその異性体)、フェニルブチル基(及びその異性体)が挙げられる。
【0034】
前記アリール基としては、特に炭素数6〜14のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラニル基が挙げられる。
【0035】
前記のアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基は、置換基を有していても良い。その置換基としては、炭素原子を介して出来る置換基、酸素原子を介して出来る置換基、窒素原子を介して出来る置換基、ハロゲン原子の中から選ばれる少なくとも一つの置換基が挙げられる。
【0036】
前記炭素原子を介して出来る置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基;ベンジル基等のアラルキル基;エテニル基等のアルケニル基;エチニル基等のアルキニル基;フェニル基等のアリール基;シアノ基;カルボキシル基が挙げられる
【0037】
前記酸素原子を介して出来る置換基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ベンジルオキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基等のアリールオキシ基;アセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等のアシルオキシ基が挙げられる。
【0038】
前記窒素を介して出来る置換基としては、ニトロ基;アミノ基が挙げられる。
【0039】
前記ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
【0040】
本発明において使用する塩基は、無機塩基又は有機塩基である。前記無機塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩;リン酸ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸水素二カリウム等のアルカリ金属リン酸塩;酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、プロピオン酸ナトリウム、プロピオン酸カリウム等のアルカリ金属有機酸塩;ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド等のアルカリ金属アルコキシドが挙げられるが、好ましくはアルカリ金属水酸化物、更に好ましくは水酸化ナトリウムが使用される。
【0041】
前記有機塩基としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、ジエチルイソプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、ベンジルジメチルアミン、ベンジルジエチルアミン等の三級アミン類;ピリジン、メチルピリジン、ジメチルピリジン等のピリジン類が挙げられるが、好ましくはアミン類、更に好ましくはトリエチルアミンが使用される。
【0042】
前記塩基の使用量は、原料のβ-ケトエステルに対して、好ましくは0.1〜5.0倍モル、更に好ましくは0.2〜2.5倍モルである。これらの塩基は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
【0043】
本発明の反応において使用する過酸化水素は水溶液であるのが好ましく、その濃度は、好ましくは5〜70重量%、更に好ましくは30〜50重量%である。又、その使用量は、原料のβ-ケトエステルに対して、好ましくは0.1〜3.0倍モル、更に好ましくは0.2〜2.5倍モルである。
【0044】
本発明の反応は溶媒の存在下で行うのが好ましい。使用される溶媒は、反応系を均一に出来るものならば特に制限はなく、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、t-ブチルアルコール等のアルコール類;水が挙げられる。
【0045】
前記溶媒の使用量は、原料のβ-ケトエステル1gに対して、好ましくは0〜50ml、更に好ましくは0〜30mlである。これらの溶媒は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
【0046】
本発明の反応は、塩基の存在下、β-ケトエステルと過酸化水素とを液相で接触させることが好ましく、例えば、不活性ガス雰囲気にて、β-ケトエステル及び溶媒を混合した後、過酸化水素及び塩基を滴下して、加熱攪拌する等の方法によって、常圧又は加圧下で行われる。その際の反応温度は、好ましくは10〜90℃、更に好ましくは20〜60℃である。
【0047】
また得られた生成物(ケトン)は、例えば、反応終了後に残存する過酸化水素を還元剤により処理した後に、カラムクロマトグラフィー、蒸留、再結晶等の一般的な方法によって分離精製される。
【0048】
【実施例】
次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
【0049】
実施例1
滴下漏斗、攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積10mlのガラス製フラスコに、2-ベンジル-3-オキソブタン酸エチル0.456g(2.1mmol)及びメタノール5mlを加え、攪拌しながら40℃まで昇温した。次いで、35重量%過酸化水素水0.400g(4.1mmol)と8N水酸化ナトリウム水溶液0.18ml(1.4mmol)の混合液をゆるやかに滴下した。その後、同温度で4時間反応させた。反応終了後、得られた反応液を高速液体クロマトグラフィーにより分析したところ、ベンジルアセトン0.120g(収率38%)が生成していた。
【0050】
実施例2
実施例1と同様な反応装置に、5-メチル-3-オキソヘキサン酸メチル0.292g(2.0mmol)及びメタノール5mlを加え、攪拌しながら40℃まで昇温した。次いで、35重量%過酸化水素水0.390g(4.0mmol)とトリエチルアミン0.410g(4.1mmol)の混合液をゆるやかに滴下した。その後、50℃まで昇温して2時間反応させた。反応終了後、得られた反応液を高速液体クロマトグラフィーにより分析したところ、メチルイソプロピルケトン0.078g(収率45%)が生成していた。
【0051】
実施例3
実施例1と同様な反応装置に、α-ベンゾイル酢酸メチル0.356g(2.0mmol)及びメタノール5mlを加え、攪拌しながら40℃まで昇温した。次いで、35重量%過酸化水素水0.390g(4.0mmol)とトリエチルアミン0.410g(4.2mmol)の混合液をゆるやかに滴下した。その後、50℃まで昇温して2時間反応させた。反応終了後、得られた反応液を高速液体クロマトグラフィーにより分析したところ、アセトフェノン0.113g(収率47%)が生成していた。
【0052】
実施例4
実施例1と同様な反応装置に、2-ベンジル-3-オキソブタン酸エチル0.456g(2.1mmol)及びメタノール5mlを加え、攪拌しながら40℃まで昇温した。次いで、35重量%過酸化水素水0.390g(4.0mmol)とトリエチルアミン0.410g(4.2mmol)の混合液をゆるやかに滴下した。その後、50℃まで昇温して2時間反応させた。反応終了後、得られた反応液を高速液体クロマトグラフィーにより分析したところ、ベンジルアセトン0.258g(収率83%)が生成していた。
【0053】
参考例1
1-アセチル-1-カルボメトキシシクロペンタンの合成
J.Org.Chem.,61,73(1996)記載の方法に準じて合成した。滴下漏斗、攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積500mlのガラス製フラスコに、1,4-ジブロモブタン59.0ml(0.5mol)、無水炭酸カリウム82.9g(0.6mol)、ヨウ化カリウム8.3g(0.05mol)及びジメチルホルムアミド200mlを加え、攪拌しながら80℃まで昇温した。次いで、3-オキソブタン酸メチル64.8ml(0.6mol)をゆるやかに滴下した。その後、同温度で5時間反応させた。反応終了後、得られた反応液に水500mlを加え、酢酸エチル200mlで3回抽出した。次いで、有機層を分離した後、減圧蒸留(40〜60℃、5〜10mmHg)して、薄黄色液体として純度91%(ガスクロマトグラフィーによる面積百分率)の1-アセチル-1-カルボメトキシシクロペンタン17.0gを得た(収率20%)。
1-アセチル-1-カルボメトキシシクロペンタンの物性値は、CI-MS(m/e);171(M+1)、1H-NMR(CDCl3);1.60ppm(4H,m)、2.10ppm(4H,m)、2.17ppm(3H,s)、3.72ppm(3H,s)であった。
【0054】
実施例5
滴下漏斗、攪拌装置、温度計、還流冷却器、を備えた内容積100mlのガラス製フラスコに、参考例1で合成した純度91%の1-アセチル-1-カルボメトキシシクロペンタン1.59g(8.5mmol)及びメタノール50mlを加え、攪拌しながら40℃まで昇温した。次いで、35重量%過酸化水素水1.65g(17mmol)とトリエチルアミン1.72g(17mmol)の混合液をゆるやかに滴下した。その後、50℃まで昇温して3時間反応させた。反応終了後、得られた反応液に飽和亜硫酸ナトリウム水溶液5mlを加えて残存する過酸化水素を処理した後、減圧下でメタノールを留去した。その後、酢酸エチル30mlで3回抽出し、次いで、有機層を分離した後、減圧下で濃縮して、薄黄色液体として純度82%(ガスクロマトグラフィーによる面積百分率)のシクロペンチルメチルケトン0.83gを得た(収率71%)。
シクロペンチルメチルケトンの物性値は、CI-MS(m/e);113(M+1)、1H-NMR(CDCl3);1.67ppm(8H,m)、2.10ppm(3H,m)、2.6〜3.1ppm(1H,m)、3.72ppm(3H,s)であった。
【0055】
【発明の効果】
本発明により、β-ケトエステルから、温和な条件で煩雑な操作を必要とすることなく、ケトンを高収率で製造することが出来る、工業的に好適なケトンの製法を提供することが出来る。
Claims (1)
- 塩基の存在下、一般式(1)
で示されるβ-ケトエステルと過酸化水素とを反応させることを特徴とする、一般式(2)
で示されるケトンの製法。
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